JPH1115366A - 二輪車のライディングシミュレーション装置 - Google Patents

二輪車のライディングシミュレーション装置

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JPH1115366A
JPH1115366A JP16844897A JP16844897A JPH1115366A JP H1115366 A JPH1115366 A JP H1115366A JP 16844897 A JP16844897 A JP 16844897A JP 16844897 A JP16844897 A JP 16844897A JP H1115366 A JPH1115366 A JP H1115366A
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roll angle
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Goro Yamazaki
五郎 山崎
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  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】模型二輪車の操縦者に対し、その模型二輪車の
旋回操縦時に実車の操縦感覚にきわめて近いロール動を
与える。 【解決手段】制御回路は、乗り手のハンドル操作に応じ
て検出されたステアリングトルクと、乗り手の体重移動
に応じて検出されたリーントルクとからロール角R_a
を算出し、この計算ロール角R_aに応じて、ディスプ
レイ24に映し出される風景や走行路を含む映像の回転
を制御することで乗り手28にヨー感覚を体感させる。
そして、この計算ロール角R_aに対して、リーントル
クに応じたロール動分を付加して、模型二輪車30を実
際に傾動させる作動ロール角Rmを算出し、この作動ロ
ール角Rm分、模型二輪車30を傾動させる。これによ
り、実際には、旋回進行していない模型二輪車30によ
り、遠心力に係わるロール感覚をも擬似的に体感させる
ことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、走行路を含む映
像が表示された画面を見ながら、操作者(乗り手、運転
者)が、模型二輪車を操作してライディングシミュレー
ションを行う二輪車のライディングシミュレーション装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、乗り手が各種操作可能な模型
二輪車と、この模型二輪車の走行状態に係る走行路を含
む所望の映像を表示するCRT等を利用した表示器とを
組み合わせた二輪車用のライディングシミュレーション
装置が、遊技用として、あるいは二輪車の運転教育用と
して使用に供されている。
【0003】例えば、特開平4−145482号公報に
公表されているように、基台上に設けられ、前後、左右
および上下方向に移動自在な移動台と、この移動台の動
きを駆動する駆動手段と、前記移動台上に設置され乗り
手が操作可能な模型二輪車と、前記模型二輪車の前方に
配置され、予め記憶された走行路を含む映像を表示する
ディスプレイ装置と、乗り手の操縦操作や動きに応じて
前記駆動手段を制御して前記模型二輪車のヨー、ロール
およびピッチ動を制御するとともに、前記ディスプレイ
装置に表示される映像を前記模型二輪車の走行状態に応
じて変化させる制御手段とを備える二輪車のライディン
グシミュレーション装置が知られている。
【0004】この二輪車のライディングシミュレーショ
ン装置によれば、図5A、図5Bおよび図5Cに示すよ
うに、模型二輪車2が、左右旋回方向KDにヨー角Y_
a、車幅方向(ロール方向)TDにロール角R_aおよ
び上下方向UDにピッチ角P_aを持つことができるよ
うに、ヨー動機構、ロール動機構およびピッチ動機構を
備えているので、模型二輪車2を操縦操作する乗り手4
に対して実際の自動二輪車の操縦感覚にきわめて近い操
縦感覚を与えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、模型二輪車
2を、例えば、直線走行中の乗り手4が、走行方向を変
えようとする場合、ハンドル操作および体重移動動作に
より、模型二輪車2を車幅方向TDに所定ロール角R_
a分傾けて旋回しようとする。
