JPH11159587A - ベルトテンショナ機構 - Google Patents
ベルトテンショナ機構Info
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- JPH11159587A JPH11159587A JP9328725A JP32872597A JPH11159587A JP H11159587 A JPH11159587 A JP H11159587A JP 9328725 A JP9328725 A JP 9328725A JP 32872597 A JP32872597 A JP 32872597A JP H11159587 A JPH11159587 A JP H11159587A
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Abstract
のベルトテンショナは、構造が複雑でスペースを広くと
り、振動も大きい。 【解決手段】固定部材4に対して揺動自在な揺動部材6
の先端にテンショナプーリ3を支持する。固定部材4に
設けたステッピングモータ8によって、駆動伝達機構7
としてのウォームギア機構を介して回動させる。揺動部
材6と一体回動する回動部材33と、ウォームホイール
10とを遊びを設けて駆動連結する。ウォームホイール
10の連結孔11内で、回動部材33の連結突起12の
両回動方向に遊び領域13を設ける。揺動部材6および
テンショナプーリ3が、内蔵された弾性部材によって弾
性支持される。
Description
を調整するベルトテンショナ機構に関する。
動車のカーコンプレッサやオイルポンプ等の補機を駆動
するために用いられている。このベルト伝動装置では、
エンジンのクランク軸からプーリ及びベルトを介して一
定の変速比で駆動力が伝達されており、クランク軸の回
転数の増加と共に各種補機の回転数が増加する。その回
転数の増加と共に各種補機の効率も増加するが、ある回
転数以上では逆に効率が低下する。
転させることは、エネルギを無駄に消費し、補機の耐久
性にも影響を与える。そこで、可変径プーリを用いて補
機の回転数を調整し得るようにした無段変速機が提案さ
れている(例えば、公表特許公報平2−500261
号)。この公報の無段変速機では、ベルトに張力を負荷
することにより可変径プーリの有効径を変化させる変速
比設定用のテンショナを備えている。このテンショナで
は、ベルトに係合する回転自在なプーリの動作位置を、
油圧シリンダによって変位させて変位後の位置をロック
することにより、可変径プーリの有効径を変化させるよ
うにしている。
テンショナは、変位させた後のプーリの位置をロックす
る、言わばスタティックなテンショナであり、ベルトに
発生する振動や張力変動を減衰させる機能を有していな
い。したがって、ベルトの振動が収まり難いという問題
がある。
ルトの振動を減衰させる機能を有する公知のオートテン
ショナを新たに追加することも考えられるが、構造が複
雑となる。また、このオートテンショナを配置するスペ
ースが必要となり、無段変速機が大型になる。本発明は
上記課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で省
スペースを図りつつベルト振動の少ないベルトテンショ
ナ機構を提供することを目的とする。
の課題解決手段として、請求項1記載の発明は、固定部
材と、この固定部材に変位可能に設けられた可動部材
と、この可動部材に回動自在に支持されると共にベルト
に係合し、且つ可動部材の変位に伴ってベルトに張力を
与える第1の方向とその逆の第2の方向に変位するテン
ショナプーリと、固定部材に設けられ、上記可動部材を
駆動伝達機構を介して少なくとも第1の方向へ駆動する
駆動源と、上記駆動源から可動部材へ至る駆動伝達経路
に設けられた駆動連結に関する遊び領域と、上記可動部
材を第1の方向に付勢する弾性部材とを備えたことを特
徴とするものである。
動してテンショナプーリを変位させ、ベルト張力を調整
して変速比を変更することができる。また、駆動伝達経
路に設けられた遊びによって可動部材と駆動源との間の
駆動連結が断たれた状態では、弾性部材が可動部材を介
してテンショナプーリをベルト側への押圧状態に弾性支
持する。これにより、通常のオートテンショナと同様の
機能を得ることができる。
て、上記可動部材を第1の方向に付勢する弾性部材と、
