JPH111550A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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JPH111550A
JPH111550A JP15675797A JP15675797A JPH111550A JP H111550 A JPH111550 A JP H111550A JP 15675797 A JP15675797 A JP 15675797A JP 15675797 A JP15675797 A JP 15675797A JP H111550 A JPH111550 A JP H111550A
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acid
compound
mol
polyester
tertiary amine
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JP15675797A
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English (en)
Inventor
Yoshi Ikeda
歓 池田
Katsuji Watanabe
勝治 渡辺
Kenichi Goto
謙一 後藤
Yukiko Mori
ゆきこ 森
Masaji Tamai
正司 玉井
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カルボキシル基を有する化合物とヒドロキ
シ基を有する化合物とを反応させ連結することにより、
高分子量を有するポリエステルの簡便な製造方法を提供
する。 【解決手段】 ハロイミニウム塩、および、酸解離定
数の逆数の対数値が4.9以上8.0未満である3級ア
ミン類(但し、ピリジンおよびピコリンを除く)の共存
下、カルボキシル基を有する化合物とヒドロキシ基を有
する化合物とを反応させ連結するポリエステルの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロイミニウム塩
と特定の酸解離定数の逆数の対数値(以下pKaと略
す)を有する3級アミン類を併用することを特徴とする
ポリエステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル類は重縮合型高分子化合物
に分類され、その重合体の繰り返し構造単位中に多くの
結合様式を含有していることから、生分解性を有する高
分子化合物から、超耐熱性を有する高分子化合物など、
多種多様な機能を有するポリマー群を構成している。
【0003】これら重縮合系ポリマーの重合様式はいず
れの場合も、一つ一つの結合を段階的につなげていくこ
とにより、高分子量化合物を形成して行く段階的逐次反
応である。したがって、基本的に必要とする結合を如何
に効率よく形成していくかという有機合成反応的な考え
方を基盤としている。したがって、ポリエステル合成
は、いかに効率よく、そして連続的にカルボキシル基と
ヒドロキシ基を反応させてエステル結合を繰り返し形成
していくかということがポリエステル生成の基本技術と
なってくる。しかしながら、カルボキシル基とヒドロキ
シ基との反応性は低く、加熱しても脱水を伴うエステル
結合の生成は困難であるとされている。
【0004】そのため、カルボキシル基をより活性な
酸クロライド化合物やエステル化合物等の誘導体に変換
した後、重合する方法(A.Conix,Ind.En
g.Chem.,51,147(1959))や、ヒ
ドロキシ基をより活性なアセテート基に変換した後、重
合する方法(J.Economy et al,J.P
olym.Sci.,polym.chem.Ed.,
14,2207(1976))等が古くから検討されて
おり効果を挙げている。
【0005】しかしながら、いずれの場合も原料モノマ
ーであるカルボキシル基を有する化合物やヒドロキシ基
を有する化合物を高純度の誘導体に変換する必要がある
という欠点がある。また、カルボキシル基のエステル化
化合物や、ヒドロキシ基のアセテート化合物を反応原料
として用いる場合は、いずれの場合も基本的にはエステ
ル交換反応であり、平衡反応である。したがって、高重
合度のポリエステルを得るためには200〜300℃の
高温に加熱して副生成物を系外に除去しながら重合を進
行させなければならないという問題点を有している。
【0006】そのため、適当な縮合剤を用いて芳香族系
カルボキシル基とフェノール性ヒドロキシ基を直接反応
させてエステル結合を生成させる直接重縮合法も数多く
検討されている。例えば、ビスフェノールAとイソフタ
ル酸/テレフタル酸からのポリエステル合成反応におい
て適した重縮合剤として、Ph2POCl(F.Hig
ashi et al,J.Polym.Sci.,P
olym.Chem.Ed.,21,3241(198
3))、POCl3−LiCl系(F.Higashi
