JPH11158699A - ステンレス鋼帯の脱スケール方法及びその一貫製造装置 - Google Patents

ステンレス鋼帯の脱スケール方法及びその一貫製造装置

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JPH11158699A
JPH11158699A JP32268597A JP32268597A JPH11158699A JP H11158699 A JPH11158699 A JP H11158699A JP 32268597 A JP32268597 A JP 32268597A JP 32268597 A JP32268597 A JP 32268597A JP H11158699 A JPH11158699 A JP H11158699A
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stainless steel
steel strip
aqueous solution
annealing
nitric acid
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JP32268597A
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Katsumi Mabuchi
勝美 馬渕
Tomoko Kikuchi
智子 菊池
Yasunori Kani
保宣 可児
Tsuneo Nakamura
恒雄 中村
Makoto Hiraga
平賀  良
Masahiko Ito
雅彦 伊藤
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Hitachi Ltd
Hitachi Kyowa Engineering Co Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Kyowa Engineering Co Ltd
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  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、冷間圧延とともに高温処理を
伴うことがなく、光沢性と平滑性が良く脱スケールでき
るステンレス鋼帯の脱スケール方法及びその一貫製造装
置を提供することにある。 【解決手段】本発明は、冷間圧延機−焼鈍炉−脱スケー
ルの各工程を一貫製造ラインを含み、焼鈍炉を弱酸化性
雰囲気にコントロールされる。脱スケール装置は、中性
塩水溶液電解−硝酸電解あるいは硝酸沸酸混合水溶液浸
漬または中性塩水溶液電解−アルカリ水溶液電解−硝酸
電解あるいは硝酸沸酸混合水溶液浸漬または中性塩水溶
液電解−硫酸水溶液電解−硝酸電解あるいは硝酸沸酸混
合水溶液浸漬で構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なステンレス
鋼帯の脱スケール方法とその一貫製造装置に係り、特に
その高速化に関して好適な冷間圧延−連続焼鈍−脱スケ
ールの一貫製造ラインにおける脱スケール方法とその装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】冷間圧延ステンレス鋼帯は加工硬化層除
去のため焼鈍熱処理が施される。この際にステンレス表
面に生成する酸化スケールは商品価値を著しく損なうた
め、これを除去する必要がある。生産性の向上を目的と
して、従来はこの脱スケール速度の向上させる方法に主
眼がおかれ、特公昭38−12162 号公報に記載のように、
中性塩水溶液中で電解後、硝酸−沸酸混合水溶液中に浸
漬する方法、あるいは、特公昭53−13173 号公報に記載
のように、中性塩水溶液中で電解後、硝酸イオンを含む
溶液中で電解する方法が検討されている。また特開平3
−191099 号に記載されているように、冷間圧延−非酸
化性雰囲気中での通電加熱焼鈍−脱スケールの一貫製造
ラインにおいて、その脱スケール方法に関して中性塩水
溶液中での電解−アルカリ水溶液中での電解−硝酸水溶
液中での電解する方法や、特開平4−232297号に記載さ
れているように焼鈍炉の雰囲気を酸化性として焼鈍した
後に、中性塩電解−硝酸電解をし脱スケールする方法
や、特開平3−13529号に記載されているように焼鈍炉の
雰囲気を直火式燃焼機器を用いて還元性雰囲気とし焼鈍
した後に中性塩電解−硝酸電解をし脱スケールする方法
が検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、スレ
ンレス鋼表面のスケール除去の高速化のみに着目してい
る。しかしステンレス鋼帯は冷間圧延−焼鈍−脱スケー
ルの各工程経るため、生産性の向上にはこれら各プロセ
スを連続とした製造の一貫設備とする必要性がある。そ
