JPH1135662A - 乳酸および乳酸オリゴマーとそれを用いたポリ乳酸の製造方法 - Google Patents
乳酸および乳酸オリゴマーとそれを用いたポリ乳酸の製造方法Info
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- JPH1135662A JPH1135662A JP18830297A JP18830297A JPH1135662A JP H1135662 A JPH1135662 A JP H1135662A JP 18830297 A JP18830297 A JP 18830297A JP 18830297 A JP18830297 A JP 18830297A JP H1135662 A JPH1135662 A JP H1135662A
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Abstract
安価に製造し得る製造方法を提供する。 【解決手段】 1,1´−ビス(1,1´−カルボキシ
エチル)エーテルおよび該構造単位の含有量が乳酸モノ
マー単位に対して0.3モル%以下である乳酸および乳
酸オリゴマー、該乳酸および/または乳酸オリゴマーの
原料を用いるポリ乳酸の製造方法。
Description
樹脂代替の生分解性ポリマーとして有用なポリ乳酸の製
造方法に関し、その原料である乳酸および乳酸オリゴマ
ーに関する。
質、物理的性質、化学的性質に優れている上に、他に害
を与えることなく自然環境下で分解され、最終的には微
生物によって水と炭酸ガスになるという生分解性の機能
を有しており、近年医療用材料や、汎用樹脂代替等、様
々な分野で注目されており、今後もその需要が大きく伸
びることが期待されている。特に、既存の汎用樹脂製品
に関してリサイクルが義務づけられるようになると、生
分解性ポリマーへの代替が進むことが予測され、飲料
品、洗剤、化粧品用の各種容器類、衣類、雑貨等の収納
ケース、食品こん包材、被覆用フィルムなどの用途に需
要が大きくなると見込まれる。
の環状二量体であるラクチドを合成した後精製し、触媒
の存在下で開環重合することにより得る方法(米国特許
第2,703,316等)が知られている。この方法の
場合、ラクチドの単離により原料が精製され高分子量の
重合体が得られる様になる。しかし、工業的にはこのラ
クチド製造・精製の工程の運転面、設備面でのコストが
大きくなるので、安価な製品を製造するためには問題と
なっていた。
重縮合する方法(特開昭59−96123号公報、米国
特許4,273,920等)が知られている。しかしな
がら、これらの方法では、得られるポリ乳酸の対数粘度
が0.3dl/g程度で、十分な機械物性を付与し得る
までの高分子量化が達成されていなかった。
械物性を有する高分子量のポリ乳酸を、工業的に効率良
く、安価に製造し得る方法は確立されていなかった。本
発明者等は、この問題を解決するべく、高分子量のポリ
乳酸を、工業的に効率良く、安価に製造し得る製造方法
を提供することを課題とする。ここで言う高分子量のポ
リ乳酸とは、GPC測定での重量平均分子量が70,0
00以上のポリ乳酸を指す。
接脱水重縮合によりポリ乳酸を得る方法、および乳酸お
よび/または乳酸のオリゴマーにハロイミニウム塩を作
用させポリ乳酸を得る方法に関して鋭意検討の結果、特
定の不純物の含有量が特定量以下の乳酸および/または
乳酸オリゴマーを原料として用いることにより、高分子
量のポリ乳酸を得ることができることを見出し、本発明
を完成するに至った。
−カルボキシエチル)エーテルおよび該構造単位の含有
量が乳酸モノマー単位に対して0.3モル%以下である
乳酸および乳酸オリゴマーであり、乳酸および/または
乳酸オリゴマーを触媒の存在下または非存在下に有機溶
媒中で脱水重縮合することによるポリ乳酸の製造方法に
おいて、上記の原料を用いることを特徴とするポリ乳酸
の製造方法、また、乳酸および/または乳酸オリゴマー
にハロイミニウム塩を作用させることによるポリ乳酸の
製造方法において、上記の原料を用いることを特徴とす
るポリ乳酸の製造方法、更に、1,1´−ビス(1,1
´−カルボキシエチル)エーテルおよび該構造単位の含
有量が乳酸モノマー単位に対して0.3モル%以下であ
る、重量平均分子量が70,000〜1,000,00
