JPH1117442A - 立体回路基板及び立体回路基板の作製方法 - Google Patents

立体回路基板及び立体回路基板の作製方法

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JPH1117442A
JPH1117442A JP17060997A JP17060997A JPH1117442A JP H1117442 A JPH1117442 A JP H1117442A JP 17060997 A JP17060997 A JP 17060997A JP 17060997 A JP17060997 A JP 17060997A JP H1117442 A JPH1117442 A JP H1117442A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電体材料からなる所定の立体形状の誘電体
基体の表面上に、導電性材料からなる所定パターンの導
体層が形成されている誘電体アンテナ等の立体回路基板
の作製方法であって、立体回路基板を容易に、生産性良
く作製することができる立体回路基板の作製方法を提供
する。 【解決手段】 誘電体材料を成形により例えば直方体形
状に形成して、誘電体基体α1を得る。成形により基体
α1に樹脂マスク3を一体的に形成して、これらの一体
品α2を得る。このとき、基体α2の表面のうち、導体
層が形成されるべき所定パターンの表面部分は露出させ
ておき、これ以外の表面部分をマスク3で覆うようにす
る。一体品α2の露出している全面に無電解銅メッキを
施し、一体品α3を得る。一体品α3からマスク3を除
去して、誘電体基体1の表面上に所定パターンに導体層
2が形成された誘電体アンテナZを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体材料からな
る所定形状の誘電体基体の表面上に、導電性材料からな
る所定パターンの導体層が形成されている立体回路基板
の作製方法、特に、携帯電話等の移動通信機器やGPS
(Global PositioningSyste
m)装置などにおいて使用される誘電体アンテナの作製
に好適な立体回路基板の作製方法、及びかかる立体回路
基板に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等の電子機器などにおいて
は、CPU、抵抗、コンデンサ等の電子部品に所定の動
作を行わせるなどのために、これらの電子部品間を結び
所定の電気回路を形成するように、電気絶縁性材料から
なる絶縁体基体の上に所定配線パターンの導体層が形成
された回路基板が用いられている。かかる所定パターン
の導体層は、通常、平面状の絶縁体基体上に2次元形状
に形成される。両面回路基板や多層回路基板について
も、基本的には、各面や各層に形成されている導体層は
2次元形状である。
【0003】一方、近年、電子機器のコンパクト化の要
請などに応えて、立体形状の絶縁体基体の2以上の複数
の面に導体層を所定パターンに形成した立体回路基板が
用いられることがある。かかる構成の立体回路基板の一
例として、誘電体アンテナを挙げることができる。携帯
電話等の移動通信機器やGPS(Global Pos
itioning System)装置などにおいて使
用されるアンテナは、その性格上コンパクトな形態であ
ることが求められており、絶縁体基体の誘電体としての
性質を利用して、立体形状の誘電体基体(絶縁体基体)
の表面上に、所定パターンの導体層を形成した誘電体ア
ンテナが広く採用されている。かかる誘電体材料として
は、セラミックや樹脂などが用いられているが、セラミ
ックは任意の形状に加工するのが難しく、重く、また廃
棄しにくいこともあり、近年、セラミックより加工性が
良く、軽く、またリサイクル可能な樹脂が、かかる誘電
体材料として多く用いられるようになってきている。
【0004】ところで、所定の立体形状の誘電体基体
(絶縁体基体)の表面に、導体層を所定パターンに形成
するときにおいては、平面状の電子機器用プリント基板
の導体パターンを形成するときに利用される手法を応用
して、例えば次のように行われる。まず、誘電体基体を
所定の立体形状に形成した後、誘電体基体の全面に、導
体(例えば、銅)メッキを施す。次に、導体メッキされ
た誘電体基体の表面のうち、必要な所定パターンの部分
だけを、後の工程において導体材料を溶解させるエッチ
ング液に溶解されないように、エッチングレジストにて
被覆する。このようなエッチングレジストを形成すると
きには、例えば、導体メッキされた誘電体基体の全面に
さらに感光性のエッチングレジスト剤を塗布し、所定パ
ターン以外の部分をマスクして、所定パターンの部分だ
けを露光し、現像、定着して、メッキされた誘電体基体
の所定パターン部分だけにエッチングレジストを形成す
る。これは、いわゆるフォトレジスト法と呼ばれるもの
である。続いて、エッチングを行うことによって、エッ
チングレジストにより被覆されていない部分の導体がエ
ッチングされ、誘電体基体の表面上に所定パターンの導
体層が形成される。なお、この後、導体層の上のエッチ
ングレジストは、通常、剥離除去される。
【0005】このように、誘電体基体の全面に導体層を
形成しておき、所定パターン以外の不必要な導体層をエ
ッチングにより除去して、所定パターンの導体層を形成
する、いわゆるエッチング法の他に、いわゆるアディテ
ィブ法と呼ばれる手法が知られている。アディティブ法
においては、所定の立体形状の誘電体基体の表面部分の
うち、導体層が形成されるべき所定パターン以外の表面
部分をマスクして、導体メッキを施し、誘電体基体表面
上に所定パターンの導体層を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
エッチング法において、導体メッキされ、さらに感光性
レジスト剤が塗布された誘電体基体に対して、導体層が
形成されるべき所定パターンの部分だけを露光するため
に形成されるマスクは、誘電体基体が立体形状であるた
め、それに合わせて立体形状にする必要があり、形成す
るのが手間がかかり、難しく、それだけ生産性が悪い。
上記のアディティブ法において、誘電体基体に対して、
所定パターン部分だけをメッキするために形成されるマ
スクについても、同様である。誘電体アンテナにおける
誘電体基体は、これを搭載する携帯電話等の移動通信機
器などの形状に合わせて、突起、傾斜、段差等を有する
複雑な立体形状となることもあり、このような場合に
は、さらにマスクを形成することが難しくなって、それ
だけさらに生産性が悪くなってしまう。
【0007】そこで本発明は、誘電体材料からなる所定
の立体形状の誘電体基体の表面上に、導電性材料からな
る所定パターンの導体層が形成されている誘電体アンテ
ナ等の立体回路基板の作製方法であって、立体回路基板
を容易に、生産性良く作製することができる立体回路基
板の作製方法を提供することを課題とする。また本発明
は、誘電体材料からなる所定の立体形状の誘電体基体の
