JP2003111334A - 車両用交流発電機 - Google Patents

車両用交流発電機

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JP2003111334A
JP2003111334A JP2001302105A JP2001302105A JP2003111334A JP 2003111334 A JP2003111334 A JP 2003111334A JP 2001302105 A JP2001302105 A JP 2001302105A JP 2001302105 A JP2001302105 A JP 2001302105A JP 2003111334 A JP2003111334 A JP 2003111334A
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armature coil
caulking
vehicle
connection terminal
coil
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JP2001302105A
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Nakahito Murata
中人 村田
Yoshiki Tan
良樹 丹
Shinichi Matsubara
慎一 松原
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K3/00Details of windings
    • H02K3/46Fastening of windings on the stator or rotor structure
    • H02K3/50Fastening of winding heads, equalising connectors, or connections thereto

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  • Power Engineering (AREA)
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  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
  • Windings For Motors And Generators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 厳しい搭載条件下での接続不良の発生を防止
することができる車両用交流発電機を提供すること。 【解決手段】 車両用交流発電機は、固定子鉄心に巻装
されたほぼ矩形断面形状の電機子コイル7と、この電気
性コイル7の誘起電圧を整流する整流器と、電機子コイ
ル7の出力線73にかしめ固定されるかしめ部741と
整流器の入力端子にネジ締めによって接続される接続部
とを有する接続端子74とを備えている。接続端子74
は、かしめ部741によって出力線73の2つの対向面
に圧着固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用車やトラック
等に搭載される車両用交流発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用交流発電機は、電機子コイルに誘
起された交流電圧を整流器で整流して直流電圧に変換し
ており、電機子コイルと整流器との間の接続には、直接
半田付けや溶接によって接続する方法や、電機子コイル
の出力線の先端に取り付けた接続端子を介して行う方法
などが用いられている。
【0003】例えば、特開平10−4646号公報に
は、出力線の先端に接続端子がかしめ固定された電機子
コイルを用いた車両用交流発電機が開示されている。こ
の車両用交流発電機では、断面丸形の複数本の出力線に
接続端子を圧着固定しており、各出力線と接続端子との
間の接触面積が不十分であるため、半田やろう材で電気
的導通を補っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の車両用交流発電機では、近年の車両エンジンの軽量
化、高出力化等に伴う高振動化による車両用交流発電機
の搭載環境の悪化や、半田やろう材の経時変化等によっ
て、電機子コイルの出力線と接続端子の間に接続不良が
生じやすくなるという問題があった。また、出力線の周
囲に半田やろう材を十分に流入させる空間が必要である
ことから、出力線に対して接続端子の圧接位置が定まら
ず、かしめ部分の不具合による接続不良が生じるおそれ
があった。
【0005】これらの問題に対処するために、電機子コ
イルの出力線に接続端子を圧着固定する際に、出力線を
ほぼ矩形断面形状に変形させて十分な接触面積を確保す
ることも考えられるが、振動が加わったときに変形部で
