JPH11158776A - 布帛およびその製造方法 - Google Patents

布帛およびその製造方法

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JPH11158776A
JPH11158776A JP25121698A JP25121698A JPH11158776A JP H11158776 A JPH11158776 A JP H11158776A JP 25121698 A JP25121698 A JP 25121698A JP 25121698 A JP25121698 A JP 25121698A JP H11158776 A JPH11158776 A JP H11158776A
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heat
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弘二 川上
Kiyoshi Aihara
清 相原
Takehiko Mitsuyoshi
威彦 三吉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、ゴミ焼却炉、石炭ボイラー、金属溶
解炉などの150℃〜250℃の高温で使用される濾布
として、耐熱性とプリーツ加工性、およびプリーツ加工
後の高温時での形態保持性を兼ね備えた布帛およびその
製造方法を提供する。 【解決手段】ポリフェニレンサルファイド繊維からなる
不織布に合成樹脂が前記不織布の全重量に対して5〜5
0重量%の範囲内で含浸された耐熱性布帛であって、J
ISL−1096で規定するガーレ法に基づく剛軟度が
3000〜10000mgfの範囲内であることを特徴
とする布帛である。本発明の布帛は、耐熱性、プリーツ
加工性、プリーツ加工後の高温時での形態保持性を兼ね
備えた布帛が得られ、ゴミ焼却炉、石炭ボイラー、金属
溶解炉などから排出されるダストを高温集塵するための
フィルター材などに使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた耐熱性、プ
リーツ加工性、およびプリーツ加工後の高温時での形態
保持性を兼ね備えた布帛およびその製造方法に関するも
のである。
【0002】本発明の布帛は、例えば、ゴミ焼却炉、石
炭ボイラー、あるいは金属溶解炉などから排出される高
温ダストを集塵するためのフィルター用濾布などに好適
に使用されるものである。
【0003】
【従来の技術】従来、例えば、ゴミ焼却炉、石炭ボイラ
ー、金属溶解炉などから排出されるダストを集塵するた
めのフィルターとしては、周知のように、バグフィルタ
ーが用いられてきた。
【0004】そのバグフィルター濾材は、用途によって
も違うが、排ガスの温度が150〜250℃の高温であ
ることから耐熱性を必要とする。また、この温度雰囲気
下において高捕集効率が必要なことから、限られた空間
内で、すなわち狭い空間内で濾過面積をできるだけ多く
とる必要があった。
【0005】従来、このような高温下で使用される濾布
は、ポリフェニレンサルファイド(以下、「PPS」と
いう)繊維、メタアラミド繊維、ポリイミド繊維、フッ
素繊維、あるいはガラス繊維などの濾布素材を用いて、
基布とウェブとを積層し、ニードルパンチあるいは噴射
水流等によって繊維を絡合させることによって得られる
フェルトが用いられてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来のバグフィルター用フェルトは、濾過効率が劣るた
め、この分だけ濾過面積を大きくとる必要があった。
【0007】また、フェルトの濾過面積を大きくとろう
とすると、集塵機自体を大きくする必要がある。限られ
た空間の中でより大きく濾過面積を確保する手段とし
て、ビル空調用、空気清浄機用、掃除機用、エアコン用
などの一般的なフィルター材では、不織布にプリーツ加
工を施すことで、濾過面積を大きくすることが行われ、
これにより、濾過機能を高めてフィルターに使用され
る。しかしながら、従来のバグフィルター用フェルト
は、柔軟なものであるため、プリーツ加工は不可能であ
った。
【0008】本発明は、かかる問題を解決せんとするも
ので、ゴミ焼却炉、石炭ボイラー、金属溶解炉などの1
50℃〜250℃の高温で使用される濾布として、耐熱
性とプリーツ加工性、およびプリーツ加工後の高温時で
の形態保持性を兼ね備えた布帛およびその製造方法を提
供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用する。すなわ
ち、本発明は、ポリフェニレンサルファイド繊維からな
る不織布に、合成樹脂が該不織布の全重量に対して5〜
50重量%の範囲内で含浸された耐熱性布帛であって、
JIS L−1096で規定するガーレ法に基づく剛軟
度が3000〜10000mgfの範囲内である布帛を
提供するものである。
【0010】また、本発明は、少なくとも以下のステッ
プを含む布帛の製造方法を提供するものである。
【0011】A.カーディング法またはスパンボンド法
にて、構成繊維がポリフェニレンサルファイド繊維から
なる不織布を製造する第1工程、 B.前記不織布の構成繊維間に、合成樹脂を該不織布の
全重量に対して5〜50重量%の範囲内になるように含
浸させる第2工程、 C.前記樹脂が含浸された不織布を乾燥する第3工程、 D.乾燥された不織布の製品厚みを0.3〜3mmの範
囲内に設定する第4工程。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための最
良の形態を、図面等に基づいて具体的に説明する。
【0013】図1は、本発明の布帛を焼却炉の後部に設
けた集塵機のプリーツ型フィルターとして用いた例の概
略図である。なお、本発明の布帛は、本発明の技術的特
徴が活かされるものであれば、集塵機用途以外の用途に
も用いることができることはもちろんであり、特に限定
されるものではない。
【0014】図1中の1は、図示されていない前工程の
焼却炉から廃棄される高温の含じんガスの入口であり、
