JPH1114918A - 焦点制御装置およびこれを用いた光ディスク装置 - Google Patents

焦点制御装置およびこれを用いた光ディスク装置

Info

Publication number
JPH1114918A
JPH1114918A JP9165966A JP16596697A JPH1114918A JP H1114918 A JPH1114918 A JP H1114918A JP 9165966 A JP9165966 A JP 9165966A JP 16596697 A JP16596697 A JP 16596697A JP H1114918 A JPH1114918 A JP H1114918A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
objective lens
control device
focus control
plate
focus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9165966A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3420025B2 (ja
Inventor
Kiyotaka Uchimaru
丸 清 隆 内
Minoru Yonezawa
澤 実 米
Isao Hoshino
野 功 星
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP16596697A priority Critical patent/JP3420025B2/ja
Publication of JPH1114918A publication Critical patent/JPH1114918A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3420025B2 publication Critical patent/JP3420025B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Optical Head (AREA)
  • Mounting And Adjusting Of Optical Elements (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライブ装置の薄型化の実現により、光ディ
スク装置全体の薄型化と小型化を図る。 【解決手段】 焦点制御装置20が光源3と対物レンズ
10の間に配置されて、前記対物レンズの焦点位置を変
化させるようにその反射面を変形させる反射ミラー26
を備える。光ディスク装置は、半導体レーザ3、情報記
録面を備えるディスク1を回転駆動するモータ2と、半
導体レーザ3と情報記録面との間に設けられて半導体レ
ーザ3からの光を集束させて前記情報記録面に光スポッ
トを形成する対物レンズ10と、半導体レーザ3と対物
レンズ10との間に配置されて、対物レンズ10の焦点
位置を変化させるようにその反射面を変形させる反射ミ
ラー26を備える焦点制御装置20と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を所望の
位置に集束させるための焦点制御装置、およびこの焦点
制御装置を用いて対物レンズの出射光の集光角度を変化
させて焦点位置調整を行なう光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンパクトディスク(CD―Comp
act Disk―)やレーザディスク(LD―Laser Disk―)
に代表されるように、レーザ光を用いて情報の再生を行
なう光ディスク装置が広く普及している。また、最近の
光ディスク装置はコンピュータの記録装置としても利用
されている。また、携帯性等を考慮して光ディスク装置
の小型化が求められ、特にドライブ装置の薄型化が要求
されている。このような光ディスク装置の小型化,薄型
化の要請に伴い、光ディスクの情報記録面に光スポット
を集束させる際の焦点を制御する焦点制御装置の小型
化,高精度化も求められている。
【0003】従来の焦点制御装置を用いた光ディスク装
置の一例を図16,図17を用いて説明する。光学ヘッ
ドを模式的に示す図17において、情報の記録再生に用
いられる光ディスク,光磁気ディスク等のディスク1
は、図示されないベースに固定されたスピンドルモータ
に対してマグネットチャック等のチャッキング手段によ
り保持されており、記録再生時にはスピンドルモータに
よって安定に回転駆動される。
【0004】ディスク1に照射するためのレーザ光を生
成する半導体レーザ3は、フォトディテクタ4とホログ
ラム光学素子(以下HOE―Holographic Optical Elem
ent―と略記する)5などと共に光学ユニット6を構成
しており、この光学ユニット6は図示されない光学ヘッ
ドに固定されている。半導体レーザ3より発せられたレ
ーザ光は、ガラス面に形成されたHOE5を通過し、光
学ヘッドに接合された立ち上げミラー9で90°向きを
変え、光学ヘッドの上部に配置された対物レンズ10に
導かれる。そして、この対物レンズ10よりディスク1
の情報記録トラック上にレーザ光を集光させ焦点を形成
する。また、ディスク1からの反射光は対物レンズ10
に戻り、立ち上げミラー9を経由し、HOE5で向きを
変えてフォトディテクタ4に戻される。
【0005】上記焦点の形成には、図16,図17に示
されるような光ピックアップ装置が用いられて、光ディ
スク装置におけるフォーカスおよびトラッキング制御が
行なわれている。この焦点制御を行なう光ピックアップ
装置においては、フォトディテクタ4に取り込まれた反
射光から記録情報信号,フォーカスオフセット信号,ト
ラックオフセット信号等が生成される。フォーカスオフ
セット信号を用いることにより対物レンズ10のフォー
カス方向の位置ズレが検出され、この位置ズレを補正す
るようにフォーカスコイル11aに電流を流す制御動作
を行なう。またトラッキング方向の補正は、トラッキン
グコイル11bにより行われている。
【0006】対物レンズ10は、樹脂等で形成された対
物レンズホルダ12に保持されている。また、対物レン
ズホルダ12にはヒンジ材13の一端が固定され、ヒン
ジ材13の他端は光学ヘッドの固定部14に固定される
ことにより、対物レンズホルダ12をトラッキング方向
と、フォーカス方向に移動可能に支持している。
【0007】光学ヘッドには、永久磁石15、ヨーク1
6からなる磁気回路17が固定されており、対物レンズ
ホルダ12に固定されたフォーカスコイル11aに流れ
る電流と、磁気回路17の電磁作用により発生する駆動
力によって、対物レンズホルダ12はフォーカス方向に
駆動される。対物レンズホルダ12は、ディスク1と反
対側に立ち上げミラー9を配置する必要がある。そこ
で、対物レンズホルダ12と立ち上げミラー9が干渉し