応力集中が生じるため、断線等の別の不具合が生じるお
それがあり、上述したような最近の高振動化を考慮する
と採用は難しい。
【0006】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的は、厳しい搭載条件下での接続
不良の発生を防止することができる車両用交流発電機を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の車両用交流発電機は、固定子鉄心に巻
装されたほぼ矩形断面形状の電機子コイルと、電機子コ
イルに誘起する交流電圧を直流電圧に変換する整流器
と、電機子コイルの出力線にかしめ固定されるかしめ部
と整流器の入力端子にネジ締めによって接続される接続
部とを有してかしめ部によって電機子コイルの対向する
2つの対向面に圧着固定される接続端子とを備えてい
る。これにより、電機子コイルの出力線と接続端子とが
面接触するため、電機子コイルの塑性変形量を最小限に
抑えつつ、十分な接触面積を確保して、厳しい搭載条件
下での接続不良の発生を防止することができる。また、
電気的導通を十分に確保するための半田やろう材の使用
量を減らすことができるとともに、かしめ形状を工夫す
ることによって半田やろう材を廃止することも可能にな
るため、製造コストを低減することもできる。
【0008】上述したかしめ部には、電機子コイルとの
間に半田またはろう材を流入させる空間が形成されてい
ることが望ましい。これにより、電機子コイルの出力線
と接続端子との間の接触抵抗をさらに低減することが可
能になり、接続不良を確実に防止することができる。ま
た、空間内に流入させる半田やろう材は、電気的導通を
補助的に行うものであり、従来の円形断面の電機子コイ
ルを使用した場合と比較して空間を小さくすることが可
能であり、この場合は半田やろう材の使用量を減らして
製造コストを低減することができる。
【0009】また、上述したかしめ部は、2つの対向面
の一方に当接する底部と、この底部の両端に形成されて
折り曲げることによって2つの対向面の他方に当接する
複数の爪部とを有することが望ましい。これにより、2
つの爪部によって接続端子を確実に電機子コイルの出力
線に圧着固定することができる。
【0010】また、上述した2つの対向面の他方を塑性
変形させてかしめ部に圧着固定することが望ましい。こ
れにより、電機子コイルの出力線と接続端子のかしめ部
との間の微小隙間をほとんどなくすことができるため、
これらの間の接触抵抗をさらに低減することが可能にな
る。
【0011】また、上述した複数の爪部の間に隙間を形
成し、塑性変形された2つの対向面の他方の一部をこの
隙間に流入させることが望ましい。これにより、接続端
子のかしめ部内における電機子コイルの出力線の位置決
めを確実に行うことができ、安定した接続状態を確保す
ることができる。
【0012】また、上述したかしめ部は、電機子コイル
を挿入する空間が、爪部を上底、底部を下底とするほぼ
台形断面形状に形成されていることが望ましい。これに
より、上底の位置および長さによって接続端子が電機子
コイルに圧接固定される位置が決まり、電機子コイルの
位置が不安定な場合に比べて、接続端子のかしめ不良を
防止することができる。
【0013】また、上述した上底の長さは、電機子コイ
ルの断面において対向する一辺の長さにほぼ等しいこと
が望ましい。これにより、より確実に電機子コイルが圧
着固定されるかしめ部内の位置を決めることが可能にな
る。また、これに伴って、半田やろう材の流入する空間
の形状を特定することができるため、半田やろう材の溶
融条件や流入条件を設定することが容易となり、接続状
態の安定化や製造コストの低減を図ることが可能にな
る。
【0014】また、上述した電機子コイルがほぼU字状
の複数のセグメント導体によって構成されている場合
に、これら複数のセグメント導体を固定子鉄心のスロッ
トに挿入した後に、一端同士を相互に接合することによ
って多相巻線を形成することが望ましい。これにより、
電機子コイルを固定子鉄心に挿入する前に接続端子をか
しめ固定することも可能になり、製造工程の設計の自由
度を増すことができる。また、従来の円形断面の波巻き
コイルと比較すると、多相巻線の抵抗を大幅に低減する
ことができ、接続端子の圧接部分の温度低下に伴って半
田やろう材の熱劣化を防止して、信頼性の向上を図るこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した一実施形
態の車両用交流発電機について、図面を参照しながら詳
細に説明する。図1は、一実施形態の車両用交流発電機
の全体構造を示す断面図である。同図に示すように、本
実施形態の車両用交流発電機100は、フレーム1、固
定子2、回転軸3、静止継鉄部4、界磁巻線5、回転子
鉄心6、軸受け8、9、整流器10を含んで構成されて
いる。
【0016】固定子2は、フレーム1の内周面に固定さ
れた固定子鉄心21と、この固定子鉄心21に巻装され
た電機子コイル7とを備えている。固定子鉄心21は、