のためには、脱スケール性を向上させるための脱スケー
ル方法のみの検討だけではなく、いかに前段階において
脱スケールしやすい酸化物組成のスケールを生成させる
かが重要となる。一貫製造ラインに関してはこのような
検討はされていない。一貫製造ラインに関する記述は、
特開平3−191099 号や特開平3− 13529 号に記載され
ているが、この中では焼鈍炉の雰囲気として非酸化性雰
囲気または還元性雰囲気との記述がある。しかしなが
ら、非酸化性雰囲気で焼鈍処理すると、水蒸気による酸
化が生じるためにスケールの厚さが増大する。また鋼種
の差によっても同じ条件で生成する酸化皮膜の組成が異
なるため、非酸化性雰囲気が必ずしも良いとは限らな
い。
【0004】本発明の目的は、冷間圧延と焼鈍とを一体
にした高速でのステンレス鋼帯の脱スケール方法及びそ
の一貫製造装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】ステンレスの生産性の向
上には、まず冷間圧延−焼鈍−脱スケールの各工程を一
貫製造ラインとして構築することが重要である。そのう
えで、適切な脱スケール方法、および脱スケールしやす
い酸化皮膜を生成させるための焼鈍条件を決定し、その
条件で一貫製造ラインを運転管理することが重要とな
る。
【0006】本発明は、ステンレス鋼帯を冷間圧延する
工程、該冷間圧延した前記ステンレスを連続的に移動さ
せながら焼鈍する工程、該焼鈍した前記ステンレス鋼帯
を連続移動させながら中性塩水溶液中で電解する工程を
経た後、前記ステンレス鋼帯を硝酸水溶液中で電解する
工程又は硝酸沸酸混合水溶液中で浸漬処理する工程を含
み、前記焼鈍を弱酸化性雰囲気中で行う工程、又は燃焼
ガスによって予熱する工程と前記燃焼ガスによって焼鈍
温度に加熱する工程を有することを特徴とするステンレ
ス鋼帯の脱スケール方法にある。
【0007】また、本発明は、冷間圧延して、その後焼
鈍したステンレス鋼帯を連続移動させながら中性塩水溶
液中で電解する工程及びアルカリ水溶液中で電解する工
程又はアルカリ水溶液中への浸漬処理する工程の両工程
を含み、前記両工程を経た前記ステンレス鋼帯を硝酸水
溶液中で電解する工程又は硝酸沸酸混合水溶液中で浸漬
処理する工程を含み、前記焼鈍を弱酸化性雰囲気で行う
工程、又は燃焼ガスによって予熱する工程と前記燃焼ガ
スによって焼鈍温度に加熱する工程を有することを特徴
とするステンレス鋼帯の脱スケール方法にある。
【0008】また、本発明は、前述と同様に、冷間圧延
して、その後焼鈍した前記ステンレス鋼帯を連続移動さ
せながら中性塩水溶液中で電解する工程及び硫酸水溶液
中で電解する工程又は硫酸水溶液中への浸漬処理する工
程の両工程を含み、前記両工程を経た前記ステンレス鋼
帯を硝酸水溶液中で電解する工程又は硝酸沸酸混合水溶
液中で浸漬処理する工程を含み、前記焼鈍を弱酸化性雰
囲気中で行う工程、又は燃焼ガスによって予熱する工程
と前記燃焼ガスによって焼鈍温度に加熱する工程を有す
ることを特徴とするステンレス鋼帯の脱スケール方法に
ある。
【0009】本発明は、熱間圧延後脱スケールしたステ
ンレス鋼帯を冷間圧延する冷間圧延機、前記冷間圧延後
前記ステンレス鋼帯を連続的に移動させながら焼鈍する
焼鈍炉、前記焼鈍後冷却する冷却装置、前記冷却後前記
ステンレス鋼帯を連続的に移動させながら脱スケールす
る脱スケール装置を備えたステンレス鋼帯の一貫製造装
置において、前記脱スケール装置は複数個の正,負電極
を有する中性塩水溶液電解槽及び該電解槽の後方に複数
個の正,負電極を有する硝酸水溶液電解槽又は硝酸沸酸
混合水溶液浸漬槽を具備し、前記焼鈍炉は、雰囲気中の
酸素濃度を弱酸化性雰囲気とする調整装置、又は燃焼ガ
スの排ガスの加熱による予熱帯と前記燃焼ガスの加熱に
よる焼鈍温度に加熱する加熱帯を有することを特徴とす
る。
【0010】また、本発明は、熱間圧延後脱スケールし
たステンレス鋼帯を冷間圧延する冷間圧延機、前記冷間
圧延後前記ステンレス鋼帯を連続的に移動させながら焼
鈍する焼鈍炉、前記焼鈍後冷却する冷却装置、前記冷却
後前記ステンレス鋼帯を連続的に移動させながら脱スケ
ールする脱スケール装置を備えたステンレス鋼帯の一貫
製造装置において、前記脱スケール装置は複数個の正,
負電極を有する中性塩水溶液電解槽,アルカリ水溶液浸
漬槽又は複数個の正,負電極を有するアルカリ水溶液電
解槽及び該電解槽の後方に複数個の正,負電極を有する
硝酸水溶液電解槽又は硝酸沸酸混合水溶液浸漬槽を具備
し、前記焼鈍炉は雰囲気中の酸素濃度を弱酸化性雰囲気
とする調整装置、又は燃焼ガスの排ガスの加熱による予
熱帯と前記燃焼ガスの加熱による焼鈍温度に加熱する加
熱帯を有することを特徴とする。本発明は、熱間圧延後
脱スケールしたステンレス鋼帯を冷間圧延する冷間圧延
機、前記冷間圧延後前記ステンレス鋼帯を連続的に移動
