JPH1081569A - 高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法 - Google Patents

高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法

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JPH1081569A
JPH1081569A JP8233763A JP23376396A JPH1081569A JP H1081569 A JPH1081569 A JP H1081569A JP 8233763 A JP8233763 A JP 8233763A JP 23376396 A JP23376396 A JP 23376396A JP H1081569 A JPH1081569 A JP H1081569A
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JP
Japan
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aluminum nitride
raw material
material powder
sintered body
half width
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JP8233763A
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English (en)
Inventor
Kazutaka Sasaki
一隆 佐々木
Hiroshi Hiiragidaira
啓 柊平
Hirohiko Nakada
博彦 仲田
Akira Yamaguchi
章 山口
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直接窒化法による、歪みや転位あるいは亜粒
界の量が多いAlN原料粉末を用いて、高熱伝導性の窒
化アルミニウム焼結体を安価に提供する。 【解決手段】 X線回析におけるAlNの(213)面
の2θの半値幅が0.35deg以上であるAlN原料
粉末70〜99.9重量%と、半値幅が0.35deg未
満であるAlN原料粉末30〜0.1重量%とを混合
し、混合物を形成して焼結することにより、単一粒子内
の転位密度が10μm/μm3以下で熱伝導率が170
W/m・K以上の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートシンク材料
への使用に適した高熱伝導性の窒化アルミニウム焼結
体、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】窒化アルミニウム(AlN)は、電気絶
縁性で熱伝導性に優れているため、半導体の大容量化や
高密度化に伴って高熱伝導性の基板材料として期待さ
れ、一部で使用されるようになっている。
【0003】かかる高熱伝導性の窒化アルミニウム焼結
体を製造するための原料粉末としては、(1) 金属アル
ミニウムを直接窒化した後粉砕して得たAlN粉末(直
接窒化法による粉末)、(2) 酸化アルミニウムを還元
窒化して得たAlN粉末(還元窒化法による粉末)、
(3) 気相合成法あるいはCVD法により得られたAl
N粉末など、種々のものが存在する。
【0004】従来は、これらのAlN粉末の中から選択
された、いずれか一種の原料粉末を用い、これにY23
等の焼結助剤を混合して混合し、これを成形した後、窒
素ガス雰囲気のような非酸化性雰囲気中で焼結すること
により、窒化アルミニウム焼結体を得ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した各AlN原料
粉末は、その製造履歴を反映して、それぞれの粒子内に
固有の歪や転位あるいは亜粒界を含み、従ってこれらに
基づく固有の残留応力を含んでいる。原料粉末のこのよ
うな特性は、それを用いて作製した焼結体の同じ粒子内
特性にも影響を与える。
【0006】一方、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率
は、焼結体粒子内の歪みや転位あるいは亜粒界の量が多
く、従って残留応力が大きいほど低下する。そのため、
熱伝導率の高い窒化アルミニウム焼結体を製造するため
には、その原料として歪みや転位あるいは亜粒界の含有
量が出来るだけ少ない粉末を用いる必要がある。
