JPH11164537A - 車両用交流発電機 - Google Patents
車両用交流発電機Info
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- JPH11164537A JPH11164537A JP9325906A JP32590697A JPH11164537A JP H11164537 A JPH11164537 A JP H11164537A JP 9325906 A JP9325906 A JP 9325906A JP 32590697 A JP32590697 A JP 32590697A JP H11164537 A JPH11164537 A JP H11164537A
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Abstract
れた車両用交流発電機を提供すること。 【解決手段】 車両用交流発電機1は、リアフレーム4
の外部に固定される整流装置10と、この整流装置10
の囲覆する樹脂製のカバー11とを備える。整流装置1
0の両フィン15、17及び端子台14には複数箇所の
リアフレーム4への取り付け穴が各々同軸上に形成され
ており、ボルト12に−フィン17の取り付け穴が嵌着
するように整流装置10が装着される。カバー11の取
り付け穴をボルト12にはめ込み、ナット18により整
流装置10とカバー11をリアフレーム4に軸方向から
締着固定する。熱硬化性樹脂で成形された円筒状のブッ
シュ16が、カバー11の取り付け穴として整流装置方
向に突出するようにカバー11に固定され、ボルト12
と+フィン15を絶縁している。
Description
に搭載される車両用交流発電機に関する。
ためのスラントノーズ化や車室内居住空間の確保のニー
ズからエンジンルームはますます狭小化しつつあり、エ
ンジンルーム内に熱がこもるため、車両用交流発電機を
はじめとする電装品の周辺温度が上昇してきた。また、
安全制御機器等の電気負荷の増加に伴い、車両用交流発
電機の発電量増加が求められており、前述の通りエンジ
ンルームの狭小化により搭載余裕がないため、発電機は
体格を拡大することなく高出力化しなければならない。
以上のことから、車両用交流発電機はエンジンルーム内
の電装品の中でも、より一層の高温度条件下に置かれる
ようになってきた。一方、エンジンが小型・軽量化で且
つパワーアップされたきた結果、振動が大きくなり、エ
ンジンに搭載される車両用交流発電機に加わる振動も増
大してきた。低コスト化要求はいうまでもない。
耐熱性、耐振性に優れた車両用交流発電機を安価に提供
することが求められている。小型、高出力化について
は、発電の基本構成である回転子と固定子について起磁
力の増加、磁気回路の改良とともに、冷却ファンの内蔵
化による冷却性向上などがよく知られた手法である。一
方、交流を整流に変換する整流装置については、出力上
昇に伴う整流素子自体の耐熱性向上以外に、構造上、以
下の課題があった。
交流発電機の整流装置周辺部の断面図を図8、図9に示
す。整流装置はフレーム100と金属板よりなるカバー
101との間の部品収容室Sに収容されている。パイプ
リベット103には端子台104、+電位の冷却フィン
105(以下、+フィンと称す)、ブッシュ106、−
電位の冷却フィン107(以下、−フィンと称す)が順
番に勘着され、その後パイプリベット103によってか
しめ固定されて整流装置が組み付けられる。なお、+フ
ィン105には+整流素子(図示せず)が、−フィン1
07には−整流素子(図示せず)が、半田付けや打ち込
みなどにより固定して電気接続されている。また、図9
に示すように端子台104には整流回路を形成する金属
ターミナル110が一体成形されており、その一方は固
定子コイルからのリード線109と電気接続され、他方
では整流素子の接続部と電気接続されている。よって端
子台104の成形樹脂材料にはポリフェニレンサルファ
イドに代表される、成形性、寸法安定性、耐熱性、耐候
性、電気絶縁強度などに優れた熱可塑性樹脂が一般に用
いられる。一方、両フィン間に介在するブッシュ106
は、端子台104のような金属の一体成形が不要であ
り、両フィン間を離間させる役割のみ担う単純円筒形状
であるため、フェノールに代表される比較的安価な熱硬