させながら焼鈍する焼鈍炉、前記焼鈍後冷却する冷却装
置、前記冷却後前記ステンレス鋼帯を連続的に移動させ
ながら脱スケールする脱スケール装置を備えたステンレ
ス鋼帯の一貫製造装置において、前記脱スケール装置は
複数個の正,負電極を有する中性塩水溶液電解槽,硫酸
水溶液浸漬槽又は複数個の正,負電極を有する硫酸水溶
液電解槽,及び該電解槽の後方に複数個の正,負電極を
有する硝酸水溶液電解槽又は硝酸沸酸混合水溶液浸漬槽
を具備し、前記焼鈍炉は雰囲気中の酸素濃度を弱酸化性
雰囲気とする調整装置、又は燃焼ガスの排ガスの加熱に
よる予熱帯及び前記燃焼ガスの加熱による焼鈍温度に加
熱する加熱帯を有することを特徴とする。
【0011】ステンレス鋼表面に焼鈍処理により生成す
る酸化スケールはスピネル構造であるが、これは鋼種,
酸素量と焼鈍する温度によってさまざまに変化する。
【0012】フェライト系ステンレス鋼の場合は、酸素
量が少なく、温度が高い場合は、スケールはやや厚く生
成し、その主成分は外層はFe34およびFe23、内
層はFeCr24およびFe34となる。このような酸
化皮膜組成の場合、中性塩水溶液電解あるいは中性塩水
溶液電解−アルカリ水溶液電解または中性塩水溶液電解
−硫酸水溶液電解において充分酸化物を除去しておかな
いと、後工程である硝酸電解で残った酸化物を完全に除
去することは困難になる。また、酸素量を上げた場合生
成する酸化スケールは薄くなり、酸化皮膜の成分はCr
23となるが、後述するように脱酸剤として使用されて
いるAl等の極微量不純物が表面に濃縮するために酸化
皮膜組成の場合、中性塩水溶液電解あるいは中性塩水溶
液電解−アルカリ水溶液電解あるいは中性塩水溶液電解
−硫酸電解での脱スケールが困難になる。焼鈍温度を下
げると、極微量不純物の濃縮はかなり軽減されるが、機
械的特性の観点から焼鈍温度を下げることができない場
合もある。その場合は、充分に酸素濃度をコントロール
する(特に上限の設定が重要となる)必要がある。従っ
て、フェライト系ステンレス鋼の一貫製造ラインでは、
運転管理をスムースにかつ生産スピードの高速化には焼
鈍条件を充分にコントロールすることが必要となる。
【0013】オーステナイト系ステンレス鋼の場合、フ
ェライト系ステンレス鋼の場合と同様に、温度が高く、
酸素濃度が低い場合、生成する酸化物スケールは厚く、
その組成は外層はFe34およびFe23、内層はFe
Cr24およびFe34である。特に焼鈍温度が高い場
合は、酸素濃度が低いと著しく厚い酸化物スケールが生
成する。中性塩水溶液電解等で鉄酸化物が残存しても後
工程に硝酸沸酸混合水溶液を使用できるため、これら酸
化物スケールを除去することが可能であるが、やはり生
産性の向上のためには、薄く脱スケール性の良い酸化物
スケールを生成させる焼鈍条件で操業するのが良く、そ
の際はやはり酸素濃度コントロールする(特に下限の設
定が重要となる)必要となる。
【0014】
【発明の実施の形態】〔実施例1〕図1は、本発明にな
るステンレス鋼の脱スケール設備の一実施形態である装
置を示す。冷間圧延機11はセンジマーミルで、冷間圧
延され、連続焼鈍炉12内で下に示す条件で焼鈍され、
冷却装置13で冷却された表面にスケールが生成したス
テンレス鋼帯1はルーパ14を経て中性塩水溶液電解処
理槽2に導入される。中性塩水溶液電解処理槽2には、
Na2SO420%濃度、pH約6の水溶液が満たされ、
ステンレス鋼帯1には上下一対の正電極により負の電圧
がかけられ、両サイドに上下一対の電極3′が負極とな
り、ステンレス鋼帯1からNa2SO4水溶液を介して電
流が電極3′に流れる。この電流に伴ってスケール中の
クロムがCr27 2-となって溶解する。次いで、ステン
レス鋼帯1は、水洗槽4に入って表面に残留するNa2
SO4を洗浄する。次いで、リンガロール5で洗浄水を
絞りとった後、ステンレス鋼帯1は、硝酸水溶液電解処
理槽6に導入される。硝酸水溶液電解処理槽6には、1
0%濃度の硝酸水溶液が満たされており、ここでは左右
に設けられた上下一対の正の電極7を介してステンレス
鋼帯に電流が流れ、中心の上下一対の正の電極7′が負
極となる。さらに、ステンレス鋼帯1は、水洗槽8で残
留硝酸が水洗除去され、完全にスケールが除去されしか
も、スケール除去後のステンレス表面は、平滑で光沢が
あり美麗な鏡面を呈していた。
【0015】ここで使用した焼鈍炉12はブタンガスの
燃焼ガスを用いて焼鈍するものであり、焼鈍温度は85
0〜1150℃で、約3分以内で行った。図2はSUS444
及びSUS430(17%Cr鋼)の燃焼ガス中の酸素濃度と
酸化皮膜厚さとの関係を示す線図である。図2に示すよ
うに、フェライト系ステンレス鋼は酸素濃度が4%前後
で最も生成する酸化皮膜の厚さが薄くなっており、SUS4
30の17%Cr系では0.5mm 以下で0.5〜7 %,
0.5〜1.5mmで0.5〜7% 、SUS444では2〜6%の