0のポリ乳酸である。
酸、D−乳酸のいずれでも良く、また、その混合物も用
いることができる。本発明方法ではこの乳酸から製造さ
れるオリゴマーを原料として用いることも出来る。ここ
で言うオリゴマーとは、平均重合度が2〜100程度の
ものである。1,1´−ビス(1,1´−カルボキシエ
チル)エーテルおよび該構造単位は市販の乳酸に既に含
まれているものもあれば、オリゴマーを原料とする場
合、そのオリゴマー化時に生成することもある。本発明
では、1,1´−ビス(1,1´−カルボキシエチル)
エーテルおよび該構造単位の含有量が乳酸モノマー単位
に対して0.3モル%以下である原料を使用することが
できるが、好ましくは0.1モル%以下、特に好ましく
は0.05モル%以下である。
窒素雰囲気下で加熱脱水する方法で良い。反応温度は、
100〜200℃の範囲で選択できる。100℃より低
い温度では、縮合・脱水の速度が遅くなり効率的でな
い。200℃を越える温度では、1,1´−ビス(1,
1´−カルボキシエチル)エーテルおよび該構造単位の
生成速度が速くなるので好ましくない。
製造する場合、用いる触媒としては、元素周期律表I、
II、III、IV、V族の金属、あるいはそれらの塩
または水酸化物、酸化物が挙げられる。例えば、亜鉛、
錫、アルミニウム、マグネシウム等の金属、酸化錫、酸
化アンチモン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグ
ネシウム、酸化チタン等の金属酸化物、塩化亜鉛、塩化
マグネシウム、塩化アルミニウム等の金属ハロゲン化
物、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグ
ネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化
錫、水酸化鉄、水酸化コバルト、水酸化ニッケル、水酸
化銅、水酸化セシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化
バリウム、水酸化リチウム、水酸化ジルコニウム等の金
属水酸化物、硫酸亜鉛、硫酸錫、硫酸アルミニウム等の
硫酸塩、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸カルシウム
等の炭酸塩、酢酸錫、ピルビン酸錫、オクタン酸錫、乳
酸錫、酢酸亜鉛、ピルビン酸亜鉛、酢酸アルミニウム、
ピルビン酸アルミニウム、乳酸鉄等の有機カルボン酸
塩、トリフルオロメタンスルホン酸錫、p−トルエンス
ルホン酸錫等の有機スルホン酸塩、ジブチルチンオキサ
イド等の上記金属の有機金属酸化物、チタニウムイソプ
ロポキサイド等の上記金属のアルコキサイド、ジエチル
亜鉛等の上記金属のアルキル金属、ダウエックス、アン
バーライト等のイオン交換樹脂等が挙げられる。その使
用量は、原料の乳酸またはそのオリゴマーに対し0.0
001〜10重量%が好ましい。
製造する場合、用いられる有機溶媒は、例えば芳香族炭
化水素類、エーテル系芳香族炭化水素類等が挙げられ
る。芳香族炭化水素類としては、トルエン、キシレン、
ナフタレン、クロロナフタレン、ビフェニル、クロロベ
ンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼ
ン、p−ジクロロベンゼン等が挙げられる。エーテル系
芳香族炭化水素類としては、アニソール、エトキシベン
ゼン、プロポキシベンゼン、ブトキシベンゼン、ペント
キシベンゼン、2,4−ジメトキシベンゼン、2−クロ
ロメトキシベンゼン、2−ブロモメトキシベンゼン、4
−クロロメトキシベンゼン、4−ブロモメトキシベンゼ
ン、2,4−ジクロロメトキシベンゼン等のアルコキシ
ベンゼン類、ジフェニルエーテル、4,4´−ジメチル
ジフェニルエーテル、3,3´−ジメチルジフェニルエ
ーテル、3−メチルジフェニルエーテル、4,4´−ジ
ブロモジフェニルエーテル、4,4´−ジクロロジフェ
ニルエーテル、4−ブロモジフェニルエーテル、4−メ
チル−4´−ブロモジフェニルエーテル、4−メトキシ
ジフェニルエーテル、4,4´−ジメトキシジフェニル
エーテル、3,3´−ジメトキシジフェニルエーテル、
4−メチル−4´−メトキシジフェニルエーテル、ジベ
ンゾフラン、キサンテン等のジフェニルエーテル類が挙