2はあらかじめ径の大きなダストを除去するための多孔
板である。3は本発明の布帛をプリーツ型に形成した濾
布(以下、「プリーツ型濾布」という)、4は外部から
高圧ガスを送り込むための高圧空気配管、5はそれぞれ
のプリーツ型濾布の入口付近に高圧ガスを噴射するため
のブローパイプである。6はホッパー、7は底部に溜ま
ったダストを定期的に排出するためのスクリューコンベ
ヤー、8は清浄化されたガスのガス出口である。
【0015】このように構成された集塵機において、ガ
ス入口1より含じんガスが入り、多孔板2を経てホッパ
ー6内に侵入する。ホッパー内の含じんガスはプリーツ
型濾布3を経ることにより清浄されたガスとなりガス出
口8より排出される。また、含じんガスを濾過すること
によりプリーツ型濾布3の表面に付着したダストは高圧
空気配管4を通じてブローパイプ5より噴射される高圧
エアーにより間欠的に払い落とされる。
【0016】本発明の布帛から形成されたプリーツ型濾
布3は、以下に詳しく説明するように耐熱性繊維として
のPPS繊維と合成樹脂とから構成されている。
【0017】本発明で用いられるPPS繊維とは、耐熱
性、耐薬品性、耐加水分解性に優れていることが知られ
ている繊維であり、該繊維はその構成単位の90%以上
が−(C64−S)n−(nは、1以上の整数)で構成
されるフェニレンサルファイド構造単位を含有する重合
体からなる繊維である。
【0018】上述した繊維の繊維長は、フィルターとし
て用いる場合での必要な強力を得るために2〜100m
mの範囲とするのが好ましい。繊維長が2mm未満の場
合、繊維どうしの絡合が不足し強力不足となる場合があ
るので望ましくない。また、100mmを越えると、繊
維の開繊不良が発生する場合があるので望ましくない。
また、繊維の繊度は、フィルターとして用いる場合で
の必要な強力を得るために0.1〜15デニールとする
のが好ましい。
【0019】すなわち、繊度が0.1デニール未満の場
合、単繊維強力が低くなるため布帛の強力も低くなり、
好ましくない場合がある。繊度が15デニールを越える
と、繊度が太すぎるため、製糸時に繊度むらが生じやす
く、紡糸安定性に欠け好ましくない場合がある。
【0020】本発明の布帛では、良好なプリーツ加工
性、およびプリーツ加工後の高温時での形態保持性に必
要な剛軟度を得るために、合成樹脂が含浸されて使用さ
れるものである。
【0021】該合成樹脂としては、熱硬化性樹脂または
熱可塑性樹脂が好ましい。
【0022】さらに好ましくは、熱硬化性樹脂を使用す
ることが、布帛が高温であるときにおけるプリーツの良
好な形態保持性を得る上で好ましい。
【0023】熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、あるいは不飽和ポ
リエステル樹脂が好ましく、最も好ましくは、特に、エ
ポキシ樹脂が、布帛が高温であるときにおけるプリーツ
の良好な形態保持性を得る上で好ましい。該エポキシ樹
脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF
型、ビスフェノールAD型が好ましく、中でも、ビスフ
ェノールA型が高温時におけるプリーツの形態保持性を
得る上でより好ましい。
【0024】また、PPS繊維からなる不織布に含浸さ
せる合成樹脂の量は、布帛の剛軟度の点から、不織布の
全重量に対して5〜50重量%の範囲にする必要があ
る。
【0025】5重量%より少ないと、布帛の剛軟度の不
足によりプリーツ加工性が悪くプリーツ加工後の形態保
持が難しい。一方、50重量%を越えると、布帛が硬す
ぎるためプリーツ加工が困難となる。
【0026】本発明の布帛が用いられて形成されるプリ
ーツ型濾布3は、上述したように、使用時においては、
一般に150〜250℃の高温にさらされることから、
そのような高温度下においてもプリーツの形態を維持す
る必要がある。
【0027】プリーツ型濾布3に形成される本発明の布
帛にPPS繊維を用いる理由としては、そのような高温
にさらされても、実質的にプリーツ型濾布の劣化を生じ
させないためである。
【0028】また、合成樹脂は、プリーツ加工性を良好
にするためと、高温時でもプリーツの形態を保持するた
めに使用するものである。標準状態(温度:20℃、大
気圧)での布帛の剛軟度は、本発明者らの各種知見によ
れば、プリーツ加工性とプリーツ加工後の高温時での形
態保持性の点から3000mgf以上10000mgf
以下にする必要があり、好ましくは3000mgf以上
7000mgf以下の布帛を使用することである。剛軟
度が3000mgfより小さい場合、プリーツ加工性が
悪くプリーツ加工後の形態保持も難しい。また、剛軟度
が10000mgfより大きい場合、プリーツ加工が困
難となる。
【0029】本発明でいう剛軟度は、布帛のタテ方向、
ヨコ方向の少なくとも一方向の値が3000mgf以上
10000mgf以下であればよいものである。
【0030】ただし、本発明者らの検討によれば、剛軟
度3000mgf以上10000mgf以下を示すの
は、プリーツ加工性とプリーツ加工後の形態保持性の面
から、特に、布帛のタテ方向の値であることが好まし
い。
【0031】なお、布帛のタテ方向とは、一般に、布帛
の長さ方向のことをいい、本発明では、この方向にて剛
軟度が上記範囲内の値を示すことが好ましいものであ
る。その理由は、一般に布帛にプリーツを付与する場合
には、布帛の該長さ方向(タテ方向)と、プリーツ折り
曲げ線方向が直交するように折り曲げて、プリーツ付与
をすることが工業的生産として一般的だからである。
【0032】また、本発明でいう剛軟度とは、JIS
L−1096で規定するガーレ法に基づいて測定された
値をいう。
【0033】ここで、図2と図3を用いてJIS L−
1096で規定するガーレ法を詳しく説明する。
【0034】図2は、ガーレ式試験機の斜視図であり、
図3はその試験方法を説明する図である。
【0035】図2において、9はプリーツ型濾布3に形
成する本発明の布帛の短冊状の試験片であり、10はそ
の試験片を固定するためのチャック、11は試験片を左
右に可動させるための可動アームであり、12は、11
により動かされる試験片によって左右のいずれかに動か
