JPH11152444A - 缶用粉体塗料用樹脂組成物 - Google Patents

缶用粉体塗料用樹脂組成物

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JPH11152444A
JPH11152444A JP32324097A JP32324097A JPH11152444A JP H11152444 A JPH11152444 A JP H11152444A JP 32324097 A JP32324097 A JP 32324097A JP 32324097 A JP32324097 A JP 32324097A JP H11152444 A JPH11152444 A JP H11152444A
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JP
Japan
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resin
resin composition
acid
cans
epoxy resin
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JP32324097A
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English (en)
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Kuniyuki Doi
邦之 土井
Hiroshi Tachika
弘 田近
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐沸水性、耐レトルト性、加工性に優れ、か
つ毒性のない食品缶の内面塗装用の粉体塗料樹脂組成物
を提供する。 【解決手段】 還元粘度が0.05〜0.5dl/g、
ガラス転移温度が0℃以下、且つ80℃における溶融粘
度が300ポイズ以下であるポリエステル樹脂(A)と
エポキシ樹脂(B)とを含むことを特徴とする缶用粉体
塗料用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は飽和共重合ポリエス
テル樹脂を有効成分とする缶用塗料樹脂組成物に関し、
更に詳しくは飲料缶、食缶などの食品用缶などに用いら
れる金属製容器の内面、特に缶胴の継ぎ目に使用するこ
とができる缶用塗料樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、飲料缶としては側面にハンダ付、
接着剤、溶接により設けた缶胴に天地缶蓋を巻き締めて
なるスリーピース缶と絞り加工あるいは絞りしごき加工
などにより形成された缶胴に缶蓋を巻き締めてなるツー
ピース缶が一般的に使用されている。これらの缶は、内
容物による金属溶出を抑制し、缶の腐食を防止するため
にその内面が塗装されている。従来は溶剤型塗料が使用
されてきたが、公害問題から水性塗料、粉体塗料へと置
き換えが進んできている。なかでも粉体塗料は、溶剤型
塗料、水性塗料と異なり、一度に膜厚がかせげることか
ら缶胴の継ぎ目の補修塗料として用いられてきた。かか
る粉体塗料としては、特公昭48−4428号公報に硬
化剤を有するエポキシ樹脂系粉体塗料が開示され、特公
昭63−47756号公報にはエポキシ樹脂とフェノー
ルホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、
メラミンホルムアルデヒド樹脂、アクリル樹脂、アルキ
ド樹脂及びポリアミド樹脂群より選ばれた硬化剤からな
る熱硬化性粉体塗料が開示されている。また、特開平2
−117972号公報にポリブチレンテレフタレート系
共重合体に二トリルゴム、エポキシ樹脂、二酸化チタン
からなる熱可塑性粉体塗料が開示されている。さらには
特開平7−228802号公報にはエポキシ樹脂と高酸
価、高Tgポリエステル樹脂とを組み合わせたハイブリ
ットタイプの熱硬化性粉体塗料が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2−117072号公報のような熱可塑性粉体塗料を用
いた場合には、缶素材との付着性が悪く、内容物によっ
ては経時的に塗膜剥離を起こす欠点を有している。ま
た、特公昭48−4428号公報、特公昭63−477
56号公報に記載されているようなエポキシ樹脂を基本
とした熱硬化性粉体塗料では焼き付け直後の缶素材に対
する付着性は優れているが、レトルト処理(例:120
℃×30分)後の白化性(耐レトルト性)、付着性およ
び加工性が極端に低下するという欠点を有している。ま
た、特開平7−228802号公報のようなエポキシ樹
脂と高酸価、高Tgポリエステル樹脂とを組み合わせた
ハイブリットタイプの熱硬化性粉体塗料においても付着
性、耐沸水性は比較的良好であるが、エポキシ樹脂との
相溶性等の影響から加工性、レトルト加工性に問題が残
っていた。さらに上記性能を満たすものとして最近ナイ
ロンパウダーが開発されたが、極めて高価であるために
用途が限定されているといった難点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記したエポ
キシ樹脂とポリエステル樹脂とをハイブリットタイプに