可動部材の変位に抵抗を与える減衰力発生部材をさらに
備えたことを特徴とするものである。本発明では、駆動
伝達経路に設けられた遊びによって可動部材と駆動源と
の間の駆動連結が断たれた状態では、ベルトの張力変動
に伴ってテンショナプーリおよび可動部材が変位する
と、弾性部材および減衰力発生部材が協働してダイナミ
ックダンパとして機能する。これにより、ベルトの振動
やベルトの張力変動を抑え、ベルトのスリップや鳴き等
の発生を防止することができる。
おいて、上記可動部材は所定の軸線の回りに揺動自在な
揺動部材からなり、上記駆動伝達機構は、駆動源に連結
されたウォームと、このウォームと噛み合い且つ揺動部
材を揺動変位させるウォームホイールとを含むことを特
徴とするものである。本発明では、テンショナプーリが
揺動するタイプにおいてウォームギア機構を用いたの
で、テンンョナプーリ側からの逆入力の影響を駆動源が
比較的受け難くなる結果、テンショナプーリの位置をよ
り確実に保持することができる。上述の揺動タイプと比
べ駆動源とプーリとの間を離隔させうる自由度が大きい
ので、レイアウトによっては取付位置の自由度が増す。
おいて、上記可動部材は上記第1および第2の方向に直
線移動する直線動部材からなり、上記駆動伝達機構は、
駆動源に連結されたピニオンと、このピニオンと噛み合
い且つ直線動部材を直線動変位させるラック軸とを含む
ことを特徴とするものである。本発明では、テンショナ
プーリが直線往復動するタイプにおいてラックアンドピ
ニオン機構を用いたので、上述請求項3記載のウォーム
ギア機構に比べ、さらに速度効率を高くとれるので、相
対的に駆動源としての出力の小さいものが使用可能とな
る。
の何れか一つにおいて、上記駆動源がステッピングモー
タであることを特徴とするものである。ステッピングモ
ータであれば停止により回転位置を保持できるので、位
置決めが容易であると共に、回転位置を保持するための
機構を別途に設ける必要がなく、製造コストを安くする
ことができる。
の何れか一つにおいて、上記駆動源が油圧モータである
ことを特徴とするものである。本発明では、低圧の油圧
源を用いても油圧モータにより高いトルクを得ることが
できるので、例えば車両に組み込まれてエンジンオイル
等の低圧の動力源を用いる場合に適している。また、駆
動源として仮に油圧シンリダのような直線往復運動型を
用いた場合、低圧の動力源を用いるとシリンダ径を大き
くしなければならず、シリンダ径を小さくするには別途
高圧の動力源を必要とする問題があるが、本発明のよう
に回転型の駆動源を用いた場合には、省スペースを図る
ことができる。
付図面を参照しつつ説明する。図1(a),(b)は本
発明の一実施の形態に係るベルトテンンョナ機構1を含
むベルト式の無段変速装置50の概略構成を示してい
る。図1(a)はベルト2の走行速度に比して可変径プ
ーリ51の回転速度が相対的に遅くなった状態を示し、
図1(b)はベルト2の走行速度に比して可変径プーリ
51の回転速度が相対的に速くなった状態を示してい
る。
他の車両に搭載される駆動源によって補機を駆動するた
めのベルト式の無段変速装置の他、一般の工作機械等の
無段変速装置にも適用することができる。本無段変速装
置では、可変径プーリを駆動プーリおよび従動プーリの
何れに適用しても良く、1つの無段変速装置において、
1ないし2つ以上の従動プーリを可変径プーリとするこ
とも可能である。ただし、本実施の形態では、自動車に
搭載されて、車両の駆動源の出力軸に連なる回転軸に駆
動プーリとして可変径プーリを設けた例に則して説明す
る。
一対のプーリ主体202,203間に偏心可能に挟持さ
れ且つ外周面にベルト2が巻き掛けられる動力伝達リン
グ206を備えている。可変径プーリ51は、動力伝達
リング206を、プーリ主体202,203の軸心Kと
同心となる位置(図1(a)の状態に相当)と、軸心K
に対して所定量偏心する位置(図1(b)の状態に相
当)とに変位させることにより、ベルト2に対する有効
径を変化させる。
2を、上記ベルトテンショナ機構1に含まれるテンショ
ナプーリ3、位置が固定されたアイドラプーリ52、お
よび上記可変径プーリ51に対して順次に巻き回してい
る。ベルト2は、図示していないが、1ないし複数の補
機の回転軸に設けられた従動プーリにも巻き回されてい
る。補機としては、スーパーチャージャー、エアーポン
