JPH11152500A - 非リン酸系ペースト状洗剤組成物 - Google Patents

非リン酸系ペースト状洗剤組成物

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JPH11152500A
JPH11152500A JP32309097A JP32309097A JPH11152500A JP H11152500 A JPH11152500 A JP H11152500A JP 32309097 A JP32309097 A JP 32309097A JP 32309097 A JP32309097 A JP 32309097A JP H11152500 A JPH11152500 A JP H11152500A
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nonionic surfactant
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surfactant
ethylene oxide
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JP32309097A
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Hiromitsu Hayashi
宏光 林
Hiroyuki Saijo
宏之 西條
Yoshihiro Iwamoto
芳浩 岩本
Hirohiko Hanada
弘彦 花田
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 泥汚れに対して優れた洗浄力を示す非リン酸
系ペースト状洗剤組成物を提供する。 【解決手段】 アルカリ剤とゼオライトを含有する非リ
ン酸系ペースト状洗剤組成物において、主洗浄基剤とし
て、下記一般式(I) R1−O−(EO)p−(PO)q−(EO)r−H (I) 〔式中、R1は炭素数10〜18のアルキル基等、EO
はエチレンオキサイド基、POはプロピレンオキサイド
基、p、q、rはそれぞれ平均付加モル数を表し、p>
0、r>0、p+q+r=5〜14であり、p+r=4
〜10であり、q=0.2〜5、かつ(p+r)/q=
1/1〜10/1である。〕で表されるEO・PO・E
O付加型非イオン性界面活性剤を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペースト状の洗剤
組成物に関する。詳しくは、洗濯水に容易に溶解して洗
浄性能が素早く発揮され、より高い洗浄力、特に洗剤組
成物を塗布した場合の泥汚れに対して高い洗浄力が得ら
れるペースト状洗剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】衣料用洗剤は、汚れを可溶化し繊維から
洗濯液中に溶解・分散させる界面活性剤、界面活性剤の
能力を低下させるカルシウムやマグネシウム等を洗濯液
中から除去するための金属イオン封鎖剤、汚れの分解や
可溶化を促進させるアルカリ剤、汚れを分散させるため
の高分子化合物、及びその他の洗浄ビルダーにより構成
されている。
【0003】衣料用洗剤の洗浄基剤である界面活性剤と
しては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤が用
いられており、このうち非イオン界面活性剤は、耐硬水
性が良好であるうえ、洗浄力、汚れ分散力が際立ってお
り、生分解性にも優れているために、洗浄用界面活性剤
として重要視されている。また、金属イオン封鎖剤とし
ては、湖水や沼などの富栄養化の懸念からリン化合物の
代替として、特定の構造を有する結晶性アルミノ珪酸ナ
トリウム(当業界では合成ゼオライトと呼称される)が
使用されるようになり現在に至っている。
【0004】非イオン界面活性剤とゼオライト等のビル
ダーを含有する洗浄剤組成物としては、粉末洗剤におい