表面上に、導電性材料からなる所定パターンの導体層が
形成されている誘電体アンテナ等の立体回路基板であっ
て、容易に、生産性良く作製され、それだけ安価である
立体回路基板を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、次の、及びの三つのタイプの立体回
路基板の作製方法を提供する。 誘電体材料からなる所定形状の誘電体基体の表面上
に、導電性材料からなる所定パターンの導体層が形成さ
れている立体回路基板の作製方法であって、前記誘電体
材料から成形により前記所定形状の誘電体基体を形成
し、該所定形状に形成された該誘電体基体の表面のう
ち、前記所定パターンの導体層が形成されるべき表面部
分を露出させて、これ以外の表面部分を覆うように、成
形により該誘電体基体に樹脂マスクを一体的に形成し、
該誘電体基体と該樹脂マスクとの一体品の露出している
全表面上に無電解メッキにより前記導電性材料からなる
導体層を形成し、メッキされた該誘電体基体と該樹脂マ
スクとの一体品から該樹脂マスクを除去して、該誘電体
基体の表面上に所定パターンの導体層を形成することを
特徴とする立体回路基板の作製方法。 誘電体材料からなる所定形状の誘電体基体の表面上
に、導電性材料からなる所定パターンの導体層が形成さ
れている立体回路基板の作製方法であって、前記誘電体
材料から成形により前記所定形状の誘電体基体を形成
し、該所定形状に形成された誘電体基体の全表面に無電
解メッキにより前記導電性材料からなる導体層を形成
し、該導体層が形成された誘電体基体の表面のうち、前
記所定パターンの導体層が形成されるべき表面部分を露
出させて、これ以外の表面部分を覆うように、成形によ
り該誘電体基体に樹脂マスクを一体的に形成し、該誘電
体基体と樹脂マスクとの一体品の露出している全表面上
に、耐エッチングレジスト層を形成し、該レジスト層が
形成された誘電体基体と樹脂マスクとの一体品から、該
樹脂マスクを除去し、該樹脂マスクが除去されたあとに
露出する前記導体層部分をエッチングして、該誘電体基
体の表面上に前記所定パターンの導体層を形成すること
を特徴とする立体回路基板の作製方法。 誘電体材料からなる所定形状の誘電体基体の表面上
に、導電性材料からなる所定パターンの導体層が形成さ
れている立体回路基板の作製方法であって、前記誘電体
材料から成形により前記所定形状の誘電体基体を形成
し、該所定形状に形成された誘電体基体の全表面に無電
解メッキにより前記導電性材料からなる導体層を形成
し、該導体層が形成された誘電体基体の表面のうち、前
記所定パターンの導体層が形成されるべき表面部分を覆
い、これ以外の表面部分を露出させるように、成形によ
り該誘電体基体に樹脂マスクを一体的に形成し、該誘電
体基体と樹脂マスクとの一体品をエッチングして、該樹
脂マスクに覆われていない該誘電体基体上の導体層部分
を除去し、エッチングされた該誘電体基体と樹脂マスク
との一体品から、該樹脂マスクを除去して、該誘電体基
体の表面上に所定パターンの導体層を形成することを特
徴とする立体回路基板の作製方法。
【0009】本発明において、「成形」とは、成形材料
に熱及び(又は)圧力を加えて軟化或いは溶融流動化さ
せたのち、金型などを用いて所定形状にすることをい
う。かかる成形は、例えば、射出成形、圧縮成形、トラ
ンスファ成形等の公知の各種成形法のなかから、生産
性、コスト等を考慮して、誘電体材料や樹脂マスク材料
を成形するのに好適なものを選択すればよい。
【0010】前記導電性材料としては、例えば銅、銀、
金を挙げることができる。また、前記誘電体材料として
は、樹脂を挙げることができる。かかる樹脂は、耐熱性
及び強度に優れた樹脂が好ましく、例えば熱可塑性芳香
族ポリエステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹
脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂、ポリフェニ
レンエーテル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリサルホン樹
脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアミドイミド樹
脂、ポリアリレート樹脂、5−メチルペンテン樹脂等の
熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂
等の熱硬化性樹脂を挙げることができ、これらは2以上
のアロイであってもよく、また、発泡体であってもよ
い。
【0011】前記誘電体材料は、上記例示した樹脂に、
誘電正接の小さい繊維状又は粒子状の誘電体セラミック
スを1種又は2種以上配合した樹脂組成物としてもよ
い。このように樹脂に適当な量の誘電体セラミックスを
配合することによって、所望の誘電率にすることができ
る。かかる誘電体セラミックスとしては、例えば、チタ
ン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カル
シウム、チタン酸バリウムストロンチウム、アモルファ
ス酸化チタンとチタン酸アルカリ土類金属塩との複合
体、チタン酸ジルコン酸鉛、ワラストナイト、ゾノトラ
イト等のケイ酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ
酸アルミニウム、ケイ酸亜鉛等を挙げることができる。
これら誘電体セラミックスの樹脂に対する配合量として
は樹脂に対して5〜85%程度とするのが好ましい。
【0012】また、誘電体材料には、必要に応じてオレ
フィン樹脂、エラストマー等の脆性改良剤、ハロゲン系
難燃剤、リン系難燃剤等の難燃剤、ガラス繊維等の強化
剤、窒化ホウ素等の離型剤、顔料等の着色剤等を配合し
てもよい。前記樹脂マスクの材料としては、容易に曲げ
ることができるエラストマーや、容易に割ることができ
る脆性のある樹脂を好ましい材料として挙げることがで
きる。樹脂マスクの材料としてエラストマーや脆性の樹
脂を用いると、誘電体基体と樹脂マスクとの一体品から
容易に樹脂マスクを除去することができる。
【0013】前記樹脂マスクの材料となるエラストマー
としては、常温でゴム状の弾性を有する物質からなるも
のであれば特に限定されるものではなく、有機物であっ
ても、無機物であってもよく、また天然のものであって
も合成されたものであってもよい。天然ゴム系エラスト
マーとしては、塩化ゴム、塩酸ゴム、環化ゴム、マレイ
ン酸化ゴム、水素化ゴム、天然ゴムの二重結合にPMM
A、PAN、メタクリル酸エステル等のビニルモノマー
をグラフトさせてなるグラフト変成ゴム、窒素気流中で
モノマー存在下に天然ゴムを素練してなるブロックコポ
リマー等を挙げることができる。これらは、天然ゴムを
原料とするものの他、合成cis−1,4−ポリイソプ
レンを原料としたものを含む。
【0014】また、かかるエラストマーとして用いるこ
とのできる合成ゴムとして、VDF−HFP、VDF−
CTFE、VDF−PFVE、フルオロシリコーンゴ