et al,J.Polym.Sci.,Poly
m.CHEM>Ed.,24,589(1986))
や、p−トルエンスルホニルクロリド(F.Higas
hi et al,J.Polym.Sci.,Pol
ym.Chem.Ed.,21,3233(198
3))等が知られており、また、脂肪族ポリエステルに
ついても、例えば、低分子量のポリラクチドに塩化チオ
ニルのようなジクロリド化合物を作用させて重縮合を行
う方法(特開昭62−280220号公報)や、ヒドロ
キシカルボン酸に基づくポリエステルの製造方法であっ
て、該縮合反応がジシクロヘキシルカルボジイミド、ホ
スゲン、ジホスゲン、カルボニルジイミダゾール等の結
合試薬の存在下に行われることを特徴とする方法(特開
平4−216822号公報)などが知られているが、い
ずれも工業的見地からは高価な縮合剤を多量に必要とす
ることや、副生成物の処理等の問題、得られるポリエス
テルが実用的な機械的強度を有する分子量に達しない等
の問題があり、実用化される見通しはなく、実験的合成
法にとどまっているというのが現状である。
【0007】また一方、ハロイミニウム塩を用いた研究
例は古くから知られており、T.Fujisawa e
t al,Chem.Soc.Jpn.,Chem.L
ett.,1891(1982)や、特開昭62−45
223号公報、特開平4−308538号公報、特開平
5−97714号公報、特開平6−2347251号公
報、特開平6−247946号公報に開示されている
が、いずれの場合もアルコール類とカルボン酸類とのエ
ステル化剤や、一級アルコール類のハロゲン化剤、アル
デヒドオキシム類からのニトリル類の合成試薬、チオ尿
素類からのカルボジイミド類の合成試薬、N−アシルア
ントラニル酸類からの4−オキソ−1,3−ベンゾオキ
サジン類の合成試薬として有効なことが示されているに
すぎず、本発明の様なポリエステル類重合用重合剤とし
てきわだった効力を有することは最近まで全く明らかに
されていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、カルボキシ
ル基を有する化合物とヒドロキシ基を有する化合物とを
反応させ連結することにより、高分子量を有するポリエ
ステルの簡便な製造方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、カルボキ
シル基を有する化合物とヒドロキシ基を有する化合物と
を反応させ連結することを簡便に行うことを目的として
鋭意検討した結果、驚くべきことに、ハロイミニウム
塩、および、pKaが4.9以上8.0未満である3級
アミン類(但し、ピリジンおよびピコリンを除く)の共
存下に、カルボキシル基を有する化合物とヒドロキシ基
を有する化合物を反応させ連結することにより、高分子
量を有するポリエステルが容易に得られることを見出だ
し本発明を完成した。
【0010】すなわち本発明は、ハロイミニウム塩、お
よび、酸解離定数の逆数の対数値が4.9以上8.0未
満である3級アミン類(但し、ピリジンおよびピコリン
を除く)の共存下、カルボキシル基を有する化合物とヒ
ドロキシ基を有する化合物とを反応させ連結することを
特徴とする、ポリエステルの製造方法であり、ハロイミ
ニウム塩、および、酸解離定数の逆数の対数値が4.9
以上8.0未満である3級アミン類(但し、ピリジンお
よびピコリンを除く)の共存下、少なくとも1個のカル
ボキシル基と少なくとも1個のヒドロキシ基を同一分子
内に有する化合物を反応させ連結することからなるポリ
エステルの製造方法であり、ハロイミニウム塩、およ
び、酸解離定数の逆数の対数値が4.9以上8.0未満
である3級アミン類(但し、ピリジンおよびピコリンを
除く)の共存下、2個以上のカルボキシル基を有する化
合物と2個以上のヒドロキシ基を有する化合物とを反応
させ連結することからなるポリエステルの製造方法であ
り、ハロイミニウム塩、および、酸解離定数の逆数の対
数値が4.9以上8.0未満である3級アミン類(但
し、ピリジンおよびピコリンを除く)の共存下、少なく
とも1個のカルボキシル基と少なくとも1個のヒドロキ
シ基を同一分子内に有する化合物と、2個以上のカルボ
キシル基を有する化合物および/または2個以上のヒド
ロキシ基を有する化合物を反応させ連結することからな
るポリエステルの製造方法であり、酸解離定数の逆数の
対数値が4.9以上8.0未満である3級アミン類が、
キノリン、イソキノリン、N,N−ジメチルピペラジ
ン、キナルジン、3,5−ルチジン、2,6−ルチジ
ン、4−メチルモルホリン、4−エチルモルホリン、
2,4,6−コリジンから選ばれる少なくとも1種以上
の3級アミン類である製造方法であり、少なくとも1個
のカルボキシル基と少なくとも1個のヒドロキシ基を同
一分子内に有する化合物が、乳酸、グリコール酸、3−
ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ
バレリン酸、5−ヒドロキシバレリン酸、4−ヒドロキ