ないように、対物レンズ10を保持する対物レンズホル
ダ12の板状の保持部12aの下側が削り取られてい
る。
【0008】従来の焦点制御装置は、このように対物レ
ンズ10と、フォーカスコイル11aと、磁気回路17
と、対物レンズホルダ12と、ヒンジ材13と、固定部
14等から形成されていた。光ディスク装置の構成にお
いて、板状部12aが所定の厚さを有し、立ち上げミラ
ー9が所定の高さを有することは、図17に示すよう
に、不可欠なものであるが、ドライブ装置を薄型化する
という要求により、板状部12aの板厚tを薄くする必
要があった。
【0009】板状部12aの板厚tを薄くすると、フォ
ーカスコイル11aに高周波の駆動力を発生させて、対
物レンズ10を高い周波数でフォーカス方向に駆動しよ
うとしても、板状部12aが変形して、対物レンズ10
に力を伝えることができず、結果として、対物レンズ1
0の運動によって制御される光スポットのフォーカス制
御が不安定になるという懸念があった。換言すると、板
状の保持部12aを薄くすることができず、ドライブ装
置の薄型化を実現する妨げとなっていた。
【0010】本発明に係る焦点制御装置を用いた光ディ
スク装置は、ドライブ装置の薄型化を実現して装置全体
の薄型化と小型化を図ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る焦点制御装置は、光源と対物レンズ
の間に配置されて、前記対物レンズの焦点位置を変化さ
せるようにその反射面を変形させる反射ミラーを備える
ことを特徴としている。
【0012】また、請求項2に係る焦点制御装置は、請
求項1に記載のものにおいて、前記反射ミラーが、絶縁
膜を介して電極が設けられた固定部に支持部を介して支
持された変形板に形成され、前記電極に印加された電圧
により発生する静電気力により前記反射面を変形させて
前記焦点位置を変化させることを特徴としている。
【0013】また、請求項3に係る焦点制御装置は、請
求項2に記載のものにおいて、前記電極が、2つに分割
されて別々に電圧が印加されるように構成されているこ
とを特徴としている。
【0014】また、請求項4に係る焦点制御装置は、請
求項1に記載のものにおいて、前記反射ミラーが、周囲
を支持部により支持されると共に、中心部に設けられた
電極に印加される電圧により発生する静電気力により中
央部が湾曲するように変形する変形板に形成されて前記
焦点位置を変化させることを特徴としている。
【0015】また、請求項5に係る焦点制御装置は、請
求項1に記載のものにおいて、前記反射ミラーが、前記
光源からの光を前記対物レンズに反射する反射面が形成
されると共に、前記光の光軸方向に往復動する往復動板
に設けられ、この往復動板は、少なくとも一対の弾性体
により電極を備える固定部に支持され、前記電極に印加
された電圧により発生する静電力で往復動して前記対物
レンズの焦点位置を調整することを特徴としている。
【0016】上記目的を達成するため請求項6に係る光
ディスク装置は、半導体レーザと、情報記録面を備える
ディスクを回転駆動するモータと、前記半導体レーザと
前記情報記録面との間に設けられて半導体レーザからの
光を集束させて前記情報記録面に光スポットを形成する
対物レンズと、前記半導体レーザと対物レンズとの間に
配置されて、前記対物レンズの焦点位置を変化させるよ
うにその反射面を変形させる反射ミラーを有する焦点制
御装置と、を備えることを特徴としている。
【0017】以上のように構成された本発明によれば、
対物レンズをフォーカス方向に駆動するアクチュエータ
の剛性不足により、対物レンズがフォーカス方向に正確
に制御できなくても、光源とこの対物レンズのあいだに
反射ミラーを設置し、これを変形させてフォーカス位置
を移動させることができるので、正確なフォーカス制御
が可能になるとともに、アクチュエータが高剛性である
必要が無くなるので、アクチュエータの薄型化が可能に
なる。
【0018】また、反射ミラーの中央部を支持部により
固定しているので、例えばダイヤフラムのように反射ミ
ラーに相当する物体の外周部を固定したものに対して、
中央部から外周部に至るまで、傾きが一方向に発生し、
いわゆる変極点が存在しないため、反射ミラーを小さく
形成することができる。
【0019】また、反射ミラーもしくは反射ミラーを貼
り付けた変形体を薄膜で形成することにより薄くしたの
で、低電圧でも動作が可能なようになる。
【0020】また、前記焦点制御装置は、光ディスク装
置の対物レンズと合わせて使用することにより、焦点を
光軸方向に移動させるが、この焦点制御装置の光学的な
中立位置を、前記電極に所定の電圧をかけた状態とし、
この状態から、電圧を下げることにより焦点を、対物レ
ンズから遠ざけ、電圧を上げることにより近づける構成
となる。
【0021】この際、光ディスクのフォーカス制御にお
けるゲイン交点周波数よりも、反射ミラーもしくは反射
ミラーを貼り付けた変形体が傘状に変形する固有振動モ
ードの周波数を高くすると、前記電圧に対して前記焦点
を遠ざけたり近づけたりするときに、反射ミラーの動き
に位相遅れが無くなるので、クーロン力による引力だけ
でフォーカス制御を行なうことができるようになり、反
射ミラーの反対側に電極を用意して、これによるクーロ
ン力で、ミラーを反射側に引きつける必要がない。した
がって、簡単な構造により焦点位置制御を行なうことが
できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る焦点制御装置およびこれを用いたディスク装置の実施
形態について説明する。
【0023】まず、図1から図6を用いて本発明の第1
実施形態に係る焦点制御装置とこれを搭載した光ディス
ク装置について説明する。まず、図5,図6を参照しな
がら第1実施形態に係る焦点制御装置が搭載される光デ
ィスク装置を説明する。なお図5,図6においては、説
明の便宜のためX,Y,Z軸を付記している。
【0024】図5において、情報の記録再生に用いられ
る光ディスク、光磁気ディスク等のディスク1は、ベー
ス18に固定されたスピンドルモータ2に対してマグネ
ットチャック等のチャッキング手段19により保持され
ており、記録再生時にはこのスピンドルモータ2によっ
て安定に回転駆動される。
【0025】ディスク1に照射するためのレーザ光を生
成する半導体レーザ3と、後述する本発明に係る焦点制
御装置20と、偏光ビームスプリッタ7と、立ち上げミ
ラー9と、対物レンズアクチュエータ8と、集光レンズ
31と、フォトディテク4とHOE5からなる集積光学
装置32とは、光ディスク1のトラッキング方向に移動
可能に支持された光学ヘッド30に固定されている。
【0026】半導体レーザ3より図中Z方向で下向きに
発せられたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ7により
90°向きを変えられて図中のX方向で、かつ、焦点制
御装置20の方向に進行する。
【0027】焦点制御装置20は、図1に示すように、