ム、TFE−PFVE、PTFE−P、フルオロアルコ
キシポリフォスファゼン等のフッ素ゴム、イソブチレン
ゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジ
エンゴム、エチレンプロピレンターポリマー、クロロス
ルホン化ポリエチレンゴム等のポリオレフィン系エラス
トマー、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポ
リマー(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンコ
ポリマー(SBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−
スチレンブロックコポリマー(SEBS)等のスチレン
系エラストマー、イソプレンゴム、ウレタンゴム、エピ
クロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴ
ム、ナイロン12、ブチルゴム、ブタジエンゴム、フッ
素ゴム、ポリノルボルネンゴム、アクリロニトリル−ブ
タジエンゴム等を例示できる。ここで、上記のVDFは
ビニリデンフルオライド、HFPはヘキサフロオロプロ
ピレン、CTFEはクロロトリフルオロエチレン、PF
VEはパーフルオロメチルビニルエーテル、TFEはテ
トラフルオロエチレン、PTFE−Pはポリテトラフル
オロエチレン−プロピレンである。
【0015】これらのエラストマーは、一種又は二種以
上を混合して用いてもよい。また、エラストマーの持つ
弾力性を損なわない範囲で熱可塑性樹脂の一種又は二種
以上を配合して用いてもよい。また、樹脂マスクの材料
として用いる脆性の樹脂材料としては、シンジオタクチ
ックポリスチレン樹脂や、PPS(ポリフェニレンサル
ファイド)樹脂などを例示できる。
【0016】樹脂マスク用の樹脂材料には、寸法精度や
硬度を調整するなどのために、タルク、ベントナイト、
マイカ、ワラストナイト、ガラスフィラー等の無機フィ
ラー等を複合させるように添加してもよい。さらに、接
着性改良剤等を添加してもよい。 (1) 第1のタイプの立体回路基板作製方法において
は、次のようにして誘電体材料からなる所定の立体形状
の誘電体基体の表面上に、導電性材料からなる所定パタ
ーンの導体層が形成されている立体回路基板が作製され
る。
【0017】第1の工程においては、所望の誘電率の誘
電体材料を成形して、所定の立体形状の誘電体基体を形
成する。なお、1回の成形により誘電体材料を所定の立
体形状に成形できないときなどには、2回以上の成形に
より誘電体材料を所定の形状にしてもよい。誘電体基体
は、成形により作製されるため、比較的容易に自由度の
高い立体形状とすることができ、しかも生産性が良い。
この工程で形成される誘電体基体の外形形状が、概ね最
終的に作製する立体回路基板の外形形状となる。
【0018】続く第2の工程においては、所定形状に形
成された誘電体基体を樹脂マスクで覆うように、樹脂マ
スクを誘電体基体に一体的に成形する。このとき、誘電
体基体の表面のうち、前記所定パターンの導体層が形成
されるべき表面部分については、樹脂マスクにより覆わ
ず露出させておき、これ以外の誘電体基体表面部分だけ
を樹脂マスクにより覆うようにする。なお、1回の成形
によって、樹脂マスク材料を、誘電体基体をこのように
マスクするように成形できないときなどには、樹脂マス
クは2回以上の成形により形成してもよい。このような
樹脂マスクも成形により誘電体基体に一体的に作製され
るため、誘電体基体が複雑な立体形状であっても、比較
的容易に、しかも生産性良く形成することができる。
【0019】以上の第1及び第2の工程は、第1段階で
誘電体基体を成形し、第2段階で誘電体基体と一体的に
樹脂マスクを成形するという点で、ツーショット成形と
言えるものである。かかる成形においては、さらに公知
の各種の手法を適用してもよい。続く第3の工程におい
ては、無電解メッキにより、第1及び第2の工程におい
て形成した誘電体基体と樹脂マスクとの一体品の露出し
ている全表面に、導電性材料からなる導体層を形成す
る。これにより、かかる一体品の露出している全表面、
すなわち、樹脂マスクの露出している表面、及び誘電体
基体の表面のうち樹脂マスクによって覆わずに露出させ
ておいた、所定パターンの表面がメッキされる。かかる
無電解メッキを行うにあたっては、脱脂処理、エッチン
グ等によって無電解メッキを施す表面を粗くするための
粗面化処理、無電解メッキを施す表面に金属微粒子を付
着させるための触媒処理等の1又は2以上の前処理を必
要に応じて行ってもよい。これら脱脂処理、粗面化処
理、触媒処理等の前処理は、無電解メッキを実際に行う
前に行えばよく、その一部又は全部の前処理は、第2工
程の後ではなく、第1工程と第2工程の間に行ってもよ
い。かかる無電解メッキは、例えば、メッキ浴の中に被
メッキ物品(ここでは、誘電体基体と樹脂マスクとの一
体品)をラック等に支持させて入れる、いわゆるラック
方式や、バレル等の内部に複数の被メッキ物品を入れ
て、該バレル等ごとメッキ浴の中に浸して該バレル等を
回転させたり、振動させたりする、いわゆるバレル方式
により行うことができる。バレル方式を採用すると、ラ
ック方式に比べて生産性が良い。また、バレル方式を採
用しても、回転、振動などされるバレル等の内部に入れ
られる複数の誘電体基体と樹脂マスクとの一体品が、他
の一体品とぶつかったり、バレル等の壁面にぶつかった
りしても、誘電体基体については、一部露出している部
分があるにしても樹脂マスクにより覆われているため、
傷つきにくい。
【0020】そして、第4の工程においては、露出して
いる表面に導電性材料によるメッキが施された誘電体基
体と樹脂マスクとの一体品から、樹脂マスクを除去す
る。これにより、樹脂マスクによって覆われておらず露
出していた表面部分だけが、導電性材料によりメッキさ
れた誘電体基体、すなわち、露出していた表面部分は所
定パターンにしてあったため、誘電体基体の表面に所定
パターンの導電層が形成された立体回路基板が得られ
る。樹脂マスクの除去は、樹脂マスク材料を、ゴム状の
弾性を有するエラストマーとしたり、或いは、脆性の樹
脂とすることで、例えば手作業により容易に行うことが
できる。手作業に代えて、樹脂マスク除去用の機器を用
いて除去してもよい。手作業や、樹脂マスク除去用の機
器による樹脂マスクの除去作業をさらに容易にするため
に、第2工程において誘電体基体に樹脂マスクを一体的
に成形する段階で、つまみ、タブ等が付くように樹脂マ
スクを成形してもよい。除去した樹脂マスクは、上記第
2工程において樹脂マスクを成形するときの樹脂材料と
して再利用してもよい。或いは、メッキされた誘電体基
体と樹脂マスクとの一体品から、化学的に、例えばキシ
レン等の有機溶剤を用いて樹脂マスクだけを溶解して、
樹脂マスクを除去してもよい。
【0021】なお、誘電体基体表面上に無電解メッキに
より形成される導体層の厚みをさらに増すなどのため