プ、オルタネータ、エアコンディショナ用コンプレッ
サ、パワーステアリング用油圧ポンプおよびウオータポ
ンプ等を例示することができる。
機構1は、車両の駆動源のボディ等に固定される固定部
材4と、この固定部材4に対して回動軸線5の回りに揺
動変位自在な可動部材としての揺動部材6とを備えてお
り、この揺動部材6の先端にテンショナプーリ3を回転
自在に支持している。上記の固定部材4には、揺動部材
6を駆動伝達機構7を介して駆動する駆動源としてのス
テッピングモータ8が支持されている。駆動伝達機構7
は、ステッピングモー夕8の回転軸8aの同軸上に一体
回転可能に取り付けられたウォーム9と、このウォーム
9と噛み合い且つ上記の回転軸線5の回りに回動自在に
支持されたウォームホイール10とを含んでいる。
Sを入力し該信号Sに基づいてステッピングモー夕6の
動作を制御するコントローラである。具体的には、車両
の駆動源の回転速度が所定値よりも遅い場合は、図1
(a)に示すように揺動部材6を時計回り(テンショナ
プーリ3がベルト2に張力を与える第1の方向)に回動
させて、駆動プーリとしての可変径プーリ51の有効径
を小さくして、補機の回転速度を相対的に速くする。一
方、車両の駆動源の回転速度が所定値よりも速い場合
は、図1(b)に示すように揺動部材6を反時計回り
(第1の方向の逆方向)に回動させて、ベルト2をたぐ
り寄せることにより、可変径プーリ51の有効径を相対
的に大きくする。
は、上記回動軸線5を中心とする円周の等配に複数の連
結孔11,…を貫通形成している一方、揺動部材6と一
体回転可能に連結される後述する回動部材33は、上記
回動軸線5を中心とする円周の等配に、上記複数の連結
孔11,…内にそれぞれ遊嵌される複数の円柱状の連結
突起12,…を一体に形成している。これにより、揺動
部材6と一体回動する回動部材33と、ウォームホイー
ル10とは回転方向に所定の遊び領域13を有して互い
に駆動連結されている。すなわちウォームホイール10
と揺動部材6とが遊び領域13を有して互いに駆動連結
されている。
ベルトテンショナ機構1は、テンショナプーリ3がベル
ト2に張力を与える方向に揺動部材6を付勢するねじり
コイルばねからなる弾性部材14(図3参照)と、揺動
部材6の揺動に摩擦抵抗を与える減衰力発生部材として
の摩擦部材36,39(図3参照)とを含んでいる。図
1(a)に対応する図2に示す状態では、連結突起12
の両側に遊び領域13,13が形成されており、揺動部
材6およびテンショナプーリ3が、ウォームホイール1
0側への連結を解かれている。一方、図1(b)に対応
する図7に示す状態では、ウォームホイール10が時計
回りに回動することにより、連結孔12の反回動側端部
に回動部材33の連結突起11が係合され、両者に遊び
がない状態で回動部材33、揺動部材6およびテンショ
ナプーリ3を時計回りに回動させる。
31には、転がり軸受32を介してテンショナプーリ3
が回動自在に支持されている。上記の固定部材4は、ボ
ス16を有する下部材17を備えている。また、下部材
17には、上記の回動軸線5と同心に配置されると共に
一端および他端が固定部材4および揺動部材6にそれぞ
れ係合された上記のねじりコイルばねからなる弾性部材
14が収容されている。
軸線5と同心の筒状部23が形成されており、この筒状
部23も弾性部材14の一部を収容している。弾性部材
14はテンショナプーリ3がベルト2を弾力的に押圧す
る方向(図3において時計回り)に上記揺動部材6を回
動付勢している。24は揺動部材6の揺動角度を所定範
囲内に規制するストッパピンである。
画される収容空間27内に、上記の駆動伝達機構7とし
てのウォーム9およびウオームホイール10、並びに上
記の回動部材33が収容されている。一方、固定部材4
の下部材17のボス16には、揺動部材6の基端部22
の内径側に配置されるスリーブ29が、揺動自在に嵌め
合わされている。このスリーブ29の内周面とボス16
の外周面との間には、軸方向に並ぶ一対の筒状の摺動部
材30,30が介在している。
41、ウォームホイール10、スラストブッシュ42、
フランジ付カラー35が、図における下方から順に嵌め
合わされている。回動部材33は、基端部22に一体回
動可能に連結されている。また、上記のスラストブッシ
ュ41,42によって環状のウオームホイール10が回
動自在に支持されている。そして、上述した如く、ウォ
ームホイール10の連結孔11に回動部材33が遊嵌さ
れている。
して固定部材4の下部材17のボス16にねじ込まれて
いる。これにより、フランジ付カラー35がねじ28の
頭部とボス16の上端面との間で挟持された状態で回動
不能に固定され、揺動部材6の揺動を支持している。フ
ランジ付カラー35のフランジ下面と揺動部材6の基端
部22の間には、上記の摩擦部材36は挟持されてい
る。摩擦部材36は揺動部材6の揺動に摩擦抵抗を与え
る減衰力発生部材として機能する。
リ51について説明する。図4は可変径プーリ51の断
面図である。図4を参照して、可変径プーリ51は、車
両の駆動源の出力軸に連なる回転軸201の周囲に軸方
向に移動自在な第1および第2の環状のプーリ主体20
2,203を備えており、これらプーリ主体202,2
03の互いの対向面にそれぞれ動力伝達面204,20
5を形成している。これら一対の動力伝達面204,2
05は互いに逆向きに傾斜したテーパ状にされており、
両動力伝達面204,205によって、断面略台形形状
の動力伝達リング206が、両プーリ主体202,20
3の軸心Kに対して偏心可能(図6参照)に挟持されて
いる。
ルト2への伝動面208が形成され、この伝動面208
にベルト2が巻き掛けられている。伝動面208には、
ベルト2の周回方向に沿って延びる複数の互いに平行な
リブ236とそれぞれ噛み合う複数の周溝237が形成
されている。リブ236は例えば断面略V字形形状をし
ている。動力伝達リング206の両側面はそれぞれ対応
する動力伝達面204,205と接触してトルクを伝達
するテーパ状の動力伝達面209,210を構成してい
る。
た、動力伝達リング206としては、耐久性に優れ且つ
摩擦係数が高い樹脂、例えば、フェノール樹脂に、炭素
繊維、芳香族ポリアミド繊維およびグラファイトを配合
した樹脂材料を成形してなるものが好ましい。本樹脂で
あれば、高強度を耐摩耗性に優れているにもかかわら
ず、相手部材への攻撃性が穏やかであり、しかも温度に
かかわらず安定した摩擦係数を持つ。また、樹脂材料中
における炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維およびグラフ
ァイトの含有割合としては、炭素繊維5〜30重量%、
芳香族ポリアミド繊維5〜15重量%、グラファイト1
0〜15重量%の範囲にあることが、耐摩耗性を向上さ
せ、摩擦係数をより安定させる点で好ましい。
2のプーリ主体202,203を互いに近づく方向に付
勢する付勢手段としてのダイヤフラムスプリング211
を備えており、このダイヤフラムスプリング211は、
回転軸201と連動回転する円板フランジ状の連結部2
12に複数の軸状部213を介して一体回転可能に連結
されている。
径部214および外径部215は、第1および第2のプ
ーリ主体202,203にそれぞれ一体回転可能に係合
されている。これにより、両プーリ主体202,203
とダイヤフラムスプリング211が回転軸201と一体
に回転するようになっている。従動プーリである本可変
径プーリ51では、ベルト2から、動力伝達リング20
6、両プーリ主体202,203およびダイヤフラムス
プリング211を介して回転軸201へトルクが伝達さ
れる。
スプリング211の内径部214および外径部215に
は、それぞれ円周等配に配置された放射状の連結溝21
6,217が形成されている。また、ダイヤフラムスプ
リング211の径方向の中間部において、上述した軸状
部213を貫通させる支持孔231が円周等配に形成さ
れている。
部218とこの円板部218の内周に形成された円筒状
のボス部219とを備えている。円板部218は上記の
動力伝達面204を形成している。また、ボス部219
は回転軸201の周面に滑り軸受としてのブッシュ22
0を介して軸方向にスライド自在に支持されている。2
34は第1のプーリ主体202が回転軸201から抜脱
することを防止するストッパであり、回転軸201の端
部の周溝に嵌め入れられたスナップリングからなる。
部221とこの円板部221の内周に形成された円筒状
のボス部222とを備えている。円板部221は上記の
動力伝達面205を形成している。第2のプーリ主体2
03のボス部222は、第1のプーリ主体202のボス
部219を取り囲み、この第1のプーリ主体202のボ
ス部219によって滑り軸受としてのブッシュ223を
