JP4567983B2 - バイオ液晶ポリマーおよび成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、バイオ資源としての生物由来化合物あるいはこの誘導体からなり、所定の条件で液晶性を示すバイオ液晶ポリマーおよび成形体に関し、特に、環境循環型であって、医療用部品、電子・電気部品、自動車部品等の広範囲の分野に使用できる液晶ポリマーおよび成形体に関する。
従来の液晶ポリマーには、溶媒で溶かして成形するライオトロピック型と、熱により成形するサーモトロピック型がある。ライオトロピック型では、芳香族ポリアミド、ポリフェニレンビスベンゾチアゾールが用いられ、サーモトロピック型では、ポリエステル系(芳香族ジオール系、芳香族ジカルボン酸系、ヒドロキシカルボン酸系のモノマー)が用いられている。この液晶ポリマーは、結晶状態において高い機械的強度を有することから、電子・電気部品に使用することができる。
しかし、それらは、簡単には分解しないで環境に蓄積されるという環境蓄積型の物質であり、分解すると水と二酸化炭素になり、環境に影響を与えないという環境循環型を目指す近年の社会の要請に反する。
そこで、環境循環型であり、生物由来の従来のポリマーとしてポリ乳酸が実用化されている(例えば、非特許文献1参照。)。
このポリ乳酸は、トウモロコシやサツマイモなどの植物資源から得られたデンプンから製造され、廃棄したときは、加水分解や微生物分解により、水と二酸化炭素に分解される。このポリ乳酸は、農業用フィルム、使い捨て容器、文房具として使用されている。
土井義治編集、「生分解プラスチックハンドブック」、初版、株式会社エヌ・ティー・エス、1995年5月26日、第576頁〜第581頁
しかし、従来の乳酸からなるポリマーは、熱変形温度が約60℃と低く、自動車用内装部品、外装部品、エンジン関係など耐熱性が必要な部品として使用できない等、使用個所に制限があるという問題がある。
従って、本発明の目的は、環境循環型であって、医療用部品、電子・電気部品、自動車部品等の広範囲の分野に使用できるバイオ液晶ポリマーおよび成形体を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、主鎖に芳香環を有する生物由来化合物あるいはこの誘導体からなり、所定の条件で液晶性を示し、生体適合性を有することを特徴とするバイオ液晶ポリマーを提供する。
この構成によれば、液晶性を示すため、高い機械的強度と弾性率を有する。さらには、生体適合性を有するため、体内に埋め込まれる人工血管や骨の固定ねじ等の医療用部品に使用可能となる。
前記主鎖に芳香環を有する生物由来化合物あるいはこの誘導体は、所定の条件で溶解性を有することが好ましい。
前記所定の条件は、所定の温度条件であることが好ましい。
本発明は、前記目的を達成するため、ポリ4−ヒドロキシ桂皮酸あるいはポリリトコール酸からなり、生体適合性を有することを特徴とするバイオ液晶ポリマーを提供する。
本発明は、前記目的を達成するため、反応性官能基を2つ以上有し重合性を持つ主鎖に芳香環を有する生物由来化合物あるいはこの誘導体の1種からなるホモポリマーまたは2種以上からなる共重合体により構成されることを特徴とするバイオ液晶ポリマーを提供する。
本発明は、前記目的を達成するため、反応性官能基を2つ以上有し重合性を持つ芳香環、脂環、2重結合、3重結合の少なくとも1つの剛直な構造部位を主鎖に有した生物由来化合物あるいはこの誘導体からなるホモポリマーによって構成されることを特徴とするバイオ液晶ポリマーを提供する。
この構成によれば、芳香環、脂環、2重結合、3重結合の少なくとも1つの剛直な構造部位を有した生物由来化合物を含むため、高い機械的強度、耐熱性を有するポリマーを製造することが可能となる。
前記ホモポリマーは、クロロゲン酸類から選択される1種の主鎖に芳香環を有する生物由来化合物からなることが好ましい。
前記共重合体は、クロロゲン酸類から選択される2種の主鎖に芳香環を有する生物由来化合物からなることが好ましい。
前記共重合体は、4−ヒドロキシ桂皮酸と、前記4−ヒドロキシ桂皮酸を除くクロロゲン酸類から選択される1種の主鎖に芳香環を有する生物由来化合物とからなることが好ましい。
本発明は、前記目的を達成するため、反応性官能基を2つ以上有し重合性を持つ芳香環、脂環、2重結合、3重結合の少なくとも1つの剛直な構造部位を主鎖に有した生物由来化合物あるいはこの誘導体からなる共重合体によって構成されることを特徴とするバイオ液晶ポリマーを提供する。
