JP2017193479A - 窒化アルミニウム焼結体の製造方法、並びに窒化アルミニウム焼結体 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで高い生産性及び品質を確保しつつ、高い熱伝導率と高い強度とを共に満たす窒化アルミニウム焼結体の製造方法、及び窒化アルミニウム焼結体を提供すること。【解決手段】窒化アルミニウムと、焼結助剤と、炭素原子を含む化合物と、を含む混合物を、アンモニアを含むガスの雰囲気下で焼結し、中間焼結体を生成する第1焼結工程と、前記中間焼結体を、さらに焼結し、窒化アルミニウム焼結体を生成する第2焼結工程とを含み、前記混合物中の窒化アルミニウムの体積基準の平均粒径が0.6μm以下であり、前記炭素原子を含む化合物は、液体または固体として前記混合物に含まれ、前記アンモニアを含むガスに含まれる全ての成分は、炭素原子も酸素原子も含まない窒化アルミニウム焼結体の製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は窒化アルミニウム焼結体の製造方法、並びに窒化アルミニウム焼結体に関する。
近年、回路基板の小型化、パワーモジュールの高出力化が進んでいる。パワーモジュール等に使用される回路基板として、セラミックス焼結体表面に金属回路層がろう材で接合され、金属回路層の所定位置に半導体素子が搭載されたものが広く用いられている。
パワーモジュールが高い信頼性で動作するために、放熱性と機械的特性に優れた回路基板が求められている。放熱性が良好であれば、回路が発生する熱を効率よく放出して、半導体素子の過熱が抑制される。機械的特性が優れていれば、回路基板は、金属回路層との熱膨張係数差に起因する熱応力にも耐えることができる。このような要求に応える回路基板として、高い電気絶縁性と、高い熱伝導性とを有する窒化アルミニウム(以下、AlNと記載することがある。)焼結体を用いたセラミックス絶縁基板が注目されている。
AlNは、共有結合性が強い難焼結性物質であるため、緻密な焼結体を得るにはY2O3等の焼結助剤の添加が必要である。焼結助剤はAlN結晶粒子の表面や内部に固溶している不純物酸素と反応してY−Al−O系の液相を生成し、不純物酸素をトラップすると共に結晶の緻密化を促進する(非特許文献1)。
また、AlN結晶中の格子欠陥は、機械的性質の低下、誘電損失の増大をももたらす可能性があり、AlN結晶粒子中に不純物酸素の低減は重要な技術課題である。
この技術課題を解決する手段として、例えば、不純物酸素の少ないAlN原料を用いることが考えられる。しかし、一般に不純物の少ない原料はコスト上昇の大きな要因となる。また、非特許文献3のように、還元性雰囲気下、高温で長時間焼結することにより焼結体から不純物酸素を除去する方法がある。しかし、この方法では、焼結にかかる時間が長いため、生産性の低下が懸念される。
また、セラミックスの機械的強度は結晶粒径に依存し、粒径の増大と共に強度は低下することが知られている(非特許文献4)。そのため、上記のように高温長時間の焼結や、従来の還元性物質を用いた不純物酸素の除去等の方法では必然的に焼結体の結晶粒径が粗大化して強度が低下してしまい、高い熱伝導率と高い強度とを共に満たす焼結体の作製は困難であった。
特許文献1では、還元性物質として炭素を用いた不純物酸素の除去方法が記載されている。この方法では、平均粒径0.65μmのAlN粉末に、過剰の炭素源としてカーボンブラック、焼結助剤として酸化イットリウム及び過剰の炭素の除去を目的とする酸化アルミニウムを添加し、窒素気流中で焼結する。この方法では、過剰の炭素源を用いることで、AlNの粒子内部の酸素を効率的に除去し、高い熱伝導率を有する焼結体が得られたことが報告されている。
しかしながら、この方法では、過剰の炭素源(カーボンブラック)とそれを除去するためのアルミニウム化合物が用いられていることから、材料によるコスト増が懸念される。また、過剰の炭素源を用いるため、不純物酸素が除去されるだけでなく、AlN結晶相の間に存在する粒界相(詳細は後述する)に必要とされる酸素まで除去される可能性が考えられる。そのため、本文献の表1にあるように、得られたセラミックス中の固溶酸素量は極めて少なく、焼結体の曲げ強度はさらなる向上の余地を残していると考えられる。
特許文献2では、還元性物質としてアンモニアあるいはアンモニアと炭化水素(プロパン)の混合ガスを用いた不純物酸素の除去方法が記載されている。この方法では、平均粒径0.8μmのAlN粉末をアンモニアあるいはアンモニアと炭化水素の混合ガスを用いた雰囲気中で一次焼成を行い、その後窒素雰囲気中で二次焼成を行う。
しかし、還元性物質としてアンモニアのみを用いる場合、反応温度が高く、得られる焼結体の粒径は大きくなる。また、製造コストの上昇および生産性の低下も懸念される。また、還元性物質としてアンモニアとプロパンを用いる場合、炭素源がガスであるため、その供給量を制御するのは難しい。そのため、炭素の供給量が不足してAlN粒子中の不純物酸素が除ききれない、または、過剰の炭素が焼結体表面に析出する等により、製品の品質または歩留まりが低下することが考えられる。また、プロパン等の炭化水素ガスとアンモニアとの混合ガスは、炉内を腐食しやすいため設備のメンテナンスのためのコストの増加も招く。
篠崎和夫、柘植章彦、セラミックス、21, 1130−35 (1986).
G. A. Slack, R. A. Tanzilli, R. O. Pohl, J. W. Vandersande, J. Phys. Chem. Solids, 48, 641−47 (1987).
岡本正英、荒川英夫、土橋正文、萩原覚、日本セラミックス協会学術論文誌、97, 1478−85 (1989).
