JPH11307395A - 電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ

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JPH11307395A
JPH11307395A JP13124398A JP13124398A JPH11307395A JP H11307395 A JPH11307395 A JP H11307395A JP 13124398 A JP13124398 A JP 13124398A JP 13124398 A JP13124398 A JP 13124398A JP H11307395 A JPH11307395 A JP H11307395A
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JP
Japan
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capacitor
electrolytic capacitor
electrolytic
capacitor element
electrolytic solution
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Application number
JP13124398A
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English (en)
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Toshitaka Yoshioka
利恭 吉岡
Makoto Shimizu
誠 清水
Takahito Ito
隆人 伊藤
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Nippon Chemi Con Corp
Original Assignee
Nippon Chemi Con Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高耐圧で損失が低く、さらに、過電圧特性の
良好な電解コンデンサを提供する。 【解決手段】 陽極箔と陰極箔とセパレータを巻回して
なるコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸し、このコン
デンサ素子を外装ケースに収納し、この外装ケースの開
口部を封口部材で封口し、再化成してなる電解コンデン
サにおいて、ポリビニルアルコール溶液を気体中へ押し
出して形成したフィラメント状の繊維を混抄したセパレ
ータを用いているか、もしくは、少なくとも、コンデン
サ素子の上下両端面にPVAからなる層を形成してい
る。そして、いずれの場合にも、電解液として、側鎖を
有するジカルボン酸またはその誘導体、またはそれらの
塩とほう酸を含んでいるので、本発明の構造と電解液の
作用の相乗効果により、高耐圧、低誘電損失、さらに、
高い過電圧特性を有する、電解コンデンサを得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解コンデンサに
関し、特に高い耐電圧特性を有する電解コンデンサに関
する。
【0002】
【従来の技術】電解コンデンサは、小型、大容量、安価
で整流出力の平滑化などに優れた特性を示し、各種電
気、電子機器の重要な構成要素の一つである。
【0003】一般に、電解コンデンサは、アルミニウ
ム、タンタルなどのいわゆる弁金属の酸化皮膜を誘電体
層として形成したものを陽極側電極として使用する。そ
して、この陽極側電極に対向させて陰極側電極を配置
し、陽極側電極と陰極側電極間にセパレータを介在さ
せ、このセパレータに電解液を保持させている。
【0004】陽極側電極となる化成箔は、高純度の弁金
属からなる箔を表面積拡大のためにエッチング処理した
後、化成液中で電圧印加して酸化皮膜を形成することに
よって作成される。この化成処理時の印加電圧によって
誘電体である酸化皮膜の耐電圧が決定される。また、陰
極側電極となる陰極箔は、エッチング処理を施した高純
度の箔からなる。
【0005】そして、セパレータは、陽極箔と陰極箔が
ショートするのを防止し、併せてこの電解液を保持する
ものであり、クラフト紙、マニラ紙等の薄く低密度の紙
が用いられている。
【0006】そして、電極引出し端子を接合した陽極箔
と陰極箔をセパレータを介して重ね合わせ、巻回してコ
ンデンサ素子を作成し、このコンデンサ素子に電解液を
含浸し、ケースに入れて封口し、再化成して、電解コン
デンサが形成される。
【0007】電解コンデンサ用電解液は、前述のように
誘電体層に直接に接触し、真の陰極として作用する。即
ち、電解液は電解コンデンサの誘電体と集電陰極との間
に介在して、電解液の抵抗分が電解コンデンサに直列に
挿入されていることになる。したがって、電解液の電導
度はコンデンサの誘電損失の大きさに影響する。また、
電解液中でアルミニウム箔に電圧を印加した際にショー
トする電圧を電解液の火花電圧といい、電解液の酸化皮
膜形成性をあらわす。
【0008】そして、従来では、中高圧用の電解液とし
て、火花電圧が比較的高く得られることから、ほう酸
や、セバシン酸、アゼライン酸等の有機ジカルボン酸が
用いられてきた。さらに、高火花電圧、高電導度を有す
る、ブチルオクタン二酸(特公昭60−13296号公
報)を溶質として用いる例や、最近では1,7−オクタ
ンジカルボン酸(特開平2−224217)を用いた例
がある。
【0009】そして、近年、スイッチング電源を使用し
た電子機器が一般家庭で汎用されるようになり、アルミ
電解コンデンサの安全性に対する幅広い要求が、高まっ
てきている。すなわち、スイッチング電源の一次側に使
われるアルミ電解コンデンサには、供給電力の不安定さ
によって過電圧が印加される場合があるが、この過電圧
に耐えることができる、さらに高い耐電圧特性を有する
電解コンデンサが求められている。この要求には、前記
の電解液では答えることができず、ほう酸と1,6−デ
カンジカルボン酸のような有機酸を溶質とした電解液を
用いることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スイッ
チング電源が用いられる、インバーター等の電子機器に
おいて、効率向上が求められ、そのために、これらの動
作速度の高周波化が進んできている。そして、この高周
波化に対応するには、損失が低い電解コンデンサが必要
となるが、前記のほう酸と有機酸を溶質とした電解液で
は、損失が高く、この要求に対応できないという問題点
があった。
【0011】そこで、本発明は、高耐圧で損失が低く、
さらに、過電圧特性の良好な電解コンデンサを提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電解コンデンサ
は、陽極箔と陰極箔とセパレータを巻回してなるコンデ
ンサ素子に駆動用電解液を含浸し、このコンデンサ素子
を外装ケースに収納し、この外装ケースの開口部を封口
部材で封口してなる電解コンデンサにおいて、側鎖を有
するジカルボン酸またはその誘導体、またはそれらの塩
と、ほう酸を含む駆動用電解液を用い、ポリビニルアル
コール溶液を気体中へ押し出して形成したフィラメント
状の繊維を混抄したセパレータを用いることを特徴とす
る。
【0013】また、陽極箔と陰極箔とセパレータを巻回
してなるコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸し、この
コンデンサ素子を外装ケースに収納し、この外装ケース
の開口部を封口部材で封口してなる電解コンデンサにお
いて、側鎖を有するジカルボン酸またはその誘導体、ま
たはそれらの塩と、ほう酸を含む駆動用電解液を用い、
少なくとも、コンデンサ素子の上下両端面にポリビニル
アルコールからなる層を形成していることを特徴とす
る。
【0014】そして、側鎖を有するジカルボン酸または
その誘導体、またはそれらの塩の含有率が、0.1〜3
5wt%であることを特徴とする。
【0015】また、ほう酸の含有率が0.1〜40wt
%であることを特徴とする。
【0016】さらに、側鎖を有するジカルボン酸または
その誘導体、またはそれらの塩の含有率が、0.5〜3
wt%であり、ほう酸の含有率が5〜40wt%である
ことを特徴とする。
【0017】また、側鎖を有するジカルボン酸またはそ
の誘導体、またはそれらの塩の含有率が、5〜25wt
%であり、ほう酸の含有率が0.1〜5wt%であるこ
とを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の電解コンデンサに用いる
電解液は、側鎖を有するジカルボン酸またはその誘導
体、またはそれらの塩と、ほう酸を含有してなるもので
あるが、側鎖を有するジカルボン酸としては、1,6−
デカンジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸、
1,10−デカンジカルボン酸、1,7−オクタンジカ
ルボン酸、2,4,7,6−テトラメチル−1,10−
デカンジカルボン酸、2,4,7,9−テトラメチル−
1,6−デカンジカルボン酸、2,4,7,6−テトラ
メチル−5,6−デカンジカルボン酸、7−メチル−7
−メトキシカルボニル−1,9−デカンジカルボン酸等
を、その誘導体としては、7,9−ジメチル−7,9−
ジメトキシカルボニル−1,11−ドデカンジカルボン
酸、7,8−ジメチル−7,8−ジメトキシカルボニル
−1,14−テトラデカンジカルボン酸、等を挙げるこ
とができる。
【0019】これらの側鎖を有するジカルボン酸の塩と
しては、アンモニウム塩、アミン塩、四級アンモニウム
塩および環状アミジン化合物の四級塩が挙げられる。ア
ミン塩を構成するアミンとしては一級アミン(メチルア
ミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、
エチレンジアミン等)、二級アミン(ジメチルアミン、
ジエチルアミン、ジプロピルアミン、メチルエチルアミ
ン、ジフェニルアミン等)、三級アミン(トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリフ
ェニルアミン、1,8─ジアザビシクロ(5,4,0)
─ウンデセン─7等)が挙げられる。第四級アンモニウ
ム塩を構成する第四級アンモニウムとしてはテトラアル
キルアンモニウム(テトラメチルアンモニウム、テトラ
エチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テ
トラブチルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウ
ム、ジメチルジエチルアンモニウム等)、ピリジウム
(1─メチルピリジウム、1─エチルピリジウム、1,
3─ジエチルピリジウム等)が挙げられる。また、環状
アミジン化合物の四級塩を構成するカチオンとしては、
以下の化合物を四級化したカチオンが挙げられる。すな
わち、イミダゾール単環化合物(1─メチルイミダゾー
ル、1,2−ジメチルイミダゾール、1,4─ジメチル
─2─エチルイミダゾール、1─フェニルイミダゾール
等のイミダゾール同族体、1−メチル−2−オキシメチ
ルイミダゾール、1−メチル−2−オキシエチルイミダ
ゾール等のオキシアルキル誘導体、1−メチル−4
(5)−ニトロイミダゾール、1,2−ジメチル−5
(4)−アミノイミダゾール等のニトロおよびアミノ誘
導体)、ベンゾイミダゾール(1−メチルベンゾイミダ
ゾール、1−メチル−2−ベンジルベンゾイミダゾール
等)、2−イミダゾリン環を有する化合物(1─メチル
イミダゾリン、1,2−ジメチルイミダゾリン、1,
2,4−トリメチルイミダゾリン、1,4−ジメチル−
2−エチルイミダゾリン、1−メチル−2−フェニルイ
ミダゾリン等)、テトラヒドロピリミジン環を有する化
合物(1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリ
ミジン、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒ
ドロピリミジン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.
