JP2005174485A - 対物レンズ、光ピックアップ装置、及び光ディスク装置 - Google Patents

対物レンズ、光ピックアップ装置、及び光ディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ブルーレーザーを含む多種の波長のレーザーに対応しても薄型化,小型化,特性劣化抑制の少なくとも一つを実現できる光ピックアップ装置及び光ディスク装置を提供する。
【解決手段】対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、対物レンズと対物レンズ保持筒と第1のコイルと第2のコイルからなる光ピックアップアクチュエータ5の可動部と、光ピックアップアクチュエータ5の可動部を支持する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置において、第3のコイルを有し、第3のコイルが第1のコイル或いは第2のコイルのいずれか一方に近設されている。
【選択図】図13

Description

本発明は、DVD等の高密度記録ディスク、コンパクトディスク等の光ディスクにおける記録再生に使用される対物レンズ、光ピックアップ装置、及び光ディスク装置に関するものである。
光ディスク装置において、赤外レーザーや赤色レーザーなどの長波長レーザーを出射するレーザーダイオードを用いられていたが、最近では、ブルーレーザーを用いて、上記各レーザーを用いた場合よりも高密度記録を行うようになってきた。
特開平11−224436号公報 特開2000−123394号公報 特開平10−334494号公報 特開2001−23202号公報
しかしながら、ブルーレーザーに対応した光ディスクを記録再生するビデオレコーダーでは、装置自体が非常に大きいために、光学系にブルーレーザーを用いてもビームエキスパンダなどの手段を用いて容易に光学設計が容易であり、しかもブルーレーザーに対応した光ディスクと赤色レーザーに対応した光ディスクの双方に記録再生を行える場合においても、装置が非常に大きいので、波長に応じた別々の光学系を装置内に構成できるので、特に何ら問題点は生じない。
しかしながら、上記波長が異なる2つの光ディスクに記録か再生の少なくとも一方を行うことができ、しかもノートブックパソコン等の電子機器に組み込まれる比較的、薄型で小型の光ディスクドライブ装置においては、ブルーレーザー,赤外レーザー,赤色レーザーの各光に対応した光学系を設けることは不可能であり、しかもブルーレーザーは球面収差が他のレーザーよりも大きく、共通の光学系で処理することは非常に困難であり、しかも光学系を集積化することで、光学特性の劣化を生じる。
さらに、従来の光ピックアップアクチュエータ可動部は慣性中心と推力中心を同一に設計しないと、高周波領域で駆動コイルを駆動するとACチルトが大きく発生し、従来の光ピックアップ装置の信頼性を大きく劣化させていた。
そこで従来の光ピックアップアクチュエータ可動部は慣性中心と推力中心を同一に設計し、従来の光ピックアップアクチュエータ可動部のローリング共振点にて発生するACチルトを低減していた。しかしながら、従来の光ピックアップアクチュエータ可動部は慣性中心と推力中心を同一にするために、従来の光ピックアップアクチュエータ可動部の対物レンズ保持筒の形状が制限され、光ピックアップアクチュエータ可動部の高剛性化を妨げていた。
一方、推力を発生させるコイル(フォーカスあるいはトラッキング)はその推力中心であるコイル駆動点位置を光ピックアップアクチュエータ可動部の慣性中心に合わせるために、コイル有効長を減少しなければならず、このことが推力の低下、すなわち感度低下を招いていた。
(特許文献4)に開示されている光ピックアップアクチュエータ可動部ではマスバラン
スを追加し、慣性中心と推力中心を一致させているが、余分なマスバランスを追加することは光ピックアップアクチュエータ可動部の剛性を低下させるばかりではなく、光ピックアップアクチュエータ可動部の重量も増加し、推力を低下させていた。
さらにマスバランスの追加は部品コストの追加、組立コストの追加を招いていた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、ブルーレーザーを含む多種の波長のレーザーに対応しても薄型化,小型化,特性劣化抑制の少なくとも一つを実現できる光ピックアップ装置、及び光ディスク装置を提供することを目的としている。
さらに推力中心と慣性中心を同一に設計しない光ピックアップアクチュエータであっても、高剛性、かつ高感度が実現できるばかりでなく低コスト、高信頼性の実現できる光ピックアップ装置、及び光ディスク装置を提供することを目的としている。
本発明は、対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと前記対物レンズ保持筒を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップアクチュエータ可動部を有する光ピックアップ装置において、第3のコイルを有し、前記第3のコイルが前記第1のコイル或いは前記第2のコイルのいずれか一方に近設されていることを特徴とする。
