JPH11156410A - 熱間油潤滑圧延方法 - Google Patents

熱間油潤滑圧延方法

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JPH11156410A
JPH11156410A JP9328790A JP32879097A JPH11156410A JP H11156410 A JPH11156410 A JP H11156410A JP 9328790 A JP9328790 A JP 9328790A JP 32879097 A JP32879097 A JP 32879097A JP H11156410 A JPH11156410 A JP H11156410A
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JP
Japan
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rolling
rolling load
lubricating oil
oil
lubricating
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JP9328790A
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English (en)
Inventor
Yoshimitsu Fukui
義光 福井
Soichiro Onda
聡一郎 音田
Hideyuki Nikaido
英幸 二階堂
Masuhito Shimizu
益人 清水
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱間油潤滑圧延において、ワークロールと被圧
延材との間の摩擦係数が適切な値に保持されるようにで
きる方法を提供する。 【解決手段】荷重検出器5により圧延材Sに実際に作用
している圧延荷重Wを実測する。分散装置Mに供給され
る潤滑油量(すなわち、ノズル2から吹き付けられる液
体中の潤滑油含有量)を、荷重検出器5による圧延荷重
の実測値Wに応じて、圧延荷重が目標値になるように調
整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークロールに潤
滑油を供給しながら金属帯の熱間圧延を行う熱間油潤滑
圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ワークロールに潤滑油を供給しながら金
属帯の熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法は、ロール磨
耗の低減や圧延材表面の保護がなされるとともに、圧延
時の圧延荷重を低減できるため、近年ではほとんどのミ
ルで採用されている。
【0003】熱間油潤滑圧延についての理論はまだ解明
されていないが、一般的には次のように考えられてい
る。すなわち、ロール表面に付着した油のうち一部は燃
焼してガスまたは灰分主体の燃焼生成物を生ずるが、他
の一部は不燃焼のまま吸着膜となって、ロール接触弧内
に引き込まれる。この接触時間が0.01秒以下という
短時間であるため、潤滑効果が維持されると考えられて
いる。そして、ロール表面に付着した油膜はロールと圧
延材との間の摩擦係数を減少させ、圧延荷重やロールの
負荷トルクを低下させる。
【0004】このような熱間油潤滑圧延において、従来
は、圧延材毎に、潤滑油の供給量を例えば図4に示すよ
うに設定し、立ち上げ時(T1 )を除いて、圧延中の供
給量は一定にしていた。なお、図4において、tI は先
端が熱間圧延ミル1内に到達した時刻、tE は圧延材の
後端が熱間圧延ミル1を出た時刻、t1 は立ち上げ終了
時刻を示す。
【0005】また、熱間仕上圧延機の操業においては、
研削されたワークロールを圧延機に組み込み、複数本の
ストリップを圧延した後に圧延機からワークロールを抜
き出して、研削済みの別のワークロールを圧延機に組み
込んで圧延を再開する。使用済みのワークロールは次の
圧延に備えて再研削を施しておく。したがって、ワーク
ロールの表面性状は圧延を重ねる毎に変化しており、そ
のために被圧延材とワークロールとの間の摩擦係数は、
