JPH0313529A - ステンレス鋼の焼鈍方法 - Google Patents

ステンレス鋼の焼鈍方法

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JPH0313529A
JPH0313529A JP14566389A JP14566389A JPH0313529A JP H0313529 A JPH0313529 A JP H0313529A JP 14566389 A JP14566389 A JP 14566389A JP 14566389 A JP14566389 A JP 14566389A JP H0313529 A JPH0313529 A JP H0313529A
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steel strip
annealing step
scale
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Masatoshi Honma
正敏 本間
Teruo Yamaguchi
輝雄 山口
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  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はステンレス鋼の焼鈍方法に係り、特に焼鈍工程
で生成するスケールを低減するに好適な技術に関する。
〔従来の技術〕
従来ステンレス鋼の冷間圧延後の組織性状改善。
歪取軟化の為の焼鈍及び焼鈍により発生する表面の酸化
スケールを除去する方法は特公昭53−13173号公
報で公知となっている。前記公知例では、主として酸化
スケール層の下に脱クローム層が希薄な為特にスケール
除去の困難なフェライト系ステンレス鋼の焼鈍酸洗方法
として焼鈍後に中性塩電解タンクに浸漬して陽極電解す
る工程、該工程を経た酸化物スケールを有するステンレ
ス鋼を硝酸イオンを含む酸性溶液中で陰極電解する工程
を有する方法を提示している。
〔発明が解決しようとする課題〕
ステンレス鋼を冷間圧延して板材を製造し、圧延により
形成された組織の改善と加工硬化、加工歪の除去を行な
う為焼鈍すると熱によって表面にスケールが発生する。
このスケールは干渉色あるいは暗色を呈し、商品価値を
失なうので取除かなければならない。一部の非常に厳し
い表面品質を要求される製品を得る為にベル焼鈍炉等の
いわゆるバッチ焼鈍炉内をアンモニア分解ガス(NH。
→N2.Hz) 、あるいはNZ、Hz単独ガス雰囲気
で保持して加熱することにより混合ガス中に含まれるH
2ガスの酸化被膜の還元や酸化防止の役目を利用して酸
化被膜の殆んど存在しない焼鈍(光輝焼鈍)も可能で、
少量生産ではあるが実施されている。しかしながらこの
光輝焼鈍は厳しいガス成分管理と燃料ガス原単位の高さ
から少量の高級品の製造にしか適していない0例えば、
アンモニアガスの加熱は電熱であり、コスト高であり、
またパッチ炉で能率も著るしく劣っている等である。
ステンレス鋼は今や、一般住宅、食器類等広く普及しそ
の利用範囲、生産量は拡大の一途をたどっている。ステ
ンレス鋼の鋼材、帯鋼の大量生産に適する焼鈍酸洗方法
としてコイル状の供給コイルを巻きほじして連続的に焼
鈍炉を通して、焼鈍で発生した酸化スケールを次工程の
酸洗槽に連続的に通し、水冷の後乾燥させて再び巻取っ
てコイル状に形成させるいわゆる連続焼鈍酸洗が一般に
採用されている。この方法はコイルを連続的に溶接して
通板させる為、大量処理が可能であり、ステンレス帯鋼
の殆んどはこの方法で処理されている。