に、無電解メッキされた前記誘電体基体と前記樹脂マス
クとの一体品から該樹脂マスクを除去した後に、該誘電
体基体上の所定パターンの導体層にさらに前記導電性材
料の電気メッキを施してもよい。樹脂マスクを除去した
後に、電気メッキを施しても、電気メッキでは、導電体
部分だけがメッキされるため、誘電体基体表面上の導体
層は所定のパターンを維持する。 (2) 第2のタイプの立体回路基板作製方法において
は、次のようにして誘電体材料からなる所定の立体形状
の誘電体基体の表面上に、導電性材料からなる所定パタ
ーンの導体層が形成されている立体回路基板が作製され
る。
【0022】第1の工程においては、所望の誘電率の誘
電体材料を成形して、所定の立体形状の誘電体基体を形
成する。なお、1回の成形により誘電体材料を所定の立
体形状に成形できないときなどには、2回以上の成形に
より誘電体材料を所定の形状にしてもよい。誘電体基体
は、成形により作製されるため、比較的容易に自由度の
高い立体形状とすることができ、しかも生産性が良い。
この工程で形成される誘電体基体の外形形状が、概ね最
終的に作製する立体回路基板の外形形状となる。
【0023】続く第2の工程においては、無電解メッキ
により、第1の工程において形成した誘電体基体全表面
に、導電性材料からなる導体層を形成する。かかる無電
解メッキを行うにあたっては、脱脂処理、粗面化処理、
触媒処理等の前処理を必要に応じて行ってもよい。かか
る無電解メッキは、例えば、いわゆるラック方式やバレ
ル方式により行うことができる。バレル方式を採用する
と、ラック方式に比べて生産性が良い。なお、誘電体基
体表面上にメッキにより形成される導体層の厚みをさら
に増すなどのために、無電解メッキの後に、さらに導電
性材料の電気メッキを施してもよい。
【0024】続く第3の工程においては、導体層が全面
に形成された誘電体基体を樹脂マスクでさらに覆うよう
に、樹脂マスクを誘電体基体に一体的に成形する。この
とき、樹脂マスクによって、誘電体基体の表面のうち、
前記所定パターンの導体層が形成されるべき誘電体基体
表面部分については、樹脂マスクにより覆わず露出させ
ておき、これ以外の誘電体基体表面部分だけを樹脂マス
クにより覆うようにする。なお、1回の成形によって、
樹脂マスク材料を、誘電体基体をこのようにマスクする
ように成形できないときなどには、樹脂マスクは2回以
上の成形により形成してもよい。このような樹脂マスク
も成形により誘電体基体に一体的に作製されるため、誘
電体基体が複雑な立体形状であっても、比較的容易に、
しかも生産性良く形成することができる。
【0025】以上の第1及び第3の工程は、大きい観点
からすると、いわゆるツーショット成形と見ることがで
きる。かかる成形においては、さらに公知の各種の手法
を適用してもよい。続く第4の工程においては、誘電体
基体と樹脂マスクとの一体品の露出している全表面に、
耐エッチングレジスト層を形成する。かかるレジスト層
は、後のエッチング工程(後述する第6の工程)におい
て使用され、導体層をエッチングするためのエッチング
液に対して耐性のあるレジスト材料からなるものであ
る。これにより、かかる一体品の露出している全表面、
すなわち、樹脂マスクの露出している表面、及びメッキ
された誘電体基体の表面のうち樹脂マスクによって覆わ
ずに露出させておいた、所定パターンの表面がレジスト
層により被覆される。かかるレジスト層は、誘電体基体
と樹脂マスクとの一体品の露出している全表面に形成す
るため、容易に形成することができる。例えば、液状の
レジスト材料中にかかる一体品を浸漬したり、或いはレ
ジスト材料をスプレーによって塗布することなどによっ
て、容易にレジスト層をかかる一体品の露出している全
表面に形成することができる。かかるレジスト材料とし
ては、例えば反応性アクリルポリマーなどを挙げること
ができる。
【0026】続く第5の工程においては、全面に耐エッ
チングレジスト層が形成された誘電体基体と樹脂マスク
との一体品から、樹脂マスクを除去する。これにより、
全表面に導体層が形成され、さらに樹脂マスクによって
覆われておらず露出していた、所定パターン部分だけが
耐エッチングレジスト層により被覆された誘電体基体が
得られる。樹脂マスクの除去は、第1のタイプの作製方
法における樹脂マスク除去の手法と同様に、手作業や樹
脂マスク除去用の機器で行うことができ、或いは、耐エ
ッチングレジスト層が損傷しないのであれば化学的に樹
脂マスクだけを溶解することによっても行うことができ
る。この場合も手作業や機器による樹脂マスクの除去作
業を容易にしたり、機器による除去を可能ならしめるた
めに、第3の工程において誘電体基体に樹脂マスクを一
体的に成形する段階で、つまみ、タブ等が付くように樹
脂マスクを成形してもよい。
【0027】そして続く第6の工程においては、第5の
工程において樹脂マスクが除去された誘電体基体をエッ
チングして、耐エッチングレジスト層により被覆されて
いない誘電体基体表面上の所定パターン部分以外の導体
層を除去する。これにより、耐エッチングレジスト層に
被覆されて保護されていた所定パターン部分だけの誘電
体基体表面上に、導体層が残り、誘電体基体の表面に所
定パターンの導体層が形成された立体回路基板が得られ
る。なお、この後、所定パターンの導体層上のレジスト
層は、除去してもよい。また、前述のとおり前記無電解
メッキのあとに電気メッキを施してもよいが、その段階
での電気メッキに代えて、耐エッチングレジスト層を除
去した後、誘電体基体上の前記所定パターンの導体層に
導電性材料の電気メッキをさらに施してもよい。 (3) 第3のタイプの立体回路基板作製方法において
は、次のようにして誘電体材料からなる所定の立体形状
の誘電体基体の表面上に、導電性材料からなる所定パタ
ーンの導体層が形成されている立体回路基板が作製され
る。
【0028】第1及び第2の工程においては、前記第2
のタイプの立体回路基板作製方法における第1及び第2
の工程と同様にして、所定の立体形状の誘電体基体を形
成した後、該誘電体基体の全表面上に無電解メッキによ
り導電性材料からなる導体層を形成する。この場合も、
1回の成形により誘電体材料を所定の立体形状に成形で
きないときなどには、2回以上の成形により誘電体材料
を所定の形状にしてもよい。なお、この後導電性材料の
電気メッキをさらに施してもよい。
【0029】続く第3の工程においては、導体層が全面
に形成された誘電体基体を樹脂マスクでさらに覆うよう
に、樹脂マスクを誘電体基体に一体的に成形する。この
とき、樹脂マスクによって、誘電体基体の表面のうち、
前記所定パターンの導体層が形成されるべき誘電体基体
表面部分だけを樹脂マスクにより覆い、これ以外の誘電
体基体表面部分については、樹脂マスクにより覆わず露
出させておく。なお、1回の成形によって、樹脂マスク
材料を、誘電体基体をこのようにマスクするように成形
できないときなどには、樹脂マスクは2回以上の成形に
より形成してもよい。このような樹脂マスクも成形によ
り誘電体基体に一体的に作製されるため、誘電体基体が