おいての耐レトルト性と加工性の欠点を解決するため鋭
意研究を続けた結果、耐レトルト性と加工性の欠点を克
服し、さらに安価な缶用粉体塗料用樹脂組成物を見出す
ことに成功し、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、還元粘度が0.05〜
0.5dl/g、ガラス転移温度が0℃以下、且つ80
℃における溶融粘度が300ポイズ以下であるポリエス
テル樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)とを含むことを特
徴とする缶用粉体塗料用樹脂組成物である。
【0006】本発明に使用するポリエステル樹脂(A)
に含まれる脂肪族ジカルボン酸の占める割合は好ましく
は10〜95モル%、特に好ましくは40〜90モル%
である。脂肪族ジカルボン酸成分としては、コハク酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオ
ン酸、ダイマー酸などを挙げることができる。脂肪族ジ
カルボン酸成分が95モル%を越えると耐レトルト性、
耐沸水性、耐ブロッキング性が劣り、また、脂肪族ジカ
ルボン酸の量が10モル%未満だとガラス転移温度が0
℃を超え硬くなり、エポキシ樹脂との相溶性が低下し、
耐レトルト性、加工性、レトルト加工性が低下する。
【0007】本発明に使用するポリエステル樹脂(A)
に含まれる芳香族ジカルボン酸および/または脂環族ジ
カルボン酸の占める割合は好ましくは5〜90モル%、
特に好ましくは5〜60モル%である。芳香族ジカルボ
ン酸としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、オ
ルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などを挙げるこ
とができ、脂環族ジカルボン酸としては1,4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカル
ボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メ
チルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒド
ロ無水フタル酸、2−メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸、ジカルボキシ水素添加ビスフェノールA、ジカルボ
キシ水素添加ビスフェノールS、水素添加ダイマー酸、
水素添加ナフタレンジカルボン酸、トリシクロデカンジ
カルボン酸などが挙げられるが、好ましくはテレフタル
酸である。芳香族ジカルボン酸および/または脂環族ジ
カルボン酸の割合が5モル%未満だと耐沸水性、耐レト
ルト性が劣り、90モル%を超えるとガラス転移温度が
0℃を超え、エポキシ樹脂との相溶性が不良となり、耐
レトルト性、加工性、レトルト加工性が低下する。
【0008】本発明に使用される炭素数2〜10のアル
キレングリコールは具体的には、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2
−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジ
オール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−
メチル−1,5−ペンタンジオール、2、2−ジエチル
−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル
−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオー
ル、1,10−デカンジオールなどが挙げられ、また、
脂環族グリコールとしては1,4−シクロヘキサンジメ
タノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,
2−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。な
かでも塗膜の物性面から特に好ましいのはエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノールである。
【0009】本発明に使用されるポリエステル樹脂
(A)に必要により3官能以上の多価カルボン酸または
/および多価アルコールを使用しても良い。3価以上の
多価カルボン酸成分としては、例えばトリメリット酸、
ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸など
が挙げられ、3官能以上の多価アルコールとしてはグリ
セリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、マンニトール、ソルビトール、ペンタエリスリトー
ル、α−メチルグルコシドなどが挙げられる。好ましく
はトリメリット酸、トリメチロールプロパンである。
【0010】また、本発明のポリエステル樹脂(A)に
おいて重合後に無水トリメリット酸、無水フタル酸、無
水ピロメリット酸、無水コハク酸、無水1,8−ナフタ
ル酸、無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無水
