JPH11166295A - 片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁及びこれを用いた施工法 - Google Patents
片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁及びこれを用いた施工法Info
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- JPH11166295A JPH11166295A JP9349995A JP34999597A JPH11166295A JP H11166295 A JPH11166295 A JP H11166295A JP 9349995 A JP9349995 A JP 9349995A JP 34999597 A JP34999597 A JP 34999597A JP H11166295 A JPH11166295 A JP H11166295A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 梁の型枠が不要な片側耐力壁用プレキャスト
製ＳＲＣ梁として、コスト低減に寄与できるとともに、
上フランジのＲＣ造り床板内への充分な配置を可能とす
る。そして、床部分を梁の構造断面性能の一部として充
分に算定できるようにする。 【解決手段】 上下のフランジ６，８間を連続するウェ
ブ１０を有する鉄骨４にＲＣブロック１２を備える片側
耐力壁用プレキャスト製ＳＲＣ梁２であって、鉄骨４の
ウェブ１０片面及び下フランジ８下面のみにＲＣブロッ
ク１２を形成する。ＲＣブロック１２上に鉄骨４の上フ
ランジ６及びウェブ１０を露出させるとともに、ウェブ
１０のＲＣブロック１２上への露出部分に床配筋用の貫
通孔２２を形成する。そして、鉄骨４のＲＣブロック１
２を備えない面側の空間まで耐力壁鉄筋２４，２６を配
筋するとともに、貫通孔２２に床鉄筋３４を通して、コ
ンクリート４０を打設することにより耐力壁４２及び床
板４４を施工する。
製ＳＲＣ梁として、コスト低減に寄与できるとともに、
上フランジのＲＣ造り床板内への充分な配置を可能とす
る。そして、床部分を梁の構造断面性能の一部として充
分に算定できるようにする。 【解決手段】 上下のフランジ６，８間を連続するウェ
ブ１０を有する鉄骨４にＲＣブロック１２を備える片側
耐力壁用プレキャスト製ＳＲＣ梁２であって、鉄骨４の
ウェブ１０片面及び下フランジ８下面のみにＲＣブロッ
ク１２を形成する。ＲＣブロック１２上に鉄骨４の上フ
ランジ６及びウェブ１０を露出させるとともに、ウェブ
１０のＲＣブロック１２上への露出部分に床配筋用の貫
通孔２２を形成する。そして、鉄骨４のＲＣブロック１
２を備えない面側の空間まで耐力壁鉄筋２４，２６を配
筋するとともに、貫通孔２２に床鉄筋３４を通して、コ
ンクリート４０を打設することにより耐力壁４２及び床
板４４を施工する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、片側耐力壁用プレ
キャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁と、このプレキャ
スト製梁を用いた施工法に関するものである。
キャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁と、このプレキャ
スト製梁を用いた施工法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】鉄骨による大梁の片側に耐力壁が取り付
くように設計されている場合、鉄骨建て方後、現場にお
いて、鉄骨大梁、耐力壁・床の配筋及び型枠を組み立て
た後、コンクリートを打設して、鉄筋コンクリート（Ｒ
Ｃ）造りの耐力壁及び床を構築するのが一般的であり、
鉄骨大梁は、通常、床配筋の下に上フランジが位置する
ように設計されている。
くように設計されている場合、鉄骨建て方後、現場にお
いて、鉄骨大梁、耐力壁・床の配筋及び型枠を組み立て
た後、コンクリートを打設して、鉄筋コンクリート（Ｒ
Ｃ）造りの耐力壁及び床を構築するのが一般的であり、
鉄骨大梁は、通常、床配筋の下に上フランジが位置する
ように設計されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の施工法では、次のような問題があった。 （１）現場において、耐力壁・床の配筋及び型枠の組立
作業に加えて、梁の配筋及び型枠組立作業が必要（但
し、鉄骨コンクリート（ＳＣ）梁の場合は配筋不要）で
あり、特に、型枠組立作業が煩雑となっていた。 （２）現場でのコンクリート打設の際、鉄骨大梁の下フ