複雑な立体形状であっても、比較的容易に、しかも生産
性良く形成することができる。
【0030】以上の第1及び第3の工程は、大きい観点
からすると、いわゆるツーショット成形と見ることがで
きる。かかる成形においては、さらに公知の各種の手法
を適用してもよい。続く第4の工程においては、導体層
が形成されている誘電体基体と樹脂マスクとの一体品
を、エッチングして、誘電体基体表面上の樹脂マスクに
より覆われておらず、露出している部分の導体層を除去
する。これにより、誘電体基体表面上に残る導体層は、
樹脂マスクにより覆われている所定パターン部分の導体
層だけとなる。すなわち、この作製方法においては、樹
脂マスクは耐エッチング用のレジスト、或いはマスクと
して機能する。
【0031】そして続く第5の工程においては、エッチ
ングされた誘電体基体と樹脂マスクとの一体品から、樹
脂マスクを除去する。これにより、誘電体基体の表面に
所定パターンの導体層が形成された立体回路基板が得ら
れる。樹脂マスクの除去は、第1、第2のタイプの作製
方法における樹脂マスク除去の手法と同様に、手作業
や、樹脂マスク除去用の機器により物理的に樹脂マスク
を除去したり、化学的に樹脂マスクだけを溶解すること
により行うことができる。この場合も手作業や機器によ
る樹脂マスクの除去作業を容易にしたり、機器による除
去を可能にするなどのために、第3の工程において誘電
体基体に樹脂マスクを一体的に成形する段階で、つま
み、タブ等が付くように樹脂マスクを成形してもよい。
また、前述のとおり前記無電解メッキのあとに電気メッ
キを施してもよいとしたが、その段階での電気メッキに
代えて、樹脂マスクを除去した後、誘電体基体上の前記
所定パターンの導体層にさらに導電性材料の電気メッキ
を施してもよい。
【0032】上記のいずれのタイプの立体回路基板の作
製方法も、誘電体材料からなる所定形状の誘電体基体の
表面上に、導電性材料からなる所定パターンの導体層が
形成されている誘電体アンテナを作製するのに好ましく
利用できる。なお、上記いずれのタイプの立体回路基板
の作製方法においても、各工程の前後に必要に応じて、
さらに別の工程を付加してもよい。例えば、得られた誘
電体アンテナ等の立体回路基板には、必要に応じてさら
に切削等の後加工を施したり、半田付けや接着等により
電線、抵抗等のチップ部品や、その他の部品を装着して
もよい。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態である立
体回路基板及びその作製方法を図面を参照して説明す
る。なお、所定形状の誘電体基体の表面上に、所定パタ
ーンの導体層が形成されている本発明に係る立体回路基
板の一例である誘電体アンテナを例にとって以下説明す
る。
【0034】図1に誘電体アンテナの一例を示す。図1
(A)は該誘電体アンテナの斜視図、図1(B)は該誘
電体アンテナの外表面展開図である。図1の誘電体アン
テナZは、後述する本発明に係る誘電体アンテナ作製方
法により作製されたものである。この誘電体アンテナZ
は、誘電体材料からなる所定の立体形状の誘電体基体1
の表面に、導電性材料からなる所定パターンの導体層2
が形成されたものである。
【0035】誘電体基体1は、本例では直方体形状であ
り、LCP(液晶ポリマー)樹脂に、繊維状チタン酸カ
ルシウム及びワラストナイトを配合した樹脂組成物から
なる。導体層2は、本例では、誘電体基体1の一つの面
11の表面上に形成され、かかる面11の大きさより小
さい一部突出しているほぼ長方形状の導体部21、誘電
体基体1の面11に対向する面12の表面上に形成さ
れ、かかる面12の表面全体を覆う長方形状の導体部2
2、及びこれら二つの面11、12の間にあり、それら
両面に続いている面13の表面上に形成され、二つの導
体部21、22に繋がる導体部23を有している。導体
層2のこれら導体部21、22及び23は、誘電体基体
1表面上で連続している。なお、以下の説明において、
このようなパターンの導体層を導体層2と記載する。導
体層2は、本例では銅からなる。
【0036】なお、誘電体基体の立体形状は上記説明し
た形状に限定されるものではなく、突起、切り欠き、斜
面等を有する所望の任意の立体形状に、次に説明する本
発明に係る誘電体アンテナ作製方法により、容易に、生
産性良く作製することができる。また、かかる誘電体基
体の表面上に形成される導体層のパターンも、上記説明
したパターンに限定されるものではなく、所望の任意の
パターンにすることができ、次に述べる本発明に係る誘
電体アンテナ作製方法により、所望の立体形状の誘電体
基体表面上に、所望のパターンの導体層を容易に、生産
性良く形成することができる。なお、導体層のパターン
は、上記説明した誘電体基体の表面上で連続したものに
限定されるものではなく、不連続であってもよい。
【0037】以下、(A)、(B)、(C)の三つのタ
イプの本発明に係る誘電体アンテナの作製方法を、図1
に示す形状の誘電体アンテナの作製工程を例にとって説
明する。 (A)第1タイプの誘電体アンテナ作製方法 まず、第1のタイプの本発明に係る誘電体アンテナ作製
方法を、図2〜図4を参照して説明する。
【0038】図2に第1タイプの誘電体アンテナ作製方
法の各工程を示す概略模式図を示す。以下、図2に示す
各工程について順に説明する。なお、図2中、α1、α
2及びα3は、次に述べる各工程において作製される作
製物を指す。 (A−1)誘電体基体成形工程 この工程においては、誘電体材料を成形して、所定の立
体形状の誘電体基体を作製する。かかる成形には、公知
の各種成形法のなかから、生産性、コスト、手間、処理
時間等を考慮して適当なものを選択して採用することが
できる。ここで、成形された誘電体基体の形状が、概ね
最終的に得られる誘電体アンテナの外形形状となる。
【0039】本例においては、射出成形により誘電体材
料を直方体形状に成形した。かかる射出成形は、直方体
形状のキャビティを有する金型を予め用意しておき、該
キャビティ内に誘電体材料を所定の量注入して、硬化さ
せることにより行った。本例では、LCP樹脂に繊維状
チタン酸カルシウム(20重量%)及びワラストナイト
(15重量%)を配合して比誘電率を7.8に調整した
樹脂組成物を、射出成形温度280°C、射出圧力10
00kgf/cm2 にて80°Cの金型キャビティ内に
射出して行った。これにより、直方体形状の誘電体基体
1(α1)を得た。
【0040】誘電体基体1(α1)は、成形により作製
されるため、比較的容易に自由度の高い立体形状とする
ことができ、しかも生産性が良い。なお、形成する誘電
体基体の立体形状が複雑なため、1回の成形により所定
の立体形状に成形できないときなどは、複数回の成形に
よって誘電体基体を所定形状にしてもよい。 (A−2)樹脂マスク成形工程 続いて、所定形状に形成された誘電体基体1(α1)を
樹脂マスク3で覆うように、樹脂マスク3を誘電体基体
1に一体的に成形する。図3(A)及び(B)に誘電体
基体1に樹脂マスク3を一体的に形成したこれらの一体
品の斜視図を示す。樹脂マスク3を誘電体基体1に一体