化樹脂が用いられる。そして、フレーム100に打ち込
まれたボルト102に、パイプリベット103が嵌着す
るように上記の整流装置を装着した後、カバー101の
取り付け穴をボルト102にはめ込み、ナット108に
より整流装置とカバー101をフレーム100に軸方向
から締着固定する。これにより、+フィン105は、−
フィン107、フレーム100、ボルト102、カバー
101から離間され、各々が固定保持される。
に整流素子温度が高くなる整流装置の温度環境条件下に
おいて、上述のように軸方向に熱可塑性樹脂の端子台1
04を締着固定している場合、時間経過と共に樹脂の粘
弾性的性質による歪みの増加であるクリープ現象が発生
し、言い替えれば樹脂が締着方向に収縮して、その結
果、ナット108がゆるむ。よって、整流装置の固定力
が低下して振動が高まり、整流素子の破損や固定子コイ
ルからのリード線109の断線などにより発電異常に至
る。近年の外部振動の増大している環境においては、上
記の発電異常が更に発生しやすいのはいうまでもない。
また、部品点数や組み付け工数が多く、製造コストの低
減が難しい構造でもあった。
509号公報によれば、図10に示したように、フレー
ム50に−整流素子53を圧入などにより固定して−フ
ィンを廃止し、カバー51を樹脂製とし、+フィン55
の取り付け穴周辺にブッシュ54が配置される。このブ
ッシュ54は+フィン55とフレーム50を所定の間隔
で離間し、+フィン55の取り付け穴の内周面を全面に
渡り被覆して、+フィン55とボルト52間の絶縁を確
保している。よって、ブッシュ54をフレーム50とカ
バー51間でナットにより挟持するだけで+フィン55
を固定でき、多数の部品をパイプリベットで強力にかし
める必要がないので、ブッシュ54の高温環境下でのク
リープ現象を抑止して耐振性を向上させるとともに、部
品点数の低減、組み付け工数の格段の削減を可能として
いる。また、ブッシュ54の取り付け穴内周部に円筒状
の鋼鉄製スリーブ53を樹脂一体成形し、振動や熱スト
レスに対して更に耐久強度を上げている。
3509号公報の方法では、ブッシュ54には整流回路
を形成する金属ターミナル60が一体成形されるので、
材料には従来の端子台と同様に、ポリフェニレンサルフ
ァイドに代表される、成形性、寸法安定性、耐熱性、耐
候性、電気絶縁強度などに優れた熱可塑性樹脂が用いら
れる。しかも、ブッシュ54は+フィン55を取り囲む
ように配置されるので、カバー51をナット58にて軸
方向に締着するにあたり、−フィンが無くなったにも拘
わらず、締着部の熱可塑性樹脂部の軸方向長さは従来と
同等以上の長さとなるので、クリープによる歪み量はか
えって増加する。また、樹脂製のカバー51には、フレ
ーム50との当接部51aにおいて径方向にしめしろを
持たせるなどして密閉性と固着性を確保するための可と
う性を必要とし、且つ材料使用量が多いことより、比較
的安価な熱可塑性であるナイロン樹脂を一般に使用し、
このカバー51の取り付け穴座面を介して軸方向に締着
固定がなされている。以上より、樹脂のクリープ現象に
よるナット58のゆるむ危険性は依然として残る。更
に、フレーム50に−整流素子を圧入などにより固定し
ているため、整流装置近傍のフレーム50の吸入通風窓
の面積が減少するので+フィン55の温度が上昇し、こ
のフィンを取り囲んでいるブッシュ54の温度も当然な
がら上昇する。よって、樹脂クリープには更に不利とな
り、ナット58がゆるみ易くなる。また、鋼鉄製スリー
ブ53が一体成形されているが、初期のナット58の過
大な締め付けや過大振動による樹脂割れには効果がある
ものの、ナット58はカバー51を介してブッシュ54
を軸方向に締着しているので、熱可塑性樹脂のクリープ
現象によりブッシュ54やカバー51の軸方向寸法が短
縮すればナット58はやはりゆるむ。
示した−フィン107、および両フィン間の絶縁ブッシ
ュ106を削減できる。しかし、ブッシュ54は、整流
回路を形成する複数の金属ターミナル60や金属スリー
ブ53を一体成形し、かつ取り付け穴近傍で完全に+フ
ィン55を取り囲んで電気絶縁を確実にする必要がある
ため、各取り付け穴ごとに個別に作らねばならない。な
ぜなら、複数のブッシュを一体化しようすると、成形が
複雑となり型費や工数が増加するのみならず、+フィン