される振子、13は該振子の支点、14は振子の動きを
見るための目盛板、15は可動アーム11を左右に動か
すためのスイッチである。
【0036】以上述べたガーレ式試験機を用い、図2に
示すように、長さ(L×2.54)cm(L:整数)、
幅Dcmの試験片9をチャック10に取り付け、可動ア
ーム11上の目盛Lに合わせてチャックを固定する。次
に、図3に示すように振子12の支点13より下部の荷
重取付孔a、b、cに荷重W1(g)、W2(g)、W
3(g)(W1<W2<W3)を取り付ける。
【0037】取り付け方としては、例えば荷重W1を取
付孔aに取り付けた場合に振子12が目盛板14を振り
切る場合には、取付孔をaからbに変更するか、また
は、荷重をW1からW2に付け替える。また、それでも
振り切る場合には取付孔をbからcに変更するか、荷重
をW1からW2に付け替える。このようにして、サンプ
ルの剛軟度に合わせて荷重、取付孔を適宜付け替える。
【0038】このように、取付穴3種類と荷重数種類を
選択することにより、いく種類もの回転モーメントを設
定することができ、測定すべき布帛の剛軟度に合わせて
適切な回転モーメントを選択するものである。
【0039】そして、スイッチボタン15を押して可動
アーム11を図3に示すように反時計方向に低速回転さ
せ、試験片9が振子12から離れるときの目盛RGを目
盛板14から読みとり、下式より曲げ反発性を示す剛軟
度を求めるものである。
【0040】剛軟度(mgf)=RG×(aWa+bWb
+cWc)×((L×2.54)2/D)×0.306 ここに、a、b、c:荷重取付孔と支点間の距離(c
m) Wa、Wb、Wc:a,b,cそれぞれの荷重取付孔に取
り付けた 荷重の質量
(g) この剛軟度は、試験片をタテ、ヨコそれぞれ5枚採取
し、各々5枚の表裏のそれぞれについてタテ方向、ヨコ
方向それぞれを測定し、タテ方向の平均値、ヨコ方向の
平均値をそれぞれから求めるものである。
【0041】さらに、本発明者らは、種々検討を重ねた
結果、本発明の布帛の目付X(g/m2)と剛軟度Y
(mgf)との関係を、図4に示したように下記式
(1)および式(2) 10≦Y/X≦ 20………(1)、 200≦ X ≦500………(2) を同時に満足する範囲内のものにすることによって、濾
過効率不足や圧力損失の上昇という問題もなく、また、
良好なプリーツ加工性や高温時でのプリーツの形態保持
性を持たせることができるという知見を得た。
【0042】すなわち、図4において、目付X(g/m
2)が200未満(領域C)であると濾過効率が低くな
り好ましく無い。また目付X(g/m2 )が500を越
える(領域D)と、圧力損失が高くなり好ましく無い。
【0043】一方、200≦ X ≦500であって
も、Y/Xが10未満(領域A)であると、プリーツ加
工時に折り目が鋭角にならなかったり、プリーツ加工後
の高温時での形態保持性が難しくなり好ましくない場合
がある。Y/Xが20を越える(領域B)と、剛軟度が
高すぎるためにプリーツ加工自体が困難であったり、プ
リーツ加工時に折り目が割れて破れてしまい好ましく無
い場合がある。
【0044】よって、剛軟度Y(mgf)/目付X(g
/m2)の最も好ましい範囲は、図4の領域Eである。
【0045】本発明の布帛は、プリーツ状に折り曲げ加
工されて使用されることを技術本旨とする。
【0046】かかるプリーツ加工方法については、特に
限定されるものではないが、一例として挙げると、例え
ば、幅が50cm、長さが300mあるシートをロータ
リー式プリーツ加工機で折り曲げ、ピッチ3cmとなる
ようにプリーツ加工を施す。
【0047】上記プリーツ状に折り曲げ加工された布帛
の山と山との間のピッチは3〜50mmであることが好
ましい。ピッチ間が3mmより小さい場合、山と山の間
に重なりが起こり、フィルターとして使用した場合、圧
力損失が高くなるという問題が発生する場合がある。ま
た、50mmを越える場合も、濾過面積の低下により濾
過風速が速くなり圧力損失が高くなる場合がある。
【0048】本発明の布帛は、例えば、上記したように
断面がプリーツ状に折り曲げ加工されることにより、図
1に示したプリーツ型濾布等の耐熱性を有するエアフィ
ルターの基材等に用いられ得るものである。但し、プリ
ーツの形状は、上記三角形の他、波形などであってもよ
いのであり、特に限定されるものではない。
【0049】本発明の布帛の特徴は、耐熱性とプリーツ
加工性、プリーツ加工後の高温時での形態保持性を兼ね
備えた布帛であり、ゴミ焼却炉、石炭ボイラー、金属溶
解炉などから排出されるダストを高温集塵するためのフ
ィルター材などに、好適に使用できるものである。
【0050】次に、本発明の布帛の製造方法の一例を、
図5を用いて説明する。
【0051】図5は、本発明の布帛の製造方法の一例の
フローチャート図である。
【0052】図5において、16は繊度0.1〜15デ
ニール、繊維長2〜100mmのPPS繊維を開綿させ
るオープナー工程である。17は繊維を一方向にそろえ
てシート状にするカーディング工程である。18はその
シートを積層するクロスラッピング工程である。19は
針を突き刺すことにより繊維層を絡めフェルト状の不織
布を得るニードルパンチ工程である。20はニードルパ
ンチ工程19より得られた不織布に樹脂を含浸する樹脂
含浸工程である。21は樹脂含浸工程で樹脂が含浸され
た不織布を乾燥させるための乾燥工程である。22は乾
燥された布帛を熱プレス処理するためのカレンダー工程
である。
【0053】このような一連の工程を経ることにより、
本発明の布帛を製造することができる。
【0054】次に、本発明の布帛の製造工程に特に関連
する工程を説明する。
【0055】<不織布製造工程(第1工程)>第1工程
ではカーディング法またはスパンボンド法にて、本発明
の布帛の構成繊維となるPPS繊維からなる不織布が製
造される。また、第1工程のカーディング法は、通常一
般に用いられているカーディング条件で製造されること
が望ましい。カーディング法で用いられるPPS繊維の
繊維長は、2〜100mmの範囲とすることが好まし
い。また、第1工程で用いられるPPS繊維の単繊維繊