介して軸方向にスライド自在に支持されている。
5の背面224の外周緑部には、ダイヤフラムスプリン
グ211の外径部215の複数の連結溝217にそれぞ
れ嵌め入れられる複数の板状の連結突起233が円周等
配で放射状に形成されている。第2のプーリ主体203
の背面224がダイヤフラムスプリング211の外径部
215によって押圧されて、第2のプーリ主体203が
第1のプーリ主体202へ近づく方向に付勢されてい
る。
は、第2のプーリ主体203のボス部222を貫通して
第2のプーリ主体203の動力伝達面205の背面22
4側へ延びており、ボス部219が第2のプーリ主体2
03の背面側へ延びる部分を構成している。この背面側
へ延びる部分としてのボス部219の端部には、当該端
部とダイヤフラムスプリング211の内径部214とを
一体回転可能に連結するための環状の連結部材225が
設けられている。
9の端部にねじ結合されて一体回転可能に固定されてい
る。この連結部材225を介して伝達されるトルクがね
じ締め方向に働くようにされており、固定が緩むことか
ないようになっている。この連結部材225はダイヤフ
ラムスプリング211の内径部214を軸方向に押すた
めの円板状の押圧板部226と、この押圧板部226に
円周等配で放射状に形成された複数の連結突起227と
を形成している。上記の押圧板部226がダイヤフラム
スプリング211の内径部214によって押圧され、連
結部材225を介して第1のプーリ主体202が第2の
プーリ主体203へ近づく方向に付勢されている。ま
た、複数の連結突起227は、ダイヤフラムスプリング
211の内径部214の複数の連結溝216にそれぞれ
嵌め入れられている。
体に形成された円板状のフランジ部228と、このフラ
ンジ部228の周囲を取り囲んで配置された環状部材2
29とを含んでいる。フランジ部228の外周面と環状
部材229の内周面との間には、両者に例えば焼き付け
等により接合されたゴム等の環伏の弾性部材230が介
在している。この弾性部材230は環状部材229とフ
ランジ部228とを弾性的に連結してトルク伝達を可能
にすると共に、環状部材229を回転方向に弾性支持す
ることになる。
状部材229を軸方向に貫通して複数の貫通孔が円周等
配に形成され、各貫通孔には上記軸状部213が挿通さ
れて固定されている。これら軸状部213がダイヤフラ
ムスプリング211の支持孔231に嵌め入れられ、ダ
イヤフラムスプリング211と連結部212とを一体回
転可能に連結する。
径部214と外径部215とに互いに逆向きの集中荷重
を受けた軸対称曲げの状態となるが、このとき各軸状部
213によって、支持孔231の位置におけるダイヤフ
ラムスプリング211の軸方向の変位が規制されること
から、各軸状部213による支持半径dを所定に設定す
ることにより、内径部214と外径部215とを相等し
いストローク量で互いに逆向きに変位させることが可能
となる。
タ8によってテンショナプーリ3を時計回りに揺動変位
させててベルト2をたぐり寄せることにより、可変径プ
ーリ51のダイヤフラムスプリング211の付勢力に抗
して動力伝達リング206を、両プーリ主体202,2
03を互いに離反させつつ図6および図1(b)に示す
ように偏心させて、巻きかけられたベルト2対する有効
径Dを変化させることができる。一方、ベルトテンショ
ナ機棚1がステッピングモータ8によってテンショナプ
ーリ3を反時計回りに揺動変位させてベルト2のたぐり
寄せを解除すると、ダイヤフラムスプリング211の付
勢力によって図4および図1(a)に示すように動力伝
達リング206は同心位置に戻されることになる。
1において、揺動部材6の連結突起12とウォームホイ
ール10の連結孔11との間に、揺動部材6の双方向の
回動に対して遊び領域13,13が生じる。この状態で
は、可変径プーリ51側の弾性部材としてのダイヤフラ
ムスプリング211が動力伝達リング206およびベル
ト2を介してテンショナプーリ3を反時計回りに付勢し
ようとする付勢力と、ベルトテンショナ機構1に内蔵し
た弾性部材14が揺動部材6を介してテンショナプーリ
3を時計回りに付勢しようとする力とがバランスする位
置にテンショナプーリ3が変位することになる。すなわ
ち、ベルトテンショナ機構1の弾性部材14が揺動部材
6およびテンショナプーリ3を弾性支持することによ
り、通常のオートテンショナと同様の機能も果たすこと