H. P. Kirchner and R. M. Gruver, J. Am. Ceram. Soc., 53, 232−236 (1970).
また、上記の技術を含む従来の技術においては、粒径の小さなAlN粒子は酸素が多く含まれるため、酸素含有量の少ない焼結体を得るためには、ある程度大きな粒子のAlNを焼結している。セラミックスのような脆性材料において、粒子の径が大きくなれば一般的に強度は落ちる。したがって、焼結に用いるAlN粒子が大きければ、AlN焼結体の強度は下がる。
そのため、高い熱伝導率を維持しつつ、より高い強度のAlN焼結体を製造することは困難であった。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、低コストで高い生産性及び品質を確保しつつ、高い熱伝導率と高い強度とを共に満たす窒化アルミニウム焼結体の製造方法、及び窒化アルミニウム焼結体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の[1]〜[8]の通りである。
[1]
窒化アルミニウムと、焼結助剤と、炭素原子を含む化合物と、を含む混合物を、アンモニアを含むガスの雰囲気下で焼結し、中間焼結体を生成する第1焼結工程と、前記中間焼結体を、さらに焼結し、窒化アルミニウム焼結体を生成する第2焼結工程とを含み、前記混合物中の窒化アルミニウムの体積基準の平均粒径が0.6μm以下であり、前記炭素原子を含む化合物は、液体または固体として前記混合物に含まれ、前記アンモニアを含むガスに含まれる全ての成分は、炭素原子も酸素原子も含まない窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
[2]
前記第2焼結工程における焼結温度が1400〜1800℃である[1]に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
[3]
前記第1焼結工程前の前記窒化アルミニウム中の酸素原子の含有量は1.3質量%以上である[1]または[2]に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
[4]
前記第1焼結工程における焼結温度が1200〜1400℃である[1]〜[3]のいずれかに記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
[5]
前記混合物に含まれる酸素原子の質量をMO1、炭素原子の質量をMC、前記窒化アルミニウム焼結体に必要とされる酸素原子の質量をMO2とすると、0.375(MO1−MO2)≦MC≦1.125(MO1−MO2)である[1]〜[4]のいずれかに記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
[6]
前記混合物の質量に対する前記必要とされる酸素原子の質量の割合は、0.5質量%〜4.0質量%である[1]〜[5]のいずれかに記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
[7]
前記焼結助剤は、イットリウム及びランタニド系希土類元素からなる群より選ばれる一種若しくは二種以上の元素の酸化物または該酸化物を形成する前駆体である[1]〜[6]のいずれかに記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
[8]
窒化アルミニウム焼結体であって、該焼結体中の窒化アルミニウムの平均粒径が7μm以下であり、前記焼結体を構成するAlN以外の結晶相(粒界相)は、少なくともRE4Al2O9、REAlO3(REは、イットリウム及びランタニド系希土類元素からなる群より選ばれる一種若しくは二種以上の元素を表す)のいずれか、またはRE4Al2O9、REAlO3、RE3Al5O12のうち2種類以上からなる窒化アルミニウム焼結体。
[1]
窒化アルミニウムと、焼結助剤と、炭素原子を含む化合物と、を含む混合物を、アンモニアを含むガスの雰囲気下で焼結し、中間焼結体を生成する第1焼結工程と、前記中間焼結体を、さらに焼結し、窒化アルミニウム焼結体を生成する第2焼結工程とを含み、前記混合物中の窒化アルミニウムの体積基準の平均粒径が0.6μm以下であり、前記炭素原子を含む化合物は、液体または固体として前記混合物に含まれ、前記アンモニアを含むガスに含まれる全ての成分は、炭素原子も酸素原子も含まない窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
[2]
前記第2焼結工程における焼結温度が1400〜1800℃である[1]に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
[3]
前記第1焼結工程前の前記窒化アルミニウム中の酸素原子の含有量は1.3質量%以上である[1]または[2]に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
[4]
前記第1焼結工程における焼結温度が1200〜1400℃である[1]〜[3]のいずれかに記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
[5]
前記混合物に含まれる酸素原子の質量をMO1、炭素原子の質量をMC、前記窒化アルミニウム焼結体に必要とされる酸素原子の質量をMO2とすると、0.375(MO1−MO2)≦MC≦1.125(MO1−MO2)である[1]〜[4]のいずれかに記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
[6]
前記混合物の質量に対する前記必要とされる酸素原子の質量の割合は、0.5質量%〜4.0質量%である[1]〜[5]のいずれかに記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
[7]
前記焼結助剤は、イットリウム及びランタニド系希土類元素からなる群より選ばれる一種若しくは二種以上の元素の酸化物または該酸化物を形成する前駆体である[1]〜[6]のいずれかに記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
[8]
窒化アルミニウム焼結体であって、該焼結体中の窒化アルミニウムの平均粒径が7μm以下であり、前記焼結体を構成するAlN以外の結晶相(粒界相)は、少なくともRE4Al2O9、REAlO3(REは、イットリウム及びランタニド系希土類元素からなる群より選ばれる一種若しくは二種以上の元素を表す)のいずれか、またはRE4Al2O9、REAlO3、RE3Al5O12のうち2種類以上からなる窒化アルミニウム焼結体。
本発明によれば、焼結に用いるAlN粉末の粒径が小さいため、炭素源を過剰に用いることなく、粒子内部にある不純物酸素を効率的に除去できる。そのため、残った炭素を除去するために酸化アルミニウム等の添加の必要がない。また、本発明で用いている反応(後述する(2)式)は比較的低温で反応が進むため、高温、長時間での焼結の必要はなく、AlN粒子の成長が抑制され、粒径の増大を防止でき、高い強度を保つことができる。