本発明は、前記目的を達成するため、4−ヒドロキシ桂皮酸と、反応性官能基を2つ以上有し重合性を持つ芳香環、脂環、2重結合、3重結合の少なくとも1つの剛直な構造部位を主鎖に含む生物由来化合物あるいはこの誘導体の少なくとも1種とからなる共重合体によって構成されることを特徴とするバイオ液晶ポリマーを提供する。
本発明は、前記目的を達成するため、4−ヒドロキシ桂皮酸と、反応性官能基を2つ以上有し重合性を持ち剛直な構造部位を含むアミノ酸、糖類、テルペン類、フラボノイド類、ステロイド類から選択される主鎖に芳香環を有する生物由来化合物の少なくとも1種とからなる共重合体によって構成されることを特徴とするバイオ液晶ポリマーを提供する。
本発明は、前記目的を達成するため、4−ヒドロキシ桂皮酸とリトコール酸との共重合体からなることを特徴とするバイオ液晶ポリマーを提供する。
前記リトコール酸を、0を越え70mol%以下含有することが好ましい。
前記リトコール酸を、0を越え30mol%以下含有することが好ましい。
本発明は、前記目的を達成するため、反応性官能基を2つ以上有し重合性を持つ主鎖に芳香環を有する生物由来化合物あるいはこの誘導体の1種からなるホモポリマーまたは前記主鎖に芳香環を有する生物由来化合物の2種以上からなる共重合体により構成され、繊維状に形成されたことを特徴とするバイオ液晶ポリマーを提供する。
本発明は、前記目的を達成するため、4−ヒドロキシ桂皮酸とリトコール酸との共重合体、ポリ4−ヒドロキシ桂皮酸またはポリリトコール酸からなることを特徴とする成形体を提供する。
本発明は、前記目的を達成するため、4−ヒドロキシ桂皮酸とリトコール酸との共重合体、ポリ4−ヒドロキシ桂皮酸またはポリリトコール酸からなり、生体適合部品に適用されることを特徴とする成形体を提供する。
この構成によれば、ポリ4−ヒドロキシ桂皮酸またはポリリトコール酸は、高い機械的強度および生体適合性を有するため、体内に埋め込まれる人工血管や骨の固定ねじ等の医療用部品に使用可能となる。
本発明は、前記目的を達成するため、4−ヒドロキシ桂皮酸とリトコール酸との共重合体、ポリ4−ヒドロキシ桂皮酸またはポリリトコール酸からなり、耐熱性または機械的強度が要求される部品、あるいは耐熱性および機械的強度が要求される部品に適用されることを特徴とする成形体を提供する。
本発明は、前記目的を達成するため、4−ヒドロキシ桂皮酸とカフェー酸との共重合体からなることを特徴とするバイオ液晶ポリマーを提供する。
本発明は、前記目的を達成するため、4−ヒドロキシ桂皮酸とカフェー酸との共重合体またはポリ4−ヒドロキシ桂皮酸からなり、耐熱性または機械的強度が要求される部品、あるいは耐熱性および機械的強度が要求される部品に適用されることを特徴とする成形体を提供する。
本発明は、前記目的を達成するため、4−ヒドロキシ桂皮酸とリトコール酸との共重合体、あるいはポリ4−ヒドロキシ桂皮酸からなり、光照射あるいは熱照射によって光学的特性が変化する性質を利用した光学部品に適用されることを特徴とする成形体を提供する。
本発明によれば、生物由来化合物あるいはこの誘導体からなり、所定の条件で液晶性を示し、生体適合性を有するので、環境循環型であって、医療用部品、電子・電気部品、自動車部品等の広範囲の分野に使用できる液晶ポリマーおよび成形体を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーについて説明する。このバイオ液晶ポリマーは、バイオ資源としての4−ヒドロキシ桂皮酸と他のバイオ資源としてのリトコール酸との共重合体からなり、以下に示す一般式(1)で表わされる。
Figure 0004567983
この第1の実施の形態のバイオ液晶ポリマーの製造方法の一例について説明する。四つ口フラスコに0.82g(5mmol)の例えば、4−ヒドロキシ桂皮酸(以下に示す一般式(2)で表わされる。以下、「4HCA」という。)と1.9gの(10mmol)の例えば、リトコール酸(以下に示す一般式(3)で表わされる。以下、「LCA」という。)とを入れ、これに触媒作用を有する無水酢酸(10ml)とエステル交換触媒として、例えば酢酸ナトリウムを添加した。その後、四つ口フラスコを乾燥窒素でパージし、シリコン油槽に浸漬した。四つ口フラスコを遮光材として、例えばアルミホイルで包むことにより遮光しながら、シリコン油槽を加熱し、反応させた。反応終了後、生成物を取出し、ペンタフルオロフェノールに溶解させ、その溶液をエタノールに注ぐことにより再沈殿した。この沈殿物を濾集し、ソックスレー抽出器により、メタノールで不純物を取り除いた。このようにして得られた4HCAとLCAの共重合体を減圧乾燥後、種々の測定を行った。
Figure 0004567983
Figure 0004567983
この第1の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーは、以下の性状、物性を備えている。
