JP2585444B2 - ステンレス鋼帯の脱スケール方法及びその装置 - Google Patents
ステンレス鋼帯の脱スケール方法及びその装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はステンレス鋼の脱スケールに係り、特に、冷
間圧延後の連続焼鈍において生成する酸化スケールを高
速除去するのに好適な脱スケール方法,装置及びこの方
法で得られたスケールを除去したステンレス鋼に関す
る。
間圧延後の連続焼鈍において生成する酸化スケールを高
速除去するのに好適な脱スケール方法,装置及びこの方
法で得られたスケールを除去したステンレス鋼に関す
る。
冷間圧延ステンレス鋼帯は加工硬化層除去のために焼
鈍熱処理が施される。この際にステンレス表面に生成す
る酸化スケールは商品価値を著しく独なうため、これを
除去する必要がある。除去方法として硫酸のような強酸
中で電解する方法、あるいは、アルカリ溶融塩に浸漬す
る方法がある。これらの方法は、表面が粗雑になり、除
去時間が長く、取扱い難いなどの難点がある。この難点
を解消する方法として、特公昭38-12162号公報に記載の
ように、中性塩水溶液中で電解後、硝酸−弗酸混合水溶
液中に浸漬する方法、あるいは、特公昭53-13173号公報
に記載のように、中性塩水溶液中で電解後、硝酸イオン
を含む溶液中で電解する方法が提案されている。
鈍熱処理が施される。この際にステンレス表面に生成す
る酸化スケールは商品価値を著しく独なうため、これを
除去する必要がある。除去方法として硫酸のような強酸
中で電解する方法、あるいは、アルカリ溶融塩に浸漬す
る方法がある。これらの方法は、表面が粗雑になり、除
去時間が長く、取扱い難いなどの難点がある。この難点
を解消する方法として、特公昭38-12162号公報に記載の
ように、中性塩水溶液中で電解後、硝酸−弗酸混合水溶
液中に浸漬する方法、あるいは、特公昭53-13173号公報
に記載のように、中性塩水溶液中で電解後、硝酸イオン
を含む溶液中で電解する方法が提案されている。
上記従来技術は、ステンレス鋼表面のスケール除去の
みに着目しており、スケール除去後のステンレス表面の
光沢性、及び、平滑性について、あるいは、脱スケール
処理の高速化や溶融塩アルカリ浸漬処理における高温作
業性の改善等の面については、十分な考慮がなされてお
らず、従つてスケール除去の速度向上及び作業性向上が
困難な問題があつた。
みに着目しており、スケール除去後のステンレス表面の
光沢性、及び、平滑性について、あるいは、脱スケール
処理の高速化や溶融塩アルカリ浸漬処理における高温作
業性の改善等の面については、十分な考慮がなされてお
らず、従つてスケール除去の速度向上及び作業性向上が
困難な問題があつた。
本発明の目的は、高温処理を伴うことのない高速脱ス
ケール方法、装置並びに光沢性をもつ平滑性の良い脱ス
ケールしたステンレス鋼を提供することにある。
ケール方法、装置並びに光沢性をもつ平滑性の良い脱ス
ケールしたステンレス鋼を提供することにある。
本発明は、非酸化性雰囲気中での焼鈍によって形成し
た酸化スケールを有するステンレス鋼帯を(a)中性塩
の濃度が10〜30重量%である中性塩水溶液中で電解、好
ましくは陽極電解する工程と、(b)アルカル金属の水
酸化物の濃度が30〜50重量%であるアルカリ水溶液中で
電解、好ましくは陽極電解するか又はその濃度が50〜70
重量%であるアルカリ水溶液中で浸漬処理する工程の
(a),(b)の両工程を(a)工程(b)工程の順又
は(b)工程(a)工程の順で実施した後、該両工程で
処理したステンレス鋼を更に硝酸の濃度が5〜20重量%
である硝酸水溶液中で電解、好ましくは陰極電解するか
又は硝酸の濃度が10〜20重量%及び少量の弗酸を含む硝
酸弗酸混合水溶液中で浸漬処理する工程を含む方法と、
この方法を実施するため脱スケール装置は連続的に移動
させながら非酸化性雰囲気中で焼鈍する焼鈍炉を含み、
(イ)複数個の正,負電極を有する前述の中性塩水溶液
を有する電解槽と、(ロ)複数個の正,負電極を有する
前述のアルカリ水溶液を有する電解槽又は前述のアルカ
リ水溶液を有する浸漬槽の(イ)(ロ)の両槽を(イ)
槽(ロ)槽の順又は(ロ)槽(イ)槽の順で具備し、両
槽の後方に複数個の正,負電極を有する前述の硝酸水溶
液を有する電解槽又は前述の硝酸弗酸混合水溶液を有す
る浸漬処理槽を具備したステンレス鋼帯の連続焼鈍脱ス
ケール装置から達成される。ステンレス鋼として、オー
ステナイト系、又は、フェライト系ステンレス鋼が用い
られ、AISI304,316,410,430系などが用いられる。
た酸化スケールを有するステンレス鋼帯を(a)中性塩
の濃度が10〜30重量%である中性塩水溶液中で電解、好
ましくは陽極電解する工程と、(b)アルカル金属の水
酸化物の濃度が30〜50重量%であるアルカリ水溶液中で