ができ、ベルトの振動や張力変動を抑制することができ
る。
39が協働してダイナミックダンパとして機能するの
で、ベルトの振動やベルトの張力変動を効果的に抑え、
ベルトのスリップや鳴き等の発生を確実に防止すること
ができる。また、テンショナプーリ3が揺動するタイプ
において駆動伝達機構7としてウォームギア機構を用い
たので、テンショナプーリ3側からの逆入力の影響を駆
動源としてのステッピングモータ8が受け難くなる結
果、テンショナプーリ3の位置をより確実に保持するこ
とができる。
により回転位置を保持できるので、位置決めが容易であ
ると共に、回転位置を保持するための機構を別途に設け
る必要がなく、サーボモータ等を用いる場合と比較して
製造コストを安くすることができる。図8および図9は
本発明の他の実施の形態のベルトテンショナ機構を示し
ている。本実施の形態が図2の実施の形態と主に異なる
のは、下記である。すなわち、 1)図2の実施の形態では、可動部材を固定部材に対し
て揺動する揺動部材により構成したが、本実施の形態で
は、可動部材を、固定部材に対して直線移動する直線動
部材により構成した。 2)図2の実施の形態では、駆動源としてのステッピン
グモー夕8の駆動力を可動部材に伝達するための駆動伝
達機構をウォームギア機構により構成したが、本実施の
形態では、ラックアンドピニオン機構により構成した。
機構1Aは、固定部材55と、この固定部材55に直線
動可能に設けられた直線動部材56とを備えており、こ
の直線動部材56の先端にテンショナプーリ3が回動自
在に支持されている。上記の固定部材55には、上記の
直線動部材56を駆動伝達機構7Aを介して駆動する駆
動源としのステッピングモー夕8が支持されている。駆
動伝達機構7Aは、スナッピングモータ8の回転軸8a
に一体回転可能に取り付けられたピニオン57と、この
ピニオン57と噛み合うラック歯を有し、直線動部材5
6の移動方向に延びて直線動部材56を押すことのでき
るラックバー58とを含んでいる。
収容してこれを進退自在に支持するシリンダ部59を有
しており、このシリンダ部59の奥部に上記ラックバー
58を収容して進退自在に支持する支持孔60を有して
いる。シリンダ部59の内周面には、直線動部材56を
進退自在に支持する一対のブツシュ61,61が固定さ
れている。また、シリンダ部57の最奥側の内周面に
は、直線動部材56の外周面に摺接して直線勤部材56
の移動に摩擦抵抗を与える減衰力発生手段としての筒状
の摩擦部材62が固定されている。
には、ラックバー58の一端58a側をスライド自在に
支持する一対のブッシュ63,63が固定されている。
一方、ラックバー58の他端58b側は、直線動部材5
6に形成された支持孔64内に導入され、支持孔64の
内周面に固定されたブッシュ65によってスライド自在
に支持されている。66はラックバー58の他端58a
との接触時の衝撃を緩衝する例えば樹脂製の緩衝部材で
ある。
部67が形成されており、このフランジ部60と、固定
部材55に形成された環状段部68との間に、直線勤部
材56をテンショナプーリ3がベルトに張力を与える方
向(図において左方)に付勢する圧縮コイルばねからな
る弾性部材69が介在している。直線動部材56が固定
部材55側へ後退した状態を示す図8が、図1(a)に
示す動力伝達リング206が同心である状態に対応して
いる。この状態では、図8に示すように、ラックバー5
8の池端58aと緩衝部材66との間に所定の遊び領域
70が形成されている。
寄せるように進出した状態を示す図9が、図1(b)に
示す動力伝達リング206が偏心された状態に対応して
いる。この状態では、ラックバー58の他端58aと緩
衝部材66が接触し、ラックバー58と直線動部材56
は図において左方へ一体移動する。本実施の形態では、
動力伝達リング206が同心のときに、図8に示すよう
に本ベルトテンショナ機構1に遊び領域70が設けられ
ることから、テンショナプーリ3および直線勤部材56
が弾性部材69によって弾性支持される結果、通常のオ
ートテンショナとしての機能を果たすことができる。ベ
ルト2の振動や張力変動を抑制することができる。
協働してダイナミックダンパとして機能するので、ベル
ト2の振動やベルト2の張力変動を効果的に抑え、ベル
ト2のスリップや鳴き等の発生を確実に防止することが
できる。また、テンショナプーリ3が直線動するタイプ