シ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトイック酸から
選ばれる少なくとも1種以上の化合物である製造方法で
あり、2個以上のカルボキシル基を有する化合物が、コ
ハク酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン
酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸、
イソフタル酸から選ばれる少なくとも1種の化合物であ
る製造方法であり、2個以上のヒドロキシ基を有する化
合物が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4
−ブタンジオール、1、6−ヘキサンジオール、ビスフ
ェノールA、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから選
ばれる少なくとも1種以上の化合物である製造方法であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるハロイミニウ
ム塩は、下式(1)
【化1】 (式中X1、X2はハロゲン原子を表し同一であっても異
なっていてもよい。)で表される構造を分子内に含有し
ている化合物であり、環状化合物であってもなくても、
上記構造さえ有している化合物であれば何ら問題ない。
【0012】一般的なハロイミニウム塩としては、N,
N−ジメチルクロロメチレンイミニウムクロライド、
N,N−ジフェニルシクロヘキシルメチレンイミニウム
クロライド、N,N−ジフェニルクロロ−p−メトキシ
フェニルメチレンイミニウムクロライド、N,N,
N’,N’−テトラメチルクロロホルムアミジニウムク
ロライド、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニ
ウムクロライド、2−クロロ−1,3−ジエチルイミダ
ゾリニウムクロライド、2−クロロ−1,3−ジプロピ
ルイミダゾリニウムクロライド、2−クロロ−1,3−
ジブチルイミダゾリニウムクロライド、2−クロロ−
1,3−ジヘキシルイミダゾリニウムクロライド、2−
クロロ−1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリニウムク
ロライド、2−クロロ−1,3−ジフェニルイミダゾリ
ニウムクロライド、2−クロロ−1,3−ジメチル−
3,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムクロライ
ド等のクロライド類が挙げられるがフロライド類、ブロ
マイド類、アイオダイド類でも同様に使用できる。また
これらハロイミニウム塩は、粉体として使用することも
できるし、適当な溶剤に溶解または懸濁させた状態にお
いても何ら問題なく使用することができるし、数種のハ
ロイミニウム塩を併用することもできる。
【0013】本発明においてpKa(酸解離定数の逆数
の対数値)とは、水系溶液中25℃で測定されたpKa
であり、例えば、3級アミン類の水溶液あるいはアルコ
ール性水溶液等を塩酸やヨウ素酸等の滴定液を用いて2
5℃で滴定し、または、3級アミン類の塩酸塩の水溶液
あるいはアルコール性水溶液等を、水酸化ナトリウムや
ナトリウムメチラート等の滴定液を用い25℃で滴定
し、50%中和された時点におけるpH値のことであ
る。この方法で求められる3級アミン類のそれぞれのp
Kaは、例えば、キノリン4.97、イソキノリン5.
36、N,N−ジメチルピペラジン5.64、キナルジ
ン5.74、3,5−ルチジン6.14、2,6−ルチ
ジン6.60、4−メチルモルホリン7.38である。
【0014】本発明に使用される3級アミン類は、例え
ば、キノリン、イソキノリン、N,N−ジメチルピペラ
ジン、N,N−ジエチルピペラジン、キナルジン、2−
エチルピリジン、4−エチルピリジン、3,5−ルチジ
ン、2,6−ルチジン、4−メチルモルホリン、4−エ
チルモルホリン、2,4,6−コリジン等が挙げられる
が、ピリジンおよびピコリンを除くpKaが4.9以上
8.0未満である3級アミン類でありさえすれば特に制
限はなく、これらの1種類を使用しても、複数種の3級
アミンを同時に使用してもよい。pKaが4.9以上
8.0未満の範囲の3級アミンを使用すると、添加時期
や反応温度を特に選ばなくともエステル化反応は円滑に
進行し、高分子量を有するポリエステルを、マイルドな
条件下で短時間に得ることができる。pKaが4.9未
満では、ハロゲン化水素を脱離させる能力に乏しいた
め、反応の進行が遅かったり、全く反応しないことがあ
り、pKaが8.0以上では、3級アミンの添加時期や
反応温度を慎重に選ばなければ反応が進行しないことが
あったり、あるいは副反応によりポリマーの末端を封止
する不純物が生成するため、実用的な機械的強度に足る
分子量を有するポリエステルが得られない場合がある、
等の問題がある。
【0015】本発明におけるポリエステル類の製造方法
