JPH11157935A - 炭化ホウ素焼結体及びその製造方法 - Google Patents
炭化ホウ素焼結体及びその製造方法Info
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- JPH11157935A JPH11157935A JP9330683A JP33068397A JPH11157935A JP H11157935 A JPH11157935 A JP H11157935A JP 9330683 A JP9330683 A JP 9330683A JP 33068397 A JP33068397 A JP 33068397A JP H11157935 A JPH11157935 A JP H11157935A
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Abstract
の製造方法を提供する。 【解決手段】炭化ホウ素を主成分とし、ケイ素化合物を
0.05〜5重量%含有し、アルカリ金属、アルカリ土
類金属及び遷移金属元素の含有量が各々100ppm以
下であり、且つ相対密度が96%以上である。
Description
プロセスやハロゲンプラズマ等のプラズマ雰囲気中での
成膜プロセスで使用される電極、治具等の半導体製造装
置用部品、産業機械用の各種治工具、各種耐磨耗部品な
どに使用される、高純度高強度の炭化ホウ素焼結体及び
その製造方法に関する。
れた導電性と耐プラズマ特性から、ドライエッチング装
置用電極に使用することが提案されている(特開平1−
59818号公報参照)。この炭化ホウ素焼結体は、一
般に純度が99.5%、平均粒径100μmの炭化ホウ
素紛末を、添加物を用いずに黒鉛ダイスに充填したの
ち、ホットプレス焼成にて作製する。
は、1μm以下の粒度分布をもつ粉末状炭化ホウ素に遊
離炭素を0.5〜10%混合した理論密度の90%以上
の密度を有する焼結体が提案されている(特公昭58−
30263号公報参照)。
いない上記炭化ホウ素焼結体は開気孔率が20%あり、
焼結体自体の強度が不足している。また、遊離炭素のみ
を添加した焼結体は、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、遷移金属を多く含んでおり、それらが製品を汚すた
め半導体製造装置用として使用するには問題があった。
度の炭化ホウ素焼結体とその製造方法を提供することを
目的とするものである。
体は、炭化ホウ素を主成分とし、ケイ素化合物を0.0
5〜5重量%含有し、アルカリ金属、アルカリ土類金属
及び遷移金属元素の含有量が各々100ppm以下であ
り、且つ相対密度が96%以上であることを特徴とし、
上記構成により、半導体製造装置用の治具やサセプター
に使用した際に、Si等からなる半導体にアルカリ金
属、アルカリ土類金属及び遷移金属元素が付着、侵入し
て汚染することがなく、また強度が高いものとなる。
物が炭化ケイ素である。
法は、平均粒径が5μm以下の炭化ホウ素粉末に、平均
粒径が1μm以下の炭化ケイ素粉末及び/又は熱分解で
炭化ケイ素に変化し得る有機ケイ素化合物を0.05〜
5重量%、熱分解によって炭素に変化し得る有機化合物
を炭素換算で0.5〜5重量%の割合で混合し、この混
合物を所定形状に成形した後、1600℃〜2100℃
の温度で、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び遷移金
属元素が各々100ppm以下になるように5Pa以下
の真空中で純化処理し、その後2250℃以下の温度で
焼成して、相対密度96%以上に緻密化することを特徴
とする。
ルカリ金属(Li,Na,K,Rb,Cs等)、アルカ
リ土類金属(Be,Mg,Ca,Sr,Ba等)及び遷
移金属元素{Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,C
o,Ni,Cu,Zn,Y,Zr,Nb,Mo,Tc,
Ru,Rh,Pd,Ag,Cd,Hf,Ta,W,R
e,Os,Ir,Pt,Au,Hg,ランタノイド元素
(La,Ce,Pr,Nd等),アクチノイド元素(A
c,Th,Pa等)}の含有量が各々100ppm以
下、好ましくは50ppm以下、より好ましくは10p
pm以下である点が大きな特徴である。100ppmよ