酸素量を有する弱酸化雰囲気が好ましい。図3はSUS444
の1,050℃ で、雰囲気の酸素濃度が1〜4%で焼鈍
した場合のスケールの組成を示す。図3及び図4に示す
ように酸化物の主成分は、Fe,Cr,Si,Mnであ
る。このような成分組成の酸化皮膜は、本法で用いてい
る中性塩水溶液電解−硝酸水溶液電解あるいは硝酸沸酸
混合水溶液浸漬で高速で脱スケールすることが可能であ
る。酸素濃度が低下し、非酸化性の雰囲気になると、酸
化物が厚くなるために、脱スケール性は変わらないもの
の、消費する酸や中性塩水溶液の量が増大する。また逆
に雰囲気の酸素濃度が4%を超えると酸化皮膜は厚くな
り、その主成分も、Fe,Cr,Alへと変化する。A
lが多く存在する酸化皮膜は、本方法で用いている中性
塩水溶液電解−硝酸水溶液電解あるいは硝酸沸酸混合水
溶液浸漬では通板速度を遅くしないと酸化皮膜を除去す
ることはできない。
【0016】図5はSUS304オーステナイト系ステンレス
鋼を同様に燃焼ガスによって焼鈍したスケールの組成を
示す。図5に示すように酸素濃度が低いと酸化物スケー
ルが厚く堆積することが分る。従って、燃焼ガス中の酸
素の濃度を0.5% 以上が好ましい。
【0017】表1はSUS304のオーステナイト系ステンレ
ス鋼およびSUS403フェライトステンレス鋼の各条件での
脱スケール性を示したものである。表1に示すように、
フェライト系では0.1% を超え7%未満、オーステナ
イト系では0.1% を超え7%の酸素量のとき良好な脱
スケール性が得られる。
【0018】速く脱スケールするためには酸素量のコン
トロールが重要である。尚、オーステナイト系は酸素量
の増加によって皮膜は少なくなるが、緻密なものとなる
ので、脱スケール性が悪くなる。
【0019】
【表1】
【0020】本設備においては、焼鈍加熱には燃焼ガス
を用いた。燃焼ガスを用いて酸素濃度コントロールをす
る場合は、燃焼ガス流量に対しての空気流量をコントロ
ールすることにより達成することができる。すなわちフ
ェライトステンレス鋼の場合の適性酸素濃度は6%以下
であるので、燃焼ガスを加熱源として使用する場合に
は、燃焼ガスが完全燃焼するのに必要な空気量を求めて
おいてその量を基準にやや残存する酸素濃度が6%以下
になるように過剰の空気を燃焼ガスに混合すればよい。
通電加熱する場合は、フェライトステンレス鋼の場合、
空気に酸素濃度が6%以下になるように窒素等の不活性
ガスを混合させたガスを炉内に導入すればよい。
【0021】以上の脱スケール法により冷間圧延−焼鈍
−脱スケールの一貫製造プロセスが可能になり、100
m/mim 以上の速度でステンレス鋼帯を生産することが
できる。
【0022】〔実施例2〕本実施例は、図6に示すよう
に実施例1に示した装置にアルカリ水溶液電解槽21を
追加したものである。本実施例では、中性塩水溶液電解
槽2の後に設置しているが、中性塩水溶液電解槽の前に
設置しても、脱スケール性能には大きな変化はない。ま
たアルカリ水溶液電解の代わりに硫酸水溶液電解でも同
様である。18Cr−8Ni鋼の場合は本実施例の場合
と、実施例1の場合とで顕著な差はないが、フェライト
系ステンレス鋼等でNb,Cu,Al等が母材中に微量
存在する鋼種では酸化皮膜中にこれら元素が濃縮するた
め、本実施例に示す。アルカリ水溶液電解を追加したほ
うが脱スケール性能は向上する。
【0023】〔実施例3〕図7はステンレス鋼帯を連続
的に移動させながら脱スケールするステンレス鋼の脱ス
ケール一貫装置の斜視図である。本実施例においては、
ステンレス鋼帯は冷間圧延機で冷間圧延された後、焼鈍
され、脱スケールされるものである。
【0024】図8はステンレス鋼帯のデスケーリング直
結冷間圧延設備全体を示す構成図である。熱間圧延され
たステンレス鋼帯はペイオフリールに巻き取られ、シャ
ー,溶接機を経て第1のNo.1ルーパにて鋼帯の移動速
度が調整されながらローラによる曲げを受けることによ
ってその表面のスケールを除去するスケールブレーカに
入り、次いで酸洗タンクにて脱スケールされる。酸洗さ
れたステンレス鋼帯は第2ルーパ及び第3ルーパによっ
てそのラインスピードが調整され、センタリング装置を
経て冷間圧延機にて冷間圧延される。ミルスタンドは図
9に示すようにHCミル3台及びUSミル1台の各スタ
ンドが配置され、所望の厚さに圧延される。HCミルは
ワークロール(WR)に対しベンデングがFWの方向に
加えられ、鋼帯の端部で厚さが小さくならないようにし
たものであり、UCミルはHCミルに対して更に中間ロ
ール(IMR)に対してFIの力を加えたものである。
また、前段にCVCミル3台と後段にHCミル3台を配
置した圧延機を用いることができる。
【0025】冷間圧延後のステンレス鋼帯は図7に示す
ように適当な長さでアップカットシャーで切断されると
ともに、また溶接機703で適当な長さに溶接される。