ては一般的であるが、一方で低含水性または非水性のペ
ースト状洗浄剤組成物についても種々提案されている。
例えば、特開昭61−42597号には、非イオン界面
活性剤、陰イオン界面活性剤、および無機ビルダー類を
特定量配合することにより、分散剤を必要とせずに非イ
オン活性剤の浸み出し、あるいは分離の問題を解決する
ことが記載されている。特開昭62−135599号で
は、特定の構造を有する非イオン界面活性剤、即ちR−
O−(EO)m−(PO)nH(Rはアルキル基、EOはエチ
レンオキサイド基、POはプロピレンオキサイド基)を
用いることによって溶解性の向上を提案している。特公
平8−3120号では,特定の流動点以下の非イオン界
面活性剤とゼオライトと水溶性の非リン酸系ビルダーに
相安定化剤として10%以下の水を添加することによっ
て冷水に急速に可溶で相分離を制御することが提案され
ている。また、非イオン界面活性剤としては、R−O−
(EO)mH、あるいはR−O−(EO)m−(PO)nHなど
が挙げられている。更に、特開昭63−63630号で
は、特開昭62−135599号や特公平8−3120
号に記載されている非イオン界面活性剤とPOの結合位
置が異なる特定の構造を有する非イオン界面活性剤、即
ちR−O−(PO)m−(EO)nHを用いることによって相
分離とゲル化に対して安定な洗濯用洗剤組成物を提案し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ペースト状洗剤組成物
は、界面活性剤とビルダーを高濃度に配合可能なため、
衣類に塗布した場合にエリ・袖口汚れ、泥汚れやシミ汚
れに対して高い洗浄性が期待できる。非イオン界面活性
剤にゼオライトやアルカリ剤等のビルダーを配合した低
含水または非水系ペースト状洗剤組成物は、衣類に塗布
した場合に高い洗浄力を得るためには、ペースト状洗剤
組成物が衣類上で素早く溶解しなければならないが、一
般にこれらの組成物は溶解性が乏しく、上記各公報に示
したペースト状洗剤組成物も、この点において未だ満足
のいくものではなく、特に非イオン界面活性剤の低温で
の溶解性が低いためにゼオライトやアルカリ剤等のビル
ダー成分が有効に働かず、その本来有する優れた洗浄力
を十分に発揮できていなかった。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明者らは上記課題を解
決するべく鋭意検討した結果、特定炭素数の飽和及び/
または不飽和の直鎖及び/または分岐鎖のアルコール
に、特定の比率でまずエチレンオキサイド、次にプロピ
レンオキサイド、最後にエチレンオキサイドの順でブロ
ック付加した特定の構造を有する非イオン活性剤をペー
スト状洗剤組成物に配合することによって、非イオン界
面活性剤の低温での溶解性が優れるために、ゼオライト
やアルカリ剤等のビルダーが有効に働くようになり、そ
の結果衣類に塗布した場合に特に泥汚れに対して高い洗
浄力を発揮するペースト状洗剤組成物が得られることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち本発明は、(a)下記一般式(I) R1−O−(EO)p−(PO)q−(EO)r−H (I) 〔式中、R1は炭素数10〜18の直鎖及び/または分
岐鎖のアルキル基及び/またはアルケニル基を表し、E
Oはエチレンオキサイド基、POはプロピレンオキサイ
ド基を表し、p、q、rはそれぞれ平均付加モル数を表
し、p>0、r>0、p+q+r=5〜14であり、p
+r=4〜10であり、q=0.2〜5、かつ(p+
r)/q=1/1〜10/1である。〕で表されるEO
・PO・EO付加型非イオン性界面活性剤、(b)アル
カリ剤及び(c)ゼオライトを含有することを特徴とす
る非リン酸系ペースト状洗剤組成物を提供するものであ
る。以下、本発明のペースト状洗剤組成物に関して詳細
に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の(a)成分は、次の一般