電解、好ましくは陽極電解するか又はその濃度が50〜70
重量%であるアルカリ水溶液中で浸漬処理する工程の
(a),(b)の両工程を(a)工程(b)工程の順又
は(b)工程(a)工程の順で実施した後、該両工程で
処理したステンレス鋼を更に硝酸の濃度が5〜20重量%
である硝酸水溶液中で電解、好ましくは陰極電解するか
又は硝酸の濃度が10〜20重量%及び少量の弗酸を含む硝
酸弗酸混合水溶液中で浸漬処理する工程を含む方法と、
この方法を実施するため脱スケール装置は連続的に移動
させながら非酸化性雰囲気中で焼鈍する焼鈍炉を含み、
(イ)複数個の正,負電極を有する前述の中性塩水溶液
を有する電解槽と、(ロ)複数個の正,負電極を有する
前述のアルカリ水溶液を有する電解槽又は前述のアルカ
リ水溶液を有する浸漬槽の(イ)(ロ)の両槽を(イ)
槽(ロ)槽の順又は(ロ)槽(イ)槽の順で具備し、両
槽の後方に複数個の正,負電極を有する前述の硝酸水溶
液を有する電解槽又は前述の硝酸弗酸混合水溶液を有す
る浸漬処理槽を具備したステンレス鋼帯の連続焼鈍脱ス
ケール装置から達成される。ステンレス鋼として、オー
ステナイト系、又は、フェライト系ステンレス鋼が用い
られ、AISI304,316,410,430系などが用いられる。
更に、連続脱スケール装置の各電解槽に有している各
電極は連続して高速移動するステンレス鋼帯に対向して
配設された不溶性電極により達成される。
電極は連続して高速移動するステンレス鋼帯に対向して
配設された不溶性電極により達成される。
特に、本発明における脱スケールは非酸化性雰囲気中
で焼鈍され、表面に僅かに形成された酸化スケールを高
速で除去するものである。表面のスケール量として100
μg/cm2以下のものに好適である。
で焼鈍され、表面に僅かに形成された酸化スケールを高
速で除去するものである。表面のスケール量として100
μg/cm2以下のものに好適である。
そして、この方法をこの装置で実施することにより、
実質的にスケールが除去され、かつ表面が優れた光沢性
と平滑性を有するステンレス鋼帯が取扱い良く高速で得
られる。
実質的にスケールが除去され、かつ表面が優れた光沢性
と平滑性を有するステンレス鋼帯が取扱い良く高速で得
られる。
本発明におけるステンレス鋼の脱スケール法は、ステ
ンレス鋼帯最外表面に形成されている酸化クロム層を除
去する工程、酸化クロム層を除去した後、Mn及びFeを含
む酸化クロム層を除去する工程及び酸化鉄を除去する工
程を、順次、各々最適な溶液によつて化学的に除去する
方法である。
ンレス鋼帯最外表面に形成されている酸化クロム層を除
去する工程、酸化クロム層を除去した後、Mn及びFeを含
む酸化クロム層を除去する工程及び酸化鉄を除去する工
程を、順次、各々最適な溶液によつて化学的に除去する
方法である。
その脱スケール法は、ステンレス鋼表面に形成されて
いるスケール中のクロム酸化物をCr2O7 2-として溶解す
る工程、スケール中のクロム酸化物をCrO4 2-として溶解
する工程及びスケール中の鉄酸化物をFe2+として溶解す
る工程を各々最適な溶液によつて化学的に除去する方法
である。
いるスケール中のクロム酸化物をCr2O7 2-として溶解す
る工程、スケール中のクロム酸化物をCrO4 2-として溶解
する工程及びスケール中の鉄酸化物をFe2+として溶解す
る工程を各々最適な溶液によつて化学的に除去する方法
である。
本発明はステンレス鋼帯の高速一貫連続製造法におい
て、熱間圧延後、脱スケールしたステンレス鋼帯を冷間
圧延する工程、冷間圧延後、非酸化性雰囲気中で焼鈍好
ましくは通電加熱焼鈍する工程、焼鈍後冷却し、次いで
ステンレス鋼帯を中性塩水溶液中で電解、好ましくは陽
陰極電解する工程、アルカリ水溶液中に浸漬又はアルカ
リ水溶液中で電解、好ましくは陽陰極電解する工程及び
硝酸水溶液中で電解、好ましくは陽陰極電解する工程、
あるいは、硝弗酸水溶液中に浸漬する工程を、順次、行
なうことを特徴とし、各々前述の水溶液を用いて行われ
る。
て、熱間圧延後、脱スケールしたステンレス鋼帯を冷間
圧延する工程、冷間圧延後、非酸化性雰囲気中で焼鈍好
ましくは通電加熱焼鈍する工程、焼鈍後冷却し、次いで
ステンレス鋼帯を中性塩水溶液中で電解、好ましくは陽
陰極電解する工程、アルカリ水溶液中に浸漬又はアルカ
リ水溶液中で電解、好ましくは陽陰極電解する工程及び
硝酸水溶液中で電解、好ましくは陽陰極電解する工程、
あるいは、硝弗酸水溶液中に浸漬する工程を、順次、行
なうことを特徴とし、各々前述の水溶液を用いて行われ
る。
本発明は、熱間圧延後脱スケールしたステンレス鋼帯
を冷間圧延する冷間圧延機、この冷間圧延後、非酸化性
雰囲気中で焼鈍好ましくは通電加熱焼鈍する焼鈍炉、こ
の焼鈍後冷却する冷却装置、この冷却後脱スケールする
脱スケール装置を備えたステンレス鋼帯の連続一貫製造