本発明は、上記構成によって、光ピックアップアクチュエータ可動部について慣性中心Gを意識することなく設計することが可能となり、容易に高剛性化が可能となるとともに、推力を発生させるトラキングコイルの有効を容易に拡張することが可能となり、トラッキング方向の推力を容易に最大に設計することが可能となり、その結果として、高剛性、高推力(高感度)の光ピックアップアクチュエータ可動部が容易に実現できる。
請求項1記載の発明は、対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、前記対物レンズと前記対物レンズ保持筒と前記第1のコイルと前記第2のコイルからなる光ピックアップアクチュエータ可動部と、前記光ピックアップアクチュエータ可動部を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置において、第3のコイルを有し、前記第3のコイルが前記第1のコイル或いは前記第2のコイルのいずれか一方に近設されていることを特徴とする光ピックアップ装置で光ピックアップアクチュエータ可動部の推力の向上ができ、光ピックアップ装置の性能を向上できる。
請求項2記載の発明は、前記第1のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の慣性中心までの距離と前記第1のコイルの推力との積が、前記第3のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の慣性中心までの距離と前記第3のコイルの推力との積が略同一であることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置であり、光ピックアップアクチュエータ可動部の慣性中心回りの不要モーメントをキャンセルできるため、ACチルト量が抑制でき、光ピックアップ装置の信頼性を向上できる。
請求項3記載の発明は前記第1のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の弾性支持中心までの距離と前記第1のコイルの推力との積が、前記第3のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の弾性支持中心までの距離と前記第3のコイルの推力との積が略同一であることを特徴とする請求項1ないし2記載の光ピックアップ装置であり、光ピックアップアクチュエータ可動部の弾性支持中心回りの不要モーメントをキャンセルできるため、DCチルト量が抑制でき、光ピックアップ装置の信頼性を向上できる。
請求項4記載の発明は前記第1のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の慣性中心までの距離が0.05mm以上40mm以下であることを特徴とする1ないし3記載の光ピックアップ装置であり、光ピックアップアクチュエータ可動部の慣性中心回りの不要モーメントをキャンセルできるため、ACチルト量が抑制でき、光ピックアップ装置の信頼性を向上できるとともに、より光ピックアップ装置の薄型化が可能となる。
請求項5記載の発明は前記第1のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の弾性支持中心までの距離が0.05mm以上40mm以下であることを特徴とする請求項1ないし4記載の光ピックアップ装置であり、光ピックアップアクチュエータ可動部の弾性支持中心回りの不要モーメントをキャンセルできるため、DCチルト量が抑制でき、光ピックアップ装置の信頼性を向上できるとともに、より光ピックアップ装置の薄型化が可能となる。
請求項6記載の発明は前記第1のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の慣性中心までの距離が前記第1のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の弾性支持中心までの距離と略同一であることを特徴とする1ないし5記載の光ピックアップ装置であり、光ピックアップアクチュエータ可動部の慣性中心回りの不要モーメントをキャンセルできるため、ACチルト量が抑制でき、光ピックアップ装置の信頼性を向上できるとともに、光ピックアップアクチュエータ可動部の弾性支持中心回りの不要モーメントをキャンセルできるため、DCチルト量も抑制でき、光ピックアップ装置の信頼性を向上できる。
請求項7記載の発明は対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、前記対物レンズと前記対物レンズ保持筒と前記第1のコイルと前記第2のコイルからなる光ピックアップアクチュエータ可動部と、前記光ピックアップアクチュエータ可動部を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置において、前記対物レンズ保持筒がコイル位置決め部を有し、前記第1のコイル或いは前記第2のコイルの少なくともいずれか一方が前記コイル位置決め部により位置決めされることを特徴とする光ピックアップ装置であり、対物レンズ保持筒とコイルの組立治具が簡略化、あるいは不要となるため、組立コストが低減でき、ひいては光ピックアップ装置の低コスト化ができる。