半導体基板等により形成されたベース21と、このベー
ス21上の一角に設けられた電極22と、ベース21の
電極22以外の部分に積層された絶縁膜23と、絶縁膜
23上に設けられた電極24と、電極24の上方に所定
の間隙を画して設けられた変形板25と、を備えてい
る。変形板25の表面には、金属薄膜や誘電体多層膜等
を蒸着することにより形成されて半導体レーザ3からの
レーザ光を反射するミラー面26が形成されている。
【0028】ベース21には、図2に示すように、中央
に穴21aが穿設されており、この孔21aに対応して
絶縁膜23,電極24にも穴23a,24aがそれぞれ
穿設されている。一方、変形板25のミラー面26が形
成された表面に対する裏面の中心には前記孔21aに嵌
合する突起状の支持部27が形成されている。
【0029】図5に戻り、前記レーザ光は、ミラー面2
6で180°反射するとともに、変形板25の変形によ
りミラー面26が変形し、後述するように、図中X軸に
対する光の反射角度(開口角度)が変えられる。このレ
ーザ光は、さらに、偏光ビームスプリッタ7を通過し、
立ち上げミラー9で図中Z方向に90°向きを変えて、
対物レンズ10に導かれる。そして、この対物レンズ1
0よりディスク1の記録トラック上にレーザ光を集光さ
せ焦点を形成する。
【0030】またディスク1からの反射光は、対物レン
ズ10に戻り、立ち上げミラー9で図中X方向に90°
向きを変え、さらに偏光ビームスプリッタ7で図中Z方
向に向きを変えて、集光レンズ31で集光され、HOE
5でさらに向きを変えて、フォトディテクタ4により検
知される。フォトディテクタ4に取り込まれた反射光か
ら、記録情報信号、フォーカスオフセット信号、トラッ
クオフセット信号等が生成され、焦点制御が行なわれ
る。
【0031】この焦点制御は、図5に示すように、粗ア
クチュエータとしての対物レンズアクチュエータ8と、
精アクチュエータとしての焦点制御装置20とにより行
なわれる。端子33より供給されるフォーカスエラー信
号は、精アクチュエータ制御回路を構成する高域周波数
濾波回路(以下HPF―High-Pass Filter―と略記す
る)35に入力され、オフセット回路35,低域周波数
濾波回路(以下LPF―Low-Pass Filter ―と略記す
る)36を経て、位相補償と増幅とを行なう増幅回路3
7からの制御信号により焦点制御装置20を制御する。
また、端子33より入力されたフォーカスエラー信号は
粗アクチュエータ制御回路を構成するLPF38を経て
位相補償と増幅とを行なう増幅回路39からの制御信号
により対物レンズアクチュエータ8を制御している。
【0032】対物レンズアクチュエータ8においては、
図6に示すように、対物レンズ10は、樹脂等で形成さ
れた対物レンズホルダ12に保持されている。この対物
レンズホルダ12は、ディスク1と反対側に、立ち上げ
ミラー9を配置する必要があるので、対物レンズホルダ
12と立ち上げミラー9が干渉しないように、対物レン
ズ20を接合した対物レンズホルダ12の板状部12a
の下を削っている。また、対物レンズホルダ12は、一
端が対物レンズホルダ12に固定され他端が固定部14
に固定されたヒンジ材13により、板状の部位12aに
取り付けられた対物レンズ10が光ディスクのフォーカ
ス方向、トラッキング方向に移動可能になるように、対
物レンズホルダ12が、図中Z方向、また図中Z軸回り
に回転可能に支持されている。固定部14は光学ヘッド
30に固定されている。
【0033】光学ヘッド30には、永久磁石15,ヨー
ク16からなる磁気回路17が固定されており、対物レ
ンズホルダ12に固定されたフォーカスコイル11aに
流れる電流と、磁気回路17の電磁作用により発生する
駆動力によって、対物レンズホルダ12は、図中Z方向
に駆動され、板状部12aに取り付けられた対物レンズ
10が、光ディスク1のフォーカス方向に駆動される。
【0034】また、対物レンズホルダ12に固定された
トラッキングコイル11bに流れる電流と、磁気回路1
7の電磁作用により発生する駆動力によって、対物レン
ズホルダ12は、図中Z軸回りに回転駆動されるととも
に、ディスク1のトラッキング方向に移動可能に支持さ
れた光ヘッド30を駆動する駆動モータに電流を流すこ
とによって、板状の部位12aに取り付けられた対物レ
ンズ10が、光ディスク1のトラッキング方向に駆動さ
れる。
【0035】前記フォーカスオフセット信号を用いるこ
とにより、ディスク1の再生もしくは記録・再生面に対
する焦点の位置ズレが検出され、フォーカスコイル11
aに通電し、焦点制御装置20を動作させて、この位置
ズレを補正する。また、同様にトラックオフセット信号
を用いることにより対物レンズ10のトラック方向の位
置ズレが検出され、この位置ずれを補正するようにトラ
ッキングコイル11bと前記駆動モータに通電すること
により、制御動作を行なう。このようにしてディスク1
の記録トラックに対して情報の記録再生が行なわれる。
【0036】次に、本発明の第1実施形態に係る焦点制
御装置20の製造方法について説明する。半導体もしく
は金属等の導体で形成されたベース21上には、絶縁膜
23が形成され、絶縁膜には穴部23aと切り欠き部2
3bが形成されている。半導体もしくは金属などの導体
で形成された変形板25は、支持部27を介してベース
21に接合されている。変形板25は、例えば、スパッ
タ装置等により薄膜として形成されるが、支持部27を
ベース21上に所定の高さだけ形成した後、もしくはベ
ース21をエッチングして支持部27を形成した後に、
絶縁膜23,電極22,24を形成し、ポリイミド等の
犠牲層をコーティングし、これを支持部27が露出する
まで研磨して、その後に変形板25を形成し、さらに犠
牲層をエッチングして溶かし出し、図1の形状を形成す
る。
【0037】電極22と変形板25はベース21、支持
部27を介して電気的に接合され、常に変形板25の電
位を接地レベルに保っている。また、電極22と電極2
4は電気的に絶縁されている。
【0038】なお、変形板25は、電極22と対向する
面に、支持部27を中心とする円周状の溝を有するよう
に構成してもよい。さらに、周状の溝に加えて支持部2
7を中心とする放射状の溝を有するように構成してもよ
い。このように構成することにより、変形板25が傘状
に変形する固有振動モードの周波数が、例えば変形板2
5の中央部を通る直線状の節を有するような他の形状に
変形する固有振動モードの共振周波数よりも低くなる。
【0039】また、変形板25の周囲に複数の質量負荷
を形成してもかまわない。また、変形板25をウェハか
ら形成してもよい。さらに、変形板25を形成する際
に、スパッタ装置の温度制御を高温で行なうなどして、
常温において、変形板25が予め傘状に変形しているよ
うに形成してもよい。また、ベース21をガラスで形成
し、ベース21上で電極22と電極24の互いの電極パ
ターンが重ならないように形成することにより両電極を
絶縁するようにしてもよい。