【0006】この場合、所定ロール角R_aを、乗り手
4のハンドル操作量に比例したステアリングトルクと、
体重移動量に比例したリーントルクの合成値に応じて算
出し、これをロール動の指令として、図示していないロ
ールモータに与えるようにしている。
【0007】しかしながら、模型二輪車2を操縦操作す
る二輪車のライディングシミュレーション装置では、遠
心力が発生しないため実際の二輪車の走行時に発生する
ロール角ほど乗り手4をロール方向TDに傾動させるこ
とができないという知見を得た。
【0008】この発明はこのような課題および知見を考
慮してなされたものであり、模型二輪車の操縦者に対
し、その模型二輪車の旋回操縦時に実車の走行感覚にき
わめて近いロール動を与えることを可能とする二輪車の
ライディングシミュレーション装置を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、例えば、図
面に示すように、操作者28による模型二輪車30の操
縦操作に基づいて、走行状態を疑似体験させる二輪車の
ライディングシミュレーション装置10において、前記
操作者のハンドル操作に応じたステアリングトルクを検
出するハンドルトルクセンサ94と、前記操作者の体重
移動に応じたリーントルクを検出するリーントルクセン
サ96と、検出されたステアリングトルクと検出された
リーントルクとからロールレートを算出するロールレー
ト算出手段18と、算出されたロールレートを時間積分
して前記模型二輪車のロール角を算出するロール角算出
手段18と、ロール動指令値に応じて、前記模型二輪車
を車幅方向に傾動させてロール動を付与するロール動付
与手段58と、前記ロール角に前記リーントルクに比例
した値を合成して前記ロール動指令値を算出するロール
動指令値算出手段18とを備えることを特徴とする。
【0010】この発明によれば、ステアリングトルクと
リーントルクとから計算されるロール角(計算ロール
角)に、体重移動に係わるリーントルクに比例したロー
ル角を合成してロール動指令値としている。このため、
ロール動に、計算ロール角によるものと体重移動に係わ
るロール角によるものとが含まれ、模型二輪車が体重移
動に直接的に応答することとなり、実際のロール感覚に
きわめて近い旋回操縦感覚が得られる。
【0011】この場合、ヨーレートを算出するときに
は、前記体重移動に対して直接応答するロール角分を無
視し、前記算出ロール角に応じてのみ算出するようにす
ることで、模型二輪車の操縦性とロール感覚とを別個に
調整することが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。
【0013】図1は、この一実施の形態に係る二輪車の
ライディングシミュレーション装置10の概略構成説明
図である。
【0014】ライディングシミュレーション装置10
は、床面34に設置されている制御機構12と、この制
御機構12に対し連結機構14を介して着脱自在なモー
ションユニット部16と、前記制御機構12に対して通
信線200(200a、200b)で接続される制御テ
ーブル(インストラクターテーブルともいう。)201
とを備える。
【0015】制御機構12は、ミニコンピュータ等の制
御回路18とCGI発生装置23を収容する本体部19
と、この本体部19の上部に設けられるディスプレイボ
ックス20とを備えている。制御テーブル201は、制
御機構12に対してホストコンピュータとしても動作す
るコンピュータ202と、このコンピュータ202に接
続される、入力手段としてのキーボード203、マウス
204と、表示手段であるCRTディスプレイ等のモニ
タ205とを備えている。なお、制御機構12およびコ
ンピュータ202は、制御、判断、計算手段等として機
能する中央処理装置としてのCPUと、システムプログ
ラム等が記憶される記憶手段としてのROMと、ワーク
用等に使用される記憶手段としてのRAMを有してい
る。
【0016】図2にも示すように、ディスプレイボック
ス20は、スピーカユニット22を組み込むとともに、
スクリーンを有する投写型ディスプレイ(ディスプレ
イ、スクリーンまたは画面ともいう。)24を有する。
【0017】図1に示すように、ディスプレイ装置25
は、基本的には、ディスプレイ24とCGI発生装置2
3とから構成され、そのスクリーン24上に走行路を含
む種々の走行状態を表示する。この場合、CGI発生装
置23は、制御回路18から伝達される情報(入力情