0〕ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ〔4.
3.0〕ノネン−5等)等である。
【0020】溶媒としては、プロトン性の有機極性溶媒
として、一価アルコール類(エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロ
ブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノー
ル、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類および
オキシアルコール化合物類(エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、グリセリン、メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、メトキシプロピレングリコール、ジメ
トキシプロパノール等)などが挙げられる。また、非プ
ロトン性の有機極性溶媒としては、アミド系(N−メチ
ルホルムアミド、N,N─ジメチルホルムアミド、N─
エチルホルムアミド、N,N─ジエチルホルムアミド、
N─メチルアセトアミド、N,N─ジメチルアセトアミ
ド、N─エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセト
アミド、ヘキサメチルホスホリックアミド等)、ラクト
ン類(γ─ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−
バレロラクトン等)、環状アミド系(N─メチル─2─
ピロリドン、エチレンカーボネイト、プロピレンカーボ
ネイト、イソブチレンカーボネイト等)、ニトリル系
(アセトニトリル等)、オキシド系(ジメチルスルホキ
シド等)、2−イミダゾリジノン系〔1,3−ジアルキ
ル−2−イミダゾリジノン(1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジ
ノン、1,3−ジ(n−プロピル)−2−イミダゾリジ
ノン等)、1,3,4−トリアルキル−2−イミダゾリ
ジノン(1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノ
ン等)〕などが代表として挙げられる。
【0021】そして、側鎖を有するジカルボン酸または
その誘導体、またはそれらの塩(以下、側鎖を有するジ
カルボン酸類)とほう酸の電解液中の含有率は、側鎖を
有するジカルボン酸類については0.1〜35wt%が
好ましい。また、ほう酸については、0.1〜40wt
%が好ましい。
【0022】さらに好ましくは、側鎖を有するジカルボ
ン酸類の含有率が0.5〜3wt%で、かつ、ほう酸の
含有率は5〜40wt%である。この場合、側鎖を有す
るジカルボン酸類の含有率が、この範囲外では耐電圧が
低下しする。また、ほう酸の含有率が、この範囲未満で
は耐電圧が低下し、この範囲を越えるとtanδが上昇
する。
【0023】また、好ましくは、側鎖を有するジカルボ
ン酸類の含有率が5〜25wt%で、かつ、ほう酸の含
有率は0.1〜5wt%である。この場合、側鎖を有す
るジカルボン酸類の含有率が、この範囲未満ではtan
δが上昇し、この範囲を越えると耐電圧が低下する。ま
た、ほう酸の含有率が、この範囲未満では耐電圧が低下
し、この範囲を越えるとtanδが上昇する。
【0024】また、本発明の電解コンデンサ用電解液
に、ほう酸系化合物、例えばほう酸、ほう酸と多糖類
(マンニット、ソルビットなど)との錯化合物、ほう酸
と多価アルコール(エチレングリコール、グリセリンな
ど)との錯化合物等、界面活性剤、コロイダルシリカ等
を添加することによって、さらに、耐電圧の向上をはか
ることができる。
【0025】また、漏れ電流の低減や水素ガス吸収等の
目的で種々の添加剤を添加することができる。添加剤と
しては、例えば、芳香族ニトロ化合物、(p−ニトロ安
息香酸、p−ニトロフェノールなど)、リン系化合物
(リン酸、亜リン酸、ポリリン酸、酸性リン酸エステル
化合物)、オキシカルボン酸化合物等を挙げることがで
きる。
【0026】次いで、以上の電解液を用いた、本発明の
第一の電解コンデンサについて説明する。本発明の電解
コンデンサに用いるセパレータは以下のように形成され
る。まず、ポリビニルアルコール(以下PVA)の溶液
を用い、いわゆる、乾式紡糸法にてPVA繊維を形成す
る。すなわち、PVA溶液を微細な紡糸口金孔から不活
性ガスまたは空気中に押し出し、紡糸しながら、溶媒を
不活性ガスまたは空気中に拡散することによって、フィ
ラメント状の糸条を形成して、巻き取る。通常の乾式紡
糸法においては、この後に、延伸及び熱処理を行うが、
本発明においては、この処理を行わない。
【0027】ここで、PVA水溶液は、30〜40%の
ものを用い、熱空気中で紡糸することが好ましい。この
際に使用するPVAの重合度は、400〜3500のも
のを用いることができる。ケン化度については、70モ
ル%程度の部分ケン化のものから、99モル%以上の完
全ケン化のものまで、通常使用されているケン化度のも
のを用いることができるが、90%以上のものを用いる
ことが好ましい。
【0028】次に、主体繊維となる、通常の電解紙に使
用されるマニラ麻、クラフト等のパルプを、離解等の処
理を施した後に、叩解する。ここに前記のPVA繊維を
混合し、これを抄紙して、電解紙を形成し、裁断して、
本発明のセパレータが形成される。
【0029】セパレータの主体繊維となる、原料パルプ
は種類、CSFの数値に特に限定はなく、マニラ麻、サ
イザル、クラフト、エスパルト、ヘムプ等、もしくはこ
れらの混合物を用いることができる。
【0030】そして、この原料パルプに離解、除塵、脱
水等の処理を施した後、叩解し、ここに、PVA繊維を
混合するが、主体繊維とPVA繊維の混合比率は95:
5から60:40とすることが好ましい。つぎに、この
調整材料の抄紙は、円網抄紙機、長網抄紙機、長網円網
コンビネーション機等にて行われる。
【0031】セパレータの密度は、0.15〜0.9g
/cm2 であり、好ましくは、0.15〜0.65g/
cm2 である。この範囲未満ではセパレータの強度が不
十分であり、この範囲を越えると、コンデンサのtan
δが大きくなる。また、セパレータの厚みは、20〜1
50μmであり、好ましくは20〜80μmである。こ
の範囲未満では、強度が不十分であり、この範囲を越え
ると、tanδが大きくなる。
【0032】そして、図4に示すように、このように形
成したセパレータを介して、陽極箔と陰極箔を巻回して
コンデンサ素子を形成し、このコンデンサ素子に、前記
電解液を含浸し、次いで、このコンデンサ素子を外装ケ
ースに収納し、封口体で封口する。最後に、常法によ
り、加熱、電圧印加して、再化成を行って、本発明の電
解コンデンサが作成される。
【0033】以上のようにして作成された、電解コンデ
ンサは、本発明のPVA繊維を混抄しない、通常の電解
紙を用いた電解コンデンサより、耐電圧が高く、かつ、
低誘電損失は維持されている。さらに、高温寿命特性及
び過電圧特性も良好である。
【0034】また、PVA繊維を作成する際に用いる、
PVAのケン化度が90モル%以上のものを用いると、
さらに過電圧特性は向上する。
【0035】ここで、セパレータに混抄する繊維とし
て、本発明以外の方法で.PVA溶液から紡糸した繊
維、例えば通常のビニロン等を用いても耐電圧は向上し
ない。
【0036】また、電解液の耐電圧の維持のため、電解
液中にPVAを添加した場合は、電解液の粘度が上昇
し、コンデンサ素子への含浸が困難になり、電解液の電
導度も上昇し、耐電圧も本発明ほどは向上しない。
【0037】この現象は以下のように推察される。すな
わち、本発明においては、電解液にほう酸が含まれてい
るので、、電解コンデンサの作成中に、本願発明のセパ
レータに混抄されたPVA繊維が電解液に溶解して、反
応し、電解液の火花電圧が上昇する。さらに、電解液に
溶解、反応したPVA繊維の残留分が、主体繊維に付着
した状態で、主体繊維間に存在し、この主体繊維にPV
Aが付着したセパレータに、電解液が保持された全体の
状態が、高い耐電圧及び過電圧特性を示し、さらに、理
由は明らかではないが、低い損失を維持しているものと
思われる。
【0038】そして、本発明においては、電解液の溶質
として、1,6−デカンジカルボン酸等の側鎖を有する
ジカルボン酸類とほう酸を用いているので、電解液の電
導度を向上させることができ、コンデンサの誘電損失を
低減することができる。
【0039】以上のように、本発明のセパレータと電解
液の相乗効果によって、高耐圧、高過電圧特性、低誘電
損失特性を有する電解コンデンサを得ることができる。
【0040】次に、本発明の第二の電解コンデンサにつ
いて説明する。電解液は、本発明の第一の電解コンデン
サと同様に、側鎖を有するジカルボン酸類とほう酸を含
むものを用いる。
【0041】そして、第二の発明の電解コンデンサは、
図4に示すように、弁金属の箔の表面に陽極酸化皮膜を
形成した陽極箔14を、弁金属箔よりなる陰極箔15と
紙などよりなるセパレータ16とともに巻回することに
より構成したコンデンサ素子1を構成する。そして、こ
のコンデンサ素子を、外装ケースに収納し、封口部材に
より外装ケースの開口部を封口することによって構成さ
れる。
【0042】本発明は、このような電解コンデンサにお
いて、少なくとも、このコンデンサ素子の上下両端面に
PVAからなる層を形成している。ここで、PVAから
なる層は、PVAを塗布、散布等によって、付着させて
形成することができる。また、ここで用いるPVAは、
粉末状、繊維状等、コンデンサ素子の上下端面に層を形
成できるものであれば、いかなる形態でもよい。さら
に、PVAからなる層はコンデンサ素子の側面に形成さ
れていてもよい。すなわち、図1に示すように、コンデ
ンサ素子の端面12、端面13にPVAからなる層(以
下PVA層)4を形成している。形成する方法は、図4
に示すように、陽極箔14と陰極箔15とセパレータ1
6を巻回してなるコンデンサ素子1を形成し、このコン
デンサ素子に前記電解液を含浸する。そして、図1に示
すように、コンデンサ素子の端面12、13にPVA層
4を、塗布等の方法によって、形成する。そして、この
コンデンサ素子を外装ケース2に収納し、この外装ケー
スの開口部を封口部材3で封口する。次いで、熱処理を
行い、その後に、電解コンデンサに加熱、電圧印加し、
再化成を行って、本発明の電解コンデンサは形成され
る。
【0043】また、図2に示すように、コンデンサ素子
の一方の端面12にのみPVA層4を形成することによ
って、本発明の電解コンデンサを形成することもでき
る。そして、このコンデンサ素子1を外装ケース2に収
納し、この外装ケースの開口部を封口部材3で封口す
る。次いで、PVA層を形成した端面が他方の端面より
高い位置になるように、配置して、熱処理を行う。この
場合は、図2の状態に配置して熱処理を行い、その後
に、電解コンデンサに加熱、電圧印加し、再化成を行っ
て、本発明の電解コンデンサは形成される。また、図2
において、コンデンサ素子の内底面に面する端面13に
PVA層を形成することもできる。この場合は、図2と
上下が逆になるように配置して熱処理を行った後に、再
化成を行う。
【0044】さらに、図3に示すように、外装ケース2
の内底面21にPVA層4を形成して、本発明の電解コ
ンデンサを形成することができる。ここで、PVA層
は、前記のコンデンサ素子の両端面にPVA層を形成し
た際に用いたPVAを内底面21に配置する等で形成す
ることができる。次いで、図4に示すように、陽極箔1
4と陰極箔15とセパレータ16を巻回してなるコンデ
ンサ素子1に前記電解液を含浸し、このコンデンサ素子
をこの外装ケース2に収納し、この外装ケースの開口部
を封口部材3で封口する。この場合は、外装ケースの底
面が上向きになるように配置して、すなわち、図3の上
下を逆にして配置し、熱処理を行い、その後に、再化成
を行う。
【0045】ここで用いるPVAは、市販のPVAを用
いることができる。重合度は、400〜3500、けん
化度は、75モル%の部分けん化したものから、99.
5モル%以上の完全けん化したものを用いることができ
る。
【0046】このようにして作成された電解コンデンサ
は、高耐電圧で、低誘電損失を維持し、過電圧特性も良
好である。
【0047】本発明の電解コンデンサがこのような挙動
を示すのは以下のようであると考えられる。本発明の電
解コンデンサにおいては、コンデンサ素子1を外装ケー
ス2に収納し、外装ケースの開口部を封口材3で封口
し、熱処理を行った後には、コンデンサ素子の端面1
2、13の両方の端面にPVA層が形成した状態になっ
ている。すなわち、コンデンサ素子の一方の端面にのみ
PVA層を形成した場合は、その端面を他方の端面より
高い位置に配置して、熱処理を行うので、形成させたP
VA層のPVAがコンデンサ素子の側面を伝わって、他
方の端面にまで至ってPVA層を形成することになる。
そして、本発明の電解液はほう酸を含んでいるので、こ
れらのPVA層のPVAは、電解液に良好な状態で溶解
し、その結果、コンデンサ素子の両方の端面部分の電解
液の火花電圧が上昇する。ここで、コンデンサの陽極電
極箔となる化成箔は、化成処理を行った後、コンデンサ
素子の長さにしたがって切断され、セパレータと共に巻
回して電解コンデンサの素子となる。したがって、コン
デンサ素子の両端面は、化成箔の切断面が存在している
ところであり、この部分の電解液の火花電圧が上昇する
ので、再化成電圧を高めることによって、化成箔の中で
最も耐電圧の低い箇所である、化成箔の切断面部分の耐
電圧を高めることができる。その結果として、電解コン
デンサの耐電圧は向上する。
【0048】さらに、陽極箔14と電極タブ11を接合
する場合に、陽極箔の酸化被膜が欠落すると考えられて
いる。この欠落部についても、巻回後の電極タブとセパ
レータ16の間には間隙が存在するので、端面に形成さ
せたPVA層のPVAが、この間隙の電解液に溶解し
て、この部分の電解液の火花電圧が上昇し、化成箔の切
断面と同様に、欠落部の耐電圧を向上させることがで
き、電解コンデンサの耐電圧が向上する。
【0049】ここで、端面に形成したPVA層のPVA
は端面の部分の電解液に溶解するが、コンデンサ素子内
部の電解液に溶解していく量は少ないので、電解液の電
導度は上昇せず、したがって、コンデンサの損失は低く
維持できる。
【0050】また、本発明の電解コンデンサに過電圧が
印加された場合、陽極箔に過電圧がかかり、発熱する。
この発熱によって、コンデンサ素子の端面に形成したP
VA層のPVAが急激に電解液に溶解する。このことに
よって、電解液の火花電圧が急激に上昇し、結果とし
て、この火花電圧は過電圧を上回り、発火は抑制され
る。その後、過電圧が継続して印加され続けた場合は、
再化成によって形成されたコンデンサ素子端面の酸化皮
膜の部分の皮膜形成が継続し、その過程で発熱、ガス発
生がおこり、電解コンデンサは開弁する。その後、電解
液中の溶媒成分が揮発して、いわゆるドライアップの状
態になり、電解コンデンサはオープンにいたる。
【0051】なお、電解液がほう酸を含んでいない場合
は、PVAが電解液に溶解すると、電解液は半固体化
し、耐電圧も向上しない。
【0052】また、電解液の耐電圧の維持のため、電解
液中にPVAを添加した場合は、電解液の粘度が上昇
し、コンデンサ素子への含浸が困難になり、電解液の電
導度も上昇し、耐電圧も本発明ほどは向上しない。
【0053】そして、本発明においては、第一の発明と
同様に,電解液の溶質として、1,6−デカンジカルボ
ン酸等の側鎖を有するジカルボン酸類とほう酸を用いて
いるので、電解液の電導度を向上させることができ、コ
ンデンサの誘電損失を低減することができる。
【0054】以上のように、本発明のコンデンサ素子の
上下端面に形成させたPVA層と電解液の相乗効果によ
って、高耐圧、高過電圧特性、低誘電損失特性を有する
電解コンデンサを得ることができる。
【0055】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明を更に具体的
に説明する。
【0056】(実施例1)PVA(ケン化度98モル
%、重合度1700)を35%溶解した水溶液を紡糸口
金孔より熱空気中に押し出して、糸状を形成して、これ
を巻き取って、PVA繊維を形成する。次に、クラフト
のパルプに離解、除塵、脱水処理を施し、これを叩解す
る。このクラフトに前記のPVA繊維を80:20の割
合で混合する。そしてこの混合原料を円網抄紙機で抄造
して、電解紙を形成する。図4に示すように、この電解
紙を裁断して形成したセパレータを、陰極箔及び、耐電
圧が750Vである陽極箔の間に挟み、巻回して、50
0V−10μFのコンデンサ素子を作成した。次に、エ
チレングリコール100部、1,7−オクタンジカルボ
ン酸アンモニウム15部、ほう酸3.5部の電解液を作
成した。そして、この電解液をコンデンサ素子に含浸
し、アルミニウムケースに入れてゴム封口し、次いで、
加熱、550V印加して、再化成し、アルミニウム電解
コンデンサを作成した。
【0057】(実施例2)図4に示すように、粗面化し
たアルミニウム箔の表面に酸化皮膜を形成した陽極箔1
4とアルミニウム箔よりなる陰極箔15と紙などよりな
るセパレータ12とともに巻回することによってコンデ
ンサ素子1が形成される。そして、このコンデンサ素子
1に、エチレングリコール100部、1,7−オクタン
ジカルボン酸アンモニウム15部、ほう酸3.5部から
なる駆動用電解液を含浸する。次いで、図1に示すよう
に、このコンデンサ素子の端面12、13にPVA粉末
を塗布してPVA層を形成し、有底円筒状の外装ケース
2に収納し、外装ケース2の開口部を封口部材で封口
し、85℃で熱処理した後に、550Vで再化成して、
電解コンデンサを作成した。作成した電解コンデンサの
定格は、500V、10μFである。
【0058】(実施例3)実施例1の電解液に代えて、
エチレングリコール100部、1,6−デカンジカルボ
ン酸アンモニウム15部、ほう酸3.5部からなる電解
液を用い、同様に、電解コンデンサを作成した。
【0059】(実施例4)実施例1の電解液に代えて、
エチレングリコール100部、ほう酸10部、1,6−
デカンジカルボン酸アンモニウム1部にアンモニウムガ
スを注入した電解液を用い、同様に、電解コンデンサを
作成した。
【0060】(比較例1)実施例1の電解液に代えて、
エチレングリコール100部、セバシン酸アンモニウム
8部、ほう酸5部からなる電解液を用い、同様に、電解
コンデンサを作成した。
【0061】(比較例2)実施例1の電解液に代えて、
エチレングリコール100部、1,7−オクタンジカル
ボン酸アンモニウム15部からなる電解液を用い、同様
に、電解コンデンサを作成した。
【0062】(比較例3)実施例1の電解液に代えて、
エチレングリコール100部、ほう酸30部にアンモニ
アガスを注入した電解液を用い、同様に、電解コンデン
サを作成した。
【0063】(従来例1)実施例1において、通常のセ
パレータを用い、電解液として、エチレングリコール8
0部、ジエチレングリコール20部、ほう酸15部、
1,6−デカンジカルボン酸アンモニウム10部にアン
モニアガスを注入したものを用い、同様に電解コンデン
サを作成した。
【0064】(従来例2)実施例1において、通常のセ
パレータを用い、電解液として、エチレングリコール1
00部、1,6−デカンジカルボン酸アンモニウム5部
を用い、同様に電解コンデンサを作成した。
【0065】つぎに、これらの電解コンデンサについ
て、高温負荷試験を行った。試験条件は、印加電圧50
0V、105℃、1000時間であり、その結果を表1
に示す。
【0066】
【表1】
【0067】(表1)から明らかなように、側鎖を有し
ないジカルボン酸であるセバシン酸とほう酸を用いた比
較例1、電解液にほう酸を含まない比較例2では再化成
中にショートが発生し、通常のセパレータを用い、溶質
として1,6−デカンジカルボン酸を用いた従来例2で
は、高温負荷試験中にショートが発生しており、定格5
00Vの電解コンデンサが作成可能な耐電圧特性は得ら
れていない。また、溶質として、ほう酸のみを用いた比
較例3、通常のセパレータを用い、電解液にエチレング
リコール、ジエチレングリコール、ほう酸、1,6−デ
カンジカルボン酸アンモニウムを用いた従来例1では、
初期のtanδも高く、2000時間後のtanδも高
いものになっている。これらに対して、実施例1〜4に
おいては、初期のtanδは、比較例3、従来例2の約
1/2〜1/5と低い値を示しており、105℃、20
00時間後も大きな変化はなく、本発明の電解コンデン
サの高い耐電圧特性により、定格500Vの電解コンデ
ンサを実現している。
【0068】次いで、過電圧特性を評価するために、実
施例1〜4、従来例1の電解コンデンサを20個用意
し、550Vおよび600Vを印加し、105℃で50
時間の過電圧試験を行った。その結果を表2に示す。
【0069】
【表2】
【0070】(表2)から明らかなように、従来例1で
は、600V印加試験においてショートが発生している
が、実施例1〜4では、ショートの発生がなく、過電圧
特性も向上している。
【0071】以上のように、本発明のセパレータないし
PVA層をコンデンサ素子の両端面に形成させた構造
と、電解液の溶質として側鎖を有するジカルボン酸類と
ほう酸を用いることにより、これらの相乗効果によっ
て、低誘電損失、高耐電圧、さらに、高過電圧特性を有
する電解コンデンサを得ることができる。
【0072】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、陽極
箔と陰極箔とセパレータを巻回してなるコンデンサ素子
に駆動用電解液を含浸し、このコンデンサ素子を外装ケ
ースに収納し、この外装ケースの開口部を封口部材で封
口してなる電解コンデンサにおいて、ポリビニルアルコ
ール溶液を気体中へ押し出して形成したフィラメント状
の繊維を混抄したセパレータを用いているか、もしく
は、少なくとも、コンデンサ素子の上下両端面にPVA
からなる層を形成している。そして、いずれの場合に
も、電解液として、側鎖を有するジカルボン酸またはそ
の誘導体、またはそれらの塩と、ほう酸を含んでいる。
したがって、本発明の構成の用いるPVAが電解液に溶
解して、電解液の火花電圧が上昇し、その際に、電解液
の電導度が上昇せず、さらに、側鎖を有するジカルボン
酸またはその誘導体、またはそれらの塩と、ほう酸は高
火花電圧、高電導度を有しているので、これらの相乗効
果により、高耐圧、低誘電損失、さらに、高い過電圧特
性を有する、電解コンデンサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例を示す断面図である。
【図4】コンデンサ素子の構造図である。
【図4】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 コンデンサ素子 11 電極タブ 12 コンデンサ素子の端面 13 コンデンサ素子の端面 14 陽極箔 15 陰極箔 16 セパレータ 2 外装ケース 21 外装ケースの内底面 3 封口部材 4 PVA層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例を示す断面図である。
【図4】コンデンサ素子の構造図である。
【図】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】 1 コンデンサ素子 11 電極タブ 12 コンデンサ素子の端面 13 コンデンサ素子の端面 14 陽極箔 15 陰極箔 16 セパレータ 2 外装ケース 21 外装ケースの内底面 3 封口部材 4 PVA

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極箔と陰極箔とセパレータを巻回してな
    るコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸し、このコンデ
    ンサ素子を外装ケースに収納し、この外装ケースの開口
    部を封口部材で封口してなる電解コンデンサにおいて、
    側鎖を有するジカルボン酸またはその誘導体、またはそ
    れらの塩と、ほう酸を含む駆動用電解液を用い、ポリビ
    ニルアルコール溶液を気体中へ押し出して形成したフィ
    ラメント状の繊維を混抄したセパレータを用いることを
    特徴とする電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】陽極箔と陰極箔とセパレータを巻回してな
    るコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸し、このコンデ
    ンサ素子を外装ケースに収納し、この外装ケースの開口
    部を封口部材で封口してなる電解コンデンサにおいて、
    側鎖を有するジカルボン酸またはその誘導体、またはそ
    れらの塩と、ほう酸を含む駆動用電解液を用い、少なく
    とも、コンデンサ素子の上下両端面にポリビニルアルコ
    ールからなる層を形成していることを特徴とする電解コ
    ンデンサ。
  3. 【請求項3】側鎖を有するジカルボン酸またはその誘導
    体、またはそれらの塩の含有率が、0.1〜35wt%
    である、請求項1または2記載の電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】ほう酸の含有率が0.1〜40wt%であ
    る、請求項1または2記載の電解コンデンサ。
  5. 【請求項5】側鎖を有するジカルボン酸またはその誘導
    体、またはそれらの塩の含有率が、0.5〜3wt%で
    あり、ほう酸の含有率が5〜40wt%である、請求項
    1または2記載の電解コンデンサ。
  6. 【請求項6】側鎖を有するジカルボン酸またはその誘導
    体、またはそれらの塩の含有率が、5〜25wt%であ
    り、ほう酸の含有率が0.1〜5wt%である、請求項
    1または2記載の電解コンデンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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