式(I) R1−O−(EO)p−(PO)q−(EO)r−H (I) 〔式中、R1 は炭素数10〜18の直鎖及び/または分
岐鎖のアルキル基及び/またはアルケニル基を表し、E
Oはエチレンオキサイド基、POはプロピレンオキサイ
ド基を表し、p、q、rはそれぞれ平均付加モル数を表
し、p>0、r>0、p+q+r=5〜14であり、p
+r=4〜10であり、q=0.2〜5、かつ(p+
r)/q=1/1〜10/1である。〕で表される非イ
オン界面活性剤である。
【0009】一般式(I)において、R1 は炭素数10
〜18の直鎖及び/または分岐鎖のアルキル基及び/ま
たはアルケニル基を表し、直鎖及び/または分岐の第1
級アルコール及び/または第2級アルコール由来のアル
キル基が好ましく、炭素数が上記範囲から外れる場合は
優れた洗浄力が得られない。EOとPOはそれぞれ前記
アルキル基(R1 )にブロック付加され、上記一般式
(I)に示す順序で付加されなければならない。EOの
総平均付加モル数(p+r)は4〜10、好ましくは5
〜8であり、POの平均付加モル数(q)は0.2〜
5、好ましくは0.5〜3であり、全EOとPOの平均
付加モル比(p+r)/qは1/1〜10/1、好まし
くは2/1〜7/1であり、EOとPOが上記一般式で
規定する付加順序及び付加モル数及び付加比率の範囲を
外れる場合は、非イオン界面活性剤の低温での溶解性が
低下するために、本発明の目的とする優れた泥洗浄力を
示す最適な組成物が得られない。
【0010】本発明に用いられる一般式(I)で示され
る非イオン界面活性剤は公知の方法で合成することがで
き、高級アルコールにアルキレンオキシドを付加させる
ことによって容易に得ることができる。本発明では、特
にアルキレンオキシドの付加方法はまず、エチレンオキ
サイドを付加した後にプロピレンオキサイドをブロック
付加し、さらにエチレンオキサイドをブロック付加する
ことを特徴とする。このアルコキシル化に用いられる触
媒は塩基触媒、酸触媒の他に、特開平7−227540
号公報に記載のMgO−ZnO、MgO−SnO、Mg
O−TiO2 及びMgO−SbO並びに特開平1−16
4437号公報に記載の同様なMg系触媒等の狭いアル
キレンオキシド付加分布を与える触媒を用いて合成する
ことができる。このうち特に、コストの面から塩基触媒
を使用することが好ましく、塩基として水酸化カリウム
を使用することが最も好ましい。
【0011】水酸化カリウムを触媒として使用する場合
の製造条件を以下に示す。まず原料となる炭素数10〜
18の飽和もしくは不飽和の高級アルコールに水酸化カ
リウムを仕込んだ後、窒素置換し、100〜110℃、
10〜50torrで30分〜1時間脱水を行う。次い
で100〜170℃、3〜6kg/cm2でエチレンオ
キサイドの付加を行い、次に100〜150℃、3〜6
kg/cm2 でプロピレンオキサイドの付加を行い、再
度100〜170℃、3〜6kg/cm2 でエチレンオ
キサイドを付加した後、添加した水酸化カリウムと等モ
ル量の酸剤(酢酸、乳酸、グリコール酸)で中和するこ
とによって得られる。なお各エチレンオキサイド及びプ
ロピレンオキサイドの配合量は、一般式(I)の条件を
満たすように、原料アルコールのモル数に応じて添加さ
れる。
【0012】以下に具体的な製造方法の一例を記載す
る。エチレンオキサイド用とプロピレンオキサイド用の
2つの計量槽の付いた5リットルの回転撹拌式オートク
レープ中にラウリルアルコール〔「商品名カルコール2
098」、花王(株)製〕を500g、水酸化カリウム
を3.0g仕込み、窒素置換を行った後110℃に昇温
し、40torrで1時間脱水を行う。次に150℃に
昇温し、エチレンオキサイドを3.5kg/cm2 の圧
力で592gオートクレープ中に導入し、圧力が低下し
て一定になるまで反応させた後、120℃に冷却してプ
ロピレンオキサイド312gをオートクレープ中に3.