3,3,4,4−ベンゾフェノンテトラカルボン酸など
を後添加して酸価を付与しても良い。
【0011】本発明に使用されるポリエステル樹脂
(A)の特性として、還元粘度が0.05〜0.5dl
/g、好ましくは0.1〜0.2dl/g、且つガラス
転移温度0℃以下、好ましくは−10℃以下、80℃に
おける溶融粘度が300ポイズ以下、好ましくは250
ポイズ以下が必要である。還元粘度が0.1dl/g未
満であると塗膜が脆くなり、加工性に劣り、0.5dl
/g以上になるとエポキシ樹脂との相溶性が低下し、塗
膜外観の不良やレトルト後の白化性や加工性やレトルト
加工性が低下する。また、ガラス転移温度が0℃以上に
なるとポリエステル樹脂とエポキシ樹脂との相溶性が低
下し、その結果、耐レトルト性や加工性やレトルト加工
性の低下する。さらにはエポキシとの混練りを行う際の
作業性が極めて低下する。80℃における溶融粘度が3
00ポイズを越えると、この場合もまた、ポリエステル
樹脂とエポキシ樹脂の相溶性が低下する、混練りの作業
性が低下するといった問題が発生する。
【0012】本発明の缶用塗料樹脂組成物で使用するエ
ポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック
型エポキシ樹脂やフェノール系化合物変性エポキシ樹脂
などが挙げられるがその種類を限定するものではない。
これらのエポキシ樹脂はエポキシ当量400〜5000
(g/eq)の範囲が好ましく、さらに好ましくはエポ
キシ当量800〜4000(g/eq)である。エポキ
シ当量が400未満だと付着性、加工性、レトルト加工
性、耐レトルト性が得られず、5000を越えると耐水
性、レトルト加工性、耐レトルト性が得られない。
【0013】上記のようなエポキシ樹脂の市販品として
は、例えばシェル化学株式会社のエピコート1001、
1002、1003、1004、1007、1009、
1010、エピコート1003F、1004F(いずれ
も商品名)、東都化成のYD−011、012、01
3、014、017、019、020、YDF−200
ECN−1280、ECN−1299(いずれも商品
名)などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は1種単
独、あるいはまた2種以上を組み合わせて使用しても良
い。
【0014】本発明の缶用塗料樹脂組成物には、ポリエ
ステル樹脂(A)と芳香族エポキシ樹脂(B)とを、
(A)/(B)が重量比で、好ましくは50/50〜5
/95の割合で溶融混練りさせた樹脂組成物を使用す
る。エポキシ樹脂(B)がポリエステル樹脂(A)とエ
ポキシ樹脂(B)の総量の50重量%未満では良好な耐
レトルト性が得られず、95重量%を越えると塗膜が脆
くなり加工性、レトルト加工性が低下する。
【0015】本発明ではエポキシ化合物の反応を促進す
るために触媒(C)を併用することが必要である。触媒
としてはトリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、
トリフェニルホスフィン、イミダゾール系化合物等の塩
基性化合物が挙げられる。これらの塩基性化合物は1種
あるいはまた2種以上の組み合わせで用いても良い。本
発明の缶用塗料樹脂組成物におけるエポキシ樹脂(B)
と触媒(C)の割合は、重量比で好ましくは(B)/
(C)が100/0.01〜100/10で、特に好ま
しくは100/0.1〜100/4である。
【0016】本発明の缶用塗料樹脂組成物では必要によ
り上記成分の他にエポキシ樹脂(B)と反応し得る硬化
剤(D)を加えても良い。エポキシ樹脂と反応し得る硬
化剤としてはポリアミノアミド樹脂、酸無水物、フェノ
ール樹脂、アミノ樹脂などが挙げられる。ポリアミノア
ミド樹脂の市販品としては、例えば大日本インキ化学工
業株式会社のラッカーマイド(商品名)、三洋化成工業
株式会社のポリマイド(商品名)などが挙げられる。酸無
水物としてはドデセニル無水コハク酸、テトラヒドロ無
水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸
などが挙げられる。フェノール樹脂としては、例えばレ
ゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂
などが挙げられる。フェノール樹脂の市販品としては、
例えばレゾール型フェノール樹脂の市販品としては、昭
和高分子株式会社のショウワノールBKM−908、B
KM−1634(いずれも商品名)などが挙げられる。
また、ノボラック型フェノール樹脂としてはショウワノ
ールCKM−2400(商品名)などが挙げられる。ま
た、アミノ樹脂としては例えば、尿素、メラミン、ベン
ゾグアナミンなどのホルムアルデヒド付加体、更にこれ
らの炭素原子数が1〜6のアルコールによるアルキルエ
ーテル化合物を挙げることができる。具体的にはメトキ
シ化メチロールメラミン、メトキシ化メチロールベンゾ
グアナミンなどが挙げられる。アミノ樹脂の市販品とし
ては住友化学株式会社のスミマールM−40S(商品
名)、三井サイアナミックのサイメル303(商品
名)、三井サイアナミックのサイメル1123(商品
名)などが挙げられる。これらの樹脂は1種単独、ある
いはまた2種以上で用いても良い。
【0017】本発明の缶用塗料樹脂組成物におけるエポ
