JPH11170305A - 成形金型および成形方法ならびに成形品 - Google Patents
成形金型および成形方法ならびに成形品Info
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- JPH11170305A JPH11170305A JP9346876A JP34687697A JPH11170305A JP H11170305 A JPH11170305 A JP H11170305A JP 9346876 A JP9346876 A JP 9346876A JP 34687697 A JP34687697 A JP 34687697A JP H11170305 A JPH11170305 A JP H11170305A
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- molding
- rib
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/1703—Introducing an auxiliary fluid into the mould
- B29C45/174—Applying a pressurised fluid to the outer surface of the injected material inside the mould cavity, e.g. for preventing shrinkage marks
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 裏面側に存在するリブによって、成形品の表
面側にひけが発生してしまう。 【解決手段】 平坦な第１の面１３ａと、この第１の面
１３ａの裏側に位置する平坦な第２の面１３ｂと、この
第２の面１３ｂから垂直に突出する複数のリブ１３ｅ〜
１３ｇとを有する成形品１３を成形するための成形金型
であって、第２の面１３ｂを成形するための成形金型
は、少なくとも１つのリブ１３ｅ〜１３ｇの先端中央部
となるキャビティの部分に連通してキャビティ内に射出
された樹脂に向けて加圧気体を供給するための加圧気体
供給源に接続する加圧気体供給通路１７と、この加圧気
体供給通路１７から供給される加圧気体が到達しないリ
ブ１３ｅ〜１３ｇの先端部となるキャビティの部分との
対向方向に移動可能な圧縮ピン１８と、当該圧縮ピン１
８をキャビティ内に射出された樹脂に向けて押圧し得る
ピン駆動手段１９とを具える。
面側にひけが発生してしまう。 【解決手段】 平坦な第１の面１３ａと、この第１の面
１３ａの裏側に位置する平坦な第２の面１３ｂと、この
第２の面１３ｂから垂直に突出する複数のリブ１３ｅ〜
１３ｇとを有する成形品１３を成形するための成形金型
であって、第２の面１３ｂを成形するための成形金型
は、少なくとも１つのリブ１３ｅ〜１３ｇの先端中央部
となるキャビティの部分に連通してキャビティ内に射出
された樹脂に向けて加圧気体を供給するための加圧気体
供給源に接続する加圧気体供給通路１７と、この加圧気
体供給通路１７から供給される加圧気体が到達しないリ
ブ１３ｅ〜１３ｇの先端部となるキャビティの部分との
対向方向に移動可能な圧縮ピン１８と、当該圧縮ピン１
８をキャビティ内に射出された樹脂に向けて押圧し得る
ピン駆動手段１９とを具える。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のリブを有す
る成形品の外観上の欠陥を改善し得る成形金型および成
形方法ならびにこれによって成形される成形品に関す
る。
る成形品の外観上の欠陥を改善し得る成形金型および成
形方法ならびにこれによって成形される成形品に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】補強用のリブを裏面に設けた筺体構造物
のように、表面側となる平坦な第１の面と、この第１の
面の反対側の裏面となる平坦な第２の面と、この第２の
面から垂直に突出する複数のリブとを有する肉厚が不均
一な物品を射出成形する場合、金型に形成されたキャビ
ティ内において、周囲よりも厚肉のために相対的に高温
となっているリブの付け根部分などの冷却が遅れるた
め、この部分での樹脂の体積収縮が起こり、リブの付け