5kg/cm2 の圧力で導入し、エチレンオキサイドの
場合と同様に圧力が低下し一定になるまで反応させる。
その後、再び150℃に昇温し、エチレンオキサイドを
3.5kg/cm2 の圧力で592g導入し、圧力が低
下して一定になるまで反応させる。反応終了後、温度を
低下させ、酢酸3.2gで中和し、目的のEO−PO−
EO付加型のポリアルキレングリコールラウリルエーテ
ルを得ることができる。
【0013】本発明に用いられる非イオン界面活性剤
〔一般式(I)〕は、組成物中に20〜90重量%、好
ましくは30〜70重量%配合される。
【0014】本発明においては、上記一般式(I)で表
される非イオン界面活性剤と、本発明の目的を損なわな
い範囲で他の界面活性剤との併用も可能であり、(A)
上記一般式(I)で表される非イオン界面活性剤以外の
非イオン界面活性剤、(B)陰イオン界面活性剤、
(C)陽イオン界面活性剤、(D)両性界面活性剤から
任意の界面活性剤を1種以上用いることができる。組成
物中に配合されるその他の界面活性剤の総量は、20〜
90重量%、好ましくは30〜70重量%である。以下
併用可能な界面活性剤について具体的に説明する。
【0015】(A)一般式(I)で表される非イオン界
面活性剤以外の非イオン界面活性剤としては、下記
(1)〜(4)のような非イオン界面活性剤が挙げられ
る。 (1)炭素数8〜20の直鎖1級アルコールまたは直鎖
2級アルコール由来のアルキル基を有し、エチレンオキ
サイドを平均で3〜12モル付加したポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル。 (2)炭素数8〜20の分岐アルコール由来のアルキル
基を有し、エチレンオキサイドを平均で3〜12モルを
付加したポリオキシエチレンアルキルエーテル。 (3)次の一般式(II)で表されるアルキル多糖界面活
性剤。 R2−(OR3)xy (II) 〔R2 は直鎖または分岐鎖の炭素数8〜18のアルキル
基またはアルケニル基、R3 は炭素数2〜4のアルキレ
ン基、Gは炭素数5または6の還元糖に由来する残基、
xは平均値0〜6の数、yは平均値1〜10の数を示
す。〕 (4)脂肪酸アルカノールアミド、ポリヒドロキシ脂肪
酸アミド。
【0016】(B)陰イオン界面活性剤としては、下記
(5)〜(8)のようなものが使用できる。 (5)平均炭素数10〜20のアルキル基を有するアル
キルベンゼンスルホン酸塩。 (6)平均炭素数10〜20の直鎖1級アルコールまた
は直鎖2級アルコール由来のアルキル基または分岐アル
コール由来のアルキル基を有し、1分子内に平均0.5
〜5モルのエチレンオキサイドを付加したアルキルエー
テル硫酸塩。 (7)平均炭素数10〜20のアルキル基またはアルケ
ニル基を有するアルキルまたはアルケニル硫酸塩。 (8)平均炭素数8〜20の飽和または不飽和脂肪酸塩
及びこれらの混合物からなる脂肪酸塩。
【0017】また、これらの陰イオン界面活性剤の対イ
オンとしては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、
カルシウム及びアルカノールアミンなどの陽イオン及び
これらの混合物からなる群から選択される。特に、ナト
リウム、カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、モノメチルジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミンが好ましい。陰イオン界面活性剤を配合する
場合は、酸形態で洗剤組成物中に添加し、これら対イオ
ンを含むアルカリ剤を添加し中和しても良い。
【0018】(C)陽イオン界面活性剤としては、炭素
数12〜20のモノ長鎖アルキルもしくはジ長鎖アルキ
ルのアミン塩またはアンモニウム塩が配合できる。
【0019】(D)両性界面活性剤としては、アルキル
カルボベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルア
ミドヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドアミン
型ベタイン、アルキルイミダゾリン型ベタインなどが配
合できる。
