JP3049128B2 - 射出成形方法およびその装置 - Google Patents

射出成形方法およびその装置

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JP3049128B2
JP3049128B2 JP26167191A JP26167191A JP3049128B2 JP 3049128 B2 JP3049128 B2 JP 3049128B2 JP 26167191 A JP26167191 A JP 26167191A JP 26167191 A JP26167191 A JP 26167191A JP 3049128 B2 JP3049128 B2 JP 3049128B2
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康之 菅
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
    • B29C45/1704Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形方法およびそ
の射出成形に使用される装置に係り、特に、射出成形品
の裏面に複数の突出部が形成され、該突出部の内部に空
間部が形成されているものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂成形品の成形方法の1つ
として射出成形が知られている。この射出成形は、一般
に、一対の成形型が型閉めされた状態において、この両
型間に形成されたキャビティに溶融樹脂材料を注入した
後、冷却し、この樹脂材料を前記キャビティ形状に対応
した所定形状に成形するようにして行われている。
【0003】また、この射出成形の一例として、例え
ば、特公昭57−14968号公報に示されているよう
に、射出成形品の内部に空間部が形成されるような射出
成形が提案されている。詳しく説明すると、先ず、一対
の成形型を型閉めした状態で、この両型間に形成されて
いるキャビティ内に、該キャビティ容積を満たすのに不
十分な量の溶融樹脂材料を注入する。その後、この注入
された樹脂材料内に高圧のエアを吹き込む。これによ
り、前記樹脂材料内部にエアが充填されながら、該樹脂
材料がキャビティ全体に亘って広がり、その外側面が前
記キャビティの内側面形状に沿った所定形状に成形され
る。その後、冷却して型開きすることにより射出成形品
を得る。このようにして成形された射出成形品は、外形
が前記キャビティ形状に対応した所定形状に形成されて
いると共に、その内部は空洞状になっている。
【0004】また、このような射出成形方法を利用し
て、射出成形品の重量を増大させることなしに局部的な
補強を図るようにしたものとして英国特許215800
2Bが提案されている。詳しくは、射出成形品の裏面の
一部にビード状に延びるリブを成形するように構成され
た形成型を使用して射出成形を行うものであって、成形
型のキャビティ内に樹脂材料を注入した後、前記リブの
内部に高圧のエアを吹き込むようにする。このようにし
て成形された射出成形品は、前記リブの成形位置周辺が
補強されていると共に、このリブの内部には空間部が形
成されているために、射出成形品全体としての重量を増
大させることのないものとなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなリブの内部に空間部が形成されるような構成におい
て、複数本のリブを配設する場合、従来では、リブの成
形位置夫々に対応してエア注入装置を配設するようにし
ていた。従って、リブを近接させた位置で平行に配設す
る場合には、図6に示すように、この射出成形品aの裏
面bに突設された2本のリブc,d夫々にエアを吹き込
むためのエア注入装置e,fを近接して配置する必要が
ある。このため、前記各リブc,dの配設位置を隣接さ
せるような構成にすると、両エア注入装置e,fが干渉
することになるため、このような隣接した位置に前記各
リブc,dを形成することはできず、この従来の構成で
は各リブc,dの成形位置の自由度が十分に確保されて
いるとは言い難かった。
【0006】この点を解消するために、成形品aの裏面
bに、前記各リブc,dに跨る縦リブgを一体的に成形
し、この縦リブgの内部に、図6に破線で示すような空
間部hを形成して前記各リブc,dの空間部i,jを連
通させることによりエア注入装置eを1箇所に設けるの
みで各リブc,dの空間部i,jを成形できるようにす
ることが考えられる。ところが、このような構成では、
前記成形品aの裏面bの形状の複雑化に伴って、その厚
さ寸法が変化する部分が増加するために、射出成形時に
おける、この厚さ寸法の異なる部分での熱収縮量の差に
よって、成形品aの表面kに波打ちが発生してしまい、
射出成形品aの見映えの悪化に繋がるといった不具合が