報)およびコンピュータ202から伝達される情報(入
力情報)と自身のコンピュータ(CPU、ROM、RA
M、ハードディスク等の大容量記憶装置等を含む。)を
用いてディスプレイ24に動体(例えば、他車両)およ
び静体(例えば、風景、走行路)の動きのパターンを迅
速に表示する。
【0018】制御回路18から伝達される情報とは、基
本的には、模型二輪車30の挙動に係わる、現在位置デ
ータ、現在ヨーデータ、現在速度データ、現在加速度デ
ータ、現在ピッチ動データ、現在ロール動データであ
り、これらのデータ(以下、これらのデータを模型二輪
車の現在走行データまたは模型二輪車の現在挙動情報デ
ータともいう。)が時々刻々入力されるのに応じて、C
GI発生装置23は、予め記憶されている風景を含む走
行路の映像情報を発生する。
【0019】スクリーン24上に表示される映像は、C
GI発生装置23から通信線200を介してNTSC信
号としてコンピュータ202にも供給され、そのモニタ
205上にも表示することが可能である。
【0020】モーションユニット部16は、連結機構1
4を介して制御機構12に着脱自在な基台26を備え、
この基台26上に乗り手28が操作可能な自動二輪車の
模型二輪車30と、この模型二輪車30を実際の二輪車
の挙動に則して駆動する駆動機構32とが装着される。
【0021】基台26は、この基台26を床面34上で
移動させるための複数の車輪36と、基台26を床面3
4上で移動不能なように固定するための複数の固定部3
8とを備える。固定部38は、ねじ軸40を設けてお
り、このねじ軸40が基台26にねじこまれることによ
り、固定部38が上下方向に移動自在である。
【0022】基台26上に支持枠42が設けられ、この
支持枠42の上部側には、車幅方向に延びるピッチ軸4
4(図2も参照)を介して模型二輪車30の車体46が
前後方向(ピッチ方向)に揺動自在に支持される。ま
た、支持枠42には、支点48を中心に揺動自在なピッ
チモータ50が支持され、このピッチモータ50に連結
されたねじ軸52には、車体46に揺動自在に支持され
たナット54が螺合する。さらに、支持枠42には、水
平方向にロール軸56を有するロールモータ58が支持
され、このロールモータ58の図示しない出力軸に車体
46が係合する。
【0023】模型二輪車30のハンドル60は、ハンド
ルトルクセンサ94(図3参照)とステアリングモータ
62の回転軸64とに直結されており、図3に示す制御
回路18は、このハンドルトルクセンサ94の出力信号
に基づき、ステアリングモータ62を介して乗り手28
のハンドル60の回動操作に対応する反力を付与する。
【0024】駆動機構32は、ピッチモータ50、ロー
ルモータ(ロール動付与手段)58およびステアリング
モータ62により構成される。
【0025】図3に示すように、モーションユニット部
16側には、乗り手28が右手で操作するフロントブレ
ーキレバー97に連結されたフロントブレーキ圧センサ
98やリヤブレーキペダル99に連結されたリヤブレー
キ圧センサ100、さらにアクセルであるスロットルグ
リップ63に連結されたアクセル開度センサ90等、参
照符号90〜100に示す各種センサの他、所望のスイ
ッチを備えたハンドルスイッチ102およびギヤシフト
ペダル103(図1には示していないが、乗り手28の
左足で操作される。)に連結されたギヤポジションスイ
ッチ104が、信号線を介してコネクタ70の一端側に
接続される。また、駆動機構32を構成するピッチモー
タ50、ロールモータ58およびステアリングモータ6
2が、信号線を介してコネクタ72の一端側に接続され
る。
【0026】一方、制御機構12側には、コネクタ7
0、72の他端側から信号線に接続される制御回路18
が設けられている。
【0027】この制御回路18には、乗り手28に風を
送る電動ファン106、振動発生器108、スピーカユ
ニット22およびディスプレイ装置25が接続されると
ともに、映像用の通信線200bとデータ伝送用の通信
線200aとを介して制御テーブル201が接続されて
いる。
【0028】制御回路18から前記ディスプレイ装置2
5を構成するCGI発生装置23に対して模型二輪車3
0の情報が伝達されることで、この模型二輪車30の情
報に応じた映像がディスプレイ24上に表示される。
【0029】次に、このように構成されるライディング
シミュレーション装置10の動作について説明する。
【0030】乗り手28が、ハンドル60に設けられて
