JP3444376B2 - 缶ツヤニス用ポリエステル樹脂 - Google Patents

缶ツヤニス用ポリエステル樹脂

Info

Publication number
JP3444376B2
JP3444376B2 JP15224694A JP15224694A JP3444376B2 JP 3444376 B2 JP3444376 B2 JP 3444376B2 JP 15224694 A JP15224694 A JP 15224694A JP 15224694 A JP15224694 A JP 15224694A JP 3444376 B2 JP3444376 B2 JP 3444376B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gloss
resin
acid
polyester resin
varnish
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15224694A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0812751A (ja
Inventor
修 森元
健二 大▲浜▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP15224694A priority Critical patent/JP3444376B2/ja
Publication of JPH0812751A publication Critical patent/JPH0812751A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3444376B2 publication Critical patent/JP3444376B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はウエットインキ性、鮮映
性、加工性、レトルト性、低温硬化性に優れた缶用ツヤ
ニス樹脂およびその樹脂組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】従来金属缶は飲料物、食品類、その他包
装容器の1種として広く用いられてきている。これら缶
の外面は金属防蝕性、美観、内容物表示の目的で印刷お
よび塗装がなされている。缶外面の一般的印刷、塗装と
しては、表面処理された金属板にサイズコーティング、
またはホワイトコーティングと称する下塗りを施し、こ
れに油性またはUVインキ等で数色の印刷がなされる。
さらにその上に表面保護、および仕上がり外観向上のた
めツヤニス塗装がなされる。このときツヤニスは油性イ
ンキの乾燥行程を省略し、インキがウエット状態の上に
塗装する方法(ウエット・オン・ウエット法)が、近年
行われるようになった。 【0003】このためツヤニス塗料に対する要求性能の
主たるものとしては、(1)ウエット・オン・ウエット
法でツヤニス塗装をしたとき、インキ層のにじみや凝集
がなく、かつツヤニスのへこみ、はじき等がないこと
(ウエットインキ性)、(2)複雑な成形、加工に耐え
る十分な加工性を有すること(加工性)、(3)外観の
光沢、鮮映性に優れること、(4)インキの効果条件で
も硬化が可能なこと(低温硬化性)、(5)食品容器塗
装時、レトルト殺菌処理で劣化しないこと(耐レトルト
性)、(6)塗装板を重ねたとき、塗膜がくっつかない
こと(ブロッキング性)などが挙げられる。しかし、こ
れらの性能をバランスよく、しかも高いレベルで塗膜に
与えるようなツヤニス塗料用樹脂は未だない。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来、ツヤニス塗料と
してはエポキシエステル系が用いられているがウエット
インキ性がよい反面、加工性が不十分で最近のビード加
工、ネックイン、スピンネッキング等の複雑な加工、お
よび絞り加工に耐えない欠点がある。 【0005】上記の複雑加工等に耐える樹脂系としては
エポキシーアクリル系、エポキシーアミノ系、もしくは
エポキシーフェノール系の各種熱硬化性の塗料にポリエ
ステル樹脂を添加した金属缶用塗料(特開昭50−32
230号、特開昭55−5396号)が知られている。
しかしながらこの系においてもウエットインキ性、耐レ
トルト性については満足な性能を得られていない。特に
ウエットインキ性は樹脂の凝集力が高いとインキ層を侵
しやすく、満足な性能が得られない。このため、エチレ
ングリコールや芳香族成分が多いポリエステルでは良好
な性能が得られない。 【0006】一方、加工性に優れると言われるポリエス
テル系熱硬化型塗料では、特開平1−315472号が
あるが、ウエットインキ性を満足させるためポリエステ
ル中のグリコール成分として側鎖のあるグリコール、例
えばネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル
−1,3−プロパンジオール、2,2’−ジエチル−