ある。
【0007】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであって、射出成形品表面の見映えを確保しつつ、リ
ブ配設位置の自由度を向上させることができる構成を得
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、射出成形品の裏面に形成される複数の
突出部の内部に空間部を成形する射出成形方法に対し
て、1箇所からのエア供給により各突出部内にエアを供
給できるようにした。具体的に、請求項1記載の発明
は、内部に空間部を有する複数の突出部が裏面に形成さ
れて成る射出成形品の射出成形方法を対象としている。
そして、前記突出部を成形するための複数の凹部が成形
面に形成された成形型を型閉めし、この成形型のキャビ
ティ内に成形材料を注入した後、前記凹部に向って気体
を送給することによって、前記凹部内の成形材料内に空
間部を形成するようにした成形方法であって、前記成形
型に、前記射出成形品の裏面を成形する成形面から離隔
した位置で前記少なくとも2つの凹部間を連通させる連
通路を備えさせ、前記気体の送給時に、1つの気体送給
手段から、前記連通路に成形材料が充填されることによ
って前記突出部間に架設された状態で成形される連結部
の内部を経て各凹部へ気体を送給するようにした成形方
法としている。
【0009】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の射出成形方法において、各突出部を所定方向に平行に
延長して成し、連結部を、この各突出部間に架設するよ
うにしたものを成形する射出成形方法としている。
【0010】請求項3記載の発明は、前記請求項1また
は2記載の射出成形方法において、射出成形品として自
動車用バンパを採用するものであって、突出部を、この
バンパの裏面においてその長手方向に延びる横リブで成
し、連結部を、この横リブ間に架設された縦リブで成し
たものを成形する射出成形方法としている。
【0011】請求項4記載の発明は、内部に空間部を有
する複数の突出部が裏面に形成されて成る射出成形品の
射出成形装置を前提としている。そして、成形型を、前
記突出部を成形するための複数の凹部と、前記射出成形
品の裏面を成形する成形面から離隔した位置で前記少な
くとも2つの凹部間を連通させる連通路とを備えて成
し、この成形型を型閉めし、成形型のキャビティ内に成
形材料を注入した後、前記凹部に向って気体を送給する
ことによって、前記凹部内の成形材料内に空間部を形成
すると共に、前記気体の送給時には、1つの気体注入手
段から、前記連通路に成形材料が充填されることによっ
て前記突出部間に架設された状態で形成される連結部の
内部を経て各凹部へ送給されるような構成としている。
【0012】
【作用】上記の構成により本発明では、以下に述べるよ
うな作用が得られる。請求項1及び4記載の発明では、
先ず、成形品の裏面に突出部を形成するための複数の凹
部が成形面に形成された成形型を型閉めする。この状態
では、前記成形品の裏面を成形する成形面から離隔した
位置で前記少なくとも2つの凹部間を連通させる連通路
が形成されている。そして、前記成形型のキャビティ内
に成形材料を注入すると、前記凹部内に突出部が成形さ
れ、前記連通路内に、この突出部間に架設された連結部
が成形される。その後、1つの気体送給手段から気体を
送給する。この送給された気体は前記連通部の内部を経
て各凹部へ送給されることにより、成形品の突出部に空
間部が成形される。このように、1つの気体送給手段で
もって複数の突出部への気体の送給が行えるため、従来
のように気体送給手段の干渉を考慮することなく突出部
の成形位置を設定でき、その自由度が向上される。ま
た、連結部は成形品の裏面から離隔した位置に成形され
ているために、成形品において厚さ寸法が変化する部分
が増加しないため、成形品表面の波打ちが抑制されて、
その見映えが確保される。
【0013】請求項2記載の発明では、気体送給手段か
ら送給された気体は、各突出部間に架設された連結部を
経て、平行配置された各突出部に送給され、この突出部
内に該突出部の延長方向に延びる空間部を成形する。
【0014】請求項3記載の発明では、バンパの射出成
形時に、気体送給手段から送給された気体は、縦リブを
経て横リブに送給され、この横リブ内にバンパ長手方向
に延びる空間部を成形する。これにより、成形されたバ
ンパは、重量を大きく増大させることなしに全体として
剛性が向上されている。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。また、本例では、本発明に係る射出成形品として
自動車用バンパを採用した場合について説明する。図2
は、本発明の射出成形方法によって成形された自動車用
バンパ1の正面図を示している。このバンパ1は、例え