ロール組み込み直後とロール抜き出し直前とで異なって
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
熱間油潤滑圧延方法においては、圧延を重ねる毎に生じ
る摩擦係数の変化を考慮した油潤滑を行っていないた
め、摩擦係数が極端に低くなることもあり、その場合に
は被圧延材とワークロールとの間にスリップが発生し、
被圧延材が圧延機に噛み込まなくなって、圧延ラインを
停止しなければならなくなることもある。また、このよ
うな事態を避けるために、潤滑油の供給量を少なめに設
定すると、被圧延材とワークロールとの間の無潤滑状態
での摩擦係数が大きい場合には摩擦係数が十分に低くな
らないため、ロール表面の損傷が早期に生じてロール原
単位が悪くなるという問題もある。
【0007】そのため、圧延を重ねる毎に生じる摩擦係
数の変化を予測して、潤滑油の供給量を被圧延材毎に変
化させることが望ましいが、被圧延材とワークロールと
の間の摩擦係数は、被圧延材の表面性状や潤滑油の温度
等によっても変化するため、正確に予測することは困難
である。
【0008】特開平7−214119号公報には、ワー
クロールの肌荒れや焼付きを防止することやロール原単
位の向上を目的として、圧延機出側にて実測した被圧延
材の速度とロールの周速度とから先進率を求め、この先
進率が所定の値となるように潤滑剤エマルジョンの噴射
量または濃度を調節する熱間圧延潤滑制御方法が開示さ
れている。しかしながら、複数の圧延機が連設されてい
る熱間仕上圧延機においては、各スタンドの出側で被圧
延材が上下にばたつきながら通板されることもあるた
め、被圧延材の速度を精度良く実測することは困難であ
る。
【0009】本発明は、このような従来技術の問題点に
着目してなされたものであり、熱間油潤滑圧延におい
て、ワークロールと被圧延材との間の摩擦係数を適切な
値に保持することができる方法を提供することを課題と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、ワークロールに潤滑油を供給しながら金
属帯の熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法において、圧
延中に圧延荷重または圧延負荷トルクを実測し、この圧
延荷重実測値または圧延負荷トルク実測値に基づいて前
記潤滑油の供給量を調整することを特徴とする熱間油潤
滑圧延方法を提供する。
【0011】本発明は、また、ワークロールに潤滑油を
供給しながら金属帯の熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方
法において、圧延中の圧延荷重または圧延負荷トルクが
予め設定された圧延荷重設定値または圧延負荷トルク設
定値となるように、前記潤滑油の供給量を設定すること
を特徴とする熱間油潤滑圧延方法を提供する。
【0012】上記方法において、被圧延材が圧延機に噛
み込んだ時点の無潤滑状態での圧延荷重または圧延負荷
トルクを実測し、この圧延荷重実測値または圧延負荷ト
ルク実測値に応じて圧延荷重または圧延負荷トルクの低
減率を設定し、この低減率が達成されるように圧延荷重
設定値または圧延負荷トルク設定値を設定することが好
ましい。
【0013】すなわち、この方法によれば、圧延荷重実
測値または圧延負荷トルク実測値から被圧延材とワーク
ロールとの間の無潤滑状態での摩擦係数が推測されるの
で、圧延荷重実測値または圧延負荷トルク実測値から無
潤滑状態での摩擦係数が大きいと判断される場合には圧
延荷重または圧延負荷トルクの低減率を大きく設定して
油潤滑による摩擦係数低減量を大きくすることにより、
十分な油潤滑を行って被圧延材とワークロールとの間の
摩擦係数を十分に低くすることができる。圧延荷重実測
値または圧延負荷トルク実測値から無潤滑状態での摩擦
係数が比較的小さいと判断される場合には圧延荷重また
は圧延負荷トルクの低減率を小さく設定して油潤滑によ
る摩擦係数低減量を小さくすることにより、被圧延材と
ワークロールとの間の摩擦係数を極端に低くならないよ
うにすることができる。
【0014】また、本発明の方法において、圧延負荷ト
ルクにより潤滑油供給量を設定する場合には、上下のワ
ークロールの圧延負荷トルクをそれぞれ実測し、上側ワ
ークロールの圧延負荷トルク実測値に基づいて上側ワー
クロールに対する潤滑油供給量を設定し、下側ワークロ
ールの圧延負荷トルク実測値に基づいて下側ワークロー
ルに対する潤滑油供給量を設定することが好ましい。
【0015】すなわち、上下のワークロールに対する潤
滑油の供給量を同一にすると、特に噴射ノズルからワー
クロールに向けて潤滑油を吹き付けることにより潤滑油
を供給する場合には、重力の影響等により上下のワーク
ロールで実際の潤滑油の付着量に差が生じるが、潤滑油
の供給量を上下のワークロールで別々に制御し、例えば
実際に付着される潤滑油量が両方のワークロールで同じ
になるように各ワークロールに対する潤滑油供給量を設
定することによって、上下のワークロールに実際に付着
する潤滑油量を同一にすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面に基づき説明する。図1は、本発明の方法の第一実
施形態が適用可能な装置構成を示す概略構成図である。
【0017】この図から分かるように、熱間圧延ミル1
には、上下の各ワークロール11に向けて液体を噴射す
るノズル2がそれぞれ設けてある。両ノズル2は、給水
装置3からの配管H1 に、制御信号K1 により自動的に
弁の開度が調整される流量調整弁V1 を介して接続して
ある。また、この配管H1 の流量調整弁V1 より下流位
置に、油を水に分散させる分散装置Mが介装されてい
る。この分散装置Mに、油タンク4からの配管H2 が接
続されている。この配管H2 には、制御信号K2により
自動的に弁の開度が調整される流量調整弁V2 と、油タ
ンク4から潤滑油を汲み上げるポンプPが介装されてい
る。
【0018】すなわち、ここでは、給油方式としてウォ
ーターインジェクト方式を採用しており、分散装置Mに
配管H1 から一定流量の水を導入し、配管H2 から分散
装置Mに導入する潤滑油量を変化させることによって、
ノズル2からワークロール11に吹き付ける液体中の潤
滑油量(潤滑油の供給量)を変化させている。
【0019】熱間圧延ミル1には、また、実際に圧延材
(金属帯)Sに作用している圧延荷重Wを計測する荷重
検出器5が設けてあり、その検出値Wが潤滑油の供給量
を制御する制御装置6に入力されるようになっている。
この制御装置6には、さらに、材料情報などに基づい
て、上位コンピュータ7から、圧延材のトラッキング情
報(先端が熱間圧延ミル1内に導入されたことを示す時
刻tI や、圧延材の後端が熱間圧延ミル1を出たことを
示す時刻tE )、ノズル2への水供給量、圧延荷重の目
標値W0 などを含む設定パラメータZが入力されるよう
になっている。
【0020】この制御装置6は、上位コンピュータ7か
ら入力された、圧延材の先端が熱間圧延ミル1内に導入
されたことを示す時刻tI に、ポンプPを稼働させる制
御信号K3 をポンプPに出力し、流量調整弁V1 に水供
給量の設定値に応じた開度の制御信号K1 を出力する。
また、圧延材の後端が熱間圧延ミル1を出たことを示す
時刻tE に、ポンプPを停止させる制御信号K3 をポン
プPに出力し、流量調整弁V1 に開度零を示す制御信号
1 を出力する。時刻tI 〜tE の間は、荷重検出器5
から入力された圧延荷重の実測値Wと、上位コンピュー
タ7からの目標値W0 との差に基づいて、圧延荷重を目
標値W0 に近づけるために必要な潤滑油供給量を算出
し、その算出値に応じた流量調整弁V2 の開度を示す制
御信号K2を流量調整弁V2 に出力する。
【0021】これにより、分散装置M内に供給される潤
滑油量(すなわち、ノズル2から吹き付けられる液体中
の潤滑油含有量)は、荷重検出器5による圧延荷重の実
測値Wに応じて、圧延荷重が目標値W0 になるように調
整されるため、摩擦係数が極端に低くなってスリップが
発生することを防止することができる。
【0022】圧延荷重の目標値W0 は例えば以下のよう
にして設定される。被圧延材の規格や鋼種に応じて潤滑
効果の目標値が設定されている場合には、操業実績や実
験によって前記目標値が達成される圧延荷重を予め求め
ておき、当該圧延荷重を圧延荷重の目標値W0 とすれば
よい。
【0023】また、圧延荷重は被圧延材の温度によって