この方法による焼鈍は前記バッチ式光輝焼鈍と異なり、
操業原単位を考慮した採算性からブタンガス等を主燃料
とするカテナリー炉と空冷、水冷ゾーンを備えた構成と
なっている。燃焼ガスはH2O。
CO2の外に2〜10%の0.を含む酸化性雰囲気であ
り、ステンレス鋼は高温にさらされる結果表面にF e
、04. Cr、03を主成分とする酸化スケールが発
生する。このスケールを取除く方法として(i)強酸中
で陽極電解する方法、(it)炭酸ナトリウム等のアル
カリ性溶液に浸漬する等の方法が広く行なわれてきた。
しかしくi)の方法は表面が荒れやすく、脱スケールに
時間がかかり。
(n)の方法は溶液は約450℃の高温に保つ必要があ
り取扱いにくくまた、帯鋼に付着して持去られる液の補
充コストが高く高速処理に不向きという欠点がある。
これらの欠点を除く方法として中性塩溶液中で電解のの
ち後処理として硝酸あるいは硝酸とフッ素酸の混合溶液
に浸漬する方法がある。しかしこの方法に於いても後処
理に硝フッ酸を使用すると容易にスケールは除去出来る
が、やはり表面が荒れやすい。酸化スケールは前述のよ
うにCr、01で生成されており、酸化の段階で加熱さ
れた素材から脱クローム現象が起こる。その為酸化スケ
ールの直下に極めて薄い脱クローム層が形成される。
オーステナイト系ステンレス鋼の場合には比較的短時間
でCrが移動するので脱クローム層が出来易く、一方フ
エライト系ステンレス鋼ではクロームの拡散速度がゆる
やかであり、脱クローム層が形成されないといわれてい
る。中性塩電解等で組織をゆるめられた酸化スケール層
は硝酸あるいは硝−フッ素酸混合液の中でスケール層の
下地が溶解することによりスケールが母材から取除かれ
る。
この時、オーステナイト系ステンレス鋼に於いては表面
の脱Cr層が溶解する為素地をいためず、表面の美麗さ
が保たれるが、フェライト系ステンレス鋼では素地その
ものが溶解する為1表面が荒らされ、表面品質を極めて
重視するステンレス鋼としての製品価値を下落させるも
のであった為。
従来フェライト系ステンレス鋼の連続焼鈍酸洗は極めて
困難であった。これを改善する目的で提案された前記公
知例に於いては、前述の中性塩電解による陽極電解に加
えて次工程で硝酸イオンを含むPHを低くした液中で陰
極電解を行なうことにより素地が溶解せず光沢のあるス
テンレス鋼が得られることを提示している。この方法に
よる効果はすでに実験、実機等により実証されている。
しかしながら1以上の方法はいずれもほぼ全面に比較的
厚く発生した酸化スケールをいかに取除くかということ
であり、酸化スケールの発生そのものを低減するという
根本的な問題解決にはならない。そして酸化スケールの
除去には従来長時間かかり通常6〜100 m/win
程度のストリップ通板速度に押えられていた。ライン速
度を高める為には酸洗槽の長大化が必要であり、経済的
ペースとして前述程度の速度しか得られていない。スト
リップ速度が遅い炉内にストリップが滞留する時間も長
くそれ土酸化スケール層も厚くなり易いという悪循環が
起こり、生産量の増大には限度があつた・ 本発明の目的はスケールの発生を低減したステンレス鋼
の焼鈍方法を提起用することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、冷間圧延したステンレス鋼の加工硬化を低
減する焼鈍工程と、該焼鈍工程で焼鈍処理した前記ステ
ンレス鋼を中性塩水溶液に浸漬して陽極電解した後硝酸
イオンを含む酸性液に浸漬して陰極電解し前記焼鈍工程
で生成したスケールを除去する酸洗工程と、を有するス
テンレス鋼の焼鈍方法において、前記焼鈍工程が直火式
燃焼機器を用いて燃料ガスを還元性ガスとし前記ステン