ランジの下方にコンクリートが廻りにくいものとなって
いた。 （３）鉄骨大梁の上フランジの位置が床配筋の下と低い
ので、大梁の構造断面性能として充分に床部分を算定す
ることはできず、不経済である。
来の施工法では、次のような問題があった。 （１）現場において、耐力壁・床の配筋及び型枠の組立
作業に加えて、梁の配筋及び型枠組立作業が必要（但
し、鉄骨コンクリート（ＳＣ）梁の場合は配筋不要）で
あり、特に、型枠組立作業が煩雑となっていた。 （２）現場でのコンクリート打設の際、鉄骨大梁の下フ
ランジの下方にコンクリートが廻りにくいものとなって
いた。 （３）鉄骨大梁の上フランジの位置が床配筋の下と低い
ので、大梁の構造断面性能として充分に床部分を算定す
ることはできず、不経済である。
【０００４】本発明は前記事情に鑑み案出されたもので
あって、本発明は、梁の型枠を不要とし、コスト低減に
寄与できるとともに、上フランジのＲＣ造り床板内への
充分な配置を可能とする片側耐力壁用プレキャスト製鉄
骨・鉄筋コンクリート梁を提供することを目的とするも
のである。そして、本発明は、以上の片側耐力壁用プレ
キャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁を用いた施工法を
提供して、床部分を梁の構造断面性能の一部として充分
に算定できるようにすることも目的としている。
あって、本発明は、梁の型枠を不要とし、コスト低減に
寄与できるとともに、上フランジのＲＣ造り床板内への
充分な配置を可能とする片側耐力壁用プレキャスト製鉄
骨・鉄筋コンクリート梁を提供することを目的とするも
のである。そして、本発明は、以上の片側耐力壁用プレ
キャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁を用いた施工法を
提供して、床部分を梁の構造断面性能の一部として充分
に算定できるようにすることも目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、上下のフランジ間を接続するウェブを有する
鉄骨に鉄筋コンクリートブロックを備える片側耐力壁用
プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁であって、前
記鉄骨のウェブの片面及び下フランジの下面のみに鉄筋
コンクリートブロックを形成し、この鉄筋コンクリート
ブロック上に前記鉄骨の上フランジ及び上フランジ寄り
のウェブ部分を露出させ、前記ウェブの鉄筋コンクリー
トブロック上への露出部分に、ウェブの延在方向に間隔
をおいて床配筋用の貫通孔を複数形成したことを特徴と
する。また、本発明は、鉄筋コンクリートブロックはコ
ンクリートブロック部と鉄筋部からなり、前記コンクリ
ートブロック部は、鉄骨のウェブの片面の上部を除いた
部分に設けられた片側ブロック部と、鉄骨の下フランジ
の下面に設けられた下部ブロック部とからなることを特
徴とする。また、本発明は、前記上下のフランジの幅方
向における片側ブロック部の外端は、上下のフランジの
幅方向における外端よりも外側に位置していることを特
徴とする。また、本発明は、前記鉄筋コンクリートブロ
ックはコンクリートブロック部と鉄筋部からなり、前記
鉄筋部は、鉄骨の下フランジの幅方向の外側かつ下フラ
ンジに沿って平行して延在し、前記コンクリートブロッ
ク部に埋設され梁鉄筋と、前記鉄骨の延在方向に間隔を
おき前記鉄骨の延在方向とほぼ直交する面内で前記梁鉄
筋の外側を通り鉄骨の外側で矩形枠状にそれぞれ配筋さ
れ、前記ウェブの片面及び下フランジの下面において前
記コンクリートブロック部に埋設される複数の補助筋と
からなることを特徴とする。また、本発明の施工法は、
上下のフランジ間を接続するウェブを有する鉄骨に鉄筋
コンクリートブロックが設けられた片側耐力壁用プレキ
ャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁であって、前記鉄筋
コンクリートブロックを前記鉄骨のウェブの片面及び下
フランジの下面のみに形成し、この鉄筋コンクリートブ
ロック上に前記鉄骨の上フランジ及び上フランジ寄りの
ウェブ部分を露出させ、 前記ウェブの鉄筋コンクリー
トブロック上への露出部分に、ウェブの延在方向に間隔
をおいて床配筋用の貫通孔を複数形成し、前記鉄筋コン
クリートブロックの上部に床型枠を設置し、前記床型枠
の上で前記貫通孔に床鉄筋を通し、コンクリートを打設
することにより床板を施工するようにしたことを特徴と
する。また、本発明の施工法は、上下のフランジ間を接
続するウェブを有する鉄骨に鉄筋コンクリートブロック