根部分に沿って成形品の表面にひけや、つやむらなどの
欠陥が発生する。
のように、表面側となる平坦な第１の面と、この第１の
面の反対側の裏面となる平坦な第２の面と、この第２の
面から垂直に突出する複数のリブとを有する肉厚が不均
一な物品を射出成形する場合、金型に形成されたキャビ
ティ内において、周囲よりも厚肉のために相対的に高温
となっているリブの付け根部分などの冷却が遅れるた
め、この部分での樹脂の体積収縮が起こり、リブの付け
根部分に沿って成形品の表面にひけや、つやむらなどの
欠陥が発生する。
【０００３】このような欠陥を防止するため、溶融樹脂
が充填されたキャビティ内に成形品の裏面側から加圧気
体を注入し、冷却が遅れているリブの付け根部分をその
表面側に押圧するようにした、いわゆるガスアシスト成
形や、さらにはこの加圧気体の供給に伴って型締めを行
う方法が特開平５−２９５４７６号公報などで提案され
ている。
が充填されたキャビティ内に成形品の裏面側から加圧気
体を注入し、冷却が遅れているリブの付け根部分をその
表面側に押圧するようにした、いわゆるガスアシスト成
形や、さらにはこの加圧気体の供給に伴って型締めを行
う方法が特開平５−２９５４７６号公報などで提案され
ている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ガスアシスト成形によ
る方法では、成形品やそのリブの形状によって、周囲よ
りも厚肉となっている部分全体に均一に加圧気体を供給
することが困難となる場合があり、このような場合、加
圧気体が行き渡らない厚肉部分にひけなどの欠陥が発生
してしまう。
る方法では、成形品やそのリブの形状によって、周囲よ
りも厚肉となっている部分全体に均一に加圧気体を供給
することが困難となる場合があり、このような場合、加
圧気体が行き渡らない厚肉部分にひけなどの欠陥が発生
してしまう。
【０００５】このため、加圧気体の圧力を高くしてキャ
ビティ内での加圧気体の保持時間を長く設定し、厚肉部
分全体に加圧気体が行き渡るように配慮することが試み
られているが、加圧気体の圧力は樹脂圧以上にすること
ができないので、必然的に成形品の成形サイクルが長く
なってしまい、製造コストの上昇を招く。
ビティ内での加圧気体の保持時間を長く設定し、厚肉部
分全体に加圧気体が行き渡るように配慮することが試み
られているが、加圧気体の圧力は樹脂圧以上にすること
ができないので、必然的に成形品の成形サイクルが長く
なってしまい、製造コストの上昇を招く。
【０００６】上述したガスアシスト成形における加圧気
体の保圧時におけるキャビティ内の圧力が、樹脂保圧時
よりも相対的に低いことから、型締めによる圧縮によっ
て欠陥の発生を防止するようにした特開平５−２９５４
７６号公報に記載のものは、、局所的な肉厚差の収縮に
応じた圧縮ができないので、過収縮する厚肉部分のひけ
を的確に改善することが困難である。
体の保圧時におけるキャビティ内の圧力が、樹脂保圧時
よりも相対的に低いことから、型締めによる圧縮によっ
て欠陥の発生を防止するようにした特開平５−２９５４
７６号公報に記載のものは、、局所的な肉厚差の収縮に
応じた圧縮ができないので、過収縮する厚肉部分のひけ
を的確に改善することが困難である。
【０００７】
【発明の目的】本発明の第１の目的は、裏面側に存在す
るリブによって、成形品の表面側にひけが発生しないよ
うにし得る成形金型を提供することにある。
るリブによって、成形品の表面側にひけが発生しないよ
うにし得る成形金型を提供することにある。
【０００８】本発明の第２の目的は、このような成形金
型を用い、裏面側に存在するリブによって、射出成形品
の表面側にひけが発生しないようにし得る成形方法を提
供することにある。
型を用い、裏面側に存在するリブによって、射出成形品
の表面側にひけが発生しないようにし得る成形方法を提
供することにある。
【０００９】本発明の第３の目的は、上述した射出成形
金型を用い、上述の如き成形方法によって製造可能な成
形品を提供することにある。
金型を用い、上述の如き成形方法によって製造可能な成
形品を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明の第１の形態は、
平坦な第１の面と、この第１の面の裏側に位置する平坦
な第２の面と、この第２の面から垂直に突出する複数の