(1)表1は、第1の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーの溶解性を示す。表1から明らかなように、溶解性については、全てのLCA組成、すなわち、ポリ4−ヒドロキシ桂皮酸(以下「ポリ4HCA」という。(LCAが0%の場合))、ポリリトコール酸(以下「ポリLCA」という。(4HCAが0%の場合))および4HCAとLCA共重合体においてペンタフルオロフェノールに溶解する。LCAが70mol%以上においては、アセトニトリル、DMF、NMP、THF、クロロホルムに溶解する。
Figure 0004567983
(2)図1は、第1の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーの温度とLCA組成の関係を示す。図1から明らかなように、4HCAにLCAを少量(20mol%以下)導入すると、融点が上昇する。また、LCA組成が20〜70mol%のとき、融点は減少し、液晶温度領域は広がる。さらに、LCA組成が70mol%以上のとき、非晶性になる。4HCAとLCAの共重合体は、図1に示すように、LCAが約48mol%以上のときポリ4HCA(LCA組成が0mol%のとき)より低温で液晶性を示す。さらに、ネマチック状態のものを加温すると、280℃近辺から再度結晶状態になる。
図2は、第1の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーの各LCAの組成における各温度での4HCAとLCAの共重合体の偏光顕微鏡写真を示す。図2(a)〜(c)によれば、LCAが50mol%で250℃、60mol%で246℃および70mol%で218℃の場合は、縞状組織であり、ネマチック液晶性を示している。
(3)図3は、第1の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーの構造を示す。図3の矢印↓のピークの存在が結晶秩序の増加を示す。図3から明らかなように、少量(20mol%)のLCAの導入により結晶構造秩序が上がるが、LCA組成が30mol%以上ではピークがブロードとなり、結晶構造秩序が下がった。一方、結晶化度は、LCA組成割合が増加するほど低下する。
(4)図4は、本発明の第1の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーの生体適合性を示す。ポリ4HCAとLCAからなるキャストフィルム上に厚生労働省が告示した医療用具及び医用材料の基礎的な生物学的試験のガイドラインに従った細胞毒性試験に使用されるL929細胞を播種してテストを行った。その結果、LCA組成が0〜80mol%において、良好な細胞伸展性を示した。ここで、生体適合性とは、生体と平和共存できる材料の性質と定義する。
さらに詳細には、生体適合性は、血液と直接接触する条件下で問題となる血液適合性と毛細血管レベル以外では血液との接触の少ない条件下で問題となる組織適合性を主要なものとして含む。血液適合性の中で重要なのは、材料上に血液が接触した場合、血液成分が付着したり固まったりしない特性を有することである。一方、組織適合性は、適合すべき組織のレベルが多様であるためにその内容は広範であるが、要約すれば、免疫機能、細胞・組織の機能を正常な状態に維持し、必要に応じて機能の回復、強化を行いつつ細胞・組織との適切な接着性を保つことである。そのため、具体的には細胞接着性、細胞増殖性、細胞活性化性といった生化学的拒否反応がないこと、更には毒性反応(急性、慢性)がないことが重要である。
細胞伸展性とは、培養皿で増殖を行う際、すなわち、細胞が培地中に、あるいは培地表面に接して増殖を開始する際、細胞は培地中および培地表面に対して接着し、細胞から擬足が形成され培地中および培地表面を捕らえることで増殖を開始する。培地中および培地表面で細胞伸展性が認められることは、培地中および培地表面に生体適合性が存在することを示す。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る4HCAとLCA共重合体の細胞接着数を示す。これは、下記のように基準となるペレットに接着した細胞数を求めるものである。
これによれば、LCA組成が20〜50mol%であれば、細胞数が、50000個(もとの50%)接着し、50mol%以上でももとの40%以上の細胞が接着することから、4HCAとLCA共重合体が生体適合性を有することがわかる。また、共重合体のLCA組成を変化させると細胞接着数が変化することから、細胞接着数を制御することができることがわかる。