ばポリプロピレン等の熱可塑性樹脂の射出成形(その射
出成形装置及び射出成形方法については後述する)によ
って成形されている。また、このバンパ1には、図示し
ない車体側に組付けられた状態においてエンジンルーム
内に走行風を導入するための走行風導入口1aやウイン
カーランプ等が取付けられるウインカーランプ取付け凹
部1b等が設けられている。
【0016】そして、図3にも示すように、このバンパ
1の裏面6には、その長手方向に延びる本発明でいう突
出部としての第1〜第4の補強用リブ2〜5が突設され
ている。この各リブ2〜5の夫々について説明すると、
最上部に位置している第1リブ2は、このバンパ1の上
端縁に沿ってバンパ長手方向に延長されて成形されてい
る。第2リブ3は、前記ウインカーランプ取付け凹部1
bの上側においてバンパ1の左右両端部に亘って水平方
向に延びている。第3リブ4は、前記第2リブ3の下側
で、該第2リブ3に近接した位置に配設されており、そ
の左右両端部がウンカーランプ取付け凹部1bの内側端
部間に亘って水平方向に延びている。第4リブ5は、バ
ンパ1の下端部近傍に配置されており、前記走行風導入
口1aの下側においてバンパ1の左右両端部に亘って水
平方向に延びている。このようにして、各リブ2〜5が
バンパ1の裏面6に突設されていることによって、この
バンパ1は、その全体に亘って剛性の向上が図られてい
る。
【0017】また、この各リブ2〜5は、前記バンパ1
の裏面6に対して垂直方向に突出されて形成されてい
る。つまり、このような形状のリブ2〜5を成形するた
めに、後述する射出成形に使用される成形型は、このリ
ブ形状に合致した凹状部分を有するキャビティを成すよ
うな型構造となっている。そして、この射出成形にあっ
ては、このリブ2〜5の成形部分に高圧のエアが吹き込
まれるようになっており、この高圧のエアによって、該
リブ2〜5の内部には空間部S1〜S4が夫々形成され
ている。
【0018】そして、本例の特徴とする構成としては、
前述したように近接配置された第2リブ3及び第3リブ
4の周辺構造にある。図1及び図3に示すように、第2
リブ3及び第3リブ4の後端には、夫々後方に延びる延
長部3a,4aが一体的に形成されており、この延長部
3a,4a間には縦リブ7が架設されている。つまり、
この延長部3a,4a及び縦リブ7によって本発明でい
う連結部が構成されている。そして、この各延長部3
a,4a及び縦リブ7の内部には、前記第2リブ3及び
第3リブ4に形成されている空間部S2,S3に連通す
る空間部3b,4b,7aが夫々形成されている。
【0019】次に、上述したようなバンパ形状を成形す
るための射出成形に使用される型構造について説明す
る。図4は、成形型が型閉めされた状態の図3における
IV−IV線に対応した部分での断面図を示している。つま
り、前記第2リブ3及び第3リブ4が成形される部分周
辺の型構造を示している。この部分は、第1〜第3の成
形型8,9,10と1個の入子11によって成ってい
る。第1成形型8は、バンパ1の前面を成形するもので
あって、所定形状の成形面8aを有して、この成形面8
aがバンパ幅方向全体に亘って延長されている。第2成
形型9は、前記延長部3a,4a及び縦リブ7の成形位
置よりもバンパ1の長手方向中央側(図4における左
側)に位置している。そして、この第2成形型9は、バ
ンパ裏面6のバンパ長手方向略中央部を成形するもので
あって、その成形面9aの一部が凹陥されており、その
凹陥部分9bにより前記各リブ3,4を成形するための
キャビティ形状が形成されている。また、この第2成形
型9は、後述する気体送給手段としての注入ノズル12
を挿入配置するためのノズル配置空間13の左側半分を
構成するように、その右側面9cの一部に凹陥部9dが
形成されている。更に、この第2成形型9の右側面9c
の一部には前記延長部3a,4aの一部を形成するため
の半円状の溝部9eが形成されている。第3成形型10
は、前記延長部3a,4a及び縦リブ7の成形位置より
もバンパ1の長手方向外側(図4における右側)に位置
している。そして、この第3成形型10は、バンパ裏面
6のバンパ長手方向外側部を成形するものであって、上
述した第2成形型9と同様に、その成形面10aの一部
が凹陥されており、その凹陥部分10bにより前記各リ
ブ3,4を成形するためのキャビティ形状が形成されて
いる。つまり、前記第2成形型9の凹陥部分9bと、こ
の第3成形型10の凹陥部分10bとが本発明でいう凹
部となっている。また、この第3成形型10は、ノズル
配置空間13の右側半分を構成するように、その左側面
10cの一部に凹陥部10dが形成されている。従っ
て、前記第2成形型9の凹陥部9dと、この第3成形型
10の凹陥部10dとによってノズル配置空間13が形
成されている。そして、この第3成形型10の特徴とし
て、その成形面10aの左端部分には、前記第1成形型