リブとを有する成形品を成形するための成形金型であっ
て、前記第２の面を成形するための成形金型は、少なく
とも１つの前記リブの先端中央部となるキャビティの部
分に連通して前記キャビティ内に射出された樹脂に向け
て加圧気体を供給するための加圧気体供給源に接続する
加圧気体供給通路と、この加圧気体供給通路から供給さ
れる加圧気体が到達しない前記リブの先端部となるキャ
ビティの部分との対向方向に移動可能な圧縮ピンと、当
該圧縮ピンを前記キャビティ内に射出された樹脂に向け
て押圧し得るピン駆動手段とを具えたことを特徴とする
成形金型にある。
平坦な第１の面と、この第１の面の裏側に位置する平坦
な第２の面と、この第２の面から垂直に突出する複数の
リブとを有する成形品を成形するための成形金型であっ
て、前記第２の面を成形するための成形金型は、少なく
とも１つの前記リブの先端中央部となるキャビティの部
分に連通して前記キャビティ内に射出された樹脂に向け
て加圧気体を供給するための加圧気体供給源に接続する
加圧気体供給通路と、この加圧気体供給通路から供給さ
れる加圧気体が到達しない前記リブの先端部となるキャ
ビティの部分との対向方向に移動可能な圧縮ピンと、当
該圧縮ピンを前記キャビティ内に射出された樹脂に向け
て押圧し得るピン駆動手段とを具えたことを特徴とする
成形金型にある。
【００１１】本発明の第２の形態は、平坦な第１の面
と、この第１の面の裏側に位置する平坦な第２の面と、
この第２の面から垂直に突出する複数のリブとを有する
成形品を成形するに際し、少なくとも１つの前記リブの
先端中央部となるキャビティの部分から、このキャビテ
ィ内に射出された樹脂に向けて加圧気体を供給するステ
ップと、供給された加圧気体が到達しない前記リブの先
端部となるキャビティの部分から、このキャビティ内に
射出された樹脂を押圧するステップとを具えたことを特
徴とする成形方法にある。
と、この第１の面の裏側に位置する平坦な第２の面と、
この第２の面から垂直に突出する複数のリブとを有する
成形品を成形するに際し、少なくとも１つの前記リブの
先端中央部となるキャビティの部分から、このキャビテ
ィ内に射出された樹脂に向けて加圧気体を供給するステ
ップと、供給された加圧気体が到達しない前記リブの先
端部となるキャビティの部分から、このキャビティ内に
射出された樹脂を押圧するステップとを具えたことを特
徴とする成形方法にある。
【００１２】本発明の第３の形態は、第１の形態による
成形金型を用い、第２の形態による成形方法によって得
られる成形品であって、平坦な第１の面と、この第１の
面の裏側に位置する平坦な第２の面と、この第２の面か
ら垂直に突出する複数のリブとを有することを特徴とす
る成形品にある。
成形金型を用い、第２の形態による成形方法によって得
られる成形品であって、平坦な第１の面と、この第１の
面の裏側に位置する平坦な第２の面と、この第２の面か
ら垂直に突出する複数のリブとを有することを特徴とす
る成形品にある。
【００１３】
【発明の実施の形態】本発明の第１の形態による成形金
型において、加圧気体供給通路が臨むキャビティは、そ
の幅が最も広いリブと対応したものであることが好まし
い。また、複数のリブは、相互に平行に相隔てて配置さ
れているものであっても良い。
型において、加圧気体供給通路が臨むキャビティは、そ
の幅が最も広いリブと対応したものであることが好まし
い。また、複数のリブは、相互に平行に相隔てて配置さ
れているものであっても良い。
【００１４】本発明の第２の形態による成形金型におい
て、加圧気体は、幅が最も広いリブの先端中央部となる
キャビティの部分から供給されるものであることが好ま
しい。また、樹脂の押圧は、加圧気体の供給前から供給
後に亙って継続的に行われることが有効である。さら
に、複数のリブは、相互に平行に相隔てて配置されてい
るものであっても良い。
て、加圧気体は、幅が最も広いリブの先端中央部となる
キャビティの部分から供給されるものであることが好ま
しい。また、樹脂の押圧は、加圧気体の供給前から供給
後に亙って継続的に行われることが有効である。さら
に、複数のリブは、相互に平行に相隔てて配置されてい
るものであっても良い。
【００１５】本発明の第３の形態による成形品におい
て、複数のリブは、相互に平行に相隔てて配置されてい
るものであっても良い。
て、複数のリブは、相互に平行に相隔てて配置されてい
るものであっても良い。
【００１６】
【実施例】本発明による実施例のいくつかについて、図
１〜図８を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこ
のような実施例に限らず、これらをさらに組み合わせた
り、同様な課題を内包する他の分野の技術にも応用する
ことができる。
１〜図８を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこ
のような実施例に限らず、これらをさらに組み合わせた
り、同様な課題を内包する他の分野の技術にも応用する
ことができる。
【００１７】第１の実施例における成形金型の断面構造
を表す図１およびこの成形金型によって製造される成形
品を裏面側から見た図２およびその III−III 矢視断面
構造, IV−IV矢視断面構造をぞれぞれ表す図３, 図４に
示すように、固定側金型１１と可動側金型１２との間に
形成されるキャビティは、これによって形成される樹脂
成形品１３と対応した形状を有している。本実施例にお
ける樹脂成形品１３は、事務機械などに用いられる筺体
を対象としており、平坦な第１の面１３ａとこの第１の
面１３ａの裏側に位置する平坦な第２の面１３ｂとを有
する平坦部１３ｃと、この平坦部１３ｃの外縁から垂直
に立ち上がる枠状の側壁部１３ｄと、平坦部１３ｃの第
２の面１３ｂから垂直に突出する複数（図示例では３
つ）のリブ１３ｅ, １３ｆ, １３ｇとを有する。これら
リブ１３ｅ〜１３ｇは、相隔てて相互に平行に配列し、
その長手方向両端部が一対の側壁部１３ｄに一体化され
ている。また、各リブ１３ｅ, １３ｆ, １３ｇの幅は相
互に異なっており、図２中、一番右側に位置するリブ１
３ｅの幅が最大に設定され、一番左側に位置するリブ１
３ｇの幅が最小に設定されている。さらに、幅が最大の
リブ１３ｅの先端中央部には、後述する加圧空気供給ノ
ズルの先端部を導入するためのリング状をなすノズル受
け１３ｈが形成されている。
を表す図１およびこの成形金型によって製造される成形
品を裏面側から見た図２およびその III−III 矢視断面
構造, IV−IV矢視断面構造をぞれぞれ表す図３, 図４に
示すように、固定側金型１１と可動側金型１２との間に
形成されるキャビティは、これによって形成される樹脂
成形品１３と対応した形状を有している。本実施例にお
ける樹脂成形品１３は、事務機械などに用いられる筺体
を対象としており、平坦な第１の面１３ａとこの第１の
面１３ａの裏側に位置する平坦な第２の面１３ｂとを有
する平坦部１３ｃと、この平坦部１３ｃの外縁から垂直
に立ち上がる枠状の側壁部１３ｄと、平坦部１３ｃの第
２の面１３ｂから垂直に突出する複数（図示例では３
つ）のリブ１３ｅ, １３ｆ, １３ｇとを有する。これら
リブ１３ｅ〜１３ｇは、相隔てて相互に平行に配列し、
その長手方向両端部が一対の側壁部１３ｄに一体化され
ている。また、各リブ１３ｅ, １３ｆ, １３ｇの幅は相
互に異なっており、図２中、一番右側に位置するリブ１
３ｅの幅が最大に設定され、一番左側に位置するリブ１
３ｇの幅が最小に設定されている。さらに、幅が最大の
リブ１３ｅの先端中央部には、後述する加圧空気供給ノ
ズルの先端部を導入するためのリング状をなすノズル受
け１３ｈが形成されている。
【００１８】本発明では、後述する理由から、ノズル受
け１３ｈを幅が最大のリブ１３ｅの先端中央部に形成す
ることが望ましく、このノズル受け１３ｈから遠いリブ
ほどその幅寸法を小さく設定することが有効であり、こ
れらリブ１３ｅ〜１３ｇの先端部が金型内での樹脂の硬
化前のおける加圧空気の流路、つまりガスチャネルを形
成する。
け１３ｈを幅が最大のリブ１３ｅの先端中央部に形成す
ることが望ましく、このノズル受け１３ｈから遠いリブ
ほどその幅寸法を小さく設定することが有効であり、こ
れらリブ１３ｅ〜１３ｇの先端部が金型内での樹脂の硬
化前のおける加圧空気の流路、つまりガスチャネルを形
成する。
【００１９】固定側金型１１の中央部に取り付けられた
スプルー１４の一端側には、図示しない射出成形装置の
ノズルが連結され、ここから溶融樹脂がスプルー１４を
介してキャビティ内に射出される。
スプルー１４の一端側には、図示しない射出成形装置の