【0020】本発明のペースト状洗剤組成物に用いられ
るアルカリ剤(b)は、一般に衣料用洗剤に用いられる
物はすべて使用することができるが、例えば、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリ
ウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、セスキ炭酸
ナトリウム、JIS1号、2号、3号等の粉末非晶質ア
ルカリ金属珪酸塩、メタ珪酸塩、特開平7−89712
号公報や特開昭60−227895公報記載の結晶性珪
酸塩、モノエタノールアミンやジエタノールアミン等の
アルカノールアミンなどが挙げられ、1種または2種以
上使用することができる。特に、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、非晶質アルカリ金属珪酸塩、結晶性珪酸塩、
アルカノールアミンが好ましい。
【0021】本発明において、アルカリ剤(b)は5〜
60重量%、好ましくは10〜50重量%配合すること
が好ましい。
【0022】本発明に用いられるゼオライト(c)は、
結晶性アルミノ珪酸塩といわれているものであり、下記
式 a(M2O)・Al2O3・b(SiO2)・w(H2O) (III) 〔式中、M はアルカリ金属原子、a , b , w は各成分の
モル比を表し、一般的には 0.7≦a ≦1.5 、0.8 ≦b <
6、w は任意の正数である。〕で表されるものであり、
中でも次の一般式(IV) Na2O・Al2O3・n(SiO2)・w'(H2O) (IV) 〔ここで、n は 1.8〜3.0 、w'は1〜6の数を表す。〕
で表されるものが好ましい。ゼオライトとしては、A
型、X型、P型ゼオライトに代表される平均一次粒径
0.1〜10μmの合成ゼオライトが好適に使用され
る。ゼオライトは粉末及び/又はゼオライトスラリーを
乾燥して得られるゼオライト凝集乾燥粒子として配合し
てもよい。
【0023】本発明において、ゼオライト(c)は5〜
60重量%、好ましくは10〜50重量%含有すること
が好ましい。
【0024】本発明の洗剤組成物には、任意成分として
従来から洗剤に用いられている成分を配合することがで
きる。そのような成分としては、エチレンジアミン四酢
酸(EDTA)及びクエン酸塩等の有機金属イオン封鎖
剤、ポリアクリル酸及び/またはその塩、アクリル酸と
マレイン酸のコポリマー及び/またはその塩及びカルボ
キシメチルセルロース等のカルボン酸系ポリマー等の高
分子金属イオン封鎖剤、硫酸ナトリウム等の増量剤、ポ
リエチレングリコール(PEG)、ポリビニルピロリド
ン(PVP)及びポリビニルアルコール(PVA)等の
分散剤もしくは色移り防止剤、過炭酸ナトリウム等の漂
白剤、特開平6−316700号公報記載及びテトラア
セチルエチレンジアミン(TAED)等の漂白活性化
剤、プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ及びリパー
ゼ等の酵素、ホウ素化合物及び亜硫酸ナトリウム等の酵
素安定剤、ビフェニル型、スチルベン型の蛍光染料、シ
リコーン/シリカ系等の消泡剤、アミノ変性シリコー
ン、ポリエーテル変性シリコーン、カルボキシ変性シリ
コーン等の繊維改質剤、酸化防止剤、青味付剤並びに香
料等の従来から公知の成分を公知の配合量で配合するこ
とができる。上記成分として具体的には特開平8−21
8093号公報に記載されているものを使用することが
できる。
【0025】本発明のペースト状洗剤組成物は、非リン
酸系であり、トリポリリン酸ナトリウムに代表されるポ
リリン酸塩を全く含まないか含有量が1%以下である。
本発明のペースト状洗剤組成物は、ペースト状態を示す
粘性としては、(株)トキメック製B型粘度計DVM−
B、No.4ローターを用いた場合、25℃で8000
〜1000000mPa・s、好ましくは20000〜
500000mPa・s、さらに好ましくは50000
〜400000mPa・sである。
【0026】また、本組成物の使用方法、容器などに合
った粘性にするために、粘度調節剤として下記成分を配
合することができる。具体的には、非イオン界面活性剤
をゲル化させるものが挙げられる。例えば、従来油ゲル