に使用される化合物としては、カルボキシル基とヒドロ
キシ基さえ有していれば脂肪族化合物でも芳香族化合物
でも全く問題なくその分子量も特に限定されるものでは
ない。さらにカルボキシル基とヒドロキシ基が同一分子
内に存在していてもよいし、異なった分子内に存在して
いてもよい。また、カルボキシル基およびヒドロキシ基
の数は、直鎖状高分子を得るためにはカルボキシル基の
数とヒドロキシ基の数は等しい方が好ましいが、特に限
定されるものではない。
【0016】本発明におけるポリエステル類の製造方法
において使用される化合物としては例えば、乳酸、グリ
コール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、
3−ヒドロキシバレリン酸、5−ヒドロキシバレリン
酸、6−ヒドロキシカプロン酸、酒石酸や、下図に示さ
れるような構造を有する芳香族系のヒドロキシカルボン
酸類およびこれらのオリゴマー化合物等の同一分子内に
カルボキシル基とヒドロキシ基を有するものが挙げられ
る。
【0017】
【化2】
【0018】また、多価ヒドロキシ類と多価カルボン酸
類との組合わせのようにカルボキシル基とヒドロキシ基
が異なる分子内に存在する場合においても何ら問題なく
使用することができる。例えば、本発明において使用さ
れる多価ヒドロキシ類としては、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブ
タンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ポリテトラメチレングリ
コール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4
−ベンゼンジメタノール、トリメチロールプロパン、ト
リメチローツエタン、トリメチロールヘプタン、1,
2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリ
オールや、下図に示されるような構造を有する芳香族系
のジヒドロキシ化合物類が挙げられる。
【0019】
【化3】
【0020】また一方、これらヒドロキシ基を有する化
合物と反応させる多価カルボン酸類としてはコハク酸、
シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデ
カン二酸、ドデカン二酸、フェニルコハク酸、1,4−
フェニレンジ酢酸、マレイン酸、フマル酸や、下図に示
されるような構造を有するジカルボン酸化合物類が挙げ
られる。
【0021】
【化4】
【0022】これらカルボキシル基とヒドロキシ基が異
なる分子中に存在する場合も、上記のカルボキシル基と
ヒドロキシ基が同一分子内に存在する場合と同様にそれ
らのオリゴマー化合物も同様に使用することができる。
さらには、カルボキシル基とヒドロキシ基が同一分子内
に存在する化合物の組合わせとを併用し、いわゆる共重
合体を製造することも可能である。
【0023】本発明において使用されるハロイミニウム
塩の使用量は、カルボキシル基に対して化学量論量以上
であれば問題ないが、通常化学量論量に対して1〜5倍
量用いる。好ましくは1〜2.5倍量である。
【0024】反応進行中、ハロイミニウム塩はハロゲン
化水素を放出しながら重合体の生成が進行する。そのた
め、高分子量のポリエステル類を得るためには反応系内
のハロゲン化水素を除去する必要がある。したがって、
本発明において使用される、pKaが4.9以上8.0
未満である3級アミン類の使用量は、反応により生成し
得るハロゲン化水素に対して化学量論量以上であれば問
題ないが、通常化学量論量に対して1〜5倍量用いる。
好ましくは1.1〜3倍量である。例えば、ハロイミニ
ウム塩に2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウ
ムクロライドを使用し、3級アミンにイソキノリンを使
用する場合、系内のカルボキシル基に対して等モル以上
の2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロ
ライドと、カルボキシル基に対して2倍モル以上のイソ
キノリンを使用すればよい。
【0025】本発明の反応は0℃以上100℃以下で行
うのが良い。100℃を超える温度では、原料またはポ
リマー鎖末端のヒドロキシ基がハロゲン原子に置換され
た不純物(以下ハロゲン置換体と略記する。)が生成し
て末端を封止するため、得られるポリマーの分子量が低
くなり、好ましくない。一方、0℃よりも低い温度での
反応も可能ではあるが、0℃よりも低い温度での反応は
冷媒を必要とし、不経済である。上記のハロゲン置換体
のモノマーは、得られたポリマーを加水分解し、その中
に含まれる、ヒドロキシ基を有する原料化合物のヒドロ
キシ基がハロゲン原子に置換された化合物を分析するこ
とにより定量できる。ポリマーを加水分解した際に得ら
れるハロゲン置換体モノマーは、原料化合物に対して4
000モルppm以下に抑えるのが良い。4000モル
