JPH11162789A - 電気化学素子 - Google Patents

電気化学素子

Info

Publication number
JPH11162789A
JPH11162789A JP9340703A JP34070397A JPH11162789A JP H11162789 A JPH11162789 A JP H11162789A JP 9340703 A JP9340703 A JP 9340703A JP 34070397 A JP34070397 A JP 34070397A JP H11162789 A JPH11162789 A JP H11162789A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
separator
block copolymer
polyether block
electrolyte
electrochemical device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9340703A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshitaka Yoshioka
利恭 吉岡
Makoto Shimizu
誠 清水
Takahito Ito
隆人 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Chemi Con Corp
Original Assignee
Nippon Chemi Con Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Chemi Con Corp filed Critical Nippon Chemi Con Corp
Priority to JP9340703A priority Critical patent/JPH11162789A/ja
Publication of JPH11162789A publication Critical patent/JPH11162789A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 異常事態が発生した際の電解液の漏洩を防止
する電気化学素子を提供する。 【解決手段】 ポリアミド・ポリエーテルブロックコポ
リマー、および/またはポリエステル・ポリエーテルブ
ロックコポリマーを含有するセパレータに、極性有機溶
媒を用いた電解液が接触するとともに、電解液がゲル化
しているので、電気化学素子が故障した際の電解液の流
出による搭載機器の故障を防止することができる。さら
に、ガス透過性の封口部材を用いた電気化学素子の場合
は、電解質の封口部材からの透散が抑制されるので、寿
命特性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解コンデンサ、
電気二重層コンデンサ、電池、等の電気化学素子に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電気化学素子用電解質としては、
主溶媒として、エチレンカーボネイト、ジメチルスルホ
キシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、エチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、エチレングリコ
ールジメチルエーテル等の有機溶媒を用い、溶質とし
て、無機酸塩、又は有機酸塩を用いた液状のものが一般
的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年に
なって、海外の電力事情の悪い地域での使用の場合な
ど、用途によっては過電圧が印加されるというような異
常事態が発生することがあり、その際に電気化学素子が
故障して、内部の電解液が漏れだし、電気化学素子を搭
載した機器の故障をもたらすという問題が発生するよう
になってきた。
【0004】そこで、本発明は、異常事態が発生した際
の電解液の流出を防止するために、電解液をゲル化する
ことをその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の電気化学素子
は、ポリアミド・ポリエーテルブロックコポリマー、お
よび/またはポリエステル・ポリエーテルブロックコポ
リマーを含有するセパレータに、極性有機溶媒を用いた
電解液が接触するとともに、電解液がゲル化しているこ
とを特徴とする。
【0006】また、前記極性有機溶媒が、非プロトン性
極性有機溶媒であることを特徴とする。
【0007】また、前記非プロトン性極性有機溶媒が、
エチレンカーボネイト、プロピレンカーボネイト、ジメ
チルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、
N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ニト
ロメタン、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン
から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする。
【0008】そして、電気化学素子がアルミニウム電解
コンデンサであることを特徴とする。
【0009】また、該電気化学素子のセパレータに含有
されるポリアミド・ポリエーテルブロックコポリマー、
および/またはポリエステル・ポリエーテルブロックコ
ポリマーの含有量が0.05〜20g/m2 であること
を特徴とする。
【0010】さらに、該電気化学素子の電解液の溶媒
が、25〜95重量%のγ─ブチロラクトンを含有する
ことを特徴とする。
【0011】また、該電気化学素子のセパレータの密度
が0.15〜0.9g/cm3 であることを特徴とす
る。
【0012】さらに、該電気化学素子のセパレータの厚
みが20〜150μmであることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】一般に、電解コンデンサ、電気二
重層コンデンサ、電池等の電気化学素子には、イオン伝
導材料として液状の電解液が用いられている。そして、
この電解液を保持したセパレータを、電極間に配置し
て、構成されている。
【0014】ここで、本発明の電気化学素子において
は、このセパレータとして、ポリアミド・ポリエーテル
ブロックコポリマー、および/またはポリエステル・ポ
リエーテルブロックコポリマーを混抄、塗布等の方法に
よって、含有したものを用い、電解液として、極性有機
溶媒を含有するものを用いる。
【0015】そして、電気化学素子を作成した後、加熱
することによって、セパレータに付着したポリアミド・
ポリエーテルブロックコポリマー、および/またはポリ
エステル・ポリエーテルブロックコポリマーが極性有機
溶媒に溶解して、電解液がゲル化し、本発明の電気化学
素子を得る。
【0016】ここで、セパレータを用いずに、ポリアミ
ド・ポリエーテルブロックコポリマー、および/または
ポリエステル・ポリエーテルブロックコポリマーを直接
電極に塗布する等の方法で形成した場合、その後の再化
成等の熱処理工程で、そのポリアミド・ポリエーテルブ
ロックコポリマー、および/またはポリエステル・ポリ
エーテルブロックコポリマーが軟化して、電極間距離が
小さくなることによると思われるが、ショートが発生
し、電気化学素子を形成することができない。
【0017】さらに、ポリアミド・ポリエーテルブロッ
クコポリマー、ポリエステル・ポリエーテルブロックコ
ポリマーは溶解と同時にゲル化して粘度が著しく上昇す
るので、ゲル化した電解液をセパレータに含浸すること
はできない。
【0018】ところが、本発明の構成によれば、セパレ
ータに含有したポリアミド・ポリエーテルブロックコポ
リマー、および/またはポリエステル・ポリエーテルブ
ロックコポリマーが電解液と接触し、溶解するととも
に、セパレータの空隙にゲル化電解質を形成することが
できる。また、ゲル化電解質を形成後の加熱処理によっ
てポリアミド・ポリエーテルブロックコポリマー、およ
び/またはポリエステル・ポリエーテルブロックコポリ
マーが軟化しても、セパレータによって電極間距離を保
つことができるので、ショートの発生はない。
【0019】ここで、極性有機溶媒がプロトン性極性有
機溶媒の場合は、ポリアミド・ポリエーテルブロックコ
ポリマー、および/またはポリエステル・ポリエーテル
ブロックコポリマーが溶解後に再凝縮しやすく、セパレ
ータの空隙のゲル状電解質の形成にばらつきができるの
で、非プロトン性極性有機溶媒の方が好ましい。
【0020】さらに、非プロトン性有機溶媒が、エチレ
ンカーボネイト、プロピレンカーボネイト、ジメチルス
ルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、N,N
−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ニトロメタ
ン、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフランから選
ばれる少なくとも1種である場合は、さらにゲル化が良
好に進行するので、より好適である。
【0021】このように、本発明によれば、良好な状態
で電解液をゲル化できるので、過電圧印加などの異常事
態によってコンデンサが故障した場合に、液状の電解液
が流出することがなく、流出した電解液による基板回路
の短絡等による搭載機器の故障を防止することができ
る。
【0022】また、アルミニウム電解コンデンサのよう
に、ゴム等のガス透過性の封口部材を用いている場合
は、使用中に電解液が封口部材を透過、蒸散して、電気
化学素子内部の電解液が減少し、電気化学素子の特性が
劣化するということがあった。しかしながら、本発明に
よる電解液のゲル化によって、この電解質の封口部材の
透過、蒸散が抑制され、特性の劣化を改善することがで
きる。
【0023】次に、アルミニウム電解コンデンサを例に
とって説明する。一般に、アルミニウム電解コンデンサ
は以下のようにして作成される。まず、アルミニウム箔
の表面積をエッチング処理によって拡大し、誘電体層を
形成して陽極とし、エッチング処理を施した同種または
他の金属の箔を陰極とし、セパレータを両極間に配置す
る。
【0024】このセパレータは、陽極箔と陰極箔がショ
ートするのを防止し、併せてこの電解液を保持するもの
であり、マニラ紙、クラフト紙等の薄く低密度の紙が用
いられている。
【0025】そして、リード線を接合した陽極箔と陰極
箔をセパレータを介して重ね合わせ、巻回してコンデン
サ素子を作成し、このコンデンサ素子に電解液を含浸さ
せ、ケースに入れて封口し、電解コンデンサが作成され
る。
【0026】本発明においては、セパレータとして、マ
ニラ、クラフト等の主体繊維にポリアミド・ポリエーテ
ルブロックコポリマー、および/またはポリエステル・
ポリエーテルブロックコポリマーを含有させたものを用
いる。含有させる方法としては、セパレータとなる電解
紙を抄紙する際に混抄する方法や、セパレータ形成後に
付着させる方法などがある。
【0027】通常、電解コンデンサのセパレータとして
用いられる電解紙は以下のようにして作成される。ま
ず、電解紙の原料となるマニラ等のパルプを離解等の処
理を施した後に、叩解して、抄紙原料となるパルプの溶
液を精製する。そして、この原料溶液を円網抄紙機、長
網抄紙機等の抄紙機を用い、抄紙機の抄き網にて水分を
除去して、抄きあげ、抄紙する。その後、さらにフェル
ト等を用いて脱水し、乾燥して、電解紙を作成し、裁断
して、電解コンデンサのセパレータを形成する。
【0028】本発明において、混抄する方法としては、
以上のような工程において、主体繊維となる、通常の電
解紙に使用されるマニラ、クラフト等のパルプを、離
解、叩解した溶液に、ポリアミド・ポリエーテルブロッ
クコポリマー、および/またはポリエステル・ポリエー
テルブロックコポリマーを混合し、これを抄紙して、電
解紙を形成する。別の方法としては、主体繊維のパルプ
溶液の抄き網での抄紙工程で、ここにポリアミド・ポリ
エーテルブロックコポリマー、および/またはポリエス
テル・ポリエーテルブロックコポリマーをまぶす等の方
法で添加しつつ、抄紙して、混抄することもできる。混
合する際のポリアミド・ポリエーテルブロックコポリマ
ー、および/またはポリエステル・ポリエーテルブロッ
クコポリマーの形態は、粉体状、繊維状などが挙げられ
る。
【0029】また、セパレータ形成後付着する方法とし
ては、ポリアミド・ポリエーテルブロックコポリマー、
および/またはポリエステル・ポリエーテルブロックコ
ポリマーの溶液に、セパレータを浸漬するか、もしくは
この溶液をセパレータに塗布した後に、加熱、減圧等で
乾燥する方法などが挙げられる。
【0030】ここで、セパレータには、不織布、マニ
ラ、クラフト、セルロース、ヘンプ、エスパルト等が使
用され、また、ガラス、合成高分子の繊維を用いたセパ
レータを使用することもできる。さらに、これらの混抄
紙を用いることもできる。セパレータの密度は、0.1
5〜0.9g/cm3 であり、好ましくは、0.15〜
0.65g/cm3 である。この範囲未満ではセパレー
タの強度が不十分であり、この範囲を越えると、コンデ
ンサのtanδが大きくなる。また、セパレータの厚み
は、20〜150μmであり、好ましくは20〜80μ
mである。この範囲未満では、強度が不十分であり、こ
の範囲を越えると、tanδが大きくなる。
【0031】そして、このセパレータを介して、陽極箔
と陰極箔を巻回してコンデンサ素子を形成し、このコン
デンサ素子に電解液を含浸する。
【0032】電解液としては、溶媒として非プロトン性
極性有機溶媒を用いることが好ましく、さらに、エチレ
ンカーボネイト、プロピレンカーボネイト、ジメチルス
ルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、N,N
−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ニトロメタ
ン、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフランから選
ばれる少なくとも1種の非プロトン性極性有機溶媒を用
いると、ゲル化が良好に進行するので、より好適であ
る。
【0033】さらに、極性有機溶媒として、25〜95
重量%のγ─ブチロラクトンを用いると、ゲル化がより
良好に進行するので、最も好適である。
【0034】そして、これらの溶媒以外の溶媒を併用し
てもよい。その溶媒としては、プロトン性の有機極性溶
媒として、一価アルコール類(エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロ
ブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノー
ル、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類および
オキシアルコール化合物類(プロピレングリコール、グ
リセリン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メト
キシプロピレングリコール、ジメトキシプロパノール
等)などが挙げられる。また、非プロトン性の有機極性
溶媒としては、アミド系(N−メチルホルムアミド、N
─エチルホルムアミド、N,N─ジエチルホルムアミ
ド、N─メチルアセトアミド、N,N─ジメチルアセト
アミド、N─エチルアセトアミド、N,N−ジエチルア
セトアミド、ヘキサメチルホスホリックアミド等)、ラ
クトン類、環状アミド系(イソブチレンカルボネート
等)、ニトリル系、オキシド系などが代表として挙げら
れる。
【0035】電解液に含まれる溶質としては、通常電解
コンデンサ駆動用電解液に用いられる、酸の共役塩基を
アニオン成分とする、アンモニウム塩、アミン塩、4級
アンモニウム塩および環状アミジン化合物の四級塩が挙
げられる。アミン塩を構成するアミンとしては1級アミ
ン(メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブ
チルアミン、エチレンジアミン等)、2級アミン(ジメ
チルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、メチ
ルエチルアミン、ジフェニルアミン等)、3級アミン
(トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピル
アミン、トリフェニルアミン、1,8─ジアザビシクロ
(5,4,0)─ウンデセン─7等)が挙げられる。第
4級アンモニウム塩を構成する第4級アンモニウムとし
てはテトラアルキルアンモニウム(テトラメチルアンモ
ニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルア
ンモニウム、テトラブチルアンモニウム、メチルトリエ
チルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム
等)、ピリジウム(1─メチルピリジウム、1─エチル
ピリジウム、1,3─ジエチルピリジウム等)が挙げら
れる。また、環状アミジン化合物の四級塩を構成するカ
チオンとしては、以下の化合物を四級化したカチオンが
挙げられる。すなわち、イミダゾール単環化合物(1─
メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、
1,4─ジメチル─2─エチルイミダゾール、1─フェ
ニルイミダゾール等のイミダゾール同族体、1−メチル
−2−オキシメチルイミダゾール、1−メチル−2−オ
キシエチルイミダゾール等のオキシアルキル誘導体、1
−メチル−4(5)−ニトロイミダゾール、1,2−ジ
メチル−4(5)−ニトロイミダゾール等のニトロおよ
びアミノ誘導体)、ベンゾイミダゾール(1−メチルベ
ンゾイミダゾール、1−メチル−2−ベンジルベンゾイ
ミダゾール等)、2−イミダゾリン環を有する化合物
(1─メチルイミダゾリン、1,2−ジメチルイミダゾ
リン、1,2,4−トリメチルイミダゾリン、1,4−
ジメチル−2−エチルイミダゾリン、1−メチル−2−
フェニルイミダゾリン等)、テトラヒドロピリミジン環
を有する化合物(1−メチル−1,4,5,6−テトラ
ヒドロピリミジン、1,2−ジメチル−1,4,5,6
−テトラヒドロピリミジン、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕ウンデセン−7、1,5−ジアザビシク
ロ〔4.3.0〕ノネン等)等である。
【0036】アニオン成分としては、カルボン酸、フェ
ノール類、りん酸、炭酸、けい酸等の酸の共役塩基が例
示される。
【0037】そして、このコンデンサ素子を外装ケース
に収納し、封口体で封口する。最後に、常法により、加
熱、電圧印加して、再化成を行って、コンデンサ作成中
に損傷した陽極酸化皮膜の修復を行い、本発明の電解コ
ンデンサが作成される。
【0038】そして、電解コンデンサの再化成工程にお
ける加熱によって、セパレータに付着したポリアミド・
ポリエーテルブロックコポリマー、および/またはポリ
エステル・ポリエーテルブロックコポリマーと、電解液
中の極性有機溶媒が溶解、反応して、電解液のゲル化が
進行する。
【0039】また、ポリアミド・ポリエーテルブロック
コポリマー、ポリエステル・ポリエーテルブロックコポ
リマーは溶解と同時にゲル化して粘度が著しく上昇する
ので、ゲル化した電解液をコンデンサ素子に含浸するこ
とはできない。
【0040】このように、電解液を良好な状態でゲル化
することができるので、過電圧印加などの異常事態によ
ってコンデンサが故障した場合に、液状の電解液が流出
することがなく、流出した電解液による搭載機器の故障
を防止することができる。
【0041】また、従来の電解コンデンサにおいては、
寿命試験使用中に電解液が封口部材を透過、蒸散して、
コンデンサ内部の電解液が減少し、静電容量が低下した
り、誘電損失が上昇するというような、特性の劣化があ
った。しかしながら、本発明の電解液のゲル化によっ
て、この電解質の封口部材の透過、蒸散が抑制され、特
性の劣化を改善することができる。
【0042】さらに、コンデンサ内部の電極の間では、
電極のバリがセパレータの空隙を通して対極に近接した
状態にあり、過電圧が印加された際に、この部分がショ
ートすることになり、この電圧によって、コンデンサの
過電圧特性が規定されている。ここで、本発明のよう
に、電解液がゲル化した場合、セパレータの空隙をゲル
状電解質が塞いで、電極のバリが対極に近接するのを抑
制し、過電圧特性を向上することができる。
【0043】また、このように、セパレータの空隙をゲ
ル状電解質が塞いで、電極のバリが対極に近接するのを
抑制しているので、セパレータの低密度化が図れ、この
ことによって、コンデンサの誘電損失の低減が可能とな
る。
【0044】また、セパレータを薄膜化しても、ゲル状
電解質が電極間の間隔を維持することができるので、セ
パレータの薄膜化によるコンデンサの誘電損失の低減、
小型化が実現できる。
【0045】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明を更に具体的
に説明する。
【0046】(実施例1)主体繊維となるマニラのパル
プに離解、除塵、脱水処理を施し、これを叩解する。こ
の原材料溶液をを円網抄紙機を用いて、抄き網で脱水す
る際に、ポリエステル・ポリエーテルブロックコポリマ
ーの粉体を、抄紙中の湿紙に加熱しながら、添加して、
抄紙し、本発明の電解紙を形成する。この電解紙を裁断
して、ポリエステル・ポリエーテルブロックコポリマー
を含有したセパレータを得た。ポリエステル・ポリエー
テルブロックコポリマーの付着量は、7.5g/m2
あった。また、この電解紙の主体繊維であるマニラの密
度は0.15g/cm3 、厚みは40μmである。な
お、この特性値は、セパレータから付着したポリエステ
ル・ポリエーテルブロックコポリマーを溶解、除去した
状態で測定した。そして、このセパレータを陰極箔、陽
極箔の間に挟み、巻回して、50V−63μFのコンデ
ンサ素子を作成した。また、γ─ブチロラクトン100
部、フタル酸テトラメチルアンモニウム33部の電解液
を作成した。そして、この電解液をコンデンサ素子に含
浸し、アルミニウムケースに入れてゴム封口し、次い
で、熱間で57V印加して、再化成するとともに電解液
をゲル化して、アルミニウム電解コンデンサを作成し
た。
【0047】(実施例2)実施例1において、主体繊維
として、密度0.35g/cm3 、厚み20μmのマニ
ラ紙を用いてセパレータを形成し、同様にアルミニウム
電解コンデンサを作成した。主体繊維の特性は、実施例
1と同様にして測定した。
【0048】(実施例3)実施例2において、ポリエス
テル・ポリエーテルブロックコポリマーの付着量が0.
5g/m2 のセパレータを作成し、同様にアルミニウム
電解コンデンサを作成した。
【0049】(実施例4)実施例1において、ポリエス
テル・ポリエーテルブロックコポリマーに変えて、ポリ
アミド・ポリエーテルブロックコポリマーを用い、フタ
ル酸テトラメチルアンモニウム33部に変えて、フタル
酸トリエチルアンモニウム33部を用いて、同様にアル
ミニウム電解コンデンサを作成した。
【0050】(実施例5)実施例4において、主体繊維
として、密度0.35g/cm3 、厚み20μmのマニ
ラ紙を用いてセパレータを形成し、同様にアルミニウム
電解コンデンサを作成した。主体繊維の特性は、実施例
1と同様にして測定した。
【0051】(実施例6)実施例5において、ポリアミ
ド・ポリエーテルブロックコポリマーの付着量が0.5
g/m2 のセパレータを作成し、同様にアルミニウム電
解コンデンサを作成した。
【0052】(比較例1)セパレータ(マニラ紙、密度
0.35g/cm3 、厚み40μm)を陰極箔、陽極箔
に挟み、巻回して、50V−63μFのコンデンサ素子
を作成した。また、γ─ブチロラクトン100部、フタ
ル酸テトラメチルアンモニウム33部の電解液を作成し
た。そして、この電解液をコンデンサ素子に含浸し、ア
ルミニウムケースに入れてゴム封口し、そして、熱間で
57V印加して再化成し、アルミニウム電解コンデンサ
を作成した。
【0053】(比較例2)比較例1において、セパレー
タ(マニラ紙、密度0.35g/cm3 、厚み20μ
m)を用いて、同様にアルミニウム電解コンデンサを作
成した。
【0054】(比較例3)比較例1において、セパレー
タ(マニラ紙、密度0.15g/cm3 、厚み40μ
m)を用いて、同様にアルミニウム電解コンデンサを作
成した。
【0055】(比較例4)比較例1において、フタル酸
テトラメチルアンモニウム33部に変えて、フタル酸ト
リエチルアンモニウム33部を用いて、同様にアルミニ
ウム電解コンデンサを作成した。
【0056】(比較例5)比較例4において、セパレー
タ(マニラ紙、密度0.35g/cm3 、厚み20μ
m)を用いて、同様にアルミニウム電解コンデンサを作
成した。
【0057】(比較例6)比較例4において、セパレー
タ(マニラ紙、密度0.15g/cm3 、厚み40μ
m)を用いて、同様にアルミニウム電解コンデンサを作
成した。
【0058】これらのアルミニウム電解コンデンサに5
0Vを印加し、105℃で2000時間の高温負荷試験
を行った。その試験結果を(表1)に示した。試験数は
20個として、特性は20個のコンデンサの平均値で示
した。
【0059】
【表1】
【0060】(表1)から明らかなように、実施例1〜
3及び4〜6は、従来のアルミニウム電解コンデンサで
ある比較例1〜3及び4〜6より、105℃─2000
時間後の静電容量変化率、tanδとも良好であり、寿
命特性が向上している。
【0061】また、従来のアルミニウム電解コンデンサ
で低密度のセパレータ(0.15g/cm3 )を用いた
比較例3、6では再化成中にショートが発生している
が、同様の低密度のセパレータを用いた、実施例1、4
では初期特性、寿命特性ともに異常はなく、本発明のコ
ンデンサでは、低密度のセパレータを用いることができ
ることが判る。
【0062】さらに、従来のアルミニウム電解コンデン
サで厚みの薄い(20μm)セパレータを用いた比較例
2では、寿命試験中にショートが発生しているが、同様
に厚みの薄いセパレータを用いた実施例2では良好な結
果を得ており、本発明のコンデンサでは、耐電圧特性が
向上している。
【0063】次に、実施例1〜6、比較例1、4、5の
アルミニウム電解コンデンサに、57Vおよび65Vを
印加し、105℃で100時間の過電圧試験を行った。
その試験結果を(表2)に示した。試験数は20個とし
て、ショートが発生した個数を表中に示した。
【0064】
【表2】
【0065】(表2)から明らかなように、57V−1
00時間の過電圧試験においては、従来のアルミニウム
電解コンデンサである比較例1、4及び、従来のアルミ
ニウム電解コンデンサで厚みの薄い(20μm)セパレ
ータを用いた、比較例5ではショートが発生しているの
に比べて、実施例1〜6ではショートの発生がなく、過
電圧特性が向上している。
【0066】また、厚みの薄い(20μm)セパレータ
を用いた実施例2、3、5、6において、ショート発生
がなく、本発明のコンデンサでは、厚みの薄いセパレー
タを用いることができ、そのことによって小型化が可能
となる。
【0067】さらに、65V−100時間の過電圧試験
においては、通常の密度(0.35g/cm3 )で、ポ
リエステル・ポリエーテルブロックコポリマーの付着量
が0.5g/m2 のセパレータを用いた実施例3、ポリ
アミド・ポリエーテルブロックコポリマーの付着量が
0.5g/m2 のセパレータを用いた実施例6ではショ
ートが発生しているが、ポリエステル・ポリエーテルブ
ロックコポリマーの付着量が7.5g/m2 のセパレー
タを用いた実施例2、ポリアミド・ポリエーテルブロッ
クコポリマーの付着量が7.5g/m2 のセパレータを
用いた実施例5においてはショートの発生がなく、ポリ
エステル・ポリエーテルブロックコポリマー及びポリア
ミド・ポリエーテルブロックコポリマーの付着量が過電
圧特性に影響することがわかる。
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明による電気化学素
子は、ポリアミド・ポリエーテルブロックコポリマー、
および/またはポリエステル・ポリエーテルブロックコ
ポリマーを含有するセパレータに、極性有機溶媒を溶媒
として用いた電解液を接触させるとともに、電解液を良
好な状態でゲル化することができるので、異常事態によ
って電気化学素子が故障した際に、電解液の流出による
搭載機器の故障を防止することができる。
【0069】さらに、ガス透過性の封口部材を用いた電
気化学素子の場合は、電解質がゲル状なので、電解質の
封口部材を透過しての蒸散を抑制することができ、寿命
試験における特性の劣化を抑制することができる。
【0070】また、電気化学素子がアルミニウム電解コ
ンデンサの場合、ゲル状電解質がセパレータの空隙を塞
いで、電極のバリがセパレータの空隙から対極に近接す
ることを抑制し、そのことによって、過電圧特性が向上
する。
【0071】また、同様の作用により、セパレータの低
密度化が図れ、そのことによって、コンデンサの誘電損
失を低減することができる。
【0072】また、セパレータを薄膜化しても、ゲル状
電解質が電極間の間隔を維持することができるので耐電
圧特性が低下することがなく、薄膜化によって、電解コ
ンデンサの誘電損失の低減及びコンデンサの小型化を図
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01M 10/40 H01G 9/12 Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド・ポリエーテルブロックコポリ
    マー、および/またはポリエステル・ポリエーテルブロ
    ックコポリマーを含有するセパレータに、極性有機溶媒
    を用いた電解液が接触するとともに、電解液がゲル化し
    た電気化学素子。
  2. 【請求項2】極性有機溶媒が、非プロトン性極性有機溶
    媒である、請求項1記載の電気化学素子。
  3. 【請求項3】非プロトン性極性有機溶媒が、エチレンカ
    ーボネイト、プロピレンカーボネイト、ジメチルスルホ
    キシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジ
    メチルホルムアミド、アセトニトリル、ニトロメタン、
    N−メチルピロリドン、テトラヒドロフランから選ばれ
    る少なくとも1種である、請求項2記載の電気化学素
    子。
  4. 【請求項4】電気化学素子がアルミニウム電解コンデン
    サである、請求項1記載の電気化学素子。
  5. 【請求項5】セパレータに含有されるポリアミド・ポリ
    エーテルブロックコポリマー、および/またはポリエス
    テル・ポリエーテルブロックコポリマーの含有量が0.
    05〜20g/m2 である、請求項1記載の電気化学素
    子。
  6. 【請求項6】25〜95重量%のγ─ブチロラクトンの
    含有する、請求項3記載の電気化学素子。
  7. 【請求項7】セパレータの密度が0.15〜0.9g/
    cm3 である、請求項1記載の電気化学素子。
  8. 【請求項8】セパレータの厚みが20〜150μmであ
    る、請求項1記載の電気化学素子。
JP9340703A 1997-11-26 1997-11-26 電気化学素子 Pending JPH11162789A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9340703A JPH11162789A (ja) 1997-11-26 1997-11-26 電気化学素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9340703A JPH11162789A (ja) 1997-11-26 1997-11-26 電気化学素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11162789A true JPH11162789A (ja) 1999-06-18

Family

ID=18339516

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9340703A Pending JPH11162789A (ja) 1997-11-26 1997-11-26 電気化学素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11162789A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010245133A (ja) * 2009-04-01 2010-10-28 Nippon Chemicon Corp ゲル電解質及びその製造方法、このゲル電化質を用いた電気化学素子
JP2022544630A (ja) * 2019-09-30 2022-10-19 デュポン テイジン フィルムス ユーエス リミテッド パートナーシップ リチウムイオン湿セル電池中のセパレータとして使用するためのコポリエステルフィルム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010245133A (ja) * 2009-04-01 2010-10-28 Nippon Chemicon Corp ゲル電解質及びその製造方法、このゲル電化質を用いた電気化学素子
JP2022544630A (ja) * 2019-09-30 2022-10-19 デュポン テイジン フィルムス ユーエス リミテッド パートナーシップ リチウムイオン湿セル電池中のセパレータとして使用するためのコポリエステルフィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100577618B1 (ko) 전해캐패시터
JP4379156B2 (ja) アルミ電解コンデンサ
CN109791843B (zh) 电极箔以及电解电容器
JP4704366B2 (ja) 電解コンデンサ
JPH10223481A (ja) 電解コンデンサ
JPH11162789A (ja) 電気化学素子
JP4617529B2 (ja) 電解コンデンサ
TWI718986B (zh) 導電高分子混合型電解電容器
WO2010113516A1 (ja) ゲル電解質及びその製造方法、このゲル電解質を用いた電気化学素子
JP4304384B2 (ja) 電解コンデンサ
JP3918893B2 (ja) 電解コンデンサ
JP4496580B2 (ja) 電解コンデンサ
JPH11307395A (ja) 電解コンデンサ
JP3366034B2 (ja) アルミ電解コンデンサの製造方法
JPWO2019225523A1 (ja) 電解コンデンサ
JP2001189239A (ja) 電解コンデンサ
JP2001196269A (ja) 電解コンデンサ
JP4412882B2 (ja) 電解コンデンサ駆動用高分子電解質複合体、それを用いた電解コンデンサ及びその製造方法
JP4449305B2 (ja) アルミ電解コンデンサ
JP3366035B2 (ja) アルミ電解コンデンサの製造方法
JP2000286160A (ja) 電解コンデンサ
JP2000294456A (ja) 電解コンデンサ
JP3304436B2 (ja) アルミ電解コンデンサ
JP3332254B2 (ja) アルミ電解コンデンサ
JP4646462B2 (ja) 電解コンデンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070307

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070627