1,3−プロパンジオールなどを多く使用している。こ
のため末端OH基の立体障害が顕著になり、ウエット塗
装するための条件である低温硬化性に乏しく十分な硬化
塗膜が得られないためレトルト性、ブロッキング性、加
工性に不十分であった。また、反応性を向上させるため
にエチレングリコール、1,4−ブタンジオール等を用
いるとウエットインキ性が劣り、性能のバランスが取り
にくい欠点がある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するべく鋭意研究を行った結果、ポリエステル樹脂を
ラクトン変性することで、ウエットインキ性を低下させ
ず、末端OH基の立体障害を除き低温硬化性を向上させ
るに至り、ウエットインキ性、加工性、光沢、低温硬化
性、レトルト性、ブロッキング性に優れた缶用ツヤニス
塗料樹脂組成物を見出だすことに成功し本発明に到達し
た。 【0008】即ち本発明は、ポリエステル樹脂の末端O
H基が該ポリエステル樹脂の全ジカルボン酸成分に対し
て1〜60モル%のラクトン化合物で変性され、且つ還
元粘度0.2〜0.6dl/g、ガラス転移温度0〜5
0℃、樹脂比重1.20以下であり、ブチルセロソルブ
/ソルベッソ150=1/4(重量比)に固形分40重
量%に溶解したワニスのポリテトラフルオロエチレンに
対する接触角が60度以下である缶ツヤニス用ポリエス
テル樹脂であり、該ポリエステルの組成はジカルボン酸
成分の内、イソフタル酸が20〜70モル%、その他の
芳香族ジカルボン酸が0〜50モル%、かつ炭素数6〜
12までの脂肪族および/または脂環族ジカルボン酸成
分が1〜80モル%であり、且つ全グリコール成分が側
鎖アルキル基を持つ脂肪族グリコール60〜100モル
%、その他のグリコール成分が0〜40モル%、および
全酸成分または全グリコール成分に対して0.1〜5モ
ル%の3価以上の多価カルボン酸および/または多価グ
リコールからなることが好ましく、さらに好ましくは側
鎖アルキル基を持つ脂肪族グリコールが全グリコール成
分の内、下記化1で表される1種、もしくは2種以上の
側鎖アルキル基含有脂肪族グリコール60〜100モル
%、その他のグリコール成分が0〜40モル%からな
り、その他のグリコールが脂環族グリコールである缶ツ
ヤニス用ポリエステル樹脂である。 【化1】 さらにまた、前記ポリエステル樹脂は、該ポリエステル
樹脂と反応し得る硬化剤と併用することが好ましく、硬
化剤はアミノ樹脂であることが望ましい。 【0009】本発明の缶ツヤニス用ポリエステル樹脂
は、ジカルボン酸成分の内、イソフタル酸が20〜70
モル%、好ましくは30〜50モル%であり、その他の
ジカルボン酸成分が0〜50モル%である。イソフタル
酸が20モル%未満だと溶解性が劣ったり、塗膜の鮮映
性が得られない。また、70モル%を越えるとワニスの
安定性が得られない。また、その他のジカルボン酸が5
0モル%を越えるとワニスの安定性が低下したり、凝集
力が大きくなりすぎてウエットインキ性が劣る。その他
の芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル酸、オルトフ
タル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。 【0010】本発明の缶ツヤニス用ポリエステル樹脂
は、ジカルボン酸成分の内、炭素数6〜12までの脂肪
族および/または脂環族ジカルボン酸成分が1〜80モ
ル%であり、好ましくは10〜40モル%からなる。脂
肪族および/または脂環族ジカルボン酸成分が1モル%
未満だと凝集力が下がらずウエットインキ性として十分
な性能が得られず、また80モル%を越えると塗膜の凝
集力が低くなり加工性が不十分となる。 【0011】脂肪族ジカルボン酸としてコハク酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボ
ン酸、ダイマー酸等が挙げられ、脂環族ジカルボン酸と
してヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無
水フタル酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、
シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、テトラヒドロ
無水フタル酸等が挙げられ、これらの中から1種、また
は2種以上選択し使用できる。 【0012】本発明の缶ツヤニス用ポリエステル樹脂
は、全グリコール成分の内、側鎖アルキル基含有脂肪族
グリコール1種、もしくは2種以上の60〜100モル
%、好ましくは70〜100モル%からなる。側鎖アル
キル基含有グリコールとしてはネオペンチルグリコー
ル、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2
−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオー
ル、2,2−ジ−n−ブチル−1,3−プロパンジオー
ル、2−n−ヘキシル−2−エチル−1,3−プロパン
ジオール、2,2−ジ−n−ヘキシル−1,3−プロパ
ンジオール、2,4−ジメチル−2−エチルヘキサン−
1,3−ジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,
3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,
6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,
3−ペンタンジオール、1,3,4−トリメチル−1,
5−ペンタンジオール、1,2,4−トリメチル−1,
5−ペンタンジオール等があげられる。 【0013】さらに好ましくは下記化2で表される1
種、もしくは2種以上の側鎖アルキル基含有グリコール
60〜100モル%、好ましくは70〜100モル%か
らなる。(I)のグリコールとしてネオペンチルグリコ
ール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオー
ル、2,2−ジ−n−ブチル−1,3−プロパンジオー
ル、2−n−ヘキシル−2−エチル−1,3−プロパン
ジオール、2,2−ジ−n−ヘキシル−1,3−プロパ
ンジオール等があげられる。 【化2】 【0014】本発明の缶ツヤニス用ポリエステル樹脂に
使用されるその他のグリコール成分としてはエチレング
リコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジ
オール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,
4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、3−
メチル−1,5−ペンタンジオール、3−エチル−1,
5−ペンタンジオール、3−プロピル−1,5−ペンタ
ンジオール、3−メチル−1,6−ヘキサンジオール、
4−メチル−1,7−ヘプタンジオール、1−メチルオ
クタンジオール、4−メチル−1,8−オクタンジオー
ル、4−プロピル−1,8−オクタンジオール、ポリテ
トラメチレングリコール等のグリコールが挙げられる。 【0015】また、さらに本発明の缶ツヤニス用ポリエ
ステル樹脂は全グリコール成分の内、0〜40モル%の
範囲で脂環族グリコールを使用しても良い。脂環族グリ
コールを使用すると樹脂の濡れ性が向上しウエットイン
キ性が良好となる。脂環族グリコールとしては1,2−
シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサン
ジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
トリシクロデカングリコール類、水添化ビスフェノール
類等が挙げられ、これらの中から1種、または2種以上
選択し使用できる。 【0016】本発明の缶ツヤニス用ポリエステル樹脂
は、全酸成分または全グリコール成分に対して0.1〜
5モル%の3価以上の多価カルボン酸、かつ/または多
価アルコールを含有する。3価以上の多価カルボン酸、
かつ/または多価グリコールが0.1モル%未満である
と塗膜の強度が得られず、加工性が劣り、5モル%を越
えると塗膜の屈曲性が失われ加工性が得られない。3官
能以上の多価カルボン酸としてはトリメリット酸、ピロ
メリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸などが挙
げられ、3官能以上の多価アルコールとしてはグリセリ
ン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
マンニトール、ソルビトール、ペンタエリスリトール、
α−メチルグリコシドなどが挙げられ、この中から1
種、または2種以上選択し使用できる。好ましくはトリ
メリット酸、またはトリメチロールプロパンである。 【0017】本発明の缶ツヤニス用ポリエステル樹脂
は、ポリエステルの重合終了直後、ラクトン化合物をポ
リエステルの全酸成分に対して1〜60モル%、好まし
くは5〜40モル%の範囲でポリエステルの重合終了直
後、直接付加することで得られる。ラクトン化合物が1
モル%未満であると低温硬化性の向上が認められず、6
0モル%を越えると樹脂Tgが低くなりすぎブロッキン
グ性、レトルト性が低下する。 【0018】ラクトン化合物としてはβ−プロピオラク
トン、β−2,2−ジメチルプロピオラクトン、δ−バ
レロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ζ−
エナントラクトン、ζ−カプリロラクトン、ε−カプロ
ラクトン、γ−カプロラクトン、δ−カプロラクトン等
が挙げられるが、反応性、安定性、経済性から1級のO
H基を与えるε−カプロラクトンが好ましい。 【0019】本発明の缶ツヤニス用ポリエステル樹脂
は、還元粘度0.2〜0.6dl/g、好ましくは0.