化剤として使用されているKFトレーディング社製ヒド
ロキシステアリンなどの12−ヒドロキシステアリン
酸、新日本理化社製ゲルオールDなどのジベンジリデン
ソルビトール、KFトレーディング社製Li―STなど
のステアリン酸リチウム、KFトレーディング社製AL
―PLなどのパルミチン酸アルミニウム、KFトレーデ
ィング社製Li−2EHなどの2エチルヘキサン酸リチ
ウム、味の素社製コアギュランGP−1などのラウロイ
ルグルタミン酸ステアリルアミド、KFトレーディング
社製KF21などのポリスチレンポリブタジエンブロッ
クコポリマー(分子量200万、組成スチレン/ブタジ
エン=40/60)などや分子量2000以上のポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール等、又は
これらの混合物が挙げられる。他には、JIS K 6
220法による吸油能(無水換算)が80〜800ml
/100gのシリカ系化合物や粘土鉱物なども用いるこ
とができる。具体的には、トクシール(徳山槽達(株)
製)、ニップシール(日本シリカ(株)製)、チキソレ
ックス(コフランケミカル社製)などが挙げられ、好ま
しくは特開平6−179899号公報記載の非晶質アル
ミノ珪酸塩が挙げられる。
【0027】また、本発明の洗剤組成物の溶解性を促進
する目的で一般に使用されているハイドロトロープ剤で
ある尿素や、クメンスルホン酸やトルエンスルホン酸、
安息香酸などの低級アルキルベンゼンスルホン酸及び/
またはその塩や低級アルキルベンゼンカルボン酸及び/
またはその塩、エタノールなどのアルコール類、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、分子量200以
上のポリエチレングリコールやポリプロピレングリコー
ル等のグリコール類などを添加することは好ましい。
【0028】本発明の洗剤組成物には、無機塩に拘束さ
れない水分量として10%以下の水分、好ましくは5%
以下、更に好ましくは2%以下、非常に好ましくは0.
4%未満の水分を含有してもかまわない。10%を越え
る水分を含む場合は、洗剤組成物中の成分が相分離、あ
るいは沈降する可能性があり好ましくない。
【0029】本発明の洗剤組成物に配合される成分のう
ち、非イオン界面活性剤に不溶あるいは難溶の成分につ
いては、長期間保存した際の沈降防止、または流動性を
向上させるために適宜粉砕して微粒化してもかまわな
い。
【0030】本発明の洗剤組成物は、洗濯機洗浄、塗布
洗浄、漬け置き洗浄などの洗浄方法、並びに衣類や水の
量、汚れの度合い、洗濯機の使用方法などにより、それ
ぞれの洗浄に適した濃度にして使用することができる。
例えば、洗濯機洗浄の場合、0.03〜0.3重量%の
洗浄濃度で使用することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明について実施例を挙げて詳しく
説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものでは
ない。
【0032】<非イオン界面活性剤の製造方法>実施例
で用いる非イオン界面活性剤1〜8、10〜12は下記
の条件で、それぞれのエチレンオキサイドまたはプロピ
レンオキサイドの付加モル数に応じて添加量を変えるこ
とによって合成した。合成条件を以下に示す。
【0033】エチレンオキサイド用とプロピレンオキサ
イド用の2つの計量槽の付いた5リットルの回転撹拌式
オートクレープ中にラウリルアルコール〔「商品名カル
コール2098」、花王(株)製〕などの長鎖アルコー
ルを所定量仕込み、次いで水酸化カリウムを3.0g仕
込み、窒素置換を行った後110℃に昇温し、40to
rrで1時間脱水を行った。
【0034】(a)次に150℃に昇温し、目的の化合
物に対応する量〔一般式(I)のpにあたる量〕のエチ
レンオキサイドを3.5kg/cm2 の圧力でオートク
レープ中に導入し、圧力が低下して一定になるまで反応
させた後、(b)120℃に冷却して目的の化合物に対
応する量〔一般式(I)のqにあたる量〕のプロピレン
オキサイドをオートクレープ中に3.5kg/cm2
圧力で導入し、圧力が低下し一定になるまで反応させ