(細胞接着数を求める方法)
1.直径1センチ、高さ3〜4mmの4HCAとLCA共重合体のペレットを121℃で10分間オートクレーブにかけて滅菌処理した。
2.それぞれのペレットを、24wellの細胞培養プレートに入れ、ペレットの上にステンレスリングをのせて、動かないように固定し、1×10個(100000)の細胞をそれぞれのペレットの上に播種した。
3.Eagle‘s−MEM培地(血清有)を追加し、それぞれ1mlにして、インキュベーター中で24時間インキュベートした。
4.24時間後、Eagle‘s−MEM培地を除去し、ステンレスリングを外して、ペレットを新しいプレートに移し、100μlのWST−1とフェノールレッド不含の培地500μlを添加し、3時間インキュベートした。
5.3時間後、96wellの細胞培養プレートにそれぞれ300μlづつ添加し、マイクロプレートリーダーにより450nmの吸光度を測定した。
6.それぞれの細胞数に応じた吸光度から作成した検量線から、種々のペレット上に接着した細胞数を求めた。
ここで、WST−1とは、生存細胞に吸収され、脱水素酵素により還元されて発色性のホルマザンを生じる物質である。
(5)次に、ポリ4HCA、ポリLCAおよび4HCAとLCA共重合体の耐熱性について説明する。
表2は、ポリ4HCA、ポリLCAおよび4HCAとLCA共重合体のTGA(熱重量分析)結果を示す。表2によれば、重量が10%減少する温度が、ポリLCAが254℃であるほかは、ポリ4HCA、4HCAとLCA共重合体がポリLCAより30℃以上高く、耐熱性があることを示している。
この第1の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーによれば、下記の効果が得られる。
(イ)図1および表2に示すように、融点が高いため、コネクタ等のように耐熱性(約100℃以上)が要求される電子・電気部品に利用できる。
(ロ)4HCAとLCAの共重合体からなるフィルム基板上で、良好な細胞伸展性および細胞接着数を示したため、生体適合性を有し、細胞培養皿、手術用縫合糸、骨の固定ねじ、人工血管、生体組織再生用足場(例:人工鼻)等の医療用部品に利用できる。
Figure 0004567983
なお、上記4HCA、LCAの代わりに反応性官能基を2以上有し重合性を持つ生物由来化合物およびその誘導体を組み合わせて用いることも可能である。すなわち生成した重合体中に、エステル基、チオエステル基、アミド基、チオアミド基、ケトン基、チオケト基、カーボネート基、チオカーボネート基、ウレタン基、チオウレタン基、イミド基、チオイミド基、イソイミド基、エーテル基、チオエーテル基、アミン基、アゾメチン基、アゾ基、ヒドロキサム酸、酸無水物、オキサゾール基、イソオキサゾール基、チアゾール基、イミダゾール基、オキサジアゾール基、トリアゾール基、トリアジン基、イミダゾロン基、ヒダントイン基、ピラゾール基、オキサジノン基、キナゾロン基、キナゾリンジオン基、キノキサリン基、フタラジノン基といった結合基を有するように、生物由来化合物およびその誘導体を組み合わせて使用することができる。
また、反応性官能基を2つ以上有し重合性を持つ芳香族系天然物と、反応性官能基を2つ以上有し重合性を持つ核酸類,アミノ酸類,糖類,脂肪酸類,テルペン類,ポルフィリン類,フラボノイド類,ステロイド類,クロロゲン酸類若しくはアルカロイド類から選択された1種あるいは2種以上との共重合体、または反応性官能基を2つ以上有し重合性を持ち、脂環、2重結合、3重結合などの剛直な構造部位を有する核酸類,アミノ酸類,糖類,脂肪酸類,テルペン類,ポルフィリン類,フラボノイド類,ステロイド類,クロロゲン酸類およびアルカロイド類から選択された1種からなるホモポリマーあるいは2種以上の共重合体であってもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーについて説明する。このバイオ液晶ポリマーは、反応性官能基を2つ以上有し重合性を持つ1種類の芳香族系天然物を出発物質とするホモポリマー、例えば、4HCAの重合体(ポリ4HCA)であり、以下に示す一般式(4)で表わされる。
Figure 0004567983
この第2の実施の形態のバイオ液晶ポリマー製造方法の一例について説明する。四つ口フラスコに0.82g(5mmol)の例えば、4HCAを入れ、これに触媒作用を有する無水酢酸(10ml)とエステル交換触媒として、例えば酢酸ナトリウムを添加した。その後、四つ口フラスコを乾燥窒素でパージし、シリコン油槽に浸漬した。四つ口フラスコを遮光材として、例えばアルミホイルで包むことにより遮光しながら、シリコン油槽を加熱し、反応させた。反応終了後、生成物を取り出し、ペンタフルオロフェノールに溶解させ、その溶液をエタノールに注ぐことにより再沈殿させた。この沈殿物を濾集し、ソックスレー抽出器により、メタノールで不純物を取り除いた。このようにして得られたポリ4HCAを減圧乾燥した後、種々の測定を行った。