的に形成するとき、誘電体基体1の表面のうち、導体層
2が形成されるべき所定パターンの表面部分、すなわ
ち、誘電体基体1の面11に形成されるべき導体部21
のパターン21′部分、面12に形成されるべき導体部
22のパターン22′部分、及び面13に形成されるべ
き導体部23のパターン23′部分については、樹脂マ
スク3により覆わず露出させておき、これ以外の誘電体
基体1の表面部分だけを樹脂マスク3により覆うように
する。このように、既に成形されている誘電体基体1
に、さらに樹脂マスク3を一体的に成形する点からみる
と、これらの成形はツーショット成形とみることができ
る。
【0041】なお、樹脂マスクの形状が複雑で、1回の
成形により所定形状に成形できないときなどは、複数回
の成形によって樹脂マスクを所定形状にしてもよい。樹
脂マスク3の成形は、本例では射出成形により行った。
かかる成形は、上記のような形状になるようなキャビテ
ィーを有する金型を、誘電体基体1を成形するときに用
いる金型とは別に用意して、該キャビティー内に既に成
形されている誘電体基体1(α1)を配置した後、配置
後にできる空間に樹脂マスク3材料を所定の量注入し
て、硬化させることにより行った。本例では、樹脂マス
ク材料として、エラストマーであるSEBS(スチレン
−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー)
(商品名:ラバロン、三菱化学株式会社製)にチタン酸
カリウム繊維30重量%を複合したものを用いた。これ
により、誘電体基体1(α1)と樹脂マスク3との一体
品α2を得た。
【0042】このように、樹脂マスク3も成形により誘
電体基体1に一体的に作製されるため、誘電体基体1が
たとえ複雑な立体形状であっても、比較的容易に、しか
も生産性良く形成することができる。 (A−3)メッキ工程 続いて、無電解メッキにより、誘電体基体1と樹脂マス
ク3との一体品α2の露出している全表面に、本例にお
いては銅からなる導体層2′を形成する。これにより、
かかる一体品の露出している全表面、すなわち、樹脂マ
スク3の露出している表面、及び誘電体基体1の表面の
うち樹脂マスク3によって覆わずに露出させておいた、
パターン21′、22′及び23′部分の表面が銅メッ
キされる。
【0043】本例においては、かかる無電解メッキは、
誘電体基体1と樹脂マスク3との一体品α2に対して、
脱脂処理、粗面化処理、触媒化処理の前処理をした後、
バレル(図示省略)の内部に一体品α2を複数入れて、
該バレルごとメッキ浴の中に浸して該バレルを回転させ
て行った。これにより、露出した全表面が銅メッキされ
た誘電体基体1と樹脂マスク3との一体品α3を得た。
このように、いわゆるバレル方式によりメッキを行った
ため、いわゆるラック方式に比べて生産性が良い。ま
た、一般的にバレル方式にてメッキを行うと、回転、振
動などされるバレルの内部に入れられる複数の被メッキ
物品(本例においては、誘電体基体1と樹脂マスク3と
の一体品α2)が、他の被メッキ物品とぶつかったり、
バレルの壁面にぶつかったりして、被メッキ物品が傷つ
いたりするようなこともあるが、本例においては、最終
的に必要な誘電体基体1については、一部露出している
部分があるにしても、接触頻度の高い部位は樹脂マスク
3によりほぼ覆われているため、誘電体基体1は傷つき
にくい。 (A−4)樹脂マスク除去工程 そして最後に、誘電体基体1と樹脂マスク3との一体品
α3から、樹脂マスク3を除去する。これにより、樹脂
マスク3によって覆わずに、露出させておいた表面部分
だけが銅メッキされた誘電体基体1が得られる。露出さ
せておいた表面部分は導体層2を形成すべき所定パター
ンにしてあったため、誘電体基体1の表面に所定パター
ンの導電層2が形成された図1に示す誘電体アンテナZ
が得られる。
【0044】本例では、樹脂マスク3の除去は、手作業
により行った。手作業による樹脂マスク3の除去は、該
マスクをゴム状の弾性を有するエラストマーにより形成
したため、容易に行うことができる。手作業に代えて、
マスク3除去用の機器により除去してもよい。手作業
や、機器による樹脂マスク3の除去作業をさらに容易に
したり、機器によるマスク3の除去を可能ならしめるな
どのために、誘電体基体1に樹脂マスク3を一体的に成
形する段階で、図4に示すようなタブ31が付くように
樹脂マスク3を成形してもよい。なお、タブ31の形状
や位置は、図4に示すものに限定されるものではない。
除去した樹脂マスク3は、上記(A−2)の樹脂マスク
成形工程において、樹脂マスク材料として再利用するこ
とができる。手作業や、機器により樹脂マスク3を物理
的に除去するのに代えて、化学的に樹脂マスク3だけを
溶解して、樹脂マスク3を除去してもよい。かかる溶解
液としては、本例では例えばトルエン、シクロヘキサ
ン、四塩化炭素、キシレン、クロロホルムなどを用いる
ことができる。
【0045】以上説明した第1のタイプの誘電体アンテ
ナ作製方法によると、誘電体基体1及びこれに一体的に
形成する樹脂マスク3は、いずれも成形により作製する
ため、比較的容易に行うことができ、それだけ生産性が
良い。また、誘電体基体1と樹脂マスク3との一体品に
対して行うメッキは、バレル方式にて行うため、それだ
け生産性が良い。さらに、樹脂マスク3の除去も容易に
行うことができる。これらにより、本発明に係る第1の
タイプの誘電体アンテナ作製方法によると、誘電体アン
テナを比較的容易に、生産性良く作製することができ
る。
【0046】なお、誘電体基体1表面上にメッキにより
形成する導体層2の厚みを増すなどのために、上記(A
−4)の樹脂マスク除去工程の後に、既に無電解メッキ
により所定パターンの導体層2が形成されている誘電体
基体1に対して、さらに電気メッキを施してもよい。電
気メッキでは、導電体部分だけがメッキされるため、す
なわち、所定パターンに既に形成されている導体層2の
部分だけがさらにメッキされるため、誘電体基体1表面
上の導体層2は所定のパターンを維持する。 (B)第2タイプの誘電体アンテナ作製方法 次に、第2のタイプの本発明に係る誘電体アンテナ作製
方法を、図5を参照して説明する。
【0047】図5は誘電体アンテナ作製方法の各工程を
示す概略模式図である。以下、図5に示す各工程につい
て順に説明する。なお、図5中、β1〜β6は、次に述
べる各工程において作製される作製物を指す。 (B−1)誘電体基体成形工程 この工程においては、誘電体材料を成形して、本例では
直法体形状の誘電体基体1(β1)を作製する。この工
程は、上記(A−1)の誘電体基体成形工程と同様にし
て行った。 (B−2)メッキ工程 続いて、無電解メッキにより、直方体状に成形した誘電
体基体1の全表面に、銅からなる導体層2″を形成す
る。かかる無電解メッキも上記(A−3)のメッキ工程
と同様にして行った。これにより、全面が銅メッキされ
た誘電体基体β2を得た。この場合も、誘電体基体1の
表面上にメッキにより形成する導体層の厚みを増すなど