3〜0.5dl/gが必要である。還元粘度が0.2d
l/g未満であると塗膜がもろくなり加工性が得られ
ず、0.6dl/gを越えると塗料粘度が高くなり光
沢、塗装適性が得られない。 【0020】本発明の缶ツヤニス用ポリエステル樹脂
は、ガラス転移温度0〜50℃、好ましくは5〜40℃
である。ガラス転移温度が0℃未満であると、塗膜が柔
らかすぎ、ブロッキング性に劣り、50℃を越えると塗
膜が硬くなり加工性に劣る。 【0021】本発明の缶ツヤニス用ポリエステル樹脂
は、樹脂比重が1.20以下、好ましくは1.19であ
りラクトン変性ポリエステル樹脂をブチルセロソルブ/
ソルベッソ150=1/4(重量比)の混合溶剤に固形
分40重量%で溶解し、このワニスのPTFE(ポリテ
トラフルオロエチレン)に対する接触角が20℃雰囲気
下で60度以下、好ましくは55度以下である。樹脂比
重が1.20を超えるか接触角が60度を越えると樹脂
の凝集力が大きくなり、ウエットインキ性が得られな
い。 【0022】本発明の缶ツヤニス用ポリエステル樹脂
は、ラクトン変性後、さらに多価カルボン酸無水物を加
え酸価付加を行っても良い。酸価量としては20〜12
0eq/106 g、好ましくは30〜60eq/106
gである。酸価を付与することでさらに低温硬化性を向
上できるが20eq/106 g未満であると未付加物と
の有意差が無く、120eq/106 gを越えるとレト
ルト時のポリエステルの加水分解を促進し耐レトルト性
が得られない。 【0023】このような酸価付加に用いられる多価カル
ボン酸無水物としては無水フタル酸、無水テトラヒドロ
フタル酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水ピ
ロメリット酸、無水ヘキサヒドロフタル酸などが挙げら
れ、好ましくはトリメリット酸である。 【0024】本発明の缶ツヤニス用ポリエステル樹脂
は、有機溶剤に溶解し樹脂溶液として使用する。溶剤と
してはポリエステル樹脂を希釈可能な溶剤であれば制限
無く使用することができる。例えばトルエン、キシレ
ン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香
族炭化水素系、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン
等の脂肪族炭化水素系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、
プロピオン酸ブチル等のエステル系、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサ
ノール等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン系、ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン等のエーテル系、セロソルブアセテート、エチル
セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系の各種
溶剤が挙げられ、溶解性、蒸発速度等を考慮して1種、
または2種以上選択され使用される。一般的にツヤニス
の場合、ウエットインキ性が必要なためインク層を侵さ
ない貧溶媒系が用いられ、例えばソルベッソ#100、
ソルベッソ#150、スワゾール1500等、ブタノー
ル、オクタノールなどのアルコール系、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系が望ましく用い
られる。 【0025】本発明の缶用ツヤニス塗料用樹脂組成物に
は該ポリエステル樹脂と反応しうる硬化剤が使用され、
アミノ樹脂、イソシアネート樹脂等がある。好ましくは
アミノ樹脂である。 【0026】アミノ樹脂化合物として、例えば尿素、メ
ラミン、ベンゾグアナミンなどのホルムアルデヒド付加
体、更にこれらの炭素数が1〜6のアルコールによるア
ルキルエーテル化合物を挙げることができる。具体的に
はメトキシメチロール化尿素、メトキシ化メチロール−
N,N−エチレン尿素、メトキシ化メチロールジシアン
ジアミド、メトキシ化メチロールメラミン、メトキシ化
メチロールベンゾグアナミン、ブトキシ化メチロールメ
ラミン、ブトキシ化メチロールベンゾグアナミンなどが
挙げられるが好ましくはメトキシ化メチロールメラミ
ン、ブトキシ化メチロールメラミン、ブトキシ化メチロ
ールベンゾグアナミンであり、それぞれ単独または併用
して使用することができる。また、ポリエステル樹脂1
00重量部に対して、1〜50重量部の間で配合が一般
的だが、好ましくは10〜40重量部である。アミノ樹
脂の配合比が上記範囲をはずれる場合には加工性の低下
傾向があるため好ましくない。 【0027】イソシアネート化合物としては芳香族、脂
肪族のジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネー
トがあり、例えばテトラメチレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネ
ート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネートあるいはこれらのイソシアネートの
3量体、およびこれらのイソシアネート化合物の過剰量
と例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、
トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビトール、
エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミンなどの低分子活性水素
化合物または各種ポリエステルポリオール類、ポリエー
テルポリオール類、ポリアミド類の高分子活性水素化合
物などと反応させて得られる末端イソシアネート基含有
化合物が挙げられる。それぞれ単独または併用して使用
することができる。また、ポリエステル樹脂100重量
部に対して、1〜50重量部の間で配合が一般的だが、
好ましくは10〜40重量部である。アミノ樹脂の配合
比が上記範囲をはずれる場合には加工性の低下傾向があ
るため好ましくない。 【0028】本発明の缶用ツヤニス塗料用樹脂組成物に
はシリカなどの公知の無機顔料、p−トルエンスルホン
酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、リン酸およびそのエ
ステル化等の硬化触媒、表面平滑剤、消泡剤、分散剤、
ワックス等の公知の添加剤を配合することができる。 【0029】 【実施例】以下実施例を挙げて、本発明を具体的に説明
する。実施例において単に部とあるものは重量部を示
す。 各測定評価項目は以下の方法に従った。 (1)樹脂組成の測定 核磁気共鳴スペクトル方、およびアルコリシス後のガス
クロマトグラフによる分析により、酸成分、アルコール
成分のモル比を求めた。 (2)還元粘度(dl/g)の測定 ポリエステル0.1gをフェノール/テトラクロロエタ
ン(重量比6/4)混合溶媒25ccに溶かし、ウベロ
ーデ粘度計を用いて30℃で測定した。 (3)ガラス転移温度の測定 示差走査熱量計(DSC)を用いて20℃/分の昇温速
度で測定した。 (4)酸価の測定 樹脂0.2gを20mlのクロロホルムに溶解し、0.
1NのKOHエタノール溶液で滴定し、樹脂106 g当
りの当量(eq/106 g)を求めた。 (5)比重の測定 樹脂の比重は30℃において密度勾配管による浮沈法に
より求めた。 (6)接触角の測定 樹脂をブチルセロソルブ/ソルベッソ150(重量比1
/4)の混合溶媒に固形分40重量%に溶解し、25℃
の雰囲気下、これをPTFE(ポリテトラフルオロエチ
レン、(株)フロンケミカル製)に滴下し、接触角測定
器で測定した。 【0030】評価項目 (5)ホワイトテストピースの作成 縦150mm×横70mm×厚さ0.3mmのTFS
(ティン・フリー・スチール)板にポリエステルホワイ
ト塗料(ポリエステル バイロン600:東洋紡績
(株)、メラミン樹脂 M−40S:住友化学(株)、
硬化触媒 p−トルエンスルホン酸、酸価チタン タイ
ペークR−930:石原産業(株)をビーズ分散したも
の)を乾燥膜厚10〜15μmになるように塗布し、2
30℃×1分乾燥させこれをホワイトテストピース(基
材)とした。 【0031】(6)ウエットインキ性 ホワイトテストピース上にインク層(マツイカガク
(株))を膜厚2μmになるよう設け、これにウエット
・オン・ウエット法で本発明のツヤニス用塗料を塗布し
た。これを150℃×10分の硬化焼付を行った後、3
0倍のルーペで観察し、インク層のにじみ、はじき、光
沢の劣化等の有無を判定した。 ○:良好 △:若干のにじみ、はじき、光沢劣化あり ×:著しいにじみ、はじき、光沢劣化あり (7)ツヤニステストピースの作成 ホワイトテストピースに本発明のツヤニス塗料を膜厚6
〜8μmとなるように設け、これを150℃×10分の
硬化焼付を行い、これをツヤニステストピースとした。 【0032】(8)低温硬化性 ツヤニステストピースをメチルエチルケトンを染み込ま
せたガーゼで、0.5Kg荷重をかけながら50回擦
り、塗膜のはがれ、または溶出の程度を目視で判定を行
った。 ○:良好 △:若干の溶出あり ×:はがれ、また
は溶出が著しい (9)加工性 ツヤニステストピースを0.3mm厚の基材を1枚はさ
み、180度に折り曲げ、その曲部に発生する塗膜の割
れを30倍のルーペで観察、判定した。 ○:良好 △:若干の割れがあり ×:著しい割れ
があり (10)光沢 ツヤニステストピースの塗装面の光沢を光沢計で測定し
た。 【0033】(11)耐レトルト性 ツヤニステストピースを130℃水蒸気下30分処理し
た後、塗膜の白化、ふくれの状態を目視で判定した。 ○:良好 △:若干白化、または若干のブリスターあ
り ×:著しい白化、または著しいブリスターあり また、レトルト後の光沢を光沢計で測定し下式で光沢保
持率を算出した。 (レトルト後光沢/初期光沢)× 100 = 光沢保
持率 [%] 【0034】(12)レトルト加工性 ツヤニステストピースを0.3mm厚の基材を3枚はさ
み、180度に折り曲げ、これを130℃水蒸気下30
分処理した後、曲部に発生する割れ、およびふくれを3
0倍のルーペで観察、判定した。 ○:良好 △:若干の割れ、ふくれがあり ×:著しい割れ、ふくれがあり (13)ブロッキング性 ツヤニステストピースを表裏で2枚重ね、50Kg/c