55へのブッシュ54の組み付けが至難となるからであ
る。以上により、図8の整流装置において1体で作られ
た端子台104に対し、ブッシュ54は各取り付け穴ご
とに個別に作るため、部品点数の削減はわずかでしかな
い結末となる。また、ブッシュ54は、金属ターミナル
60や金属スリーブ53の一体成形のため、ポリフェニ
レンサルファイドなどの高価な熱可塑性樹脂を使用する
ため、安価なフェノールなどの熱硬化性樹脂を組み合わ
せて使っていた図8に示した構造に比べ、材料費も増加
する。以上のことから、製造コストの低減も難しい。
もので、耐熱性、耐振性を向上させ、コスト性にも優れ
た車両用交流発電機を提供することを目的とする。
に本発明の発電機は、カバーに設けられた熱硬化性樹脂
製のブッシュによって軸方向の取り付けボルトと+フィ
ンの取り付け穴の内周面を絶縁し、また上記ブッシュを
介して整流装置をフレームに締着固定したものである。
の外部に固定される整流装置と、前記フレームに固定さ
れ前記整流装置を囲覆する樹脂製のカバーとを備える車
両用交流発電機において、前記整流装置は、+電位のフ
ィンと−電位のフィンとを有し、前記+電位のフィンは
軸方向に前記カバーに近接配置され、前記−電位のフィ
ンは軸方向に前記フレームに近接配置され、前記両フィ
ンは所定幅の隙間を介して軸方向に重ねられ、前記整流
装置を前記フレームに固定する金属製の締結部材は、前
記フィンの取り付け穴及び前記カバーの取り付け穴を貫
通し、前記+電位のフィンの取り付け穴と前記締結部材
との間には+電位のフィンの取り付け穴の内周面を被覆
するようにほぼ円筒状の熱硬化性樹脂よりなるブッシュ
が配置され、前記ブッシュは、前記整流装置の方向へ突
出するように、前記樹脂カバーに固定されていることを
特徴としている。
着固定力を受けるブッシュを、熱可塑性樹脂に比べクリ
ープ現象が抑止される熱硬化性樹脂で作るため、高温環
境下においてボルトのゆるみが防止され、よって外部振
動の増加に対しても耐久性が増す。また、安価なフェノ
ール材を使えるので、材料費を低減できるとともに、カ
バーに固定されているので組み付けも容易となることよ
り、製造コストを低減できる。
に記載の車両用交流発電機において、前記ブッシュは前
記+電位のフィンの取り付け穴よりも大なる径方向断面
を持つつば部を有し、前記つば部の軸方向端面が前記整
流装置の+電位のフィンに当接され、前記金属製の締結
部材によって前記フレームの軸方向に締着固定されてい
ることを特徴としている。これにより、整流装置の軸方
向の締着固定にあたり、熱硬化性樹脂製のブッシュを確
実に介在させて用いることにより、+フィンの絶縁を確
保しつつ、樹脂のクリープ現象による変形が抑止され、
ボルトのゆるみを防止できるので、耐熱性、耐振性が強
化される。
又は2に記載の車両用交流発電機において、前記ブッシ
ュは、熱可塑性樹脂よりなる前記樹脂カバーに固定され
ているので、整流装置を囲覆するに適した機械的特性の
樹脂カバーを採用でき、コスト低減を図ることができ
る。請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の
車両用交流発電機において、前記ブッシュの前記樹脂カ
バー側の端面が、前記樹脂カバーの反整流装置側の表面
に露出していることを特徴としている。これにより、カ
バーを軸方向に固定している面も熱硬化性樹脂となるの
で、熱可塑性樹脂製のカバーを介在させて軸方向に締着
固定している従来の方法に比べ、カバーの締着座面のク
リープ現象による変形が抑止され、ボルトのゆるみを防
止できる。
に記載の車両用交流発電機において、前記表面露出部の
最大内接円径は締着圧接する前記締結部材のナット、あ
るいはボルトの軸方向圧接座面の最小外接円径より大で
あることを特徴としている。これにより、ナットやボル
トの締結部材を使って整流装置やカバーをフレームに締
着固定する時に、締結部材は確実にカバーに固定された
熱硬化性樹脂であるブッシュと軸方向に当接する。よっ
て、樹脂のクリープ現象による変形が抑止され、ボルト
のゆるみを防止できる。
から5のいずれかに記載の車両用交流発電機において、
前記ブッシュは、前記樹脂カバーとの固定部において、
前記締結部材を軸中心とする円周方向に係止部を有する
ことを特徴としている。これにより、ナットやボルトの