【0040】また、反射ミラー26と変形板25の形状
は異なっていてもかまわない。さらに、電極22の上に
絶縁膜を形成してもかまわないし、変形板25を電極2
4よりも大きくしてもよい。また、ストッパを設けて変
形板25と電極22とが接触しないようにしてよい。
【0041】次に、本発明の第1実施形態に係る焦点制
御装置の動作について図4を参照しながら説明する。レ
ーザ光は変形板25に貼り付けられたミラー面26に反
射するが、電極22,24に電圧が印加されていない状
態においては、図4(a)に示すように、変形板25は
のベース21の上面と平行状態を保っている。変形板2
5の電位は、電極22により接地レベルであるので、電
極24に電圧を印加すると、図4(b),(c)のよう
に、変形板25は傘状に変形する。
【0042】変形板25が傘状に変形すると、これに貼
り付けられた反射ミラー26も同様に変形するので、図
5において、焦点制御装置20に反射した光は、図中X
軸に平行な光軸に対して拡開するように反射角度が変化
し、その結果対物レンズ10により結ばれる焦点の位置
が、Z方向にずれる。具体的には、図5の上方に移動す
る。
【0043】電極24に印加される電圧と変形板25の
変形との関係は、制御電圧の最大値を加えたときに、例
えば図4(c)に示すように、変形板25と電極24が
接触しない程度に最も大きく変形し、制御電圧が最大値
の1/2になったときに、変形板25は、図4(b)に
示すように、図4(a)と図4(c)の中間の変形状態
となるように、制御電圧,電極24と変形部25の間の
距離d,変形部25の大きさ,厚み,ヤング率等が設定
されている。
【0044】電極24への印加電圧に対する変形板25
の変形は、光ディスクのフォーカス制御の制御帯域を決
めるゲイン交点周波数(ゲインが1になる周波数)まで
追従できれば充分であるが、変形板25は電極24との
間に作用するクーロン力(静電気力)による引力のみに
より変形されており、その駆動力は変形板25に対して
一方の方向にしか作用しない。
【0045】ここで、変形板25が図4のように変形す
る際の共振周波数をゲイン交点周波数よりも高く設定し
ておくと、変形板25がそれ自身のばね力により図4
(a)の状態に戻る速度が速くなる。したがって、クー
ロン力による力を下げるだけで変形板25が図4(c)
の状態から図4(a)の状態へと高速で変形するので、
制御電圧を変えるだけで変形板25の変形量は制御でき
る。
【0046】具体的には、図5に示すように、端子33
を介して入力されたフォーカスエラー信号が、HPF3
4とLPF38にそれぞれ入力される。このHPF34
とLPF38とにより、対物レンズアクチュエータ8
と、焦点制御装置20の帯域分割がなされる。LPF3
8の出力は、増幅器39により位相補償処理された後増
幅され、フォーカスコイル11aに入力され、前述のよ
うに対物レンズ10のフォーカス動作が行なわれる。ま
た、HPF34の出力は、オフセット回路35により変
形板25が、図4(c)に示すように変形するように、
駆動信号に電圧オフセットが重畳される。
【0047】さらに、変形板25が図4のように変形す
る共振周波数において、フォーカス制御系が不安定にな
らないように、オフセット回路35の出力を、光ディス
ク1のフォーカス制御のゲイン交点周波数以上で動作す
るLPF36に入力し、このLPF36の出力を増幅器
37により位相補償処理した後増幅して、焦点制御装置
20に入力する。したがって、フォーカスエラー信号に
上記の処理を施し、対物レンズアクチュエータ8と、焦
点制御装置20に入力することにより、光ディスク1の
低周波の振動に対しては、対物レンズアクチュエータ8
が動作し、高周波の振動に対しては、焦点制御装置20
が動作するようになる。
【0048】その結果、フォーカスコイル11aに高周
波の駆動力を発生させて、高い周波数で対物レンズ10
をフォーカス方向に駆動しようとしたとき、板状部12
aが変形して、対物レンズ10に力を伝えることができ
なくても、高い周波数では焦点制御装置20が作動する
ので、結果として、安定した光ディスク1のフォーカス
制御を実現することができる。換言すると、板状部12
aの剛性が低くてもかまわないので、板状部12aの厚
さを薄くすることができ、ドライブ装置の薄型化を実現
することができる。
【0049】また、変形板25は薄膜形成装置により形
成することにより薄くすることができ、電極22,24
に印加される電圧が低くても変形板25が変形して変形
部25に貼り付けられた反射ミラー26が変形するの
で、焦点制御が電圧で行なうことができるようになる。
【0050】この第1実施形態においては、変形板25
を変形させるのに静電気によるクーロン力を用いている
が、例えば、ベース21に対向する変形板25の裏面
に、磁性体を貼り付けて、ベース21に固定した薄膜コ
イルが発生する力により変形板25を変形させてもよ
い。
【0051】上記第1実施形態においては、説明の便宜
上、図5に示すように、半導体レーザ3と集積光学装置
20を図中Z方向に配置しているが、光学ヘッド30の
厚みを低減させるために、半導体レーザ3を図中X軸回
りに90°回転させて配置してもかまわない。なお、第
1実施形態のように、焦点制御装置20を光ディスク装
置に用いる場合、変形板25を予め上方に反らさない限
り、光を集光させることができないので、対物レンズ1
0の存在は不可欠である。
【0052】次に、本発明の第2実施形態に係る焦点制
御装置を説明する。なお、以下の各実施形態の説明にお
いては、前記第1実施形態と同一構成要素には同一符号
を付して重複する説明を省略する。図7は本発明の第2
実施形態に係るダイヤフラム型の焦点制御装置の動作状
態を示す断面図である。この第2実施形態の焦点制御装
置40が第1実施例と異なる点は、図7に示すような外
周部を固定したダイヤフラム状の変形部41を用いてい
る点である。
【0053】ダイヤフラム状で円形の変形板41は、絶
縁膜42と、変形板41の形状に対応する円形の穴を有
するスペーサ43とを介してベース44に固定され、こ
のベース44には電極45が形成され、変形板41にも
電極46が形成されている。変形板41の中心の底面に
は変形板41に重量を与えるための錘り47が設けられ
ると共に、この錘り47により変形板41の中央部は変
曲点41aから下方へ垂れ下がっている。
【0054】この第2実施形態において、電極45と電
極46の間に電圧を加えても、変形板41は図7のよう
に変形して第1実施形態と同様の効果が得られる。ただ
し、電極45,46に印加される電位差を大きくすれば
するほど、対物レンズ10が形成する焦点は図5の下方
に移動することになるので、制御電圧に対する焦点の移
動方向は異なる。
【0055】また、変形板41の変形において、外周側
の支持点と中央部の間に図7に示すような変曲点41a
が存在するので、第1実施形態の焦点制御装置20の方
が、この第2実施形態の焦点制御装置40よりも、その
大きさを小さくすることができる。