た。(c)その後、再び150℃に昇温し、目的の化合
物に対応する量〔一般式(I)のrにあたる量〕のエチ
レンオキサイドを3.5kg/cm2 の圧力でオートク
レープ中に導入し、圧力が低下して一定になるまで反応
させ、(d)反応終了後、温度を低下させ、酢酸3.2
gで中和することで、目的の最終の生成物を得た。
【0035】なお、非イオン界面活性剤6は上記(c)
の工程を、非イオン界面活性剤7は上記(a)の工程
を、非イオン界面活性剤8は上記(b)と(c)の工程
をそれぞれ省いて合成した。実施例で用いた非イオン界
面活性剤を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】実施例1 表2〜3に示す成分のうち、非イオン界面活性剤と炭酸
ナトリウムを1mmガラスビースが充填されたサンドミ
ルに仕込み、炭酸ナトリウムの平均粒径が5μmになる
まで粉砕した。非イオン界面活性剤と炭酸ナトリウムの
混合液をガラスビーズと分別した後、この液と表2〜3
に示す残りの成分を万能撹拌機で混合して本発明品、並
びに比較品の各ペースト状洗剤組成物をそれぞれ調製し
た。得られた各組成物の粘性を(株)トキメック製B型
粘度計DVM−B、No.4ローターを用いて25℃で
測定したところ、50000〜4000000mPa・
sの範囲の値を示した。また、得られた各組成物の洗浄
性能を下記に示す方法で評価し、その結果を表2〜3に
示す。
【0038】<洗浄力試験> (泥汚れ人工汚染布の調製)鹿沼園芸赤玉土を120℃
±5℃で4時間乾燥後粉砕し、150メッシュ(100
μm)パスのものを120℃±5℃で2時間乾燥後、約
150gを1リットルのパークレンに分散させ、金巾#
2023布をこの液に接触させ、ブラッシングし、分散
液を除去し、過剰付着汚れを脱落させて、泥汚れ汚染布
を作成した。
【0039】(洗浄条件及び評価方法) ・洗浄試験A 2槽式電気洗濯機((株)東芝製VH−360S1)
に、きれいな調製布1.5kg(木綿肌着:ポリエステ
ルと木綿の混毛ワイシャツ=6:4)を入れ、5℃、約
3゜DHの水道水を30リットル注水し、上記で作成し
た10cm×10cmの人工汚染布10枚と洗剤組成物
を20g投入して10分間強回転で洗濯を行った。洗濯
終了後1分間脱水し、水道水で流水濯ぎを8分間行った
後、5分間脱水を行った。次に人工汚染布をプレス乾燥
機で乾燥させ、後述の方法により洗浄率(%)を求め
た。
【0040】・洗浄試験B 上記試験Aで作成した10cm×10cmの人工汚染布
に洗剤組成物を1枚あたり0.5g塗布し塗り広げる。
2槽式電気洗濯機((株)東芝製VH−360S1)
に、きれいな調製布1.5kg(木綿肌着:ポリエステ
ルと木綿の混毛ワイシャツ=6:4)を入れ、5℃、約
3゜DHの水道水を30リットル注水し、上記の洗剤組
成物を塗布した人工汚染布10枚と洗剤組成物を15g
投入して10分間強回転で洗濯を行った。洗濯終了後1
分間脱水し、水道水で流水濯ぎを8分間行った後、5分
間脱水を行った。次に人工汚染布をプレス乾燥機で乾燥
させ、下記方法により洗浄率(%)を求めた。
【0041】(洗浄率測定)洗浄力は汚染前の原布及び
洗浄前後の汚染布の460nmにおける反射率を自記色
彩計(日本電色(株)製、Z−300A)にて測定し、
次式によって洗浄率(%)を求め、10枚の測定平均値
を洗浄力として示した。
【0042】
【数1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】表2〜3中の各成分は下記のものである。 ・非イオン界面活性剤1〜8:表1に記載のもの。 ・LAS−Na:アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ
〔日石洗剤(株)製、アルキルベンベンゼンスルホン酸
「アルケンL(アルキル鎖の炭素数10〜14)」を炭
酸ナトリウムでドライ中和したもの ・脂肪酸ナトリウム:オレイン酸ナトリウム(花王
(株)ルナックO−Aを炭酸ナトリウムでドライ中和し
たもの。 ・炭酸ナトリウム:セントラル硝子(株)軽灰、無水物 ・非晶質珪酸塩:日本化学工業(株)粉末珪酸ソーダ1
号 ・結晶性珪酸塩A:特開平7−89712号公報記載の