そのため、本発明によれば、低コストで高い生産性及び品質を確保しつつ、高い熱伝導率と高い強度とを共に満たす窒化アルミニウム焼結体の製造方法、及び窒化アルミニウム焼結体を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態にかかる窒化アルミニウム(AlN)焼結体及びその製造方法を説明する。なお、本発明の範囲は下記実施形態に限らず、同様の作用及び効果が得られる範囲で適宜変更可能である。
本実施形態において、「平均粒径」は、粉体ではレーザー回折・散乱法によって、結晶及び粉体以外の粒子では粒子の走査型電子顕微鏡像の縦横の長さの平均を粒子の直径とみなすことによって、測定された体積基準の粒度分布において平均値となる粒径である。
また、本実施形態において「酸素」及び「炭素」は、特に説明がなければ、化合物または混合物中に含まれる酸素原子の成分及び炭素原子の成分のことを指す。
KICは破壊靱性、σcは強度、Cは最大亀裂長さ、Yは亀裂の形状因子である。破壊靱性は化合物を構成する元素や化学結合に強く依存することから、同一の化合物であればほぼ一定の値を持つ。したがって、強度と最大亀裂長さの間には次式の関係が成り立つ。
一方、最大亀裂長さはセラミックスの結晶径の平均粒径に比例することが知られている(非特許文献4)。以上より、焼結前のセラミックス粒子の粒径を微細化することにより、強度の改善が期待される。セラミックスの粒径は焼結温度に依存し、十分に緻密化して高い熱伝導率を得ようとすると、高い温度で焼結する必要があり、結果として結晶粒径が増大してしまう。セラミックスの結晶粒の平均粒径を微細化するには、できるだけ低い温度で焼結することにより結晶粒径の粗大化を抑制することが有効であり、そのためには焼結性に優れる微細な原料AlNを使用すれば良い。しかしながら、微細な原料AlNは不純物酸素を多く含有することから、熱伝導率が低下してしまい所望の焼結体を得ることができない。
(3)及び(4)式に示される反応が、他の式に示される反応よりも平衡温度が低く、低温で酸素が除去されることがわかった。しかし、(4)式の反応は炭素源(プロパン)が気体であるため添加量の制御が困難であり、余剰の炭素が焼結体上に析出する場合があるため好ましくない。その上、(4)式の反応は、炭素源とアンモニアガスが同時に炉内に供給されることから、加熱炉の炉壁を腐食するなどの不具合を生じやすい。
そこで本実施形態では、(3)式に基づいて窒化アルミニウムに含まれる不純物酸素を除去する。以下、(3)式によるAlN焼結体の製造方法の一実施形態について詳しく説明する。
<2.AlN焼結体の製造方法>
本実施形態にかかるAlN焼結体の製造方法では、AlNと、焼結助剤と、炭素原子を含む化合物と、を含む混合物を、アンモニアまたはアンモニアを含む混合ガス(ただし、混合ガスに含まれる全ての成分は、炭素原子も酸素原子も含まない)を導入し、当該混合ガスの雰囲気下で焼結(脱酸素)する。その後、さらに焼結体の緻密化のために窒素ガス雰囲気下で焼結する。この方法において、AlN粉末に含まれる不純物としての酸素は、反応式(3)に基づいて除去される。
本実施形態にかかるAlN焼結体の製造方法では、AlNと、焼結助剤と、炭素原子を含む化合物と、を含む混合物を、アンモニアまたはアンモニアを含む混合ガス(ただし、混合ガスに含まれる全ての成分は、炭素原子も酸素原子も含まない)を導入し、当該混合ガスの雰囲気下で焼結(脱酸素)する。その後、さらに焼結体の緻密化のために窒素ガス雰囲気下で焼結する。この方法において、AlN粉末に含まれる不純物としての酸素は、反応式(3)に基づいて除去される。
本実施形態におけるAlN焼結体の製造方法は、一次混合工程と、二次混合工程と、成型工程と、脱脂工程と、第1焼結(脱酸素)工程と、第2焼結工程とを含む。各工程の詳細については、以下に詳しく説明する。なお、上記工程の他に、例えば、原料の品質によっては精製工程等、必要に応じた工程を加えてもよい。
<2−1.一次混合工程>
一次混合工程では、AlN粉末原料と、焼結助剤とを混合する。混合方法としては、湿式混合または乾式混合があるが、湿式混合の方がより均一に混合できるため好ましい。本実施形態では、有機溶媒を用いた湿式混合で説明する。
一次混合工程では、AlN粉末原料と、焼結助剤とを混合する。混合方法としては、湿式混合または乾式混合があるが、湿式混合の方がより均一に混合できるため好ましい。本実施形態では、有機溶媒を用いた湿式混合で説明する。
AlN粉末原料の平均粒径は2μm以下が好ましく、1μm以下であることがより好ましいが、これに限られない。また、AlN粉末原料に含有される酸素量は、後述する脱脂工程後の脱脂体に含まれる酸素量を好適な範囲とする観点から0.5〜3質量%が好ましく、1〜2質量%がより好ましいが、これに限られない。
焼結助剤としては、イットリウム及びランタニド系希土類元素からなる群より選ばれる一種若しくは二種以上の元素の酸化物が用いられるが、酸化イットリウム(Y2O3)が好ましい。加熱により、イットリウム及びランタニド系希土類元素からなる群より選ばれる一種若しくは二種以上の元素の酸化物を生成する前駆体を用いても差し支えない。
焼結助剤の添加量は、AlN粉末原料100質量部に対して希土類元素の質量換算で0.01質量部以上であることが好ましい。焼結体が緻密化して添加物の効果が十分に発揮されるためである。また、AlN結晶中から酸素を除去することで高い熱伝導率を有する焼結体が得られる。また、焼結助剤の添加量が、希土類元素の質量換算で15質量%以下であることが好ましい。焼結体に残る粒界相が適度な量となり、十分な熱伝導性を確保できるためである。このような観点から、焼結助剤の添加量は、0.1〜15質量部であることがより好ましく、0.5〜10質量部であることがさらに好ましい。
湿式混合に用いる有機溶剤は、メタノール、ブタノール、MEK,キシレン等の有機溶剤が挙げられるがこれらに限られない。また、その他、ポリエチレングリコール等のノニオン系分散剤、ジブチルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等の可塑剤を添加してもよい。
混合は、通常のボールミル、振動ミル、アトライターなどを用いることができる。なお、不純物混入を抑制するために、容器の材質は樹脂若しくは高純度アルミナ、粉砕ボールの材質は、高純度アルミナであることが好ましい。特に、粉砕ボールは純度が99.9%以上の高純度アルミナボールが好適である。
この工程により、AlN粉末はさらに細かく粉砕される。この後の工程では、AlN粉末の粒径は大きく変化しないと考えられる。そのため、この段階でAlN粉末の平均粒径が、後述する脱脂工程後に目標となる値になることが好ましい。
<2−2.二次混合工程>
二次混合工程では、一次混合工程で得られた混合物(スラリー)に、炭素原子を含む化合物(「炭素源」ともいう。)及びバインダーを混合する。炭素源は、添加量を正確に調整するため、常温で固体または液体である。ここで固体とは、ゴム状態等の弾性を有する状態等も含み、液体とは、高分子溶融物等の粘性流体等も含む。スラリー中の炭素源の含有量の変動を防止するため、炭素源はスラリー中においても、気化せずに固体または液体である必要がある。