2 の荷重をかけ50℃×5時間の雰囲気下放置し、ブ
ロッキングの有無を判定した。 ○:良好 △:若干のブロッキングあり ×:著しいブロッキングあり 【0035】合成例(a) イソフタル酸330部、無水フタル酸240部、アジピ
ン酸60部、トリメリット酸8部、ネオペンチルグリコ
ール475部、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロ
パンジオール250部、チタンブトキサイド0.5部を
3Lの4つ口フラスコに仕込み4時間かけて230℃ま
で徐々に昇温しエステル交換を行った。次いで30分か
けて10mmHgまで減圧初期重合を行うと共に温度を
250℃まで昇温し、さらに1mmHg以下で90分間
後期重合を行い、ベースポリエステルを得た。続いてこ
れを窒素雰囲気下で220℃まで冷却し、プラクセル−
M(ダイセル化学(株))120部加え窒素雰囲気下、
220℃に保持し30分撹拌し、本発明のラクトン変性
ポリエステル(a)を得た。 【0036】合成例(b) 上記ラクトン変性ポリエステル(a)のラクトン変性終
了後さらに無水トリメリット酸10部を加え、窒素雰囲
気下、220℃に保持し20分撹拌し、本発明のラクト
ン変性ポリエステル(b)を得た。 合成例(c)〜(f) 合成例(a)または(b)と同様にして、樹脂組成が表
1に示されるような本発明のラクトン変性ポリエステル
樹脂(c)〜(h)を合成した。 【0037】 【表1】 【0038】比較合成例(i)〜(p) 合成例(a)のベースポリエステル、または合成例
(a)、(b)と同様にして、樹脂組成が表2に示され
るような比較ポリエステル樹脂、およびラクトン変性ポ
リエステル(i)〜(p)を得た。 【0039】 【表2】【0040】実施例 1 本発明のラクトン変性ポリエステル(a)100部をブ
チルセロソルブ30部、ソルベッソ#150の120部
に溶解した樹脂溶液にアミノ樹脂であるサイメル303
(三井サイアナミッド(株))30固形部、キャタリス
ト600(三井サイアナミッド(株))1固形部を配
合、撹拌しツヤニス塗料組成物を得た。これを前述した
方法で塗布、硬化しツヤニステストピースを得た。この
ツヤニステストピースを評価したところいずれの項目も
良好であった。結果を表3に示す。 【0041】実施例 2〜10 実施例1と同様に塗料組成物、ツヤニステストピースを
作成、評価し良好な結果を得た。結果を表3に示す。 【0042】比較例 11〜16 実施例1と同様に塗料組成物、ツヤニステストピースを
作成、評価した。結果を表4に示す。 【0043】 【表3】【0044】 【表4】 【0045】表3、4で明らかなように、本発明の缶用
ツヤニス塗料用樹脂、および塗料組成物はウエットイン
キ性、加工性、光沢、低温硬化性、レトルト性、ブロッ
キング性に優れた塗膜を与える。 【0046】 【発明の効果】従来のツヤニス用ポリエステルはウエッ
トインキ性の必要性から、硬化性を阻害する立体障害の
大きな原料をしているため低温硬化が困難で、十分な性
能を得られなかったが、本発明では、ポリエステル樹脂
をラクトン変性することで、ウエットインキ性を低下さ
せず、末端OH基の立体障害を除き硬化反応性を向上さ
せるに至り、ウエットインキ性、加工性、光沢、低温硬
化性、レトルト性、ブロッキング性に優れた缶用ツヤニ
ス塗料樹脂組成物を提供することができる。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ポリエステル樹脂の末端OH基が該ポリ
    エステル樹脂の全ジカルボン酸成分に対して1〜60モ
    ル%のラクトン化合物で変性され、且つ還元粘度0.2
    〜0.6dl/g、ガラス転移温度0〜50℃、樹脂比
    重1.20以下であり、ブチルセロソルブ/ソルベッソ
    #150=1/4(重量比)に固形分40重量%に溶解
    したワニスのポリテトラフルオロエチレンに対する接触
    角が60度以下である缶ツヤニス用ポリエステル樹脂。
JP15224694A 1994-07-04 1994-07-04 缶ツヤニス用ポリエステル樹脂 Expired - Fee Related JP3444376B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15224694A JP3444376B2 (ja) 1994-07-04 1994-07-04 缶ツヤニス用ポリエステル樹脂

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15224694A JP3444376B2 (ja) 1994-07-04 1994-07-04 缶ツヤニス用ポリエステル樹脂

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0812751A JPH0812751A (ja) 1996-01-16
JP3444376B2 true JP3444376B2 (ja) 2003-09-08

Family

ID=15536298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15224694A Expired - Fee Related JP3444376B2 (ja) 1994-07-04 1994-07-04 缶ツヤニス用ポリエステル樹脂