のために、無電解メッキの後に、さらに電気メッキを施
してもよい。 (B−3)樹脂マスク成形工程 続いて、全面に銅メッキされた誘電体基体β2を樹脂マ
スク3で覆うように、樹脂マスク3を誘電体基体β2に
一体的に成形する。このとき、前述の図3(A)や
(B)に示すように、誘電体基体β2の表面のうち、導
体層2が形成されるべき所定パターンの誘電体基体β2
表面部分については、樹脂マスク3により覆わず露出さ
せておき、これ以外の誘電体基体β2表面部分だけを樹
脂マスク3により覆うようにする。このような一体成形
は、上記(A−2)に示した樹脂マスク成形工程と同様
にして行った。これにより、誘電体基体β2と樹脂マス
ク3との一体品β3を得た。 (B−4)耐エッチングレジスト形成工程 続いて、誘電体基体β2と樹脂マスク3との一体品β3
の露出している全表面に、耐エッチングレジスト層4を
形成する。かかるレジスト層4は、後のエッチング工程
(後述する(B−6)の工程)において使用され、導体
層2″をエッチングするためのエッチング液に対して耐
性のあるレジスト材料からなるものである。本例では、
かかるレジスト材料はアクリル系液状レジスト材料であ
る。これにより、一体品β3の露出している全表面、す
なわち、樹脂マスク3の露出している表面、及び銅メッ
キされた誘電体基体β2の表面のうち樹脂マスク3によ
って覆わずに露出させておいた、所定パターン部分の表
面がレジスト層4により被覆される。
【0048】本例では、一体品β3を、レジスト液に含
浸させた後、引き上げ乾燥させて、露出している全面が
レジスト層4により被覆された一体品β4を得た。な
お、レジスト層4の形成は電着レジストにより行うこと
もできる。 (B−5)樹脂マスク除去工程 続いて、露出している全面がレジスト層4により被覆さ
れた誘電体基体1と樹脂マスク3との一体品β4から樹
脂マスク3を除去する。樹脂マスクの除去は、上記(A
−4)の樹脂マスク除去工程と同様にして行った。これ
により、全表面に導体層2″が形成され、導体層2を形
成すべき所定パターン部分だけが耐エッチングレジスト
層4により被覆された誘電体基体β5を得た。 (B−6)エッチング工程 続いて、誘電体基体β5をエッチングして、耐エッチン
グレジスト層4により被覆されていない所定パターン部
分以外の導体層2″を除去する。これにより、耐エッチ
ングレジスト層4に被覆されて保護されていた所定パタ
ーンの導体層2が残る。このエッチングにより、耐エッ
チングレジスト層4により被覆された所定パターンの導
体層2を有する誘電体基体β6が得られる。
【0049】本例においては、エッチング液として塩化
第二鉄溶液を用いて、銅からなる導体層2″をエッチン
グした。かかるエッチング液は、誘電体基体1自体は腐
食しない。 (B−7)耐エッチングレジスト層除去工程 そして、誘電体基体β6から、所定パターンの導体層2
上の耐エッチングレジスト層4を除去する。これによ
り、図1に示す誘電体アンテナZが得られる。
【0050】本例においては、レジスト層4の除去は、
アセトンに溶解させることにより行った。以上説明した
第2のタイプの誘電体アンテナ作製方法においては、従
来、耐エッチングレジスト層を所定パターンに形成する
ためのマスク(一般的には、フォトマスク)を形成する
のが難しかったのに対して、かかるマスクとして機能さ
せる樹脂マスク3を成形により容易に、誘電体基体1に
一体的に形成することができるため、従来より容易に、
したがって、それだけ生産性良く誘電体アンテナを作製
することができる。 (C)第3タイプの誘電体アンテナ作製方法 次に、第3のタイプの本発明に係る誘電体アンテナ作製
方法を、図6及び図7を参照して説明する。
【0051】図6に第3のタイプの誘電体アンテナ作製
方法の各工程を示す概略模式図を示す。以下、図6に示
す各工程について順に説明する。なお、図6中、γ1〜
γ4は、次に述べる各工程において作製される作製物を
指す。 (C−1)誘電体基体成形工程 この工程においては、誘電体材料を成形して、本例では
直法体形状の誘電体基体1(γ1)を作製する。この工
程は、上記(A−1)、(B−1)の誘電体基体成形工
程と同様にして行った。 (C−2)メッキ工程 続いて、無電解メッキにより、直方体状に成形した誘電
体基体1の全表面に、銅からなる導体層2″を形成す
る。かかる無電解メッキは上記(B−2)のメッキ工程
と同様にして行った。これにより全面が銅メッキされた
誘電体基体γ2を得た。 (C−3)樹脂マスク成形工程 続いて、誘電体基体γ2を樹脂マスク5で覆うように、
樹脂マスク5を誘電体基体γ2に一体的に成形する。こ
のとき、図7(A)や(B)に示すように、誘電体基体
γ2の表面のうち、導体層2が形成されるべき所定パタ
ーンの誘電体基体γ2の表面部分だけを樹脂マスク5に
より覆い、これ以外の誘電体基体γ2の表面部分につい
ては、樹脂マスク5により覆わず露出させておく。
【0052】樹脂マスク5の成形は、本例では射出成形
により行った。かかる成形は、上記のような形状になる
ようなキャビティーを有する金型を、誘電体基体1を成
形するときに用いる金型とは別に用意して、該キャビテ
ィー内に既に成形されている誘電体基体γ2を配置した
後、配置後にできる空間に樹脂マスク5材料を所定の量
注入して、硬化させることにより行った。本例では、樹
脂マスク材料として、脆性のあるシンジオタクチックポ
リスチレン樹脂を用いた。これにより、誘電体基体γ2
と樹脂マスク5との一体品γ3を得た。
【0053】このような樹脂マスク5も成形により誘電
体基体に一体的に作製されるため、誘電体基体が複雑な
立体形状であっても、比較的容易に、しかも生産性良く
形成することができる。 (C−4)エッチング工程 続いて、一体品γ3を、エッチングして、誘電体基体1
の表面上の樹脂マスク5により覆われておらず、露出し
ている部分の導体層2″を除去する。これにより、誘電
体基体1の表面上に残る導体層は、樹脂マスク5により
覆われている所定パターン部分の導体層2だけとなる。
すなわち、この作製方法においては、樹脂マスク5は耐
エッチング用のレジスト、或いはマスクとして機能す
る。このようにして、樹脂マスク5により被覆された所
定パターンの導体層2が形成された誘電体基体γ4が得
られる。 (C−5)樹脂マスク除去工程 そして、誘電体基体γ4から樹脂マスク5を除去して、
図1に示す誘電体アンテナZを得た。樹脂マスク5の除
去は、本例では手作業にて行った。樹脂マスク5材料を
脆性のある樹脂としたことで、マスク5は手で容易に割
り折ることができ、容易に除去できた。
【0054】以上説明した第3のタイプの誘電体アンテ
ナ作製方法においても、従来、耐エッチングレジスト層
を所定パターンに形成するためのマスク(一般的には、
フォトマスク)を形成するのが難しかったのに対して、
かかるマスクとして機能させる樹脂マスク5を成形によ
り容易に、誘電体基体1に一体的に形成することができ
るため、従来より容易に、したがって、それだけ生産性
良く誘電体アンテナを作製することができる。
【0055】本発明に係る(A)、(B)、(C)のい