ノズルが連結され、ここから溶融樹脂がスプルー１４を
介してキャビティ内に射出される。
【００２０】前記可動側金型１２には、樹脂成形品１３
のリブ１３ｅ〜１３ｇと対応した形状の溝形のキャビテ
ィが形成され、これらキャビティは、樹脂成形品１３の
前記第２の面１３ｂを成形するための成形面１５と側壁
部１３ｄを成形するための成形面１６とに開口してい
る。
のリブ１３ｅ〜１３ｇと対応した形状の溝形のキャビテ
ィが形成され、これらキャビティは、樹脂成形品１３の
前記第２の面１３ｂを成形するための成形面１５と側壁
部１３ｄを成形するための成形面１６とに開口してい
る。
【００２１】幅が最大のリブ１３ｅの先端中央部に突設
されるノズル受け１３ｈに対応したキャビティの中央部
には、可動側金型１２に取り付けられて図示しない加圧
空気供給源に接続する加圧空気供給ノズル１７の先端部
が固定されている。
されるノズル受け１３ｈに対応したキャビティの中央部
には、可動側金型１２に取り付けられて図示しない加圧
空気供給源に接続する加圧空気供給ノズル１７の先端部
が固定されている。
【００２２】また、残りのリブ１３ｆ, １３ｇに対応し
たキャビティの底の中央部には、可動側金型に対してキ
ャビティとの対向方向（図１中、上下方向）に往復動自
在に取り付けた圧縮ピン１８の先端がそれぞれ臨んだ状
態となっており、各圧縮ピン１８の基端部には油圧シリ
ンダ１９が連結され、それぞれ所定のストロークでキャ
ビティ内に射出された樹脂を圧縮し得るようになってい
る。各圧縮ピン１８の径は、リブ１３ｆ, １３ｇの幅寸
法に対応してそれよりもやや小さめの直径に設定されて
おり、その詳細については後述する。
たキャビティの底の中央部には、可動側金型に対してキ
ャビティとの対向方向（図１中、上下方向）に往復動自
在に取り付けた圧縮ピン１８の先端がそれぞれ臨んだ状
態となっており、各圧縮ピン１８の基端部には油圧シリ
ンダ１９が連結され、それぞれ所定のストロークでキャ
ビティ内に射出された樹脂を圧縮し得るようになってい
る。各圧縮ピン１８の径は、リブ１３ｆ, １３ｇの幅寸
法に対応してそれよりもやや小さめの直径に設定されて
おり、その詳細については後述する。
【００２３】加圧空気供給ノズル１７からノズル受け１
３ｈ内に供給される加圧空気は、図２に矢印で示すよう
に、ノズル受け１３ｈを乗り越え、樹脂温度の高いリブ
１３ｅの長手方向に沿ってその両端部へ向けて均等に流
れ、側壁部１３ｄを介して樹脂温度の高いリブ１３ｆ,
１３ｇの長手方向両端部からその中央側へそれぞれ流れ
込む。ここで、リブ１３ｆの先端中央部を抽出拡大した
図５に示すように、斜線で示す加圧空気の充填領域ＺD
は、キャビティ内での樹脂の冷却硬化に伴い、リブ１３
ｆ, １３ｇの先端中央部まで達することができず、リブ
１３ｆ, １３ｇの中央部に対応する樹脂成形品１３の第
１の面側にひけなどの欠陥が発生する不具合があるた
め、これらリブ１３ｆ, １３ｇの先端中央部を圧縮ピン
１８で押圧することにより、キャビティ内の樹脂を固定
側金型１１の成形面に押し付け、樹脂成形品１３の第１
の面の転写精度を良好に維持するようにしている。
３ｈ内に供給される加圧空気は、図２に矢印で示すよう
に、ノズル受け１３ｈを乗り越え、樹脂温度の高いリブ
１３ｅの長手方向に沿ってその両端部へ向けて均等に流
れ、側壁部１３ｄを介して樹脂温度の高いリブ１３ｆ,
１３ｇの長手方向両端部からその中央側へそれぞれ流れ
込む。ここで、リブ１３ｆの先端中央部を抽出拡大した
図５に示すように、斜線で示す加圧空気の充填領域ＺD
は、キャビティ内での樹脂の冷却硬化に伴い、リブ１３
ｆ, １３ｇの先端中央部まで達することができず、リブ
１３ｆ, １３ｇの中央部に対応する樹脂成形品１３の第
１の面側にひけなどの欠陥が発生する不具合があるた
め、これらリブ１３ｆ, １３ｇの先端中央部を圧縮ピン
１８で押圧することにより、キャビティ内の樹脂を固定
側金型１１の成形面に押し付け、樹脂成形品１３の第１
の面の転写精度を良好に維持するようにしている。
【００２４】この場合、加圧空気供給ノズル１７からの
加圧空気の供給時期と、油圧シリンダ１９の作動時期と
を同期させ、圧縮ピン１８によるリブ１３ｆ, １３ｇの
押圧操作を加圧空気の供給タイミングと合致させてい
る。また、リブ１３ｆ, １３ｇの幅寸法や加圧空気の未