レス鋼をして前記還元性ガス中を通過せしめるステンレ
ス鋼の焼鈍方法を提供することにより達成される。
〔作用〕
本発明によれば、直火式燃焼機器を用いて燃料ガスを還
元性ガスとしステンレス鋼を通過せしめて焼鈍すること
により、ステンレス鋼の表面における酸化性スケールの
生成を抑制して微量でがっ膜厚を極めて薄くすることに
より、後続のスケールを除去する酸洗工程の負担が軽く
なり通板速度を高めて生産性を向上させ、酸洗設備費と
酸洗に要する運転費を節減することが出来る。
〔実施例〕
本発明の実施例を図を用いて説明をする。
第1実施例について以下説明する。
第1図に於いて巻出機1より後行コイル5から巻きほぐ
されて通板される帯鋼6は先端を先行コイル帯鋼4の後
端と溶接機2により接続される。
先行コイル4は既に巻取機3にて1部巻取中であり溶接
により一体となった後行コイル5の帯鋼6も図の右側に
向って通板されていく。巻出機1に供給されるコイルは
冷間圧延後のコイルで圧延による著るしい加工硬化が生
じ、硬く、もろくなっている為、このままでは製品とし
て出荷できない為に、正常化を目的として焼なましく焼
鈍)を必要とするものである。あるいは冷間圧延の途中
で軟化の為焼鈍する場合もあり、この場合焼鈍後再び冷
間圧延し、最後に再び焼鈍を行なう。
帯鋼6はまず加熱炉7にて軟化に必要な温度まで加熱さ
れる。この加熱段階に於いて、従来はステンレス鋼中の
成分が酸化されて酸化スケールが発生していた。スケー
ルを臭素−メタノール溶液ではく離して化学分析及びX
線回折による調査を行なった所、スケールは酸化クロー
ム(CrzCh)を主成分とし、ほかにFe、04等を
含んでいることが判明している。そこで本発明では雰囲
気ガスに還元性をもたせる為、第2図のCo  H2状
態図に於ける還元領域を用いることにした。
第2図は実験により確立されたCo−H,状態図であり
、炉内の燃焼で生成する還元性ガスは炉内より酸素がな
くなる様、バーナーに供給するガス−空気比を精密に調
整、制御することにより達成される。還元性ガスは第3
図に示すように燃焼空気を理論空気の85〜100%の
間で制御供給することにより得られた。つまり、燃焼生
成ガス中に可燃性成分であるGo及びN2が3〜6%の
間で酸素0%の状態の時還元反応が達成される。
炉内雰囲気ガスが上記の如き成分範囲で、炉温が115
0℃以上の時還元能力を有している。
フェライト系ステンレス鋼の軟化の為の焼なましには帯
鋼6を810℃以上に加熱する必要があるが第2図に示
すように炉内雰囲気温度14oO℃以上に於いて還元領
域が存在するのでこの領域になるように炉内雰囲気温度
及び帯鋼温度(すなわち帯鋼通過速度に関係する)を制
御すればよい。
例えば帯鋼温度810℃〜830℃として、炉内雰囲気
温度1450℃〜1500℃に保てばこの状態が達成さ
れる。以上のような還元性雰囲気の中では帯鋼表面の酸
化はなく圧延のままの美麗な表面性状が保たれることに
なるが、実際には雰囲気ガス中に含まれる極めて微量の
酸素及び水分により下記に示すような酸化反応が進行す
る。
4Cr+302−+2Cr、0゜ 2 Cr + 3 H*○−+Cr、O,+3H。
従って帯鋼表面には極めて微量の酸化スケールが生成さ
れるが、その量は従来の酸化性雰囲気炉中での酸化スケ
ール量に比較し着るしく少ないものである。水分による
スケール発生を無くするには水分(即ち露点)を下げる
必要があるが、これは水分と酸素を含まないN2. G
o、等の不活性ガスの割合を高めることで燃焼ガスの成
分管理上から困難であり、燃焼ガスの原単位が著るしく
上昇し、連続焼鈍酸洗設備は大量生産数不向きである1
本発明では実用的なコストパフォーマンスをねらい微量