8及び第2成形型9との間で、前記入子11を挿入配置
するための入子配置空間14が形成されている。
【0020】次に、前記入子11について説明する。図
5にも示すように、この入子11は、前記入子配置空間
14の形状に合致して成っており、この入子配置空間1
4に挿入配置された状態では、図5における上面11a
が前記第3成形型10の成形面10aと略面一状態とな
っている。また、この入子11の図5における手前側面
11bには、前記第2成形型9の溝部9dの配設位置に
対応して同様の半円状の溝部11c,11dが形成され
ており、前記第2成形型9の溝部9eとの間で前記各延
長部3a,4aを成形するためのキャビティを形成して
いる。更に、この入子11の手前側面11bの下端部に
は段部11eが形成されており、この段部11eの一部
が略直方体状に削除されて成る空間部11fが形成され
ており、この空間部11fによって前記縦リブ7を成形
するためのキャビティを形成している。また、この空間
部11fは前記溝部11c,11dの一端が開口するよ
うな位置に形成されている。このような各成形型8,
9,10及び入子11の構成により、図4に示すような
型閉め状態では、バンパ本体部、第1〜第4の各リブ2
〜5、第2リブ3及び第3リブ4の延長部3a,4a及
び縦リブ7を成形するためのキャビティが夫々形成され
ていることになる。つまり、この延長部3a,4a及び
縦リブ7を成形するためのキャビティが本発明でいう連
通路となっている。
【0021】次に、このバンパ1を成形する際の射出成
形方法について説明する。上述したように、型閉めされ
た状態において、先ず、前記ノズル配置空間13に注入
ノズル12を配置して、この注入ノズル12から前記キ
ャビティの内部空間全体に亘って溶融樹脂材料を注入す
る。つまり、この溶融樹脂材料は、前記入子11の空間
部11f、該入子11の溝部11c,11d及び第2成
形型9の溝部9eによって成る空間を経た後、バンパ本
体を成形する空間に注入されて前記各型8〜10及び入
子11によって成されるキャビティの内部空間全体に注
入される。そして、この溶融樹脂材料の注入動作の後、
前記ノズル12から高圧のエアを吹き込む。このエアの
吹き込み圧力としては例えば100kg/cm2 に設定され
る。このようにして吹き込まれたエアは、前記溶融樹脂
材料と同様に、入子11の空間部11f,該入子11の
溝部11c,11d及び第2成形型9の溝部9eによっ
て成る空間を経た後、第2リブ3及び第3リブ4を成形
している空間に注入される。また、前記第1リブ2及び
第4リブ5を成形している空間には夫々個別の図示しな
い注入ノズルからエアが吹き込まれる。このようにして
エアが吹き込まれると、前記各リブ2〜5の内部には、
その全体に亘ってエアが充填され、図1に示すように、
このリブ2の縦断面における中央部分に前記各空間部S
1〜S4が形成される。このようにして、溶融樹脂材料
及びエアを注入した後、成形型に形成された図示しない
プール通路に冷却水を流通させるなどして樹脂材料を冷
却し、型開きして所定形状のバンパ1を得る。
【0022】このように、従来では、各リブ3,4夫々
に対応した注入ノズルを設けることで、この注入ノズル
同士が干渉しないように各リブ3,4の配設位置を設定
せねばならなかったが、本例の構成によれば、近接配置
されている第2リブ3及び第3リブ4の内部に空間部S
2,S3を形成するための注入ノズル12は1個設ける
のみでよいため、上述したような干渉が発生することが
ないので各リブ3,4の配設位置の自由度が大幅に向上
される。また、各リブ3,4を連結する縦リブ7は、バ
ンパ裏面6から離隔した位置に形成されているため、バ
ンパの厚さ寸法が変化する部分が少なく、この厚さ寸法
の異なる部分での熱収縮量の差によるバンパ表面におけ
る波打ちの発生が抑制されており、その見映えの確保を
図ることもできる。更には、従来では2つ以上必要であ
った注入ノズル12が1つで済むために、装置全体とし
ての小型化を図ることもできる。
【0023】尚、本実施例では、射出成形品として自動
車用バンパ1を採用した場合について説明したが、本発
明はこれに限るものではなく、その他種々の射出成形品
に対しても採用することができる。また、本実施例で説
明した射出成形はキャビティ内に、該キャビティ容積を
十分に満たす溶融樹脂材料を注入するようにした(一般
にフルショット成形と呼ばれている)ものであったが、
不十分な量の溶融樹脂材料を注入した後、エアの供給に
より、この溶融樹脂材料をキャビティ全体に広げるよう
な射出成形(一般にショートショットと呼ばれている)
に採用するようにしてもよい。
【0024】
【発明の効果】上述してきたように、本発明によれば、
以下に述べるような効果が発揮される。請求項1及び4
記載の発明によれば、成形型のキャビティ内に成形材料
を注入した後の気体の送給時に、1つの気体送給手段か