薄い鋼板を重ね合わせて形成されており、その内周面に
は多数の溝状のスロットが形成されている。
【0017】図2は、固定子2を外側から見た展開図で
ある。また、図3は固定子2の部分的な斜視図であり、
フロント側(整流器10と反対側)から見た状態が示さ
れている。電機子コイル7は、2本の直線導体部701
と湾曲部702を有する複数のU字状セグメント導体7
0によって構成されている。U字状セグメント導体70
の一対の直線導体部701を所定ピッチ離間した固定子
鉄心21の2つのスロットに挿入し、直線導体部701
の先端部704を所定位置まで周方向に折り曲げて、他
の直線導体部701の先端部704と順次接合すること
により、多相巻線としての三相巻線が形成される。
【0018】また、固定子2は、セグメント導体70の
湾曲部702側に整流器10と結線する出力線73が回
転軸3に沿って延伸しており、この出力線73の先端に
接続端子74がかしめ固定される。図4は、接続端子7
4が取り付けられた電機子コイル7の出力線73近傍の
断面図である。また、図5は接続端子74周辺の車両用
交流発電機100の部分的な拡大断面図である。
【0019】接続端子74は、かしめ部741と接続部
742を有している。かしめ部741は、底部741a
と2つの爪部741b、741cを有しており、これら
2つの爪部741b、741cを折り曲げることによ
り、電機子コイル7の出力線73の先端部分の対向する
2つの面(対向面)に底部741aと各爪部741b、
741cを圧着することにより、接続端子74が出力線
3に取り付け固定される。また、かしめ部741は、出
力線73にかしめ固定された状態で台形断面形状を有し
ており、その短辺側の上底の長さがほぼ矩形断面を有す
る電機子コイル7の対向する一辺の長さとほぼ等しく設
定されている。これにより、電機子コイル7に接続端子
74をかしめ固定する際の位置決めが容易になる。ま
た、接続部742は、整流器10の入力端子24にワッ
シャ3102を介してねじ3101によって締め付け固
定されている。また、かしめ部741が台形断面形状
に、電機子コイル7が矩形断面形状に形成されているた
め、これらの間にはほぼ三角形形状を有する空間75が
確実に形成される。この空間75に半田やろう材を流入
することにより、出力線73と接続端子74との間の接
触抵抗を低減することが可能になる。
【0020】図6は、電機子コイル7と接続端子74の
かしめ部741の変形例を示す断面図である。図6に示
すように、2つの爪部241b、741cの間に隙間7
43を形成し、この隙間743にかしめ時に塑性変形し
た電機子コイル7の一部を流入させるようにしてもよ
い。外側から2つの爪部741b、741cとともに電
機子コイル7の一部を塑性変形させることにより、電機
子コイル7の出力線73と接続端子74との間の微小隙
間をほとんどなくすことができるため、これらの間の接
触抵抗を低減することができる。また、2つの爪部74
1b、741cの間に形成された隙間に電機子コイル7
の一部を流入させることにより、接続端子74のかしめ
部741における電機子コイル7の出力線73の位置決
めを確実に行うことができ、安定した接続状態を確保す
ることができる。
【0021】また、本実施形態の固定子2においては、
図2および図3に示すように、電機子コイル7のフロン
ト側コイルエンド71およびリヤ側のコイルエンド72
のそれぞれにおいては、U字状のセグメント導体70の
直線導体部701が互いに平行になるように斜行してお
り、多数の菱形の通風路1000がフロント側のコイル
エンド71およびリア側のコイルエンド72内に均等に
径方向および軸方向に配置される。また、フロント側の
コイルエンド71においては、セグメント導体70の直
線導体部701の先端部704が相互の接合のために軸
方向にそれぞれ延在するので、各先端部704の間に径
方向通風路1001が形成される。さらに、各セグメン
ト導体70は、径方向および軸方向に重なることがない
ので、径方向または軸方向に沿った通風を行った場合に
は極めて小さな流体抵抗損失で全てのセグメント導体7
0を良好に冷却することができる。
【0022】回転軸3は、フレーム1の前端壁部11に
軸受け8を介して、後端壁部12に軸受け9を介して回
転自在に支持されている。この回転軸3には、フレーム
1の前端壁部11の外側の端部にプーリ(図示せず)が
ナットによって締め付け固定される。
【0023】静止継鉄部4は、回転軸3を囲む筒状の軟
鉄心であり、ボルト41によってフレーム1の前端壁部
11に締め付け固定されている。界磁巻線5は、静止継
鉄部4の軸方向先端部の外周面に形成された環状溝部に
巻装されており、界磁を発生する。
【0024】回転子鉄心6は、回転軸3に固定されて静
止継鉄部4とともに界磁束の磁路を形成する。この回転
子鉄心6は、軸方向に互いに密着して回転軸3に固定さ
れる一対の回転継鉄部61、62と、回転継鉄部62と
一体に形成された複数の第1の爪形磁極部63と、複数
の第2の爪形磁極部64と、非磁性体を用いてリング状
に形成された支持部材65とによって構成されている。
支持部材65は、第1の爪形磁極部63と第2の爪形磁
極部64とを一体化するための非磁性体金属リングによ
って形成されている。
【0025】一方の回転継鉄部61は、外周面が静止継
鉄部4の内周面に小ギャップを挟んで対面する円筒状軟
鉄心からなっている。また、他方の回転継鉄部62は、
回転継鉄部61と同様に静止継鉄部4の内周面に小ギャ
ップを挟んで対面する円筒状軟鉄心からなるコア部62
1と、このコア部621の後端部に形成されて静止継鉄
部4の内周面より大きな径に形成された円筒状軟鉄心か
らなるコア部622を有している。
【0026】第1の爪形磁極部63のそれぞれは、コア
部622の外周から固定子鉄心21の内周面と界磁巻線
5の外周面との間に形成される爪形磁極部収容隙間内へ
軸方向に延在している。これらの第1の爪形磁極部63
は、周方向に一定のピッチで配置されている。また、第
1の爪形磁極部63のそれぞれは、径方向外側に近接す
る電機子コイル7のリア側のコイルエンド72よりも軸
方向内側に奥まって形成されているとともに、冷却風を
軸方向および遠心方向に流す冷却ファン66を備えてい
る。
【0027】また、第2の爪形磁極部64のそれぞれ
は、静止径鉄部4の外周面に小ギャップを挟んで対面す
るとともに、各第1の爪形磁極部63の周方向に沿った
中間位置に、爪形磁極部収容隙間内へ軸方向に延在して
いる。これらの第2爪形磁極部64は、周方向に一定の
ピッチで配置されている。また、第2の爪形磁極部64
のそれぞれは、固定子鉄心21の径方向内側に位置する
有効磁極部641と、この有効磁極部641から電機子
コイル7のフロント側のコイルエンド71の軸方向先端
よりも軸方向に突出する張り出し部642とからなって
いる。
【0028】張り出し部642は、界磁束の磁路を兼ね
る翼部643を有している。また、この張り出し部64
2は、静止継鉄部4の外周面に小ギャップを挟んで対面
するとともにそれぞれの翼部643を一体化する筒部6
44を有している。上述した固定子2および回転軸3、
静止継鉄部4等を支持するフレーム1は、コイルエンド
71、72の外周側に近接して開口する空気吹き出し孔
13、14と、後端壁部12に設けられた空気流入口1
5とを有している。また、フロント側の軸受け8の外輪
81の後端面は、静止継鉄部4の前端面に部分的に当接
しており、これにより軸受け8が固定される。
【0029】整流器10は、フレーム1の後端壁部12
から突出するボルト30にナット31によって締結され
ている。この整流器10は、電機子コイル7の出力電圧
を全波整流するダイオード素子群(図示せず)と、この
ダイオード素子群の中の正極側ダイオード素子を冷却す
る正極側冷却フィン2200と、このダイオード素子群
の中の負極側ダイオード素子を冷却する負極側冷却フィ
ン2300と、電気絶縁部材であるインシュレータ27
と、入力端子24を有する端子台25とを有している。
【0030】フレーム1の後端壁部12から突出したボ
ルト30には、後端壁部12から順に、負極側冷却フィ
ン2300、インシュレータ27に含まれる中間インシ
ュレータ271、正極側冷却フィン2200、端子台2
5が挿入され、その上からリヤカバー200で覆った後
に、ワッシャ32、ナット31によって全体が締め付け
固定される。
【0031】インシュレータ27は、電気絶縁性樹脂材
料によって形成されており、中間インシュレータ271
と出力線インシュレータ272とからなっている。中間
インシュレータ271は、ほぼ平板形状を有しており、
正極側冷却フィン2200と負極側冷却フィン2300
との間に介在してそれらを絶縁分離する。出力線インシ
ュレータ272は、中間インシュレータ271の径方向
周縁部から軸方向前方に延設されてフレーム1の貫通孔
に挿通された筒状部材であり、軸方向に設けられた貫通
孔を有している。出力線インシュレータ272のこの貫
通孔に電機子コイル7の出力線73を貫通させることに
より、出力線73とフレーム1との間の電気絶縁が行わ
れている。
【0032】回転子鉄心6を回転させるとともに界磁巻
線5に界磁電流を流すことにより、電機子コイル7に誘
起電圧が発生する。この誘起電圧は、電機子コイル7の
出力線73を通して整流器10に印加され、整流された
直流電圧に変換される。また、回転子鉄心6の回転とと
もに冷却ファン66が回転するため、リヤカバー200
とフレーム1の後端壁部12との間の隙間や、リヤカバ
ー200に設けられた吸入孔から部品室S内に冷却風が
吸入され、この冷却風が部品室Sからフレーム1の後端
壁部12に設けられた貫通孔を通してフレーム1内に吸
入され、軸方向および遠心方向に分かれる。この軸方向
成分は、主として爪形磁極部63間、64間の周方向隙
間を通して静止継鉄部4側に流れ、静止継鉄部4側のコ
イルエンド71を冷却しながら、フレーム1の前端壁部
11に設けられた空気吹き出し孔13からフレーム1の
外部に排出される。また、遠心方向成分は、静止継鉄部
4と反対側に配置されたコイルエンド72を冷却しなが
ら、フレーム1の後端壁部12に設けられた空気吹き出
し孔14からフレーム1の外部に排出される。
【0033】また、上述したように、ほぼ矩形断面形状
を有する電機子コイル7の出力線73に、かしめ部74
1と接続部742とからなる接続端子74がかしめ固定
されている。これにより、電機子コイル7の出力線73
と接続端子74とが面接触するため、電機子コイル7の
塑性変形量を最小限に抑えつつ、十分な接触面積を確保
して、厳しい搭載条件下での接続不良の発生を防止する
ことができる。また、電気的導通を十分に確保するため
の半田やろう材の使用量を減らすことができるととも
に、かしめ形状を工夫することによって半田やろう材を
廃止することも可能になるため、製造コストを低減する
こともできる。
【0034】特に、図4あるいは図6に示したように、
接続端子74のかしめ部741と電機子コイル7の出力
線73との間には、半田またはろう材を流入させる空間
75を形成することが望ましい。これにより、電機子コ
イル7の出力線73と接続端子74との間の接触抵抗を
さらに低減することが可能になり、接続不良を確実に防
止することができる。また、空間75内に流入させる半
田やろう材は、電気的導通を補助的に行うものであり、
従来の円形断面の電機子コイルを使用した場合と比較し
て空間を小さくすることが可能であり、この場合は半田
やろう材の使用量を減らして製造コストを低減すること
ができる。
【0035】また、接続端子74のかしめ部741は、
2つの対向面の一方に当接する底部741aと、この底
部の両端に形成されて折り曲げることによって2つの対
向面の他方に当接する2つの爪部741b、741cと
を有しており、2つの爪部741b、741cによって
接続端子74を確実に電機子コイル7の出力線73に圧
着固定することができる。
【0036】また、接続端子74のかしめ部741は、
電機子コイル7を挿入する空間が、爪部741b、74
1cの一部を上底、底部741aを下底とするほぼ台形
断面形状に形成されているため、上底の位置および長さ
によって接続端子74が電機子コイル7に圧接固定され
る位置が決まり、電機子コイル7の位置が不安定な場合
に比べて、接続端子74のかしめ不良を防止することが
できる。特に、この上底の長さは、電機子コイル7の断
面において対向する一辺の長さにほぼ等しいため、より
確実に電機子コイル7が圧着固定されるかしめ部741
内の位置を決めることが可能になる。しかも、これに伴
って、半田やろう材の流入する空間の形状を特定するこ
とができるため、半田やろう材の溶融条件や流入条件を
設定することが容易となり、接続状態の安定化や製造コ
ストの低減を図ることが可能になる。
【0037】さらに、電機子コイル7がほぼU字状の複
数のセグメント導体70によって構成されており、これ
ら複数のセグメント導体70を固定子鉄心21のスロッ
トに挿入した後に、一端同士を相互に接合することによ
って三相巻線が形成されている。したがって、電機子コ
イル7を固定子鉄心21に挿入する前に接続端子74を
かしめ固定することも可能になり、製造工程の設計の自
由度を増すことができる。また、従来の円形断面の波巻
きコイルと比較すると、三相巻線の抵抗を大幅に低減す
ることができ、接続端子74の圧接部分の温度低下に伴
って半田やろう材の熱劣化を防止して、信頼性の向上を
図ることができる。
【0038】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変形実施が
可能である。図7は、変形例の車両用交流発電機の軸方
向の部分的な断面図である。また、図8は図7に示した
車両用交流発電機の径方向の部分的な断面図である。
【0039】図7および図8に示す車両用交流発電機
は、フロント側のコイルエンド71の冷却性を向上する
ために、固定子鉄心21の外周面に軸方向にスロット数
と同数の軸方向溝210を設けた点に特徴がある。ま
た、軸方向溝210を通した冷却風の流れを円滑にする
ために、コイルエンド71、72の外側に設けられたフ
レーム1の空気吹き出し孔13、14が省略され、コイ
ルエンド71のさらにフロント寄りに、軸方向溝210
を通った冷却風を排出するための窓16が設けられてい
る。これにより、冷却ファン66から遠心方向に排出さ
れた冷却風は、リヤ側のコイルエンド72を冷却しなが
ら径方向に流れた後、この軸方向溝210内を軸方向に
流れてフロント側のコイルエンド71の外周側に到達
し、さらにコイルエンド71を径方向内側あるいは前方
に流れてコイルエンド71を冷却しながら、窓16から
フレーム1の外部に排出される。このように、コイルエ
ンド71の周囲を流れる冷却風を増加させることによ
り、固定子2の冷却性をさらに向上させることが可能に
なる。
【0040】また、図7および図8に示した変形例で
は、固定子鉄心21の外周面に軸方向溝210を形成す
るようにしたが、固定子鉄心21に軸方向に貫通孔を形
成して冷却風を流すようにしてもよい。また、上述した
実施形態では、界磁巻線5が回転しないブラシレス構造
の車両用交流発電機100について説明したが、ブラシ
装置を備えるとともに界磁巻線が回転子とともに回転す
る構造の車両用交流発電機について本発明を適用するこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の車両用交流発電機の全体構造を示
す断面図である。
【図2】固定子を外側から見た展開図である。
【図3】固定子の部分的な斜視図である。
【図4】接続端子が取り付けられた電機子コイルの出力
線近傍の断面図である。
【図5】接続端子周辺の車両用交流発電機の部分的な拡
大断面図である。
【図6】電機子コイルと接続端子のかしめ部の変形例を
示す断面図である。
【図7】変形例の車両用交流発電機の軸方向の部分的な
断面図である。
【図8】図7に示した車両用交流発電機の径方向の部分
的な断面図である。
【符号の説明】
1 フレーム 2 固定子 3 回転軸 4 静止継鉄部 5 界磁巻線 6 回転子鉄心 7 電機子コイル 8、9 軸受け 10 整流器 21 固定子鉄心 70 セグメント導体 73 出力線 74 接続端子 100 車両用交流発電機 741 かしめ部 742 接続部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 慎一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5H603 AA03 BB02 BB05 BB09 BB12 CA01 CA05 CB04 CB12 CC03 CC13 CC17 CD02 EE02 EE04 EE10 EE13 FA16 5H604 AA05 BB03 BB08 BB10 BB14 CC01 CC05 CC19 DA14 DB01 QA01 QB03 QB14 5H619 AA03 BB02 BB06 BB17 PP01 PP11 PP14 PP36

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子鉄心に巻装されたほぼ矩形断面形
    状の電機子コイルと、 前記電機子コイルに誘起する交流電圧を直流電圧に変換
    する整流器と、 前記電機子コイルの出力線にかしめ固定されるかしめ部
    と、前記整流器の入力端子にネジ締めによって接続され
    る接続部とを有し、前記かしめ部によって前記電機子コ
    イルの対向する2つの対向面に圧着固定される接続端子
    と、 を備えることを特徴とする車両用交流発電機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記かしめ部には、前記電機子コイルとの間に半田また
    はろう材を流入させる空間が形成されていることを特徴
    とする車両用交流発電機。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記かしめ部は、前記2つの対向面の一方に当接する底
    部と、この底部の両端に形成されて折り曲げることによ
    って前記2つの対向面の他方に当接する複数の爪部とを
    有することを特徴とする車両用交流発電機。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記2つの対向面の他方を塑性変形させて前記かしめ部
    に圧着固定することを特徴とする車両用交流発電機。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記複数の爪部の間に隙間を形成し、塑性変形された前
    記2つの対向面の他方の一部をこの隙間に流入させるこ
    とを特徴とする車両用交流発電機。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のいずれかにおいて、 前記かしめ部は、前記電機子コイルを挿入する空間が、
    前記爪部を上底、前記底部を下底とするほぼ台形断面形
    状に形成されていることを特徴とする車両用交流発電
    機。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記上底の長さは、前記電機子コイルの断面において対
    向する一辺の長さにほぼ等しいことを特徴とする車両用
    交流発電機。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかにおいて、 前記電機子コイルは、ほぼU字状の複数のセグメント導
    体によって構成されており、 前記複数のセグメント導体を前記固定子鉄心のスロット
    に挿入した後に、一端同士を相互に接合することによっ
    て多相巻線を形成することを特徴とする車両用交流発電
    機。
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