この第2の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーは、以下の性状、物性を備えている。
(1)溶解性については、前述した表1中LCA組成が0mol%のとき(ポリ4HCAの場合)にペンタフルオロフェノールに溶解する。
(2)図6は、第2の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーであるポリ4HCAの220℃における写真を示す。
前述した図1を参照すると、LCA組成が0mol%のとき(ポリ4HCAの場合)に220℃以上では複屈折性を保ったまま結晶から液化し、図6に示すように直交偏光子下でネマチック液晶に特有なシュリーレン組織が観察できた。さらに280℃まで加熱すると結晶になった。ポリ4HCAは、加熱により結晶、液晶、結晶という多型を示す。
(3)前記表2によれば、重量が10%減少する温度が、ポリLCAが254℃、ポリ4HCAが302℃であり、耐熱性があることを示している。
(4)ポリ4HCAについて表面弾性率をナノインデンテーション法により測定し、複素弾性率45.7GPa、硬度0.92GPaを得た。
(ナノインデンテーション法)
ナノインデンテーション法とは、ヴィッカース硬さ試験の一種であり、本手法は圧子を試料表面に深さナノメートルオーダーで押し込み、その押し込み過程において、荷重と変位を逐一測定して荷重−変位曲線(P‐h曲線)を得る。そして得られた曲線を解析することによって試料表面の硬度や弾性定数などを求める手法である。
ここでは、第2の実施の形態に関するポリヒドロキシ桂皮酸薄膜を溶媒であるペンタフルオロフェノールに溶解し、ポリヒドロキシ桂皮酸溶液とした後、ガラス基板上にスピンコート法により薄膜を塗布しサンプルとした。原子間力顕微鏡(AFM)制御部としてセイコーインスツルメンツ社製SPI3800、ナノインデンテーションモジュールとしてHysitron社製Triboscopeを使用した測定装置を用い、室温下にてダイヤモンド製圧子(三角錐状・頂点142.3°)を最大荷重50μN、押し込み制御として線形荷重付加方式により試料表面に押し込んだ。なお、9箇のデータを測定し、最大値と最小値を除いた値を平均化した。
(5)図7および図8は、ポリ4HCAの光反応性を示し、図7(a)は、ポリ4HCAの25℃における結晶の光反応の前後の赤外線吸光分析結果を示す図、図7(b)は、220℃における液晶の光反応の前後の赤外線吸光分析結果を示す図、図8(a)は、220℃での液晶化状態時に紫外線(波長280nmから400nm)の照射によって分子鎖間に生成されたシクロブタン環を示す図、図8(b)は、220℃での液晶化状態時に紫外線(波長280nmから400nm)の照射したときの紫外線吸光度を示す。
図7において、実線は、光反応前の分析結果を示し、破線は、光反応後の分析結果を示す。同図で横軸は、波数(cm-1)、縦軸は、吸光度を示す。
これによると、25℃では、分析結果に差がなく光反応が起こっていないことがわかる。220℃では、矢印で示す2重結合に基づく波数(1700cm-1,1283cm-1,997cm-1)の吸光度に差があり、光反応が生じたことを示している。これは、図8(a)に示すようにシクロブタン環が生成したものである。また、図8(b)に示すように紫外線を照射したときに約310nmのピークが消失している。これは、310nmのピークは、ポリ4HCAの直鎖部の2重結合に基づくものであり、紫外線照射により光反応が生じ、この2重結合が消失したことを示している。シクロブタン環は、また、280℃の再結晶化状態で紫外線照射を行う場合、280℃から室温(25℃)に戻した状態で紫外線照射を行う場合にも生成する。ただし、これらの生成物質は、220℃での液晶化状態時に紫外線を照射したときに生成する物質とは異なる。
(6)前述した図4(a)に示すように、ポリ4HCA(LCA組成が0のとき)からなるキャストフィルム上にL929細胞を播種したところ伸展挙動が確認できた。
したがって、この第2の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーによれば、下記
の効果が得られる。
(イ)図1、図6および表2に示すように、ネマチック液晶相を示し、高い機械的強度、高い弾性率を有する。さらに融点も高くなるため、コネクタ等のように耐熱性が要求される電子・電気部品に利用できる。