冷間圧延されたステンレス鋼帯は入側ルーパ704でス
ピードが調整されてアルカリ脱脂装置705で脱脂さ
れ、予熱炉702,焼鈍炉706に入って焼鈍された
後、冷却装置707で強制的に冷却される。冷却された
ステンレス鋼帯は中性塩電解処理槽708,アルカル電
解槽709,硝酸電解槽710又は硝酸−弗酸の混酸槽
711を経て脱スケールされた後、出側ルーパ713を
通り、テンションリール714で巻き取られる。アルカ
リ電解槽709及び硝酸電解槽710は単に浸漬による
場合でもよい。硝酸と混酸とはいずれか一方又は両方で
行うことができる。各槽に入る前には水洗槽715〜7
18を通って各々の槽に入る。
【0026】図10は各電解槽の具体的な断面図であ
る。本実施での中性塩水溶液電解処理槽708は実施例
1〜20に示す電解液処理装置が設けられている。
【0027】中性塩水溶液電解処理槽708には、Na
2SO420%濃度、pH6の水溶液が満たされ、ステン
レス鋼帯1には上下一体の正電極803により正の電圧
がかけられ、両サイドに上下一対の対極803′が負電
極となり、ステンレス鋼帯1からNa2SO4水溶液を介
して電流が対極803′に流れる。この電流に伴ってス
ケール中のクロムがCr27 2-となって溶解する。中性
塩水溶液電解槽708の電解液処理装置は実施例1と同
様である。次いで、ステンレス鋼帯1は水洗槽4に入っ
て表面に残留するNa2SO4を洗浄する。次いで、リン
ガロールで洗浄水を絞りとったのちアルカリ水溶液電解
処理槽709に導入される。アルカリ水溶液電解処理槽
709にはNaOH40%濃度の水溶液が満たされ、ス
テンレス鋼帯1には上下一対の正電極807により正の
電圧が付与され、電流はNaOH水溶液を介して上下一
対の対極807′に流れる。この時に流れる電流によ
り、スケール中のクロム酸化膜がCrO4 2- となって溶
解除去される。ステンレス鋼帯1表面にはクロム酸化物
が除去されて、鉄酸化物が残る。次いで、ステンレス鋼
帯1は水洗槽716に入り、表面に残留するNaOHを
水洗除去し、さらに、リンガロールにより洗浄水を絞り
とる。次いで、ステンレス鋼帯1は硝酸水溶液電解処理
槽710に導入される。硝酸水溶液電解処理槽710に
は10%濃度の硝酸水溶液が満たされており、ここでは
左右に設けられた上下一対の正電極811を介してステ
ンレス鋼帯に電流が流れ、中心の上下一対の対極81
1′が負電極となる。正,負電極811及び811′は
硝酸水溶液中での溶解消耗を防ぐため、チタンパナジウ
ム被覆板あるいはチタン白金被覆板などの不溶性電極が
用いられる。これらの電極は鋼帯の幅の全長に対して部
分的に設けられるか又は、その全長にわたって設けるこ
とができる。本実施例では電極は鋼帯に対して非接触で
あるが、接触させる方法でも行うことができるが、前者
の方が良い。ここではステンレス鋼はカソード電極され
るために、前述のように、スケール中のFe(III)はF
e(II)となり、溶液中にFe21として溶出する。以上
の三種の電解処理によって、ステンレス鋼上の鉄クロム
スピネル酸化物からなるスケールが、高効率、且つ、高
速で除去される。さらに、ステンレス鋼帯1は水洗槽7
17で残留HNO3 を水洗除去され、本発明になる実施
例では完全にスケールが除去され、しかも、スケール除
去後のステンレス表面は平滑で光沢があり美麗な鏡面を
呈していた。
【0028】本実施例において、硝酸水溶液電解槽71
0を出たステンレス鋼帯1は水洗槽716に入り、表面
に残留するHNO3 を洗浄し、リンガロールで水切り
後、ドライヤで乾燥されて、次工程に送られる。
【0029】なお、本実施例における電解処理では、電
解液の温度を高くすることにより、スケール除去が容易
になることは当然である。
【0030】電解条件は、 中性塩水溶液電解:アノード電解,電流密度6A/dm
2 アルカリ水溶液電解:アノード電解,電流密度3A/d
2 硝酸水溶液電解:カソード電解,電流密度2A/dm2 である。
【0031】本実施例において、ステンレス鋼として
0.5mmの厚さのAISI430鋼帯を100m/分で移動しな
がら前述の電解による処理を行った結果、前述と同様の
脱スケールが行われた。
【0032】また、ステンレス鋼としてAISI304 につい
ても最後の硝酸水溶液中での電解に代え、硝酸一弗酸混
液への浸漬によって脱スケールを行ったが、効率的な脱
スケールが行えることが確認された。
【0033】なお、中性塩及び硝酸水溶液電解で陽極電
解と陰極電解とを鋼帯の所定の長さにわたって交互に切
換えて行うことができる。
【0034】また、脱スケールされた鋼帯はリンスさ
れ、場合によってはブライダルロールを経てコイリング
される。焼鈍炉706は以下に示す本発明の弱酸化性を
有する燃焼ガスによってステンレス鋼帯を加熱するもの
である。
【0035】図11は予熱炉の断面図である。予熱炉は
ステンレス鋼帯の焼鈍を燃焼ガスによって加熱によって
