JPH11163478A - 分割溝を有するセラミック基板 - Google Patents

分割溝を有するセラミック基板

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JPH11163478A
JPH11163478A JP32897497A JP32897497A JPH11163478A JP H11163478 A JPH11163478 A JP H11163478A JP 32897497 A JP32897497 A JP 32897497A JP 32897497 A JP32897497 A JP 32897497A JP H11163478 A JPH11163478 A JP H11163478A
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JP
Japan
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dividing
grooves
ceramic substrate
divided
groove
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JP32897497A
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Shin Ikeda
慎 池田
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Kyocera Corp
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動マルチマウント法による実装時の引っ掛か
りや詰まりの発生を防止して、実装効率を向上させられ
るような分割溝を有するセラミック基板を得る。 【解決手段】セラミック基板の少なくとも一面に縦横の
複数の分割溝を形成し、上記分割溝の稜線部と角部を滑
らかな曲面状とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チップ抵抗器等の
チップ状電子部品を多数個取りにより製造する際に用い
る分割溝を有するセラミック基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、チップ抵抗器等のチップ状電
子部品を製造する際に、分割溝を有するセラミック基板
が用いられている。
【0003】例えば、セラミックグリーンシートの一面
又は両面に、縦横方向に多数の分割溝を設けたものを焼
成することによって、図6に示すように、縦横の分割溝
12、13を備えたセラミック基板11を得ている。そ
して、このセラミック基板11に対し、電極膜、抵抗
膜、及び該抵抗膜に対するオーバーコート皮膜を塗布形
成し、次いで該セラミック基板11を一次側の分割溝1
2に沿って短冊状に分割し、この短冊状板の分割端面に
電極膜を塗布形成した後、二次側の分割溝13に沿って
単体チップごとに分割することでチップ抵抗器を製造し
ている。
【0004】また、上記セラミックグリーンシートに縦
横の分割溝を形成する場合は、順送金型を用いる。これ
は、まず図7(a)に示すような多数の刃27を平行に
植設した金型26を押し当てて一方方向の分割溝を形成
し、次に図7(b)に示すように、これと垂直方向の多
数の刃29を植設した金型28を押し当てて他方方向の
分割溝を形成するようになっている。
【0005】このような金型26、28では、別体とし
て形成した複数の刃27、29を接合したものであるこ
とから、各刃27、29の根本の隅部は鋭くなり、この
金型26、28を押し当てて形成した分割溝12、13
の稜線部や角部もシャープなエッジとなる。
【0006】そのため、図8に示すように、セラミック
基板11を各分割溝12、13に沿って分割した単体チ
ップ11’の稜線部14や角部15は、曲率半径Rが
0.01〜0.04mm程度のシャープエッジとなって
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、チップ抵抗
器等の各種電子部品をプリント基板等に実装する場合、
最近では、各種電子部品をまとめて所定のカセットボッ
クスに入れておき、1個ずつ円形チューブ内を通して取
り出し、プリント基板の所定箇所に供給するようにした
自動マルチマウント法が行われている。
【0008】しかしながら、この自動マルチマウント法
に図8に示すような単体チップ11’に形成されたチッ
プ抵抗器を適用した場合、その稜線部14や角部15の
曲率半径Rが小さいため、カセットボックスの出口や、
チューブ内で引っ掛かりや詰まりが発生しやすく、稼働
率を低下させてしまうという問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、セラミ
ック基板の少なくとも一面に縦横の複数の分割溝を形成
し、上記分割溝の稜線部と角部を滑らかな曲面状とした
ことを特徴とする。
【0010】また本発明は、上記稜線部又は角部の曲率
半径Rと、上記分割溝で分割される最小領域の長辺の長
さLとの比R/Lが、0.05〜0.12であることを
特徴とする。
【0011】即ち、本発明によれば、分割溝の稜線部と
角部を、所定の曲率半径を持った曲面状としておくこと
によって、この基板を分割して得られた単体チップの稜
線部と角部もそのまま曲面状とすることができ、自動マ
ルチマウント法による実装時の引っ掛かりや詰まりの発
生を防止するようにしたものである。
【0012】また、このような分割溝は、縦横の刃を同
時に備えた一体金型をセラミックグリーンシートに押し
当てることによって、容易に形成することができる。
【0013】さらに本発明は、上記縦横の分割溝のう
ち、一方方向の分割溝を、これと垂直方向の分割溝に比
べて深く形成したことを特徴とする。
【0014】即ち、一次側の分割溝の方を深く形成して
おくことによって、最初に短冊状に分割する際に二次側
の分割溝が誤って分割されてしまうことを防止するよう
にしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を図によっ
て説明する。
【0016】図1に示すように、セラミック基板11
は、その一面に複数の一次側の分割溝12と、これに垂
直な方向に二次側の分割溝13を形成してある。
【0017】そして、このセラミック基板11に対し、
電極膜、抵抗膜、及び該抵抗膜に対するオーバーコート
皮膜を塗布形成し、次いで該セラミック基板11を一次
側の分割溝12に沿って短冊状に分割し、この短冊状板
の分割端面に電極膜を塗布形成した後、二次側の分割溝
13に沿って単体チップごとに分割することでチップ抵
抗器を製造することができる。あるいは、その他の素子
を形成することによって、チップコンデンサやその他の
各種チップ状電子部品とすることができる。
【0018】ここで、上記各分割溝12、13の稜線部
14と角部15は、所定の曲率半径Rを持った曲面状と
なっている。即ち、図2に、分割溝12、13の交差部
分の平面図を示すように、交差部分における全ての角部
15は、曲率半径Rの曲面状となっている。また、図3
(a)(b)に各分割溝12、13の断面図を示すよう
に、各分割溝12、13の全ての稜線部14は曲率半径
Rの曲面状となっている。
【0019】また、このセラミック基板11は、分割溝
12、13を形成した面と反対側の面にも同じ位置に同
様の分割溝16を形成してある。
【0020】したがって、図4に示すように、各分割溝
12、13で分割した後の単体チップ11’は、特に加
工を施すことなく、全ての稜線部14及び角部15を曲
面状とすることができる。そのため、この単体チップ1
1’上に各種素子等を形成したチップ状電子部品は、自
動マルチマウント法による実装を行っても、引っ掛かり
や詰まりが生じることがなく、実装効率を向上させるこ
とができる。しかも、稜線部14や角部15が曲面状で
あるため、搬送時等にこれらの部分にチッピングが生じ
ることも防止できる。
【0021】このような効果を奏するためには、単体チ
ップ11’における長辺の長さLと、稜線部14や角部
15の曲率半径Rの比R/Lを0.05〜0.12の範
囲内としておけば良い。これは、比R/Lが0.05未
満では、上述した自動マルチマウント法による実装時の
引っ掛かりや詰まりを防止する効果に乏しく、一方0.
12を超えると、単体チップ11’における平坦部分が
小さくなって、各種素子を形成する余地が少なくなって
しまうためである。
【0022】また、上記R/Lの比については、セラミ
ック基板11の少なくとも一方面側の分割溝12、13
における稜線部14又は角部15の曲率半径Rが、上記
範囲内となっていれば良い。つまり、裏面側の溝16に
ついては、必ずしもR/Lの値が上記範囲内となってい
なくても良い。そもそも、裏面側の溝16は、表面側の
分割溝12、13に比べて浅いものであり、場合によっ
ては形成しなくても良いものである。
【0023】さらに、本発明では、図3に示すように、
二次側の分割溝13の深さD2に比べて、一次側の分割溝
12の深さD1の方を深くすることが好ましい。これは、
上述したように、このセラミック基板11を用いて、電
子部品を製造する際に、まず一次側の分割溝12のみで
分割して短冊状とすることがあるが、この時に二次側の
分割溝13の深さD2が浅いことにより、一次側の分割時
に誤って二次側の分割溝13が分割されることを防止す
るためである。
【0024】ここで、最小領域や厚みの異なるさまざま
なセラミック基板11における、分割溝12、13の深
さを表1に示す。このように、一次側の分割溝12の深
さD1と二次側の分割溝13の深さD2の差D1−D2は、0.
05mm(50μm)以上とすることが好ましい。
【0025】
【表1】
【0026】次に、本発明のセラミック基板11の製造
方法を説明する。まず、本発明のセラミック基板11の
材質としては、アルミナ、ジルコニア、ムライト等を主
成分とし、公知の焼結助剤等を含有するものを用いる。
そして、これらの原料をシート状に成形し、得られたグ
リーンシートに金型を押し当てて分割溝を形成する。
【0027】この時、図5に示すように、一つの金型2
1に縦横の刃22、23を同時に形成した一体金型を用
いる。この金型21は、放電加工等によって、各刃2
2、23を一体的に形成したものであり、そのため、各
刃22、23の根本部24や隅部25は必然的に曲面状
となる。そして、この金型21をグリーンシートに押し
当てて分割溝を形成すれば、上記根本部24や隅部25
の形状がそのまま転写されることによって、分割溝の稜
線部や角部も曲面状とすることができるのである。
【0028】また、一次側の分割溝12の方を深くする
場合は、この金型21における一次側の刃22の方を二
次側の刃23に比べて高くしておけば良い。
【0029】このようにして分割溝を形成したグリーン
シートを所定条件で焼成すれば、図1に示すようなセラ
ミック基板を得ることができる。
【0030】なお、図1では、セラミック基板11の端
部まで分割溝12、13を形成した例を示したが、周囲
には最終製品としないようなダミー部を形成することも
できる。また、分割溝12、13の途中にスルーホール
を形成することもできる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0032】Al2 3 96.5重量%と、残部がSi
2 、MgO、CaOからなるアルミナセラミックスに
より、最小分割領域の寸法が1.95×1.2mm(L
=1.95mm)であり、稜線部14や角部15の曲率
半径Rを種々に変化させたセラミック基板11を作製し
た。
【0033】それぞれのセラミック基板11を用いて、
分割溝12、13で分割してチップ抵抗器を作製し、自
動マルチチップマウント法による実装を行った場合の時
間稼働率を調べた結果は表2に示す通りである。
【0034】また、最小分割領域の寸法が3.0×1.
5mmのもの(L=3.0mm)、1.6×0.8mm
のもの(L=1.6mm)についても同様の評価を行っ
た結果は表3に示す通りである。
【0035】これらの結果より、R/Lの比を大きくす
るほど、引っ掛かりや詰まり等による停止が少なくなる
ため時間稼働率を向上できることがわかる。特にR/L
の比を0.05以上としておけば、稼働率を95%以上
とすることができ、ほとんど不都合が生じなかった。ま
た、特に曲率半径Rを0.08mm(80μm)以上と
すれば、高い稼働率になることもわかった。
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、セラミッ
ク基板の少なくとも一面に縦横の複数の分割溝を形成
し、上記分割溝の稜線部と角部を滑らかな曲面状とした
ことによって、この基板を分割して得られた単体チップ
の稜線部と角部もそのまま曲面状とすることができ、自
動マルチマウント法による実装時の引っ掛かりや詰まり
の発生を防止して、実装効率を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分割溝を有するセラミック基板を示す
斜視図である。
【図2】図1に示すセラミック基板の分割溝の交差部分
を示す平面図である。
【図3】(a)(b)は図1に示すセラミック基板の分
割溝の断面図である。
【図4】図1に示すセラミック基板を分割溝にそって分
割した単体チップを示す斜視図である。
【図5】本発明のセラミック基板を製造するために用い
る金型を示す斜視図である。
【図6】従来の分割溝を有するセラミック基板を示す斜
視図である。
【図7】(a)(b)は従来のセラミック基板を製造す
るために用いる金型を示す斜視図である。
【図8】従来のセラミック基板を分割溝にそって分割し
た単体チップを示す斜視図である。
【符号の説明】
11:セラミック基板 12:分割溝 13:分割溝 14:稜線部 15:角部 16:分割溝 21:金型 22:刃 23:刃 24:根本部 25:隅部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック基板の少なくとも一面に縦横の
    複数の分割溝を形成し、該分割溝の稜線部と角部を滑ら
    かな曲面状としたことを特徴とする分割溝を有するセラ
    ミック基板。
  2. 【請求項2】上記稜線部又は角部の曲率半径Rと、上記
    分割溝で分割される最小領域の長辺の長さLとの比R/
    Lが、0.05〜0.12であることを特徴とする請求
    項1記載の分割溝を有するセラミック基板。
  3. 【請求項3】上記縦横の分割溝のうち、一方方向の分割
    溝を、これと垂直方向の分割溝に比べて深く形成したこ
    とを特徴とする請求項1記載の分割溝を有するセラミッ
    ク基板。
JP32897497A 1997-11-28 1997-11-28 分割溝を有するセラミック基板 Pending JPH11163478A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013125951A (ja) * 2011-12-16 2013-06-24 Kyocera Corp 多数個取り配線基板の製造方法および多数個取り配線基板
JP2013131717A (ja) * 2011-12-22 2013-07-04 Tdk Corp チップ状電子部品の製造方法およびセラミック基板
WO2017183688A1 (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 京セラ株式会社 多数個取り配線基板、配線基板および多数個取り配線基板の製造方法

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