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3444376B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4712993B2 (ja) * 2000-06-12 2011-06-29 大和製罐株式会社 低比重ポリエステル樹脂
JP4713000B2 (ja) * 2001-03-29 2011-06-29 大和製罐株式会社 ポリエステル樹脂
DE102006048288A1 (de) * 2006-10-12 2008-04-17 Bayer Materialscience Ag Polyesterpolyole, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0812751A (ja) 1996-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3960979A (en) High solids can coating compositions based on epoxy resin crosslinking agent, flexibilizing polyol, co-reactive acid catalyst, and surface modifier
TWI413660B (zh) 來自可再生油之低揮發性之塗料、密封劑及黏合劑
US20070260003A1 (en) Acid functional phosphorus-containing polyester powder compositions and powder coatings made therefrom
MXPA06003305A (es) Recubrimientos en polvo curados a baja temperatura y metodos para su utilizacion.
US3714090A (en) High temperature polyester coating composition
MXPA05002341A (es) Composicion de poliester para recubrir bobinas, metodo para recubrir una bobina y bobina recubierta.
MXPA04010918A (es) Barnices de sobreimpresion dociles.
US4279800A (en) High solids pigmented coating composition containing a blend of ester diols and a curing agent
JP3444376B2 (ja) 缶ツヤニス用ポリエステル樹脂
KR101783122B1 (ko) 카르복실 폴리에스터 수지 및 이를 포함하는 분체도료 조성물
CA1291290C (en) Water-dilutable coating compositions for the production of heat-curable coatings
JPH10130571A (ja) 塗料組成物
EP0975702A1 (en) Low-emission curable printing-ink or coatings binders
JPH09194794A (ja) 缶外面塗料用樹脂組成物
JPH0649845B2 (ja) 缶用オーバーコートクリア塗料組成物および該組成物を用いた塗膜形成方法
JP2569731B2 (ja) 缶外面塗料用樹脂組成物
JP3729279B2 (ja) 缶ツヤニス用ポリエステル樹脂組成物
JPH0436364A (ja) コーティング剤
CN107636093A (zh) 涂料组合物
KR100644767B1 (ko) 피씨엠 하도 도료용 열경화성 폴리에스테르 수지 조성물및 이를 포함하는 피씨엠 하도 도료
JP3240920B2 (ja) 缶外面塗料用樹脂組成物
JP4196231B2 (ja) 金属印刷インキ組成物及びそれを用いた被覆物
EP2586839B1 (en) A method for coating a coil of metal
KR20060074068A (ko) 피씨엠 도료용 폴리에스테르 수지 및 그 제조 방법
JP2918097B2 (ja) 缶外面仕上げワニス用樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080627

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080627

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110627

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120627

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees