JP2000294456A - 電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ

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JP2000294456A
JP2000294456A JP11098154A JP9815499A JP2000294456A JP 2000294456 A JP2000294456 A JP 2000294456A JP 11098154 A JP11098154 A JP 11098154A JP 9815499 A JP9815499 A JP 9815499A JP 2000294456 A JP2000294456 A JP 2000294456A
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electrolytic capacitor
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electrolytic
capacitor element
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Toshitaka Yoshioka
利恭 吉岡
Takahito Ito
隆人 伊藤
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Nippon Chemi Con Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低インピーダンス特性を有し、高温寿命特性
の良好な電解コンデンサを提供する。 【解決手段】 PVA溶液を気体中へ押し出して形成し
たフィラメント状の繊維とマニラ麻繊維を含有する主体
繊維を混抄したセパレータを用いたので、セパレータの
強度が向上し、低密度のセパレータを用いることができ
る。そして、マニラ繊維を主体繊維として用いているの
で、さらに、低密度化が図れ、コンデンサの低インピー
ダンス特性を実現することができる。また、125℃の
高温寿命特性は良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電解コンデンサに
関する。
【0002】
【従来の技術】電解コンデンサは一般的には以下のよう
な構成を取っている。すなわち、帯状に形成された高純
度のアルミニウム箔を化学的あるいは電気化学的にエッ
チングを行って拡面処理するとともに、拡面処理したア
ルミニウム箔をホウ酸アンモニウム水溶液等の化成液中
にて化成処理することによりアルミニウム箔の表面に酸
化皮膜層を形成させた陽極箔と、同じく高純度のアルミ
ニウム箔を拡面処理した陰極箔をセパレータを介して巻
回してコンデンサ素子が形成される。そしてこのコンデ
ンサ素子には駆動用の電解液が含浸され、金属製の有底
筒状の外装ケースに収納される。さらに外装ケースの開
口端部は弾性ゴムよりなる封口体が収納され、さらに外
装ケースの開口端部を絞り加工により封口を行い、電解
コンデンサを構成する。
【0003】そして、小型、低圧用の電解コンデンサ
の、コンデンサ素子に含浸される電解液としては、従来
より、エチレングリコールを主溶媒とし、アジピン酸、
安息香酸などのアンモニウム塩を溶質とするもの、また
は、γ−ブチロラクトンを主溶媒とし、フタル酸、マレ
イン酸などの四級化環状アミジニウム塩を溶質とするも
の等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような電解コンデ
ンサの用途として、スイッチング電源の出力平滑回路等
がある。このような電子機器の用途においては、低イン
ピーダンスが要求されるが、電子機器の小型化が進むに
つれて、電解コンデンサの低インピーダンスの要求がさ
らに大きなものとなってきている。この要求には、従来
の電解コンデンサでは対応することができず、さらに低
インピーダンス特性を有する電解コンデンサがのぞまれ
ていた。
【0005】そこで、本発明は、この問題点を改善する
もので、低インピーダンス特性を有し、かつ、高温寿命
特性の良好な電解コンデンサを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、陽極箔と陰極
箔とセパレータを巻回してなるコンデンサ素子に駆動用
電解液を含浸し、このコンデンサ素子を外装ケースに収
納し、この外装ケースの開口部を封口部材で封口してな
る電解コンデンサにおいて、ポリビニルアルコール溶液
を気体中へ押し出して形成したフィラメント状の繊維と
マニラ麻繊維を含有する主体繊維を混抄したセパレータ
を用いたことを特徴とする。
【0007】また、前記駆動用電解液が、γ−ブチロラ
クトンを含有する溶媒を用いたことを特徴とする。
【0008】また、前記セパレータの密度が0.15〜
0.65g/cm2 であることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の電解コンデンサは、以下
のようなセパレータを用いる。まず、ポリビニルアルコ
ール(以下PVA)の溶液を用い、いわゆる、乾式紡糸
法にてPVA繊維を形成する。すなわち、PVA溶液を
微細な紡糸口金孔から不活性ガスまたは空気中に押し出
し、紡糸しながら、溶媒を不活性ガスまたは空気中に拡
散することによって、フィラメント状の糸条を形成し
て、巻き取る。通常の乾式紡糸法においては、この後
に、延伸及び熱処理を行うが、本発明においては、この
処理を行わない。
【0010】ここで、PVA水溶液は、30〜40%の
ものを用い、熱空気中で紡糸することが好ましい。この
際に使用するPVAの重合度は、200〜3500のも
のを用いることができる。ケン化度については、70モ
ル%程度の部分ケン化のものから、99モル%以上の完
全ケン化のものまで、通常使用されているケン化度のも
のを用いることができるが、90%以上のものを用いる
ことが好ましい。
【0011】次に、主体繊維となる、マニラ麻パルプを
含むパルプを、離解等の処理を施した後に、叩解する。
ここに前記のPVA繊維を混合し、これを抄紙して、電
解紙を形成し、裁断して、本発明のセパレータが形成さ
れる。
【0012】セパレータの主体繊維となる、原料パルプ
はCSFの数値に特に限定はないが、マニラ麻パルプを
含有させる。そして、このパルプには、エスパルト、サ
イザル、ヘンプ等を混合させることができる。これらの
中では、マニラ麻とエスパルトの混合物を用いると、低
密度化が図れるので好適であり、さらに、この混合物に
サイザル、ヘンプ等を混合させることができる。
【0013】そして、この原料パルプに離解、除塵、脱
水等の処理を施した後、叩解し、ここに、PVA繊維を
混合するが、主体繊維とPVA繊維の混合比率は95:
5から40:60とすることが好ましい。つぎに、この
調整材料の抄紙は、円網抄紙機、長網抄紙機、長網円網
コンビネーション機等にて行われる。
【0014】セパレータの密度は、0.15〜0.65
g/cm2 であり、好ましくは、0.15〜0.30g
/cm2 である。この範囲未満ではセパレータの強度が
不十分であり、この範囲を越えると、コンデンサのta
nδが大きくなる。また、セパレータの厚みは、30〜
80μmであり、好ましくは40〜50μmである。こ
の範囲未満では、強度が不十分であり、この範囲を越え
ると、tanδが大きくなる。
【0015】そして、以下のような電解液を用いる。
【0016】本発明の溶媒としては、プロトン性極性溶
媒、非プロトン性溶媒、及びこれらの混合物を用いるこ
とができる。プロトン性極性溶媒としては、一価アルコ
ール類(エタノール、プロパノール、ブタノール、ペン
タノール、ヘキサノール、シクロブタノール、シクロペ
ンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール
等)、多価アルコール類およびオキシアルコール化合物
類(エチレングリコール、プロピレングリコール、グリ
セリン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メトキ
シプロピレングリコール、ジメトキシプロパノール等)
などが挙げられる。また、非プロトン性の極性溶媒とし
ては、アミド系(N−メチルホルムアミド、N,N─ジ
メチルホルムアミド、N─エチルホルムアミド、N,N
─ジエチルホルムアミド、N─メチルアセトアミド、
N,N─ジメチルアセトアミド、N─エチルアセトアミ
ド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメチルホス
ホリックアミド等)、ラクトン類(γ−ブチロラクト
ン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン等)、ス
ルホラン系(スルホラン、3−メチルスルホラン、2,
4−ジメチルスルホラン等)、環状アミド系(N─メチ
ル─2─ピロリドン、エチレンカーボネイト、プロピレ
ンカーボネイト、イソブチレンカーボネイト等)、ニト
リル系(アセトニトリル等)、オキシド系(ジメチルス
ルホキシド等)、2−イミダゾリジノン系〔1,3−ジ
アルキル−2−イミダゾリジノン(1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダ
ゾリジノン、1,3−ジ(n−プロピル)−2−イミダ
ゾリジノン等)、1,3,4−トリアルキル−2−イミ
ダゾリジノン(1,3,4−トリメチル−2−イミダゾ
リジノン等)〕などが代表として、挙げられる。これら
の中で、γ−ブチロラクトンを含有することが好まし
い。
【0017】電解液の溶質としては、アジピン酸、ギ
酸、安息香酸などのカルボン酸のアンモニウム塩、4級
アンモニウム塩、またはアミン塩を用いることができ
る。第4級アンモニウム塩を構成する第4級アンモニウ
ムとしてはテトラアルキルアンモニウム(テトラメチル
アンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロ
ピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、メチル
トリエチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウ
ム等)、ピリジウム(1−メチルピリジウム、1−エチ
ルピリジウム、1,3−ジエチルピリジウム等)が挙げ
られる。また、アミン塩を構成するアミンとしては、一
級アミン(メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミ
ン、ブチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノール
アミン等)、二級アミン(ジメチルアミン、ジエチルア
ミン、ジプロピルアミン、エチルメチルアミン、ジフェ
ニルアミン、ジエタノールアミン等)、三級アミン(ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセ
ン−7、トリエタノールアミン等)があげられる。
【0018】さらに、四級化環状アミジニウムイオンを
カチオン成分とする塩を用いることができる。この塩の
アニオン成分となる酸としては、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、マレイン酸、安息香酸、トルイル
酸、エナント酸、マロン酸等を挙げることができる。
【0019】カチオン成分となる四級化環状アミジニウ
ムイオンは、N,N,N’−置換アミジン基をもつ環状
化合物を四級化したカチオンであり、N,N,N’−置
換アミジン基をもつ環状化合物としては、以下の化合物
が挙げられる。イミダゾール単環化合物(1−メチルイ
ミダゾール、1−フェニルイミダゾール、1,2−ジメ
チルイミダゾール、1−エチル−2−メチルイミダゾー
ル、1,2−ジメチルイミダゾール、1−エチル−2−
メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、
1,2,4−トリメチルイミダゾール等のイミダゾール
同族体、、1−メチル−2−オキシメチルイミダゾー
ル、1−メチル−2−オキシエチルイミダゾール等のオ
キシアルキル誘導体、1−メチル−4(5)−ニトロイ
ミダゾール等のニトロ誘導体、1,2−ジメチル−5
(4)−アミノイミダゾール等のアミノ誘導体等)、ベ
ンゾイミダゾール化合物(1−メチルベンゾイミダゾー
ル、1−メチル−2−ベンゾイミダゾール、1−メチル
−5(6)−ニトロベンゾイミダゾール等)、2−イミ
ダゾリン環を有する化合物(1−メチルイミダゾリン、
1,2−ジメチルイミダゾリン、1,2,4−トリメチ
ルイミダゾリン、1−メチル−2−フェニルイミダゾリ
ン、1−エチル−2−メチル−イミダゾリン、1,4−
ジメチル−2−エチルイミダゾリン、1−メチル−2−
エトキシメチルイミダゾリン等)、テトラヒドロピリミ
ジン環を有する化合物(1−メチル−1,4,5,6−
テトラヒドロピリミジン、1,2−ジメチル−1,4,
5,6−テトラヒドロピリミジン、1,5−ジアザビシ
クロ〔4,3,0〕ノネン−5等)等である。
【0020】このような四級化環状アミジニウムイオン
をカチオン成分とする塩を用いると、電解液の高電導度
化が図れるので、好適である。
【0021】さらに、本発明の電解コンデンサ用電解液
に、ほう酸、マンニット、ノニオン性界面活性剤、コロ
イダルシリカ等を添加することによって、耐電圧の向上
をはかることができる。
【0022】そして、前述のように形成したセパレータ
を介して、陽極箔と陰極箔を巻回してコンデンサ素子を
形成し、このコンデンサ素子に、前記電解液を含浸す
る。ここで、コンデンサ素子を形成した後、電解液を含
浸する前に、コンデンサ素子を水等の溶剤に浸漬して、
セパレータのPVAを溶出させ、その後に、電解液を含
浸させることもできる。次いで、このコンデンサ素子を
外装ケースに収納し、封口体で封口する。最後に、常法
により、加熱、電圧印加して、再化成を行って、本発明
の電解コンデンサが作成される。
【0023】以上の本発明の電解コンデンサは、低イン
ピーダンス特性を有し、さらに、高温寿命特性も良好で
ある。
【0024】一般に、電解コンデンサのインピーダンス
特性は電解箔、リード線、セパレータ等のインピーダン
スと、電解液の電導度の成分からなるが、本発明におい
ては、これらのインピーダンス成分のうち、セパレータ
のインピーダンス成分の低減を試みたものである。
【0025】すなわち、本願発明のセパレータは、乾式
紡糸法において、フィラメント状の糸条を形成した後、
通常は実施する延伸及び熱処理を行っていないPVA繊
維とマニラ麻繊維を含有する主体繊維を混抄したもので
ある。このセパレータは強度が高いので、従来より低密
度のセパレータを用いることができ、そのことによっ
て、コンデンサのインピーダンスを低減させることがで
きる。そして、マニラ麻繊維を主体繊維として用いてい
るので、さらに、セパレータの低密度化が図れ、インピ
ーダンスは低減する。
【0026】そして、γ−ブチロラクトンを含有した溶
媒を用い、マニラ麻繊維を含有する主体繊維を用いる
と、理由は明らかでないが、インピーダンスがさらに低
減する。この主体繊維にクラフト繊維等を用いると、マ
ニラ麻繊維を用いた場合ほどのインピーダンスの低減は
図れない。また、電解液にほう酸が含有されていると、
PVA繊維が電解液へ溶解してセパレータの密度が低減
するので、さらに好適である。
【0027】また、コンデンサ素子を、水等の溶剤に浸
漬して、セパレータのPVA繊維を溶出させ、その後
に、電解液を含浸させることができる。セパレータのP
VA繊維を溶出させることによって、セパレータの密度
が低減するので、さらにコンデンサのインピーダンスは
低減する。
【0028】そして、以上のような本発明の電解コンデ
ンサは、125℃の高温寿命特性も良好である。
【0029】
【実施例】次にこの発明について実施例を示し、詳細に
説明する。セパレータは以下のように作成した。PVA
(ケン化度98モル%、重合度1700)を35%溶解
した水溶液を紡糸口金孔より熱空気中に押し出して、糸
状を形成して、これを巻き取って、PVA繊維を形成す
る。次に、マニラ麻とエスパルトのパルプに離解、除
塵、脱水処理を施し、これを叩解する。このパルプに前
記のPVA繊維を80:20の割合で混合する。そして
この混合原料を円網抄紙機で抄造して、電解紙を形成
し、この電解紙を裁断してセパレータを形成した。
【0030】ここで、作成した電解紙は、電解紙Aであ
り、密度は0.23g/cm2 である。また、比較例と
してクラフト繊維を主体繊維とする電解紙Bを作成し
た。密度は0.50g/cm2 である。なお、従来のマ
ニラ麻繊維を用いた電解紙Cの密度は0.28g/cm
2 である。
【0031】次いで、このようにして作成したセパレー
タを介して、陽極箔と、陰極箔を巻回してコンデンサ素
子を形成する。陽極電極箔は、純度99.9%のアルミ
ニウム箔を酸性溶液中で化学的あるいは電気化学的にエ
ッチングして拡面処理した後、アジピン酸アンモニウム
の水溶液中で化成処理を行い、その表面に陽極酸化皮膜
層を形成したものを用いる。陰極箔として、純度99.
9%のアルミニウム箔をエッチングして拡面処理した箔
を用いた。
【0032】上記のように構成したコンデンサ素子に、
電解コンデンサの駆動用の電解液を含浸する。この電解
液を含浸したコンデンサ素子を、有底筒状のアルミニウ
ムよりなる外装ケースに収納し、外装ケースの開口端部
に、ブチルゴム製の封口体を挿入し、さらに外装ケース
の端部を絞り加工することにより電解コンデンサの封口
を行う。
【0033】ここで用いる電解液の組成と特性及び電解
紙を(表1)に示す。また、実施例4として、コンデン
サ素子形成後、コンデンサ素子を100℃の水中に5分
間浸漬し、その後に、実施例1の電解液を含浸して、電
解コンデンサを作成した。
【0034】以上のように構成した電解コンデンサの高
温寿命試験を行った。電解コンデンサの定格は、50W
V−100μFである。125℃、定格電圧負荷、10
00時間の結果を(表2)に示す。
【0035】
【表1】 (注)BL :γ−ブチロラクトン EDMIP :フタル酸1-エチル-2,3- ジメチルイミダゾリニ
ウム TMAP :フタル酸テトラメチルアンモニウム TEMP :フタル酸トリメチルアンモニウム
【0036】
【表2】 (注)Cap :静電容量(μF)、tan δ:誘電損失の正
接(120Hz)、LC:漏れ電流(μA)、ESR :等価
直列抵抗(mΩ/100kHz)、ΔCap :静電容量変
化率(%)
【0037】(表2)から明らかなように、本発明の四
級化環状アミジニウム塩を用いた実施例1は、従来例1
に比べて、また、三級アンモニウム塩を用いた実施例3
は従来例2に比べて、初期及び高温寿命試験後のESR
は約80%低減されている。また、四級アンモニウム塩
を用いた実施例2のESRも低いものとなっている。さ
らに、セパレータのPVA繊維を除去したコンデンサ素
子を用いた実施例4のESRは、従来例に比べて、約3
0%低減されており、本発明のセパレータの効果がわか
る。また、本発明のセパレータにおいて、クラフト繊維
を主体繊維として用いた比較例は、ESRが10倍以上
となっており、主体繊維にマニラ麻繊維を用いる効果が
明らかである。
【0038】
【発明の効果】本発明の電解コンデンサは、PVA溶液
を気体中へ押し出して形成したフィラメント状の繊維と
マニラ麻繊維を含有する主体繊維を混抄したセパレータ
を用いたものである。本発明のセパレータを用いること
によって、セパレータの強度が向上するので、低密度の
セパレータを用いることができ、このことによって、コ
ンデンサのインピーダンスが低減する。そして、マニラ
繊維を主体繊維として用いているので、さらに、セパレ
ータの低密度化が図れ、インピーダンスは低減する。ま
た、γ−ブチロラクトンを含有する溶媒を電解液として
用いると、マニラ繊維との相乗効果によって、さらにイ
ンピーダンスが低減する。また、この電解コンデンサの
125℃高温寿命特性は良好である。以上のように、本
発明によって、低インピーダンス特性を有し、高温寿命
特性の良好な電解コンデンサを実現することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極箔と陰極箔とセパレータを巻回して
    なるコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸し、このコン
    デンサ素子を外装ケースに収納し、この外装ケースの開
    口部を封口部材で封口してなる電解コンデンサにおい
    て、ポリビニルアルコール溶液を気体中へ押し出して形
    成したフィラメント状の繊維とマニラ麻繊維を含有する
    主体繊維を混抄したセパレータを用いた電解コンデン
    サ。
  2. 【請求項2】 γ−ブチロラクトンを含有する溶媒から
    なる駆動用電解液を用いた請求項1記載の電解コンデン
    サ。
  3. 【請求項3】 セパレータの密度が0.15〜0.65
    g/cm2 である、請求項1記載の電解コンデンサ。
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