JP5293071B2 - 混綿綿およびそれからなる不織布、ならびに混綿綿の製造方法 - Google Patents

混綿綿およびそれからなる不織布、ならびに混綿綿の製造方法 Download PDF

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本発明は、高温の排ガス中に含まれるダストを高い捕集効率にて濾過するための耐熱性不織布、当該不織布を得るための混綿綿、および当該混綿綿の製造方法に関する。
従来から、空気を清浄化する濾布である耐熱性フィルター材には、内部濾過用耐熱性フィルター材と表面濾過用耐熱性フィルター材とがあり、例えば集塵機では表面濾過用耐熱性フィルター材が用いられる。ここで表面濾過とは、ダストを耐熱性フィルター材表面で捕集してダスト層を耐熱性フィルター材表面に形成させ、そのダスト層によって次々にダストを捕集し、ダスト層がある程度の厚さになったら物理的衝撃等により耐熱性フィルター材表面からダスト層を除去し、再び耐熱性フィルター材表面に新しいダスト層を形成しダストを捕集する操作を繰り返すものである。
この表面濾過用の耐熱性フィルター材としては、一般に不織布が利用され、例えばニードルパンチフェルトを加圧加熱(カレンダー)処理して表面を平滑にしたもの、更にはニードルパンチフェルトの表面にシリコーン樹脂やフッ素樹脂を加工、またフッ素樹脂製微多孔膜をラミネートしてダスト層の高剥離性を付与したもの、ダストの捕集効率を高めるため、濾過層を形成する繊維の直径を細くし表面積を大きくしたものなどが知られている。
特にゴミ焼却炉、石炭ボイラー、あるいは金属溶鉱炉などから排出される排ガスは60〜200℃もの高温となり、この高温排ガスを濾過するための耐熱性フィルター材を構成する繊維としては、耐熱性および耐薬品性に優れたポリフェニレンサルファイド(以下、PPSと略す。)繊維、メタ系アラミド繊維、フッ素系繊維、ポリイミド繊維、ガラス繊維などが好適であり、これらの素材を単独あるいは2種類以上を組み合わせてニードルパンチで繊維を絡合させて一体化し、これをバグフィルターなどの形態にした耐熱性フィルター材が用いられてきた(例えば特許文献1、2参照)。
一般に、これらの耐熱性フィルター材は、ゴミ焼却炉などにおける使用において、高温排ガスやその排ガス中に含まれる薬品などによる化学的な劣化と、これに加え、排ガス濾過時の圧力損失や逆洗時のパルスジェットによる摩耗や屈曲による物理的な劣化が同時に進行するものである。したがって、バグフィルターに用いられる耐熱性フィルター材には、上述したダスト捕集効率、耐熱性、耐薬品性、耐加水分解性に加え、耐摩耗性などの機械的強度が要求される。
これらの要求特性に応える耐熱性フィルター材として、前述の特許文献1や2には、濾過層を形成する繊維の直径を細くして、ダストの目づまりが少なく磨耗に対する抵抗性を高める方策としてテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと略す)繊維にガラス繊維を1〜35重量%混入した緊密な配合物及びその製造方法が提案されている。この方法では確かにダストの目づまりが少なく、磨耗に対する抵抗性に優れたフィルター材が得られる可能性はあるものの、該繊維の混綿工程において、ガラス繊維とPTFE繊維を緊密に混ぜ過ぎるとガラス繊維へのダメージ大きくなるため、フィルター材、すなわち不織布の製造工程中におけるローラーカード部での風綿発生量や、ニードルパンチ工程時の白い毛玉状の屑の発生量が多く、工程通過性が悪くなるという問題があった。また、得られた不織布はダスト払落し時の衝撃、すなわちパルスジェット処理によって繊維が脱落し易くなるという問題があり、ユーザーからは不織布製造時の工程通過性改善と衝撃による繊維脱落量抑制の改善要望があった。
本発明は、かかる従来技術の問題点を解消し、ローラーカード部での風綿発生量や、ニードルパンチ工程時の白い毛玉状の屑の発生量ならびに衝撃による繊維脱落量抑制に優れた混綿綿、および不織布の製造方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するための本発明は、次の(1)〜(8)の構成を特徴とするものである。
(1)耐熱性有機繊維と無機繊維とを含む混綿綿において、該耐熱性有機繊維が、少なくとも延伸糸からなるフッ素系繊維を含み、前記混綿綿の嵩密度が5.5〜14.8kg/mの範囲内であることを特徴とする、混綿綿。
(2)前記無機繊維がガラス繊維であることを特徴とする、前記(1)に記載の混綿綿。
(3)前記混綿綿を構成する繊維の配合率は、フッ素系繊維が50〜75重量%の範囲内であり、ガラス繊維が25〜50重量%の範囲内である、前記(1)または(2)に記載の混綿綿。
(4)前記(1)〜(3)に記載の耐熱性不織布用混綿綿で加工してなることを特徴とする、不織布。
(5)前記(4)に記載の不織布と織物構造体とを加工してなることを特徴とする、布帛。
(6)前記(4)または(5)に記載の不織布または布帛から構成されてなることを特徴とする、バグフィルター。
(7)耐熱性有機繊維50〜75重量%と、ガラス繊維束25〜50重量%をそれぞれの配合率にとりわけ、次に、コンベア上に前記繊維を比重の高い繊維が上に重なるように積層し、調合機にて混綿させた後、風送機にて混綿した繊維を風送することを特徴とする前記(1)〜()のいずれかに記載の混綿綿の製造方法
(8)耐熱性有機繊維50〜75重量%と、ガラス繊維束25〜50重量%をそれぞれの配合率にとりわけ、次に、コンベア上に前記繊維をまだらに配置させ、調合機にて混綿させた後、風送機にて混綿した繊維を風送することを特徴とする前記(1)〜()のいずれかに記載の混綿綿の製造方法
本発明によれば、不織布製造工程中におけるローラーカード部での風綿発生量や、ニードルパンチ工程時の白い毛玉状の屑の発生量の抑制、ならびに衝撃による繊維脱落量抑制に優れた混綿綿、および不織布の製造方法を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明の混綿綿は、耐熱性有機繊維と無機繊維とを含む混綿綿であって、該耐熱性有機繊維が延伸されたフッ素系繊維を含み、混綿綿の嵩密度が5.5〜14.8kg/mの範囲内で構成されている。
ここでいう混綿綿の嵩密度とは、前記耐熱性有機繊維と無機繊維とからなる混綿綿をある容器内に一定量自然落下させ、繊維が堆積した状態で容器底部から混綿綿の最上面までの高さを計測し、体積(容器のたて×よこ×混綿綿の最上面までの高さ)と混綿綿の重量から算出した値を示す。各繊維の開繊が良く、繊維が均一に混綿されている場合は混綿綿の最上面までの高さが高く、嵩密度は低くなり、逆に各繊維の開繊が甘く、繊維が束状の状態で適度に分散したような混綿綿の場合は最上面までの高さが低く、嵩密度は高くなる。