りも多いと半導体製造装置に使用した場合に、半導体製
造時に製品を汚染して、半導体の特性を劣化させてしま
う。
度が96%以上であり、好ましくは98%以上の緻密体
からなる。前記相対密度が96%よりも小さいと強度が
低下してしまう。ここで、前記相対密度は理論密度に対
する百分率で表したものであり、炭化ホウ素焼結体の理
論密度はその製造条件により若干異なるが、約2.50
〜約2.52g/cm3 程度である。
導体の製造時に問題が発生しないケイ素化合物を0.0
5〜5重量%含有する。前記ケイ素化合物は焼結助剤と
して使用し、この量が0.05重量%よりも小さいと緻
密化が難しく、5重量%を越えると炭化ホウ素が粒子成
長を起こし、強度を低下させてしまう。このケイ素化合
物は炭化ケイ素であることが好ましく、炭化ケイ素は真
空中でも高温まで安定性に優れる。
を作製する方法は、以下の(1)〜(3)の工程からな
る。
粉末に、平均粒径が1μm以下の炭化ケイ素粉末及び/
又は熱分解で炭化ケイ素に変化し得る有機ケイ素化合物
を0.05〜5重量%、熱分解によって炭素に変化し得
る有機炭素化合物を炭素換算で0.5〜5重量%の割合
で混合する。以下、上記炭化ケイ素粉末、有機ケイ素化
合物をまとめて炭化ケイ素源ともいう。
μm以下、好ましくは2μm以下、より好ましくは1μ
m以下である。この平均粒子径が5μmを超えると、緻
密化不足を招いて、強度低下を引き起こす。
又は熱分解で炭化ケイ素に変化し得る有機ケイ素化合物
の添加量は、炭化ケイ素換算で0.05〜5重量%、好
ましくは0.1〜2重量%、より好ましくは0.2%〜
1重量%である。この量が0.05重量%よりも小さい
と緻密化が難しく、5重量%を超えると炭化ホウ素が粒
子成長を起こし、強度を低下させてしまう。
ボシラン,ポリシラスチレン,ポリシラザン,ポリカル
ボシラザン等が好ましく使用できる。
化合物(以下、炭素源ともいうい)の添加量は、炭素換
算で0.5〜5重量%、好ましくは1〜4重量%の割合
で混合する。0.5重量%よりも小さいと緻密化が難し
く、5重量%を超えると逆に炭化ホウ素の粒子成長を抑
制し、緻密化を阻害する。
は、コールタールピッチ,フルフリルアルコール,コー
ンスターチ,糖類,フェノール樹脂等が良い。
型プレス、冷間静水圧プレス、射出成形、押出し成形等
により任意の形状に成形する。所定形状に成形した後、
1600℃〜2100℃の温度で、アルカリ金属、アル
カリ土類金属及び遷移金属元素が各々100ppm以下
になるように、5Pa(パスカル)以下、好ましくは1
Pa以下の真空中で純化処理する。5Paを超えると、
不純物を除去するのに不十分である。
0℃であるが、好ましくは1800℃〜2000℃であ
り、1600℃よりも低いと金属不純物が少なくなら
ず、2100℃を超えると添加したケイ素化合物が飛
び、緻密化を阻害し、強度低下を引き起こす。
成して、相対密度96%以上に緻密化する。
2100℃であり、アルゴンガス中で焼成する。焼成温
度が2250℃を超えると、炭化ホウ素が粒子成長し、
強度低下を招く。
高強度の炭化ホウ素焼結体を提供でき、半導体装置製造
用の治具やサセプターに使用した場合、アルカリ金属、
アルカリ土類金属及び遷移金属元素による半導体の汚染
がほとんどないという作用効果を有する。
する高強度の材料であり、ドライエッチングプロセスや
ハロゲンプラズマ等のプラズマ雰囲気中での成膜プロセ
スで使用される電極、サセプター等の治具などの半導体
製造装置用部品、半導体製造装置用チャンバー(壁
体)、産業機械用の各種治工具、各種耐磨耗部品、精密
加工用部品として好適に使用できる。
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の
変更は何等差し支えない。
Ca,Feの含有量がそれぞれ840ppm、120p
pm、300ppmで、平均粒径が0.8μmのもの
(A−1:シュタルクビテック(株)製商品名HS)を
用いた。
mのもの(B−1:屋久島電工(株)製商品名OY−1
5)と、高温熱分解で炭化ケイ素に変化するもの(B−
2:日本カーボン(株)製商品名ポリカルボシラNIP
USI−S)を用いた。尚、前記B−2は有機溶媒に溶
解させて使用した。
ール樹脂(C−1:住友デゥレス(株)製)を用いた。
このC−1も有機溶媒に溶解させて使用した。