締結部材を使って整流装置やカバーをフレームに締着固
定する時に、カバーに固定されたブッシュと締結部材の
座面との当たり部においてブッシュの回動を防止でき
る。即ち、整流装置、カバーの固定を更に強固に確実に
実施できる。
又は2のいずれかに記載の車両用交流発電機において、
複数の前記ブッシュと前記樹脂カバーの一部が同一の熱
硬化性樹脂により一体成形されてサブカバーを為し、前
記サブカバーが前記樹脂カバーの残部に固定されている
ことを特徴としている。これにより、各ブッシュ間の位
置精度が高まるので、カバーの組み付け工程での不良を
大幅に低減できるとともに、複数のブッシュを一体化で
きるので部品点数が減ることにより、生産コストを低減
できる。
又は2のいずれかに記載の車両用交流発電機において、
前記ブッシュと前記樹脂カバーが同一の熱硬化性樹脂に
より一体成形されていることを特徴としているので、更
に部品点数が減り生産工数を低減できる。請求項9に記
載の発明によれば、請求項1から8のいずれかに記載の
車両用交流発電機において、前記ブッシュのつば部には
略円筒状の金属体が貫入固定されていることを特徴とし
ている。これにより、熱硬化性樹脂よりなるブッシュの
軸方向強度が更に増し、クリープ現象の抑止と相まっ
て、更にボルトのゆるみ防止と耐振性の向上、また、初
期の過大締め付けによるブッシュの割れも防止できる。
機を図に示す各実施形態に基づいて説明する。 〔第一の実施形態〕図1から図4はこの発明を適用した
第一の実施形態を示したもので、図1は車両用交流発電
機の主要部断面、図2は本実施形態の整流装置やカバー
周辺の組み付け状態の部分拡大図、図3はブッシュを一
体成形したカバーの斜視図、図4はブッシュの正面図お
よび断面図を示している。
固定子2と界磁として働く回転子3と、前記回転子と固
定子を支持するフロントフレーム5とリアフレーム4と
を有す。回転子3は、シャフト6と一体になって回転す
るもので、2組のランデル型ポールコア31、冷却ファ
ン32、フィールドコイル33、スリップリング34等
によって構成され、シャフト6に連結されたプーリ7を
介して、自動車に搭載された走行用のエンジン(図示せ
ず)により回転駆動される。この時、スリップリング3
4を通じてフィールドコイル33に通電することによ
り、固定子コイル21に交流起電力が生じ、これをリー
ド線19により整流装置10に導き、全波整流して直流
を出力する。
子(図示せず)を冷却フィン15、17に半田付けや機
械プレスなどにより電気接続し、全波整流のブリッジ回
路を形成している。−電位の冷却フィン17は、リアフ
レーム4側にリアフレーム4と当接する部分を有するよ
う配置される。+フィン15は、−フィン17とほぼ平
行にカバー11側へ配置される。整流回路を形成するた
めの金属ターミナルが樹脂でインサート成形された端子
台14は両フィン間を離間させて絶縁しており、前記の
金属ターミナルは一方で固定子コイルからのリード線1
9と電気接続され、他方では整流素子の接続部と電気接
続されている。端子台14は、上記の複数対の整流回路
を形成する金属ターミナルをすべて一体成形されてい
る。端子台14の材料にはポリフェニレンサルファイド
に代表される、成形性、寸法安定性、耐熱性、耐候性、
電気絶縁強度などに優れた熱可塑性樹脂を用いている。
なお、図1では、リアフレーム4が−フィン17に当接
し吸入通風窓4aが無い部位の断面を示しているが、取
り付け部以外の断面においては−フィンが全面当接する
ことなく、従来構造と同様にリアフレーム4の吸入通風
窓4aの面積が確保されて形成されている。
数箇所のフレーム4への取り付け穴が各々同軸上に形成
され(図2には1カ所のみ表示)、リアフレーム4に打
ち込まれた複数の取り付け用ボルト12に上記の−フィ
ン17の取り付け穴が嵌着するように整流装置10が装
着される。その後、カバー11の取り付け穴をボルト1
2にはめ込み、ナット18により整流装置10とカバー
11をリアフレーム4に軸方向から締着固定する。この
時、カバー11はナイロン樹脂に代表される安価な熱可
塑性樹脂よりなり、あらかじめ熱硬化性樹脂で成形され
た図4に示す円筒状のブッシュ16が、図3に示すよう
にカバー11の取り付け穴として整流装置方向に突出す
るようにインサート成形により固定されている。これに