充填領域ＺU の面積も相違するので、圧縮ピン１８は、
加圧空気の未充填領域ＺU の面積およびリブ１３ｆ, １
３ｇの幅寸法などに応じて断面形状を決定することが望
ましく、一般的には、加圧空気の未充填領域ＺUよりも
多少小さめの寸法形状に設定する。また、その押圧スト
ロークは、リブ１３ｆ, １３ｇの中央部の収縮量に基づ
いて設定することが望ましい。
加圧空気の供給時期と、油圧シリンダ１９の作動時期と
を同期させ、圧縮ピン１８によるリブ１３ｆ, １３ｇの
押圧操作を加圧空気の供給タイミングと合致させてい
る。また、リブ１３ｆ, １３ｇの幅寸法や加圧空気の未
充填領域ＺU の面積も相違するので、圧縮ピン１８は、
加圧空気の未充填領域ＺU の面積およびリブ１３ｆ, １
３ｇの幅寸法などに応じて断面形状を決定することが望
ましく、一般的には、加圧空気の未充填領域ＺUよりも
多少小さめの寸法形状に設定する。また、その押圧スト
ロークは、リブ１３ｆ, １３ｇの中央部の収縮量に基づ
いて設定することが望ましい。
【００２５】上述した実施例では、幅が最大のリブ１３
ｅの長手方向両端部から側壁部１３ｄを介して他のリブ
１３ｆ, １３ｇの長手方向両端部に加圧空気を供給する
ようにしたが、側壁部１３ｄを構成する樹脂の肉厚が相
対的に薄い（いわゆる基本肉厚である）ため、リブ１３
ｆ, １３ｇ側への加圧空気の供給が円滑に行われない場
合も考えられる。このようなことから、上述したリブ１
３ｅ〜１３ｇと直交するリブをさらに形成し、このリブ
を介してリブ１３ｆ, １３ｇ側へ加圧空気がより円滑に
供給されるような構成を採用することも可能である。
ｅの長手方向両端部から側壁部１３ｄを介して他のリブ
１３ｆ, １３ｇの長手方向両端部に加圧空気を供給する
ようにしたが、側壁部１３ｄを構成する樹脂の肉厚が相
対的に薄い（いわゆる基本肉厚である）ため、リブ１３
ｆ, １３ｇ側への加圧空気の供給が円滑に行われない場
合も考えられる。このようなことから、上述したリブ１
３ｅ〜１３ｇと直交するリブをさらに形成し、このリブ
を介してリブ１３ｆ, １３ｇ側へ加圧空気がより円滑に
供給されるような構成を採用することも可能である。
【００２６】このような本発明の他の実施例による樹脂
成形品の裏面形状を表す図６およびそのVII−VII 矢視
断面, VIII−VIII矢視断面構造をそれぞれ表す図７, 図
８に示すが、先に説明した実施例と同一機能の部分に
は、これと同一符号を記すに止め、重複する説明は省略
するものとする。すなわち、両端部がリブ１３ｅ, １３
ｆの中央部およびリブ１３ｆ, １３ｇの中央部にそれぞ
れ一体化される補助リブ１３ｉは、これらリブ１３ｅ,
１３ｆ, １３ｇと直交するように第２の面１３ｂに対し
て垂直に形成されている。
成形品の裏面形状を表す図６およびそのVII−VII 矢視
断面, VIII−VIII矢視断面構造をそれぞれ表す図７, 図
８に示すが、先に説明した実施例と同一機能の部分に
は、これと同一符号を記すに止め、重複する説明は省略
するものとする。すなわち、両端部がリブ１３ｅ, １３
ｆの中央部およびリブ１３ｆ, １３ｇの中央部にそれぞ
れ一体化される補助リブ１３ｉは、これらリブ１３ｅ,
１３ｆ, １３ｇと直交するように第２の面１３ｂに対し
て垂直に形成されている。
【００２７】従って、加圧空気供給ノズル１７からノズ
ル受け１３ｈ内に供給される加圧空気は、図６に矢印で
示すように、ノズル受け１３ｈを乗り越え、樹脂温度の
高いリブ１３ｅの長手方向に沿ってその両端部へ向けて
流れる一方、補助リブ１３ｉを介してリブ１３ｆ, １３
ｇの中央部に直接流れ込むこととなる。
ル受け１３ｈ内に供給される加圧空気は、図６に矢印で
示すように、ノズル受け１３ｈを乗り越え、樹脂温度の
高いリブ１３ｅの長手方向に沿ってその両端部へ向けて
流れる一方、補助リブ１３ｉを介してリブ１３ｆ, １３
ｇの中央部に直接流れ込むこととなる。
【００２８】この場合、先の実施例と同様に側壁部１３
ｄを介して加圧空気がリブ１３ｆ,１３ｇの長手方向両
端側からも流れ込むため、最悪の場合には、リブ１３
ｆ, １３ｇのそれぞれ長手方向両端部に加圧空気の未充
填領域ＺU が形成されることとなる。このような場合に
は、４本の圧縮ピン１８（図１参照）を用いてこれら加
圧空気の未充填領域ＺU に向け、リブ１３ｆ, １３ｇの