粒径が20μmのもの(A−2:電気化学工業(株)製
商品名F3)、炭化ケイ素粉末として平均粒径が5μm
の粉末(B−3:昭和電工(株)製)と、炭素粉末とし
て結晶粒径が400Åのもの(C−2:電気化学工業
(株)製商品名アセチレンブラック デンカブラック)
を用いた。
源、炭素源を表1に示す組み合わせ及び配合量で秤量
し、プラスチックボールを用いて有機溶媒中で混合し、
エバポレーターを用い乾燥粉末を得た。尚、表1におい
てwt%は重量%を意味し、また※印を付した試料番号
のものは本発明の範囲外のもの(比較例)である。
雰囲気焼成(PLS)装置を用いた。ホットプレス焼成
の場合は、炭化ホウ素粉末、炭化ケイ素源、炭素源から
なる粉末をカーボン型に入れ、表1に示す温度で2時間
純化処理をし、その後30MPa(メガパスカル)の圧
力下で表1の焼成温度で2時間保持し、焼成した。
化ケイ素源、炭素源からなる粉末を3t/cm2 (t:
トン)の圧力で静水圧処理をして成形体を作製し、表1
に示す温度で2時間純化処理し、その後表1に示す焼成
温度で3時間保持し、焼成した。
磨加工した。そして、比重を求め(JISR2205に
基づく)、相対密度を求めた。焼結体の強度(抗折強
度)は4点曲げ試験より室温での強度を求めた(JIS
R1601に基づく)。また、2つの試料を粉砕し、I
CP発光分光(Inductive Coupled Plasma Atomic Emis
sion Spectroscopy )分析法にて、Na,Ca,Fe量
を測定した。
い試料NO.1〜4は密度が低く、強度も低かった。炭
化ケイ素の含有量が5重量%を超える試料NO.12は
強度が低下し、炭素の含有量が10重量%を超える試料
NO.18は密度が低下し、強度も低下した。
素粉末(A−2)を用いた試料NO.23は強度が低下
し、平均粒径が1μmを超える炭化ケイ素(B−3)、
粉末状の炭素(C−2)を用いた試料NO.25、N
O.28は密度が低下し、強度が低下していた。
試料NO.19は不純物量が多く、純化処理温度が21
00℃を超える試料NO.22は密度が低下し、強度も
低下した。
粉末(A−1)を用い、平均粒径が1μm以下の炭化ケ
イ素(B−l)及び/又は熱分解で炭化ケイ素に変化し
得る有機ケイ素化合物(B−2)を0.05〜5重量
%、熱分解によって炭素に変化し得る有機化合物(C−
1)を炭素換算で0.5〜5重量%の割合で混合し、そ
の混合物を所定形状に成形した後、1600℃〜210
0℃の温度で真空中で純化処理し、その後2250℃以
下の温度で焼成した、本発明の試料は、いずれも相対密
度96%以上、4点曲げ強度が200MPa以上と強度
も高く、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び遷移金属
元素が各々100ppm以下と高純度であった。
金属及び遷移金属元素の含有量が各々100ppm以下
であり、相対密度が96%以上であることにより、優れ
た抗折強度と高純度を有することから、半導体製造装置
用の治具やサセプター、特にハロゲンプラズマに対する
耐食性に優れることからハロゲンプラズマ中で使用され
る治具等の精密加工品に好適に使用できる。
Claims (3)
- 【請求項1】炭化ホウ素を主成分とし、ケイ素化合物を
0.05〜5重量%含有し、アルカリ金属、アルカリ土
類金属及び遷移金属元素の含有量が各々100ppm以
下であり、且つ相対密度が96%以上であることを特徴
とする炭化ホウ素焼結体。 - 【請求項2】前記ケイ素化合物が炭化ケイ素である請求
項1記載の炭化ホウ素焼結体。 - 【請求項3】平均粒径が5μm以下の炭化ホウ素粉末
に、平均粒径が1μm以下の炭化ケイ素粉末及び/又は
熱分解で炭化ケイ素に変化し得る有機ケイ素化合物を
0.05〜5重量%、熱分解によって炭素に変化し得る
有機化合物を炭素換算で0.5〜5重量%の割合で混合
し、この混合物を所定形状に成形した後、1600℃〜
2100℃の温度で、アルカリ金属、アルカリ土類金属
及び遷移金属元素が各々100ppm以下になるように
5Pa以下の真空中で純化処理し、その後2250℃以
下の温度で焼成して、相対密度96%以上に緻密化する
ことを特徴とする炭化ホウ素焼結体の製造方法。
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