げられる。これらは単独または2種以上混合して用いる
ことができる。
範囲で選択できる。好ましくは、5〜70重量%の濃度
範囲が良い。90重量%より濃厚な場合、溶液粘度が極
端に高くなり、反応中の撹拌や、その後の移液などの操
作が困難になることがある。一方、3重量%より稀薄な
場合、容積効率が悪く生産性の点で不利である。
製造する場合、反応は常圧下、減圧下のいずれでも良
く、反応温度は100〜200℃の範囲で選択できる。
100℃より低い温度では、縮合・脱水の速度が遅くな
り効率的でない。200℃を越える温度では、1,1´
−ビス(1,1´−カルボキシエチル)エーテルおよび
該構造単位の生成速度が速くなるので好ましくない。
に留出する含水溶媒を乾燥剤で処理した後、再び系内へ
戻すシステム、または蒸留分離能力を有する装置を備え
た反応機中で反応させ、還流する溶媒と水との混合物を
そのまま蒸留分離して水分を除去し、脱水された溶媒の
みを系内へ戻す還流システム、更には留出する含水溶媒
を一旦系外へ抜き出した後、蒸留装置に装入し水を蒸留
分離し、脱水された溶媒のみを反応系内へ戻すシステム
のいずれの方法でも用いることができる。
る方法でポリ乳酸を製造する場合、使用されるハロイミ
ニウム塩は、下式(1)
なっていてもよい。)で表される構造を分子内に含有し
ている化合物であり、環状化合物であってもなくても、
上記構造さえ有している化合物であれば何ら問題ない。
N−ジメチルクロロメチレンイミニウムクロライド、
N,N−ジフェニルクロロフェニルメチレンイミニウム
クロライド、N,N−ジフェニルクロロ−p−メトキシ
フェニルメチレンイミニウムクロライド、N,N,
N’,N’−テトラメチルクロロホルムアミジニウムク
ロライド、N,N,N’,N’−テトラエチルクロロホ
ルムアミジニウムクロライド、N,N,N’,N’−テ
トラブチルクロロホルムアミジニウムクロライド、N,
N−ジエチル−N’,N’−ジプロピルクロロホルムア
ミジニウムクロライド、N,N−ジエチル−N’,N’
−ジアリルクロロホルムアミジニウムクロライド、N,
N−ジエチル−N’,N’−ジブチルクロロホルムアミ
ジニウムクロライド、2−クロロ−1,3−ジメチルイ
ミダゾリニウムクロライド、2−クロロ−1,3−ジエ
チルイミダゾリニウムクロライド、2−クロロ−1,3
−ジプロピルイミダゾリニウムクロライド、2−クロロ
−1,3−ジブチルイミダゾリニウムクロライド、2−
クロロ−1,3−ジヘキシルイミダゾリニウムクロライ
ド、2−クロロ−1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリ
ニウムクロライド、2−クロロ−1,3−ジフェニルイ
ミダゾリニウムクロライド、2−クロロ−1,3−ジメ
チル−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムク
ロライド等のクロライド類が挙げられるがフルオライド
類、ブロマイド類、アイオダイド類でも同様に使用でき
る。またこれらハロイミニウム塩は、粉体として使用す
ることもできるし、適当な溶剤に溶解または懸濁させた
状態においてもなんら問題なく使用することができ、数
種のハロイミニウム塩を併用することもできる。
塩の使用量は、反応させる乳酸および/または乳酸のオ
リゴマーのカルボキシル基に対し、等モル以上、好まし
くは1.1倍モル〜2倍モルである。ハロイミニウム塩
がカルボキシル基に対し、等モルより少ない場合、残存
したカルボキシル基が反応停止末端となる。
る方法でポリ乳酸を製造する場合、重合反応は、ハロゲ
ン化水素を放出しながら進行するので、これを速やかに
完結させるためには反応系内のハロゲン化水素を中和す
る必要がある。そのため、本発明では塩基を用いて系内
のハロゲン化水素を中和する。用いられる塩基として
は、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコ
リン、キノリン、イソキノリン、N,N−ジメチルピペ
ラジン、N,N−ジエチルピペラジン、キナルジン、2
−エチルピリジン、4−エチルピリジン、3,5−ルチ
ジン、2,6−ルチジン、4−メチルモルホリン、4−
エチルモルホリン、2,4,6−コリジン等が挙げられ
る。また、これらを併用することも可能である。
は、反応により生成し得るハロゲン化水素に対して化学