いるアクセルとしてのスロットルグリップ63やフロン
トブレーキレバー97やクラッチレバー91を操作する
ことで、アクセル開度センサ90の出力信号やフロント
ブレーキ圧センサ98の出力信号およびクラッチレバー
角センサ92の出力信号が制御回路18に供給される。
また、リヤブレーキペダル99を操作することで、リヤ
ブレーキ圧センサ100の出力信号が制御回路18に供
給される。さらに、クラッチレバー91の操作に伴うギ
ヤシフトペダル103の操作により、ギヤポジションス
イッチ104のギヤポジション情報(ギヤ位置であり、
例えば、5速のうちの1速またはニュートラル位置情
報)が制御回路18に供給される。
【0031】一方、模型二輪車30上で乗り手28の体
重の移動方向や移動量が、リーントルクセンサ96によ
り検出され、その出力信号が制御回路18に送られる。
【0032】これらの出力信号に基づいて、制御回路1
8は、駆動機構32を駆動制御するとともに、ディスプ
レイ装置25等を駆動制御する。
【0033】例えば、乗り手28がフロントブレーキレ
バー97の操作を行い、ブレーキをかけると、フロント
ブレーキ圧センサ98により検出されるブレーキ圧に応
じてピッチモータ50が駆動されて模型二輪車30が前
傾され、ブレーキング時の挙動が再現される。一方、ス
ロットルグリップ63の操作によりアクセルを急速に開
いた場合も同様に、アクセル開度センサ90により検出
される開度に応じてピッチモータ50が駆動され、この
ピッチモータ50の作用下に模型二輪車30が後傾さ
れ、加速操作時の挙動が再現される。
【0034】また、乗り手28が体重移動を行うと、そ
の体重の移動方向および移動量と走行速度とに基づいて
ロールモータ58が駆動され、車体46が車幅方向に傾
動してコーナリング(旋回)時の挙動が再現される。こ
のときの体重移動に伴って、体重移動方向にハンドル6
0が切られる、すなわちステアリングが切られることに
なる。このとき、ハンドルトルクセンサ94によりハン
ドル60の操作量に応じたステアリングトルクが検出さ
れ、検出されたステアリングトルクに応じて制御回路1
8によりステアリングモータ62が駆動されて、ハンド
ル60が切られる方向と反対方向の反力がハンドル60
に与えられ、実車によるものと同様の操縦感覚が実現さ
れる。
【0035】上述したような乗り手28の種々の操作が
行われる際に、制御回路18からリアルタイムに模型二
輪車30の現在の挙動情報データがCGI発生装置23
に供給されることで、ディスプレイ24に模型二輪車3
0の走行状態に基づいた風景と他車両の映像を含む走行
路の映像がリアルタイムで表示されるため、乗り手28
は、実車によるものと同等の走行感覚を得ることができ
る。
【0036】次に、ハンドルトルクセンサ94により検
出されるステアリングトルクと、リーントルクセンサ9
6により検出されるリーントルクに応じて、ロールモー
タ58を駆動し、乗り手28に実車に近似したロール動
を与える動作について図4のフローチャートを参照して
詳しく説明する。
【0037】なお、図1例のライディングシミュレーシ
ョン装置10においては、図5Aに示したような左右旋
回方向KDにヨー動するヨー機構を採用していないが、
以下に説明するようにヨー角Y_a(前記の計算ヨーデ
ータ)を計算し、計算したヨー角Y_aを制御回路18
からCGI発生装置23に与え、CGI発生装置23
が、そのヨー角Y_aに対応して映像を旋回させて走行
路等を表示させることで、ヨー動機構を採用しているシ
ミュレーション装置とほぼ遜色のない操縦感覚を得るこ
とができる。
【0038】そこで、まず、乗り手28のハンドル60
の操作によって発生するステアリングトルクTs(kg
・m)をハンドルトルクセンサ94により検出するとと
もに、乗り手28の体重移動によって発生するリーント
ルクTl(kg・m)をリーントルクセンサ96により
検出する(ステップS1)。
【0039】次いで、ロール方向TDへの傾き速度(角
速度)、いわゆるロールレートR_v(deg/se
c)を次の(1)式により求める(ステップS2)。
【0040】 R_v=Ts×K1+Tl×K2 …(1) この(1)式から分かるように、ロールレートR_v
(deg/sec)は、ステアリングトルクTs(kg
・m)に係数K1(deg/kg・m・sec)を掛け
た値に、リーントルクTl(kg・m)に係数K2(d
eg/kg・m・sec)を掛けた値を加算した値とし
て得られる。換言すれば、ロールレートR_vが、ステ