も変化するため、圧延機の入側で被圧延材の温度を測定
して、この測定値に基づいて圧延荷重の目標値W0 を変
化させるようにすることが好ましい。
【0024】また、油潤滑により目標とする荷重低減率
で圧延が行われるように、圧延荷重の目標値W0 を設定
するようにしてもよい。すなわち、被圧延材を無潤滑状
態で圧延機に噛み込ませた時の圧延荷重を実測し、この
実測値W1 に対してどれだけ荷重を低減させるかを予め
設定しておく。例えば荷重低減率を10%とし、前記無
潤滑状態での圧延荷重実測値W1 の90%(0.9
1 )を圧延荷重の目標値W0 とする。そして、潤滑油
の供給を開始してからの圧延荷重実測値がこの目標値に
近づくように潤滑油の供給量を調整することにより、目
標とする荷重低減率で圧延を行うことができる。
【0025】また、圧延荷重の低減率を、無潤滑状態で
の圧延荷重実測値W1 が高い場合には大きく設定し、無
潤滑状態での圧延荷重実測値W1 が低い場合には小さく
設定することにより、圧延荷重の目標値W0 を無潤滑状
態での被圧延材とワークロールとの間の摩擦係数に応じ
た適切な値に設定することが好ましい。これにより、無
潤滑状態での被圧延材とワークロールとの間の摩擦係数
が高い場合には、油潤滑による摩擦係数低減量が大きく
なって十分な油潤滑が行われるため、ロール原単位を向
上させることができる。無潤滑状態での摩擦係数が比較
的小さい場合には、油潤滑による摩擦係数低減量が小さ
くなって適度な油潤滑が行われるため、被圧延材とワー
クロールとの間にスリップが生じることを防止できる。
【0026】また、圧延中の被圧延材とワークロールと
の間の摩擦係数をある目標値にしたい場合には、被圧延
材の規格や鋼種毎に摩擦係数と圧延荷重との関係を予め
求めておき、摩擦係数の目標値に対応する圧延荷重を圧
延荷重の目標値W0 とすればよい。
【0027】このように圧延荷重の目標値W0 の設定方
法は特に限定されないが、この目標値W0 が極端に小さ
いと潤滑油の供給量が過剰になってスリップ発生の危険
性が高くなるため、これを防止するために圧延荷重の目
標値W0 に下限値を設けてもよい。また、潤滑油供給量
に上限値を設けることにより、何らかの原因で圧延荷重
が目標値まで低減されない場合でも過剰に潤滑油が供給
されないようにして、スリップ発生を防止するようにし
てもよい。
【0028】図2に、圧延荷重の実測値に応じた潤滑油
供給量の調整の一例をグラフで示す。この例では、圧延
材の先端が熱間圧延ミル1内に導入された時刻tI から
所定時間後の時刻t3 までは、潤滑油供給量を零として
無潤滑状態とし、その間の時刻t2 で圧延荷重の初期値
1 を実測している。そして、この初期値W1 と目標値
0 との差ΔWに応じて、潤滑油供給量を設定してい
る。また、時刻t2 以降も圧延荷重を実測し、その実測
値と目標値W0 との差に応じて潤滑油供給量を設定して
いる。
【0029】圧延材導入直後の潤滑油供給量設定をこの
ように行うことによって、無潤滑状態での被圧延材とワ
ークロールとの間の摩擦係数が推定されるため、例え
ば、スリップを発生させないための圧延荷重目標値W0
の下限値を設定することもできる。
【0030】なお、この実施形態では、圧延材Sに付与
されている圧延力として圧延荷重を実測しているが、図
3に示すように、上下のワークロール11の負荷トルク
を実測するようにしてもよい。
【0031】すなわち、本発明の第二実施形態に相当す
る図3の構成では、上下の各ワークロール11にそれぞ
れトルク検出器81,82を設置し、各トルク検出値T
U ,TD が制御装置61に入力されるようになってい
る。また、給水装置3からノズル2への配管も上下のワ
ークロール11で独立に設け、各配管H11,H12に流量
調節弁V11,V12と分散装置M1 ,M2 をそれぞれ介在
させた。また、各分散装置M1 ,M2 に油タンク4から
の配管H21,H22を独立に接続し、各配管H21,H22
流量調節弁V21,V22とポンプP1 ,P2 を介在させ
た。
【0032】そして、流量調節弁V11,V12には制御装
置61からの制御信号K11,K12が、流量調節弁V21
22には、制御装置61からの各制御信号K21,K22
入力されるようになっている。
【0033】この制御装置61は、上位コンピュータ7
から入力された設定パラメータZに応じて、前記時刻t
I に、ポンプP1 ,P2 に稼働信号K31,K32を出力
し、流量調整弁V11,V12に水供給量の設定値に応じた
開度の制御信号K11,K12を出力する。また、前記時刻
E に、両ポンプP1 ,P2 に停止信号K31,K32を出
力し、各流量調整弁V11,V12に開度零を示す制御信号
11,K12を出力する。
【0034】時刻tI 〜tE の間は、トルク検出器8
1,82から入力されたトルク検出値TU ,TD と、設
定パラメータZとして上位コンピュータ7から入力され
た負荷トルクの目標値T0 (ここでは、上下とも同じ目
標値とする)との差に基づいて、必要な潤滑油供給量を
算出し、その算出値に応じた各流量調整弁V21,V22
開度を示す制御信号K21,K21を、各流量調整弁V21
22に出力する。
【0035】これにより、上下の各ノズル2毎に、分散
装置M11,M12内に供給される潤滑油量(すなわち、ノ
ズル2から吹き付けられる液体中の潤滑油含有量)が、
各トルク検出器81,82による負荷トルクの実測値T
U ,TD に応じて、上下とも同じ目標値T0 になるよう
に調整される。そのため、前記第一実施形態の効果に加
えて、上下でワークロールと被圧延材との間の摩擦係数
が同じになって、上下のワークロールでの潤滑効果の差
が小さくなる効果もある。
【0036】なお、前記各実施形態では、ワークロール
11への給油方式としてウォーターインジェクト方式を
採用しており、直接的には分散装置M(M1 ,M2 )へ
の潤滑油の供給量を制御することによりワークロールに
対する潤滑油供給量を制御しているが、ワークロールに
対する潤滑油供給量の制御方法はこれに限定されず、混
合する水の供給量を変化させたり、吹き付け圧力を変化
させたりすることにより行ってもよい。また、給油方式
は噴射による方法に限定されないし、ワークロールに対
する潤滑油供給量の制御のための直接的な制御量は、給
油方式に応じて異なるものとなる。
【0037】なお、前記各実施形態では、潤滑油供給量
の調整を流量調整弁V2 ,V21,V 22により行っている
が、制御装置6,61からポンプP,P1 ,P2 に回転
数制御信号を出力させて、各ポンプの回転数を制御する
ことにより行うようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1および請
求項4の方法によれば、ワークロールに対する潤滑油供
給量が、圧延中に実測されている圧延荷重または圧延ト
ルクに基づいて調整されるため、目標とする圧延荷重ま
たは圧延トルクで圧延を行うための潤滑油供給量の設定
が可能であり、これにより潤滑油供給量が過剰となって
ワークロールと被圧延材との間にスリップが発生するこ
とを防止できる。また、圧延中のワークロールと被圧延
材との間の摩擦係数を効率よく低減できるため、ロール
原単位の向上が期待できる。
【0039】請求項2および請求項5の方法によれば、
ワークロールの表面性状に関わらずに目標とした圧延荷
重または圧延負荷トルクで圧延を行うことができるた
め、ワークロールの表面性状が変動してもある一定レベ
ルの摩擦係数で圧延を行うことができる。
【0040】請求項3および請求項6の方法によれば、
無潤滑状態での圧延荷重実測値または圧延負荷トルク実
測値から無潤滑状態でのワークロールと被圧延材との間
の摩擦係数が推定されるため、前記摩擦係数が大きい場
合には圧延荷重または圧延負荷トルクの低減率を大きく
設定して油潤滑による摩擦係数低減量を大きくすること
により、十分な油潤滑を行って被圧延材とワークロール
との間の摩擦係数を十分に低くすることができる。前記
摩擦係数が比較的小さい場合には圧延荷重または圧延負
荷トルクの低減率を小さく設定して油潤滑による摩擦係
数低減量を小さくすることにより、被圧延材とワークロ
ールとの間の摩擦係数を極端に低くならないようにする
ことができる。
【0041】その結果、前記摩擦係数が大きい場合には
十分な油潤滑によりロール原単位向上効果が得られ、前
記摩擦係数が比較的小さい場合には適度な油潤滑により
スリップ防止効果が得られる。
【0042】請求項7の方法によれば、上下のワークロ