ppmを超える場合は高分子量を有するポリマーが得ら
れなくなり好ましくない。
【0026】また反応系内の雰囲気は、系外の水分の混
入を防ぐために窒素、アルゴン等の不活性ガスでパージ
するのが好ましいが、密閉系でも問題なく実施できる。
【0027】本発明の方法により得られるポリエステル
の分子量は、溶媒の有無および種類と量、反応温度、反
応時間、使用するハロイミニウム塩、3級アミン類の種
類と量を選択することにより種々の分子量のものが得ら
れる。
【0028】本発明においては、副生成物として、ハロ
ゲン化水素と3級アミンとからなる塩と、ハロイミニウ
ム塩を構成する化合物が生成する(例えば2−クロロ−
1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロライドからは
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが生成す
る。)。3級アミン類は公知の方法により容易に回収す
ることができる。また、ハロイミニウム塩を構成する化
合物は、蒸留等の公知の方法により分離することがで
き、特開昭59−25375号公報等に開示されている
ように、ホスゲン等の安価なハロゲン化剤と反応するこ
とにより、容易にハロイミニウム塩に再生することがで
きるため、回収して何度でも繰り返し使用することがで
きる。
【0029】以下に実施例を示すが、本発明はこれに限
定されるものではない。対数粘度、重量平均分子量の測
定法を以下に示す。 対数粘度 対数粘度ηinhは次式により計算した。
【数1】 1;溶媒をウベローデ型粘度計で測定した時の落下時
間 t0;ポリマーを溶解させた溶液の落下時間 C ;試料の濃度(g/dl) 尚、対数粘度を測定する際に用いる溶媒は、得られたポ
リマーを溶解し得る溶媒を適宜選択して用いた。
【0030】重量平均分子量 下記条件で、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー
(GPC)を用い、ポリスチレンを標準サンプルとして
測定した。 装置:Shodex製 GPC system−11 溶離液:クロロホルム
【0031】実施例1 4−ヒドロキシ安息香酸13.81g(0.1モル)、
6−ヒドロキシ−2−ナフトイック酸18.82g
(0.1モル)、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダ
ゾリニウムクロライド(以下DMCと略記する。)3
7.19g(0.22モル)、イソキノリン62.00
g(0.48モル)、キシレン130gを混合し、40
℃で2時間撹拌した。反応終了後、この溶液を濾過し、
イソプロピルアルコール400gで洗浄し、乾燥後2
8.1g(収率96.8%)のポリエステルを得た。得
られたポリエステルは、濃度0.5g/dlでp−クロ
ロフェノール中180℃に加熱しても全く溶解しなかっ
たため、対数粘度を測定することはできなかった。
【0032】実施例2 4−ヒドロキシ安息香酸2.76g(0.02モル)、
4,4’−ジヒドロキシビフェニル1.86g(0.0
1モル)、テレフタル酸1.66g(0.01モル)、
DMC7.44g(0.044モル)、イソキノリン1
4.21g(0.11モル)とベンゼン25gを混合
し、40℃で約1時間撹拌した。得られた反応溶液を多
量のイソプロピルアルコールに装入し、ホモジナイザー
を用いて湿式粉砕した後、ポリエステルを濾別し、イソ
プロピルアルコールで洗浄を繰り返し、乾燥した。得ら
れたポリマーはペンタフルオロフェノール中、0.1g
/dlの濃度、60℃で測定したとき0.62dl/g
の対数粘度を示した。
【0033】実施例3 テレフタル酸16.6g(0.1モル)、エチレングリ
コール6.21g(0.1モル)、4−ヒドロキシ安息
香酸20.72g(0.15モル)、DMC65.8g
(0.39モル)、イソキノリン109.79g(0.
85モル)、クロロホルム250gを混合し、40℃で
4時間撹拌した。この反応溶液を多量のイソプロピルア
ルコールに排出し、ホモジナイザーを用いて湿式粉砕し
た後濾別し、イソプロピルアルコールで洗浄後乾燥し
た。得られたポリエステルのペンタフルオロフェノール
中、0.1g/dlの濃度、60℃で測定した対数粘度
は1.60dl/gであった。
【0034】実施例4 テレフタル酸3.32g(0.02モル)、ビスフェノ
ールA4.57g(0.02モル)、DMC7.44g
(0.044モル)、イソキノリン16.79g(0.
13モル)と1,2−ジクロロエタン75gを混合し
て、室温で2時間撹拌した。この反応溶液に多量のキシ
レンを加えポリエステルを濾別した後、水およびアセト
ンで洗浄を繰り返した。乾燥後ポリエステル6.98g
(収率97.4%)を得た。テトラクロロエタン/フェ
ノール(40/60)混合溶液中、濃度0.5dl/g
の濃度、35℃で測定した対数粘度は1.21g/dl
であった。
【0035】実施例5 L−酒石酸30.02g(0.2モル)、DMC37.