が設けられた片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コ
ンクリート梁であって、前記鉄筋コンクリートブロック
を前記鉄骨のウェブの片面及び下フランジの下面のみに
形成し、この鉄筋コンクリートブロック上に前記鉄骨の
上フランジ及び上フランジ寄りのウェブ部分を露出さ
せ、前記ウェブの鉄筋コンクリートブロック上への露出
部分に、ウェブの延在方向に間隔をおいて床配筋用の貫
通孔を複数形成し、前記鉄筋コンクリートブロックの上
部に床型枠を設置し、前記床型枠の上で前記貫通孔に床
鉄筋を通し、コンクリートを打設することにより床板を
施工し、また、前記鉄骨の鉄筋コンクリートブロックを
備えないウェブの面側において壁鉄筋を配筋し、前記片
側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁の
下方に前記壁鉄筋が内側に入るように壁型枠を設置し、
この壁型枠内にコンクリートを打設することにより耐力
壁を施工するようにしたことを特徴とする。
本発明は、上下のフランジ間を接続するウェブを有する
鉄骨に鉄筋コンクリートブロックを備える片側耐力壁用
プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁であって、前
記鉄骨のウェブの片面及び下フランジの下面のみに鉄筋
コンクリートブロックを形成し、この鉄筋コンクリート
ブロック上に前記鉄骨の上フランジ及び上フランジ寄り
のウェブ部分を露出させ、前記ウェブの鉄筋コンクリー
トブロック上への露出部分に、ウェブの延在方向に間隔
をおいて床配筋用の貫通孔を複数形成したことを特徴と
する。また、本発明は、鉄筋コンクリートブロックはコ
ンクリートブロック部と鉄筋部からなり、前記コンクリ
ートブロック部は、鉄骨のウェブの片面の上部を除いた
部分に設けられた片側ブロック部と、鉄骨の下フランジ
の下面に設けられた下部ブロック部とからなることを特
徴とする。また、本発明は、前記上下のフランジの幅方
向における片側ブロック部の外端は、上下のフランジの
幅方向における外端よりも外側に位置していることを特
徴とする。また、本発明は、前記鉄筋コンクリートブロ
ックはコンクリートブロック部と鉄筋部からなり、前記
鉄筋部は、鉄骨の下フランジの幅方向の外側かつ下フラ
ンジに沿って平行して延在し、前記コンクリートブロッ
ク部に埋設され梁鉄筋と、前記鉄骨の延在方向に間隔を
おき前記鉄骨の延在方向とほぼ直交する面内で前記梁鉄
筋の外側を通り鉄骨の外側で矩形枠状にそれぞれ配筋さ
れ、前記ウェブの片面及び下フランジの下面において前
記コンクリートブロック部に埋設される複数の補助筋と
からなることを特徴とする。また、本発明の施工法は、
上下のフランジ間を接続するウェブを有する鉄骨に鉄筋
コンクリートブロックが設けられた片側耐力壁用プレキ
ャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁であって、前記鉄筋
コンクリートブロックを前記鉄骨のウェブの片面及び下
フランジの下面のみに形成し、この鉄筋コンクリートブ
ロック上に前記鉄骨の上フランジ及び上フランジ寄りの
ウェブ部分を露出させ、 前記ウェブの鉄筋コンクリー
トブロック上への露出部分に、ウェブの延在方向に間隔
をおいて床配筋用の貫通孔を複数形成し、前記鉄筋コン
クリートブロックの上部に床型枠を設置し、前記床型枠
の上で前記貫通孔に床鉄筋を通し、コンクリートを打設
することにより床板を施工するようにしたことを特徴と
する。また、本発明の施工法は、上下のフランジ間を接
続するウェブを有する鉄骨に鉄筋コンクリートブロック
が設けられた片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コ
ンクリート梁であって、前記鉄筋コンクリートブロック
を前記鉄骨のウェブの片面及び下フランジの下面のみに
形成し、この鉄筋コンクリートブロック上に前記鉄骨の
上フランジ及び上フランジ寄りのウェブ部分を露出さ
せ、前記ウェブの鉄筋コンクリートブロック上への露出
部分に、ウェブの延在方向に間隔をおいて床配筋用の貫
通孔を複数形成し、前記鉄筋コンクリートブロックの上
部に床型枠を設置し、前記床型枠の上で前記貫通孔に床
鉄筋を通し、コンクリートを打設することにより床板を
施工し、また、前記鉄骨の鉄筋コンクリートブロックを
備えないウェブの面側において壁鉄筋を配筋し、前記片
側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁の
下方に前記壁鉄筋が内側に入るように壁型枠を設置し、