従来は、前者の繊維同士が均一に混綿された嵩密度が低い混綿綿の方が不織布への加工性が良く、表面品位、すなわち各繊維が均一に分散され色斑の少ない不織布が得られると考えられていた。しかし、一方で、後加工、すなわちフェルト製造時において、風綿やシリンダーへの埋綿、ならびに白い毛玉状の屑の発生等により工程通過性が悪くなるという問題があった。検討の結果、本発明者らは、この問題は混綿加工時に各繊維を強く混ぜ過ぎることによって、混綿綿中の繊維へのダメージが大きくなり強度劣化を引き起こすためであることをつきとめ、本発明に至った。
本発明の混綿綿の嵩密度は5.5〜14.8kg/mの範囲内で構成することが好ましい。嵩密度が5.5kg/m以上であれば混綿綿中の繊維の強度劣化が少なく、特にガラス繊維が屈曲して折れちぎれた繊維が少なくなるので、フェルト製造時におけるローラーカード工程での風綿発生量が抑制され、さらに、ニードルパンチ工程で発生する白い毛玉状の屑も抑制されるので好ましい。また、嵩密度が14.8kg/m以下であれば混綿綿が適度に混ざりあっているので、不織布製造時におけるロス量、すなわち装置からの脱落繊維や装置の下部で滞留する繊維が抑制されるので好ましく、さらに7.0〜12.0kg/mの範囲であることが特に好ましい。
上述の通り本発明の混綿綿は、各繊維へのダメージを抑制するため、粗く混ぜ合わせ、混綿綿中の繊維の強度劣化、特にガラス繊維の開繊と劣化を抑制したことが特徴である。
本発明の混綿綿を得る方法としては、まず耐熱性有機繊維と無機繊維を所要の配合率となるように取り分け、一定面積のラチス上に投入して調合機で混綿させた後、風送機にて混綿した繊維を風送させる。前記ラチスとは可動式のベルトコンベアーであり、積層された原綿を一定速度にて調合機に供給させる装置である。また、ここで言う調合機とは、無数の針の付いた2連の回転ドラム(シリンダー+調合ピーター)からなる混綿機であり、該繊維同士を無数の針で開繊させながら粗く混綿する装置である。本工程で該繊維を粗く混綿させることにより、繊維へのダメージが軽減され、特に剛直なガラス繊維の折れなどの損傷が抑制される。
該混綿綿の嵩密度を上記範囲内とするためには、調合機の運転速度すなわちシリンダーと調合ピーターの回転速度を適正な範囲内に調整することが最も重要である。前記シリンダーの回転速度は100〜300rpmの範囲内が好ましく、調合ピーターの回転速度は800〜1400rpm範囲内とすることで本発明の混綿綿を得ることが可能となる。
本発明の混綿綿は、ローラーカード/ニードルパンチ工程を伴う不織布の製造工程に用いることにより、繊維を一定方向に引き揃えるローラーカード工程においてはカード内部およびカード出口付近で問題となる風綿発生量を抑制でき、さらにウエブの厚み方向に繊維同士を交絡させるニードルパンチ工程では白い毛玉状の屑の発生量が低減できる。かかる風綿とは、シリンダーロールやワーカーロールといったカード内部で高速回転するローラー部分から舞い上がった繊維や、繊維を引き揃える際に引きちぎられた短繊維群を示す。カード内部の風綿は回収装置で選別し、再度原料として利用するが、カード出口の風綿は装置周辺に堆積するため、ある程度の大きさまで成長すると自重によりカード出のウエブ上に落下するため、ウエブの目付斑や穴あきなどの問題が発生してしまう。
また、かかる白い毛玉状の屑とはニードルパンチ工程で屈曲して折れちぎれたガラス繊維が、フェルト上部に滞留したまま、さらにニードルパンチ工程を通過させるため、白い毛玉状の屑がフェルト表面に大量に発生するものである。よって、混綿綿の状態でガラス繊維が劣化していると、上述の問題が顕著化し工程通過性が悪化する傾向となるので、本発明の混綿綿のように、耐熱性有機繊維と無機繊維を粗く混ぜ合わせて、各繊維へのダメージを抑制し、繊維の強度劣化、中でもガラス繊維の開繊と強度劣化を抑制することが好ましい。
また、前記製造工程から得られた不織布は耐熱性に優れ、高温の排ガス中に含まれる粉塵を高捕集効率にて除去することが可能であり、ダスト払落し時の衝撃による繊維脱落量を抑制することができる。
本発明で言う「耐熱性有機繊維」としては、延伸されたフッ素系繊維を含むことが必須である。フッ素系繊維は、耐熱性、耐薬品性、低摩擦性、耐加水分解性等に優れていることで知られている繊維であり、該繊維は重合体の繰り返し構造単位の90%以上が、主鎖または側鎖にフッ素原子を1個以上含むモノマーで構成された繊維であれば、いずれのものでも使用することができるが、フッ素原子数の多いモノマーで構成された繊維ほど好ましく、例えば、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体(FEP)、4フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)またはエチレン−4フッ化エチレン共重合体(ETFE)または、PTFEなどを使用することができる。
かかるフッ素系繊維としては、耐熱性、耐薬品性に特に優れているPTFEを用いることが好ましい。それ以外の耐熱性有機繊維としては、例えばパラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維、ポリイミド繊維、PPS繊維および炭素繊維なども使用することができる。フッ素系繊維とそれ以外の耐熱性有機繊維とを組合わせる場合の混率としては、混綿綿中に含まれる耐熱性有機繊維を100重量%とした場合、耐熱性、耐薬品性の観点から少なくともフッ素系繊維を50重量%以上、残りをその他の耐熱性有機繊維とすることが好ましく、さらにはフッ素系繊維を70重量%以上とすることが好ましい。
本発明において、特に延伸されたフッ素系繊維を必須の構成要件として用いるのは、不織布としての熱寸法安定性が格段に向上するからである。延伸の手法としては、速度の異なるローラー間に繊維を通すことにより延伸させることが可能であり、延伸の倍率は、繊維を構成する分子の配向を十分に進め、十分な強度を発現させるために4倍以上であることが好ましく、さらには6倍以上であることが好ましい。延伸倍率が4倍以上あれば、繊維の強度が高くなり、毛羽や短繊維切れが抑制され外観の品位が向上し製品自体の強度および熱寸法安定性に優れるので好ましい。
さらに、不織布の加工性が安定するという点において、フッ素系繊維は捲縮を有していることが好ましく、好適な捲縮としては捲縮数が9〜24山/25mmかつ捲縮率が9〜22%の範囲であることが好ましい。捲縮数と捲縮率がいずれも上述の範囲内であれば、不織布からの繊維の抜け落ちや繊維の脱落が発生し難く、繊維同士が適度に絡合しあうので繊維がだま上になることがなく表面品位に優れる不織布が得られるのである。