ールに実際に付着する潤滑油量を同一にして、上下のワ
ークロールでの油潤滑効果の差を小さくすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の第一実施形態が適用可能な装置
構成を示す概略構成図である。
【図2】圧延荷重の実測値に応じた潤滑油供給量の調整
の一例をグラフで示す
【図3】本発明の方法の第二実施形態が適用可能な装置
構成を示す概略構成図である。
【図4】従来の潤滑油供給方法を示すグラフである。
【符号の説明】
1 熱間圧延ミル 2 ノズル 3 給水装置 4 油タンク 5 荷重検出器 6 制御装置 7 上位コンピュータ 11 ワークロール 61 制御装置 81,82トルク検出器 H1 ,H2配管 H11,H12配管 H21,H22配管 V1 ,V2流量調整弁 V11,V12流量調整弁 V21,V22流量調整弁 S 圧延材(金属帯)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二階堂 英幸 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 清水 益人 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークロールに潤滑油を供給しながら金
    属帯の熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法において、 圧延中に圧延荷重を実測し、この圧延荷重実測値に基づ
    いて前記潤滑油の供給量を調整することを特徴とする熱
    間油潤滑圧延方法。
  2. 【請求項2】 ワークロールに潤滑油を供給しながら金
    属帯の熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法において、 圧延中の圧延荷重が予め設定された圧延荷重設定値とな
    るように、前記潤滑油の供給量を設定することを特徴と
    する熱間油潤滑圧延方法。
  3. 【請求項3】 被圧延材が圧延機に噛み込んだ時点の無
    潤滑状態での圧延荷重を実測し、この圧延荷重実測値に
    応じて圧延荷重の低減率を設定し、この低減率が達成さ
    れるように圧延荷重設定値を設定することを特徴とする
    請求項2記載の熱間油潤滑圧延方法。
  4. 【請求項4】 ワークロールに潤滑油を供給しながら金
    属帯の熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法において、 圧延中に圧延負荷トルクを実測し、この圧延負荷トルク
    実測値に基づいて前記潤滑油の供給量を調整することを
    特徴とする熱間油潤滑圧延方法。
  5. 【請求項5】 ワークロールに潤滑油を供給しながら金
    属帯の熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法において、 圧延中の圧延負荷トルクが予め設定された圧延負荷トル
    ク設定値となるように、前記潤滑油の供給量を設定する
    ことを特徴とする熱間油潤滑圧延方法。
  6. 【請求項6】 被圧延材が圧延機に噛み込んだ時点の無
    潤滑状態での圧延負荷トルクを実測し、この圧延負荷ト
    ルク実測値に応じて圧延負荷トルクの低減率を設定し、
    この低減率が達成されるように圧延負荷トルク設定値を
    設定することを特徴とする請求項5記載の熱間油潤滑圧
    延方法。
  7. 【請求項7】 上下のワークロールの圧延負荷トルクを
    それぞれ実測し、上側ワークロールの圧延負荷トルク実
    測値に基づいて上側ワークロールに対する潤滑油供給量
    を設定し、下側ワークロールの圧延負荷トルク実測値に
    基づいて下側ワークロールに対する潤滑油供給量を設定
    することを特徴とする請求項4〜6のいずれか一つに記
    載の熱間油潤滑圧延方法。
JP9328790A 1997-11-28 1997-11-28 熱間油潤滑圧延方法 Pending JPH11156410A (ja)

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