装置において、脱スケール装置は複数個の正,負電極を
有する中性塩水溶液電解槽、複数個の正,負電極を有す
るアルカリ水溶液電解槽を具備し、両電解槽の後方に複
数個の正,負電極を有する硝酸水溶液電解槽又は硝弗酸
水溶液浸漬槽を具備したことを特徴とし、各々前述の水
溶液を用いて行われる。
を冷間圧延する冷間圧延機、この冷間圧延後、非酸化性
雰囲気中で焼鈍好ましくは通電加熱焼鈍する焼鈍炉、こ
の焼鈍後冷却する冷却装置、この冷却後脱スケールする
脱スケール装置を備えたステンレス鋼帯の連続一貫製造
装置において、脱スケール装置は複数個の正,負電極を
有する中性塩水溶液電解槽、複数個の正,負電極を有す
るアルカリ水溶液電解槽を具備し、両電解槽の後方に複
数個の正,負電極を有する硝酸水溶液電解槽又は硝弗酸
水溶液浸漬槽を具備したことを特徴とし、各々前述の水
溶液を用いて行われる。
ステンレス鋼表面に焼鈍処理により形成されるスケー
ルはスピネル型酸化物である。通常(800℃以上)の焼
鈍熱処理ではFe3O4を含むFeCr2O3からなる鉄・クロムス
ピネル酸化物が生成する。このスケールの除去に対する
処理工程を含む方法に使用する中性塩水溶液,アルカリ
水溶液並びに硝酸水溶液又は硝酸弗酸混合水溶液の各液
中でのスケールを有するステンレス鋼の電解あるいは浸
漬処理は各々、次のような作用をする。
ルはスピネル型酸化物である。通常(800℃以上)の焼
鈍熱処理ではFe3O4を含むFeCr2O3からなる鉄・クロムス
ピネル酸化物が生成する。このスケールの除去に対する
処理工程を含む方法に使用する中性塩水溶液,アルカリ
水溶液並びに硝酸水溶液又は硝酸弗酸混合水溶液の各液
中でのスケールを有するステンレス鋼の電解あるいは浸
漬処理は各々、次のような作用をする。
中性塩電解では主として鉄・クロムスピネル酸化物中
のクロムを溶解する作用をする。すなわち、Cr-H2O系の
電位−pH図(M.Pourbaix:Atlas of Electrochemical Eq
uilibria in Aqueous Solutions(1966)Pergamon Pres
s)から、クロムは中性〜酸性のpH領域で飽和カロメル
電極基準で+0.2V以上にアノード分極することによりCr
2O7 2-として溶解することが示される。通常の中性塩電
解では電解塩としてNa2SO4水溶液が用いられる。Na2SO4
は電解液を高電導度にする作用をもつ。pHは通常、中性
から弱酸性の領域で電解することからスケールはCr2O7
2-として溶解させる。
のクロムを溶解する作用をする。すなわち、Cr-H2O系の
電位−pH図(M.Pourbaix:Atlas of Electrochemical Eq
uilibria in Aqueous Solutions(1966)Pergamon Pres
s)から、クロムは中性〜酸性のpH領域で飽和カロメル
電極基準で+0.2V以上にアノード分極することによりCr
2O7 2-として溶解することが示される。通常の中性塩電
解では電解塩としてNa2SO4水溶液が用いられる。Na2SO4
は電解液を高電導度にする作用をもつ。pHは通常、中性
から弱酸性の領域で電解することからスケールはCr2O7
2-として溶解させる。
電解液の濃度は10〜30wt%である。特に、15〜25wt%
が好ましい。
が好ましい。
NaOH,LiOH,KOH水溶液などのアルカリ水溶液中の電解
処理は次のような作用をする。すなわち、スケール中の
クロムをCrO4 2-として溶解する。この場合の電解電位
は、pH13〜14では飽和カロメル電極基準で約−0.35V以
上の貴電位でアノード分極させることにより得られるこ
とがわかる。すなわち、先の中性塩電解に比べて、かな
り低い電位でクロム酸化物をCrO4 2-として溶解すること
で効率的に溶解除去できる。アルカリ金属の水酸化物濃
度は電解では30〜50wt%,浸漬では50〜70wt%である。
処理は次のような作用をする。すなわち、スケール中の
クロムをCrO4 2-として溶解する。この場合の電解電位
は、pH13〜14では飽和カロメル電極基準で約−0.35V以
上の貴電位でアノード分極させることにより得られるこ
とがわかる。すなわち、先の中性塩電解に比べて、かな
り低い電位でクロム酸化物をCrO4 2-として溶解すること
で効率的に溶解除去できる。アルカリ金属の水酸化物濃
度は電解では30〜50wt%,浸漬では50〜70wt%である。
硝酸水溶液電解ではスケール中の鉄を溶解する作用を
する。この場合、電解はステンレス鋼をカソードとして
行う。すなわち、スピネル型酸化物スケール中の鉄は二
価と三価が混存しているが、通常の酸水溶液中では二価
の鉄は溶解するが三価の鉄は非常に溶解速度が小さい。
しかし、三価の鉄を二価に還元することによつて実用的
な溶解速度が得られる。硝酸水溶液中のカソード電解
は、ステンレス鋼に電子を供給して次のように三価の鉄