(ロ)紫外線照射によって分子鎖間にシクロブタン環が生成されるため、ポリヒドロキシ桂皮酸とシクロブタン環を有する物質の性質、例えば、屈折率の相違により記録素子等の光学部品に利用できる。
(ハ)ポリ4HCAからなるフィルム基板上で、良好な伸展性を示し、ポリ4HCAおよびポリLCAについて良好な細胞接着数を示したため、生体適合性を有するので、細胞培養皿、手術用縫合糸、骨の固定ねじ、人工血管、生体組織再生用足場(例:人工鼻)等の医療用部品に利用できる。
なお、上記4HCA、LCAの代わりに反応性官能基を2以上有し重合性を持つ生物由来化合物およびその誘導体を単独で用いることも可能である。すなわち生成した重合体中に、エステル基、チオエステル基、アミド基、チオアミド基、ケトン基、チオケト基、カーボネート基、チオカーボネート基、ウレタン基、チオウレタン基、イミド基、チオイミド基、イソイミド基、エーテル基、チオエーテル基、アミン基、アゾメチン基、アゾ基、ヒドロキサム酸、酸無水物、オキサゾール基、イソオキサゾール基、チアゾール基、イミダゾール基、オキサジアゾール基、トリアゾール基、トリアジン基、イミダゾロン基、ヒダントイン基、ピラゾール基、オキサジノン基、キナゾロン基、キナゾリンジオン基、キノキサリン基、フタラジノン基といった結合基を有するように、生物由来化合物およびその誘導体を単独で使用することができる。
また、反応性官能基を2つ以上有し重合性を持つ芳香族系天然物のホモポリマー、反応性官能基を2つ以上有し重合性を持つ核酸類,アミノ酸類,糖類,脂肪酸類,テルペン類,ポルフィリン類,フラボノイド類,ステロイド類,クロロゲン酸類若しくはアルカロイド類から選択された1種のホモポリマー、または反応性官能基を2つ以上有し重合性を持ち、脂環、2重結合、3重結合などの剛直な構造部位を有する核酸類,アミノ酸類,糖類,脂肪酸類,テルペン類,ポルフィリン類,フラボノイド類,ステロイド類,クロロゲン酸類およびアルカロイド類から選択された1種のホモポリマーであってもよい。
図9は、本発明の第3の実施の形態に係る細胞培養皿を示し、(a)は、斜視図、(b)は断面図である。この細胞培養皿1は、上方が開口した皿状体を呈する本体2の内表面に第1または第2の実施の形態のバイオ液晶ポリマーからなるバイオ液晶ポリマー層3を形成してある。この細胞培養皿1は、膜の形成が容易となり、既存の部品の表面に膜を形成することにより生体適合部品として使用することができる。
図10は、図9に示す細胞培養皿の変形例を示す。この細胞培養皿1は、本体4全体が第1または第2の実施の形態のバイオ液晶ポリマーにより、膜形成を必要としないで形成されたものである。
図11は、本発明の第4の実施の形態に係る記録素子を示す。この記録素子10は、基板11上に第1または第2の実施の形態のバイオ液晶ポリマーからなるバイオ液晶ポリマー層12を形成したものである。UV光ヘッド13によりバイオ液晶ポリマー層12に紫外線照射して集光し、これにより220℃に加熱するこことにより、バイオ液晶ポリマー層12の屈折率を変化させて、バイオ液晶ポリマー層12に情報を書き込むものである。UV光ヘッド13は感熱ヘッドでもよい。この場合、280℃に加熱して、同様に屈折率を変化させて書き込む。
図12は、本発明の第5の実施の形態に係る印刷用原版を示す。この印刷用原版20は、第1または第2の実施の形態のバイオ液晶ポリマーからなる薄膜21に、第4の実施の形態と同様に薄膜21をUV照射または加熱することにより薄膜21の屈折率を変化させて、その変化部分を光透過部分22としたものである。
図13は、本発明の第6の実施の形態に係る電子・電気部品としてのコネクタを示す。このコネクタ30は、ピン32と、そのピン32を覆うカバー31とからなる。カバー31は、高い機械的強度および耐熱性のある第1または第2の実施の形態のバイオ液晶ポリマーにより製作する。
図14は、本発明の第7の実施の形態に係る防弾チョッキの要部断面図を示す。この防弾チョッキを構成する繊維50は、第1または第2の実施の形態のバイオ液晶ポリマーからなるバイオ液晶ポリマーの糸51,52を織り込んだものである。
なお、本発明のバイオ液晶ポリマーは、上記の材料に限定されず、要求される条件に応じたポリマーを使用することができ、各種エンジニアリングプラスチックに使用できる。応用部品として上記に限定されず、種々の分野の部品に適用することができる。
例えば、自動車部品の分野においては、内装部品としてピラーガーニッシュ、グローブボックス、スイッチパネルなどに適用することができ、外装部品としてリアガーニッシュ、サイドモール、ドアミラーステイなどに適用することができ、エンジン周りにおいては、シリンダーヘッドカバー、インテークマニュホールド、ラジエター等に適用することができる。