二次混合工程では、一次混合工程で得られた混合物(スラリー)に、炭素原子を含む化合物(「炭素源」ともいう。)及びバインダーを混合する。炭素源は、添加量を正確に調整するため、常温で固体または液体である。ここで固体とは、ゴム状態等の弾性を有する状態等も含み、液体とは、高分子溶融物等の粘性流体等も含む。スラリー中の炭素源の含有量の変動を防止するため、炭素源はスラリー中においても、気化せずに固体または液体である必要がある。
炭素源として、具体的には、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト、コークス、ダイヤモンド等の粉末状の炭素、または加熱により炭素を生成する有機化合物が用いられる。AlN粉末、焼結助剤及び炭素源とを均一に混合するためには、炭素源としては粉末状の炭素よりも、有機化合物が用いる方が良い。
有機化合物として、具体的には、ステアリン酸等の脂肪酸、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル等の芳香族化合物、スチレン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂およびウレタン樹脂等の樹脂、グルコース、フルクトース、スクロースおよび澱粉等の炭水化物等を用いることができる。より好ましい例としては、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチレンテレフタレート、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、グルコース、フルクトース、スクロース等が挙げられる。特にフェノール樹脂は残炭分が約60質量%と高いため好ましい。
炭素源の添加量は、量論的に求めてもよいが、粒界相は複数の結晶相を含む混合相となることが多く、結晶相に必要とされる酸素(必要酸素)量を決定することが難しい場合がある。そこで、同じ条件で焼結して必要となる酸素量を測定等で予め求めておき、求められたデータに基づいて炭素源の添加量を決定してもよい。
炭素源の添加量の決定方法の一例として、次のように考えることができる。後述する脱脂体に含まれる酸素の質量をMO1、炭素の質量をMC、上記の必要酸素の質量をMO2とする。(3)式の反応において酸素原子と炭素原子の数は等しい。また、酸素の原子量は16、炭素の原子量は12である。そのため、例えば、酸素1gを除去するのに必要な炭素の質量は0.75gとなる。したがって、上記必要酸素量を確保しつつ、不純物酸素を十分に除去するためには、MO1−MC/0.75=MO2、すなわちMC=0.75(MO1−MO2)とすることが好ましい。
なお、本実施形態においては、必要酸素量は、脱脂体の質量に対して0.5質量%〜4.0質量%であることが好ましいと経験上分かっている。この範囲であれば、焼結時に液相が存在するため、結晶が短時間で緻密化すること、粒界相の量が多くなり過ぎず、AlN焼結体として、高い熱伝導率を確保することができる。また、粒界相に必要な酸素量も確保できる。なお、必要酸素量の決定にあたっては、焼結条件、焼結助剤の添加量とAlN粉末が含有する全酸素等を種々変化させて検量線を作成することにより求めてもよい。
ただし、一般に、脱脂体に含有される酸素量は一定のばらつきを有するため、それを考慮して、必要と算出された炭素量MCに対して、0.5MC〜1.5MCの炭素量であることが好ましい。すなわち、0.375(MO1−MO2)≦MC≦1.125(MO1−MO2)なるように炭素源を添加することが好ましい。炭素源の添加量がこの範囲であれば、不純物酸素が十分に除去され、かつ、AlN結晶相の間に存在する粒界相(詳細は後述する)に必要とされる酸素(必要酸素)量が確保できる。このような観点から、脱脂体に含まれる炭素量は、0.7MC〜1.3MCとなることがより好ましく、0.9MC〜1.1MCとなることがさらに好ましい。添加すべき炭素量が決定されれば、脱脂体に含まれる成分の残炭率から、実際に加えるべき炭素源の添加量を算出することができる。
また、炭素源以外にバインダー等に含まれる有機化合物に由来する炭素が後述する脱脂工程後に残存し、その量が、炭素源の量に対して無視できない量である場合、その量も考慮して炭素源の添加量を決定することが好ましい。
バインダーとしては、パラフィンワックス、ポリビニルブチラール、エチルセルロース、アクリル系樹脂等の有機化合物が好ましい。バインダーの添加量は、AlN粉末と焼結助剤との合計量100質量部に対して、3〜15質量部が好ましく、5〜10質量部がより好ましい。また、混合後、得られたスラリーに対して、必要に応じて脱泡処理をすることが好ましい。
<2−3.成形工程>
本実施形態では、二次混合工程で得られたスラリーをシート状に成形する。成形手段として、例えば乾式プレス法、ラバープレス法、押出法、射出法、ドクターブレード法等が挙げられる。金型成形法では造粒した粉を使用するのが一般である。また、AlN焼結基板を作製するには、一般的にはドクターブレード法により成形される。なお、得られたシートを必要に応じて適切な形にカットしてもよい。
本実施形態では、二次混合工程で得られたスラリーをシート状に成形する。成形手段として、例えば乾式プレス法、ラバープレス法、押出法、射出法、ドクターブレード法等が挙げられる。金型成形法では造粒した粉を使用するのが一般である。また、AlN焼結基板を作製するには、一般的にはドクターブレード法により成形される。なお、得られたシートを必要に応じて適切な形にカットしてもよい。
<2−4.脱脂工程>
成形工程で得られたシート状の成形物から前記有機バインダーを除去するため脱脂処理する。脱脂処理は、例えば、真空、窒素またはアルゴン雰囲気中、400〜800℃で0.1〜24時間行うことが好ましい。
成形工程で得られたシート状の成形物から前記有機バインダーを除去するため脱脂処理する。脱脂処理は、例えば、真空、窒素またはアルゴン雰囲気中、400〜800℃で0.1〜24時間行うことが好ましい。
本実施形態では、脱脂工程の後、第1焼結(脱酸素)工程を行う。その際、脱脂工程後の段階でAlN粒子の平均粒径が、0.6μm以下である。AlNの粒子が十分に小ければ、適切な炭素量でAlN粒子内部の不純物酸素を効率的に除去できるためである。このような観点から、脱脂工程後のAlN粒子の平均粒径は0.5μm以下となることが好ましく、0.4μm以下となることがより好ましい。生産性と不純物酸素の除去効率との双方を考慮すると、脱脂工程後のAlN粒子の平均粒径は0.18〜0.22μmとすることがさらに好ましい。
この工程により得られた脱脂体において、AlN粉末が含有する酸素量が1.3質量%以上であれば、不純物酸素の除去に必要な炭素量の制御が容易であるため好ましい。また、AlN粉末が含有する酸素量が10質量%以下であることが好ましい。AlN粉末が含む酸素量がこの範囲であれば、不純物酸素を除去するための炭素量、すなわち炭素源の添加量を抑えられる。そのため、後述する第1焼結(脱酸素)工程の前後で、AlN粉末と焼結助剤粉末との密度が維持され、焼結による収縮が抑えられ、良好な歩留まりが維持できる。なお、本実施形態における各元素の含有量は元素分析により求められる。