19g(0.22モル)、イソキノリン85.25g
(0.66モル)、キシレン120gを混合し、40℃
で2時間撹拌した。この溶液からポリ酒石酸を濾別し、
イソプロピルアルコールで洗浄後乾燥して、ポリ酒石酸
の粉末25.6g(収率97.0%)を得た。このポリ
マーを各種溶媒に溶解しようと試みたが、ゲル状物とな
り、対数粘度の測定は不可能であった。
【0036】実施例6 4−ヒドロキシ桂皮酸32.83g(0.2モル)、D
MC37.19g(0.22モル)、イソキノリン7
1.04g(0.55モル)、塩化メチレン100gを
混合し、室温で2時間撹拌した。この溶液を多量のイソ
プロピルアルコールに排出し、ホモジナイザーで湿式粉
砕した後ポリマーを濾別し、イソプロピルアルコールで
洗浄後乾燥した。得られたポリ−4−ヒドロキシ桂皮酸
は、28.8g(収率98.6%)であり、p−クロロ
フェノールに0.5g/dlの濃度に溶解し、35℃で
測定した対数粘度の値は0.86dl/gであった。
【0037】実施例7 4−ヒドロキシ桂皮酸16.42g(0.10モル)、
4−ヒドロキシ安息香酸13.81g(0.10モ
ル)、DMC37.19g(0.22モル)、イソキノ
リン71.04g(0.55モル)、塩化メチレン10
0gを混合し、室温で2時間撹拌した。この溶液を多量
のイソプロピルアルコールに排出し、ホモジナイザーで
湿式粉砕した後ポリマーを濾別し、イソプロピルアルコ
ールで洗浄後乾燥した。得られた4−ヒドロキシ桂皮酸
と4−ヒドロキシ安息香酸のコポリエステルは25.6
4g(収率96.3%)であり、p−クロロフェノール
に0.5g/dlの濃度に溶解し、35℃で測定した対
数粘度の値は1.08dl/gであった。
【0038】実施例8 セバシン酸10.11g(0.05モル)、アジピン酸
7.31g(0.05モル)、1,4−ブタンジオール
9.01g(0.10モル)、DMC37.19g
(0.22モル)、イソキノリン71.04g(0.5
5モル)、1,2−ジクロロエタン150gを混合し、
室温で4時間撹拌した。この反応溶液をキシレン160
gに排出してポリマーを濾別し、イソプロピルアルコー
ルで洗浄後乾燥して、ポリエステル21.8g(収率9
5.4%)を得た。このポリエステルの重量平均分子量
は、131,000であった。
【0039】実施例9 コハク酸5.90g(0.05モル)、アジピン酸7.
31g(0.05モル)、エチレングリコール6.21
g(0.10モル)、DMC37.19g(0.22モ
ル)、イソキノリン71.04g(0.55モル)、
1,2−ジクロロエタン150gを混合し、室温で1時
間反応させた。得られた反応溶液を実施例8と同様の方
法で処理して、ポリエステル14.9g(収率94.1
%)を得た。このポリエステルの重量平均分子量は10
1,000であった。
【0040】実施例10 コハク酸59.05g(0.50モル)、1,4−ブタ
ンジオール45.06g(0.50モル)、DMC18
6.0g(1.1モル)、イソキノリン341.0g
(2.64モル)、塩化メチレン500gを混合し、室
温で4時間撹拌した。この反応溶液を多量のイソプロピ
ルアルコールに排出してポリマーを濾別した後、イソプ
ロピルアルコールで洗浄後乾燥した。得られたポリブチ
レンサクシネートは97.1g(収率94.9%)であ
り、重量平均分子量は158,000であった。
【0041】実施例11 コハク酸59.05g(0.50モル)、1,4−ブタ
ンジオール45.51g(0.505モル)、酸化第1
錫0.86gを、窒素雰囲気下、150℃、常圧で2時
間加熱撹拌して、生成する水を系外へ除去した。得られ
たポリブチレンサクシネートのオリゴマーの重量平均分
子量は6,000であった。ここに塩化メチレン500
gを装入してオリゴマーを溶解後、DMC3.17g
(0.0188モル)、イソキノリン6.07g(0.
047モル)を混合し、室温で2時間撹拌した。この反
応溶液を多量のイソプロピルアルコールに排出してホモ
ジナイザーを用いて湿式粉砕したポリマーを濾別した
後、イソプロピルアルコールで洗浄後乾燥した。得られ
たポリブチレンサクシネートは80.2g(収率93.