アリングトルクTsとリーントルクTlに比例して変化
するように構成している。
【0041】次に、ロール角(算出ロール角または計算
ロール角ともいう。)R_a(deg)を、次の(2)
式により算出する(ステップS3)。
【0042】 R_a=R_a+R_v×S_time …(2) この(2)式に示すように、左辺に示す算出されるロー
ル角R_aは、この実施の形態では33msに設定され
ているサイクルタイムS_time(sec)毎に、
(1)式で求めたロールレートR_vにサイクルタイム
S_timeを掛けた値(R_v×S_time)をそ
の前回の値(右辺のロール角R_a)に加算した値とし
て計算される。結局、計算ロール角R_aは、サイクル
タイムS_time毎に更新され、乗り手28のハンド
ル60の操作量と体重移動量の時間積分値として算出さ
れる。
【0043】この計算ロール角R_aをロール動指令値
としてロールモータ(ロール動付与手段)58を駆動
し、ロール軸56を計算ロール角R_a分だけ回転させ
て、模型二輪車30を車幅方向TD(図2参照)に計算
ロール角R_aだけ傾動させた場合、上述したように、
実際の二輪車において遠心力により発生するロール動を
正確に表現することができない。そこで、この実施の形
態では、この遠心力により発生するロール動を考慮し
て、次の(3)式により実際の作動ロール角(ロール動
指令値ともいう。)Rm(図2参照)を計算するように
している(ステップS4)。
【0044】 Rm=R_a+Tl×K3 …(3) この(3)式によれば、作動ロール角Rm(deg)
は、計算ロール角R_aに、体重移動により発生するリ
ーントルクTlに比例したロール角分(Tl×K3)
(K3は係数)を加算した値として得られるようにして
いる。このようにすれば、作動ロール角Rmが、乗り手
28の体重移動操作に直接的に反応する項(Tl×K
3)を持つことになるので、乗り手28の体重移動操作
に対して模型二輪車30の車体46が直接的に反応して
応答する操縦感覚が得られ、体重移動操作に対しての反
応がにぶいという違和感が解消され、模型二輪車30に
おけるロール動の感覚の向上が図られる。
【0045】このとき、制御回路18からCGI発生装
置23に供給する現在ヨーデータであるヨーレートYa
wとしては、作動ロール角Rmから算出されるヨーレー
トではなく、計算ロール角R_aから算出されるヨーレ
ートとする。すなわち、ヨーレートYaw(deg/s
ec)は、計算ロール角R_aの関数fとして次の
(4)式により計算する(ステップS5)。
【0046】 Yaw=f(R_a) …(4) なお、ヨーレートYawの実際値は、係数をg、自車速
度(車速)をV(m/sec)とするとき、次の(5)
式により計算することができる。
【0047】 Yaw={g×tan(R_a)}/V …(5) このヨーレートYawと車速Vとから模型二輪車30の
旋回半径Rrは、公知のように、Rr=V/Yawとし
て簡単に求めることができる。なお、模型二輪車30に
おいて、車速Vを求める場合には、発生加速度Gをサイ
クルタイムS_time毎に積分して求めることができ
る。発生加速度Gは、G=(エンジントルク×ギヤレシ
オ−ブレーキ制動力)/車両重量(乗り手28の重量も
含む)として計算することができる。この場合、エンジ
ントルクは、スロットルグリップ63によるスロットル
開度とエンジン回転数に応じたトルクとしてエンジン特
性から求めることができる。ギヤレシオは、ギヤポジシ
ョンスイッチ104から分かるギヤポジションとスプロ
ケット比とから求められる。ブレーキ制動力は、フロン
トブレーキレバー97の操作に応じたフロントブレーキ
圧センサ98の出力とリヤブレーキペダル99の操作に
応じたリヤブレーキ圧センサ100の出力に基づき、各
々ブレーキ力特性(ブレーキ圧とブレーキ力の対応関
係)を参照して求めることができる。このようにして求
めた発生加速度Gから、車速Vは、V=1サイクルタイ
ム前の車速+G×S_time×9.8(m/s)とし
て求めることができる。
【0048】上述した旋回半径RrとヨーレートYaw
に応じてディスプレイ24上の走行路を含む風景の映像
を回転させることで、模型二輪車30の乗り手28は、
実車での旋回感覚にきわめて近似した旋回感覚を得るこ
とができる。
【0049】この場合、映像の旋回計算に寄与するロー
ル角は、計算ロール角R_aのみとしているので、ライ
ディングシミュレーション装置10の操縦性、すなわ