【0056】また、第2実施形態においては、図7に示
すように、変形板41のほぼ中央部に質量を与えるため
の錘り47を変形板41の裏面に直接固着させていた
が、本発明はこのような構成に限定されず、変形板41
の厚みを中央部の一部のみ厚くして重量を増加させるよ
うにしてもよい。
【0057】また、この第2実施形態では、焦点制御装
置により反射光を集光することができるが、光ディスク
の再生もしくは記録・再生のために用いる対物レンズの
開口数(NA)は、通常0.4以上であり、これによる
と、焦点位置での光の集光角度は光軸に対して片側23
°以上であるため、ディスク1の再生もしくは記録・再
生面上に焦点を形成し、その反射光から情報を再生する
ためには、この焦点制御装置だけでは実質的に不可能で
あり、対物レンズが不可欠である。
【0058】次に、本発明の第3実施形態を説明する。
図8は本発明の第3実施形態に係る焦点制御装置の斜視
図であり、図9は焦点制御装置のベースの構造を示す斜
視図である。この第3実施形態に係る焦点制御装置50
は、図8中に示すX,Y,Z軸が、図1,図5,図6に
示すX,Y,Z軸と一致するように、光学ヘッド30に
対して配置されている。
【0059】本第3実施形態が第1実施形態と異なるの
は、第1実施形態では1枚の板状に形成されていた電極
24を2つの部分からなる電極51a,51bに分離し
たことである。また、電極51a,51bには、それぞ
れ端子52a,52bが設けられている。これにより、
電極51aと電極51bの電圧を独立に制御することが
できるため、変形板25は電極51a、電極51bの電
圧により傘状に変形させられるとともに、端子52a,
52bを介して供給される電極51aと電極51bの電
圧に差をもたせることにより、変形板25を傾けること
もできる。
【0060】以上の構成により、光ビームは図中Y軸を
中心に回転させることができ、光ビームが立ち上げミラ
ー9で反射して、対物レンズ10で光ディスク1の上方
記録面上で焦点を形成したときに、第1実施形態のよう
に焦点位置を制御するだけでなく、ディスク1のトラッ
キング方向の制御も同時に行なうことができる。
【0061】次に、本発明の第4実施形態を説明する。
図10は本発明の第4実施形態に係る焦点制御装置と対
物レンズアクチュエータの断面図である。本第4実施形
態が第1実施形態と異なるのは、第1実施例で立ち上げ
ミラー9が設置されていた位置に、本第4実施形態の焦
点制御装置54を配置した点である。
【0062】図10において、焦点制御装置54は、ベ
ース21に設けられた変形板55に形成された反射ミラ
ー56上において、光は90°に曲げられるので、反射
ミラー56の形状は楕円形状になっている。変形体55
または反射ミラー56の駆動方法は、第1実施形態と同
じであり、このような構造の焦点制御装置であっても前
記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0063】次に、本発明の第5実施形態を説明する。
図11は本発明の第5実施形態に係る光学ヘッドの断面
図である。なお、図11には説明の便宜のためにX,
Y,Z軸が示されている。この第5実施形態に係る光デ
ィスク装置60が第1実施形態と異なるのは、ディスク
61が2つの層62,63を有し、光学ヘッド30Aが
異なる特性のレーザ光を発振する複数の半導体レーザ3
A,3Bを備え、ディスク61の各層の情報記録面61
a,61bに対してそれぞれの特性のレーザ光により情
報の記録再生を行なう点である。
【0064】図11において光学ヘッド30Aに設けら
れた2個の半導体レーザ3A,3Bは、偏光方向が異な
るか、90°角度を変えて設置されるか、波長が異なる
か等の異なる特性をそれぞれ有している。ここでは、異
なる特性の一例として半導体レーザ3Aと半導体レーザ
3Bが異なる波長を有する場合について説明する。
【0065】光学ユニット64は、半導体レーザ3A,
3B,HOE65A,65Bおよび図示されないフォト
ディテクタを備えている。また、光学ヘッド30Aは、
光学ユニット64の他に、コリメートレンズ66A,6
6Bと、ダイクロックプリズム67と、偏光ビームスプ
リッタ68と、HOE5,フォトディテクタ4,集光レ
ンズ31を有する集積光学装置32と、焦点制御装置2
0と、立ち上げミラー9と、対物レンズアクチュエータ
8と、を備えている。
【0066】半導体レーザー3Aを出光した光は、コリ
メートレンズ66Aで平行光とされてからダイクロック
プリズム67で図中X方向に曲げられ、さらに立上げミ
ラー9で図中Z方向に折り曲げられ、対物レンズ10に
より光ディスク61の情報記録面61aに焦点を結んで
いる。
【0067】情報記録面61aからの反射光は、立上げ
ミラー9で図中X方向に折り曲げられ、ダイクロックプ
リズム67で図中Z方向に折り曲げられて、コリメート
レンズ66Aで集光され、HOE65Aで向きを変えら
れ、図示されないフォトディテクタに戻される。フォト
ディテクタに取り込まれた反射光から、情報記録面61
aの記録情報信号、フォーカスオフセット信号、トラッ
クオフセット信号等が生成される。
【0068】また、半導体レーザー3Bを出光した光
は、コリメートレンズ68で平行光とされ、偏光ビーム
スプリッタ68により90°向きを変えられ、焦点制御
装置20の方向(図中X方向)に進行する。焦点制御装
置20の構成、動作は第1実施形態と同じである。
【0069】前記レーザ光は、焦点制御装置20のミラ
ー面26で180°反射するとともに、変形体25の変
形によりミラー面26が変形し、図中X軸に対する光の
反射角度(開口角度)が変えられる。このレーザ光は、
さらに、偏光ビームスプリッター7Bを通過し、立上げ
ミラー9で図中Z方向に90°向きを変えて、対物レン
ズ10に導かれる。そして、この対物レンズ10よりデ
ィスク61の情報記録面61bにレーザ光を集光させ焦
点を形成する。
【0070】また、情報記録面61bからの反射光は対
物レンズ10に戻り、立上げミラー9で図中X方向に9
0°向きを変え、さらに偏光ビームスプリッター78で
図中Z方向に向きを変えて、集光レンズ66Bで集光さ
れ、HOE素子65Bでさらに向きを変えて、半導体レ
ーザ3B側の第2のフォトディテクタに戻される。第2
のフォトディテクタに取り込まれた反射光から、記録情
報信号、フォーカスオフセット信号、トラックオフセッ
ト信号等が生成される。
【0071】半導体レーザ3A側と3B側の第1および
第2のフォトディテクタのそれぞれのフォーカスオフセ
ット信号から、対物レンズアクチュエータ8と焦点制御
装置20を制御して、半導体レーザ3Aと半導体レーザ
3Bが発生するレーザ光をそれぞれ情報記録面61aと
61bに正確に集光させることができる。
【0072】また、焦点制御装置20を第3実施形態に
示す焦点制御装置50とすると、第1のフォトディテク
タと第2のフォトディテクタのそれぞれのフォーカスオ
フセット信号から、対物レンズアクチュエータ8と駆動