ら、連結部の内部を経て成形型の各凹部へ気体を送給す
るようにして、成形品裏面に形成される突出部の内部に
空間部を成形するようにしたために、1つの気体送給手
段でもって複数の突出部への気体の送給が行えるため、
従来のように気体送給手段の干渉を考慮することなく突
出部の成形位置を設定でき、その自由度を大幅に向上す
ることができ、また、連結部は成形品の裏面から離隔し
た位置に成形されているために、成形品において厚さ寸
法が変化する部分が増加しないため、成形品表面の波打
ちが抑制されて、その見映えを確保することもでき、更
には、従来では2つ以上必要であった気体送給手段が1
つで済むために、装置の小型化を図ることもできる。
【0025】請求項2記載の発明によれば、隣接した位
置で平行配置された複数の突出部の内部に該突出部の延
長方向に延びる空間部を成形することができる。
【0026】請求項3記載の発明によれば、突出部を、
このバンパの裏面においてその長手方向に延びる横リブ
で成し、連結部を、この横リブ間に架設された縦リブで
成すようにしたために、成形されたバンパに、その重量
を大きく増大させることなしに全体として高い剛性を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第2リブ及び第3リブ周辺の縦断側面図であ
る。
【図2】バンパの正面図である。
【図3】図2におけるIII-III 線に沿った断面図であ
る。
【図4】成形型が型閉めされた状態の図3におけるIV−
IV線に対応した部分での断面図である。
【図5】入子の斜視図である。
【図6】従来技術における図3相当図である。
【符号の説明】
1 バンパ(射出成形品) 2〜5 リブ(突出部) 3a,4a 延長部(連結部) 6 裏面 7 縦リブ(連結部) 8,9,10 成形型 9a,10a 成形面 9b,10b 凹陥部分(凹部) 11 入子 11c,11d 溝部 12 注入ノズル(気体送給手段) S1〜S4 空間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00,45/17,45/26 B29C 45/57,33/42

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に空間部を有する複数の突出部が裏
    面に形成されて成る射出成形品の射出成形方法であっ
    て、 前記突出部を成形するための複数の凹部が成形面に形成
    された成形型を型閉めし、この成形型のキャビティ内に
    成形材料を注入した後、前記凹部に向って気体を送給す
    ることによって、前記凹部内の成形材料内に空間部を形
    成するようにしており、前記成形型は、前記射出成形品
    の裏面を成形する成形面から離隔した位置で前記少なく
    とも2つの凹部間を連通させる連通路を備えており、前
    記気体の送給時には、1つの気体送給手段から、前記連
    通路に成形材料が充填されることによって前記突出部間
    に架設された状態で成形される連結部の内部を経て各凹
    部へ気体を送給することを特徴とする射出成形方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の射出成形方法において、
    各突出部は所定方向に平行に延長されており、連結部
    は、この各突出部間に架設されていることを特徴とする
    射出成形方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の射出成形方法に
    おいて、射出成形品は自動車用バンパであって、突出部
    は、このバンパの裏面においてその長手方向に延びる横
    リブで成っており、連結部は、この横リブ間に架設され
    た縦リブで成っていることを特徴とする射出成形方法。
  4. 【請求項4】 内部に空間部を有する複数の突出部が裏
    面に形成されて成る射出成形品の射出成形装置であっ
    て、 成形型は、前記突出部を成形するための複数の凹部と、
    前記射出成形品の裏面を成形する成形面から離隔した位
    置で前記少なくとも2つの凹部間を連通させる連通路と
    を備えて成っており、この成形型を型閉めし、成形型の
    キャビティ内に成形材料を注入した後、前記凹部に向っ
    て気体を送給することによって、前記凹部内の成形材料
    内に空間部を形成すると共に、前記気体の送給時には、
    1つの気体注入手段から、前記連通路に成形材料が充填
    されることによって前記突出部間に架設された状態で形
    成される連結部の内部を経て各凹部へ送給されるように
    構成されていることを特徴とする射出成形装置。
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