において駆動伝達機構7Aとしてラックアンドピニオン
機構を用いたので、上述の揺動タイプと比べ駆動源とプ
ーリとの間を離隔させうる自由度が大きいので、レイア
ウトによっては取付位置の自由度が増す。しかも、上述
のウォームギア機構に比べ、さらに速度効率を高くとれ
るので、相対的に駆動源としての出力の小さいものが使
用可能となる。
により回転位置を保持できるので、位置決めが容易であ
ると共に、回転位置を保持するための機構を別途に設け
る必要がなく、サーボモータ等を用いる場合と比較して
製造コストを安くすることができる。次いで、図10は
本発明の他の実施の形態に係るベルトテンショナ機構を
示している。本実施の形態が図8の実施の形態と異なる
のは、駆動源としてステッピングモータに代えて油圧モ
ータを用いたことである。
機構1Bでは、油圧モータ71として、例えば一対のギ
アを噛み合わせて構成されるギアモータを用いることが
できる。油圧モータ71の出力軸72から、第1ピニオ
ン73、第1平歯車74、第2ピニオン75および第2
平歯車76を介して、駆動伝達機構7A(ラックアンド
ピニオン機構)のピニオン57が駆動されるようになっ
ている。
力軸72に一体回転可能に固定されている。第1平歯車
74と第2ピニオン75は一体回転可能に連結される共
に、固定部材55によって回転自在に支持されている。
ラックバー58と噛み合うピニオン57と、第2平歯車
76とは一体回転可能に連結されている共に、これら
は、第1ピニオン73に対して相対回転自在に固定部材
55によって支持されている。
吐出口78にそれぞれ接続される一対の油路79,80
は、例えは車両に搭載されるエンジンオイルの供給源8
1および低圧側82にそれぞれ接続される一対の油路8
3,84と方向制御弁85を介して接続されるようにな
っている。この方向制御弁85は、供給源81を油圧モ
ータ71の吸込口77に接続し、吐出口を78を低圧側
82に接続する第1の状態と、その逆の接続となる第2
の状態と、吸込口88および吐出口78への接続を絶つ
第3の状態(図10の状態に相当)とに切り替えるもの
である。他の構成については図8の実施の形態と同様で
あるので、図に同一符号を付してその説明を省略する。
様の作用効果を奏することに加えて、低圧の油圧源を用
いても油圧モータ71により高いトルクを得ることがで
きるので、例えば車両に組み込まれてエンジンオイル等
の低圧の動力源を用いる場合に適している。また、駆動
源として仮に油圧シンリダのような直線往復運動型を用
いた場合、低圧の動力源を用いるとシリンダ径を大きく
しなければならず、シリンダ径を小さくするには別途高
圧の動力源を必要とする問題があるが、本実施の形態の
ように回転型の駆動源である油圧モータ71を用いた場
合には、省スペースを図ることができる。
れるものではなく、本発明の範囲で種々の変更を施すこ
とができる。例えば、減衰力発生部材としては、摩擦抵
抗を発生する摩擦部材の他、粘性抵抗を発生するオリフ
ィスを用いることができる。
て可動部材を駆動してテンショナプーリを変位させ、ベ
ルト張力を調整する。また、駆動伝達経路の遊び領域に
よって可動部材側への駆動連結が断たれた状態で、弾性
部材が可動部材およびテンショナプーリを弾性支持する
ことにより、通常のオートテンショナと同様の機能も果
たすことができ、ベルトの振動や張力変動を抑制するこ
とができる。別途にオートテンショナを設ける場合と比
較して構造を簡素化でき且つ省スペースを達成できる。
て可動部材側への駆動連結が断たれた状態で、ベルトの
張力変動に伴ってテンショナプーリおよび可動部材が変
位すると、弾性部材および減衰力発生部材が協働してダ
イナミックダンパとして機能する。これにより、ベルト
の振動やベルトの張力変動を抑え、ベルトのスリップや
鳴き等の発生を防止することができる。
リが揺動するタイプにおいてウォームギア機構を用いた
ので、テンショナプーリ側からの逆入力の影響を駆動源
が比較的受け難くなる結果、テンショナプーリの位置を
より確実に保持することができる。請求項4記載の発明
では、テンショナプーリが直線往復動するタイプにおい
てラックアンドピニオン機構を用いたので、上述の揺動
タイプと比べ駆動源とプーリとの間を離隔させうる自由
度が大きいので、レイアウトによっては取付位置の自由
度が増す。また、請求項3記載のウォームギア機構に比