【0007】例えば、直接窒化法による粉末は、価格は
安いが粉砕工程を経なければ焼結用原料粉末として使用
できず、この粉砕工程により粒子内に歪みや転位あるい
は亜粒界が増加するため、これを原料として製造した焼
結体にはこれらの影響が大きく残留し、熱伝導率の低い
AlN焼結体しか得られなかった。
【0008】尚、直接窒化法では、金属アルミニウムを
窒化する際に発生する熱により反応が一気に進行し、そ
の熱量を制御出来ないため、過熱により金属アルミニウ
ムが溶融して塊状の窒化アルミニウムが生成する。この
ため、焼結性に優れた微粉末を作製するためには、粉砕
工程が不可避である。
【0009】このような事情から、高熱伝導性の窒化ア
ルミニウム焼結体を製造する場合には、高価ではあるが
歪みや転位あるいは亜粒界の量が少ないAlN粉末、即
ち還元窒化法による粉末か、気相合成法あるいはCVD
法により得られた粉末を使用せざるを得ず、必然的に製
造コストが極めて高くなるとい問題点があった。
【0010】本発明は、かかる従来の事情に鑑み、直接
窒化法による粉末のような、歪みや転位あるいは亜粒界
の量が多い原料粉末を用いて、高熱伝導性の窒化アルミ
ニウム焼結体を安価に提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意検討を進めた結果、窒化アルミ
ニウム焼結体に含まれる転位密度を低減させるほど熱伝
導率が高くなり、特に転位密度を10μm/μm3以下
に制御することにより、170W/m・K以上の高熱伝
導率の窒化アルミニウム焼結体が得られることを見い出
し、本発明に至ったものである。
【0012】ここで転位密度は「転位長さ/窒化アルミ
ニウム焼結体体積」であって、転位密度は以下の方法に
より、視野内に観測される粒子中のそれぞれの転位長さ
及び観察部厚みを測定して求めた。まず、転位長さを測
定するため、通常の研磨とイオンミリングを施したAl
N焼結体の透過型電子顕微鏡(TEM)用試料を準備
し、その任意の位置で倍率30,000倍で転位をTE
M撮影した。即ち、所定観察面積の視野にて転位をトレ
ース紙に写し取り、これを画像解析装置にて視野内の転
位長さを読みとった。尚、転位の見やすい倍率及び視野
であれば、特に制限はない。
【0013】また、AlN焼結体試料の観察部厚は、コ
ンタミネーション法を用いて測定した。これは電子線を
例えば直径10nmに絞り、試料の上下両面にコンタミ
を付着せしめた後、試料をθ°傾けることにより生じる
上下コンタミ像のずれ距離tを測定し、観察部厚みTを
T=t/sinθの計算式で求めた。観察面積は観察倍
率から容易に測定できるので、転位長さ/(観察面積×
観察部厚み)により転位密度が求められる。これを同一
の試料の数視野において求め、平均して転位密度とし
た。
【0014】例えば、同一試料での20μm2の3視野
中における窒化アルミニウム結晶粒子内の転位を観察し
た場合、観察部厚みがAμmであり、3視野での各々の
転位長さの総計がΣX、ΣX、ΣXであれば、試
料の厚みは各部一定として、転位密度=(ΣX+ΣX
+ΣX)/(20×3A)〔μm/μm3〕とな
る。
【0015】また、このような高熱伝導性の窒化アルミ
ニウム焼結体を得る方法として、原料粉末の大部分に転
位密度の高い安価な原料粉末を用い、この原料粉末に転
位密度の小さい原料粉末を併用して混合粉末とし、これ
を焼結することが効果的であることを見いだした。
【0016】即ち、本発明の高熱伝導性窒化アルミニウ
ムの製造方法は、X線回析における窒化アルミニウムの
(213)面の2θの半値幅が0.35deg以上であ
る窒化アルミニウム原料粉末Aの70〜99.9重量%
と、その半値幅が0.35deg未満である窒化アルミ
ニウム原料粉末Bの30〜0.1重量%とを混合し、該
混合物を形成して焼結することを特徴とするものであ
る。
【0017】尚、焼結促進には従来から用いられるY2
3等の焼結助剤をそのまま用いることができる。ま
た、粉末成形においても、従来から用いられているバイ
ンダーをそのまま用いることができる。
【0018】AlN原料粉末中の歪みや転位あるいは亜
粒界の絶対量は、X線回析における窒化アルミニウムの
(213)面の半値幅により間接的に推計できる。そこ
で、本発明方法で使用するAlN原料粉末では、転位密
度をその半値幅により規定した。尚、半値幅の測定には
リガク製のX線回析装置RU−300を用い、使用X
線:CuKα線、ゴニオメーターの半径:185mm
(集中法)、発散スリット:1°、受光スリット:0.
15mm、カウンターモノクロメーター分光結晶面:グ
ラファイト(0001)を用いて測定した。又、装置・
光学系によって生じる回析線の広がりは、NIST X
線回析用標準試料(640−Si粉末)によって校正し
た。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明方法においては、前記のよ
うに半値幅が大きく粒子内転位密度の高いAlN原料粉
末を主体とし、これに半値幅が小さく粒子内転位密度の
低いAlN原料粉末を少量だけ混合して併用する。両方
の原料粉末を混合後成形した成形体を加熱していくと、
半値幅が大きく転移密度が高い原料粉末は焼結助剤と粉
末粒子表面の酸化アルミニウムとの共融反応によって生
じた液相中に溶解し、半値幅が小さく転位密度の低い原
料粉末を核に再析出して、粒成長しながら緻密化し焼結
が進行する。
【0020】即ち、X線回析における窒化アルミニウム
の(213)面の半値幅が0.35deg未満の少量の
AlN原料粉末Bを核にして、微粉化されて焼結性に富
む半値幅0.35deg以上のAlN原料粉末Aが溶解
再析出して粒成長するため、原料粉末に含まれていた歪
みや転位や亜粒界が焼成中に減少し、半値幅0.35d
eg未満の転位密度の小さいAlN焼結体を得ることが
でき、このAlN焼結体の熱伝導率は半値幅が0.35
deg未満のAlN原料粉末Bのみを用いた場合と同等
レベルの170W/m・K以上となる。
【0021】片方の原料粉末Aに歪みや転位が多く入っ
ていることで、粉末の内部エネルギーが上がるため反応
活性となり、焼結性も上がる。焼結体の特性をより向上
させるためには、半値幅0.35deg未満の原料粉末
Bが核となり、半値幅0.35deg以上の原料粉末A
が液相中に溶解再析出するプロセスが優先的に起こるよ
うに、核となる半値幅0.35deg未満の原料粉末B
の平均粒径は半値幅0.35deg以上の原料粉末Aの
平均粒径より大きいことが好ましい。
【0022】半値幅0.35deg以上のAlN原料粉
末Aとして、前述したように歪や転位あるいは亜粒界の
絶対量の多い直接窒化法による粉末を用いることができ
る。歪や転位や亜粒界の絶対量の少ない還元窒化法によ
る粉末や気相合成法又はCVD法による粉末は、半値幅
が0.35deg未満である。よって、直接窒化法によ
る安価なAlN原料粉末を70〜99.9重量%に対し
て、高価な原料粉末Bは30〜0.1重量%と少量の添
加でよく、安価で高熱伝導率のAlN焼結体が得られ
る。
【0023】30重量%を越えて半値幅0.35deg
未満の原料粉末Bを添加すると、コスト的に高価なもの
となるため好ましくなく、逆に0.1重量%未満では核
としての絶対量が不足するため、得られるAlN焼結体
の熱伝導率等について満足な特性が得られない。
【0024】本発明のAlN焼結体は高熱伝導性である
ため、ヒートシンク等としての使用に適している。例え
ば、半導体素子を搭載する放熱性の基板とする場合に
は、表面に通常のごとくタングステン(W)のメタライ
ズを施したAlNメタライズ基板とすることが出来る。
【0025】Wメタライズの形成方法としては、得られ
たAlN焼結体の表面にWメタライズ層を形成する方法
のほか、上記原料粉末AとBの混合粉末を成形した後、
その成形体の表面にWメタライズペーストを塗布し、こ
のWペースト塗布成形体を焼結する方法を使用すること
も出来る。
【0026】
【実施例】実施例1 直接窒化法にて作製した平均粒径20μm、半値幅0.
21degのAlN粉末を、溶剤中でビーズミルを用い
て平均粒径0.32μmに微粉化した。得られた原料粉
末Aの半値幅は0.65degであった。
【0027】この原料粉末Aに、還元窒化法により作製
した半値幅0.21degのAlN原料粉末Bを10重
量%添加し、更に全粉末中で5重量%のY23を焼結助
剤として添加し、有機バインダーと共に超音波撹拌混合
してスラリーを得た。
【0028】このスラリーを顆粒化した後、その成形体
を脱脂し、N2雰囲気中において常圧下1850℃で焼
結させ、緻密なAlN焼結体を作製した。得られたAl
N焼結体の熱伝導率をレーザーフラッシュ法にて測定し
たところ、212W/m・Kであった。また、このAlN
焼結体の転位密度を前述の方法によって測定したとこ
ろ、5.2μm/μm3であった。
【0029】実施例2 実施例1と同じ直接窒化法にて作製したAlN粉末を溶
剤中でビーズミルを用いて平均粒径0.32μmに微粉
化し、半値幅が0.65degのAlN原料粉末Aとし
た。この原料粉末Aに、気相合成法により作製した半値
幅0.18degのAlN原料粉末Bを10重量%添加
し、実施例1と同様にして成形した後、この成形体をN
2雰囲気中において常圧下に1850℃で焼結した。
【0030】得られたAlN焼結体の熱伝導率を測定し
たところ、253W/m・Kであった。また、このAl
N焼結体の転位密度を測定したところ、0.5μm/μ
3であった。
【0031】実施例3 実施例1と同様にして得られた半値幅0.35deg以
上のAlN原料粉末Aと、還元窒化法により作製した半
値幅0.35deg未満の種結晶となるAlN原料粉末
Bを、下記表1に示す組成で混合し、実施例1と同様に
して成形体を作製し、表1に示す条件で焼結した。
【0032】得られた各AlN焼結体の熱伝導率と転位
密度を測定し、表2に一括して示した。また、参考のた
めに、前記の実施例1及び実施例2を、それぞれ試料1
及び2として表1及び表2に併せて示した。
【0033】
【表1】 原料粉末A 原料粉末B 焼結条件 半値幅 平均粒径 重量部 半値幅 平均粒径 重量部 温度 時間試料 (deg) (μm) (wt%) (deg) (μm) (wt%) (℃) (hr) 1 0.65 0.32 90 0.21 1.05 10 1850 3 2 0.65 0.32 90 0.18 0.81 10 1850 3 3 0.72 0.28 85 0.25 3.51 15 1850 1 4 0.78 0.36 90 0.22 1.28 10 1800 3 5 0.55 0.19 85 0.23 2.97 15 1800 1 6 0.80 0.42 85 0.20 5.52 15 1750 3 (注)原料粉末Bは、試料2のみ気相合成法により、他は還元窒化法による。
【0034】
【表2】
【0035】実施例4 実施例1で得られたAlN焼結体(試料1)の表面にW
ペーストをスクリーン印刷し、1600℃で焼成させ
た。得られたWメタライズ基板にニッケルメッキを施し
た後、コバール片を垂直方向にL字型に曲げ、その水平
部分を上記Wメタライズ基板に長さ3mm半田付けし
た。
【0036】このコバール片の上端部を治具で固定し
て、Wメタライズ基板からの引き剥がし試験を行ったた
ところ、いずれも1kg/mm以上の剥離強度が得ら
れ、従来の還元窒化法による原料粉末のみを用いて作製
したAlN焼結体のWメタライズ基板と殆ど遜色無かっ
た。
【0037】実施例5 実施例1と同じ原料粉末AとBの混合粉末に、実施例1
と同様に焼結助剤及び有機バインダーを添加混合し、こ
の混合組成物によってグリーンシートを作製した。この
グリーンシート上にWペーストをスクリーン印刷した
後、脱脂し、実施例1と同一条件で焼結することによ
り、AlN焼結体表面にWメタライズを有するWメタラ
イズ基板が得られた。
【0038】得られたWメタライズ基板におけるWメタ
ライズの剥離強度を実施例4と同様にして測定したとこ
ろ、いずれも1kg/mm以上であり、従来の還元窒化
法による原料粉末のみを用いて上記と同様の同時焼結に
より製造したWメタライズ基板と殆ど遜色無かった。ま
た、得られたWメタライズ基板のメタライズ部を研磨に
より落として、内側のAlN焼結体の熱伝導率を測定し
たところ、208W/m・Kであった。また、そのAl
N焼結体の転位密度は、5.0μm/μm3であった。
【0039】比較例1 半値幅が0.65degで平均粒径が0.32μmである
実施例1の原料粉末Aに、還元窒化法により作製した半
値幅0.21degで平均粒径1.05μmの原料粉末B
を0.05重量%添加して混合した。この混合粉末にY2
3の焼結助剤と有機バインダーを添加して実施例1と
同様に成形し、焼結してAlN焼結体を作製した。得ら
れたAlN焼結体の熱伝導率を測定したところ、120
W/m・Kに過ぎず、転位密度は19.7μm/μm3
あった。
【0040】比較例2 半値幅が0.65degで平均粒径が0.32μmである
直接窒化法によるAlN原料粉末に、半値幅が0.21
で平均粒径が0.31μmの還元窒化法によるAlN原
料粉末を10重量%添加し、実施例1と同様に成形及び
焼結した。得られたAlN焼結体の熱伝導率は123W
/m・Kであり、転位密度は20.2μm/μm3であっ
た。
【0041】比較例3 半値幅が0.4degで平均粒径が1.2μmである直接
窒化法によるAlN原料粉末に、半値幅が0.21de
gで平均粒径が0.9μmの還元窒化法によるAlN原
料粉末を10重量%添加し、実施例1と同様に成形及び
焼結した。得られたAlN焼結体の熱伝導率は119W
/m・Kであり、転位密度は21.2μm/μm3であっ
た。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、転位密度の高い安価な
窒化アルミニウム粉末を主な原料粉末とし、転位密度の
低い高価な窒化アルミニウム粉末は微量を添加して用い
るだけで、緻密で170W/m・K以上の高熱伝導率の
窒化アルミニウム焼結体を安価に得ることが出来る。こ
の高熱伝導性の窒化アルミニウム焼結体は、ヒートシン
ク材料として好適であって、例えばWメタライズを施す
ことにより放熱性Wメタライズ基板とすることが出来
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 章 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化アルミニウム単一粒子内の転位密度
    (転位長さ/窒化アルミニウム焼結体体積)が10μm
    /μm3以下であり、熱伝導率が170W/m・K以上で
    あることを特徴とする高熱伝導性窒化アルミニウム焼結
    体。
  2. 【請求項2】 表面にWメタライズ層を形成したことを
    特徴とする、請求項1に記載の高熱伝導性窒化アルミニ
    ウム焼結体。
  3. 【請求項3】 X線回析における窒化アルミニウムの
    (213)面の2θの半値幅が0.35deg以上であ
    る窒化アルミニウム原料粉末Aの70〜99.9重量%
    と、その半値幅が0.35deg未満である窒化アルミ
    ニウム原料粉末Bの30〜0.1重量%とを混合し、該
    混合物を形成して焼結することを特徴とする高熱伝導性
    窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  4. 【請求項4】 半値幅が0.35deg以上の窒化アル
    ミニウム原料粉末Aの平均粒径が、同半値幅0.35d
    eg未満の窒化アルミニウム原料粉末Bの平均粒径より
    小さいことを特徴とする、請求項3に記載の高熱伝導性
    窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  5. 【請求項5】 半値幅が0.35deg以上の窒化アル
    ミニウム原料粉末Aは、金属アルミニウムの直接窒化法
    によって得られたものであり、前記混合前または混合中
    に粉砕工程を経ていることを特徴とする、請求項3又4
    に記載の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 半値幅が0.35deg未満の窒化アル
    ミニウム原料粉末Bは、酸化アルミニウムの還元窒化
    法、気相合成法又はCVD法のいずれかによって得られ
    たものであることを特徴とする、請求項3又は4に記載
    の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
JP8233763A 1996-09-04 1996-09-04 高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法 Pending JPH1081569A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6294275B1 (en) 1998-05-06 2001-09-25 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Aluminum-nitride sintered body, method for fabricating the same, and semiconductor substrate comprising the same
JP2002220283A (ja) * 2001-01-24 2002-08-09 Denki Kagaku Kogyo Kk 窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法
CN114867700A (zh) * 2019-12-16 2022-08-05 住友电工硬质合金株式会社 立方晶氮化硼烧结体

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