行った後、その排ガスを予熱炉に供給してステンレス鋼
帯を所望の温度に加熱保持する前の予熱するものであ
る。ステンレス鋼帯1は予熱炉の入口の外と出口の中に
ローラ23によって支持されている。予熱炉は2重の壁
によって外部と遮断されている。排ガスは内壁内を通っ
て排出される。予熱炉における加熱温度は500℃以下
である。
【0036】図12は燃焼ガスによって加熱する焼鈍炉
の断面図である。燃焼ガスはバーナ22によって形成さ
れる。バーナ22は入口側に4対、中央部に3対と4対
及び出口側に3対、ステンレス鋼帯1の上下に燃焼ガス
バーナが設けられている。焼鈍炉706は2重の壁によ
って外部と仕切られている。バーナ22は図13に示す
構造を有し、焼料にはブタンガス,天然ガス等が用いら
れる。温度は流量制御装置による燃料の供給量によって
調整される。焼鈍温度は850〜1150℃で、高温ほ
どより短時間での保持によって行われ、その保持時間は
約3分以内で行われる。また、燃焼ガス中の酸素量は空
気量の供給量を調整して前述の値になるようにわずかに
空気過剰にすることによって弱酸化雰囲気に調整する。
更に、焼鈍温度はフエライト系では850〜1050
℃,オーステナイト系では1000〜1150℃が好ま
しい。
【0037】図14は冷却装置の断面図である。冷却装
置707は炉内を3個所の水冷パイプ26を配置し、雰
囲気内を強制的に冷却するものである。ステンレス鋼帯
1は高速で移動しているので、炉内の雰囲気は撹拌され
るので、急速にほぼ室温付近まで冷却される。
【0038】本実施例における予熱炉,焼鈍炉及び冷却
装置の長さはいずれも同等であり、予熱炉及び冷却装置
は焼鈍炉よりいずれも若干短かく、焼鈍炉,冷却装置及
び予熱炉の順に短くなっている。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、スケール生成を抑制し
ながら且つ脱スケールしやすいスケール生成の条件で焼
鈍熱処理をし、さらに、スケール成分に応じてアルカリ
水溶液電解や、硫酸電解等を含む脱スケール手段を用い
ることにより冷間圧延とともに脱スケールを高速化で行
うことができるステンレス鋼帯の一貫製造ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のセンジマーミルを用いた脱
スケールプロセスの系統図。
【図2】Cr系ステンレス鋼のスケール生成量に及ぼす
焼鈍時の酸素濃度の影響を示す線図。
【図3】1050℃焼鈍後のSUS444の深さ方向の
スケール成分分布を示す図。
【図4】1050℃焼鈍後のSUS444の深さ方向の
スケール成分分布を示す図。
【図5】Cr−Ni系ステンレス鋼のスケール生成量に
及ぼす焼鈍時の酸素濃度の影響を示す線図。
【図6】本発明の一実施例のセンジマーミルを用いた脱
スケールプロセスの系統図。
【図7】本発明の一実施例の脱スケール装置の系統図。
【図8】本発明の一実施例の冷間圧延一貫装置の系統
図。
【図9】冷間圧延機のロール構成図。
【図10】本発明の一実施例を示す脱スケール槽の系統
図。
【図11】予熱炉の断面図。
【図12】焼鈍炉の断面図。
【図13】ガスバーナの概略図とガスコントロールフロ
ー図。
【図14】冷却装置の断面図。
【符号の説明】
1…ステンレス鋼帯、2…中性塩水溶液電解処理槽、
3,3′,7,7′,22,22′…電極、4,8,1
9…水洗槽、5,9,20…リンガロール、6…硝酸水
溶液電解処理槽、10…ドライヤ、11…冷間圧延機、
12…連続焼鈍炉、13,707…冷却装置、14…ル
ーパ、15…ペイオフリール、21…アルカリ水溶液電
解槽、702…予熱炉、706…焼鈍炉。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 可児 保宣 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 中村 恒雄 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 平賀 良 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 伊藤 雅彦 茨城県日立市弁天町三丁目10番2号 日立 協和エンジニアリング株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステンレス鋼帯を冷間圧延する工程、該冷
    間圧延した前記ステンレスを連続的に移動させながら焼
    鈍する工程、該焼鈍した前記ステンレス鋼帯を連続移動
    させながら中性塩水溶液中で電解する工程を経た後、前
    記ステンレス鋼帯を硝酸水溶液中で電解する工程又は硝
    酸沸酸混合水溶液中で浸漬処理する工程を含み、前記焼
    鈍を弱酸化性雰囲気中で行うことを特徴とするステンレ