フッ素系繊維の単繊維繊度としては、不織布の形態に加工可能であればよいが、ローラーカード工程の加工性の点では0.5〜25dtexの繊度範囲を有するものが好ましい。単繊維繊度が0.5〜25dtexの範囲内にあるフッ素系繊維を用いるとローラーカード工程での加工性が良好であり、25dtexを越える太い繊維が存在しないので、繊維の空隙が大きくなり過ぎず、捕集効率などフィルターとしての性能が充分な不織布を得ることができるので好ましい。
フッ素系繊維の繊維長としては、30〜120mmの範囲内、より好ましくは50〜80mmの範囲内にあるものがローラーカード工程での加工性の点で好適である。
また、本発明の無機繊維としては、例えばガラス繊維、玄武岩繊維、シリカ繊維、ロックウールなどを用いることが可能であり、なかでも、ガラス繊維は上述のフッ素系繊維に比べ耐薬品性、耐加水分解性には劣るものの、最も安価で耐熱性に優れた繊維であり、フッ素系繊維よりも繊度(直径)の細いガラス繊維を混綿することによって、フィルターとしたときのフィルター表面の繊維表面積を大きくすることができ、高捕集効率化を達成することができる。
かかるガラス繊維としては、市販のガラス繊維であれば問題なく用いることができるが、本発明の効果をより発揮するためには、繊維長が38〜150mmの一般的な“E型(無アルカリガラス、不燃性、耐熱性および強度に優れる)”、“耐アルカリガラス”、“C型(耐薬品性特に耐酸性ガラス)”、“S型(無アルカリアルミノけい酸塩ガラス、高弾性率)”のガラス繊維を用いることができ、繊維径としてはDE級(繊維直径の平均が5〜7μm)のガラス繊維であれば好適に用いることができる。
かかる捕集効率は、前述の通りフィルターを構成する繊維の繊度(直径)を細くすると向上させることができるが、また、繊維の表面摩擦係数や帯電性の異なる異繊維同士を混綿することによっても、捕集効率を向上させることができる。さらにまた、帯電性の異なる繊維同士を混綿することにより、繊維間で電気的な作用が働き(トリボエレクレット効果)捕集効率を向上させることが可能となる。
混綿綿を構成する繊維の配合率は、フッ素系繊維が50〜75重量%の範囲内であり、ガラス繊維が25〜50重量%の範囲内であることが好ましい。フッ素系繊維の配合率を50重量%以上とすると、捲縮を有するフッ素系繊維の割合が増加するためガラス繊維との絡合性に優れ、不織布とした時の引張強度や寸法安定性に優れるので好ましい。また、フッ素系繊維の配合率を75重量%以下とすると、繊維径の細いガラス繊維の割合が増えるため、フィルター表面の繊維表面積が大きくなり、捕集効率に優れた不織布が得られるので好ましい。
本発明の不織布は本発明の混綿綿のみで構成することもできるが、混綿綿と織物構造体を含んで構成されることも好ましい態様の1つである。ここで言う「織物構造体」とは、前記不織布の補強用織物のことを言い、織物構造体の織組織には特に限定されない。本発明の耐熱性有機繊維と無機繊維からなる混綿綿または不織布と、織物構造体とが十分に絡合するためには、織物は一定の緻密さを有するものが好ましい。
前記織物構造体の構成繊維としては、例えば有機繊維や無機繊維などのうち耐熱性を有するものが好ましく、パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維、PPS繊維、ポリイミド繊維、フッ素系繊維、炭素繊維、ガラス繊維などを用いることができる。中でも耐薬品性、耐加水分解性の観点から特にPPS繊維、フッ素系繊維を用いることが好ましい。かかるフッ素系繊維は、従来公知のマトリックス紡糸法により製造されるものや、エマルジョン紡糸法またはペースト押出法などによって得られるものも差し支えなく用いることができる。PPS繊維としては、紡績糸またはマルチフィラメントを用いることが好ましい。特に、紡績糸は、繊維の表面積が多くなるため、不織布との絡合性に優れる点でより好適である。
かかる織物構造体を構成する繊維の繊度としては、適度な強度を有しているものであれば特に限定するものではないが、繊度が太すぎると、織条件によっては織物の目が詰まりしやすい傾向となり、圧力損失が高くなってしまうため好ましくない。逆に、繊度が細すぎると、織り密度が低くなり、通気量は高くなるので、圧力損失は低くなる傾向が出てくるが、織物自身の強度が低下してしまい、耐熱性フィルター材の機械強度を損なう傾向がある。したがって、織物を構成する繊維の総繊度としては、好ましくは100〜1000dtex、より好ましくは300〜600dtexの範囲内にあるのが、適度な強度を有し、また、高温時の形態保持性に優れた耐熱性フィルター材を提供することができる。総繊度が100dtex以上であると、かかる織物構造体と混綿綿または不織布を積層してニードルパンチ、またはウォータージェットパンチにより絡合させ、一体化させた場合、織物積層化による寸法安定性や引張強力の向上効果を十分に得ることができるので好ましい。また、総繊度が1000dtex以下とすると、適度な通気量の不織布が得られるとともに高捕集効率化が達成できるので、該布帛でバグフィルターとした場合、集塵性と寸法安定性に優れたフィルター材とできるので好ましい。
かかる織物構造体の織組織としては、フィルター性能である圧力損失に影響しないように目の粗い織り組織にすることが好ましく、一般的な構造としては、平織り、二重織り、三重織り、綾織り、朱子織りなどが挙げられるが、特に低コストで汎用的な平織りの織物で満足した性能のものが得られるため好ましく用いられる。織物の目付としては、好ましくは49〜270g/mの範囲内、さらに好ましくは100〜150g/mの範囲内であるものが使用される。
本発明の混綿綿、あるいは不織布と織物構造体を絡合する手段としては、ニードルパンチおよびウォータージェットパンチから選ばれた少なくとも一方の手段が好ましい。絡合強度の上からは、前者のニードルパンチが好ましく採用されるが、要求される圧力損失や捕集性能によってはウォータージェットパンチが好ましい場合があり、また、これらの組み合せ処理が施されたものが、バランス調整されたものを与える場合があるので、適宜選択して採用するのが好ましい。
上述の手段にて不織布と織物構造体を絡合する際は、予め得られた耐熱性繊維からなる織物構造体の片面に不織布を積層した2層構造でもよいが、さらに織物構造体のもう一方の片面にも不織布を積層した3層構造とするほうが、不織布と織物構造体との絡合強度が高くなり、寸法安定性にも優れるので好ましい。