この壁型枠内にコンクリートを打設することにより耐力
壁を施工するようにしたことを特徴とする。
【０００６】本発明の片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨
・鉄筋コンクリート梁及びこれを用いた施工法によれ
ば、鉄骨のウェブ片面及び下フランジ下面のみに形成し
た鉄筋コンクリートブロック上に鉄骨の上フランジ及び
ウェブを露出させて、そのウェブ露出部分に床配筋用の
貫通孔を形成し、貫通孔に床鉄筋を通しコンクリートを
打設することによって、鉄骨の上フランジを鉄筋コンク
リート造り床板内に配置できる。これにより、床部分を
梁の構造断面の一部として充分に算定できるようにな
る。また、鉄筋コンクリートブロックを備えないウェブ
の面側に耐力壁鉄筋を配筋しコンクリートを打設するこ
とによって耐力壁を施工するので、梁の型枠組立作業を
行うことなく、確実に鉄筋コンクリート造りの耐力壁を
施工できる。
・鉄筋コンクリート梁及びこれを用いた施工法によれ
ば、鉄骨のウェブ片面及び下フランジ下面のみに形成し
た鉄筋コンクリートブロック上に鉄骨の上フランジ及び
ウェブを露出させて、そのウェブ露出部分に床配筋用の
貫通孔を形成し、貫通孔に床鉄筋を通しコンクリートを
打設することによって、鉄骨の上フランジを鉄筋コンク
リート造り床板内に配置できる。これにより、床部分を
梁の構造断面の一部として充分に算定できるようにな
る。また、鉄筋コンクリートブロックを備えないウェブ
の面側に耐力壁鉄筋を配筋しコンクリートを打設するこ
とによって耐力壁を施工するので、梁の型枠組立作業を
行うことなく、確実に鉄筋コンクリート造りの耐力壁を
施工できる。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる施工法を、
本発明に係る片側耐力壁用プレキャスト製ＳＲＣ（鉄骨
・鉄筋コンクリート）梁と共に説明する。図１は、本発
明を適用した一例としての片側耐力壁用プレキャスト製
鉄骨・鉄筋コンクリート梁の一部を破断した斜視図、図
２は、図１の片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コ
ンクリート梁を用いて行った耐力壁及び床施工例の縦断
面図を示す。この実施の形態例において、片側耐力壁用
プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁２は、大梁で
あり、図１に示すように、上フランジ６及び下フランジ
８間がウェブ１０で接続されたＩ形鋼（Ｈ形鋼などを含
む）による鉄骨４が、その片側及び上部を除いて鉄筋コ
ンクリートブロック１２に埋設して構成されている。
本発明に係る片側耐力壁用プレキャスト製ＳＲＣ（鉄骨
・鉄筋コンクリート）梁と共に説明する。図１は、本発
明を適用した一例としての片側耐力壁用プレキャスト製
鉄骨・鉄筋コンクリート梁の一部を破断した斜視図、図
２は、図１の片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コ
ンクリート梁を用いて行った耐力壁及び床施工例の縦断
面図を示す。この実施の形態例において、片側耐力壁用
プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁２は、大梁で
あり、図１に示すように、上フランジ６及び下フランジ
８間がウェブ１０で接続されたＩ形鋼（Ｈ形鋼などを含
む）による鉄骨４が、その片側及び上部を除いて鉄筋コ
ンクリートブロック１２に埋設して構成されている。
【０００８】前記鉄筋コンクリートブロック１２は、コ
ンクリートブロック部１２Ａと、鉄筋部１２Ｂとを備え
ている。前記コンクリートブロック部１２Ａは、ウェブ
１０の片面に上部を除いて設けられた片側ブロック部１
４と、下フランジ８の下面に設けられた下部ブロック部
１６とからなり、前記上下のフランジ６，８の幅方向に
おける片側ブロック部１４の外端は、上下のフランジ
６，８の幅方向における外端よりも外側に位置してい
る。
ンクリートブロック部１２Ａと、鉄筋部１２Ｂとを備え
ている。前記コンクリートブロック部１２Ａは、ウェブ
１０の片面に上部を除いて設けられた片側ブロック部１
４と、下フランジ８の下面に設けられた下部ブロック部
１６とからなり、前記上下のフランジ６，８の幅方向に
おける片側ブロック部１４の外端は、上下のフランジ
６，８の幅方向における外端よりも外側に位置してい
る。
【０００９】また、前記鉄筋部１２Ｂは、梁鉄筋１８と
補助筋２０を備えている。前記梁鉄筋１８は、鉄骨４の
下フランジ８の幅方向の外側かつ下フランジ８に沿って