を二価に還元し、同時に硝酸によりFe2+として溶解除去
する。硝酸濃度は5〜20wt%である。
する。この場合、電解はステンレス鋼をカソードとして
行う。すなわち、スピネル型酸化物スケール中の鉄は二
価と三価が混存しているが、通常の酸水溶液中では二価
の鉄は溶解するが三価の鉄は非常に溶解速度が小さい。
しかし、三価の鉄を二価に還元することによつて実用的
な溶解速度が得られる。硝酸水溶液中のカソード電解
は、ステンレス鋼に電子を供給して次のように三価の鉄
を二価に還元し、同時に硝酸によりFe2+として溶解除去
する。硝酸濃度は5〜20wt%である。
Fe3+(oxide)+e-→Fe2+(ion) 以上の三種類の電解処理によりステンレス鋼上に生成
したスピネル型酸化物スケールを、高効率,高作業性,
高速で除去できる。
したスピネル型酸化物スケールを、高効率,高作業性,
高速で除去できる。
本発明の三種の電解処理を組合わせにおいて、中性塩
水溶液電解とアルカリ水溶液電解は、どちらが先になつ
ても効果は変わらない。硝酸水溶液電解は除去しにくい
クロム酸化物を除去した後の最終工程で用いるのが効果
的である。
水溶液電解とアルカリ水溶液電解は、どちらが先になつ
ても効果は変わらない。硝酸水溶液電解は除去しにくい
クロム酸化物を除去した後の最終工程で用いるのが効果
的である。
本発明では従来のアルカリ溶融塩のような高温処理を
伴わないので作業性が著しく向上する。また、中性塩水
溶液電解→硝酸水溶液電解では中性塩水溶液電解の効率
が若干低いためのスケール溶解速度の問題が、効率の高
いアルカリ電解をすることにより解決され、スケール除
去速度が向上する。
伴わないので作業性が著しく向上する。また、中性塩水
溶液電解→硝酸水溶液電解では中性塩水溶液電解の効率
が若干低いためのスケール溶解速度の問題が、効率の高
いアルカリ電解をすることにより解決され、スケール除
去速度が向上する。
さらに、本発明のステンレス鋼の脱スケール方法で
は、アルカリ水溶液中での陽極電解処理はスケール量が
少ない場合には必ずしも電解処理をせずに単に水溶液中
に浸漬するのみでもクロム酸化物を溶解できる。また、
硝酸水溶液電解処理の代わりに、硝酸−フツ素混合水溶
液に浸漬してもスケール除去効果は変わらない。
は、アルカリ水溶液中での陽極電解処理はスケール量が
少ない場合には必ずしも電解処理をせずに単に水溶液中
に浸漬するのみでもクロム酸化物を溶解できる。また、
硝酸水溶液電解処理の代わりに、硝酸−フツ素混合水溶
液に浸漬してもスケール除去効果は変わらない。
硝弗酸濃度は硝酸10〜20wt%である。
本実施例によれば、取扱いの難しい高温の溶融塩浴を
用いることなくステンレス鋼のスケールを迅速に除去す
ることができる。さらに、従来の電解処理では得られな
かつた美麗で、表面状態の良好な高品質のステンレス鋼
板が得られる。
用いることなくステンレス鋼のスケールを迅速に除去す
ることができる。さらに、従来の電解処理では得られな
かつた美麗で、表面状態の良好な高品質のステンレス鋼
板が得られる。
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
〔実施例1〕 第1図は、本発明になるステンレス鋼帯の脱スケール
法の一実施形態である実施例1の装置を示す。
法の一実施形態である実施例1の装置を示す。
冷間圧延機15で冷間圧延され、非酸化性雰囲気中での
連続焼鈍炉16内で焼鈍され、冷却装置17で冷却された表
面にスケールが生成したステンレス鋼帯1はルーパ18を
経て中性塩水溶液電解処理槽2に導入される。
連続焼鈍炉16内で焼鈍され、冷却装置17で冷却された表
面にスケールが生成したステンレス鋼帯1はルーパ18を
経て中性塩水溶液電解処理槽2に導入される。
中性塩水溶液電解処理槽2には、Na2SO4 20重量%濃
度、pH6の水溶液が満たされ、ステンレス鋼帯1には上
下一対の正電極3により正の電圧がかけられ、両サイド
に上下一対の対極3′が負電極となり、ステンレス鋼帯
1からNa2SO4水溶液を介して電流が対極3′に流れる。
この電流に伴つてスケール中のクロムがCr2O7 2-となつ
て溶解する。次いで、ステンレス鋼帯1は水洗槽4に入
つて表面に残留するNa2SO4を洗浄する。次いで、リンガ
ロール5で洗浄水を絞りとつたのちアルカリ水溶液電解
処理槽6に導入される。アルカリ水溶液電解処理槽6に
はNaOH40重量%濃度の水溶液が満たされ、ステンレス鋼
帯1には上下一対の正電極7により正の電圧が付与さ
れ、電流はNaOH水溶液を介して上下一対の対極7′に流
れる。この時に流れる電流により、スケール中のクロム
酸化物がCrO4 2-となつて溶解除去される。ステンレス鋼
帯1表面にはクロム酸化物が除去されて、鉄酸化物が残
る。次いで、ステンレス鋼帯1は水洗浄8に入り、表面
に残留するNaOHを水洗除去し、さらに、リンガロール9