より、ブッシュ16の円筒部16aはボルト12と+フ
ィン取り付け穴および端子台取り付け穴の間に配置され
る。また、ブッシュ16は図4に示すように、+フィン
15の取り付け穴よりも大きい径方向断面を持つ中間つ
ば部16bと、カバー側端面にナット18の締め付け座
面として露出した端面16dを持つ端面つば部16cを
有し、ナット18の締め付けにより上記の中間つば部1
6bの端面16eが前記整流装置の+フィン15を軸方
向に押接し、+フィン15、端子台14、−フィン17
をリアフレーム4に締着固定している。なお、中間つば
部16bが+フィン15を軸方向に当接するため、ブッ
シュ16の整流子方向端は図2に示すように−フィン1
7には達していない。また、図4に示すように前記端面
つば部16c、及び中間つば部16bの外周には直線部
16g、16kが形成されているので、ナット18を締
め付ける時にカバー11にインサート成形されたブッシ
ュ16が回動することが防止される。更に、ブッシュ1
6の端面つば部16cの最大内接円径がナット座面の最
小外接円径より大に設定されているので、確実にナット
18は熱硬化性樹脂部を軸方向に押接できる。
軸方向の締着固定力を受けるブッシュ16を熱硬化性樹
脂で作るため高温環境下での樹脂のクリープ現象とそれ
に伴うナット18のゆるみが防止されるので、高出力化
や車両環境変化による高温化や振動増加に対応できる耐
熱性、耐振性に優れた車両用交流発電機を提供できる。
また、安価なフェノール材を使えるので、材料費が低減
できるとともに、カバー11にインサート成形により固
定されるので組み付けも容易となり、以上より製造コス
トを低減できる。
は、ブッシュ16は熱硬化性樹脂によってのみ成形され
ているが、図5のようにつば部に略円筒状の金属体16
fを貫入固定してもよい。ブッシュ16を成型時に同時
にインサート成形してもよいし、成形後にしめしろを持
たせて嵌合させて固定してもよい。これにより、ブッシ
ュの軸方向強度が更に増し、クリープ現象の抑止と相ま
って、更にボルトのゆるみ防止と耐振性の向上、また初
期におけるナットの過大締め付けに対してもブッシュの
割れを防止できる。またインサート成形される上記の金
属体16fは、図6に示すように円筒を一部欠いたロー
ル形状でもよいし、図7に示すように+フィン15との
当接面につばを持つ形状としても、同様の効果を得るこ
とができる。
付け穴よりも大きい径方向断面を持つ中間つば部16b
の端面16eが前記整流装置の+フィン15を軸方向に
押接しているが、全周に渡って押接するつば形状でなく
とも、+フィン15の軸方向押さえができるのであれ
ば、図11に示すように部分的に軸方向押さえ部16j
を持つものでもかまわない。この場合、ブッシュ16の
材料使用量を低減できる。
かじめ成形され、カバー11を成形する時にカバー11
の取り付け穴として整流装置方向に突出するようにイン
サート成形されて固定されているが、図12に示すよう
に、端面つば部16cの穴16hとカバー11の突起1
1aとを組合せ後、熱かしめによって両者を固定しても
よい。あるいは、固定力が確保される溶剤や接着剤によ
る接合でもよい。これにより、インサート成形が不要と
なるので、型構造の簡単化、作業工程の簡便化により、
安価な設備で対応できる。
及び中間つば部16bの外周には直線部を形成すること
によりカバー11にインサート成形されたブッシュの回
動防止がなされているが、外周部が非円周形状であれ
ば、例えば楕円形状や多角形形状であっても同様の効果
を得ることができる。あるいは、外周部が円周形状であ
っても、端面つば部16cの外周近くに軸方向の穴を形
成すれば、インサート成形の時にこの穴にカバー11の
樹脂が充填されて、同様の効果を得ることができる。
つば部16cを設けているが、中間つば部16bの最大
内接円径をナット座面の最小外接円径より大に設定し、
外周に回動防止用の係止部が設けられていれば、図13
に示すように中間つば部16bのみの構成でよい。第一
の実施形態では、ブッシュ16とカバー11は別体であ
るが、図14に示すように、複数のブッシュ16とカバ
ーの一部を同一の熱硬化性樹脂により一体成形してサブ
カバー111を作り、サブカバー111と残部のカバー
112を、上述した各種固定方法のいずれかを使って固
定してもよい。この場合、各ブッシュ間の位置精度が高
まるので、カバー11の組み付け工程での不良を大幅に
低減できるとともに、複数のブッシュ16を一体化でき
るので部品点数が減ることにより、生産コストを低減で
きる。
熱硬化性樹脂を使って一体成形すれば、部品点数が更に
減り、生産工数を低減できる。第一の実施形態では、リ
アフレーム4に打ち込まれた複数の取り付け用ボルト1
2に整流装置、ブッシュ付カバー11をナット18を用
いて締着固定しているが、フレーム4にねじ穴を設け、
カバー11側から取り付け穴にボルトを貫通させて締着
固定してもよい。この場合、部品点数および組み付け工
数を減らすことにより製造コストを低減できる。
面図である。
辺の締着固定部の断面図である。
る。
(a)は正面図、(b)は断面図である。
ュを示し、(a)は正面図、(b)は断面図である。
(a)は正面図、(b)は断面図である。
る。
の一例を示す断面図である。
び固定子コイルリードとの接続の一例を示す断面図であ
る。
の他の例を示す断面図である。
る。
固定方法の説明用の断面図である。
(a)は正面図、(b)は断面図である。
説明用の正面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 フレームの外部に固定される整流装置
と、前記フレームに固定され前記整流装置を囲覆する樹
脂製のカバーとを備える車両用交流発電機において、 前記整流装置は、+電位のフィンと−電位のフィンとを
有し、前記+電位のフィンは軸方向に前記カバーに近接
配置され、前記−電位のフィンは軸方向に前記フレーム
に近接配置され、前記両フィンは所定幅の隙間を介して
軸方向に重ねられ、 前記整流装置を前記フレームに固定する金属製の締結部
材は、前記フィンの取り付け穴及び前記カバーの取り付
け穴を貫通し、 前記+電位のフィンの取り付け穴と前記締結部材との間
には+電位のフィンの取り付け穴の内周面を被覆するよ
うにほぼ円筒状の熱硬化性樹脂よりなるブッシュが配置
され、 前記ブッシュは、前記整流装置の方向へ突出するよう
に、前記樹脂カバーに設けられていることを特徴とする
車両用交流発電機。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記ブッシュは前記+電位のフィンの取り付け穴よりも
大なる径方向断面を持つつば部を有し、前記つば部の軸
方向端面が前記整流装置の+電位のフィンに当接され、
前記金属製の締結部材によって前記フレームの軸方向に
締着固定されていることを特徴とする車両用交流発電
機。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、 前記ブッシュは、熱可塑性樹脂よりなる前記樹脂カバー
に固定されていることを特徴とする車両用交流発電機。 - 【請求項4】 請求項3において、 前記ブッシュの前記樹脂カバー側の端面が、前記樹脂カ
バーの反整流装置側の表面に露出していることを特徴と
する車両用交流発電機。 - 【請求項5】 請求項4において、 前記表面露出部の最大内接円径は締着圧接する前記締結
部材のナット、あるいはボルトの軸方向圧接座面の最小
外接円径より大であることを特徴とする車両用交流発電
機。 - 【請求項6】 請求項3から5のいずれかにおいて、 前記ブッシュは、前記樹脂カバーとの固定部において、
前記締結部材を軸中心とする円周方向に係止部を有する
ことを特徴とする車両用交流発電機。 - 【請求項7】 請求項1又は2において、 複数の前記ブッシュと前記樹脂カバーの一部が同一の熱
硬化性樹脂により一体成形されてサブカバーを為し、前
記サブカバーが前記樹脂カバーの残部に固定されている
ことを特徴とする車両用交流発電機。 - 【請求項8】 請求項1又は2において、 前記ブッシュと前記樹脂カバーが同一の熱硬化性樹脂に
より一体成形されていることを特徴とする車両用交流発
電機。 - 【請求項9】 請求項1から8のいずれかにおいて、 前記ブッシュのつば部には略円筒状の金属体が貫入固定
されていることを特徴とする車両用交流発電機。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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