結晶性珪酸塩、組成M2O・1.8SiO2・0.02M'O(ここで、M:N
a,K、K/Na=0.03 、M'=Ca,Mg、Mg/Ca=0.01)、平均粒径
20μm ・結晶性珪酸塩B:ヘキストトクヤマ社の結晶性層状シ
リケート「Na-SKS-6」、平均粒径20μm ・4A型ゼオライト:東ソー(株)合成ゼオライト「ト
ヨビルダー」、平均粒径3μm ・ポリアクリル酸ナトリウム:BASF社製「Sokalan
PA 40 powder」、平均分子量15000 ・アクリル酸・マレイン酸コポリマー:BASF社製
「Sokalan CP 5 powder 」、平均分子量70000 ・粘度調節剤:ポリエチレングリコール、平均分子量6
000 ・溶解性促進剤:p−トルエンスルホン酸ナトリウムと
ポリエチレングリコール(平均分子量200)を等重量
混合したもの ・蛍光染料:チバガイギー社製「チノパールCBS」
と、住友化学社製「ホワイテックスSA」を等重量混合
したもの ・酵素:サビナーゼ12.0T typeW(プロテア
ーゼ)、リポラーゼ100T(リパーゼ)、ターマミル
60T(アミラーゼ)(以上の酵素、ノボノルディスク
製)及びKAC500(アルカリセルラーゼ、花王株式
会社製)を重量比率で2:1:1:1の割合で混合した
もの ・香料:特開平8−239700号公報の実施例記載の
香料組成を使用
【0046】
【発明の効果】表2〜3の結果から明らかなように、一
般式(I)の構造を有している非イオン活性剤(表1中
の非イオン界面活性剤1〜5)を用いた本発明のペース
ト状洗剤組成物は、他の構造を有する非イオン界面活性
剤(表1中の非イオン界面活性剤6〜8、10〜12)
を用いた洗剤組成物よりも低温で素早く溶解するため
に、ゼオライトやアルカリ剤等のビルダー成分が有効に
働いて、特に洗剤組成物を塗布した場合に優れた泥洗浄
力を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 3/12 C11D 3/12 3/30 3/30 (72)発明者 花田 弘彦 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)下記一般式(I) R1−O−(EO)p−(PO)q−(EO)r−H (I) 〔式中、R1は炭素数10〜18の直鎖及び/または分
    岐鎖のアルキル基及び/またはアルケニル基を表し、E
    Oはエチレンオキサイド基、POはプロピレンオキサイ
    ド基を表し、p、q、rはそれぞれ平均付加モル数を表
    し、p>0、r>0、p+q+r=5〜14であり、p
    +r=4〜10であり、q=0.2〜5、かつ(p+
    r)/q=1/1〜10/1である。〕で表されるEO
    ・PO・EO付加型非イオン性界面活性剤、(b)アル
    カリ剤及び(c)ゼオライトを含有することを特徴とす
    る非リン酸系ペースト状洗剤組成物。
  2. 【請求項2】 (a)成分を20〜90重量%、(b)
    成分を5〜60重量%、(c)成分を5〜60重量%含
    有する請求項1記載の非リン酸系ペースト状洗剤組成
    物。
JP32309097A 1997-11-25 1997-11-25 非リン酸系ペースト状洗剤組成物 Pending JPH11152500A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009285339A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Kao Corp 洗濯前処理キット
JP2017066394A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 三洋化成工業株式会社 衣料用洗浄剤

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JP2009285339A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Kao Corp 洗濯前処理キット
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