により洗浄水を絞りとる。次いで、ステンレス鋼帯1は
硝酸水溶液電解処理槽10に導入される。硝酸水溶液電解
処理槽10には10重量%濃度の硝酸水溶液が満たされてお
り、ここでは左右に設けられた上下一対の正電極11を介
してステンレス鋼帯に電流が流れ、中心の上下一対の対
極11′が負電極となる。正,負電極11及び11′は硝酸水
溶液中での溶解消耗を防ぐため、チタンパラジウム被覆
板あるいはチタン白金被覆板などの不溶性電極が用いら
れる。これらの電極は鋼帯の幅の全長に対して部分的に
設けられるか又は、その全長にわたつて設けることがで
きる。本実施例では電極は鋼帯に対して非接触である
が、接触させる方法でも行なうことができるが、前者の
方が良い。ここではステンレス鋼はカソード電極される
ために、前述のように、スケール中のFe(III)はFe(I
I)となり、溶液中にFe2+として溶出する。以上の三種
の電解処理によつて、ステンレス鋼上の鉄クロムスピネ
ル酸化物からなるスケールが、高効率、且つ、高速で除
去される。さらに、ステンレス鋼帯1は水洗槽12で残留
HNO3を水洗除去され、第1表から明らかなように、本発
明になる実施例では完全にスケールが除去され、しか
も、スケール除去後のステンレス表面は平滑で光沢があ
り美麗な鏡面を呈していた。
度、pH6の水溶液が満たされ、ステンレス鋼帯1には上
下一対の正電極3により正の電圧がかけられ、両サイド
に上下一対の対極3′が負電極となり、ステンレス鋼帯
1からNa2SO4水溶液を介して電流が対極3′に流れる。
この電流に伴つてスケール中のクロムがCr2O7 2-となつ
て溶解する。次いで、ステンレス鋼帯1は水洗槽4に入
つて表面に残留するNa2SO4を洗浄する。次いで、リンガ
ロール5で洗浄水を絞りとつたのちアルカリ水溶液電解
処理槽6に導入される。アルカリ水溶液電解処理槽6に
はNaOH40重量%濃度の水溶液が満たされ、ステンレス鋼
帯1には上下一対の正電極7により正の電圧が付与さ
れ、電流はNaOH水溶液を介して上下一対の対極7′に流
れる。この時に流れる電流により、スケール中のクロム
酸化物がCrO4 2-となつて溶解除去される。ステンレス鋼
帯1表面にはクロム酸化物が除去されて、鉄酸化物が残
る。次いで、ステンレス鋼帯1は水洗浄8に入り、表面
に残留するNaOHを水洗除去し、さらに、リンガロール9
により洗浄水を絞りとる。次いで、ステンレス鋼帯1は
硝酸水溶液電解処理槽10に導入される。硝酸水溶液電解
処理槽10には10重量%濃度の硝酸水溶液が満たされてお
り、ここでは左右に設けられた上下一対の正電極11を介
してステンレス鋼帯に電流が流れ、中心の上下一対の対
極11′が負電極となる。正,負電極11及び11′は硝酸水
溶液中での溶解消耗を防ぐため、チタンパラジウム被覆
板あるいはチタン白金被覆板などの不溶性電極が用いら
れる。これらの電極は鋼帯の幅の全長に対して部分的に
設けられるか又は、その全長にわたつて設けることがで
きる。本実施例では電極は鋼帯に対して非接触である
が、接触させる方法でも行なうことができるが、前者の
方が良い。ここではステンレス鋼はカソード電極される
ために、前述のように、スケール中のFe(III)はFe(I
I)となり、溶液中にFe2+として溶出する。以上の三種
の電解処理によつて、ステンレス鋼上の鉄クロムスピネ
ル酸化物からなるスケールが、高効率、且つ、高速で除
去される。さらに、ステンレス鋼帯1は水洗槽12で残留
HNO3を水洗除去され、第1表から明らかなように、本発
明になる実施例では完全にスケールが除去され、しか
も、スケール除去後のステンレス表面は平滑で光沢があ
り美麗な鏡面を呈していた。
これに対し、第1表に示す従来法ではスケールの除去
が不完全あるいは除去後のステンレス表面がくもり、表
面荒れが生じた。実施例1において、硝酸水溶液電解槽
10を出たステンレス鋼帯1は水洗槽12に入り、表面に残
留するHNO3を洗浄し、リンガロール13で水切り後、ドラ
イヤ14で乾燥されて、次工程に送られる。
が不完全あるいは除去後のステンレス表面がくもり、表
面荒れが生じた。実施例1において、硝酸水溶液電解槽
10を出たステンレス鋼帯1は水洗槽12に入り、表面に残
留するHNO3を洗浄し、リンガロール13で水切り後、ドラ
イヤ14で乾燥されて、次工程に送られる。
なお、本実施例における電解処理では、電解液の温度
を高くすることにより、スケール除去が容易になること
は当然である。
を高くすることにより、スケール除去が容易になること
は当然である。
第1表には実施例1で処理したステンレス鋼の脱スケ
ール状況と比較のため従来法(中性塩水溶液電解+硝酸
水溶液電解,中性塩水溶液電解+硝酸−弗酸混合水溶液
浸漬)の場合も比較例1,比較例2として示す。使用した
ステンレス鋼はフエライト系SUS430の0.5mm厚さの板で