平行して延在し、前記コンクリートブロック部１２Ａに
埋設されている。前記補助筋２０は梁型を形成するため
のものであり、鉄骨４の延在方向に間隔をおき鉄骨４の
延在方向とほぼ直交する面内で前記梁鉄筋１８の外側を
通り鉄骨４の外側で矩形枠状にそれぞれ配筋され、ウェ
ブ１０の片面及び下フランジ８の下面において前記コン
クリートブロック部１２Ａに埋設されている。なお、図
２に示すように、補助筋２０で形成される矩形の頂点で
梁鉄筋１８以外の残りの３箇所に、予め梁鉄筋２８を組
み付けるようにしてもよい。
補助筋２０を備えている。前記梁鉄筋１８は、鉄骨４の
下フランジ８の幅方向の外側かつ下フランジ８に沿って
平行して延在し、前記コンクリートブロック部１２Ａに
埋設されている。前記補助筋２０は梁型を形成するため
のものであり、鉄骨４の延在方向に間隔をおき鉄骨４の
延在方向とほぼ直交する面内で前記梁鉄筋１８の外側を
通り鉄骨４の外側で矩形枠状にそれぞれ配筋され、ウェ
ブ１０の片面及び下フランジ８の下面において前記コン
クリートブロック部１２Ａに埋設されている。なお、図
２に示すように、補助筋２０で形成される矩形の頂点で
梁鉄筋１８以外の残りの３箇所に、予め梁鉄筋２８を組
み付けるようにしてもよい。
【００１０】鉄筋コンクリートブロック１２の上面上に
露出するウェブ１０の部分は、本実施の形態では均一の
高さとなるように形成されているが、床厚が変わる場合
には段差がつけられる。鉄筋コンクリートブロック１２
の上面上に露出するウェブ１０の上部で、上フランジ６
の下方近傍に沿った部分には、床鉄筋通し用の貫通孔２
２，２２，２２，・・・が多数形成されている。これら
貫通孔２２，２２，２２，・・・は、鉄骨４、即ち、片
側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁２
の全長に渡って等間隔（途中からピッチが変わる場合も
ある）で形成されている。
露出するウェブ１０の部分は、本実施の形態では均一の
高さとなるように形成されているが、床厚が変わる場合
には段差がつけられる。鉄筋コンクリートブロック１２
の上面上に露出するウェブ１０の上部で、上フランジ６
の下方近傍に沿った部分には、床鉄筋通し用の貫通孔２
２，２２，２２，・・・が多数形成されている。これら
貫通孔２２，２２，２２，・・・は、鉄骨４、即ち、片
側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁２
の全長に渡って等間隔（途中からピッチが変わる場合も
ある）で形成されている。
【００１１】このような片側耐力壁用プレキャスト製鉄
骨・鉄筋コンクリート梁２を用いてＲＣ造りの耐力壁及
び床を施工する場合は、鉄骨建て方終了後、図２に示す
ように、耐力壁用の上下に延在する縦鉄筋２４，２４，
２４，・・・及び水平方向に延在する横鉄筋２６，２
６，２６，・・・の壁配筋、鉄骨４の上下フランジ６，
８の端縁部隣に沿った３本の梁鉄筋２８，２８，２８の
梁配筋、壁型枠３０，３０の組み立てを行う。また、鉄
筋コンクリートブロック１２の片側ブロック部１４の上
面端部に端縁部を載せてデッキプレートやベニヤ板など
の床型枠３２の組み立てを行う。そして、床用の下部鉄
筋３４を、鉄骨４のウェブ１０の貫通孔２２にそれぞれ
通しておく。さらに、その上方において、上部鉄筋３６
を配筋し、その上部鉄筋３６及び下部鉄筋３４を鉄筋３
８，３８，３８・・・で繋いでおく。
骨・鉄筋コンクリート梁２を用いてＲＣ造りの耐力壁及
び床を施工する場合は、鉄骨建て方終了後、図２に示す
ように、耐力壁用の上下に延在する縦鉄筋２４，２４，
２４，・・・及び水平方向に延在する横鉄筋２６，２
６，２６，・・・の壁配筋、鉄骨４の上下フランジ６，
８の端縁部隣に沿った３本の梁鉄筋２８，２８，２８の
梁配筋、壁型枠３０，３０の組み立てを行う。また、鉄
筋コンクリートブロック１２の片側ブロック部１４の上
面端部に端縁部を載せてデッキプレートやベニヤ板など
の床型枠３２の組み立てを行う。そして、床用の下部鉄
筋３４を、鉄骨４のウェブ１０の貫通孔２２にそれぞれ
通しておく。さらに、その上方において、上部鉄筋３６
を配筋し、その上部鉄筋３６及び下部鉄筋３４を鉄筋３
８，３８，３８・・・で繋いでおく。
【００１２】このような壁配筋や床配筋の後、コンクリ
ート４０を打設することによって、図示したように、鉄
骨４の上フランジ６とウェブ１０上部、さらに、鉄骨４
の鉄筋コンクリートブロック１２と反対側の空間がコン
クリート４０に埋設されたＲＣ造りの耐力壁４２及び床
板４４を得る。なお、図示例では、鉄筋コンクリートブ
ロック１２の片側ブロック部１４上面に、シアーキー部
としての凹部４６を形成しておいて、この凹部４６にコ