さらに、フィルター材とする場合には、前述の不織布あるいは布帛のエアー流入面にフッ素樹脂製微多孔膜を貼り合わせることにより、ダスト剥離性能や捕集性能を向上させることができる。かかるフッ素樹脂製微多孔膜としては、優れた耐熱性と化学安定性をもつPTFE 樹脂からなるものが好ましい。かかるフッ素樹脂製微多孔膜を用いることにより、ほとんどのアルカリ、酸、溶剤に対して安定で耐薬品性に優れ、低摩擦抵抗のためダストの剥離性に優れる。また、均一な孔径を有していることから、フィルター材の表面にラミネートした場合でも、場所による通気性のバラツキ等も少なくダスト捕集効率に優れた耐熱性フィルター材を提供することができる。かかるフッ素樹脂製微多孔膜の孔径としては、1〜20μmの範囲内が、膜厚としては1〜100μmの範囲内が、目付としては1〜30g/mの範囲内が、フィルター材の圧力損失の上から好ましい。
かかるフッ素樹脂製微多孔膜の通気量としては、1〜20cc/cm/secの範囲内が好ましい。通気量が1cc/cm/sec未満だと、初期の圧力損失が高くなるため、集塵機の運転状態によっては、逆洗のためのパルスジェット処理の頻度が多くなり、バグフィルターの寿命が短くなる可能性が高くなる。逆に20cc/cm/secを越えると、圧力損失が低くなり、パルスジェット処理の頻度は軽減するが、フッ素樹脂製微多孔膜ラミネート化によるダスト剥離性や捕集性能が十分高くすることができず、該微多孔膜と不織布(フェルト基材)の間にダストが進入する可能性が高くなり、差圧が異常上昇し、最悪の場合はフィルターが破損することがあるので好ましくない。
次に、本発明の混綿綿および不織布の製造方法の一例を以下に工程別に説明する。なお、次の1の工程は本発明の混綿綿の製造方法に必須の工程、1〜2までの工程は本発明の不織布の製造方法に必須の工程であり、1〜4までの工程は本発明の布帛の製造方法に必須の工程であるが、その他の工程は所望により行われる。
1.混綿加工工程
この工程では、少なくとも2種類の繊維、すなわち耐熱性有機繊維の原綿と無機繊維の原綿とを混綿する。まず、耐熱性有機繊維のフッ素系繊維50〜75重量%と無機繊維のガラス繊維束25〜50重量%の範囲内となるようにとりわけ、一定面積のラチス上に投入して調合機で混綿させた後、風送機にて混綿した繊維を風送させる。前記ラチスとは可動式のベルトコンベアーであり、積層された原綿を一定速度にて調合機に供給させる装置である。また、ここで言う調合機とは、無数の針の付いた回転ドラムからなる混綿機であり、該繊維同士を無数の針で開繊させながら粗く混綿する装置である。本工程で該繊維を粗く混綿させることにより、繊維へのダメージが軽減され、特に剛直なガラス繊維の折れなどの損傷が抑制される。
混綿加工工程は次の様にしても良い。すなわち、一定面積のラチス上に各種繊維を積層する際は、比重の高い繊維が上になるように積層した方が繊維の飛散が少なく均一に混綿できるので好ましい。かかる積層方法として、比重の低い繊維を上に積層した場合、積層した各種繊維の高さが嵩高になるため、ラチスによる搬送工程中に繊維が飛散してしまうため、所要の配合率になるように各種繊維を計量しても正しい混綿比率の不織布が得られなくなるので好ましくない。また、同様に調合機による各種繊維の混綿工程においても、回転ドラムにより発生する風圧により、比重の低い繊維は飛散してしまうため、同様に正しい混綿比率の不織布が得られなくなるので好ましくない。上述のことから、各種繊維の配合方法においては、一定面積のラチス上に各種繊維を積層する際は、比重の高い繊維が上になるように各種繊維の間で傾斜をつけることにより、比重の高い繊維が比重の低い繊維を押さえるようなかたちとなり、繊維の飛散を抑制し積層した際の各種繊維の高さも低減できるため好ましい。
また、各種繊維の混綿方法においては、一定面積のラチス上に各種繊維を小分割してまだらに配置させることも均一に混綿できる点で好ましい。 かかる混綿方法として、ラチス上で各種繊維をまだらにしない場合、調合機での開繊が不十分な箇所があるため好ましくない。上述のことから、各種繊維の混綿方法においては、一定面積のラチス上に各種繊維をある程度まだらに配置させることにより、部分的に開繊が不十分な箇所がなく各種繊維の混綿状態が良好となるため好ましい。
具体的には、たとえばフッ素繊維が70重量%でガラス繊維が30重量%の場合であれば、ラチス上に投入した際にフッ素繊維が20cm角程度、ガラス繊維が10cm角程度の大きさとなるように手で掴み取り、それぞれを交互に配置する形でラチス上に小分割して敷き詰め、調合機で混綿することで本発明の混綿綿を得ることができる。上述の小分割の手法としては、混綿綿を形成させる耐熱性有機繊維と無機繊維の組合せや各繊維の混合率にもよるので、適宜、ラチス上に投入した際に小分割した繊維塊が交互に配置されていれば良いものである。
2.ローラーカード工程
次に、得られた混綿綿を用いて不織布を製造する。まず、上記混綿綿を一定の方向に引きそろえる為に無数の針の付いた回転ドラム、シリンダーの中に投入し、カーディングして繊維を一定方向に引きそろえ、ウエブとする。得られたウエブをクロスラッパーによりラチス上に一定の振幅で折り重ね、不織布(1a、1b)とする。最終的に仕上がる不織布の目付としては、この時の原綿投入量とライン速度で決める。当然、原綿投入量が多くライン速度が遅ければ目付は高く、原綿投入量が少なくライン速度が早ければ目付は低くなる。
また、本発明の混綿綿は粗く混綿することで繊維へのダメージや折れちぎれたガラス繊維の量が少ないため、カーディング処理時の繊維劣化による影響、すなわち、シリンダーへの繊維の埋綿やカード内部/カード出口付近で発生する風綿の発生量が抑制できる。
3.織物構造体の製造工程
この工程では、耐熱性繊維を用いて織物構造体2を製織する。たとえば、まず耐熱性繊維の短繊維を一定方向に引き揃えて束状とし、徐々に細く引延ばし撚りをかけて紡績糸とする。次に、紡績糸をタテとヨコ方向それぞれ所定本数で製織し、織物構造体を得る。
4.ウエブと織物構造体のニードルパンチ工程
織物構造体の両側に不織布を積層した3層構造の場合を例として説明する。
図1に示すように、前記の工程で予め得られた耐熱性繊維からなる織物構造体2の片面に、エアー流入面の濾過層を形成する不織布1aを積層し、もう一方の面にエアー排出面の濾過層を形成する不織布1bを積層し少なくとも3層構造の布帛とする。得られた積層体は、全体を押さえロールによって軽く圧縮をかけラップ状態にしてから、ニードルパンチにより各積層体同士を厚み方向で絡合処理して、各層の構成繊維を一体化させ、織物構造体2を含んだ本発明の布帛とする。なお、本発明におけるエアー流入面とは、表面濾過用フィルター材において、ダストが含まれたエアーが最初にフィルター材と接触する面のことを示し、ダストをフィルター材表面で捕集しダスト層を形成させる面のことを表す。また、その裏面側でダストが除去されたエアーが排出される面のことをエアー排出面と定義する。