ある。なお、電解条件は、 中性塩水溶液電解:アノード電解,電流密度6A/dm2 アルカリ水溶液電解:アノード電解,電流密度3A/dm2 硝酸水溶液電解:カソード電解,電流密度2A/dm2 である。
ール状況と比較のため従来法(中性塩水溶液電解+硝酸
水溶液電解,中性塩水溶液電解+硝酸−弗酸混合水溶液
浸漬)の場合も比較例1,比較例2として示す。使用した
ステンレス鋼はフエライト系SUS430の0.5mm厚さの板で
ある。なお、電解条件は、 中性塩水溶液電解:アノード電解,電流密度6A/dm2 アルカリ水溶液電解:アノード電解,電流密度3A/dm2 硝酸水溶液電解:カソード電解,電流密度2A/dm2 である。
本実施例において、ステンレス鋼として上述のAISI43
0鋼帯を100m/分で移動しながら前述の電解による処理を
行つた結果、第1表と同様の結果であつた。
0鋼帯を100m/分で移動しながら前述の電解による処理を
行つた結果、第1表と同様の結果であつた。
また、ステンレス鋼としてAISI304についても最後の
硝酸水溶液中での電解に代り、硝酸一弗酸混液への浸漬
によつて脱スケールを行つたが、効率的な脱スケールが
行えることが確認された。
硝酸水溶液中での電解に代り、硝酸一弗酸混液への浸漬
によつて脱スケールを行つたが、効率的な脱スケールが
行えることが確認された。
なお、中性塩及び硝酸水溶液電解で陽極電解と陰極電
解とを鋼帯の所定の長さにわたつて交互に切換えて行う
ことができる。
解とを鋼帯の所定の長さにわたつて交互に切換えて行う
ことができる。
また、脱スケールされた鋼帯はリンスされ、場合によ
つてはブライダルロールを経てコイリングされる。焼鈍
炉16はN2等の非酸化性雰囲気中でステンレス鋼帯に、直
接、通電によるジユール熱によつて加熱する方式を用い
ることができる。直接、通電による加熱はターンローラ
20と21との間で所定の長さにわたつて鋼帯に大きな電流
を流すことによつて行なわれる。焼鈍温度は850〜1150
℃で、約三分以内で行なわれる。焼鈍後の冷却は非酸化
性ガス流装置22によつて鋼帯にそつて高速でガスを流す
ことにより強制的に行われ、室温まで冷却される。
つてはブライダルロールを経てコイリングされる。焼鈍
炉16はN2等の非酸化性雰囲気中でステンレス鋼帯に、直
接、通電によるジユール熱によつて加熱する方式を用い
ることができる。直接、通電による加熱はターンローラ
20と21との間で所定の長さにわたつて鋼帯に大きな電流
を流すことによつて行なわれる。焼鈍温度は850〜1150
℃で、約三分以内で行なわれる。焼鈍後の冷却は非酸化
性ガス流装置22によつて鋼帯にそつて高速でガスを流す
ことにより強制的に行われ、室温まで冷却される。
以上の脱スケール法により冷間圧延→焼鈍→脱スケー
ルの連続一貫製造プロセスが可能になり、前述の100m/
分以上の速度で処理できる。
ルの連続一貫製造プロセスが可能になり、前述の100m/
分以上の速度で処理できる。
直接通電による加熱はターンローラ20と21との間で所
定の長さにわたつて鋼帯に高い電流を流すことによつて
行われる。焼鈍温度は850〜1150℃で、約三分以内で行
われる。焼鈍後の冷却は非酸化性ガス流装置22によつて
鋼帯に添つて高速でガスを流すことにより強制的に行わ
れ、室温まで冷却される。
定の長さにわたつて鋼帯に高い電流を流すことによつて
行われる。焼鈍温度は850〜1150℃で、約三分以内で行
われる。焼鈍後の冷却は非酸化性ガス流装置22によつて
鋼帯に添つて高速でガスを流すことにより強制的に行わ
れ、室温まで冷却される。
〔実施例2〕 第2図はCr-H2O素の電位−pH線図(25℃)に示す実施
例1の脱スケール方法で、工程順を中性塩水溶液電解槽
2とアルカリ水溶液電解槽6の順序を入れ替えた脱スケ
ール方法を用いた場合を実施例2とする。すなわち、ス
テンレス鋼帯を、まず、アルカリ水溶液電解槽中で正電
圧をステンレス鋼帯に印加してアルカリ水溶液電解し
た。次いで、中性塩水溶液電解槽中で正電圧をステンレ
ス鋼帯に印加して中性塩水溶液電解した。その後、硝酸
水溶液電解槽中でステンレス鋼帯に負電圧を印加して電
解処理をした。各電解処理間及び硝酸水溶液電解後の洗
浄処理及び水切りは、いずれも実施例1と同じである。
この方法によりスケールが完全に除去され平滑で光沢の
ある表面をもつステンレス鋼帯を得た。第2表にその処
理条件及び処理結果を示す。各水溶液の濃度は重量比で
ある。
例1の脱スケール方法で、工程順を中性塩水溶液電解槽
2とアルカリ水溶液電解槽6の順序を入れ替えた脱スケ
ール方法を用いた場合を実施例2とする。すなわち、ス
テンレス鋼帯を、まず、アルカリ水溶液電解槽中で正電
圧をステンレス鋼帯に印加してアルカリ水溶液電解し
た。次いで、中性塩水溶液電解槽中で正電圧をステンレ
ス鋼帯に印加して中性塩水溶液電解した。その後、硝酸
水溶液電解槽中でステンレス鋼帯に負電圧を印加して電