キシ樹脂(B)と硬化剤(D)の割合は、重量比で好ま
しくは(B)/(D)が100/0〜70/30であ
る。
【0018】本発明の缶用塗料用樹脂組成物には酸化チ
タン、シリカなどの公知の無機顔料、表面平滑剤、消泡
剤、分散剤等の公知の添加剤を配合することができる。
【0019】本発明の缶用塗料用樹脂組成物は、上記し
た成分を混合し、必要に応じて各種添加剤を配合し、溶
融混練し、冷却後粉砕することにより製造することがで
きる。各種成分の混合方法および各種添加剤の添加方法
は、例えば、2軸ないし1軸の溶融混練り機、あるいは
反応釜を用いて製造することができるが、特に制限され
るものではない。また、先に述べたように、ポリエステ
ル樹脂のガラス転移温度が0℃を超えると上記の溶融混
練りの作業性が極めて低下する。
【0020】
【実施例】以下実施例を挙げて、本発明を具体的に説明
する。実施例において単に部とあるものは重量部を示
す。 各測定項目は以下の方法に従った。
【0021】(1)樹脂組成の測定 核磁気共鳴スペクトル法、およびアルコリシス後のガス
クロマトグラフによる分析により、酸成分、アルコール
成分のモル比を求めた。
【0022】(2)還元粘度(dl/g)の測定 ポリエステル樹脂0.1gをフェノール/テトラクロロ
エタン(重量比6/4)混合溶媒25ccに溶かし、ウ
ベローデ粘度計を用いて30℃で測定した。
【0023】(3)ガラス転移温度の測定 示差走査熱量計(DSC、Seiko Instrum
ents社製 SSC/5200)を用いて20℃/分
の昇温速度で測定した。測定サンプル量は約0.5mg
でサンプルパン(Seiko P/N 50−020、
50−021)に封入して測定を行った。
【0024】(4)酸価の測定 ポリエステル樹脂0.2gを20mlのクロロホルムに
溶解し、0.1NのKOHエタノール溶液で滴定し、樹
脂106 g当りの当量(eq/106 g)を求めた。
【0025】(5)溶液粘度の測定 ポリエステル樹脂をガラス瓶に入れ、80℃に加熱した
後、B型粘度計(東京計器(株)製 形式BL)を用い
て測定した。ローターはNo3を用い、回転数12rp
mで測定を行った。
【0026】評価項目 (7)テストピースの作成 塗料組成物をTFS板(ティンフリースチール、70m
m×150mm×0.3mm)に膜厚が30〜40μm
になるように塗装し、200℃×10分の硬化焼き付け
を行い、これをテストピースとした。
【0027】(8)塗膜の外観 上記方法にて作成したテストピースを目視で判定する。 ○:透明な塗膜外観 △:やや塗膜に濁りあり ×:塗膜が完全に濁っている
【0028】(9)レトルト試験 テストピースを120℃×30分にてレトルト試験を行
い、塗膜の状態を目視で判定する。 ◎:全く変化なし ○:わずかに白化が見られた △:少し白化が見られた ×:著しく白化が見られた
【0029】(10)加工性 テストピースを塗面を外側にして180°折り曲げ(0
T折り曲げ)、屈曲部を10倍ルーペにて観察した。 ◎:全く亀裂なし ○:わずかに亀裂が見られた △:少し亀裂が見られた ×:著しい亀裂が見られた
【0030】(11)レトルト加工性 テストピースを塗面を外側にして180°折り曲げ(0
T折り曲げ)を行った後、試験片を120℃×30分に
てレトルト試験を行い、塗膜の状態を目視で判定した。 ◎:全く亀裂なし ○:わずかに亀裂が見られたし △:少し亀裂が見られた ×:著しい亀裂が見られた
【0031】(12)耐沸水性 テストピースを沸騰蒸留水中2時間処理した後、塗膜の
白化、ふくれ(ブリスター)の状態を目視で判定した。 ○:良好 △:若干白化、または若干のブリスターあり ×:著しい白化、または著しいブリスターあり
【0032】合成例 (a) ジメチルテレフタル酸310部、ブタンジオール158
部、プロピレングリコール535部、チタンブトキサイ
ド0.5部を3Lフラスコに仕込み、3時間かけて22
0℃まで徐々に昇温しエステル交換反応を行なった。さ
らに200℃まで内温さげた後、セバシン酸を484部
仕込みさらに3時間かけて225℃まで徐々に昇温し、
エステル化反応を行った。ついで、30分かけて10m
mHgまで減圧初期重合を行い、さらに225℃、1m
mHg以下で10分間後期重合を行い、本発明のポリエ
ステル樹脂(a)を得た。得られたポリエステル樹脂
(a)は還元粘度が0.18dl/g、ガラス転移温度
が−32℃、酸価が10当量/106 gの淡黄色で80
℃における溶融粘度が30ポイズであった。結果を表1
に示す。
【0033】合成例 (b) ジメチルテレフタル酸232部、エチレングリコール2
73部、プロピレングリコール334部、チタンブトキ
サイド0.5部を3Lフラスコに仕込み、3時間かけて
220℃まで徐々に昇温しエステル交換反応を行なっ
た。さらに200℃まで内温さげた後、セバシン酸を5
66部仕込みさらに3時間かけて225℃まで徐々に昇
温し、エステル化反応を行った。ついで、30分かけて
10mmHgまで減圧初期重合を行い、さらに225
℃、1mmHg以下で10分間後期重合を行った後、2
00℃まで温度を下げた後、無水トリメリット酸77部
を後添加して220℃まで昇温させた後、30分間攪拌
して本発明のポリエステル樹脂(b)を得た。得られた
ポリエステル樹脂(b)は還元粘度が0.21dl/
g、ガラス転移温度が−35℃、酸価が750当量/1
6 gの淡黄色で80℃における溶融粘度が25ポイズ
であった。結果を表1に示す。
【0034】合成例 (c)〜(e) 合成例(a)ないしは(b)と同様にして、樹脂組成が
表1に示されるような本発明のポリエステル樹脂を合成
した。
【0035】比較合成例 (f)〜(i) 合成例(a)ないしは(b)と同様にして、樹脂組成が
表2に示されるような比較ポリエステル樹脂を得た。
【0036】実施例(1) エピコート#1004(油化シェル・エポキシ(株))
70部、イミダゾールC11Z(四国化成(株))1部
を添加し、ミキサーで均一に混合した後、押し出し混練
り機を80〜120℃の温度条件に設定した後、供給口
から供給した後、ポリエステル樹脂(a)30部を80
℃に加熱して第2供給口あるいはベント口から供給して
溶融混練りし、冷却後粉砕し、粒径約28μmの粉体塗
料(1)を得た。ついでこの粉体塗料を前述した方法で
塗布後、評価を行った。結果を表3に示す。
【0037】実施例 (2)〜(5) 実施例(1)と同様にして、表3に示されるような粉体
塗料(2)〜(5)を得た。
【0038】比較例 (6)〜(9) 実施例(1)と同様にして、表4に示されるような比較
粉体塗料(6)〜(9)を得た。
【0039】実施例(10) ポリエステル樹脂(i)40部、エピコート#1004
(油化シェル・エポキシ(株))60部、イミダゾール
C11Z(四国化成(株))1部を添加し、ミキサーで
均一に混合した後、押し出し混練り機を80〜120℃
の温度条件に設定した後、供給口から供給して溶融混練
りし、冷却後粉砕し、粒径約25μmの粉体塗料(1
0)を得た。ついでこの粉体塗料を前述した方法で塗布
後、評価を行った。結果を表4に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】 *1 エポキシ当量 875−975g/eq *2 エポキシ当量 1750−2000g/eq *3 エポキシ当量 2400−3300g/eq いずれも油化シェル、エポキシ株式会社製 ビスフェノ
ールAグリシジルエーテル化合物。エポキシ当量はエポ
キシ樹脂ハンドブックより引用。
【0044】
【表4】
【0045】
【発明の効果】食品缶内面に塗装される塗料はその性質
から毒性がなく、加熱殺菌処理に耐えるものでなければ
ならない。本発明の缶用塗料樹脂組成物は、耐沸水性、
耐レトルト性、加工性などに優れるため、食品缶の内
面、特に缶胴の継ぎ目に有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 還元粘度が0.05〜0.5dl/g、
    ガラス転移温度が0℃以下、且つ80℃における溶融粘
    度が300ポイズ以下であるポリエステル樹脂(A)と
    エポキシ樹脂(B)とを含むことを特徴とする缶用粉体
    塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の缶用粉体塗料用樹脂組
    成物であって、ポリエステル樹脂(A)の全酸成分の
    内、脂肪族ジカルボン酸の占める割合が10〜95モル
    %、芳香族ジカルボン酸および/または脂環族ジカルボ
    ン酸が90〜5モル%であり、ポリオール成分が炭素数
    2〜10のアルキレングリコールおよび/または脂環族
    グリコールからなり、かつ、エポキシ当量が400〜5
    000(g/eq)のエポキシ樹脂(B)、エポキシ樹
    脂(B)に作用する触媒(C)、及び必要によりエポキ
    シ樹脂(B)と反応し得る硬化剤(D)を第1〜3式の
    範囲の配合比で混合することを特徴とする缶用粉体塗料
    用樹脂組成物。 (A)/(B)=50/50〜5/95(重量比) 第1式 (B)/(C)=100/0.01〜100/10(重量比) 第2式 (B)/(D)=100/0〜70/30(重量比) 第3式
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の缶用粉体塗料
    用樹脂組成物であって、グリコール成分がエチレングリ
    コール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
    ル、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジ
    メタノールのいずれか少なくとも1種類以上からなるこ
    とを特徴とする缶用粉体塗料用樹脂組成物。
JP32324097A 1997-11-25 1997-11-25 缶用粉体塗料用樹脂組成物 Pending JPH11152444A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008056846A (ja) * 2006-09-01 2008-03-13 Dainippon Toryo Co Ltd 塗料組成物
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JP2017039938A (ja) * 2008-01-31 2017-02-23 オルネクス ベルギー エス エー 粉末組成物

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