モータ、焦点制御装置50を制御して、複数層の層間の
フォーカスずれのみでなく、トラックずれをも補正する
ことができる。なお、対物レンズアクチュエータ8の動
作は、第1実施形態と同じなので、詳述しない。
【0073】この第5実施形態では、焦点制御装置を片
側のみに使用したが、複数層の記録再生もしくは記録・
再生を行なう場合、そのすべてに焦点制御装置を使用し
てもかまわない。また、半導体レーザは必ずしも層の数
だけ用いる必要はなく、ハーフミラー等により光を分光
して用いても良い。
【0074】複数の再生もしくは記録・再生層を有する
ディスクは、製造する際に必ず層間の距離のバラツキが
発生するので、このように、本発明の焦点制御装置を、
このような複数層の情報記録面を有する光ディスクを用
いる光ディスク装置に使用すると、焦点制御装置20が
作動して、複数の焦点の相対位置や絶対位置を移動させ
ることができるので、1つの対物レンズでありながら、
複数層を同時に再生もしくは記録・再生することができ
ると共に、少なくとも、複数の情報記録層を切り替える
ときの時間を短縮することができる。
【0075】次に、本発明の第6実施形態を説明する。
図12は本発明の第6実施形態に係る光学ヘッドの斜視
図である。この第6実施形態が第1実施形態と異なる点
は、第6実施形態の光学ヘッド70は、回転型光学ヘッ
ドである点であり、対物レンズ10は光ディスク1のト
ラッキング方向(X方向)に、図12の軸70aを中心
とした弧を描くように、回転移動が可能なように、図示
しないベースに支持されている。
【0076】また、対物レンズ10を支持する対物レン
ズホルダ91は、光学ヘッド90に取り付けられたトラ
ッキングコイル72と図示しない磁気回路により生成さ
れた駆動力によりディスク1の半径方向に駆動され、こ
の駆動力はフォーカス板バネ73を介して伝達される。
これにより対物レンズ10は、ディスク1の半径方向に
回転駆動される。フォーカス板バネ73は、その一端が
対物レンズホルダ71に固定され、他端が回転式光学ヘ
ッド90に接合されている。
【0077】さらに、第1実施形態と異なる点は、この
第6実施形態による光学ヘッド70では、対物レンズ1
0が磁気ディスク装置に用いるような浮上型の対物レン
ズホルダ71に支持されている点である。ディスク1の
回転により周囲の空気がディスクに追従することにより
発生する風力により、対物レンズホルダ71はディスク
1から離れる方向に浮上させられ、フォーカス板バネ7
3の反力によりディスク1に近接させられるため、ディ
スク1上での対物レンズ10の位置によるディスク1と
対物レンズ10の相対速度に対して、対物レンズ10の
フォーカス方向の位置は一意に定まる。
【0078】回転式光学ヘッドは図示しない窓から、レ
ーザー光を立ち上げミラ74の方向に出光し、対物レン
ズ20によりディスク1上に集光する。立ち上げミラー
74は支持材75により回転式光学ヘッド70に固定さ
れている。ディスク1からの反射光は第1実施形態と同
様な方法により検出され、記録情報信号、フォーカスオ
フセット信号、トラックオフセット信号等が生成され
る。
【0079】このような浮上型の対物レンズホルダを有
する装置に、本発明の焦点制御装置を組み合わせると、
浮上型の対物レンズホルダーによりディスク1の透明な
透過層の表面に対して対物レンズ10が位置決めされ、
さらにディスク1の透明な透過層の厚みのバラツキを本
発明の焦点制御装置において取り去ることができ、簡単
な構成で、レーザ光の焦点を、ディスク1の情報記録面
に正確に集光させることができる。
【0080】次に、本発明の第7実施形態に係る焦点制
御装置について、図13〜図15を参照しながら説明す
る。図13に示すように、この第7実施形態に係る焦点
制御装置80は、その表面に反射ミラーが形成されると
共に反射光の光軸方向に往復動する往復動板を備え、第
1実施形態の変形板に代えて往復動板の往復動により情
報記録面に結ばれる焦点位置を光軸方向に調整している
点である。
【0081】具体的に説明すると、図13において、半
導体等により形成された基板81上には、第1,第2の
プレート84A,84Bが積層されている。図14に示
すように、基板81は略正方形状にダイシングされてお
り中央に円形の穴82が形成されている。穴82には電
極83が設けられており、穴83に形成された外湾曲部
82aには端子83aが位置している。
【0082】図13に戻り、第1のプレート84Aと第
2のプレート84Bは、略同一形状に形成した2枚の正
方形状のウェハの底面を張り合わせたような形状に形成
されている。詳しい形状は、正方形の中心に円形の往復
動板85A,85Bが形成され、往復動板85Aの表面
には反射ミラー86が形成されている。表面側の往復動
板85Aは、表面側で4本の弾性部87により光軸方向
に往復動可能なように支持されており、下側の往復動板
85Bも往復動板85Aに面対称に底面側でも4本の弾
性部87により支持されている。換言すると、往復動体
85A,85Bは弾性部87以外は溝88によりその外
周側の部分と離されている。第1のプレート84Aの表
面には、電極89が設けられている。
【0083】この第7実施形態に係る焦点制御装置の基
本的な構成は、往復動板85A,85Bを接合した可動
部85と、この可動部85を弾性部87により往復動自
在に支持する固定部90と、固定部90に設けられた2
つの電極83a,89に電圧を印加して両電極間に働く
クーロン力(静電気力)により可動部85を往復動させ
る。この可動部の往復動により対物レンズと半導体レー
ザとの距離が変わるために、ディスク上の情報記録面に
結ばれる焦点の位置が移動する。このようにして、情報
記録面に形成される焦点の位置を調整することができ
る。
【0084】上記第7実施形態においては、基板81に
は電極83を1つ設けるものとして説明したが、本発明
はこれに限定されず、図8,図9に示した第3実施形態
のように、分割された2つの電極により不均一なクーロ
ン力を可動部85に与えて往復動に加えてミラー面86
に所望の傾斜を与えるようにしてもよい。
【0085】なお、本発明は上述した各実施形態および
その変形例に限定されるものではなく、本発明の主旨を
逸脱しない範囲で種々の変形変更を加えてして実施でき
ることは言うまでもない。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、簡
単な構成で低電圧でも焦点位置制御を行なうことができ
る焦点制御装置を実現すると共に、この焦点制御装置を
用いれば、薄型の光ディスク装置が実現できる。また、
光ディスクのトラッキング方向の位置決めにも用いるこ
とも可能であり、さらに、1つの対物レンズで、複数層
のディスクを同時に再生もしくは記録・再生を行なうこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る焦点制御装置を示
す斜視図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る焦点制御装置の基