度は0.1〜15デニールの範囲とすることが好まし
い。
【0056】<樹脂含浸工程(第2工程)>第2工程で
は、前記不織布の構成繊維間に、合成樹脂を前記不織布
の全重量に対して5〜50重量%の範囲内になるように
含浸させる。第2工程で用いる合成樹脂としては、熱硬
化性樹脂または熱可塑性樹脂を用い、樹脂含浸条件とし
ては常温の状態で通過時間1〜120秒の範囲で行うこ
とが好ましい。
【0057】また、第2工程の前に第1工程で作られた
布帛を熱プレス処理することが布帛の寸法安定性を向上
させる上で好ましい。この場合の熱プレス処理は、特に
その手段を限定されるものではなく、シート表面を熱プ
レス処理できるものであればよい。
【0058】該熱プレス処理される部分は、シート全面
または一部分のいずれでもよく、ロールを使用する場
合、ロール表面はフラットであっても凹凸を有するもの
であってもよい。一般のロールカレンダー装置等によっ
てプレスすることにより達成できる。
【0059】また、熱プレス処理は、温度100〜25
0℃の範囲であって、0.1〜3mmの範囲の空隙内を
通過させることが好ましい。温度が100℃未満、ある
いは空隙が3mmより大きい場合、熱処理が十分行うこ
とができないため、布帛の寸法安定性に欠ける場合があ
る。温度が250℃より高い場合、あるいは空隙が0.
1mmより小さい場合、布帛がフィルム状となってしま
い、樹脂含浸性が劣る場合がある。
【0060】<乾燥工程(第3工程)>第3工程では、
前記合成樹脂が含浸された不織布を乾燥する。
【0061】例えば、乾燥条件として温度80〜250
℃、時間10〜600秒の範囲で乾燥させることによ
り、合成樹脂はPPS繊維の少なくとも一部に溶融接着
し、これらを互いに接合する。
【0062】<熱プレス工程(第4工程)>第4工程で
は、本発明の布帛の厚みを最終製品としての厚みである
0.3mmから3mmの範囲内に設定する。
【0063】そのための厚みを制御する手段としては、
例えば、前記第3工程で乾燥された不織布に熱プレス処
理を施すことが好ましい。
【0064】熱プレス処理は、特にその手段を限定され
るものではなく、シート表面を熱プレス処理できるもの
であればよい。処理される部分は、シート全面または一
部分のいずれでもよく、ロール表面はフラットであって
も凹凸を有するものであってもよい。一般のカレンダー
装置等を用いて不織布を熱プレス処理することにより達
成できる。具体的には、温度80〜200℃の範囲であ
って、最終製品厚みよりも狭い0.1〜3mmの範囲の
空隙内を通過させることが好ましい。温度が80℃未
満、あるいは空隙が3mmより大きい場合、熱処理が十
分行うことができないため、厚みを制御することが困難
となる場合がある。一方、温度が200℃より高い場
合、あるいは空隙が0.1mmより小さい場合は、布帛
の厚みが薄くなりすぎてしまう場合があり、好ましくな
い。
【0065】なお、第3工程通過後において、布帛の厚
みが最終製品としての厚みになっている場合には、本第
4工程は不要となる。
【0066】本発明は、取扱い性と、マンホールの蓋の
落下防止材や蓋そのものの落下による、電気ケーブルや
通信ケーブルなどの損傷防止性に優れたマンホール構造
体について、鋭意検討したところ、特定なネットを使用
することにより、上述課題を一挙に解決することを究明
し、本発明に到達したものである。
【0067】ここで、本発明でいう物体とは、本発明で
はマンホールの蓋について言及しているが、特に限定す
るものではなく、落下防止処置を必要とするものであれ
ばあらゆるものが含まれる。また、本発明のネット材、
つまり物体としてのマンホールの蓋の落下防止材は、地
下埋設電気ボックス等のマンホールの蓋が落下した場合
にも、蓋を受け止めて破れない高強度と、下に位置する
電気ケーブルや通信ケーブルまでたわまない低伸度が同
時に要求される。具体的な強さとしては、図1に示すよ
うに、長さ1mの該ネットの両端を固定したうえで水平
に保持し、該ネットの表面から20cmの高さから、重
量200kgの鉄製の立方体を、面や頂点ではなく辺が
下になるように落下させた時に、該ネットが鉄製の立方
体が貫通する破れが生じず、かつ該ネットの鉛直方向の
たわみが200mm以下が必要であり、好ましくは15
0mm以下、さらに好ましくは120mm以下の範囲内
のたわみが要求される。
【0068】この時該ネットとして必要な強度は、引張
破断強度が1m幅に換算して、5tf/m以上50tf
/m以下である。5tf/m未満であれば、蓋の落下の
衝撃に耐えきれず該ネットが破れてしまい、50tf/
mを越えると、破れないもののオーバースペックとなり
経済的ではない。
【0069】この特性を発揮するために必要な繊維材料
としては、金属繊維や天然繊維をはじめ、ポリアミド繊
維、ポリエステル繊維、ポリアラミド繊維、炭素繊維、
高強度ポリエチレン繊維などの合成繊維が用いられる
が、軽量で高強度で低伸度が望まれることから、ポリア
ラミド繊維、炭素繊維、高強度ポリエチレン繊維などが
好ましく用いられる。これのら中でもパラ系ポリアラミ
ド繊維が特に好ましく用いられる。
【0070】これら合成繊維材料の中でも、引張強度が
非常に重要な特性であり、単糸引張強度が14gf/d
以上100gf/d以下の合成繊維が好ましく用いられ
る。14gf/d未満であれば、必要な糸量が非常に大
きくなり、後述する十分な目空きを確保できない。ま
た、単糸引張強度はいくらでも大きくてもかまわない
が、100gf/dを越える合成繊維は商業ベースでは
存在せず、開発費用を考えると経済的では無い。
【0071】これらの合成繊維材料は、強度が高いだけ
では不十分であり、低い伸度を必要とすることは既に述
べた。この低伸度を達成するために、引張破断伸度が
0.4%以上5%以下の合成繊維材料が好ましく用いら
れる。5%を越えると、蓋落下時のたわみが大きく下の
電気ケーブルや通信ケーブルを損傷してしまう。また、
引張破断伸度は低ければ低いほど好ましいが、0.4%
未満のような合成繊維は商業ベースでは存在せず、開発
費用を考えると経済的ではない。
【0072】また、このネットは地中に設置されること