かかる絡合処理のニードルパンチの針密度としては、布帛の強度や見かけ密度、また通気量の点から300本/cm以上であることが好ましい。かかる針密度は、少なすぎると繊維同士の絡合性が弱く、布帛の強度が低くなってしまい、また見かけ密度も低くなる傾向があり、得られる不織布の目も粗く、通気量も高くなりすぎてしまうため、ダストの捕集性能が悪くなる傾向があり好ましくない。逆に、針密度が多くなり過ぎた場合、ニードルによって繊維や織物(骨材)が傷つけられるため、フィルター材の強度は低くなる場合があり好ましくない。またフィルター材の収縮傾向が強くなるため、見かけ密度が上がって、ダスト捕集性能は良くなるが、通気量が低くなるため、使用初期の状態から圧力損失が高くなってしまい、短寿命化につながるため好ましくない。従って好ましい針密度は300〜900本/cm、より好ましくは450〜800本/cmの範囲内である。
上述のことから、布帛の見掛け密度としては、適宜ニードルパンチ条件を調整して、0.1〜1.5g/cmの範囲内にすることが好ましく、さらには0.1〜0.6g/cmの範囲内にすることが好ましい。また通気量についても、適宜ニードルパンチ条件を調整して、10〜80cc/cm/secの範囲内が好ましい。不織布の目付としては、好ましくは250〜800g/mの範囲内、さらに好ましくは500〜700g/mの範囲内であるものが使用される。
5.加熱、表面処理工程
次に、必要により、不織布もしくは布帛(以下において、あわせてフィルター材と記す。)の片面あるいは両面に加熱処理を行う。
すなわち、加熱、表面処理の方法として、以下のA〜Cの方法を適宜選択して実施することが好ましい。
A.得られたフィルター材の片面、あるいは両面側からバーナー炎により毛焼き処理を行い、フィルター材の表面繊維の毛羽立ち部分を溶融して除去することによりダストの払い落とし性を良好にすると同時に、フィルター材を構成している各種繊維同士を部分的に熱融着させることにより、フィルター材の絡合性を向上させる表面処理工程。
B.得られたフィルター材の片面、あるいは両面側から赤外線ヒーターにより加熱処理を行い上述の毛焼き処理と同様にダスト払い落とし性、フィルター材の絡合性を向上させる表面処理工程。
C.得られたフィルター材の片面、あるいは両面側に熱ロールで加熱プレス処理を行い上述の毛焼き処理、あるいは赤外線ヒーターによる過熱処理と同様にダスト払い落とし性、フィルター材の絡合性を向上させる表面処理工程。
6. ラミネート工程
本発明においてフィルター材のダスト剥離性を向上させるには、さらには、図2に示すように、図1の不織布1aの毛焼き処理面側(エアー流入方向A)にフッ素樹脂製微多孔膜3を積層し、熱プレスまたは熱プレスロール加工などにより圧着、融着といったラミネート加工法により貼り合わせをしてもよい。ラミネート加工時の熱プレスまたは熱プレスロール処理温度は、特に限定するものではないが、耐熱性有機繊維を基材とした耐熱性フィルター材を構成する繊維の種類により、処理温度は、該耐熱性有機繊維の融点もしくは分解点以下とすることが熱による強度劣化の影響がなく好ましく、例えば、設定温度は150〜500℃の範囲内とすることが好ましい。また、ラミネート加工時のプレス圧力も特に限定するものではないが、必要以上に高圧でプレス加工を施すと、フッ素樹脂製微多孔膜3の均一な孔径が損なわれる可能性があり、耐熱性フィルター材自体の通気量が低下するため、プレス圧力の設定としては、ラミネート加工後の通気量に影響が出ないことが好ましく、例えば、98〜980kPaの範囲内とすることが好ましい。
このようにして得られた本発明の不織布もしくは布帛は、袋状に縫製し、耐熱性の要求されるゴミ焼却炉や石炭ボイラー、もしくは金属溶鉱炉などの排ガスを集塵するバグフィルターとして好適に使用される。この縫製に使用される縫糸としては、本発明の不織布や布帛を構成する織物構造体に使用した繊維と同様の、耐薬品性、耐熱性を有する繊維素材で構成された糸を使用するのが好ましく、たとえばPPS繊維やフッ素系繊維などを使用するのがよい。
かかるバグフィルターを縫製する際は、フィルター材の表面処理面側あるいはフッ素樹脂製微多孔膜側が濾過面となるように縫製するのが、ダストの払い落とし性に優れるため好ましく、さらにはリテーナーとの摩耗から回避できるため好ましい。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、図に示すものは一実施例であり、これに限定されるものではない。
図1は、本発明の布帛の一実施形態を示す概略模式図である。この布帛は不織布1aと、織物構造体2と、不織布1bとから構成され、これらが一体に積層、ニードルパンチ処理を施されたものである。
図2は、本発明の布帛の別の実施形態を示す概略模式図であり、図1の布帛の一方の面にフッ素樹脂製微多孔膜3を積層し、カレンダー処理を施されたものである。
なお、図3は、集じん性能試験装置(JIS Z890−1−2005)を示す概略模式図であり、図において、4はダスト供給機、5はパルスジェット負荷機、6は上流チャンバー、7はダストが含まれたエアー、8は払い落としダスト捕集部、9は本発明の混綿綿からなる不織布またはフィルター材、10は下流チャンバー、11はHEPAフィルター、12は流量計、13は送風機、14はダストが除去されたエアー、15はデジタルジ差圧計である。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
なお、本発明の混綿綿、不織布および布帛の各特性の測定方法は以下の通りとした。
[嵩密度]
混綿綿10gをたて13cm×よこ13cm×高さ14cmの容器内に高さ30cmの位置から水平になるように自然落下させ、容器底部から混綿綿の最上面までの嵩高さを3回計測した。
[風綿発生頻度]
ローラーカード装置で1時間連続加工を行い、カード出口で発生した風綿堆積綿が自重で落下した回数を計測した。
風綿発生頻度が5回/hr未満を○(マル)、5回/hr以上15回/hr未満を△(サンカク)、15回/hr以上を×(バツ)とした。
[白い毛玉状の屑の発生頻度]
ローラーカード/ニードルパンチ装置で1時間連続加工を行い、不織布の最後尾から幅なり30cmの間に含まれる直径1cm以上の白い毛玉状の屑の数を計測した。
直径1cm以上の大きさの白い毛玉状の屑の数が5個/hr未満を○(マル)、5個/hr以上10個/hr未満を△(サンカク)、10個/hr以上を×(バツ)とした。
[目付]
不織布を400mm角にカットして、その重量から算出した。
[厚み]
シックネスダイヤルゲージ(押し圧力3.5N)にて測定した。測定サンプルは目付を算出した不織布(400mm角)を用い測定箇所は無作為に6点選んで測定した。
[通気量]
JIS L 1096(1990)に規定されるフラジール形法に基づいて測定した。測定箇所は、無作為に6点選んで測定した。
[繊維の脱落量]
図3の集じん性能試験装置を用いてJIS Z890−1−2005に従い、繰り返しパルス負荷後の不織布の重量変化率の測定を行った。
まず、不織布材9(濾過面積0.9m)の下流側に設置された送風機13と流量計12により不織布9に対し、濾過風速2.0m/minの気流を与え、一方不織布9のエアー流入面側には、JIS10種ダストをダスト供給機4にてダスト供給量10g/hr(ダスト濃度1g/m)に調整したダストを不織布9に負荷した。そして、不織布9の下流方向にあるパルスジェット負荷機5によりパルスジェット圧力500kPa(50msec)の条件で装置を運転させ、5秒間隔毎にパルスジェットを50,000回負荷し、パルス負荷前後のフェルト重量を計測し、次式から重量変化率を以下の計算式にて求めた。
重量変化率(%)=(1−(パルス負荷後フェルト重量/パルス負荷前フェルト重量)×100
(注)パルス負荷前後フェルト重量の単位はgである。
繊維の脱落量の判定基準は、重量変化率5%未満を○(マル)、5%以上10%未満を△(サンカク)、10%以上を×(バツ)とした。
[総合判定]
総合判定の判定基準は、嵩密度、風綿発生頻度、白い毛玉状の屑の発生頻度、重量変化率の判定で全項目が○(マル)の混綿綿および不織布を○(マル)、△(サンカク)が3ヶ未満あるいは×(バツ)が2ヶ未満の混綿綿および不織布を△(サンカク)、△(サンカク)が3ヶ以上あるいは×(バツ)が2ヶ以上の混綿綿および不織布を×(バツ)とした。
実施例1
フッ素繊維(東レ(株)製トヨフロン(R)、3.3dtex×70mm、捲縮数15個/25mm、比重2.3)75重量%、ガラス繊維(ADVANCED GLASSFIBER YARNS LLC“DE GLASS”(R)、0.75Dtex×50mm、捲縮数0個/25mm、比重2.54)25重量%をそれぞれ(上層)ガラス繊維/(下層)フッ素繊維の順でラチス上に積層し、調合機にて粗く混綿加工/風送して嵩密度8.5kg/mの混綿綿を得た。
次に、ローラーカード装置、クロスラッパーにてカーディング処理し、刺針密度40本/cmで仮ニードルパンチした不織布1a、1bとして、目付が233g/mと249g/mの2種類を作成した。
ローラーカード工程での風綿発生量は2回/hrと少なかった。
織物構造体として、ラステックススクリム(ゴアテックス製、PTFEスリットヤーン糸使い、400Dtex使い、20本/25.4mmの織密度を有する平織物、目付120g/m)を用いて、不織布1a/織物構造体/不織布1bの順に積層し、さらにニードルパンチ加工して織物構造体と上述の不織布1a、1bとを絡合させ、目付が651g/m、総刺針密度が520本/cmの布帛を得た。なお、ここで得られた布帛は、ニードルパンチ処理により収縮して理論上より目付が高くなっている傾向がみられた。
ニードルパンチ工程での白い毛玉状の屑の発生頻度は2個/hrと少なかった。
さらに、加熱プレス加工を行い目付が662g/m、厚みが1.5mm、通気量が20.5cc/cm/secの本発明の混綿綿からなる布帛を得た。そして、この布帛に対し、上述した風綿発生頻度、白い毛玉状の屑の発生頻度、厚み、目付、通気量等を測定の上、繊維の脱落量を評価した。
得られた混綿綿と布帛の特性を後述の表1に示した。
実施例2
フッ素繊維(東レ(株)製トヨフロン(R)、3.3dtex×70mm、捲縮数15個/25mm、比重2.3)50重量%、ガラス繊維(ADVANCED GLASSFIBER YARNS LLC“DE GLASS”(R)、0.75Dtex×50mm、捲縮数0個/25mm、比重2.54)50重量%をそれぞれ(上層)ガラス繊維/(下層)フッ素繊維の順でラチス上に積層し、調合機にて粗く混綿加工/風送して嵩密度7.4kg/mの混綿綿を得た。
その他は実施例1と同様の方法で布帛を作成し、目付654g/m、厚みが1.7mm、通気量が21.9cc/cm/secの本発明の混綿綿からなる布帛を得た。
ローラーカード工程での風綿発生量は3回/hrと少なく、また、ニードルパンチ工程での白い毛玉状の屑の発生頻度は4個/hrと少なかった。
そして、この不織布に対し、上述した風綿発生頻度、白い毛玉状の屑の発生頻度、厚み、目付、通気量等を測定の上、繊維の脱落量を評価した。
得られた混綿綿と布帛の特性を後述の表1に示した。
実施例3
フッ素繊維(東レ(株)製トヨフロン(R)、3.3dtex×70mm、捲縮数15個/25mm、比重2.3)70重量%、ガラス繊維(ADVANCED GLASSFIBER YARNS LLC“DE GLASS”(R)、0.75Dtex×50mm、捲縮数0個/25mm、比重2.54)30重量%をそれぞれ(上層)ガラス繊維/(下層)フッ素繊維の順でラチス上に積層し、調合機にて粗く混綿加工/風送して嵩密度5.8kg/mの混綿綿を得た。
その他は実施例1と同様の方法で布帛を作成し、目付666g/m、厚みが1.6mm、通気量が21.1cc/cm/secの本発明の混綿綿からなる布帛を得た。
ローラーカード工程での風綿発生量は4回/hrと少なく、また、ニードルパンチ工程での白い毛玉状の屑の発生頻度は4個/hrと少なかった。
そして、この布帛に対し、上述した風綿発生頻度、白い毛玉状の屑の発生頻度、厚み、目付、通気量等を測定の上、繊維の脱落量を評価した。
得られた混綿綿と布帛の特性を後述の表1に示した。
実施例4
フッ素繊維(東レ(株)製トヨフロン(R)、3.3dtex×70mm、捲縮数15個/25mm、比重2.3)70重量%、ガラス繊維(ADVANCED GLASSFIBER YARNS LLC“DE GLASS”(R)、0.75Dtex×50mm、捲縮数0個/25mm、比重2.54)30重量%をそれぞれ(上層)ガラス繊維/(下層)フッ素繊維の順でラチス上に積層し、調合機にて粗く混綿加工/風送して嵩密度14.5kg/mの混綿綿を得た。
その他は実施例1と同様の方法で布帛を作成し、目付672g/m、厚みが1.5mm、通気量が20.3cc/cm/secの本発明の混綿綿からなる布帛を得た。
ローラーカード工程での風綿発生量は2回/hrと少なく、また、ニードルパンチ工程での白い毛玉状の屑の発生頻度は3個/hrと少なかった。
そして、この布帛に対し、上述した風綿発生頻度、白い毛玉状の屑の発生頻度、厚み、目付、通気量等を測定の上、繊維の脱落量を評価した。
得られた混綿綿と布帛の特性を後述の表1に示した。
実施例5
フッ素繊維(東レ(株)製トヨフロン(R)、3.3dtex×70mm、捲縮数15個/25mm、比重2.3)70重量%、ガラス繊維(ADVANCED GLASSFIBER YARNS LLC“DE GLASS”(R)、0.75Dtex×50mm、捲縮数0個/25mm、比重2.54)30重量%をそれぞれラチス上にまだら状に配置。具体的には、フッ素繊維が20cm角、ガラス繊維が10cm角程度の大きさとなるように手で掴み取り、それぞれを交互に配置する形でラチス上に小分割して敷き詰め、調合機にて粗く混綿加工/風送して嵩密度7.8kg/mの混綿綿を得た。
次に、ローラーカード装置、クロスラッパーにてカーディング処理し、刺針密度40本/cmで仮ニードルパンチした不織布1aとし、続けてニードルパンチ加工と加熱プレス加工を行い目付が713g/m、厚みが1.9mm、通気量が20.1cc/cm/sec総刺針密度が520本/cmの本発明の混綿綿からなる不織布を得た。
ローラーカード工程での風綿発生量は3回/hrと少なく、また、ニードルパンチ工程での白い毛玉状の屑の発生頻度は4個/hrと少なかった。
そして、この不織布に対し、上述した風綿発生頻度、白い毛玉状の屑の発生頻度、厚み、目付、通気量等を測定の上、繊維の脱落量を評価した。
得られた混綿綿と不織布の特性を後述の表1に示した。
比較例1
フッ素繊維(東レ(株)製トヨフロン(R)、3.3dtex×70mm、捲縮数15個/25mm、比重2.3)75重量%、ガラス繊維(ADVANCED GLASSFIBER YARNS LLC“DE GLASS”(R)、0.75Dtex×50mm、捲縮数0個/25mm、比重2.54)25重量%をそれぞれ(上層)フッ素繊維/(下層)ガラス繊維の順でラチス上に積層し、調合機と開繊機にて各繊維を均一に混綿/開繊、風送して嵩密度4.6kg/mの混綿綿を得た。
その他は実施例1と同様の方法で布帛を作成し、目付664g/m、厚みが1.7mm、通気量が20.5cc/cm/secの本発明の混綿綿からなる布帛を得た。
ローラーカード工程での風綿発生量は12回/hrと多く、また、ニードルパンチ工程での白い毛玉状の屑の発生頻度は8個/hrと多かった。
比較例1の布帛は、混綿方法と各繊維を均一に混綿/開繊するという点で実施例の混綿綿とは大きく異なるものである。
ここで言う開繊機とは、無数の針の付いた回転ドラムからなる混綿機であり調合機よりも針が細かく、また針と針の間隔が狭いため各繊維をより均一に開繊/混綿可能な装置である。
得られた混綿綿と布帛の特性を後述の表1に示した。
比較例2
フッ素繊維(東レ(株)製トヨフロン(R)、3.3dtex×70mm、捲縮数15個/25mm、比重2.3)50重量%、ガラス繊維(ADVANCED GLASSFIBER YARNS LLC“DE GLASS”(R)、0.75Dtex×50mm、捲縮数0個/25mm、比重2.54)50重量%をそれぞれ(上層)フッ素繊維/(下層)ガラス繊維の順でラチス上に積層し、調合機と開繊機にて各繊維を均一に混綿/開繊、風送して嵩密度4.2kg/mの混綿綿を得た。その他は実施例1と同様の方法で布帛を作成し、目付674g/m、厚みが1.8mm、通気量が23.5cc/cm/secの本発明の混綿綿からなる布帛を得た。
ローラーカード工程での風綿発生量は14回/hrと多く、また、ニードルパンチ工程での白い毛玉状の屑の発生頻度は13個/hrと多かった。
比較例2の布帛は、混綿方法と各繊維を均一に混綿/開繊するという点で実施例の混綿綿とは大きく異なるものである。
得られた混綿綿と布帛の特性を後述の表1に示した。
比較例3
フッ素繊維(東レ(株)製トヨフロン(R)、3.3dtex×70mm、捲縮数15個/25mm、比重2.3)80重量%、ガラス繊維(ADVANCED GLASSFIBER YARNS LLC“DE GLASS”(R)、0.75Dtex×50mm、捲縮数0個/25mm、比重2.54)20重量%をそれぞれ(上層)フッ素繊維/(下層)ガラス繊維の順でラチス上に積層し、調合機と開繊機にて各繊維を均一に混綿/開繊、風送して嵩密度4.6kg/cmの混綿綿を得た。その他は実施例1と同様の方法で布帛を作成し、目付661g/m、厚みが1.8mm、通気量が24.8cc/cm/secの本発明の混綿綿からなる布帛を得た。
ローラーカード工程での風綿発生量は4回/hrと少なかったが、ニードルパンチ工程での白い毛玉状の屑の発生頻度は7個/hrと多かった。
比較例3の布帛は、フッ素繊維とガラス繊維の配合率が請求項の範囲外という点と、混綿方法と各繊維を均一に混綿/開繊するという点で実施例の混綿綿とは大きく異なるものである。
得られた混綿綿と布帛の特性を後述の表1に示した。
比較例4
フッ素繊維(東レ(株)製トヨフロン(R)、3.3dtex×70mm、捲縮数15個/25mm、比重2.3)40重量%、ガラス繊維(ADVANCED GLASSFIBER YARNS LLC“DE GLASS”(R)、0.75Dtex×50mm、捲縮数0個/25mm、比重2.54)60重量%をそれぞれ(上層)フッ素繊維/(下層)ガラス繊維の順でラチス上に積層し、調合機と開繊機にて各繊維を均一に混綿/開繊、風送して嵩密度3.7kg/cmの混綿綿を得た。その他は実施例1と同様の方法で布帛を作成し、目付681g/m、厚みが1.8mm、通気量が24.2cc/cm/secの本発明の混綿綿からなる布帛を得た。
ローラーカード工程での風綿発生量は30回/hrと多く、また、ニードルパンチ工程での白い毛玉状の屑の発生頻度は21個/hrと多かった。
比較例4の布帛は、フッ素繊維とガラス繊維の配合率が請求項の範囲外という点と、混綿方法と各繊維を均一に混綿/開繊するという点で実施例の混綿綿とは大きく異なるものである。
得られた混綿綿と布帛の特性を後述の表1に示した。
比較例5
特公平2−14456号公報の方法(3頁21行目に記載)に準じて、フッ素繊維(東レ(株)製テフロン(R)、3.5dpf×70mm、捲縮数10個/25mm、比重2.3)75重量%、ガラス繊維(ADVANCED GLASSFIBER YARNS LLC“DE GLASS”(R)、0.75Dtex×50mm、捲縮数0個/25mm、比重2.54)25重量%を使い、ピッカー(スカッチャ)中で配合しさらにこの繊維をカージング機で配合し緊密な配合物を得た。配合物の嵩密度は4.0kg/mであった。
その他は実施例1と同様の方法で布帛を作成し、目付661g/m、厚みが1.7mm、通気量が20.1cc/cm/secの布帛を得た。
ローラーカード工程での風綿発生量は31回/hrと多く、また、ニードルパンチ工程での白い毛玉状の屑の発生頻度は12個/hrと多かった。
比較例5の布帛は、混綿方法と各繊維を均一に混綿/開繊するという点で実施例の混綿綿とは大きく異なるものである。
比較例6
フッ素繊維(東レ(株)製トヨフロン(R)、3.3dtex×70mm、捲縮数15個/25mm、比重2.3)70重量%、ガラス繊維(ADVANCED GLASSFIBER YARNS LLC“DE GLASS”(R)、0.75Dtex×50mm、捲縮数0個/25mm、比重2.54)30重量%をそれぞれ(上層)フッ素繊維/(下層)ガラス繊維の順でラチス上に積層し、調合機と開繊機にて各繊維を均一に混綿/開繊、風送して嵩密度5.2kg/mの混綿綿を得た。その他は実施例1と同様の方法で布帛を作成し、目付653g/m、厚みが1.8mm、通気量が22.3cc/cm/secの本発明の混綿綿からなる布帛を得た。
ローラーカード工程での風綿発生量は25回/hrと多く、また、ニードルパンチ工程での白い毛玉状の屑の発生頻度は22個/hrと多かった。
比較例6の布帛は、混綿方法と各繊維を均一に混綿/開繊するという点と、混綿綿の嵩密度が請求項の範囲外という点で実施例の混綿綿とは大きく異なるものである。
得られた混綿綿と布帛の特性を後述の表1に示した。
比較例7
フッ素繊維(東レ(株)製トヨフロン(R)、3.3dtex×70mm、捲縮数15個/25mm、比重2.3)70重量%、ガラス繊維(ADVANCED GLASSFIBER YARNS LLC“DE GLASS”(R)、0.75Dtex×50mm、捲縮数0個/25mm、比重2.54)30重量%を(上層)フッ素繊維/(下層)ガラス繊維の順でラチス上に積層し、調合機にて粗く混綿加工/風送して嵩密度15.5kg/mの混綿綿を得た。
その他は実施例1と同様の方法で布帛を作成し、目付568g/m、厚みが1.5mm、通気量が29.3cc/cm/secの本発明の混綿綿からなる布帛を得た。
ローラーカード工程での風綿発生量は4回/hrと少なかったが、ニードルパンチ工程での白い毛玉状の屑の発生頻度は9個/hrとやや多かった。また、布帛製造工程中における繊維の脱落量が多く、布帛の目付が設計よりも少なくなった。
比較例7の布帛は、混綿綿の嵩密度が請求項の範囲外という点で実施例の混綿綿とは大きく異なるものである。
以上の実施例および比較例の混綿綿と不織布または布帛の試作および評価結果を表1に纏めて示した。
Figure 0005293071
表の評価結果から明らかなように、実施例1〜5の本発明の混綿綿および不織布は、全評価項目が○(マル)の判定であり、比較例1〜7の混綿綿および不織布に比べ、不織布製造時の工程通過性およびダスト払い落とし時の衝撃による各種繊維の脱落量を抑制する点で優れている。
一方、比較例1〜7が工程通過性ならびに繊維の脱落量で劣る原因としては、混綿加工時に各繊維を均一に混ぜ過ぎているため、混綿綿へのダメージが大きく、特にガラス繊維が屈曲して折れちぎれた繊維状で混在すると、ローラーカード工程中のシリンダーロールやワーカーロールといった、カード内部で高速回転するローラー部やカード出口付近での舞綿が増えるため、工程通過性が悪化してしまう。また、ニードルパンチ工程でも屈曲して折れちぎれたガラス繊維の発生量が増えることで、白い毛玉状の屑の割合が高くなるとともに、不織布を構成している繊維同士の絡合性も悪くなり、ダスト払落し時の衝撃によって繊維が脱落してしまうのである。さらに、比較例7では各繊維を極端に粗く混ぜているため繊維へのダメージは軽減されているが、未開線状態の繊維量が多くなるため、不織布製造工程中における繊維の脱落量が増え、設計目付よりも低くなってしまうのである。
かかる結果から、実施例1〜4の耐熱性有機繊維と無機繊維からなる混綿綿において、各繊維を粗く混綿加工することで、該繊維へのダメージが軽減され、不織布の製造工程中における工程通過性向上化を図ることが可能であることが分かった。
本発明は、例えばゴミ焼却炉、石炭ボイラーあるいは金属溶鉱炉などから排出される高温の排ガス中に含まれるダストを高い捕集効率にて濾過するための耐熱性フィルター材の他、例えばクリーニング用資材、保温材等の分野のダスト捕集にも適用可能である。
本発明にかかる布帛の分解断面図の一例である。 図1のものとは異なる態様の本発明にかかる布帛の分解断面図の一例である。 図1〜2の本発明にかかる不織布または布帛の集じん性能試験装置の概略図である。
符号の説明
1a 不織布
1b 不織布
2 織物構造体
3 フッ素樹脂製微多孔膜
4 ダスト供給機
5 パルスジェット負荷機
6 上流チャンバー
7 ダストが含まれたエアー
8 払い落としダスト捕集部
9 不織布(フィルター材)
10 下流チャンバー
11 HEPAフィルター
12 流量計
13 送風機
14 ダストが除去されたエアー
15 デジタルジ差圧計

Claims (8)

  1. 耐熱性有機繊維と無機繊維とを含む混綿綿であって、該耐熱性有機繊維が延伸されたフッ素系繊維を含み、嵩密度が5.5〜14.8kg/mの範囲内であることを特徴とする、混綿綿。
  2. 前記無機繊維がガラス繊維であることを特徴とする、請求項1に記載の混綿綿。
  3. 前記混綿綿を構成する繊維の配合率が、フッ素系繊維が50〜75重量%の範囲内であり、無機繊維が25〜50重量%の範囲内であることを特徴とする、請求項1または2に記載の混綿綿。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の混綿綿で加工してなることを特徴とする、不織布。
  5. 請求項に記載の不織布と織物構造体とを加工してなることを特徴とする、布帛。
  6. 請求項に記載の不織布または請求項に記載の布帛から構成されてなることを特徴とする、バグフィルター。
  7. 耐熱性有機繊維50〜75重量%と、ガラス繊維束25〜50重量%をそれぞれの配合率にとりわけ、次に、コンベア上に前記繊維を比重の高い繊維が上に重なるように積層し、調合機にて混綿させた後、風送機にて混綿した繊維を風送することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の混綿綿の製造方法。
  8. 耐熱性有機繊維50〜75重量%と、ガラス繊維束25〜50重量%をそれぞれの配合率にとりわけ、次に、コンベア上に前記繊維をまだらに配置させ、調合機にて混綿させた後、風送機にて混綿した繊維を風送することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の混綿綿の製造方法。
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