    ス鋼帯の脱スケール方法。
  2. 【請求項2】ステンレス鋼帯を冷間圧延する工程、該冷
    間圧延した前記ステンレスを連続的に移動させながら焼
    鈍する工程、該焼鈍した前記ステンレス鋼帯を連続移動
    させながら中性塩水溶液中で電解する工程及びアルカリ
    水溶液中で電解する工程又はアルカリ水溶液中への浸漬
    処理する工程の両工程を含み、前記両工程を経た前記ス
    テンレス鋼帯を硝酸水溶液中で電解する工程又は硝酸沸
    酸混合水溶液中で浸漬処理する工程を含み、前記焼鈍を
    弱酸化性雰囲気で行うことを特徴とするステンレス鋼帯
    の脱スケール方法。
  3. 【請求項3】ステンレス鋼帯を冷間圧延する工程、該冷
    間圧延した前記ステンレスを連続的に移動させながら焼
    鈍する工程、該焼鈍した前記ステンレス鋼帯を連続移動
    させながら中性塩水溶液中で電解する工程及び硫酸水溶
    液中で電解する工程又は硫酸水溶液中への浸漬処理する
    工程の両工程を含み、前記両工程を経た前記ステンレス
    鋼帯を硝酸水溶液中で電解する工程又は硝酸沸酸混合水
    溶液中で浸漬処理する工程を含み、前記焼鈍を弱酸化性
    雰囲気中で行うことを特徴とするステンレス鋼帯の脱ス
    ケール方法。
  4. 【請求項4】ステンレス鋼帯を冷間圧延する工程、該冷
    間圧延した前記ステンレスを連続的に移動させながら焼
    鈍する工程を含み、該焼鈍した前記ステンレス鋼帯を連
    続移動させながら中性塩水溶液中で電解する工程を経た
    後、前記ステンレス鋼帯を硝酸水溶液中で電解する工程
    又は硝酸沸酸混合水溶液中で浸漬処理する工程を含み、
    前記焼鈍を燃焼ガスによって予熱する工程及び前記燃焼
    ガスによって焼鈍温度に加熱する工程によって行うこと
    を特徴とするステンレス鋼帯の脱スケール方法。
  5. 【請求項5】ステンレス鋼帯を冷間圧延する工程、該冷
    間圧延した前記ステンレスを連続的に移動させながら焼
    鈍する工程を含み、該焼鈍した前記ステンレス鋼帯を連
    続移動させながら中性塩水溶液中で電解する工程及びア
    ルカリ水溶液中で電解する工程又はアルカリ水溶液中へ
    の浸漬処理する工程の両工程を含み、前記両工程を経た
    前記ステンレス鋼帯を硝酸水溶液中で電解する工程又は
    硝酸沸酸混合水溶液中で浸漬処理する工程を含み、前記
    焼鈍を燃焼ガスによって予熱する工程及び前記燃焼ガス
    によって焼鈍温度に加熱する工程によって行うことを特
    徴とするステンレス鋼帯の脱スケール方法。
  6. 【請求項6】ステンレス鋼帯を冷間圧延する工程、冷間
    圧延した前記ステンレスを連続的に移動させながら焼鈍
    する工程、該焼鈍した前記ステンレス鋼帯を連続移動さ
    せながら中性塩水溶液中で電解する工程,硫酸水溶液中
    で電解する工程又は硫酸水溶液中への浸漬処理する工程
    の両工程を含み、前記両工程を経た前記ステンレス鋼帯
    を硝酸水溶液中で電解する工程又は硝酸沸酸混合水溶液
    中で浸漬処理する工程を含み、前記焼鈍を燃焼ガスによ
    って予熱する工程及び前記燃焼ガスによって焼鈍温度に
    加熱する工程によって行うことを特徴とするステンレス
    鋼帯の脱スケール方法。
  7. 【請求項7】熱間圧延後脱スケールしたステンレス鋼帯
    を冷間圧延する冷間圧延機、前記冷間圧延後前記ステン
    レス鋼帯を連続的に移動させながら焼鈍する焼鈍炉、前
    記焼鈍後冷却する冷却装置、前記冷却後前記ステンレス
    鋼帯を連続的に移動させながら脱スケールする脱スケー
    ル装置を備えたステンレス鋼帯の一貫製造装置におい
    て、前記脱スケール装置は複数個の正,負電極を有する
    中性塩水溶液電解槽及び該電解槽の後方に複数個の正,
    負電極を有する硝酸水溶液電解槽又は硝酸沸酸混合水溶
    液浸漬槽を具備し、前記焼鈍炉は雰囲気中の酸素濃度を
    弱酸化性雰囲気とする調整装置を有することを特徴とす
    るステンレス鋼帯の一貫製造装置。
  8. 【請求項8】熱間圧延後脱スケールしたステンレス鋼帯
    を冷間圧延する冷間圧延機、前記冷間圧延後前記ステン
    レス鋼帯を連続的に移動させながら焼鈍する焼鈍炉、前
    記焼鈍後冷却する冷却装置、前記冷却後前記ステンレス
    鋼帯を連続的に移動させながら脱スケールする脱スケー
    ル装置を備えたステンレス鋼帯の一貫製造装置におい
    て、前記脱スケール装置は複数個の正,負電極を有する
    中性塩水溶液電解槽,アルカリ水溶液浸漬槽又は複数個
    の正,負電極を有するアルカリ水溶液電解槽及び該電解
    槽の後方に複数個の正,負電極を有する硝酸水溶液電解