<2−5.第1焼結(脱酸素)工程>
第1焼結(脱酸素)工程では、脱脂体から、不純物酸素を除去する。不純物酸素の除去は、上記(3)式に基づいており、アンモニアまたはアンモニアを含む混合ガスを導入し、混合ガスの雰囲気下で加熱して行う。混合ガスを用いる場合は、アンモニア28体積%以上の濃度であることが好ましい。なお、混合ガスに含まれる全ての成分は、炭素原子も酸素原子も含まない。すなわち、プロパンやO2などのような化合物・単体は含まない。混合ガス中の、アンモニア以外のガスとしてはアルゴンなどの不活性ガスが挙げられる。
第1焼結(脱酸素)工程では、脱脂体から、不純物酸素を除去する。不純物酸素の除去は、上記(3)式に基づいており、アンモニアまたはアンモニアを含む混合ガスを導入し、混合ガスの雰囲気下で加熱して行う。混合ガスを用いる場合は、アンモニア28体積%以上の濃度であることが好ましい。なお、混合ガスに含まれる全ての成分は、炭素原子も酸素原子も含まない。すなわち、プロパンやO2などのような化合物・単体は含まない。混合ガス中の、アンモニア以外のガスとしてはアルゴンなどの不活性ガスが挙げられる。
反応は加熱炉内で行うことが好ましい。加熱炉としては容器の内部に発熱体が配置された内熱式のものと、容器の外部に発熱体が配置された外熱式のものがある。本実施形態では、容器内部に複雑な構造を有さず、アンモニアガスに対する耐食性が高い外熱式の加熱炉が好ましい。内熱式の加熱炉を用いる場合は、発熱体や断熱材をアルミナ等のアンモニアガスに対する耐食性に優れる材料で十分に被覆することが好ましい。
加熱方法としては、容器に入れられた脱脂体を炉内に設置する方法が好ましい。脱脂体を入れる容器の材質は、アンモニアガスに対する耐食性に優れることが求められる。具体的には、耐熱合金、アルミナ、石英、ムライト、窒化ホウ素などが好適である。
加熱温度は、1200℃以上であれば、(3)式の反応が十分に進み、生産性が確保できるため好ましい。また、加熱温度は、1400℃以下であれば、加熱炉の発熱体に比較的安価な炭化珪素発熱体を使用することができるため経済的であり、また、脱脂体を入れる容器を長期間にわたり使用できるため好ましい。このような観点から、加熱温度は、1200〜1300℃であることがさらに好ましい。
反応時間は、1時間〜12時間であることが好ましく、3〜9時間であることがより好ましいが、5〜7時間であることがさらに好ましい。この工程により、脱脂体に含まれる炭素は全て酸素と反応していることが望ましい。
<2−6.第2焼結工程>
第2焼結工程では、第1焼結工程で得られた焼結体(中間焼結体とする)を緻密化する。第2焼結工程では、第1焼結工程よりも高い温度で焼結を行う。本工程での焼結温度は1400℃以上であれば、焼結にかかる時間が比較的短時間であり、生産性を確保できるため好ましい。また、本工程での焼結温度が1800℃以下であれば、AlN粒子の成長が抑制され、粒径が増大を防止できるため好ましい。このような観点から、本工程での焼結温度は、1500〜1800℃がより好ましく、1650〜1775℃がさらに好ましい。
第2焼結工程では、第1焼結工程で得られた焼結体(中間焼結体とする)を緻密化する。第2焼結工程では、第1焼結工程よりも高い温度で焼結を行う。本工程での焼結温度は1400℃以上であれば、焼結にかかる時間が比較的短時間であり、生産性を確保できるため好ましい。また、本工程での焼結温度が1800℃以下であれば、AlN粒子の成長が抑制され、粒径が増大を防止できるため好ましい。このような観点から、本工程での焼結温度は、1500〜1800℃がより好ましく、1650〜1775℃がさらに好ましい。
焼結雰囲気は、アンモニアを除く非酸化性雰囲気または真空が好適だが、窒素ガス雰囲気が最も好ましい。
<2−7.製造されるAlN焼結体>
上記製造工程によって得られるAlN焼結体は、AlNと、RE4Al2O9,REAlO3,RE3Al5O12(REは、焼結助剤に含まれるイットリウム及びランタニド系希土類元素からなる群より選ばれる一種若しくは二種以上の元素を表す)の少なくともいずれかからなる粒界相を含むが、粒界相がRE3Al5O12相単独からなるものを除く。
上記製造工程によって得られるAlN焼結体は、AlNと、RE4Al2O9,REAlO3,RE3Al5O12(REは、焼結助剤に含まれるイットリウム及びランタニド系希土類元素からなる群より選ばれる一種若しくは二種以上の元素を表す)の少なくともいずれかからなる粒界相を含むが、粒界相がRE3Al5O12相単独からなるものを除く。
焼結助剤を用いたAlN焼結体の組織はAlN粒子を粒界相が被覆した焼結体組織を有する場合があるが、本発明においては粒界相は粒界や三重点に球状または粒状に存在し、AlN粒子と粒界相との接触面積は非常に小さいため耐熱疲労特性に優れる。
また、AlN焼結体中のAlN結晶の平均粒径は小さいほど焼結体の強度が高くなる。この観点から、本実施形態にかかるAlN結晶の平均粒径は7μm以下で、好ましくは6μm以下であり、さらに好ましくは5μm以下、最も好ましいのは4μm以下である。
<2−8.本実施形態の効果>
以上、本実施形態のAlN焼結体の製造方法によれば、AlNの粒子が十分に小さいことから、適切な炭素量でAlN粒子内部の不純物酸素を効率的に除去できる。また、本実施形態で用いている反応((3)式)は比較的低温で反応が進むため、高温、長時間での焼結の必要はなく、AlN粒子の成長が抑制され、粒径の増大を防止できる。
以上、本実施形態のAlN焼結体の製造方法によれば、AlNの粒子が十分に小さいことから、適切な炭素量でAlN粒子内部の不純物酸素を効率的に除去できる。また、本実施形態で用いている反応((3)式)は比較的低温で反応が進むため、高温、長時間での焼結の必要はなく、AlN粒子の成長が抑制され、粒径の増大を防止できる。
さらに、炭素源が固体または液体として添加されるので、その添加量を調整しやすい(すなわち、プロセス制御がしやすくなる)。そのため、AlN粒子中の不純物酸素を十分に除去でき、かつ、粒界相に必要な酸素を残しつつ、添加された炭素はほぼすべて反応し、その析出を抑えられる。そのため、本実施形態によるAlN焼結体は、不純物酸素が十分に除去され、かつ不純物が十分に除去されている。
また、AlNの粒径が小さければ、焼結工程において、熱が均等に伝わりやすくなるので、焼結体の構造の疎密の発生を抑制し、全体として十分に緻密化された構造が得られる。このようなAlN焼結体は結晶の格子欠陥が少なく、高い強度と高い熱伝導率とを有する。
さらに、本実施形態の方法によれば、過剰な炭素源及び、それを反応させるための酸化アルミニウム等を用いないため、原料によるコストが抑えられる。
そのため、本実施形態によれば、低コストで高い生産性及び品質を確保しつつ、高い熱伝導率と高い強度とを共に満たす窒化アルミニウム焼結体の製造方法、及び窒化アルミニウム焼結体を提供することができる。
以下、本発明にかかるAlN焼結体の製造方法の実施例及びその比較例を説明する。なお、以下の実施例は、本発明を具体的に説明するための例に過ぎず、本発明はこの範囲に限定されない。
<3−1.実施例1>
(一次混合工程)
一次混合工程として、Al直接窒化法による市販のAlN原料粉末(酸素含有量1.1質量%、平均粒径1.0μm、Fe:60ppm、Si:100ppm、Mg:<30ppm)94質量部に焼結助剤として酸化イットリウムY2O3粉末(日本イットリウム社製微粉末製品、純度99.9質量%、平均粒径0.4μm)6質量部、ノニオン系分散剤1質量部、可塑剤としてジブチルフタレート5質量部、溶剤としてブタノール30質量部を加え、直径5mmの高純度アルミナボールを用いてナイロン製ボールミルポットで72時間の粉砕・混合を行い、スラリーを得た。
(一次混合工程)
一次混合工程として、Al直接窒化法による市販のAlN原料粉末(酸素含有量1.1質量%、平均粒径1.0μm、Fe:60ppm、Si:100ppm、Mg:<30ppm)94質量部に焼結助剤として酸化イットリウムY2O3粉末(日本イットリウム社製微粉末製品、純度99.9質量%、平均粒径0.4μm)6質量部、ノニオン系分散剤1質量部、可塑剤としてジブチルフタレート5質量部、溶剤としてブタノール30質量部を加え、直径5mmの高純度アルミナボールを用いてナイロン製ボールミルポットで72時間の粉砕・混合を行い、スラリーを得た。
(二次混合工程)
二次混合工程として、このスラリーに、AlN原料粉末及びY2O3粉末との合計100質量部に対する外割で、成形用バインダーとしてポリビニルブチラール5質量部、炭素源として残炭分60質量%のフェノール樹脂3.6質量部を加え、24時間の混合を行い、シート成形用スラリーを調製した。さらに、調製したスラリーを真空脱泡した。
二次混合工程として、このスラリーに、AlN原料粉末及びY2O3粉末との合計100質量部に対する外割で、成形用バインダーとしてポリビニルブチラール5質量部、炭素源として残炭分60質量%のフェノール樹脂3.6質量部を加え、24時間の混合を行い、シート成形用スラリーを調製した。さらに、調製したスラリーを真空脱泡した。
(成形工程)
成形工程として、このスラリーをドクターブレード法によりシート成形し、厚さ1mmのシートを得た。さらに、このシートを30mm角の形状に打ち抜いた。
成形工程として、このスラリーをドクターブレード法によりシート成形し、厚さ1mmのシートを得た。さらに、このシートを30mm角の形状に打ち抜いた。
(脱脂工程)
打ち抜かれたシートに、付着防止用の敷粉として窒化ホウ素微粉末を塗布した。このシートを10枚積み重ね、窒化ホウ素製容器に収納して、窒素気流中600℃、6時間の条件で脱脂した。脱脂炉はワックストラップ機構を具備したステンレス製炉心管と、発熱体としてカンタル線を用いた外熱式の管状炉を使用した。
打ち抜かれたシートに、付着防止用の敷粉として窒化ホウ素微粉末を塗布した。このシートを10枚積み重ね、窒化ホウ素製容器に収納して、窒素気流中600℃、6時間の条件で脱脂した。脱脂炉はワックストラップ機構を具備したステンレス製炉心管と、発熱体としてカンタル線を用いた外熱式の管状炉を使用した。
得られた脱脂体から窒化ホウ素粉末を除去し、酸素量及び炭素量を測定した。酸素量は、試料約10mgをニッケルカプセルに秤量、封入し、不活性ガス融解-赤外線吸収法で酸素を測定した。測定装置は、LECO社製TC−600の酸素窒素分析装置を用い、黒鉛ルツボは高温タイプを用いた。炭素量は、試料約0.2gをセラミックスルツボに秤量し、助燃剤を加え、高周波加熱-赤外線吸収法で測定した。測定装置は、HORIBA社製EMIA−920Vを用い、助燃剤は、タングステン粉及びスズ粒を用いた。
脱脂工程終了後の成形体から、焼結助剤が含有する酸素量を差し引いた、AlN粉末のみが含有する酸素量は6.0質量%、炭素量は2.6質量%であった。また、本実施例の条件においては粒界層形成に要する酸素量は経験的に2.3質量%と求められている。したがって、AlN粉末のみが含有する酸素量から粒界層形成に要する酸素量を除いた不純物酸素量は3.7質量%となる。
なお、この炭素量は、フェノール樹脂の残炭分とバインダー、可塑剤、分散剤等の添加物の分解残留物としての炭素量との合計であり、不純物酸素量に対して原子比として0.94であった。また、脱脂工程後に測定したAlN粒子の平均粒径は0.23μmであった。
(第1焼結(脱酸素)工程)
得られた脱脂体から不純物酸素を除去するため、アンモニアガスと脱脂体中に含有される炭素との反応を用いた還元窒化を行った。加熱炉は、アルミナ製炉心管と、発熱体として炭化珪素を用いた外熱式の管状炉を使用した。
得られた脱脂体から不純物酸素を除去するため、アンモニアガスと脱脂体中に含有される炭素との反応を用いた還元窒化を行った。加熱炉は、アルミナ製炉心管と、発熱体として炭化珪素を用いた外熱式の管状炉を使用した。
脱脂体に窒化ホウ素粉末の敷粉を塗布し、これを窒化珪素製容器に収容した状態で、予め1250℃に保たれた加熱炉に投入した。加熱に先立ち十分に窒素ガス置換を行い、その後アンモニアガス雰囲気に切り替えた。
脱脂体を加熱炉内で6時間保持した。得られた熱処理試料から窒化ホウ素粉末を除去し、酸素量及び炭素量を測定したところ、この焼結体に含まれる酸素量は3.6質量%、炭素量は0質量%であった。このことから、混合物中に含まれていた炭素はほぼ全て反応し、十分に不純物酸素が除去されたことが分かった。
(第2焼結工程)
第1焼結工程で得られた焼結体を窒化ホウ素製容器に入れ、内熱式焼結炉を用いて、大気圧の窒素気流中1775℃で12時間焼結した。この焼結炉の発熱体は黒鉛である。
第1焼結工程で得られた焼結体を窒化ホウ素製容器に入れ、内熱式焼結炉を用いて、大気圧の窒素気流中1775℃で12時間焼結した。この焼結炉の発熱体は黒鉛である。
(焼結体)
得られた焼結体の開気孔率(以下、気孔率とする)をJIS R 1634(以下の実施例・比較例における気孔率の測定方法は同様)に従い測定したところ0%であった。気孔率が低いほど焼結体は緻密化されていると言える。
得られた焼結体の開気孔率(以下、気孔率とする)をJIS R 1634(以下の実施例・比較例における気孔率の測定方法は同様)に従い測定したところ0%であった。気孔率が低いほど焼結体は緻密化されていると言える。
走査型電子顕微鏡による焼結体の組織を観察したところ、AlN粒子の平均粒径は2.2μmであった。AlN以外の結晶相は球状を呈し、AlN結晶の粒界や三重点に存在していた。粉末X線回折法による結晶相の組成を同定したところ、AlN以外の結晶相はYAlO3及びY3Al5O12からなることが分かった。レーザーフラッシュ法によって熱伝導率を測定したところ、熱伝導率は160W/mKであった。常温3点曲げ強度(JIS R 1601:2008による)を測定したところ、曲げ強度の平均値は610MPaであった。
<3−2.実施例2>
一次混合時間を54時間とし、フェノール樹脂の添加量を2.4質量部とした以外は実施例1と同様にして脱脂体を得た。
一次混合時間を54時間とし、フェノール樹脂の添加量を2.4質量部とした以外は実施例1と同様にして脱脂体を得た。
得られた脱脂体から窒化ホウ素粉末を除去し、酸素量及び炭素量を測定した。脱脂工程終了後の成形体から、焼結助剤が含有する酸素量を差し引いた、AlN粉末のみが含有する酸素量は5.0質量%、炭素量は1.9質量%であった。また、本実施例の条件においては粒界層形成に要する酸素量は経験的に2.3質量%と求められている。したがって、粒界層形成に要する酸素量を除いた不純物酸素量は2.7質量%となる。また、脱脂工程後に測定したAlN粒子の平均粒径は0.40μmであった。
得られた脱脂体を用いて、第2焼結工程の焼結温度を1780℃とした以外は実施例1と同様にして焼結体を得た。
得られた焼結体の気孔率は0%であった。走査型電子顕微鏡による焼結体の組織を観察したところ、AlN粒子の平均粒径は2.5μmだった。AlN以外の結晶相は球状を呈し、AlN結晶の粒界や三重点に存在していた。粉末X線回折法による結晶相の組成を同定したところ、AlN以外の結晶相はYAlO3及びY3Al5O12からなることが分かった。レーザーフラッシュ法によって熱伝導率を測定したところ、熱伝導率は155W/mKであった。常温3点曲げ強度(JIS R 1601:2008による)を測定したところ、曲げ強度の平均値は580MPaであった。
<3−3.実施例3>
一次混合時間を40時間とし、フェノール樹脂の添加量を1.6質量部とした以外は実施例1と同様にして脱脂体を得た。
一次混合時間を40時間とし、フェノール樹脂の添加量を1.6質量部とした以外は実施例1と同様にして脱脂体を得た。
得られた脱脂体から窒化ホウ素粉末を除去し、酸素量及び炭素量を測定した。脱脂工程終了後の成形体から、焼結助剤が含有する酸素量を差し引いた、AlN粉末のみが含有する酸素量は4.3質量%、炭素量は1.4質量%であった。また、本実施例の条件においては粒界層形成に要する酸素量は経験的に2.3質量%と求められている。したがって、粒界層形成に要する酸素量を除いた不純物酸素量は2.0質量%となる。また、脱脂工程後に測定したAlN粒子の平均粒径は0.55μmであった。
得られた脱脂体を用いて、第2焼結工程の焼結温度を1790℃とした以外は実施例1と同様にして焼結体を得た。
得られた焼結体の気孔率は0%であった。走査型電子顕微鏡による焼結体の組織を観察したところ、AlN粒子の平均粒径は2.7μmだった。AlN以外の結晶相は球状を呈し、AlN結晶の粒界や三重点に存在していた。粉末X線回折法による結晶相の組成を同定したところ、AlN以外の結晶相はYAlO3及びY3Al5O12からなることが分かった。レーザーフラッシュ法によって熱伝導率を測定したところ、熱伝導率は160W/mKであった。常温3点曲げ強度(JIS R 1601:2008による)を測定したところ、曲げ強度の平均値は560MPaであった。
<3−4.実施例4>
第2焼結工程の焼結温度を1800℃とした以外は実施例1と同様にして焼結体を得た。
第2焼結工程の焼結温度を1800℃とした以外は実施例1と同様にして焼結体を得た。
得られた焼結体の気孔率は0%であった。走査型電子顕微鏡による焼結体の組織を観察したところ、AlN粒子の平均粒径は2.8μmだった。AlN以外の結晶相は球状を呈し、AlN結晶の粒界や三重点に存在していた。粉末X線回折法による結晶相の組成を同定したところ、AlN以外の結晶相はYAlO3及びY3Al5O12からなることが分かった。レーザーフラッシュ法によって熱伝導率を測定したところ、熱伝導率は160W/mKであった。常温3点曲げ強度(JIS R 1601:2008による)を測定したところ、曲げ強度の平均値は550MPaであった。
<3−5.実施例5>
第2焼結工程の焼結温度を1850℃とした以外は実施例1と同様にして焼結体を得た。
第2焼結工程の焼結温度を1850℃とした以外は実施例1と同様にして焼結体を得た。
得られた焼結体の気孔率は0%であった。走査型電子顕微鏡による焼結体の組織を観察したところ、AlN粒子の平均粒径は6.5μmだった。AlN以外の結晶相は球状を呈し、AlN結晶の粒界や三重点に存在していた。粉末X線回折法による結晶相の組成を同定したところ、AlN以外の結晶相はYAlO3及びY3Al5O12からなることが分かった。レーザーフラッシュ法によって熱伝導率を測定したところ、熱伝導率は170W/mKであった。常温3点曲げ強度(JIS R 1601:2008による)を測定したところ、曲げ強度の平均値は350MPaであった。
<4−1.比較例1>
比較例1が実施例1と異なるのは、比較例1では炭素源としてフェノール樹脂を添加しなかった点である。その他の条件は実施例1と同様である。
比較例1が実施例1と異なるのは、比較例1では炭素源としてフェノール樹脂を添加しなかった点である。その他の条件は実施例1と同様である。
この方法により得られたAlN以外の結晶相は、球状を呈し、AlN結晶相の粒界や三重点に存在していた。また、AlN以外の結晶相はY3Al5O12のみからなることが分かった。得られた焼結体の熱伝導率は90W/mK、曲げ強度の平均値は610MPaであった。
<4−2.比較例2>
比較例2が実施例1と異なるのは、炭素源としてフェノール樹脂を添加しなかった点と、第1焼結(脱酸素)工程においてアンモニアとプロパンの混合ガス(混合体積比率は50:50)を用いた点である。すなわち、比較例2は上記(4)式の反応に基づいて酸素の除去を行った。その他の条件は実施例1と同様である。
比較例2が実施例1と異なるのは、炭素源としてフェノール樹脂を添加しなかった点と、第1焼結(脱酸素)工程においてアンモニアとプロパンの混合ガス(混合体積比率は50:50)を用いた点である。すなわち、比較例2は上記(4)式の反応に基づいて酸素の除去を行った。その他の条件は実施例1と同様である。
得られたAlN焼結体は黒色を呈し、電気伝導が認められた。これは、第1焼結(脱酸素)工程において過剰に供給されたプロパンが炭化してAlN焼結体表面に析出したためと考えられる。
<4−3.比較例3>
一次混合時間を12時間に短縮し、一次混合工程で混入する不純物酸素量が少なくなったことに対応し、フェノール樹脂の添加量を0.1質量部とした以外は実施例1と同様にして脱脂体を得た。
一次混合時間を12時間に短縮し、一次混合工程で混入する不純物酸素量が少なくなったことに対応し、フェノール樹脂の添加量を0.1質量部とした以外は実施例1と同様にして脱脂体を得た。
得られた脱脂体から窒化ホウ素粉末を除去し、酸素量及び炭素量を測定した。脱脂工程終了後の成形体から、焼結助剤が含有する酸素量を差し引いた、AlN粉末のみが含有する酸素量は3.0質量%、炭素量は0.5質量%であった。また、本実施例の条件においては粒界層形成に要する酸素量は経験的に2.3質量%と求められている。したがって、粒界層形成に要する酸素量を除いた不純物酸素量は0.7質量%となる。また、脱脂工程後のAlN粒子の平均粒径は0.85μmであった。
得られた脱脂体を用いて、第2焼結工程の焼結温度1800℃とした以外は実施例1と同様にして焼結体を得た。得られた焼結体は気孔率が4%で、緻密化が不十分であった。
焼結体の緻密化が不十分であり、焼結体は脆く、熱伝導率及び強度の測定ができなかった。脱脂工程後のAlN粒子の粒径が粗大であったため、焼結が十分に進まなかったものと考えられる。
<5.実施例の効果>
実施例1〜5と、比較例1とを比較する。実施例1〜5の窒化アルミニウムの製造方法で得られる窒化アルミニウム焼結体では、AlN以外の結晶相がYAlO3及びY3Al5O12からなる。一方、比較例1は実施例1の製造方法に対して炭素源(炭素を含む化合物)を添加しておらず、AlN以外の結晶相がY3Al5O12のみからなる窒化アルミニウム焼結体が得られた。そして、AlN以外の結晶相についてY3Al5O12のみからなる窒化アルミニウム焼結体は、熱伝導性が十分でないことが分かった。
実施例1〜5と、比較例1とを比較する。実施例1〜5の窒化アルミニウムの製造方法で得られる窒化アルミニウム焼結体では、AlN以外の結晶相がYAlO3及びY3Al5O12からなる。一方、比較例1は実施例1の製造方法に対して炭素源(炭素を含む化合物)を添加しておらず、AlN以外の結晶相がY3Al5O12のみからなる窒化アルミニウム焼結体が得られた。そして、AlN以外の結晶相についてY3Al5O12のみからなる窒化アルミニウム焼結体は、熱伝導性が十分でないことが分かった。
このことから、窒化アルミニウム焼結体において十分な熱伝導性を得るためには、第1焼結工程で用いる脱脂体として炭素原子を含む化合物が必要であることが分かる。また、焼結助剤としてイットリウムを含むものを用いた場合、生成した焼結体におけるAlN以外の結晶相には、少なくともY4Al2O9、YAlO3のいずれか、またはY4Al2O9、YAlO3、Y3Al5O12のうち2種類以上を含む必要があることもわかる。
実施例1〜5と、比較例2とを比較する。炭素源(炭素を含む化合物)としてフェノール樹脂を用いた実施例では、不純物酸素を除去するのに必要十分な炭素が供給されたため、余剰な炭素が析出することはなかった。一方、炭素源としてプロパンガスを用いた比較例2では、その供給量の制御が難しく、過剰に供給してしまい、焼結体表面に炭化物が析出してしまい電気伝導が認められた。
このことから、窒化アルミニウム焼結体において、十分な絶縁性を確保するには、その製造工程において、炭素源の供給量を必要十分にするため、その供給量を制御しやすい固体または液体の炭素源が好ましいこと分かる。
実施例1〜5と、比較例3とを比較する。脱脂体におけるAlN粒子の平均粒径が実施例1〜5よりも大きい比較例3では、得られた焼結体の緻密化は十分ではなく、第1焼結工程において不純物酸素を十分に除去できていなかったと考えられる。
このことから、第1焼結工程において不純物酸素を十分に除き、十分に緻密化されて焼結体を得るためには、第1焼結工程において用いる脱脂体の窒化アルミニウムの平均粒径を小さくする必要があることが分かる。実施例1〜5及び比較例3から、焼結体の緻密化のためには上記平均粒径は0.6μm以下にする必要があると考えられる。
Claims (8)
- 窒化アルミニウムと、焼結助剤と、炭素原子を含む化合物と、を含む混合物を、アンモニアを含むガスの雰囲気下で焼結し、中間焼結体を生成する第1焼結工程と、
前記中間焼結体を、さらに焼結し、窒化アルミニウム焼結体を生成する第2焼結工程とを含み、
前記混合物中の窒化アルミニウムの体積基準の平均粒径が0.6μm以下であり、
前記炭素原子を含む化合物は、液体または固体として前記混合物に含まれ、
前記アンモニアを含むガスに含まれる全ての成分は、炭素原子も酸素原子も含まない
窒化アルミニウム焼結体の製造方法。 - 前記第2焼結工程における焼結温度が1400〜1800℃である請求項1に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
- 前記第1焼結工程前の前記窒化アルミニウム中の酸素原子の含有量は1.3質量%以上である請求項1または2に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
- 前記第1焼結工程における焼結温度が1200〜1400℃である請求項1〜3のいずれか一項に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
- 前記混合物に含まれる酸素原子の質量をMO1、炭素原子の質量をMC、前記窒化アルミニウム焼結体に必要とされる酸素原子の質量をMO2とすると、0.375(MO1−MO2)≦MC≦1.125(MO1−MO2)である請求項1〜4のいずれか一項に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
- 前記混合物の質量に対する前記必要とされる酸素原子の質量の割合は、0.5質量%〜4.0質量%である請求項1〜5のいずれか一項に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
- 前記焼結助剤は、イットリウム及びランタニド系希土類元素からなる群より選ばれる一種若しくは二種以上の元素の酸化物または該酸化物を形成する前駆体である請求項1〜6のいずれか一項に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
- 窒化アルミニウム焼結体であって、該焼結体中の窒化アルミニウムの平均粒径が7μm以下であり、前記焼結体を構成するAlN以外の結晶相(粒界相)は、少なくともRE4Al2O9、REAlO3(REは、イットリウム及びランタニド系希土類元素からなる群より選ばれる一種若しくは二種以上の元素を表す)のいずれか、またはRE4Al2O9、REAlO3、RE3Al5O12のうち2種類以上からなる窒化アルミニウム焼結体。
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---|---|---|---|---|
JPH06219844A (ja) * | 1993-01-27 | 1994-08-09 | Showa Denko Kk | AlN焼結体およびその製造方法 |
WO2005049525A1 (ja) * | 2003-11-21 | 2005-06-02 | Kabushiki Kaisha Toshiba | 高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体 |
JP2010215465A (ja) * | 2009-03-18 | 2010-09-30 | Toshiba Corp | 窒化アルミニウム基板およびその製造方法並びに回路基板、半導体装置 |
-
2017
- 2017-03-17 JP JP2017052009A patent/JP2017193479A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06219844A (ja) * | 1993-01-27 | 1994-08-09 | Showa Denko Kk | AlN焼結体およびその製造方法 |
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