量論量以上であれば問題ないが、通常化学量論量に対し
て1〜5倍量用いる。好ましくは1.1〜3倍量であ
る。
る方法でポリ乳酸を製造する場合、反応は0℃以上10
0℃以下で行うのが良い。100℃を超える温度では、
原料またはポリマー鎖末端のヒドロキシ基がハロゲン原
子に置換される副反応が起こるため好ましくない。一
方、0℃よりも低い温度での反応も可能ではあるが、0
℃よりも低い温度での反応は冷媒を必要とし、不経済で
ある。
る方法でポリ乳酸を製造する場合、使用される溶剤は、
目的とする重合体の骨格構造、分子量により異なるが用
いるハロイミニウム塩及び反応原料と反応しないものな
らば基本的にいかなるものでも使用できる。溶剤の具体
例としては、エチレンジクロライド、ジクロロメタン、
クロロホルム、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチ
レン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等が挙げ
られるが何ら限定されるものではない。また反応系内の
雰囲気は、系外の水分の混入を防ぐために窒素、アルゴ
ン等の不活性ガスでパージするのが好ましいが、密閉系
でも問題なく実施できる。
されるものではない。尚、重合体の重量平均分子量(M
w)は、shodex GPC system−11
(昭和電工(株)製)を用い、クロロホルム溶媒、40
℃で測定した。Mw値はポリスチレン換算値である。オ
リゴマーのカルボキシル基量は、サンプル(W;g)を
ジクロロメタン/メタノール=7/3(容量比)に溶解
させ、ナトリウムメチラートのメタノール溶液で滴定し
て求めた。
×10-3×c/W E:滴定量(ml) c:滴定液の規定濃度(mol/l) また、原料中の1,1´−ビス(1,1´−カルボキシ
エチル)エーテルは、試料0.5gを18%水酸化ナト
リウム水溶液3.0gで加水分解し、その後36%塩酸
1.5gで中和して、下記の条件のHPLCで定量し
た。 カラム:Shodex KC810p+KC811×2
本 溶離液:4.8mM−HClO4 水溶液 検出器:UV 225nm
備えた1000mlの4つ口フラスコにラクチド(PU
RASORB L:PURAC社製)800g、水32
0gを装入し、窒素通風下、90℃で8時間加水分解を
行った。その後、昇温して脱水し、180℃の温度にな
ったところで一旦留出水の抜き出しを止め、3時間還流
させた。そして、160℃に温度を下げて、留出水の抜
き出しを再開し12時間脱水を行い、乳酸のオリゴマー
を得た。オリゴマーのカルボキシル基量は0.0011
mol/gであった。また、オリゴマー中の1,1´−
ビス(1,1´−カルボキシエチル)エーテルの構造単
位は乳酸モノマー単位に対して540モルppmであっ
た。
gを装入し、窒素通風下、90℃で8時間加水分解を行
った。その後、昇温して脱水し、210℃の温度になっ
たところで一旦留出水の抜き出しを止め、3時間還流さ
せた。そして、160℃に温度を下げて、留出水の抜き
出しを再開し12時間脱水を行い、乳酸のオリゴマーを
得た。オリゴマーのカルボキシル基量は0.0009m
ol/gであった。また、オリゴマー中の1,1´−ビ
ス(1,1´−カルボキシエチル)エーテルの構造単位
は乳酸モノマー単位に対して3260モルppmであっ
た。
シーブを充填したディーンシュタック、及び撹拌装置を
備え付け、合成例1で得た乳酸のオリゴマー75g〔原
料中の1,1´−ビス(1,1´−カルボキシエチル)
エーテルの構造単位が乳酸モノマー単位に対して540
モルppm〕とo−ジクロロベンゼン325g、錫粉
0.4gを装入した。そして、130℃/200mmH
gの条件で、還流する溶媒がモレキュラーシーブを通っ
て系内へ戻る状態で30時間反応を行った。反応終了
後、反応マスにクロロホルム400mlを加えて溶解し
た後、濾過して錫粉を除去した。得られたクロロホルム
溶液にイソプロピルアルコール1400mlを加えて、
析出したポリ乳酸を濾別、乾燥した。得られたポリ乳酸
のMwは183,000であった。
2で得た乳酸のオリゴマー15gの混合物〔原料中の
1,1´−ビス(1,1´−カルボキシエチル)エーテ
ルの構造単位が乳酸モノマー単位に対して1080モル
ppm〕を用いた以外は、実施例1と同様に処理操作を