板の構造を示す斜視図。
【図3】本発明の第1実施形態に係る変形体と支持部を
基板側から示す斜視図。
【図4】本発明の第1実施形態に係る焦点制御装置の動
作 (a)(b)(c)を図1のIV−IV線で切断して示す断面図。
【図5】本発明の第1実施形態に係る焦点制御装置が取
り付けられる光学ヘッドを示す断面図。
【図6】図5の光学ヘッドに設けられる対物レンズアク
チュエータを示す斜視図。
【図7】本発明の第2実施形態に係るダイヤフラム型の
焦点制御装置の動作状態を示す断面図。
【図8】本発明の第3実施形態に係る焦点制御装置を示
す斜視図。
【図9】本発明の第3実施形態に係る焦点制御装置の基
板の構造を示す斜視図。
【図10】本発明の第4実施形態に係る焦点制御装置と
対物レンズアクチュエータを示す断面図。
【図11】本発明の第5実施形態に係る光学ヘッドを示
す断面図。
【図12】本発明の第6実施形態に係る光学ヘッドを示
す斜視図。
【図13】本発明の第7実施形態に係る焦点制御装置を
示す斜視図。
【図14】本発明の第7実施形態に係る焦点制御装置の
基板の構造を示す斜視図。
【図15】本発明の第7実施形態に係る焦点制御装置を
示す平面図。
【図16】従来の光ディスク装置に設けられる対物レン
ズアクチュエータの斜視図。
【図17】従来の光学ヘッドを模式的に示す断面図。
【符号の説明】
1 ディスク 3 半導体レーザ 9 立ち上げミラー 20 焦点制御装置 21 基板 22,24 電極 23 絶縁膜 25 変形板 26 反射ミラー 27 弾性部 50 焦点制御装置 51a,51b 電極 80 焦点制御装置 81 基板 84A 第1のプレート 84B 第2のプレート 85 可動部 85A,85B 往復動体 86 反射ミラー
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 7/135 G02B 7/18 B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と対物レンズの間に配置されて、前記
    対物レンズの焦点位置を変化させるようにその反射面を
    変形させる反射ミラーを備えることを特徴とする焦点制
    御装置。
  2. 【請求項2】前記反射ミラーは、絶縁膜を介して電極が
    設けられた固定部に支持部を介して支持された変形板に
    形成され、前記電極に印加された電圧により発生する静
    電気力により前記反射面を変形させて前記焦点位置を変
    化させることを特徴とする請求項1に記載の焦点制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記電極は、2つに分割されて別々に電圧
    が印加されるように構成されていることを特徴とする請
    求項2に記載の焦点制御装置。
  4. 【請求項4】前記反射ミラーは、周囲を支持部により支
    持されると共に、中心部に設けられた電極に印加される
    電圧により発生する静電気力により中央部が湾曲するよ
    うに変形する変形板に形成されて前記焦点位置を変化さ
    せることを特徴とする請求項1に記載の焦点制御装置。
  5. 【請求項5】前記反射ミラーは、前記光源からの光を前
    記対物レンズに反射する反射面が形成されると共に、前
    記光の光軸方向に往復動する往復動板に設けられ、この
    往復動板は、少なくとも一対の弾性体により電極を備え
    る固定部に支持され、前記電極に印加された電圧により
    発生する静電力で往復動して前記対物レンズの焦点位置
    を調整することを特徴とする請求項1に記載の焦点制御
    装置。
  6. 【請求項6】半導体レーザと、 情報記録面を備えるディスクを回転駆動するモータと、 前記半導体レーザと前記情報記録面との間に設けられて
    半導体レーザからの光を集束させて前記情報記録面に光
    スポットを形成する対物レンズと、 前記半導体レーザと対物レンズとの間に配置されて、前
    記対物レンズの焦点位置を変化させるようにその反射面
    を変形させる反射ミラーを有する焦点制御装置と、 を備えることを特徴とする光ディスク装置。
JP16596697A 1997-06-23 1997-06-23 光ディスク装置 Expired - Fee Related JP3420025B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16596697A JP3420025B2 (ja) 1997-06-23 1997-06-23 光ディスク装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16596697A JP3420025B2 (ja) 1997-06-23 1997-06-23 光ディスク装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1114918A true JPH1114918A (ja) 1999-01-22
JP3420025B2 JP3420025B2 (ja) 2003-06-23

Family

ID=15822402

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16596697A Expired - Fee Related JP3420025B2 (ja) 1997-06-23 1997-06-23 光ディスク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3420025B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002013193A1 (fr) * 2000-08-02 2002-02-14 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Capteur optique
US6952304B2 (en) 2001-01-30 2005-10-04 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Variable mirror and information apparatus comprising variable mirror
US7068415B2 (en) 2002-01-29 2006-06-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Deformable mirror and optical controller including the deformable mirror