べ、さらに速度効率を高くとれるので、相対的に駆動源
としての出力の小さいものが使用可能となる。
ータであれば停止により回転位置を保持できるので、位
置決めが容易であると共に、回転位置を保持するための
機構を別途に設ける必要がなく、製造コストを安くする
ことができる。請求項6記載の発明では、例えば車両に
組み込まれてエンジンオイル等の低圧の動力源を用いる
場合にも油圧モータにより高いトルクを得ることができ
る。また、回転型の駆動源を用いることになり、往復直
線動型の駆動源を用いる場合と比較して省スペースを図
ることができる。
機構、およびこれを含む無段変速装置の概略図である。
る。
図であり、動力伝達リングが同心位置にある状態を示し
ている。
グの正面図である。
ーリの縦断面図である。
機構の部分断面正面図である。
ナ機構の部分断面正面図である。
寄せた状態を示す部分断面正面図である。
テンショナ機構の部分断面正面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】固定部材と、 この固定部材に変位可能に設けられた可動部材と、 この可動部材に回動自在に支持されると共にベルトに係
合し、且つ可動部材の変位に伴ってベルトに張力を与え
る第1の方向とその逆の第2の方向に変位するテンショ
ナプーリと、 固定部材に設けられ、上記可動部材を駆動伝達機構を介
して少なくとも第1の方向へ駆動する駆動源と、 上記駆動源から可動部材へ至る駆動伝達経路に設けられ
た駆動連結に関する遊び領域と、 上記可動部材を第1の方向に付勢する弾性部材とを備え
たことを特徴とするベルトテンショナ機構。 - 【請求項2】上記可動部材の変位に抵抗を与える減衰力
発生部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載
のベルトテンショナ機構。 - 【請求項3】上記可動部材は所定の軸線の回りに揺動自
在な揺動部材からなり、 上記駆動伝達機構は、駆動源に連結されたウォームと、
このウォームと噛み合い且つ揺動部材を揺動変位させる
ウォームホイールとを含むことを特徴とする請求項1又
は2記載のベルトテンショナ機構。 - 【請求項4】上記可動部材は上記第1および第2の方向
に直線移動する直線動部材からなり、 上記駆動伝達機構は、駆動源に連結されたピニオンと、
このピニオンと噛み合い且つ直線動部材を直線動変位さ
せるラック軸とを含むことを特徴とする請求項1又は2
記載のベルトテンショナ機構。 - 【請求項5】上記駆動源がステッピングモータであるこ
とを特徴とする請求項1ないし4の何れか一つに記載の
ベルトテンショナ機構。 - 【請求項6】上記駆動源が油圧モータであることを特徴
とする請求項1ないし4の何れか一つに記載のベルトテ
ンンョナ機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32872597A JP3698878B2 (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | ベルトテンショナ機構 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11159587A true JPH11159587A (ja) | 1999-06-15 |
JP3698878B2 JP3698878B2 (ja) | 2005-09-21 |
Family
ID=18213487
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32872597A Expired - Lifetime JP3698878B2 (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | ベルトテンショナ機構 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3698878B2 (ja) |
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- 1997-11-28 JP JP32872597A patent/JP3698878B2/ja not_active Expired - Lifetime
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