それぞれ長手方向両端部を固定側金型１１に向けて押圧
する必要が生ずる。
ｄを介して加圧空気がリブ１３ｆ,１３ｇの長手方向両
端側からも流れ込むため、最悪の場合には、リブ１３
ｆ, １３ｇのそれぞれ長手方向両端部に加圧空気の未充
填領域ＺU が形成されることとなる。このような場合に
は、４本の圧縮ピン１８（図１参照）を用いてこれら加
圧空気の未充填領域ＺU に向け、リブ１３ｆ, １３ｇの
それぞれ長手方向両端部を固定側金型１１に向けて押圧
する必要が生ずる。
【００２９】このように、成形金型の設計に当たって
は、リブ１３ｅ〜１３ｇの全域に亙って加圧空気を極力
導入することができるように、樹脂成形品１３のリブ１
３ｅ〜１３ｇのレイアウトや寸法などを設定することが
望ましいが、圧縮ピン１８の使用本数をできるだけ少な
くして金型構造を簡略化できるように配慮する必要があ
る。
は、リブ１３ｅ〜１３ｇの全域に亙って加圧空気を極力
導入することができるように、樹脂成形品１３のリブ１
３ｅ〜１３ｇのレイアウトや寸法などを設定することが
望ましいが、圧縮ピン１８の使用本数をできるだけ少な
くして金型構造を簡略化できるように配慮する必要があ
る。
【００３０】
【発明の効果】本発明によると、平坦な第１の面と、こ
の第１の面の裏側に位置する平坦な第２の面と、この第
２の面から垂直に突出する複数のリブとを有する成形品
を成形する場合、加圧気体が回り込まないリブの先端部
を圧縮ピンで押圧するようにしたので、平坦な第１の面
にひけなどの欠陥が発生するのを未然に防止することが
でき、成形品の見栄えを良くすることができる。
の第１の面の裏側に位置する平坦な第２の面と、この第
２の面から垂直に突出する複数のリブとを有する成形品
を成形する場合、加圧気体が回り込まないリブの先端部
を圧縮ピンで押圧するようにしたので、平坦な第１の面
にひけなどの欠陥が発生するのを未然に防止することが
でき、成形品の見栄えを良くすることができる。
【００３１】しかも、成形時間が短くなって成形品の成
形サイクルを短縮化することができるため、その製造コ
ストを低減することが可能となる。
形サイクルを短縮化することができるため、その製造コ
ストを低減することが可能となる。
【図１】本発明による成形金型の一実施例の概略構造を
表す断面図である。
表す断面図である。
【図２】図１によって製造される成形品の裏面図であ
り、加圧空気の流れを模式的に示している。
り、加圧空気の流れを模式的に示している。
【図３】図２中の III−III 矢視断面図である。
【図４】図２中のIV−IV矢視断面図である。
【図５】圧縮ピン１８によるリブの先端の押圧領域を表
す概念図である。
す概念図である。
【図６】本発明による成形品の一実施例の裏面図であ
り、加圧空気の流れを模式的に示している。
り、加圧空気の流れを模式的に示している。
【図７】図６中の VII−VII 矢視断面図である。
【図８】図６中のVIII−VIII矢視断面図である。
１１ 固定側金型 １２ 可動側金型 １３ 樹脂成形品 １３ａ 第１の面 １３ｂ 第２の面 １３ｃ 平坦部 １３ｄ 側壁部 １３ｅ〜１３ｇ リブ １３ｈ ノズル受け １３ｉ 補助リブ １４ スプルー １５, １６ 成形面 １７ 加圧空気供給ノズル １８ 圧縮ピン １９ 油圧シリンダ ＺD 加圧空気の充填領域 ＺU 加圧空気の未充填領域
Claims (9)
- 【請求項１】 平坦な第１の面と、この第１の面の裏側
に位置する平坦な第２の面と、この第２の面から垂直に
突出する複数のリブとを有する成形品を成形するための
成形金型であって、 前記第２の面を成形するための成形金型は、 少なくとも１つの前記リブの先端中央部となるキャビテ
ィの部分に連通して前記キャビティ内に射出された樹脂
に向けて加圧気体を供給するための加圧気体供給源に接
続する加圧気体供給通路と、 この加圧気体供給通路から供給される加圧気体が到達し
ない前記リブの先端部となるキャビティの部分との対向
方向に移動可能な圧縮ピンと、 当該圧縮ピンを前記キャビティ内に射出された樹脂に向
けて押圧し得るピン駆動手段とを具えたことを特徴とす
る成形金型。 - 【請求項２】 前記加圧気体供給通路が臨む前記キャビ
ティは、その幅が最も広い前記リブと対応したものであ
ることを特徴とする請求項１に記載の成形金型。 - 【請求項３】 前記複数のリブは、相互に平行に相隔て