US7368846B2 (en) 2002-11-06 2008-05-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Microactuator with displacement sensing function and deformable mirror including the microactuator
JP2009229686A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Mitsubishi Electric Corp 形状可変ミラーおよびその形状可変ミラーを用いたレーザ加工装置
JP2023012785A (ja) * 2021-07-14 2023-01-26 エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッド レンズ装置、撮像装置、および、移動体
CN116880036A (zh) * 2023-09-06 2023-10-13 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 超薄反射镜的面形控制方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002013193A1 (fr) * 2000-08-02 2002-02-14 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Capteur optique
US6836459B2 (en) 2000-08-02 2004-12-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical pickup device
US6952304B2 (en) 2001-01-30 2005-10-04 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Variable mirror and information apparatus comprising variable mirror
US6995897B2 (en) 2001-01-30 2006-02-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Deformable mirror and information device having the deformable mirror
US7068415B2 (en) 2002-01-29 2006-06-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Deformable mirror and optical controller including the deformable mirror
US7368846B2 (en) 2002-11-06 2008-05-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Microactuator with displacement sensing function and deformable mirror including the microactuator
US7635939B2 (en) 2002-11-06 2009-12-22 Panasonic Corporation Microactuator with displacement sensing function and deformable mirror including the microactuator
JP2009229686A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Mitsubishi Electric Corp 形状可変ミラーおよびその形状可変ミラーを用いたレーザ加工装置
JP2023012785A (ja) * 2021-07-14 2023-01-26 エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッド レンズ装置、撮像装置、および、移動体
CN116880036A (zh) * 2023-09-06 2023-10-13 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 超薄反射镜的面形控制方法
CN116880036B (zh) * 2023-09-06 2023-11-21 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 超薄反射镜的面形控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3420025B2 (ja) 2003-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07176070A (ja) 浮上式光ヘッド及び光記録再生装置
JPWO2006112387A1 (ja) 微小機械構造体システムおよびその製造方法
JP3420025B2 (ja) 光ディスク装置
JP2005174485A (ja) 対物レンズ、光ピックアップ装置、及び光ディスク装置
US6801493B2 (en) Optical pickup device
JPH1114933A (ja) ガルバノミラーおよびこれを用いた光ディスク装置
JP3558312B2 (ja) ガルバノミラーおよびこれを用いた光ディスク装置
JP2004079117A (ja) 情報記録再生装置
JP2569656B2 (ja) 光学ディスク装置
JP2001344788A (ja) 光ピックアップ・アクチュエータ
JPH10308029A (ja) ガルバノミラーを含む集積光学装置およびこれを用いた光ディスク装置
JP2000048382A (ja) 記録媒体記録再生装置及び光ピックアップ
JP3571168B2 (ja) 光ディスク装置
JP2941997B2 (ja) 半導体レーザ装置及びこの半導体レーザ装置を使用した光ピックアップ装置
JP2002116362A (ja) あおり機構を有する光学素子とその製造方法及び光学装置
JP2004055071A (ja) 光学ピックアップ装置、光学ピックアップ装置の製造方法及び記録再生装置
JP2002184027A (ja) 光学ヘッド装置及び情報記録再生装置
JP3767836B2 (ja) 変形可能ミラー及びその製造方法
JP2001209962A (ja) 光記録再生装置
JPH03132930A (ja) 光ディスク記録再生装置
JP4337472B2 (ja) 光偏向子及びこの光偏向子を適用した光ピックアップ
JP2004110895A (ja) 光ピックアップ
JPH117642A (ja) 光学式記録再生装置
JPS6145428A (ja) 対物レンズ駆動装置
JP2001344782A (ja) 光ディスク装置用ピックアップ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees