JP4186833B2 - タンデム式回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、2つのロータコアを共通の回転軸に設け、2つのロータコアのそれぞれに対応した2つのステータコアを設けたタンデム式回転電機に関するもので、特に車両に搭載されるタンデム式の車両用交流発電機に用いて好適な技術である。
(従来の技術)
タンデム式回転電機では、2つのステータコア(第1、第2ステータコア)を機枠体の内周面に固定する技術として、次の方法を用いている。
(1)機枠体は、2つのステータコアが内周面に取り付けられる筒部(中央ハウジング相当)を備えた第1ハウジングと、第2ハウジングの2つに分けられる。第1ハウジングの筒部内の奥に第1ステータコアに当接する環状の段差を設ける。第1ステータコアを筒内に挿入して、次に第1ステータコアと第2ステータコアの間隔を保つ固定子スペーサを挿入し、第2ステータコアを挿入する。機枠体内の組付けが完了したら、固定ボルトによって第2ハウジングが筒部に向けて加圧されるように締結する。第2ハウジングは第1ハウジングにインロー嵌合するなどして、第2ハウジングに与えられる締付力が、第2ハウジングから第2ステータコアに伝わるようになっている。このため、第1ステータコア、固定子スペーサ、第2ステータコアは、第1ハウジングの段差と、第2ハウジングのインロー部との間で挟み付けられて固定される(例えば、特許文献1参照)。
(2)機枠体は、筒部の軸方向中間(第1ステータコアと第2ステータコアの間)に接合面のある第1ハウジングと、第2ハウジングの2つに分けられる。第1ステータコアは、第1ハウジングの筒部(第1筒部)の内側に装着され、その筒部の外周からステータ固定ネジを締めつけて、筒部の内周壁に固定される。第2ステータコアも同様に、第2ハウジングの筒部(第2筒部)の内側に装着され、その筒部の外周からステータ固定ネジを締めつけて、筒部の内周壁に固定される。そして、第1ハウジングと第2ハウジングは、固定ボルトによって固定される。
(従来技術の不具合)
上記(1)に示す従来技術では、第1ステータコアと第2ステータコアの間に、別体の固定子スペーサを配置するため、部品点数が多くなるとともに、組付け工数が増加する。 上記(2)に示す従来技術では、第1ステータコアおよび第2ステータコアを固定するために、多数のステータ固定ネジを用いるため、部品点数が多くなるとともに、組付け工数が増加する。
特開2002−171731号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、2つのステータコアの間を所定距離に保つための別体の固定子スペーサを用いることなく、またステータコアを固定する専用のステータ固定ネジを用いることなく、機枠体内に2つのステータコアを固定できるタンデム式回転電機の提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段を採用するタンデム式回転電機の第1ステータコアは、第1ハウジングに形成された第1加圧部と、中央ハウジングに形成された第1当接部との間に挟み付けられ、第2ステータコアは、第2ハウジングに形成された第2加圧部と、中央ハウジングに形成された第2当接部との間に挟み付けられて、固定ボルトの締付力によって固定される。
このため、従来用いていた別体の固定子スペーサを廃止することができるとともに、ステータを固定する専用のステータ固定ネジも廃止でき、部品点数の減少と、組付け工数の減少によってコストを低く抑えることができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段を採用するタンデム式回転電機の第1、第2当接部は、バーリング加工によって形成された各中央冷却穴の周囲の環状突起であるため、第1、第2当接部の製造コストを低く抑えることができる。
[請求項3の手段]
請求項3の手段を採用するタンデム式回転電機の中央冷却ファンの各羽は、第1、第2ロータコアによって軸方向に加圧される。このため、回転の遠心力により、各羽が外周方向へ変形するのを防ぐことができる。これによって、各羽に変形防止用の補強リブ等の強度向上手段を設ける必要が無くなり、中央冷却ファンの制作工数を少なくできる。
[請求項4の手段]
請求項4の手段を採用するタンデム式回転電機のスリップリングは、第2ロータコアの反第1ロータコア側の回転軸に設けられる。このように設けると、スリップリングと第1ロータコイルの接続を行う第1リード線は、2つのロータコアの間において渡り線となる。この渡り線となる第1リード線を中空に配置すると、遠心力および振動により断線する可能性がある。
そこで、2つのロータコアの間の第1リード線を、中央冷却ファンの内周部において軸方向に伸びて設けられたリード抑えによって固定することにより、2つのロータコアの間の第1リード線が、遠心力や振動によって断線する不具合を回避できる。
[請求項5の手段]
請求項5の手段を採用するタンデム式回転電機のリード抑えは、軸方向の端部に外径方向へ曲折された湾曲部を備える。このため、2つのロータコアの間の第1リード線が、遠心力や振動によって断線する不具合を回避できる。
また、リード抑えの端部に設けた湾曲部によって、組付時に第1リード線とリード抑えの端がひっかかる不具合を回避でき、組付性が向上する。
[請求項6の手段]
請求項6の手段を採用するタンデム式回転電機は、回転子スペーサの外周面に軸方向へ伸びて第1リード線を通すリード溝を形成し、リード抑えと、リード溝とで囲まれる空間内で第1リード線が固定されるものである。
[請求項7の手段]
第1ステータコイルを第1ステータコアに巻回し、それとは別に第2ステータコイルを第2ステータコアに巻回すると、ステータコイルの接続が複雑になるため作業性が悪化するとともに、コイルの巻回長が長くなるため電気抵抗が大きくなってしまう。
そこで、請求項7の手段を採用し、第1、第2ステータコイルを、軸方向の一端側から差し込まれる共通の導体を用いて第1、第2ステータコアを同時巻装する。これによって、ステータコイルの接続が単純化されて作業性が向上するとともに、コイルの巻回長が短縮されて電気抵抗を下げることができる。
[請求項8の手段]
請求項8の手段を採用し、共通の導体として一端において180°ターンした形状を呈するコンダクタを用いることにより、ステータコイルの接続がより単純化されて作業性が向上する。
最良の形態1のタンデム式回転電機は、回転自在に支持された回転軸と、この回転軸の軸方向に異なった位置に固定された第1、第2ロータコアと、この第1、第2ロータコアのそれぞれの外周に固定配置される第1、第2ステータコアと、第1、第2ロータコアおよび第1、第2ステータコアを覆い、内周面に第1、第2ステータコアを固定し、回転軸の両端側を第1、第2ベアリングを介して回転自在に支持する機枠体とを備える。
機枠体は、回転軸の一端側を第1ベアリングを介して回転自在に支持する第1ハウジングと、回転軸の他端側を第2ベアリングを介して回転自在に支持する第2ハウジングと、内周面に第1、第2ステータコアを固定する中央ハウジングとからなる。
第1、中央、第2ハウジングは、第1、第2ハウジングを中央ハウジングに向けて加圧する固定ボルトの締付力によって固定される。
第1ハウジングは、第1ステータコアに当接し、固定ボルトの締付力によって第1ステータコアを第2ステータコア側へ加圧する第1加圧部を備える。
第2ハウジングは、第2ステータコアに当接し、固定ボルトの締付力によって第2ステータコアを第1ステータコア側へ加圧する第2加圧部を備える。
中央ハウジングの内周面は、第1ステータコアの第2ステータコア側が当接する第1当接部、および第2ステータコアの第1ステータコア側が当接する第2当接部を備える。
そして、第1ステータコアは、第1加圧部と第1当接部の間に挟み付けられて固定され、第2ステータコアは、第2加圧部と第2当接部の間に挟み付けられて固定される。
本発明をタンデム式回転電機を、車両用交流発電機に適用した実施例1を図1〜図3を参照して説明する。
本実施例の車両用交流発電機1は、2つのオルタネータを軸方向に並設したタンデム型であり、回転軸2を共用する第1ロータ3と第2ロータ4、第1ロータ3の外周に固定された第1ステータ5、第2ロータ4の外周に固定された第2ステータ6、第1、第2ステータ5、6で発生した交流電力を直流電力に変換する整流器7、及びこれらの各部品を保持する機枠体(下述する)等より構成される。なお、以下の説明では、図1の軸方向左側をフロント側、軸方向右側をリヤ側として説明する。
機枠体は、発電機1のフロント側を覆う第1ハウジング11、第1ステータ5と第2ステータ6の外周を覆う筒状の中央ハウジング12、発電機1のリヤ側を覆う第2ハウジング13より構成される。
第1ハウジング11、中央ハウジング12、第2ハウジング13は、発電機1の周囲において対向配置された4本のスルーボルト14(固定ボルトに相当する)によって強固に締結されるものである。具体的に、第1ハウジング11の周囲の4カ所には、回転軸2の軸方向と平行で、スルーボルト14がねじ込まれる雌ネジ15が形成されている。第2ハウジング13の周囲の4カ所には、回転軸2の軸方向と平行で、スルーボルト14が挿通される挿通穴16が形成されている。そして、第1ハウジング11、中央ハウジング12、第2ハウジング13を組付けた状態で、リヤ側から各挿通穴16内にスルーボルト14を差し入れ、スルーボルト14の端を雌ネジ15にねじ込むことで、第1ハウジング11と第2ハウジング13の軸方向距離が接近し、第1ハウジング11、中央ハウジング12、第2ハウジング13が強固に固定されている。
第1ハウジング11、中央ハウジング12、第2ハウジング13は、それぞれアルミニウム、アルミニウム合金等の金属を用いて鋳造されたものであり、所定の精度が要求される部分は鋳造後において切削加工されたものである。
また、第1ハウジング11には略全周に亘って多数の第1冷却穴17が形成されており、中央ハウジング12の軸方向の中間部位(第1ステータ5と第2ステータ6の間)にも略全周に亘って多数の中央冷却穴18が形成されており、第2ハウジング13にも略全周に亘って多数の第2冷却穴19が形成されている。
回転軸2の両端は、それぞれ第1ベアリング21、第2ベアリング22を介して回転自在に支持されている。回転軸2のフロント側には、ボルト等の締結部材23によってプーリ24が固定されており、エンジン(図示しない)の回転動力が伝達されるプーリ24と回転軸2とが一体に回転するようになっている。
回転軸2の一端を支持する第1ベアリング21は、ボールベアリングであり、第1ハウジング11の内縁部に支持固定されている。また、回転軸2の他端を支持する第2ベアリング22も、ボールベアリングであり、第2ハウジング13の内周縁に支持固定されている。
第1ロータ3は、回転軸2に固着された第1ロータコア25と、この第1ロータコア25を励磁する第1ロータコイル26を備える。第1ロータコア25は、回転軸2の第1軸部27に圧入されて回転軸2と一体に回転する。第1ロータコイル26は、第1ロータコア25のボス部外径に第1絶縁部材28を介して巻装されている。第1ロータコイル26の正負両端は、第1リード線29を介して回転軸2のリヤ側端部に設けられた一組のスリップリング30に電気的に接続されている。
第2ロータ4は、回転軸2に固着された第2ロータコア31と、この第2ロータコア31を励磁する第2ロータコイル32を備える。第2ロータコア31は、回転軸2の第2軸部33に圧入されて回転軸2と一体に回転する。なお、第2軸部33は、上述した第1軸部27よりも回転軸2のリヤ側にある。第2ロータコイル32は、第2ロータコア31のボス部外径に第2絶縁部材34を介して巻装されている。第2ロータコイル32の正負両端は、第2リード線35を介して回転軸2のリヤ側端部に設けられた一組のスリップリング30に電気的に接続されている。
第1、第2ロータコイル26、32の正極側は、一方のスリップリング30に摺接する一方のブラシ36を介して出力端子(図示しない)に接続され、負極側は他方のスリップリング30に摺接する他方のブラシ36を介してレギュレータ38に内蔵されたトランジスタ(図示しない)を介して接地される。なお、出力端子は、整流器7で整流された直流電力を供給する端子で、車載バッテリ(図示しない)の正極ターミナルに接続されている。
(冷却ファンの説明)
第1ロータコア25と第2ロータコア31の間における回転軸2の周囲には、軸方向間隔を規制する回転子スペーサ41が装着されている。また、第1ロータコア25と第2ロータコア31の間で、且つ回転子スペーサ41の周囲には、第1、第2ロータコア25、31と一体に回転する中央冷却ファン42が固定されている。この中央冷却ファン42の各羽43は、第1、第2ロータコア25、31によって軸方向に加圧された状態で固定されている。
このように、中央冷却ファン42の各羽43が、第1、第2ロータコア25、31によって軸方向に加圧されることにより、回転の遠心力によって各羽43が外周方向へ変形するのを防ぐことができる。これによって、各羽43に変形防止用の補強リブ等の強度向上手段を設ける必要が無くなり、中央冷却ファン42の制作工数を少なくできる。
中央冷却ファン42は、図2に示すように、金属板をプレス加工で打ち抜き、所定形状に曲折した斜流ファン(遠心ファンの一例)であり、各羽43の軸方向の頂部には突起44が形成されている。この突起44は、第1、第2ロータコア25、31によって軸方向に加圧されて変形して軸方向の寸法誤差を吸収し、各羽43が第1、第2ロータコア25、31によって確実に軸方向に加圧されるようになっている。このような突起44による略点接触にしないと、第1、第2ロータコア25、31によって中央冷却ファン42を軸方向に加圧する力を大きくする必要があり、生産性が劣化してしまう。
第1ロータコア25のフロント側の面には、第1冷却ファン45が固定されており、第2ロータコア31のリヤ側の面には、第2冷却ファン46が固定されている。この第1、第2冷却ファン45、46も、中央冷却ファン42と同様、金属板をプレス加工で打ち抜き、所定形状に曲折した斜流ファンである。
第1ステータ5は、第1ステータコア51と、この第1ステータコア51に巻装された第1ステータコイル52を備える。第1ステータコア51は、第1ロータコア25の外周に僅かなギャップを保って配置され、中央ハウジング12のフロント側の内周面に強固に固定されている。
第2ステータ6は、第2ステータコア53と、この第2ステータコア53に巻装された第2ステータコイル54を備える。第2ステータコア53は、第2ロータコア31の外周に僅かなギャップを保って配置され、中央ハウジング12のリヤ側の内周面に強固に固定されている。
なお、この実施例の第1、第2ステータコイル52、54は、後述するように、共通のコンダクタ55(共通の導体)を多数用いて同時巻装されている。
(第1リード線29の抑え構造の説明)
第1ロータコイル26とスリップリング30とを電気的に接続する第1リード線29は、その間に配置された回転子スペーサ41と第2ロータ4を渡る渡り線となる。この渡り線となる第1リード線29を中空に配置すると、遠心力および振動により断線する可能性がある。
そこで、この実施例では、第1、第2ロータコア25、31の間の第1リード線29を、中央冷却ファン42の内周部において軸方向に伸びて設けられたリード抑え56によって回転子スペーサ41の外周面に押し付けて固定している。
このように、第1、第2ロータコア25、31の間の第1リード線29が、リード抑え56によって回転子スペーサ41の外周面に固定されることにより、遠心力や振動によって断線する不具合を回避できる。
リード抑え56は、図2、図3に示すように、中央冷却ファン42を形成する部材の一部をプレス加工により、打ち抜き、曲折加工したものであり、軸方向の端部には、外径方向へ曲折された湾曲部57が形成されている。この湾曲部57を設けたことにより、第1、第2ロータコア25、31の間の第1リード線29が、遠心力や振動によって断線する不具合を回避できる。また、リード抑え56の端部に設けた湾曲部57によって、組付時に第1リード線29とリード抑え56の端がひっかかる不具合を回避でき、組付性も向上する。
(第1、第2ステータコア51、53の固定技術の説明)
第1ハウジング11、中央ハウジング12、第2ハウジング13は、上述したように、発電機1の周囲において対向配置された4本のスルーボルト14によって強固に締結されるものであり、第1ハウジング11、中央ハウジング12、第2ハウジング13を組付けた状態で、リヤ側から挿通穴16内にスルーボルト14を差し入れ、スルーボルト14の端を第1ハウジング11に設けた雌ネジ15にねじ込むことで、第1ハウジング11と第2ハウジング13の軸方向距離が接近し、第1ハウジング11、中央ハウジング12、第2ハウジング13が強固に固定されるものである。
中央ハウジング12の内周面には、第1ステータコア51の第2ステータコア53側の軸方向端部が当接する第1当接部(段差)61と、第2ステータコア53の第1ステータコア51側の軸方向端部が当接する第2当接部(段差)62とが、内周面に凸状に形成されている。この実施例の第1、第2当接部62は、中央ハウジング12の内周面を切削加工によって形成したものである。
第1当接部61と中央ハウジング12のフロント側の端部との軸方向長さは、第1ステータコア51の軸方向寸法より所定寸法(例えば、0.5〜1mm)短く設けられている。同様に、第2当接部62と中央ハウジング12のリヤ側の端部との軸方向長さも、第2ステータコア53の軸方向寸法より所定寸法(例えば、0.5〜1mm)短く設けられている。
一方、第1ハウジング11における第1ステータコア51の対向面には、第1ステータコア51のフロント側の面に当接する第1加圧部63が設けられている。この第1加圧部63は、第1ステータコア51に当接し、スルーボルト14の締付力によって第1ステータコア51を第2ステータコア53側(リヤ側)へ加圧する周壁である。
第2ハウジング13における第2ステータコア53の対向面には、第2ステータコア53のリヤ側の面に当接する第2加圧部64が設けられている。この第2加圧部64は、第2ステータコア53に当接し、スルーボルト14の締付力によって第2ステータコア53を第1ステータコア51側(フロント側)へ加圧する周壁である。
上記のように設けられることにより、中央ハウジング12の内周面に、第1、第2ステータコア51、53を組み入れ、下述するように第1、第2ステータコイル52、54を組付けた後、第1、第2ハウジング11、13を装着し、スルーボルト14を締結することにより、第1加圧部63と第1当接部61の間に第1ステータコア51が挟み付けられて固定されるとともに、第2加圧部64と第2当接部62の間に第2ステータコア53が挟み付けられて固定される。
第1、第2ステータコア51、53に巻装される第1、第2ステータコイル52、54は、三相コイルであり、軸方向から差し込まれる共通の導体を多数用いて同時巻装されたものである。共通の導体は、一端において180°ターンした形状(U字形状)を呈するコンダクタ55(例えば、松葉型コンダクタ)である。各コンダクタ55は、絶縁被覆された角形導体であり、一対の脚部の一方を、第1、第2ステータコア51、53の周方向同位置のスロットを一挙に貫通するように、リヤ側から挿通し、同様に上記一対の脚部の他方を、上記スロットに対して1磁極ピッチだけ周方向に離れた第1、第2ステータコア51、53の周方向同位置のスロットを一挙に貫通するように、リヤ側から挿通し、各脚部の先端を1対ずつ溶接したものである。
なお、各中央冷却穴18を外周側から覗いた場合に、各中央冷却穴18の中央部を各コンダクタ55が通って見えるように各コンダクタ55が配置されるものであり、中央冷却穴18から排出される冷却風によって、各コンダクタ55が効率的に冷却されるようになっている。
第1ステータ5と第2ステータ6の組付手順をまとめると、(1)中央ハウジング12の内周面に、第1、第2ステータコア51、53を組み入れ、(2)第1、第2ステータコア51、53に第1、第2ステータコイル52、54を組付け、(3)第1、第2ハウジング11、13を装着し、(4)スルーボルト14を締結する。以上(1)〜(4)により、第1ステータ5と第2ステータ6の組付けが完了する。
(実施例1の作動説明)
エンジン始動とともにクランクプーリ(図示しない)からベルト(図示しない)を介してプーリ24に駆動力が伝達されると、そのプーリ24が固定された回転軸2がプーリ24と共に回転し、第1、第2ロータ3、4が回転する。この時、レギュレータ38のトランジスタがONしていれば、第1、第2ロータコイル26、32に界磁電流が流れる。その結果、回転軸2の回転に同期した回転磁界が第1、第2ステータコア51、53に発生し、第1、第2ステータコイル52、54に三相交流電力を誘起する。
第1、第2ステータコイル52、54で発生した三相交流電力は、第1、第2ステータコイル52、54に接続される整流器7により直流電力に変換される。そして、出力端子より取り出される直流電力は、車載バッテリ及び車載電気負荷に供給される。
(実施例1の効果)
上述したように、第1ステータコア51は、第1ハウジング11に形成された第1加圧部63と、中央ハウジング12に形成された第1当接部61との間に挟み付けられ、第2ステータコア53は、第2ハウジング13に形成された第2加圧部64と、中央ハウジング12に形成された第2当接部62との間に挟み付けられて、スルーボルト14の締付力によって固定される。
このため、従来用いていた別体の固定子スペーサを廃止することができるとともに、第1、第2ステータコア51、53を固定する専用のステータ固定ネジも廃止できる。この結果、部品点数の減少と、組付け工数の減少によってタンデム式の車両用交流発電機1のコストを低く抑えることができる。
実施例2を図4を参照して説明する。なお、以下の実施例において、上記実施例1と同一符号は同一機能物を示すものである。
この実施例2の中央ハウジング12は、所定形状に打ち抜いた金属板(アルミニウム板等)を筒状に丸めて形成したものであり、筒部の接合部には軸方向および周方向に嵌まり合う複数の鍵状凹凸部65が形成されている。なお、中央ハウジング12は、プレス絞りによる製造方法によって製造されても良い。
この実施例2の第1、第2当接部61、62は、第1、第2ステータコア51、53の間の中央ハウジング12に多数の中央冷却穴18を形成するプレス加工時に、各中央冷却穴18の周囲にバーリング加工によって形成された環状突起66である。このように、中央ハウジング12を形成する際のプレス加工時にバーリング加工を施して第1、第2当接部61、62を形成するため、第1、第2当接部61、62の製造コストを低く抑えることができ、タンデム式の車両用交流発電機1のコストを低く抑えることができる。
実施例3を図5、図6を参照して説明する。
この実施例3は、第1、第2ロータコア25、31の軸方向の間隔を所定量に保つ回転子スペーサ41の外周面に、軸方向に伸びて第1リード線29を通すリード溝67を形成したものであり、中央冷却ファン42に設けたリード抑え56と、回転子スペーサ41に形成したリード溝67とで囲まれる空間内で第1リード線29を固定配置するものである。
実施例4を図7を参照して説明する。
この実施例4は、リード抑え56の軸方向の両側面に、内径方向へ曲折して、先端が回転子スペーサ41の外周面に当接する内曲部68を形成したものであり、この内曲部68を含むリード抑え56と、回転子スペーサ41の外周面とで囲まれる空間内で第1リード線29を固定配置するものである。
(変形例)
上記の実施例では、中央ハウジング12の軸方向寸法を、(第1ステータコア51の軸方向寸法)+(第2ステータコア53の軸方向寸法)+(第1当接部61と第2当接部62の軸方向寸法)より短く設け、第1、第2ハウジング11、13の周壁が第1、第2加圧部63、64になる例を示した。これに対し、第1、第2ハウジング11、13の周壁に中央ハウジング12の内周へ挿入されるインロー部を形成し、そのインロー部の端部を第1、第2加圧部にして、第1、第2ステータコア51、53を軸方向へ加圧できるようにしても良い。
上記の実施例では、本発明を車両用交流発電機1に適用した例を示したが、車両に搭載されないタンデム式発電機に本発明を適用しても良い。また、タンデム式電動モータに本発明を適用しても良い。
タンデム式車両用交流発電機の一部断面図である(実施例1)。 中央冷却ファンの正面図である(実施例1)。 リード抑えの斜視図である(実施例1)。 中央ハウジングの斜視図である(実施例2)。 スペーサの斜視図である(実施例3)。 リード抑えの斜視図である(実施例3)。 リード抑えの斜視図である(実施例4)。
符号の説明
1 車両用交流発電機(タンデム式回転電機)
2 回転軸
11 第1ハウジング
12 中央ハウジング
13 第2ハウジング
14 スルーボルト(固定ボルト)
18 中央冷却穴
21 第1ベアリング
22 第2ベアリング
25 第1ロータコア
26 第1ロータコイル
29 第1リード線
30 スリップリング
31 第2ロータコア
32 第2ロータコイル
41 回転子スペーサ
42 中央冷却ファン
43 中央冷却ファンの羽
51 第1ステータコア
52 第1ステータコイル
53 第2ステータコア
54 第2ステータコイル
55 コンダクタ(共通の導体)
56 リード抑え
57 湾曲部
61 第1当接部
62 第2当接部
63 第1加圧部
64 第2加圧部
66 環状突起
67 リード溝

Claims (8)

  1. 回転自在に支持された回転軸と、
    この回転軸の軸方向に異なった位置に固定された第1、第2ロータコアと、
    この第1、第2ロータコアのそれぞれの外周に固定配置される第1、第2ステータコアと、
    前記第1、第2ロータコアおよび前記第1、第2ステータコアを覆い、内周面に前記第1、第2ステータコアを固定し、前記回転軸の両端側を第1、第2ベアリングを介して回転自在に支持する機枠体と、
    を備えるタンデム式回転電機において、
    前記機枠体は、前記回転軸の一端側を前記第1ベアリングを介して回転自在に支持する第1ハウジングと、前記回転軸の他端側を前記第2ベアリングを介して回転自在に支持する第2ハウジングと、内周面に前記第1、第2ステータコアを固定する中央ハウジングとからなり、
    前記第1、中央、第2ハウジングは、前記第1、第2ハウジングを前記中央ハウジングに向けて加圧する固定ボルトの締付力によって固定されるものであり、
    前記第1ハウジングは、前記第1ステータコアに当接し、前記固定ボルトの締付力によって前記第1ステータコアを前記第2ステータコア側へ加圧する第1加圧部を備え、
    前記第2ハウジングは、前記第2ステータコアに当接し、前記固定ボルトの締付力によって前記第2ステータコアを前記第1ステータコア側へ加圧する第2加圧部を備え、
    前記中央ハウジングの内周面は、前記第1ステータコアの前記第2ステータコア側が当接する第1当接部、および前記第2ステータコアの前記第1ステータコア側が当接する第2当接部を備え、
    前記第1ステータコアは、前記第1加圧部と前記第1当接部の間に挟み付けられて固定され、
    前記第2ステータコアは、前記第2加圧部と前記第2当接部の間に挟み付けられて固定されることを特徴とするタンデム式回転電機。
  2. 請求項1に記載のタンデム式回転電機において、
    前記中央ハウジングは、所定形状に打ち抜いた金属板を筒状に丸めて形成したものであり、
    前記第1、第2当接部は、前記第1、第2ステータコアの間の前記中央ハウジングに多数の中央冷却穴を形成するプレス加工時に、各中央冷却穴の周囲にバーリング加工によって形成された環状突起であることを特徴とするタンデム式回転電機。
  3. 請求項1または請求項2に記載のタンデム式回転電機において、
    前記第1、第2ロータコアの間には、当該第1、第2ロータコアと一体に回転する中央冷却ファンを備え、
    この中央冷却ファンの各羽は、前記第1、第2ロータコアによって軸方向に加圧された状態で固定されていることを特徴とするタンデム式回転電機。
  4. 請求項3に記載のタンデム式回転電機において、
    前記第1、第2ロータコアのそれぞれに巻装される第1、第2ロータコイルへの給電を行うスリップリングは、前記第2ロータコアの反第1ロータコア側の前記回転軸に設けられ、
    前記スリップリングと前記第1ロータコイルの接続を行う第1リード線は、前記中央冷却ファンの内周部において軸方向に伸びて設けられたリード抑えによって固定されることを特徴とするタンデム式回転電機。
  5. 請求項4に記載のタンデム式回転電機において、
    前記リード抑えは、軸方向の端部に外径方向へ曲折された湾曲部を備えることを特徴とするタンデム式回転電機。
  6. 請求項4または請求項5に記載のタンデム式回転電機において、
    前記中央冷却ファンの内側には、前記第1、第2ロータコアの軸方向の間隔を所定量に保つ回転子スペーサが配置され、
    この回転子スペーサの外周面には、軸方向に伸びて前記第1リード線を通すリード溝が形成され、
    前記リード抑えと、前記リード溝とで囲まれる空間内で前記第1リード線が固定されることを特徴とするタンデム式回転電機。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載のタンデム式回転電機において、
    前記第1、第2ステータコアに巻装される第1、第2ステータコイルは、軸方向の一端側から差し込まれる共通の導体を用いて同時巻装されることを特徴とするタンデム式回転電機。
  8. 請求項7に記載のタンデム式回転電機において、
    前記共通の導体は、一端において180°ターンした形状を呈するコンダクタであることを特徴とするタンデム式回転電機。
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