    槽又は硝酸沸酸混合水溶液浸漬槽を具備し、前記焼鈍炉
    は雰囲気中の酸素濃度を弱酸化性雰囲気とする調整装置
    を有することを特徴とするステンレス鋼帯の一貫製造装
    置。
  9. 【請求項9】熱間圧延後脱スケールしたステンレス鋼帯
    を冷間圧延する冷間圧延機、前記冷間圧延後前記ステン
    レス鋼帯を連続的に移動させながら焼鈍する焼鈍炉、前
    記焼鈍後冷却する冷却装置、前記冷却後前記ステンレス
    鋼帯を連続的に移動させながら脱スケールする脱スケー
    ル装置を備えたステンレス鋼帯の一貫製造装置におい
    て、前記脱スケール装置は複数個の正,負電極を有する
    中性塩水溶液電解槽,硫酸水溶液浸漬槽又は複数個の
    正,負電極を有する硫酸水溶液電解槽、及び該電解槽の
    後方に複数個の正,負電極を有する硝酸水溶液電解槽又
    は硝酸沸酸混合水溶液浸漬槽を具備し、前記焼鈍炉は雰
    囲気中の酸素濃度を弱酸化性雰囲気とする調整装置を有
    することを特徴とするステンレス鋼帯の一貫製造装置。
  10. 【請求項10】熱間圧延後脱スケールしたステンレス鋼
    帯を冷間圧延する冷間圧延機、前記冷間圧延後前記ステ
    ンレス鋼帯を連続的に移動させながら焼鈍する焼鈍炉、
    前記焼鈍後冷却する冷却装置、前記冷却後前記ステンレ
    ス鋼帯を連続的に移動させながら脱スケールする脱スケ
    ール装置を備えたステンレス鋼帯の一貫製造装置におい
    て、前記脱スケール装置は複数個の正,負電極を有する
    中性塩水溶液電解槽及び該電解槽の後方に複数個の正,
    負電極を有する硝酸水溶液電解槽又は硝酸沸酸混合水溶
    液浸漬槽を具備し、前記焼鈍炉は燃焼ガスの排ガスの加
    熱による予熱帯及び前記燃焼ガスの加熱による焼鈍温度
    に加熱する加熱帯を有することを特徴とするステンレス
    綱帯の一貫製造装置。
  11. 【請求項11】熱間圧延後脱スケールしたステンレス鋼
    帯を冷間圧延する冷間圧延機、前記冷間圧延後前記ステ
    ンレス鋼帯を連続的に移動させながら焼鈍する焼鈍炉、
    前記焼鈍後冷却する冷却装置、前記冷却後前記ステンレ
    ス鋼帯を連続的に移動させながら脱スケールする脱スケ
    ール装置を備えたステンレス鋼帯一貫製造装置におい
    て、前記脱スケール装置は複数個の正,負電極を有する
    中性塩水溶液電解槽,アルカリ水溶液浸漬槽又は複数個
    の正,負電極を有するアルカリ水溶液電解槽を具備し、
    及び該電解槽の後方に複数個の正,負電極を有する硝酸
    水溶液電解槽又は硝酸沸酸混合水溶液浸漬槽を具備し、
    前記焼鈍炉は燃焼ガスの排ガスの加熱による予熱帯及び
    前記燃焼ガスの加熱による焼鈍温度に加熱する加熱帯を
    有することを特徴とするステンレス鋼帯の一貫製造装
    置。
  12. 【請求項12】熱間圧延後脱スケールしたステンレス鋼
    帯を冷間圧延する冷間圧延機、前記冷間圧延後前記ステ
    ンレス鋼帯を連続的に移動させながら焼鈍する焼鈍炉、
    前記焼鈍後冷却する冷却装置、前記冷却後前記ステンレ
    ス鋼帯を連続的に移動させながら脱スケールする脱スケ
    ール装置を備えたステンレス鋼帯一貫製造装置におい
    て、前記脱スケール装置は複数個の正,負電極を有する
    中性塩水溶液電解槽,硫酸水溶液浸漬槽又は複数個の
    正,負電極を有する硫酸水溶液電解槽を具備し、及び該
    電解槽の後方に複数個の正,負電極を有する硝酸水溶液
    電解槽又は硝酸沸酸混合水溶液浸漬槽を具備し、該焼鈍
    炉は、燃焼ガスの排ガスの加熱による予熱帯及び前記燃
    焼ガスの加熱による焼鈍温度に加熱する加熱帯を有する
    ことを特徴とするステンレス綱帯の一貫製造装置。
JP32268597A 1997-11-25 1997-11-25 ステンレス鋼帯の脱スケール方法及びその一貫製造装置 Pending JPH11158699A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005068523A (ja) * 2003-08-27 2005-03-17 Nippon Steel Corp ステンレス鋼板の製造方法
JP2009503246A (ja) * 2005-06-28 2009-01-29 ユジンヌ・エ・アルツ・フランス 光輝表面仕上げおよび優れた機械的特性を有するオーステナイトステンレス鋼ストリップ
JP2010509073A (ja) * 2006-11-14 2010-03-25 ダニエリ アンド シー.オフィチネ メッカニチェ ソシエタ ペル アチオニ 焼鈍と酸洗いの方法

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