行った。得られたポリ乳酸のMwは162,000であ
った。
2で得た乳酸のオリゴマー60gの混合物〔原料中の
1,1´−ビス(1,1´−カルボキシエチル)エーテ
ルの構造単位が乳酸モノマー単位に対して2720モル
ppm〕を用いた以外は、実施例1と同様に処理操作を
行った。得られたポリ乳酸のMwは79,000であっ
た。
の1,1´−ビス(1,1´−カルボキシエチル)エー
テルの構造単位が乳酸モノマー単位に対して3260モ
ルppm〕を用いた以外は、実施例1と同様に処理操作
を行った。得られたポリ乳酸のMwは59,000であ
った。
1´−ビス(1,1´−カルボキシエチル)エーテルの
構造単位が乳酸モノマー単位に対して540モルpp
m、カルボキシル基0.033mol〕をジクロロメタ
ン120gとともに200mlフラスコに装入し、均一
に溶解させた後、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダ
ゾリニウムクロライド6.1g(0.036mol)を
装入し、次に、ピリジン7.1g(0.090mol)
を添加し窒素雰囲気下、30℃で6時間反応させた。反
応後、反応液をイソプロピルアルコール300g中に注
いで重合体を晶析、濾過し、イソプロピルアルコールで
洗浄した。その後、粉体を乾燥しポリ乳酸を得た。得ら
れたポリ乳酸のMwは397,000であった。
2で得た乳酸のオリゴマー6gの混合物〔原料中の1,
1´−ビス(1,1´−カルボキシエチル)エーテルの
構造単位が乳酸モノマー単位に対して1080モルpp
m、カルボキシル基0.032mol〕を用いた以外
は、実施例4と同様に処理操作を行った。得られたポリ
乳酸のMwは199,000であった。
で得た乳酸のオリゴマー24gの混合物〔原料中の1,
1´−ビス(1,1´−カルボキシエチル)エーテルの
構造単位が乳酸モノマー単位に対して2720モルpp
m、カルボキシル基0.028mol〕を用いた以外
は、実施例4と同様に処理操作を行った。得られたポリ
乳酸のMwは81,000であった。
の1,1´−ビス(1,1´−カルボキシエチル)エー
テルの構造単位が乳酸モノマー単位に対して3260モ
ルppm、カルボキシル基0.027mol〕を用いた
以外は、実施例4と同様に処理操作を行った。得られた
ポリ乳酸のMwは59,000であった。
うに、原料中の1,1´−ビス(1,1´−カルボキシ
エチル)エーテルの構造単位が乳酸モノマー単位に対し
て0.3モル%以下である場合、容易にMw70,00
0以上の高分子量のポリ乳酸を製造できる。本発明は、
十分な機械物性を有する高分子量のポリ乳酸を、工業的
に効率良く、安価に製造することを可能にするものであ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 1,1´−ビス(1,1´−カルボキシ
エチル)エーテルおよび該構造単位の含有量が乳酸モノ
マー単位に対して0.3モル%以下である乳酸および乳
酸オリゴマー。 - 【請求項2】 乳酸および/または乳酸オリゴマーを触
媒の存在下または非存在下に有機溶媒中で脱水重縮合す
ることによるポリ乳酸の製造方法において、請求項1記
載の原料を用いることを特徴とするポリ乳酸の製造方
法。 - 【請求項3】 乳酸および/または乳酸オリゴマーにハ
ロイミニウム塩を作用させることによるポリ乳酸の製造
方法において、請求項1記載の原料を用いることを特徴
とするポリ乳酸の製造方法。 - 【請求項4】 1,1´−ビス(1,1´−カルボキシ
エチル)エーテルおよび該構造単位の含有量が乳酸モノ
マー単位に対して0.3モル%以下である、重量平均分
子量が70,000〜1,000,000のポリ乳酸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18830297A JPH1135662A (ja) | 1997-07-14 | 1997-07-14 | 乳酸および乳酸オリゴマーとそれを用いたポリ乳酸の製造方法 |
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JP (1) | JPH1135662A (ja) |
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