ずれのタイプの立体回路基板の作製方法も、上記例にと
って説明したように、樹脂材料を基体とする誘電体アン
テナの作製に好適な方法であり、この他、例えば、コネ
クタ、半導体チップキャリア、各種成形機能部品等の作
製にも適用できる。以上、誘電体アンテナを例によって
説明した本発明の(A)、(B)、(C)のいずれのタ
イプの立体回路基板作製方法も、従来より容易に、生産
性よく立体回路基板を作製することができるため、作製
された本発明に係る立体回路基板を、それだけ従来より
安価にすることができる。
【0056】なお、以上説明した(A)、(B)、
(C)のいずれのタイプの立体回路基板作製方法におい
ても、必要に応じてさらに切削等の後加工を施したり、
半田付けや接着等により電線、抵抗、その他の部品を装
着してもよい。
【0057】
【発明の効果】本発明によると、誘電体材料からなる所
定の立体形状の誘電体基体の表面上に、導電性材料から
なる所定パターンの導体層が形成されている誘電体アン
テナ等の立体回路基板の作製方法であって、立体回路基
板を容易に、生産性良く作製することができる立体回路
基板の作製方法を提供することができる。
【0058】また本発明によると、誘電体材料からなる
所定の立体形状の誘電体基体の表面上に、導電性材料か
らなる所定パターンの導体層が形成されている誘電体ア
ンテナ等の立体回路基板であって、容易に、生産性良く
作製され、それだけ安価である立体回路基板を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図(A)は本発明の誘電体アンテナ作製方法に
より作製される誘電体アンテナの一例の概略斜視図であ
り、図(B)は該誘電体アンテナの展開図である。
【図2】本発明に係る誘電体アンテナ作製方法の一例の
各工程を示す概略模式図である。
【図3】図(A)は図2の誘電体アンテナ作製方法の途
中工程において作製される誘電体基体と樹脂マスクとの
一体品の一例の概略斜視図であり、図(B)は図(A)
における底面側からみた該一体品の概略斜視図である。
【図4】誘電体基体と樹脂マスクとの一体品の他の例の
概略斜視図である。
【図5】本発明に係る誘電体アンテナ作製方法の他の例
の各工程を示す概略模式図である。
【図6】本発明に係る誘電体アンテナ作製方法のさらに
他の例の各工程を示す概略模式図である。
【図7】図(A)は図6の誘電体アンテナ作製方法の途
中工程において作製される誘電体基体と樹脂マスクとの
一体品の一例の概略斜視図であり、図(B)は図(A)
における底面側からみた該一体品の概略斜視図である。
【符号の説明】
1 誘電体基体 2 導体層 3、5 樹脂マスク 4 耐エッチングレジスト層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 3/18 H05K 3/18 E

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体材料からなる所定形状の誘電体基体
    の表面上に、導電性材料からなる所定パターンの導体層
    が形成されている立体回路基板の作製方法であって、 前記誘電体材料から成形により前記所定形状の誘電体基
    体を形成し、 該所定形状に形成された該誘電体基体の表面のうち、前
    記所定パターンの導体層が形成されるべき表面部分を露
    出させて、これ以外の表面部分を覆うように、成形によ
    り該誘電体基体に樹脂マスクを一体的に形成し、 該誘電体基体と該樹脂マスクとの一体品の露出している
    全表面上に無電解メッキにより前記導電性材料からなる
    導体層を形成し、 メッキされた該誘電体基体と該樹脂マスクとの一体品か
    ら該樹脂マスクを除去して、該誘電体基体の表面上に所
    定パターンの導体層を形成することを特徴とする立体回
    路基板の作製方法。
  2. 【請求項2】誘電体材料からなる所定形状の誘電体基体
    の表面上に、導電性材料からなる所定パターンの導体層
    が形成されている立体回路基板の作製方法であって、 前記誘電体材料から成形により前記所定形状の誘電体基
    体を形成し、 該所定形状に形成された誘電体基体の全表面に無電解メ
    ッキにより前記導電性材料からなる導体層を形成し、 該導体層が形成された誘電体基体の表面のうち、前記所
    定パターンの導体層が形成されるべき表面部分を露出さ
    せて、これ以外の表面部分を覆うように、成形により該
    誘電体基体に樹脂マスクを一体的に形成し、 該誘電体基体と樹脂マスクとの一体品の露出している全
    表面上に、耐エッチングレジスト層を形成し、 該レジスト層が形成された誘電体基体と樹脂マスクとの
    一体品から、該樹脂マスクを除去し、 該樹脂マスクが除去されたあとに露出する前記導体層部
    分をエッチングして、該誘電体基体の表面上に前記所定
    パターンの導体層を形成することを特徴とする立体回路
    基板の作製方法。
  3. 【請求項3】誘電体材料からなる所定形状の誘電体基体
    の表面上に、導電性材料からなる所定パターンの導体層
    が形成されている立体回路基板の作製方法であって、 前記誘電体材料から成形により前記所定形状の誘電体基
    体を形成し、 該所定形状に形成された誘電体基体の全表面に無電解メ
    ッキにより前記導電性材料からなる導体層を形成し、 該導体層が形成された誘電体基体の表面のうち、前記所
    定パターンの導体層が形成されるべき表面部分を覆い、
    これ以外の表面部分を露出させるように、成形により該
    誘電体基体に樹脂マスクを一体的に形成し、 該誘電体基体と樹脂マスクとの一体品をエッチングし
    て、該樹脂マスクに覆われていない該誘電体基体上の導
    体層部分を除去し、 エッチングされた該誘電体基体と樹脂マスクとの一体品
    から、該樹脂マスクを除去して、該誘電体基体の表面上
    に所定パターンの導体層を形成することを特徴とする立
    体回路基板の作製方法。
  4. 【請求項4】前記誘電体材料は熱可塑性樹脂又は熱可塑
    性樹脂組成物である請求項1、2又は3記載の立体回路
    基板の作製方法。
  5. 【請求項5】前記樹脂マスクの材料はエラストマーであ
    る請求項1から4のいずれかに記載の立体回路基板の作
    製方法。
  6. 【請求項6】前記誘電体基体に成形により前記樹脂マス
    クを一体的に形成するとき、該樹脂マスクにタブが付く
    ように該樹脂マスクを形成する請求項1から5のいずれ
    かに記載の立体回路基板の作製方法。
  7. 【請求項7】立体回路基板が誘電体アンテナである請求
    項1から6のいずれかに記載の立体回路基板の作製方
    法。
  8. 【請求項8】請求項1から7のいずれかに記載の立体回
    路基板作製方法により作製された立体回路基板。
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