の酸化スケールの発生は許容するものとした。
以上の如く還元性雰囲気中で加熱された帯鋼6は次に冷
却ゾーン8に於いて空冷及び水ミストにより約50℃程
度に冷却され酸洗工程の第一工程である中性塩電解タン
ク9に到達する。中性塩であるNa2SO4が溶解して
いる水溶液の満たされた中性塩電解タンク9内に電解1
0を配し電極10の間を帯鋼6が通過すると次の反応が
起る。
陰極: 2Na”+2H,O−+2NaOH+Hz↑帯
鋼6表面のスケールとNaOH,N2So、は次のよう
に反応する・ F e O+H2S 044F e S O4+H,○
そして次の反応によりスケール中のCr、03が溶解し
Fe、04を主成分とするゆるめられたスケールが次の
処理に持込まれる。
Cr、03+4H,O−+Cr、O,−+8H”+6e
電解液に使用する中性塩は硫酸ナトリウムに限定される
ものではない、これらの中性塩またはアルカリ性物質を
含む溶液中で陽極電解した場合、オーステナイト系ステ
ンレス鋼では、クロームの拡散速度が遅いために加熱中
に酸化スケール直下にCr欠乏層が発生しており、中性
塩電解でゆるめられた酸化スケール層が、次工程の硝酸
あるいは硝フッ酸混合タンク11内の硝−フッ素酸12
にてCr欠乏層が溶解しスケールが帯鋼6から離脱され
る。そしてCr欠乏層の下の素地は損傷されず酸洗が完
了する。
しかしフェライト系ステンレス鋼では、Crの拡散速度
が速い為、炉内加熱によるCr欠乏層は発生しない。そ
の為、次工程の硝−フッ素酸浸漬によりスケール成分は
落ちるが、素地まで溶解してしまい、表面にくもりが生
じる。その為、フェライト系ステンレス鋼の場合には次
の硝酸電解タンク13内に満たされた硝酸14内の電極
15間に帯鋼6を通過させることにより陰極電解が起こ
り、その結果素地が溶解せず光沢のあるステンレス鋼が
得られる。低PRの硝酸イオン中で陰極電解すると水素
が1発生せず容易にステンレス鋼の脱スケールができる
0反応生成物は不明であるが、スケールは剥離せず溶解
してスケールが取除かれる。そのプロセスは陰極付近で
生じた下記のような反応に起因している。
No、−+H,O+2e →NO,−+20H−すなわ
ち陰極から電子が反応により奪われることによりスケー
ルが活性になり、それが出来た亜硝酸イオンと反応して
溶解する。
以上のようにして酸化スケールが除かれた帯鋼6はせん
断機16で溶接機2による溶接点を再び分割せん断され
、コイル4として巻取機3に巻取られる。なお、第1図
に於いて巻出機18には次のコイル17が待機し、その
帯鋼先端は溶接機6の付近まで通板し終え、コイル5が
巻出し終了するとただちに次コイル17を溶接接続し、
完全連続焼鈍酸洗が行なわれる。
第4図に本発明の第2実施例を示す。第1図に比較し、
横型直火式加熱炉7、冷却ゾーン8に対し縦型直火式加
熱炉10、縦型冷却ゾーン13を有する。第1図に於け
る横型加熱炉に於いては、帯鋼6の自重によるたわみ(
以下刃テナリーと称す)による炉床と帯鋼6の接触を防
止する為実際には加熱炉内7、冷却ゾーン内8にて少な
く共7〜8本以上のローラーで帯鋼6を支持しなければ
ならない、この場合、例えばラインの速度変更の為帯鋼
速度を加速すると、ローラーの回転が追従出来ず、ロー
ラーと帯鋼6間でスリップが起こり傷ができ不良品とな
ってしまうことも多い。ステンレス帯鋼は高価であり、
特に製品歩留り向上を要求されるので、これは横型加熱
炉の短所でもある0本発明の如き極薄スケールに抑制す
る焼鈍方法による歩留り向上は大きいが、スケールが薄
いので、ローラーとのスリップによる傷も酸洗後残って
しまう可能性がある。そこで、第4図の如く縦型加熱炉
40、冷却ゾーン43を設けると、帯鋼6は垂直に上下
するので前述のカテナリーによる炉壁との接触の心配も
ない。従って炉内には帯鋼方向転換の為のローラー41
を2本のみ設ければよく口・−ラー本数が大幅に減少し
、それに伴ってローラーとストリップのスリップによる
ストリップ傷発生もおさえられ全体として大きな歩留り
向上が期待出来ることになる。
第5図は本発明の第3実施例であるが、第1図に於ける
本発明の還元性雰囲気をもつ加熱炉7、冷却ゾーン8に
直列に、従来ステンレス鋼焼鈍に用いられてきた酸化性
雰囲気をもつ加熱炉54、冷却ゾーン55を設ける。焼
鈍酸洗ラインでは単一ラインで熱間圧延帯鋼、冷間圧延
後の帯鋼両方を扱わなければならない場合もある。比較
的小規模工場で行なわれる方法である0本発明の目的と
する所はスケールの発生を著るしく少なくすることにあ
り、第1図は主として冷間圧延後のステンレス鋼焼鈍に
適している。熱間圧延ストリップは圧延中に高温で大気
中にさらされるため、表面に厚い酸化スケール層が発生
する。熱間圧延後材質調整の為焼鈍を要するので必らず
焼鈍酸洗設備を通してのち次工程の冷間圧延に供するこ
ととなるが、既にスケールが付着しているので、本発明
による加熱炉8での還元性雰囲気炉での焼鈍は意味がな
く、この場合稼動原単位の安価な加熱炉54、冷却ゾー
ン55にて焼鈍し処理を行ない運転コストを低減するこ
とができる。尚この場合、加熱炉7、冷却ゾーン8は温
度を下げ休止させる。このように加熱炉7,54を鋼種
により使い分けることによりステンレスの全範囲に亘る
最適、最高速、経済的な運転が可能となる。
本発明によれば、焼鈍工程で帯鋼表面に生成する酸化ス
ケールは雰囲気ガス中の微量の水分による水蒸気酸化で
発生するだけであり、極めて微量でかつ膜厚は薄い、従
って、素材厚みに対する酸化スケール分だけの仕上機の
歩留り低下もほとんどなく、また酸化スケール層が薄い
為、後続の中性塩電解による陽極電解、硝酸イオン液中
の陰極電解による酸化スケールのゆるみが早く、硝酸又
は硝−フッ素酸混合液中に於ける酸化スケール層の素材
からの離脱が極めて短時間で行なわれてしまうので、同
一タンク長に対しストリップ通板速度を上げることが出
来、生産量の大幅なアップが可能となる。フェライト系
ステンレス鋼では加熱炉中でのCr拡散速度が速いため
酸化スケールの直下にCr欠乏層が形成されない。その
為、従来は次工程の硝酸あるいは硝−フッ酸混合液中で
酸化スケールのみでなく素材面まで溶解し、ストリップ
表面が荒れ、くもりを生ずるといわれフェライト系ステ
ンレス鋼の脱スケールは困離をきわめていたが、本発明
によれば、酸化スケールが微少である為、酸液中への浸
漬時間も大幅に短縮されるので、素材表面の溶解も大幅
に減少して実用に供しうる程度の表面美麗さを保持でき
ること、即ち、特別にフェライト系ステンレス鋼の脱ス
ケールの為に設けた酸洗設備のユニット例えば硝酸電解
装置等が不要になることも示唆している。酸化スケール
の量が従来の20〜30%に減少し、その為、スケール
除去に要する時間が従来比の20〜30%に短縮され、
帯鋼速度従来比200%以上(105m/min 〜2
00m/win以上)に高め、更にライン全長は通常約
250mあるが、これを約50m短縮することが可能と
なる。従って、帯鋼生産量の著るしい増加、設備投資額
の大幅低減が可能である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、燃料ガスを還元性ガスとしステンレス
鋼をしてその中を通過せしめて焼鈍することにより、ス
テンレス鋼の表面におけるスケールの生成を抑制して微
量でかつ膜厚が極めて薄いものとすることにより、後続
のスケールを除去する酸洗工程の負担を軽くすることが
できるので、ステンレス鋼の通板速度を高めて生産性を
向上させ、酸洗設備費と酸洗に要する運転費を節減する
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例に係る焼鈍及び酸洗の工程
図、第2図は温度と燃焼生成ガスの状態図、第3図は燃
焼における供給空気/理論空気比と燃焼生成ガスの組成
を示す図表、第4図は本発明の第2実施例に係る焼鈍及
び酸洗の工程図、第5図は本発明の第3実施例に係る焼
鈍及び酸洗の工程図である。 4・・・先行コイル、5・・・後行コイル、6・・・帯
鋼。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、冷間圧延したステンレス鋼の加工硬化を低減する焼
    鈍工程と、該焼鈍工程で焼鈍処理した前記ステンレス鋼
    を中性塩水溶液に浸漬して陽極電解した後硝酸イオンを
    含む酸性液に浸漬して陰極電解し前記焼鈍工程で生成し
    たスケールを除去する酸洗工程と、を有するステンレス
    鋼の焼鈍方法において、前記焼鈍工程が直火式燃焼機器
    を用いて燃料ガスを還元性ガスとし前記ステンレス鋼を
    して前記還元性ガス中を通過せしめることを特徴とする
    ステンレス鋼の焼鈍方法。 2、冷間圧延したステンレス鋼の加工硬化を低減する焼
    鈍工程と、該焼鈍工程で焼鈍処理した前記ステンレス鋼
    を中性塩水溶液に浸漬して陽極電解した後硝酸イオンを
    含む酸性液に浸漬して陰極電解し前記焼鈍工程で生成し
    たスケールを除去する酸洗工程と、を有するステンレス
    鋼の焼鈍方法において、前記焼鈍工程が直火式燃焼機器
    を用いて燃料ガスをCO、H_2からなる還元性成分を
    3〜6容量%含みかつO_2が0容量%でガス温度14
    00℃以上である還元性ガスとし前記ステンレス鋼をし
    て前記還元性ガス中を通過せしめ焼鈍することを特徴と
    するステンレス鋼の焼鈍方法。 3、前記ステンレス鋼の温度を810℃以上に保持する
    ことを特徴とする請求項2に記載のステンレス鋼の焼鈍
    方法。 4、冷間圧延したステンレス鋼の加工硬化を低減する焼
    鈍工程と、該焼鈍工程で焼鈍処理した前記ステンレス鋼
    を中性塩水溶液に浸漬して陽極電解した後硝酸イオンを
    含む酸性液に浸漬して陰極電解し前記焼鈍工程で生成し
    たスケールを除去する酸洗工程と、を有するステンレス
    鋼の焼鈍方法において、前記焼鈍工程が縦型直火式燃焼
    機器を用いて燃料ガスを還元性ガスとし前記ステンレス
    鋼をして前記還元性ガス中を通過せしめることを特徴と
    するステンレス鋼の焼鈍方法。 5、冷間圧延したステンレス鋼の加工硬化を低減する焼
    鈍工程と、該焼鈍工程で焼鈍処理した前記ステンレス鋼
    を中性塩水溶液に浸漬して陽極電解した後硝酸イオンを
    含む酸性液に浸漬して陰極電解し前記焼鈍工程で生成し
    たスケールを除去する酸洗工程と、を有するステンレス
    鋼の焼鈍方法において、前記焼鈍工程が燃料ガスを供給
    して還元性ガスを得る直火式燃焼機器と、燃料ガスを供
    給して少量のO_2を含む燃焼ガスが得られる酸化性雰
    囲気燃焼機器と、をシリーズに配置し前記ステンレス鋼
    を通過せしめ何れかの前記燃焼機器を用いて焼鈍するこ
    とを特徴とするステンレス鋼の焼鈍方法。
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