ンクリート４０を打設するようにしている。これによ
り、梁と床板との間において、シアーキー接合によりせ
ん断力の伝達機能が具備される。
ート４０を打設することによって、図示したように、鉄
骨４の上フランジ６とウェブ１０上部、さらに、鉄骨４
の鉄筋コンクリートブロック１２と反対側の空間がコン
クリート４０に埋設されたＲＣ造りの耐力壁４２及び床
板４４を得る。なお、図示例では、鉄筋コンクリートブ
ロック１２の片側ブロック部１４上面に、シアーキー部
としての凹部４６を形成しておいて、この凹部４６にコ
ンクリート４０を打設するようにしている。これによ
り、梁と床板との間において、シアーキー接合によりせ
ん断力の伝達機能が具備される。
【００１３】本実施の形態によれば、大梁である片側耐
力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁２にお
ける鉄骨４の片側及び上部を除いて設けた鉄筋コンクリ
ートブロック１２上へのウェブ１０露出部分に、床用の
下部鉄筋３４が貫通し、上フランジ６とウェブ１０上
部、さらに、鉄骨４の鉄筋コンクリートブロック１２と
反対側の空間を埋設したＲＣ造りの耐力壁４２及び床板
４４が施工できるため、次のような利点が得られる。 （１）プレキャスト製の大梁のため、梁の型枠工事、鉄
筋工事、コンクリート工事が不要となり、鉄骨梁や現場
打ちＳＲＣ造の梁と比較して、工期短縮が図れ、コスト
的にも有利となる。 （２）大梁（片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コ
ンクリート梁２）の構造断面性能として、ＲＣ造り床板
４４も充分に算定できるため、大梁（片側耐力壁用プレ
キャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁２）の構造断面性
能を改善できる。 （３）鉄骨４の上フランジ６とウェブ１０上部がＲＣ造
り床板４４に埋設されているため、大梁（片側耐力壁用
プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁２）の剛性、
特に、水平方向の剛性を大幅に改善できる。
力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁２にお
ける鉄骨４の片側及び上部を除いて設けた鉄筋コンクリ
ートブロック１２上へのウェブ１０露出部分に、床用の
下部鉄筋３４が貫通し、上フランジ６とウェブ１０上
部、さらに、鉄骨４の鉄筋コンクリートブロック１２と
反対側の空間を埋設したＲＣ造りの耐力壁４２及び床板
４４が施工できるため、次のような利点が得られる。 （１）プレキャスト製の大梁のため、梁の型枠工事、鉄
筋工事、コンクリート工事が不要となり、鉄骨梁や現場
打ちＳＲＣ造の梁と比較して、工期短縮が図れ、コスト
的にも有利となる。 （２）大梁（片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コ
ンクリート梁２）の構造断面性能として、ＲＣ造り床板
４４も充分に算定できるため、大梁（片側耐力壁用プレ
キャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁２）の構造断面性
能を改善できる。 （３）鉄骨４の上フランジ６とウェブ１０上部がＲＣ造
り床板４４に埋設されているため、大梁（片側耐力壁用
プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁２）の剛性、
特に、水平方向の剛性を大幅に改善できる。
【００１４】なお、以上の実施の形態例においては、プ
レキャスト製ＳＲＣ梁を大梁としたが、本発明はこれに
限定されるものではなく、小梁であってもよい。さら
に、実施の形態例においては、凹部によるシアーキー部
としたが、凸部によるシアーキー部としても良く、その
他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であ
ることは勿論である。
レキャスト製ＳＲＣ梁を大梁としたが、本発明はこれに
限定されるものではなく、小梁であってもよい。さら
に、実施の形態例においては、凹部によるシアーキー部
としたが、凸部によるシアーキー部としても良く、その
他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であ
ることは勿論である。
【００１５】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明の片