電気・電子部品の分野においては、VTRデッキメカ、パソコンの筐体、キーボードステム、トナーカートリッジ、電気冷蔵庫(ドアハンドル、内箱)、ルームエアコン(ハウジング、グリル、ダンパ)、電気洗濯機(コントロールパネル)、電気掃除機(ハウジング、吸い込み口)、電子レンジ、加湿器、食器洗い機ハウジング等に適用することができる。
建築・住宅設備の分野においては、サッシ用戸車、サッシ、ドア取手、手摺り、家具部材、シャワーヘッド、エアコンダクト、便座、ユニットバス部材、化粧パネル、洗面化粧台等に適用することができる。
生活用品・日用品の分野においては、ファスナー、歯ブラシ、ペンケース、クッション材等に適用することができる。
機械工具の分野においては、モーター用ファン、コンベア部品等に適用することができる。
4HCAとその他の反応性官能基を2つ以上有し重合性を持つ生物由来化合物を使用した共重合体を生成した。ここで、生物由来化合物とは、アミノ酸類であるチロシン・グルタミン酸・3,4−ジヒドロキシフェニルL-アラニン、糖類であるイノシトール、テルペン類であるショウノウ酸・ソルベロール、フラボノイド類であるヘスペリジン、ステロイド類である、LCA・コール酸・デオキシコール酸・ケノデオキシコール酸・ウルソデオキシコール酸、クロロゲン酸類であるカフェー酸について重合した。
4HCAとイノシトール、4HCAとLCAおよび4HCAとカフェー酸の各共重合体を除き、4HCAと生物由来化合物との比は、例えば、80mol%:20mol%とし、重合温度を200℃以下(175〜200℃)として生成した。組成については、必ずしも80mol%:20mol%である必要はない。
これらの4HCAと上記の生物由来化合物との共重合体は、全て液晶性を示した。
4HCAと糖類であるイノシトール(以下に示す一般式(5)で表わされる。)との共重合体は、イノシトールを1〜40mol%導入した共重合体を生成し、その溶解性について検証した。
Figure 0004567983
表3は、4HCAとイノシトール共重合体の溶解性を示す。表3から明らかなように、イノシトール組成が1、10および40mol%のときに、DMF、NMPおよびDMSOに溶解する。4HCAとイノシトール共重合体も液晶性を示した。
Figure 0004567983
4HCAとステロイド類(以下に示す一般式(6)で表わされる。)との共重合体を生成した。ステロイド類として、一般式(6)において、R1=R2=R3=OHであるコール酸(CA)、R1=R3=OH、R2=Hであるデオキシコール酸(DCA)、R1=R2=OH、R3=Hであるケノデオキシコール酸(CDCA)およびR1=R2=OH(R2がエクアトリアル結合)、R3=Hであるウルソデオキシコール酸(UDCA)を用いた。4HCAとステロイド類の比は、80mol%:20mol%とし、重合温度180℃で重合時間6時間かけて各共重合体を生成し、溶解性について調べた。
Figure 0004567983
表4は、各共重合体の溶解性を示す。表4によれば、各共重合体は、ペンタフルオロフェノールに溶解した。
Figure 0004567983
図15は、実施例3に係る4HCAとCA共重合体を繊維状に成形したところを示す写真である。写真中白く見えるものが、成形された繊維状の4HCAとCA共重合体である。
4HCAとクロロゲン酸類であるカフェー酸(以下に示す一般式(7)で表わされる。)との共重合体を生成した。
Figure 0004567983
図16は、実施例4に係る4HCAとカフェー酸共重合体(組成50mol%:50mol%)を示す写真である。これによれば、4HCAとカフェー酸共重合体(組成50mol%:50mol%)は、シュリーレン組織が観察でき、ネマチック液晶であることが確認された。
表5は、4HCAとカフェー酸共重合体の各生成条件における性質を示す。表5によれば、カフェー酸のモル濃度が増加するにつれて脆さが低減する。また、重合温度が高くなるにつれて200℃における可塑性の度合いが低くなり、低温で重合すれば可塑性が高く、高温で重合すれば可塑性が低くなることを示す。したがって、カフェー酸の組成は好ましくは20〜75mol%、重合温度は好ましくは、175〜185℃で流動性良好なバイオ液晶ポリマーを生成することができる。
Figure 0004567983
4HCAとカフェー酸との共重合体(組成50mol%:50mol%)を重合温度175℃で重合時間6時間かけて生成した。この共重合体についての曲げ試験を下記のように実施し、曲げ弾性係数2.93GPaを得た。また繊維状になることも確認した。
(4HCAとカフェー酸との共重合体についての曲げ試験)