て配置されていることを特徴とする請求項１または請求
項２に記載の成形金型。 - 【請求項４】 平坦な第１の面と、この第１の面の裏側
に位置する平坦な第２の面と、この第２の面から垂直に
突出する複数のリブとを有する成形品を成形するに際
し、 少なくとも１つの前記リブの先端中央部となるキャビテ
ィの部分から、このキャビティ内に射出された樹脂に向
けて加圧気体を供給するステップと、 供給された加圧気体が到達しない前記リブの先端部とな
るキャビティの部分から、このキャビティ内に射出され
た樹脂を押圧するステップとを具えたことを特徴とする
成形方法。 - 【請求項５】 前記加圧気体は、幅が最も広い前記リブ
の先端中央部となる前記キャビティの部分から供給され
るものであることを特徴とする請求項４に記載の成形方
法。 - 【請求項６】 樹脂の押圧は、前記加圧気体の供給前か
ら供給後に亙って継続的に行われるものであることを特
徴とする請求項４または請求項５に記載の成形方法。 - 【請求項７】 前記複数のリブは、相互に平行に相隔て
て配置されていることを特徴とする請求項４から請求項
６の何れかに記載の成形方法。 - 【請求項８】 請求項１に記載の成形金型を用い、請求
項４に記載の成形方法によって得られる成形品であっ
て、 平坦な第１の面と、この第１の面の裏側に位置する平坦
な第２の面と、この第２の面から垂直に突出する複数の
リブとを有することを特徴とする成形品。 - 【請求項９】 前記複数のリブは、相互に平行に相隔て
て配置されていることを特徴とする請求項８に記載の成
形品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9346876A JPH11170305A (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | 成形金型および成形方法ならびに成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9346876A JPH11170305A (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | 成形金型および成形方法ならびに成形品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11170305A true JPH11170305A (ja) | 1999-06-29 |
Family
ID=18386423
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9346876A Pending JPH11170305A (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | 成形金型および成形方法ならびに成形品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11170305A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004022306A1 (ja) * | 2002-09-03 | 2004-03-18 | Polyplastics Co., Ltd. | 複合射出成形方法並びに金型 |
| CN108621382A (zh) * | 2018-05-10 | 2018-10-09 | 常州星宇车灯股份有限公司 | 一种改善制品缩瘪的模具气体辅助结构及模具结构 |
-
1997
- 1997-12-16 JP JP9346876A patent/JPH11170305A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004022306A1 (ja) * | 2002-09-03 | 2004-03-18 | Polyplastics Co., Ltd. | 複合射出成形方法並びに金型 |
| CN108621382A (zh) * | 2018-05-10 | 2018-10-09 | 常州星宇车灯股份有限公司 | 一种改善制品缩瘪的模具气体辅助结构及模具结构 |
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