側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁及
びこれを用いた施工法によれば、鉄骨のウェブの貫通孔
に床鉄筋を通して、鉄骨の上フランジをＲＣ造り床板内
に充分に配置することができる。従って、床部分を梁の
構造断面の一部として充分に算定できるようになり、ま
た、従来の鉄骨梁の場合のような梁型枠が不要となるこ
とから、工期短縮並びにコスト低減に寄与できるように
なる。
側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁及
びこれを用いた施工法によれば、鉄骨のウェブの貫通孔
に床鉄筋を通して、鉄骨の上フランジをＲＣ造り床板内
に充分に配置することができる。従って、床部分を梁の
構造断面の一部として充分に算定できるようになり、ま
た、従来の鉄骨梁の場合のような梁型枠が不要となるこ
とから、工期短縮並びにコスト低減に寄与できるように
なる。
【図１】本発明を適用した一例としての片側耐力壁用プ
レキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁を示すもので、
一部を破断して示した斜視図である。
レキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁を示すもので、
一部を破断して示した斜視図である。
【図２】図１の片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋
コンクリート梁を用いて行った耐力壁及び床施工例を示
した縦断面図である。
コンクリート梁を用いて行った耐力壁及び床施工例を示
した縦断面図である。
【符号の説明】 ２ 片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリー
ト梁 ４ 鉄骨 ６ 上フランジ ８ 下フランジ １０ ウェブ １２ 鉄筋コンクリートブロック １８ 梁鉄筋 ２０ 補助筋 ２２ 貫通孔 ２４，２６ 耐力壁鉄筋 ２８ 梁鉄筋 ３０ 壁型枠 ３２ 床型枠 ３２，３４，３８ 床鉄筋 ４２ 耐力壁 ４４ 床板
ト梁 ４ 鉄骨 ６ 上フランジ ８ 下フランジ １０ ウェブ １２ 鉄筋コンクリートブロック １８ 梁鉄筋 ２０ 補助筋 ２２ 貫通孔 ２４，２６ 耐力壁鉄筋 ２８ 梁鉄筋 ３０ 壁型枠 ３２ 床型枠 ３２，３４，３８ 床鉄筋 ４２ 耐力壁 ４４ 床板
Claims (6)
- 【請求項１】 上下のフランジ間を接続するウェブを有
する鉄骨に鉄筋コンクリートブロックを備える片側耐力
壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁であっ
て、 前記鉄骨のウェブの片面及び下フランジの下面のみに鉄
筋コンクリートブロックを形成し、 この鉄筋コンクリートブロック上に前記鉄骨の上フラン
ジ及び上フランジ寄りのウェブ部分を露出させ、 前記ウェブの鉄筋コンクリートブロック上への露出部分
に、ウェブの延在方向に間隔をおいて床配筋用の貫通孔
を複数形成した、 ことを特徴とする片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄
筋コンクリート梁。 - 【請求項２】 前記鉄筋コンクリートブロックはコンク
リートブロック部と鉄筋部からなり、前記コンクリート
ブロック部は、鉄骨のウェブの片面の上部を除いた部分
に設けられた片側ブロック部と、鉄骨の下フランジの下
面に設けられた下部ブロック部とからなることを特徴と
する請求項１記載の片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・
鉄筋コンクリート梁。 - 【請求項３】 前記上下のフランジの幅方向における片
側ブロック部の外端は、上下のフランジの幅方向におけ
る外端よりも外側に位置していることを特徴とする請求
項２記載の片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コン
クリート梁。 - 【請求項４】 鉄筋コンクリートブロックはコンクリー
トブロック部と鉄筋部からなり、前記鉄筋部は、鉄骨の
下フランジの幅方向の外側かつ下フランジに沿って平行
して延在し、前記コンクリートブロック部に埋設され梁
鉄筋と、前記鉄骨の延在方向に間隔をおき前記鉄骨の延
在方向とほぼ直交する面内で前記梁鉄筋の外側を通り鉄
骨の外側で矩形枠状にそれぞれ配筋され、前記ウェブの
片面及び下フランジの下面において前記コンクリートブ
ロック部に埋設される複数の補助筋とからなることを特
徴とする請求項１、２または３記載の片側耐力壁用プレ
キャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁。 - 【請求項５】 上下のフランジ間を接続するウェブを有
する鉄骨に鉄筋コンクリートブロックが設けられた片側
耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁であ
って、前記鉄筋コンクリートブロックを前記鉄骨のウェ
ブの片面及び下フランジの下面のみに形成し、 この鉄筋コンクリートブロック上に前記鉄骨の上フラン
ジ及び上フランジ寄りのウェブ部分を露出させ、 前記ウェブの鉄筋コンクリートブロック上への露出部分
に、ウェブの延在方向に間隔をおいて床配筋用の貫通孔
を複数形成し、 前記鉄筋コンクリートブロックの上部に床型枠を設置
し、前記床型枠の上で前記貫通孔に床鉄筋を通し、コン
クリートを打設することにより床板を施工するようにし
た、 ことを特徴とする床施工法。 - 【請求項６】 上下のフランジ間を接続するウェブを有
する鉄骨に鉄筋コンクリートブロックが設けられた片側
耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁であ
って、前記鉄筋コンクリートブロックを前記鉄骨のウェ
ブの片面及び下フランジの下面のみに形成し、 この鉄筋コンクリートブロック上に前記鉄骨の上フラン
ジ及び上フランジ寄りのウェブ部分を露出させ、 前記ウェブの鉄筋コンクリートブロック上への露出部分
に、ウェブの延在方向に間隔をおいて床配筋用の貫通孔
を複数形成し、 前記鉄筋コンクリートブロックの上部に床型枠を設置
し、前記床型枠の上で前記貫通孔に床鉄筋を通し、コン
クリートを打設することにより床板を施工し、 また、前記鉄骨の鉄筋コンクリートブロックを備えない
ウェブの面側において壁鉄筋を配筋し、 前記片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリー
ト梁の下方に前記壁鉄筋が内側に入るように壁型枠を設
置し、 この壁型枠内にコンクリートを打設することにより耐力
壁を施工するようにした、 ことを特徴とする床及び耐力壁施工法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9349995A JPH11166295A (ja) | 1997-12-04 | 1997-12-04 | 片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁及びこれを用いた施工法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9349995A JPH11166295A (ja) | 1997-12-04 | 1997-12-04 | 片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁及びこれを用いた施工法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11166295A true JPH11166295A (ja) | 1999-06-22 |
Family
ID=18407527
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9349995A Pending JPH11166295A (ja) | 1997-12-04 | 1997-12-04 | 片側耐力壁用プレキャスト製鉄骨・鉄筋コンクリート梁及びこれを用いた施工法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11166295A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114704014A (zh) * | 2021-12-15 | 2022-07-05 | 上海结奕建筑咨询事务所 | 一种半预制装配式钢混结构的构建方法 |
-
1997
- 1997-12-04 JP JP9349995A patent/JPH11166295A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114704014A (zh) * | 2021-12-15 | 2022-07-05 | 上海结奕建筑咨询事务所 | 一种半预制装配式钢混结构的构建方法 |
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Legal Events
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