(1)試験片の作製
4HCAとカフェー酸との共重合体を80℃で1時間予備乾燥する。次に、プレス条件を185℃で30kg/cmの圧力を6分間かけ、成形品寸法200mm×200mm×3mm厚とする。
(2)評価設備
インストロン社製万能材料試験機5528型を使用し、JIS K7171に準拠し、温度は23℃、支点間距離は48mm、試験速度は1.5mm/分で行った。
本発明の第1の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーの温度とLCA組成の関係を示す図である。 第1の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーの各LCAの組成における各温度での4HCAとLCAの共重合体の偏光顕微鏡写真を示す図である。(a)はLCAが50mol%で250℃の場合、(b)は60mol%で246℃の場合、および(c)は70mol%で218℃の場合を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーの構造を示す。 本発明の第1の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーの生体適合性を示し、(a)は、第2の実施の形態に係る生体適合性を示す図、(b)および(c)は、第1の実施の形態に係る生体適合性を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る4HCAとLCA共重合体の細胞接着数を示す図である。 第2の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーであるポリ4HCAの220℃における液晶性を示す写真である。 本発明の第2の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーの光反応性を示し、(a)は、ポリ4−ヒドロキシ桂皮酸の25℃における結晶の光反応の前後の赤外線吸光分析結果を示す図、(b)は、220℃における液晶の光反応の前後の赤外線吸光分析結果を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るバイオ液晶ポリマーの光反応性を示し、(a)は、220℃での液晶化状態時に紫外線の照射によって分子鎖間に生成されたシクロブタン環を示す図、(b)は、220℃での液晶化状態時に紫外線(波長280nmから400nm)の照射したときの紫外線吸光度を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る細胞培養皿を示し、(a)は、斜視図、(b)は断面図である。 図11に示す本発明の第3の実施の形態に係る細胞培養皿の変形例を示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係る記録素子を示す図である。 本発明の第5の実施の形態に係る印刷用原版を示す図である。 本発明の第6の実施の形態に係る電子・電気部品としてのコネクタを示す図である。 本発明の第7の実施の形態に係る防弾チョッキの要部断面図を示す図である。 実施例3に係る4HCAとCA共重合体を繊維状に成形したところを示す写真である。 実施例4に係る4HCAとカフェー酸共重合体の液晶性を示す写真である。
符号の説明
1 細胞培養皿
2 本体
3 バイオ液晶ポリマー層
10 記録素子
11 基板
12 バイオ液晶ポリマー層
13 UV光ヘッド
20 印刷用原版
21 薄膜
22 光透過部分
30 コネクタ
31 カバー
32 ピン
50 繊維
51,52 糸

Claims (7)

  1. 4−ヒドロキシ桂皮酸とリトコール酸との共重合体からなることを特徴とするバイオ液晶ポリマー。
  2. 前記リトコール酸を、0を越え70mol%以下含有することを特徴とする請求項1記載のバイオ液晶ポリマー。
  3. 前記リトコール酸を、0を越え30mol%以下含有することを特徴とする請求項1記載のバイオ液晶ポリマー。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のバイオ液晶ポリマーを使用して成形したことを特徴とする成形体。
  5. 体適合部品に適用されることを特徴とする請求項4記載の成形体。
  6. 4−ヒドロキシ桂皮酸とカフェー酸との共重合体からなることを特徴とするバイオ液晶ポリマー。
  7. 請求項6に記載のバイオ液晶ポリマーを使用して成形したことを特徴とする成形体。
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