より、雨水の進入があり、ほこりの進入がある。従っ
て、透水性、通気性に優れるほうが好ましく、メッシュ
織物が好ましく使用される。その空隙部分である目の大
きさは、2mm以上100mm以下が好ましく用いられ
る。2mm未満であれば、ほこりが目に溜まってしま
い、100mmを越えれば、目が大きすぎるため、蓋の
角(頂点)部分からの落下に対して、十分な捕捉効果が
得られないのである。
【0073】これらメッシュ織物としては、絡み織りも
しくは紋紗織りもしくはバスケット織りの織り構造やラ
ッセル編み構造が好ましく用いられる。
【0074】また、これらの織物には、表面の擦過防止
の目的で、樹脂加工が好ましく施される。ここで用いら
れる樹脂はハロゲンを含有しない樹脂が好ましく用いら
れ、さらに好ましくは、ポリオレフィン系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂から選
ばれた少なくとも1種もしくはそれらの混合物が用いら
れる。また、樹脂に着色剤、紫外線吸収剤、紫外線遮蔽
剤、ハロゲンを含まない難燃剤から選ばれた少なくとも
1種を添加することが好ましく行われる。該ネットは、
鉄のグレーチングなどに比較して柔軟で取り扱い性が良
好であることが好ましく、JIS L 1096 6.
20 曲げ反発性A法(ガーレ剛軟度)による剛軟度
が、5000mg以下であることが好ましい。
【0075】本発明の該ネットは、長さ1mの落下防止
材の両端を固定し、かつ、水平に保持した形で展張した
とき、該ネットの表面から20cmの高さから、重量2
00kgの鉄製の立方体を、面や頂点では無く辺が下に
なるように落下させても破れず、かつ該ネットの鉛直方
向のたわみが200mm以下が必要であり、好ましくは
150mm以下、さらに好ましくは120mm以下であ
る物性を有するものであるのが好ましい。
【0076】かかるネットをその優れた物性を100%
利用するために、該ネット端部を芯材を介して折り返
し、該ネットの折り返し長さよりも短い幅の2枚の板材
により挟み込んで固定された補強構造体の形で使用する
のが好ましい。すなわち、高強度、低伸度の該ネットで
あっても、該ネットの持つ引張強度を発揮させるよう
に、マンホールの枠に固定しなければ、固定部にて低い
強度で破断してしまうことがある。従って、その固定方
法としては、図2に示すように、該ネットの端部をロー
プを中に入れて折り返し、その折り返し長さよりも短い
幅の2枚の板材にて、板材の長さ方向の一辺をロープに
よるふくらみに接するように、上下両方向からはさむ固
定方法が好ましく用いられる。
【0077】かかる板材としては、該芯材に接する該板
材の角部分に、該ネットの切断を防止する加工が施され
ているものが好ましく、たとえば、テーパー加工、アー
ル加工および面取り加工から選ばれた1種の加工を施し
たものが好ましい。すなわち、かかる加工によって、該
ネットの最も力のかかる部分であるロープと板材のエッ
ジに挟まれた部分において、板材のエッジにより該ネッ
トが破断されるのを防ぐものである。ここでいう該補強
構造体は、枠体状の構造体が好ましく使用される。
【0078】かかるマンホールの蓋の落下防止用ネット
材は、マンホールの蓋支持枠体に取付け取外し自在に取
り付けられて、マンホール構造体を構成しているもので
ある。かかるマンホールとしては、矩形状の蓋と、矩形
状の支持体とで構成されているものである場合に本発明
の該ネットの落下防止効果が十分に発揮される。
【0079】
【実施例】以下、本発明の布帛に関して、実施例及び比
較例を用いて、より具体的に説明する。なお、これらの
実施例及び比較例において、耐熱性、剛軟度、プリーツ
加工性および高温時のプリーツ形態保持性については、
以下に述べる評価方法を用いた。
【0080】(1)耐熱性:試料を200℃の温度で7
日間熱処理を行い、該熱処理前(a)および該熱処処理
後(b)の引張強度を測定し、次式で強度保持率を求め
た。
【0081】 強度保持率(%)=[(a−b)]/a]×100 耐熱性は、強度保持率70%以上を「優秀」(○印で表
示)、50%以上70%未満を「良」(△印で表示)、
50%未満を「不良」(×印で表示)と判定した。
【0082】(2)剛軟度:前述したJIS L−10
96で規定するガーレ法にて、 長さ(L×2.54)
cm(L=2)、幅2.54cm(D)の試験片を用い
て測定した。
【0083】なお、本実施例および比較例における測定
においては、荷重取付孔aとcは使用せず、荷重取付孔
bのみ使用し、剛軟度1000mgf以上5000mg
f未満の場合は50g(Wbとなる)、5000mgf
以上24000mgf未満の場合は200g(Wbとな
る)の荷重をかけて可動アームを定速回転させて測定し
た。
【0084】なお、後述する表1中において示した各実
施例中の剛軟度の測定結果は、布帛のタテ方向(すなわ
ち布帛の長さ方向であって、かつ、プリーツ折り曲げ線
方向と直交する方向)の剛軟度として求めた剛軟度であ
る。
【0085】(3)プリーツ加工性 幅が50cm、長さが300mであるシートをロータリ
ー式プリーツ加工機で折り曲げ、ピッチ3cm、山高さ
5cmとなるようにプリーツ加工し、下記基準より評価
した。
【0086】かかるプリーツ加工に際しては、折り曲げ
線方向は、布帛のタテ方向(長さ方向)に直交する方向
になるようにして、折り曲げをした。
【0087】プリーツ加工性の評価基準は、以下のとお
りである。
【0088】○:プリーツが鋭角で割れや破れが無く均
一で、シートに蛇行が見られず、加工性が最良である。
【0089】△:プリーツがやや不均一で僅かに蛇行が
認められるが、使用上は問題ないレベルである。
【0090】×:プリーツが不均一でシートに蛇行が見
られ、加工性が悪い。
【0091】(4)高温時のプリーツ形態保持性 ピッチ3cm、山高さ5cmにプリーツしたシートを鉄
製の枠に固定し、150℃の温風を濾過風速3m/sで
通風させた。なお、濾過風速とは流量(m3/s)を、
濾過面積(プリーツを伸ばした時のシートの全面積)
(m2 )で割ったものである。
【0092】高温時のプリーツ形態保持性は上記通風時
におけるプリーツ型濾布の状態を目視観察し、以下の評