解処理をした。各電解処理間及び硝酸水溶液電解後の洗
浄処理及び水切りは、いずれも実施例1と同じである。
この方法によりスケールが完全に除去され平滑で光沢の
ある表面をもつステンレス鋼帯を得た。第2表にその処
理条件及び処理結果を示す。各水溶液の濃度は重量比で
ある。
第2表には、本願発明の他の実施態様とその処理結果
について実施例2〜実施例7として示す。
について実施例2〜実施例7として示す。
本発明によれば、スケール生成を抑制しながら焼鈍熱
処理をし、さらに、スケール成分に応じ、アルカリ水溶
液電解を含む三電解方式の脱スケール手段を用いて、脱
スケール工程を高速化することによりステンレス鋼板の
連続一貫製造ができる。
処理をし、さらに、スケール成分に応じ、アルカリ水溶
液電解を含む三電解方式の脱スケール手段を用いて、脱
スケール工程を高速化することによりステンレス鋼板の
連続一貫製造ができる。
第1図は本発明の一実施例になる脱スケールプロセスの
系統図、第2図は本発明の作用を説明するためのCr-H2O
系の電位−pH図である。 1……ステンレス鋼帯、2……中性塩水溶液電解処理
槽、3,3′……電極、4……水洗槽、5……リンガロー
ル、6……濃厚アルカリ水溶液電解処理槽、7,7′……
電極、8……水洗槽、9……リンガロール、10……硝酸
水溶液電解処理槽、11,11′……電極、12……水洗槽、1
3……リンガロール、14……ドライヤ、15……冷間圧延
機、16……焼鈍炉、17……冷却装置、18……ルーパ、19
……ペイオフリール。
系統図、第2図は本発明の作用を説明するためのCr-H2O
系の電位−pH図である。 1……ステンレス鋼帯、2……中性塩水溶液電解処理
槽、3,3′……電極、4……水洗槽、5……リンガロー
ル、6……濃厚アルカリ水溶液電解処理槽、7,7′……
電極、8……水洗槽、9……リンガロール、10……硝酸
水溶液電解処理槽、11,11′……電極、12……水洗槽、1
3……リンガロール、14……ドライヤ、15……冷間圧延
機、16……焼鈍炉、17……冷却装置、18……ルーパ、19
……ペイオフリール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 輝雄 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (72)発明者 中村 恒雄 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 平2−122099(JP,A) 特開 昭55−79786(JP,A) 特開 昭49−67836(JP,A) 特開 昭59−59899(JP,A) 特公 昭53−13173(JP,B2)
Claims (4)
- 【請求項1】ステンレス鋼帯を連続的に移動させながら
非酸化性雰囲気中で焼鈍する工程を含み、該焼鈍された
前記ステンレス鋼帯の脱スケール方法であって、前記ス
テンレス鋼帯を中性塩の濃度が10〜30重量%である中性
塩水溶液中で電解する工程(a)、アルカリ金属の水酸
化物の濃度が50〜70重量%であるアルカリ水溶液中に浸
漬又はアルカリ金属の水酸化物の濃度が30〜50重量%で
あるアルカリ水溶液中で電解する工程(b)、及び硝酸
の濃度が5〜20重量%である硝酸水溶液中で電解又は硝
酸の濃度が10〜20重量%及び少量の弗酸を含む硝弗酸水
溶液中に浸漬する工程を前記工程(a)及び(b)の順
又は工程(b)及び(a)の順の後に順次行うことを特
徴とするステンレス鋼の脱スケール方法。 - 【請求項2】熱間圧延後脱スケールしたステンレス鋼帯
を冷間圧延する工程及び該冷間圧延に引き続き前記ステ
ンレス鋼帯を連続的に移動させながら非酸化性雰囲気中
で焼鈍する工程を含み、該焼鈍された前記ステンレス鋼
帯の脱スケール方法であって、前記ステンレス鋼帯を中
性塩の濃度が10〜30重量%である中性塩水溶液中で電解
する工程(a)、アルカリ金属の水酸化物の濃度が50〜
70重量%であるアルカリ水溶液中に浸漬又はアルカリ金
属の水酸化物の濃度が30〜50重量%であるアルカリ水溶
液中で電解する工程(b)、及び硝酸の濃度が5〜20重
量%である硝酸水溶液中で電解又は硝酸の濃度が10〜20
重量%及び少量の弗酸を含む硝弗酸水溶液中に浸漬する
工程を前記工程(a)及び(b)の順又は工程(b)及
び(a)の順の後に順次行うことを特徴とするステンレ
ス鋼帯の脱スケール方法。 - 【請求項3】ステンレス鋼帯を冷間圧延後連続的に移動
させながら非酸化性雰囲気中で焼鈍する焼鈍炉を含み、
該焼鈍した前記ステンレス鋼帯表面の酸化スケールを除
去するステンレス鋼帯の連続脱スケール装置であって、
該脱スケール装置は複数個の正,負電極を有し、中性塩
の濃度が10〜30重量%である中性塩水溶液電解槽、複数
個の正,負電極を有し、アルカリ金属の水酸化物の濃度