2%)であり、重量平均分子量は114,000であっ
た。
【0042】実施例12 コハク酸59.05g(0.50モル)、アジピン酸7
3.08g(0.50モル)、1,6−ヘキサンジオー
ル118.18g(1.0モル)、DMC371.9g
(2.2モル)、イソキノリン710.38g(5.5
モル)、塩化メチレン1200gを混合し、室温で6時
間撹拌した。この反応溶液を多量のイソプロピルアルコ
ールに排出してホモジナイザーを用いて湿式粉砕したポ
リマーを濾別した後、イソプロピルアルコールで洗浄後
乾燥した。得られたポリエステルは201.0g(収率
93.8%)であり、重量平均分子量は173,000
であった。
【0043】実施例13 温度計、撹拌翼、留出管、窒素吹き込み管を備えた50
0mlの4つ口フラスコに90%L−乳酸500g
(5.0モル)を装入し、窒素気流下(100g/
H)、160℃で8時間加熱撹拌し、遊離水及び生成水
を系外へ除去して、乳酸オリゴマー326g(収率9
0.5%)を得た。得られたオリゴマーの重量平均分子
量は3,600であり、塩化メチレン/メタノール(7
/3)溶液中で0.5N−ナトリウムメチラート/メタ
ノール溶液を用いて、滴定によりこのオリゴマーの酸価
を測定したところ、カルボキシル基の濃度は9.30×
10−4mol/gであった。このオリゴマー20g
(カルボキシル基0.0186モル)を塩化メチレン8
0gに溶解した後、DMC3.46g(0.02モ
ル)、イソキノリン7.75g(0.06モル)を混合
し、1分程度振とうしてから室温で2時間静置して重合
した。得られたポリ乳酸の分子量は212,000であ
った。
【0044】実施例14 イソキノリン7.75g(0.06モル)をキノリン
7.75g(0.06モル)に変更した以外は、実施例
13に準拠した。得られたポリ乳酸の重量平均分子量は
165,000であった。
【0045】実施例15 イソキノリン7.75g(0.06モル)をN,N−ジ
メチルピペラジン3.43g(0.03モル)に変更し
た以外は、実施例13に準拠した。得られたポリ乳酸の
重量平均分子量は121,000であった。
【0046】実施例16 イソキノリン7.75g(0.06モル)をキナルジン
8.59g(0.06モル)に変更した以外は、実施例
13に準拠した。得られたポリ乳酸の重量平均分子量は
108,000であった。
【0047】実施例17 イソキノリン7.75g(0.06モル)を2−エチル
ピリジン6.43g(0.06モル)に変更した以外
は、実施例13に準拠した。得られたポリ乳酸の重量平
均分子量は214,000であった。
【0048】実施例18 イソキノリン7.75g(0.06モル)を4−エチル
ピリジン6.43g(0.06モル)に変更した以外
は、実施例13に準拠した。得られたポリ乳酸の重量平
均分子量は215,000であった。
【0049】実施例19 イソキノリン7.75g(0.06モル)を3,5−ル
チジン6.43g(0.06モル)に変更した以外は、
実施例13に準拠した。得られたポリ乳酸の重量平均分
子量は233,000であった。
【0050】実施例20 イソキノリン7.75g(0.06モル)を2,6−ル
チジン6.43g(0.06モル)に変更した以外は、
実施例13に準拠した。得られたポリ乳酸の重量平均分
子量は160,000であった。
【0051】実施例21 イソキノリン7.75g(0.06モル)を4−メチル
モルホリン6.07g(0.06モル)に変更した以外
は、実施例13に準拠した。得られたポリ乳酸の重量平
均分子量は158,000であった。
【0052】実施例22 イソキノリン7.75g(0.06モル)を2,4,6
−コリジン7.27g(0.06モル)に変更した以外
は、実施例13に準拠した。得られたポリ乳酸の重量平
均分子量は109,000であった。
【0053】実施例23 DMC3.46g(0.02モル)を2−クロロ−1,
3−ジエチルイミダゾリニウムクロライド3.94g
(0.02モル)に変更した以外は、実施例13に準拠
した。得られたポリ乳酸の重量平均分子量は191,0
00であった。
【0054】実施例24 DMC3.46g(0.02モル)を2−クロロ−1,
3−ジプロピルイミダゾリニウムクロライド4.50g
(0.02モル)に変更した以外は、実施例13に準拠
した。得られたポリ乳酸の重量平均分子量は190,0
00であった。
【0055】実施例25 DMC3.46g(0.02モル)を2−クロロ−1,
3−ジブチルイミダゾリニウムクロライド5.06g
(0.02モル)に変更した以外は、実施例13に準拠
した。得られたポリ乳酸の重量平均分子量は197,0
00であった。
【0056】比較例1 イソキノリン7.75g(0.06モル)をpKaが
0.72である2−クロロピリジン6.81g(0.0
6モル)に変更し、重合時間2時間を24時間に変更し
た以外は、実施例13に準拠した。得られたポリ乳酸の
重量平均分子量は3,600であり、分子量は全く増大
しなかった。
【0057】比較例2 2−クロロピリジン6.81g(0.06モル)を、p
Kaが4.85であるヘキサメチレンテトラミン8.4
1g(0.06モル)に変更した以外は比較例1に準拠
した。得られたポリ乳酸の重量平均分子量は3,600
であり、分子量は全く増大しなかった。
【0058】比較例3 2−クロロピリジン6.81g(0.06モル)を、p
Kaが4.75であるN,N−ジメチルアニリン7.2
7g(0.06モル)に変更した以外は比較例1に準拠
した。得られたポリ乳酸の重量平均分子量は8,000
であり、分子量はほとんど増大しなかった。
【0059】比較例4 2−クロロピリジン6.81g(0.06モル)を、p
Kaが8.35であるトリ−n−オクチルアミン21.