価基準によって判断した。
【0093】○:プリーツ断面の三角形形状に変形は無
く良好である。
【0094】△:プリーツ断面の三角形形状にやや変形
が見られる。
【0095】×:プリーツ断面の三角形形状に大きな変
形が認められる。
【0096】実施例1、2 耐熱性繊維としてPPS繊維(2d×51mm)を用い
て開綿し、カーディング法によりウェブを形成し、次い
でニードルパンチ処理を行いフェルトを得た。その後、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂を該ウェブの全重量に
対して10%(実施例1)、40%(実施例2)の割合
で含浸し、180℃で3分間乾燥した。
【0097】さらにその後、平滑な表面を有する回転ヒ
ートロール間を温度100℃、クリアランス0.5mm
の条件で通過せしめて熱プレス処理を行い、目付300
g/m2 、厚み0.7mmの耐熱性布帛を得た。
【0098】実施例3 耐熱性繊維としてPPS繊維(2d×51mm)を用い
て開綿し、カーディング法によりウェブを形成し、次い
でニードルパンチ処理を行いフェルトを得た。その後、
アクリル樹脂を該ウェブの全重量に対して30%の割合
で含浸し、180℃で3分間乾燥した。
【0099】さらにその後、平滑な表面を有する回転ヒ
ートロール間を温度150℃、クリアランス0.5mm
の条件で通過せしめて熱プレス処理を行い、目付280
g/m2 、厚み0.6mmの耐熱性布帛を得た。
【0100】実施例4 耐熱性繊維としてPPS繊維(2d×51mm)を用い
て開綿し、カーディング法によりウェブを形成し、次い
でニードルパンチ処理を行いフェルトを得た。その後、
フェノール樹脂を該ウェブの全重量に対して30%の割
合で含浸し、180℃で3分間乾燥した。
【0101】さらにその後、平滑な表面を有する回転ヒ
ートロール間を温度150℃、クリアランス0.5mm
の条件で通過せしめて熱プレス処理を行い、目付280
g/m2 、厚み0.6mmの耐熱性布帛を得た。
【0102】実施例5 耐熱性繊維としてPPS繊維(2d×51mm)を用い
て開綿し、カーディング法によりウェブを形成し、次い
でニードルパンチ処理を行いフェルトを得た。その後、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂を該ウェブの全重量に
対して30%の割合で含浸し、180℃で3分間乾燥し
た。さらにその後、平滑な表面を有する回転ヒートロー
ル間を温度150℃、クリアランス0.5mmの条件で
通過せしめて熱プレス処理を行い、目付280g/
2 、厚み0.6mmの耐熱性布帛を得た。
【0103】実施例6 耐熱性繊維としてPPS繊維(0.9d×51mm)を
用いて開綿し、カーディング法によりウェブを形成し、
次いでニードルパンチ処理を行いフェルトを得た。その
後、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を該ウェブの全重
量に対して10%の割合で含浸し、180℃で3分間乾
燥した。
【0104】さらにその後、平滑な表面を有する回転ヒ
ートロール間を温度100℃、クリアランス0.5mm
の条件で通過せしめて熱プレス処理を行い、目付300
g/m2 、厚み0.7mmの耐熱性布帛を得た。
【0105】実施例7 耐熱性繊維としてPPS繊維(2d×51mm)を用い
て開綿し、カーディング法によりウェブを形成し、次い
でニードルパンチ処理を行いフェルトを得た。その後、
平滑な表面を有する回転ヒートロール間を温度180
℃、クリアランス0.3mmの条件で通過せしめて熱プ
レス処理を行い、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を該
ウェブの全重量に対して40%の割合で含浸し、180
℃で3分間乾燥した。
【0106】さらにその後、平滑な表面を有する回転ヒ
ートロール間を温度100℃、クリアランス0.5mm
の条件で通過せしめて熱プレス処理を行い、目付300
g/m2 、厚み0.5mmの耐熱性布帛を得た。
【0107】実施例8 耐熱性繊維としてPPS繊維(2d×51mm)を用い
て開綿し、カーディング法によりウェブを形成し、次い
でニードルパンチ処理を行いフェルトを得た。その後、
平滑な表面を有する回転ヒートロール間を温度140
℃、クリアランス0.1mmの条件で通過せしめて熱プ
レス処理を行い、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を該
ウェブの全重量に対して40%の割合で含浸し、180
℃で3分間乾燥した。
【0108】さらにその後、平滑な表面を有する回転ヒ
ートロール間を温度100℃、クリアランス0.5mm
の条件で通過せしめて熱プレス処理を行い、目付300
g/m2 、厚み0.5mmの耐熱性布帛を得た。
【0109】実施例9 耐熱性繊維としてPPS繊維(単繊維繊度:2d)を用
いてスパンボンドによりフェルトを得た。その後、平滑
な表面を有する回転ヒートロール間を温度180℃、ク
リアランス0.3mmの条件で通過せしめて熱プレス処
理を行い、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を該ウェブ
の全重量に対して40%の割合で含浸し、180℃で3
分間乾燥した。
【0110】さらにその後、平滑な表面を有する回転ヒ
ートロール間を温度100℃、クリアランス0.5mm
の条件で通過せしめて熱プレス処理を行い、目付300
g/m2 、厚み0.5mmの耐熱性布帛を得た。
【0111】実施例10 耐熱性繊維としてPPS繊維(2d×51mm)を用い
て開綿し、カーディング法によりウェブを形成し、次い
でニードルパンチ処理を行いフェルトを得た。その後、
平滑な表面を有する回転ヒートロール間を温度200
℃、クリアランス0.6mmの条件で通過せしめて熱プ
レス処理を行い、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を該
フェルトの全重量に対して30%の割合で含浸し、15
0℃で10分間乾燥し、目付300g/m2 、厚み0.