が30〜50重量%であるアルカリ水溶液電解槽又はアルカ
リ金属の水酸化物の濃度が50〜70重量%であるアルカリ
水溶液浸漬槽を具備し、前記中性塩電解槽及びアルカリ
水溶液電解槽又はアルカリ水溶液浸漬槽を経た後方に複
数個の正,負電極を有する硝酸の濃度が5〜20重量%で
ある硝酸水溶液電解槽又は硝酸の濃度が10〜20重量%及
び少量の弗酸を含む硝弗酸水溶液浸漬槽を具備してなる
ことを特徴とするステンレス鋼帯の連続脱スケール装
置。 - 【請求項4】熱間圧延後脱スケールしたステンレス鋼帯
を冷間圧延する冷間圧延機、前記冷間圧延後非酸化性雰
囲気中で焼鈍する焼鈍炉及び前記焼鈍後ステンレス鋼帯
表面の酸化スケールを除去する脱スケール装置を備えた
ステンレス鋼帯の連続脱スケール装置であって、前記脱
スケール装置は複数個の正,負電極を有する中性塩の濃
度が10〜30重量%である中性塩水溶液電解槽、複数個の
正,負電極を有するアルカリ金属の水酸化物の濃度が30
〜50重量%であるアルカリ水溶液電解槽又はアルカリ金
属の水酸化物の濃度が50〜70重量%であるアルカリ水溶
液浸漬槽を具備し、前記中性塩電解槽及びアルカリ水溶
液電解槽又はアルカリ水溶液浸漬槽を経た後方に複数個
の正,負電極を有する硝酸の濃度が5〜20重量%である
硝酸水溶液電解槽又は硝酸の濃度が10〜20重量%及び少
量の弗酸を含む硝弗酸水溶液浸漬槽を具備してなること
を特徴とするステンレス鋼帯の連続脱スケール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1328496A JP2585444B2 (ja) | 1989-12-20 | 1989-12-20 | ステンレス鋼帯の脱スケール方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1328496A JP2585444B2 (ja) | 1989-12-20 | 1989-12-20 | ステンレス鋼帯の脱スケール方法及びその装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13796296A Division JPH08319600A (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | ステンレス鋼帯の脱スケール方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03191099A JPH03191099A (ja) | 1991-08-21 |
JP2585444B2 true JP2585444B2 (ja) | 1997-02-26 |
Family
ID=18210932
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1328496A Expired - Fee Related JP2585444B2 (ja) | 1989-12-20 | 1989-12-20 | ステンレス鋼帯の脱スケール方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2585444B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FI954819A (fi) * | 1994-10-14 | 1996-04-15 | Mannesmann Ag | Prosessi ja väline korkealuokkaisen kylmänä valssatun vanneteräksen valmistamiseksi kuumavalssatusta karkeasta vanneteräksestä |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4967836A (ja) * | 1972-11-02 | 1974-07-01 | ||
JPS5313173A (en) * | 1976-07-21 | 1978-02-06 | Hitachi Ltd | Reversing mechanism of switch and others |
JPS63271960A (ja) * | 1987-04-28 | 1988-11-09 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 半導体装置 |
-
1989
- 1989-12-20 JP JP1328496A patent/JP2585444B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03191099A (ja) | 1991-08-21 |
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