ち、ヨーレートYawによる旋回と、乗り手28に与え
るロール感覚、すなわち作動ロール角Rmを各別に調整
することが可能となり、操縦性とロール感覚の調整が容
易になる。さらに具体的に説明すると、例えば、体重移
動、ハンドル操作、車速等に応じて操縦性に係わるヨー
レートYawが最適になるように、係数K1、K2、g
を決定し、その後、ロール動の感覚が最適となるように
係数K3を、例えば、車速Vに応じて別個に決めること
ができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ステアリングトルクとリーントルクとから一定時間
毎に連続的に計算されるロール角(計算ロール角)に、
体重移動に係るリーントルクに比例した値(体重移動に
係わるロール角分)を合成してロール動指令値としてい
るので、遠心力をも考慮したロール動を与えることが可
能となり、結果として、模型二輪車の操縦者に対し、そ
の模型二輪車の旋回操縦時に、実車の旋回操縦感覚にき
わめて近いロール動を与えることができるという効果が
達成される。
【0051】言い換えれば、実際には、旋回進行してい
ない模型二輪車により、模型二輪車の操縦者に対して遠
心力に係わるロール感覚をも擬似的に体感させることが
できるという効果が達成される。
【0052】そして、旋回操縦性能に関連する映像に係
わるヨーレートを算出するときには、前記体重移動に対
して直接応答するロール角分を無視し、前記算出ロール
角に応じてのみ算出するようにすることで、操縦性とロ
ール感覚とを別個に調整することができるという効果が
達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態の全体構成を示す説明
図である。
【図2】図1例の装置を後方から見た図である。
【図3】図1例の装置の電気回路的ブロック図である。
【図4】ロール動算出の説明に供されるフローチャート
である。
【図5】従来技術に係る模型二輪車の説明に供される図
であって、図5Aは、ヨー動の説明に供される模式的平
面図、図5Bは、ロール動の説明に供される模式的背面
図、図5Cは、ピッチ動の説明に供される模式的側面図
である。
【符号の説明】
10…ライディングシミュレーション装置 12…制御機構 16…モーション
ユニット部 18…制御回路 23…CGI発生
装置 24…ディスプレイ 25…ディスプレ
イ装置 28…乗り手 30…模型二輪車 46…車体 56…ロール軸 58…ロールモータ 60…ハンドル 62…ステアリングモータ 64…回転軸 94…ハンドルトルクセンサ 96…リーントル
クセンサ R_a…計算ロール角 Rm…作動ロール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操作者による模型二輪車の操縦操作に基づ
    いて、走行状態を疑似体験させる二輪車のライディング
    シミュレーション装置において、 前記操作者のハンドル操作に応じたステアリングトルク
    を検出するハンドルトルクセンサと、 前記操作者の体重移動に応じたリーントルクを検出する
    リーントルクセンサと、 検出されたステアリングトルクと検出されたリーントル
    クとからロールレートを算出するロールレート算出手段
    と、 算出されたロールレートを時間積分して前記模型二輪車
    のロール角を算出するロール角算出手段と、 ロール動指令値に応じて、前記模型二輪車を車幅方向に
    傾動させてロール動を付与するロール動付与手段と、 前記ロール角に前記リーントルクに比例した値を合成し
    て前記ロール動指令値を算出するロール動指令値算出手
    段とを備えることを特徴とする二輪車のライディングシ
    ミュレーション装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において、 ヨーレート算出手段を有し、 ヨーレートを前記ロール角に応じて算出することを特徴
    とする二輪車のライディングシミュレーション装置。
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CN107145139A (zh) * 2017-05-09 2017-09-08 重庆理工大学 电动汽车整车分层控制系统硬件在环测试平台及测试方法

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