7mmの耐熱性布帛を得た。
【0112】実施例11 耐熱性繊維としてPPS繊維(2d×51mm)を用い
て開綿し、カーディング法によりウェブを形成し、次い
でニードルパンチ処理を行いフェルトを得た。その後、
平滑な表面を有する回転ヒートロール間を温度220
℃、クリアランス0.5mmの条件で通過せしめて熱プ
レス処理を行い、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を該
フェルトの全重量に対して30%の割合で含浸し、15
0℃で10分間乾燥し、目付280g/m2 、厚み0.
6mmの耐熱性布帛を得た。
【0113】実施例12 耐熱性繊維としてPPS繊維(2d×51mm)を用い
て開綿し、カーディング法によりウェブを形成し、次い
でニードルパンチ処理を行いフェルトを得た。その後、
平滑な表面を有する回転ヒートロール間を温度180
℃、クリアランス0.8mmの条件で通過せしめて熱プ
レス処理を行い、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を該
フェルトの全重量に対して30%の割合で含浸し、15
0℃で10分間乾燥し、目付310g/m2 、厚み0.
6mmの耐熱性布帛を得た。
【0114】実施例13 耐熱性繊維としてPPS繊維(2d×51mm)を用い
て開綿し、カーディング法によりウェブを形成し、次い
でニードルパンチ処理を行いフェルトを得た。その後、
平滑な表面を有する回転ヒートロール間を温度200
℃、クリアランス0.4mmの条件で通過せしめて熱プ
レス処理を行い、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を該
フェルトの全重量に対して30%の割合で含浸し、15
0℃で10分間乾燥し、目付260g/m2 、厚み0.
5mmの耐熱性布帛を得た。
【0115】比較例1〜4 耐熱性繊維としてPPS繊維(2d×51mm)を用い
て開綿し、カーディング法によりウェブを形成し、次い
でニードルパンチ処理を行いフェルトを得た。その後、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂を該ウェブの全重量に
対して1%、3%、70%、80%の割合で含浸し、1
80℃で3分間乾燥した。さらにその後、平滑な表面を
有する回転ヒートロール間を温度100℃、クリアラン
ス0.5mmの条件で通過せしめて熱プレス処理を行
い、目付300g/m2 、厚み0.7mmの耐熱性布帛
を得た。
【0116】比較例5 耐熱性繊維としてPPS繊維(2d×51mm)を水に
分散させた後、抄紙し乾燥させた後、平滑な表面を有す
る回転ヒートロール間を温度200℃、圧力30kg/
cm2 で熱プレス処理を行い、目付50g/m2 、厚み
0.06mmの耐熱性布帛を得た。
【0117】以上の実施例1〜13及び比較例1〜5の
条件、及び得られた評価結果をまとめると次の表1の通
りとなる。
【0118】
【表1】 上記表1からわかるように、本発明の各実施例では、耐
熱性、プリーツ加工性、プリーツ加工後の高温時での形
態保持性が、いずれも良好である。すなわち、本発明の
布帛は、ゴミ焼却炉、石炭ボイラー、金属溶解炉などか
ら排出されるダストを高温集塵するためのフィルター材
として有用なものであることが確認できた。
【0119】一方、比較例1、2では、耐熱性には優れ
るものの、剛軟度が低いため、プリーツ加工性が悪く、
また、プリーツ加工後の形態保持性も劣るものであっ
た。
【0120】また、比較例3、4では、剛軟度が高すぎ
るために、プリーツ加工自体が困難であった。
【0121】これらの結果、本発明の目的を達成するた
めには、PPS繊維からなる不織布に合成樹脂が前記不
織布に対して5〜50%の範囲内で含浸された不織布で
あって、JIS L−1096で規定するガーレ法に基
づく剛軟度が3000〜10000mgfの範囲内の布
帛を用いることが有効であることが確認できた。
【0122】
【発明の効果】耐熱性繊維としてポリフェニレンサルフ
ァイド繊維を用い、該繊維からなる不織布に合成樹脂が
前記不織布の全重量に対して5〜50重量%の範囲内で
含浸された不織布であって、JIS L−1096で規
定するガーレ法に基づく剛軟度が3000〜10000
mgfの範囲内の布帛とすることにより、ゴミ焼却炉、
石炭ボイラー、金属溶解炉などから排出されるダストを
高温集塵するためのフィルター材として用いたとして
も、高温時でのプリーツの形態保持が可能となるため、
集塵機内でより大きく濾過面積が取れ、濾過機能を高め
ることができる。
【0123】また、本発明の製造方法によれば、上記布
帛を工業的に容易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の布帛を焼却炉の後部に設けた集塵機の
プリーツ型フィルターとして用いた例を示した概略図で
ある。
【図2】本発明でいう剛軟度を測定するためのガーレ式
試験機の概略斜視図である。
【図3】本発明でいう剛軟度を測定するためのガーレ式
試験機を用いた試験方法を説明する概略図である。
【図4】本発明の布帛において、好ましい目付X(g/
2)と剛軟度Y(mgf)との関係を示したものであ
る。
【図5】本発明の布帛の製造方法の1例のフローチャー
ト図である。
【符号の説明】 1:ガス入口 2:多孔板 3:プリーツ型濾布 4:高圧空気配管 5:ブローパイプ 6:ホッパー 7:スクリューコンベヤー 8:ガス出口 16:開繊工程 17:カーディング工程 18:クロスラッピング工程 19:ニードルパンチ工程 20:ディッピング工程 21:乾燥工程 22:熱プレス工程

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリフェニレンサルファイド繊維からなる
    不織布に合成樹脂が前記不織布の全重量に対して5〜5
    0重量%の範囲内で含浸された耐熱性布帛であって、J
    IS L−1096で規定するガーレ法に基づく剛軟度
    が3000〜10000mgfの範囲内であることを特
    徴とする布帛。
  2. 【請求項2】前記剛軟度が3000〜7000mgfの
    範囲内であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の布帛。
  3. 【請求項3】布帛の目付X(g/m2)と剛軟度Y(m
    gf)との関係が、下記式(1)および(2)を同時に満たす
    ものである特許請求の範囲第1または2項に記載の布
    帛。 10≦Y/X≦ 20………(1) 200≦ X ≦500………(2)
  4. 【請求項4】前記合成樹脂が熱硬化性樹脂または熱可塑
    性樹脂であることを特徴とする特許請求の範囲第1〜3
    項のうちのいずれかに記載の布帛。
  5. 【請求項5】前記合成樹脂が熱硬化性樹脂であることを
    特徴とする特許請求の範囲第4項記載の布帛。
  6. 【請求項6】前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂、フェノ
    ール樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹
    脂のいずれか1つであることを特徴とする特許請求の範
    囲第5項記載の布帛。
  7. 【請求項7】前記エポキシ樹脂がビスフェノールA型、
    ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型のいずれか
    一つであることを特徴とする特許請求の範囲第6項記載
    の布帛。
  8. 【請求項8】前記ポリフェニレンサルファイド繊維が、
    2〜100mmの範囲の繊維長を有するものであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1〜7項のいずれかに記
    載の布帛。
  9. 【請求項9】前記ポリフェニレンサルファイド繊維が、
    0.1〜15デニールの範囲の単繊維繊度を有するもの
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1〜8項のい
    ずれかに記載の布帛。
  10. 【請求項10】プリーツ状に折り曲げ加工されることを
    特徴とする特許請求の範囲第1〜9項のいずれかに記載
    の布帛。
  11. 【請求項11】布帛が、プリーツ状に折り曲げ加工され
    るに際して、折り曲げ線方向が、布帛の長さ方向と直交
    する方向で折り曲げ加工されてなることを特徴とする特
    許請求の範囲第10項に記載の布帛。
  12. 【請求項12】前記プリーツ状に折り曲げ加工された布
    帛の山と山の間のピッチが3〜50mmの範囲であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第10項記載の布帛。
  13. 【請求項13】前記特許請求の範囲第1〜12項のいず
    れかに記載の布帛をエアフィルターの濾布の基材に用い
    てなることを特徴とするエアフィルター。
  14. 【請求項14】少なくとも以下のステップを含むことを
    特徴とする布帛の製造方法。 A.カーディング法またはスパンボンド法にて、構成繊
    維がポリフェニレンサルファイド繊維からなる不織布を
    製造する第1工程、 B.前記不織布の構成繊維間に、合成樹脂を前記不織布
    の全重量に対して5〜50重量%の範囲内になるように
    含浸させる第2工程、 C.前記樹脂が含浸された不織布を乾燥する第3工程、
    および D.乾燥された不織布の製品厚みを0.3〜3mmの範
    囲内に設定する第4工程。
  15. 【請求項15】前記第1工程のカーディング法で用いら
    れるポリフェニレンサルファイド繊維が、2〜100m
    mの範囲の繊維長を有することを特徴とする特許請求の
    範囲第14項記載の布帛の製造方法。
  16. 【請求項16】前記第1工程で用いられるポリフェニレ
    ンサルファイド繊維が、0.1〜15デニールの範囲の
    単糸繊度を有することを特徴とする特許請求の範囲第1
    4または15項記載の布帛の製造方法。
  17. 【請求項17】前記第2工程の前に第1工程で作られた
    布帛を熱プレス処理することを特徴とする特許請求の範
    囲第14〜16項のいずれかに記載の布帛の製造方法。
  18. 【請求項18】前記熱プレス処理が、温度100〜25
    0℃の範囲であって、0.1〜3mmの空隙内の範囲を
    通過させるものであることを特徴とする特許請求の範囲
    第17項記載の布帛の製造方法。
  19. 【請求項19】前記第2工程で用いられる合成樹脂が、
    熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第14〜18項のいずれかに記載の布
    帛の製造方法。
  20. 【請求項20】前記第4工程の実施手段として、温度8
    0〜200℃の範囲であって、0.1〜3mmの空隙内
    の範囲を通過させる熱プレス処理を施すことを特徴とす
    る特許請求の範囲第14〜19項のいずれかに記載の布
    帛の製造方法。
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