22g(0.06モル)に変更した以外は比較例1に準
拠した。重合開始後2時間におけるポリ乳酸の重量平均
分子量は68,000で、重合開始後24時間における
重量平均分子量は88、000であり、重合速度は遅
く、重量平均分子量100,000以上の高分子量を有
するポリ乳酸は得られなかった。
【0060】比較例5 2−クロロピリジン6.81g(0.06モル)を、p
Kaが9.03であるN,N−ジメチルベンジルアミン
8.11g(0.06モル)に変更した以外は比較例1
に準拠した。重合開始後2時間におけるポリ乳酸の重量
平均分子量は92,000で、重合開始後24時間にお
ける重量平均分子量は97、000であった。重合速度
は速いが、ポリマー鎖末端がハロゲン置換体で封止され
るため、その後分子量は増大せず、重量平均分子量10
0,000以上には至らなかった。
【0061】比較例6 2−クロロピリジン6.81g(0.06モル)を、p
Kaが10.72であるトリエチルアミン6.07g
(0.06モル)に変更した以外は比較例1に準拠し
た。重合開始後2時間におけるポリ乳酸の重量平均分子
量は95,000で、重合開始後24時間における重量
平均分子量は98、000であった。重合速度は速い
が、ポリマー鎖末端がハロゲン置換体で封止されるた
め、その後分子量は増大せず、重量平均分子量100,
000以上には至らなかった。
【0062】
【発明の効果】ハロイミニウム塩とpKaが4.9以上
8.0未満である3級アミン類を併用することにより、
高分子量を有するポリエステルが容易に得られることを
明らかにした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 ゆきこ 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 玉井 正司 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロイミニウム塩、および、酸解離定数の
    逆数の対数値が4.9以上8.0未満である3級アミン
    類(但し、ピリジンおよびピコリンを除く)の共存下、
    カルボキシル基を有する化合物とヒドロキシ基を有する
    化合物とを反応させ連結することを特徴とする、ポリエ
    ステルの製造方法。
  2. 【請求項2】ハロイミニウム塩、および、酸解離定数の
    逆数の対数値が4.9以上8.0未満である3級アミン
    類(但し、ピリジンおよびピコリンを除く)の共存下、
    少なくとも1個のカルボキシル基と少なくとも1個のヒ
    ドロキシ基を同一分子内に有する化合物を反応させ連結
    することからなるポリエステルの製造方法。
  3. 【請求項3】ハロイミニウム塩、および、酸解離定数の
    逆数の対数値が4.9以上8.0未満である3級アミン
    類(但し、ピリジンおよびピコリンを除く)の共存下、
    2個以上のカルボキシル基を有する化合物と2個以上の
    ヒドロキシ基を有する化合物とを反応させ連結すること
    からなるポリエステルの製造方法。
  4. 【請求項4】ハロイミニウム塩、および、酸解離定数の
    逆数の対数値が4.9以上8.0未満である3級アミン
    類(但し、ピリジンおよびピコリンを除く)の共存下、
    少なくとも1個のカルボキシル基と少なくとも1個のヒ
    ドロキシ基を同一分子内に有する化合物と、2個以上の
    カルボキシル基を有する化合物および/または2個以上
    のヒドロキシ基を有する化合物を反応させ連結すること
    からなるポリエステルの製造方法。
  5. 【請求項5】酸解離定数の逆数の対数値が4.9以上
    8.0未満である3級アミン類が、キノリン、イソキノ
    リン、N,N−ジメチルピペラジン、キナルジン、3,
    5−ルチジン、2,6−ルチジン、4−メチルモルホリ
    ン、4−エチルモルホリン、2,4,6−コリジンから
    選ばれる少なくとも1種以上の3級アミン類である請求
    項1〜4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】少なくとも1個のカルボキシル基と少なく
    とも1個のヒドロキシ基を同一分子内に有する化合物
    が、乳酸、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒ
    ドロキシ酪酸、3−ヒドロキシバレリン酸、5−ヒドロ
    キシバレリン酸、4−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロ
    キシ−2−ナフトイック酸から選ばれる少なくとも1種
    以上の化合物である請求項2または4記載の製造方法。
  7. 【請求項7】2個以上のカルボキシル基を有する化合物
    が、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジ
    ピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル
    酸、イソフタル酸から選ばれる少なくとも1種の化合物
    である請求項3または4記載の製造方法。
  8. 【請求項8】2個以上のヒドロキシ基を有する化合物
    が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
    エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピ
    レングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブ
    タンジオール、1、6−ヘキサンジオール、ビスフェノ
    ールA、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから選ばれ
    る少なくとも1種以上の化合物である請求項3または4
    記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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