請求項8記載の発明は前記コイル位置決め部が前記光ピックアップアクチュエータ可動部のマスバランスを兼ねることを特徴とする請求項7記載の光ピックアップ装置であり、コイル位置決め部がマスバランスを兼ねるため、マスバランスが不要となり光ピックアップ装置の低コスト化ができる。
請求項9記載の発明は対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆
動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、前記対物レンズと前記対物レンズ保持筒と前記第1のコイルと前記第2のコイルからなる光ピックアップアクチュエータ可動部と、前記光ピックアップアクチュエータ可動部を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置において、前記対物レンズ保持筒がセラミックス材料であることを特徴とする光ピックアップ装置であり、対物レンズ保持筒の剛性の向上ができ、光ピックアップ装置の性能を向上できる。
請求項10記載の発明は前記対物レンズ保持筒の平均肉厚が0.05mm以上0.42mm以下であることを特徴とする請求項9記載の光ピックアップ装置であり、対物レンズ保持筒の軽量化ができ、光ピックアップ装置の性能を向上できる。
請求項11記載の発明は前記対物レンズ保持筒の前記セラミックス材料が気孔率5%以上85%以下であることを特徴とする請求項9ないし10記載の光ピックアップ装置であり、対物レンズ保持筒の軽量化ができ、光ピックアップ装置の性能を向上できる。
請求項12記載の発明は前記対物レンズ保持筒の一部或いは全体に接着剤を有することを特徴とする請求項9ないし11記載の光ピックアップ装置であり、対物レンズ保持筒の靭性を向上させることができ、光ピックアップ装置の信頼性を向上できる。
請求項13記載の発明は前記接着剤が光を吸収する添加物を有することを特徴とする請求項12記載の光ピックアップ装置であり対物レンズ保持筒内の光の反射を抑えることができ、光ピックアップ装置の信頼性を向上できる。
請求項14記載の発明は対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、前記対物レンズと前記対物レンズ保持筒と前記第1のコイルと前記第2のコイルからなる光ピックアップアクチュエータ可動部と、前記光ピックアップアクチュエータ可動部を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置において、前記対物レンズ保持筒がセラミックス材料とプラスチック材料からなることを特徴とする光ピックアップ装置であり、光ピックアップアクチュエータ可動部の高剛性化が可能となり、光ピックアップ装置の性能を向上できる。
請求項15記載の発明は前記プラスチック材料が液晶高分子材料であることを特徴とする請求項14記載の光ピックアップ装置であり、光ピックアップアクチュエータ可動部のより高剛性化が可能となり、光ピックアップ装置の性能を向上できる。
請求項16記載の発明は第1の光を集光する第1の対物レンズと、第2の光を集光する第2の対物レンズと、前記第1の対物レンズと前記第2の対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、前記第1の対物レンズと前記第2の対物レンズと前記対物レンズ保持筒と前記第1のコイルと前記第2のコイルからなる光ピックアップアクチュエータ可動部と、前記光ピックアップアクチュエータ可動部を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置において、前記第1の光を反射する反射機能を有する第1の立上ミラーと、前記第2の光を反射する反射機能を有する第2の立上ミラーとを有することを特徴とする光ピックアップ装置であり、第1の光の機能部品である第1の立上ミラーと第2の
光の機能部品である第2の立上ミラーと機能により部品の分割化をすることにより量産性が向上し、光ピックアップ装置の低コスト化ができる。
請求項17記載の発明は前記第1の立上ミラーが前記第2の光を透過する透過機能を有することを特徴とする請求項16記載の光ピックアップ装置であり、前記第1の立上ミラーの反射面に第2の光を透過する透過膜を設けることにより光ピックアップ装置の小型化ができる。
請求項18記載の発明は前記第1の立上ミラー或いは前記第2の立上ミラーの少なくともいずれか一方が平板ガラスであることを特徴とする請求項16ないし17記載の光ピックアップ装置であり、立上ミラーを平板ガラスにすることにより加工性が向上し、光ピックアップ装置の更なる低コスト化ができる。
請求項19記載の発明は第1の光を集光する第1の対物レンズと、第2の光を集光する第2の対物レンズと、前記第1の対物レンズと前記第2の対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、前記第1の対物レンズと前記第2の対物レンズと前記対物レンズ保持筒と前記第1のコイルと前記第2のコイルからなる光ピックアップアクチュエータ可動部と、前記光ピックアップアクチュエータ可動部を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置において、前記光ピックアップアクチュエータ可動部が前記第1の光の偏光方向を変える第1の波長板、或いは前記第2の光の偏光方向を変える第2の波長板の少なくともいずれか一方を有することを特徴とする光ピックアップ装置であり、第1の光に関連する他の光学部品により発生する位相差、或いは第2の光に関連する他の光学部品により発生する位相差のいずれか一方が抑えられ、光ピックアップ装置の信頼性を向上できる。
請求項20記載の発明は前記光ピックアップアクチュエータ可動部が前記第1の波長板と前記第2の波長板を有することを特徴とする請求項19記載の光ピックアップ装置であり、第1の光に関連する他の光学部品により発生する位相差と第2の光に関連する他の光学部品により発生する位相差との両方が抑えられ、光ピックアップ装置の信頼性を向上できる。
請求項21記載の発明は前記第1の波長板と前記第2の波長板の少なくともいずれか一方にフォーログラムを有することを特徴とする請求項19ないし20記載の光ピックアップ装置であり、光ピックアップアクチュエータ可動部がレンズシフトした場合においても、第1の光に関連する信号品質の向上、或いは第2の光に関連する信号品質の向上のいずれか一方が実現できるため、光ピックアップ装置の信頼性を向上できる。
請求項22記載の発明は第1の光を集光する第1の対物レンズと、第2の光を集光する第2の対物レンズと、前記第1の対物レンズと前記第2の対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、前記第1の対物レンズと前記第2の対物レンズと前記対物レンズ保持筒と前記第1のコイルと前記第2のコイルからなる光ピックアップアクチュエータ可動部と、前記光ピックアップアクチュエータ可動部を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置において、前記2個の対物レンズの少なくとも一方に、前記対物レンズ保持筒が前記対物レンズの主点中心にアオリ調整可能な受面を有することを特徴とする
光ピックアップ装置であり、2個の対物レンズの傾きを相対的に一致させることが可能となり、前記光ピックアップアクチュエータ可動部の良品率が向上し、光ディスクドライブ装置の低コスト化が可能となる。
請求項23記載の発明は前記第1の対物レンズがアオリ調整可能となるように対物レンズスペーサを前記光ピックアップアクチュエータ可動部が有することを特徴とする請求項22記載の光ピックアップ装置であり、主点位置がフランジ下面よりも下方にあっても対物レンズスペーサを2個の対物レンズの傾きを相対的に一致させることが可能となり、前記光ピックアップアクチュエータ可動部の良品率が向上し、光ディスクドライブ装置の低コスト化が可能となる。
請求項24記載の発明は光ディスクを回転させる光ディスク回転駆動手段と、請求項1〜23いずれかの光ピックアップ装置を搭載し前記光ディスク回転駆動手段に対して移動可能付けられたキャリッジとを備えたことを特徴とする光ディスク装置であり、薄型化,小型化の少なくとも一方を実現できる。
請求項25記載の発明は光ディスクに対向するフランジ上面と、フランジ厚みを決定するフランジ下面と、前記光ディスクに光を集光せしめる主点を有する対物レンズにおいて、前記主点が前記フランジ下面より前記光ディスク側にあることを特徴とする対物レンズであり、レンズ保持筒にて対物レンズが容易にアオリ調整可能となり、光ディスク装置の信頼性が向上する。
請求項26記載の発明は請求項25記載の対物レンズをアクチュエータ可動部が有することを特徴とする光ピックアップ装置であり、レンズ保持筒にて対物レンズが容易にアオリ調整可能となり、光ディスク装置の信頼性を向上できる。
請求項27記載の発明は光ディスクを回転させる光ディスク回転駆動手段と、請求項25記載の光ピックアップ装置を搭載し前記光ディスク回転駆動手段に対して移動可能に取り付けられたキャリッジとを備えたことを特徴とする光ディスク装置であり、薄型化,小型化の少なくとも一方を実現できる。
請求項28記載の発明は、第1のレーザー光を光ディスクに集光するための第1の対物レンズと、第2のレーザー光を前記光ディスクに集光するための第2の対物レンズと、前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズを保持する対物レンズ保持筒と前記対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのフォーカスコイルと、トラッキング方向に駆動させるためのトラッキングコイルと、前記フォーカスコイル及びトラッキングコイルに対向するようにマグネット及び磁気ヨークを配置し、前記2個の対物レンズを搭載した可動部を支持する弾性部材と、前記弾性部材の他端を固定するサスペンションフォールダーを有する光ピックアップアクチュエータで構成される光ピックアップ装置において、前記マグネットと磁気ヨークで構成される磁気回路部にフォーカスコイル及びトラッキングコイルの一方しか配置されていないことを特徴とする光ピックアップ装置であり、フォーカスコイル、及び、トラッキングコイルを精度よく駆動可能となり、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項29記載の発明は、第1のレーザー光を光ディスクに集光するための第1の対物レンズと、第2のレーザー光を前記光ディスクに集光するための第2の対物レンズと、前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズを保持する対物レンズ保持筒と前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのフォーカスコイルと、トラッキング方向に駆動させるためのトラッキングコイルと、前記フォーカスコイル及びトラッキングコイルに対向するようにマグネットを配置し、前記1の対物レンズと前記第
2の対物レンズを搭載した可動部を支持する弾性部材と、前記弾性部材の他端を固定するサスペンションフォールダーを有する光ピックアップアクチュエータで構成される光ピックアップ装置において、前記フォーカスコイルは2個のコイルで構成され、且つ略前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズとの中心に対し対称的に配置されていることを特徴とする光ピックアップ装置であり、フォーカスコイルを対物レンズ中心に対して精度よく駆動可能となり、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項30記載の発明は、第1のレーザー光を光ディスクに集光するための第1の対物レンズと、第2のレーザー光を前記光ディスクに集光するための第2の対物レンズと、前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズを保持する対物レンズ保持筒と前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのフォーカスコイルと、トラッキング方向に駆動させるためのトラッキングコイルと、前記おのおののコイルに対向するようにマグネットを配置し、前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズを搭載した可動部を支持する弾性部材と、前記弾性部材の他端を固定するサスペンションフォールダーを有する光ピックアップアクチュエータで構成される光ピックアップ装置において、前記トラッキングコイルは2個のコイルで構成され、且つ略前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズとの中心に対し対称的に配置されていることを特徴とする光ピックアップ装置であり、トラッキングコイルを対物レンズ中心に対して精度よく駆動可能となり、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項31記載の発明は、前記フォーカスコイル及び前記トラッキングコイルの両方とも2個で構成されることを特徴とする請求項28及び29記載の光ピックアップ装置であり、フォーカスコイル、及びトラッキングコイルを対物レンズ中心に対して精度よく駆動可能となり、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項32記載の発明は、2個のフォーカスコイルを独立に制御できるように、おのおののフォーカスコイルに対し電力供給できるようにしたことを特徴とする請求項29、31記載の光ピックアップ装置であり、DCチルトを制御可能となり、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項33記載の発明は、2個のフォーカスコイルを独立に制御できるように、電力供給できるように少なくとも6本の前記弾性部材で構成されていることを特徴とする請求項31記載の光ピックアップ装置であり、トラッキング制御が可能で、かつDCチルトも制御可能となり、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項34記載の発明は、前記フォーカスコイルは略リング状に巻線されていることを特徴とする請求項28,29,31記載の光ピックアップ装置であり、フォーカスコイルを安価に製造可能となり、光ピックアップ装置の低コスト化が可能となる。
請求項35記載の発明は、前記トラッキングコイルは略リング状に巻線されていることを特徴とする請求項28,30,31記載の光ピックアップ装置であり、トラッキングコイルを安価に製造可能となり、光ピックアップ装置の低コスト化が可能となる。
請求項36記載の発明は、前記略リング状に巻線されたフォーカスコイルに対向し配置されたフォーカスマグネットはフォーカス方向に2分極された磁石で、前記フォーカスコイルの一片と他面とが異極にしていることを特徴とする請求項28,29、31記載の光ピックアップ装置であり、フォーカスコイルの推力を発生させる有効長を従来のフォーカスコイルに比べ2倍にできるため、推力を2倍に出来るばかりではなく、フォーカスコイルの利用効率も向上し、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項37記載の発明は、前記略リング状に巻線されたトラッキングコイルに対向し配置されたトラッキングマグネットはトラッキング方向に2分極された磁石で、前記トラッキングコイルの一片と他面とが異極にしていることを特徴とする請求項28,30,31記載の光ピックアップ装置であり、トラッキングコイルの推力を発生させる有効長を従来のトラッキングコイルに比べ2倍にできるため、推力を2倍に出来るばかりではなく、フォーカスコイルの利用効率も向上し、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項38記載の発明は、少なくとも1つの対物レンズと、前記対物レンズを保持する対物レンズ保持筒と、前記対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのフォーカスコイルと、トラッキング方向に駆動させるためのトラッキングコイルと、前記対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのトラッキングサブコイルと、前記トラッキングサブコイルは前記フォーカスコイルと近設されており、前記フォーカスコイル及びトラッキングコイルに対向するようにマグネット及び磁気ヨークを配置し、前記対物レンズを搭載した可動部を支持する弾性部材と、前記弾性部材の他端を固定するサスペンションフォールダーを有する光ピックアップアクチュエータで構成される光ピックアップ装置において、前記マグネットと前記磁気ヨークで構成される磁気回路部に前記フォーカスコイル及び前記トラッキングコイルの一方しか配置されていないことを特徴とする光ピックアップ装置であり、フォーカスコイル、及び、トラッキングコイルを精度よく駆動可能となり、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項39記載の発明は、少なくとも1つの対物レンズと、前記対物レンズを保持する対物レンズ保持筒と、前記対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのフォーカスコイルと、トラッキング方向に駆動させるためのトラッキングコイルと、前記対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのトラッキングサブコイルと、前記トラッキングサブコイルは前記フォーカスコイルと近設されており、前記フォーカスコイル及びトラッキングコイルに対向するようにマグネットを配置し、前記対物レンズを搭載した可動部を支持する弾性部材と、前記弾性部材の他端を固定するサスペンションフォールダーを有する光ピックアップアクチュエータで構成される光ピックアップ装置において、前記フォーカスコイルは2個のコイルで構成され、且つ略前記対物レンズ中心に対し対称的に配置されていることを特徴とする光ピックアップ装置であり、フォーカスコイルを対物レンズ中心に対して精度よく駆動可能となり、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項40記載の発明は、少なくとも1つの対物レンズと、前記対物レンズを保持する対物レンズ保持筒と、前記対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのフォーカスコイルと、トラッキング方向に駆動させるためのトラッキングコイルと、前記対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのトラッキングサブコイルと、前記トラッキングサブコイルは前記フォーカスコイルと近設されており、おのおの前記フォーカスコイルと前記トラッキングコイルに対向するようにマグネットを配置し、前記対物レンズを搭載した可動部を支持する弾性部材と、前記弾性部材の他端を固定するサスペンションフォールダーを有する光ピックアップアクチュエータで構成される光ピックアップ装置において、前記トラッキングコイルは2個のコイルで構成され、且つ略対物レンズ中心に対し対称的に配置されていることを特徴とする光ピックアップ装置であり、トラッキングコイルを対物レンズ中心に対して精度よく駆動可能となり、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項41記載の発明は、前記フォーカスコイル及び前記トラッキングコイルの両方とも2個で構成されることを特徴とする請求項38及び39記載の光ピックアップ装置であり、フォーカスコイル、及びトラッキングコイルを対物レンズ中心に対して精度よく駆動可能となり、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項42記載の発明は、2個のフォーカスコイルを独立に制御できるように、おのお
ののフォーカスコイルに対し電力供給できるようにしたことを特徴とする請求項39,41記載の光ピックアップ装置であり、DCチルトを制御可能となり、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項43記載の発明は、2個のフォーカスコイルを独立に制御できるように、電力供給できるように少なくとも6本の前記弾性部材で構成されていることを特徴とする請求項41記載の光ピックアップ装置であり、トラッキング制御が可能で、かつDCチルトも制御可能となり、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項44記載の発明は、前記フォーカスコイルは略リング状に巻線されていることを特徴とする請求項38,39,41記載の光ピックアップ装置であり、フォーカスコイルを安価に製造可能となり、光ピックアップ装置の低コスト化が可能となる。
請求項45吉舎の発明は、前記トラッキングコイルは略リング状に巻線されていることを特徴とする請求項38,40,41記載の光ピックアップ装置であり、トラッキングコイルを安価に製造可能となり、光ピックアップ装置の低コスト化が可能となる。
請求項46記載の発明は、前記略リング状に巻線されたフォーカスコイルに対向し配置されたフォーカスマグネットはフォーカス方向に2分極された磁石で、前記フォーカスコイルの一片と他面とが異極にしていることを特徴とする請求項38,39,41記載の光ピックアップ装置であり、フォーカスコイルの推力を発生させる有効長を従来のフォーカスコイルに比べ2倍にできるため、推力を2倍に出来るばかりではなく、フォーカスコイルの利用効率も向上し、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項47記載の発明は、前記略リング状に巻線されたトラッキングコイルに対向し配置されたトラッキングマグネットはトラッキング方向に2分極された磁石で、前記トラッキングコイルの一片と他面とが異極にしていることを特徴とする請求項38,40,41記載の光ピックアップ装置であり、トラッキングコイルの推力を発生させる有効長を従来のトラッキングコイルに比べ2倍にできるため、推力を2倍に出来るばかりではなく、フォーカスコイルの利用効率も向上し、光ピックアップ装置の性能が向上する。
請求項48記載の発明は、前記フォーカスコイルと前記トラッキングサブコイルが略同一形状であることを特徴とする請求項38から47に記載の光ピックアップ装置であり、光ピックアップアクチュエータ可動部の慣性中心回りの不要モーメントをキャンセルできるため、ACチルト量が抑制でき、光ピックアップ装置の信頼性を向上できるとともに、トラッキングコイルの推力も大きくでき、光ピックアップアクチュエータ可動部の剛性も向上できるため、光ピックアップ装置の性能も飛躍的に向上できる。
請求項49記載の発明は、光ディスクを回転させる光ディスク回転駆動手段と、請求項38から48に記載の光ピックアップ装置を搭載し前記光ディスク回転駆動手段に対して移動可能に取り付けられたキャリッジとを備えたことを特徴とする光ディスク装置であり、小型化や薄型化を実現できる。
以下、本発明の実施における形態1の光ピックアップ装置について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置を示す平面図で、図2は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の側面図である。
図1、図2において、1は光ディスクで、光ディスク1は光を照射することで、情報の再生かもしくは情報の記録の少なくとも一方を行うことができる。具体的に光ディスク1としては、情報の再生のみが行えるCD−ROMディスク,DVD−ROMディスク等、
情報の再生に加えて情報の記録が行えるCD−Rディスク,DVD−Rディスク等、情報の再生に加えて情報の記録/消去が可能なCD−RWディスク,DVD−RWディスク,DVD−RAMディスク等が好適に用いられる。また、光ディスク1としては、略赤色の光で情報の記録もしくは再生の少なくとも一方が行える記録層を備えるもの、略赤外光で情報の記録もしくは再生が行える記録層を備えるもの、略青色〜略青紫の光で情報の記録あるいは再生が行える記録層を備えるものが使用可能である。更に光ディスク1の大きさとしては、様々な直径を有する円盤状のものを用いることが可能であるが、好ましくは3cm〜12cmの直径を有する円盤状のものを好適に用いられる。更に、外形が四角形状や楕円形状等の円形以外の形の媒体も用いる事ができ、この場合の媒体では、情報が記録される記録領域が略円形状に形成されている。
2は光ディスク1を回転するためのスピンドルモータである。スピンドルモータ2には、光ディスク1を保持するチャッキング部(図示せず)が設けられている。スピンドルモータ2は光ディスク1を角速度一定で回転させたり或いは角速度を可変的に回転させたりすることが可能である。どのように角速度を一定或いは可変的に制御するかは、図示していないスピンドルモータ駆動手段及び光ディスク装置の制御部が状況に応じて切り替える。なお、本実施の形態では、光ディスク1の回転駆動手段としてスピンドルモータ2を用いたが、他の種類のモータや他の手段を用いて、光ディスク1を回転駆動させても良い。
3は光ディスク1に光を照射することで情報を光ディスク1に記録する動作か光ディスク1から情報を読み取る動作の少なくとも一方を行う光ピックアップである。
4は光ピックアップ3のベースとなるキャリッジ、5は後述する対物レンズを略三次元的に移動させる光ピックアップアクチュエータである。キャリッジ4は少なくとも支持シャフト6とガイドシャフト7で支持されており、光ディスク1の内周と外周との間を移動可能となっている。またキャリッジ4は、光ピックアップアクチュエータ5と光学部或いは光源を搭載している。
8は青紫色のレーザー部81及び受光素子部82及び前光モニター部500を備えた集積素子で、詳細は図3を用いて説明する。レーザー部81は略405nmのレーザー光を発生するレーザーダイオード81aを有しており、このレーザーダイオード81aは、ベース81bで構成される空間内に配置されている。
なお、本実施の形態では、青紫色の光を出射するレーザーダイオード81aを用いたが、青色〜紫色の光を出射するレーザーダイオードを用いて良い。なおこの様な短波長のレーザー光を出射するレーザーダイオードとしては、GaNにInなどの発光中心を添加した活性層をGaNを主成分としp型不純物をドープしたp型層と、GaNを主成分としn型不純物をドープしたn型層で挟み込んだものが好適に用いられる。所謂、窒化物半導体レーザーが好適に用いられる。
また、ベース81bには端子81cが複数本立設されており、この端子81cはアース端子,レーザーダイオード81aに電流を供給する端子などで構成されている。
83はベース81bの上に接着などの手法によってベース81bに直接取り付けられたプリズムで、レーザーダイオード81aから出射されたレーザー光84を透過させて光ディスク1への照射光とするとともに、光ディスク1からの戻り光を受光素子部82に導くプリズムである。プリズム83には、レーザー光84をモニターするために傾斜面83cに高分子膜が設けられ、レーザーダイオード81aから出射されたレーザー光の一部がこの傾斜面83cに設けられた高分子膜で反射されて前光モニター部500に導かれ、レーザー光84の出力レベルをモニタリングできる構成になっている。また、受光素子部82
側に導いた位置(傾斜面83b)に、更に波長略405nmのレーザー光84を分割する回折格子もしくはフォーログラム(図示せず)が設けられ、フォーカス検出、トラッキング検出、球面収差検出、光ディスク1上に記録された信号等の検出及び制御用信号取り出せるようになっている。なお、本実施の形態では、プリズム83とベース81bの間に透明なカバー部材83aを設けた。このカバー部材83aはベース81b上に接着などの手法を用いて直接接合されている。プリズム83には互いに略平行で傾斜した傾斜面83b〜83dが設けられており、この傾斜面83b〜83dにビームスプリッタ膜やフォーログラム,回折格子などの光学素子が配設されている。この傾斜面83b〜83dは、透明なガラスブロックや樹脂ブロック同士などの接合面に相当する。具体的には、傾斜面83bには、フォーカス検出、トラッキング検出、球面収差検出、光ディスク1上に記録された信号等の検出及び制御用信号取り出すためのフォーログラムもしくは回折格子が形成されている。傾斜面83cには、偏光ビームスプリッター膜が形成され、P波の一部は前光モニター部500へ導くために、数%〜数十%反射する膜でもある。傾斜面83dには、波長405nmの光を完全透過する膜が施されている。また、本実施の形態では、傾斜面は3つ設けたが、1乃至複数設けても良い。また、カバー部材83aに、設ける回折格子としては、例えば、レーザーダイオード81aから出射された光の強度分布を非均一になるような(例えば、光スポットの中心部の輝度が低く、外周部の輝度が高くなるような)ものが作成されていてもよい。また、回折格子をカバー部材83aに設けず、傾斜面83cもしくは傾斜面83dに設けても良い。更にカバー部材83a上にプリズム83を接着など手法で取り付けると、接合面である傾斜面83b〜83dから外方に突出した接着材やあるいは傾斜面83b〜83dに生じる凹部を緩和することができる。すなわち、光学設計などによって、レーザーダイオード81aから出射された光が、この傾斜面83b〜83dの外表面部に上述の様に形成された凹部や凸部に当たると、記録/再生特性に影響が及ぶ。従ってプリズム83のレーザーダイオード81a側にカバー部材83aを設けることで、前記凹部や凸部が形成されてもその凹凸を緩和できるので、記録特性などの劣化を防止できる。
受光素子部82は、受光素子82aをカバーし、表面に透明なガラス基板82bで覆うように構成されている。しかもケース82cからは、受光素子82aと電気的に接続するための端子(図示ぜす)がケース82c表面に導出されている。他には、受光素子82aを波長405nm(青〜青紫の光)で劣化しない透明な部材で覆われた状態の受光素子82でも可能であることは明白である。
85は結合部材でレーザー部81と受光素子部82の位置を決めるための部材であり、且つ前光モニター部500の位置を決めるための部材である。受光素子部82の端子(図示せず)にはフレキシブル基板86が接合され、そのフレキシブル基板86は、レーザーフレキシブル基板9に半田等で結合されている。
10は赤及び赤外色のレーザー部101及び受光素子部102及び前光モニター部501を備えた集積素子で、詳細については図4を用いて説明する。レーザー部101には、波長略660nmのレーザー光を出射するレーザーダイオード103と波長略780nmのレーザー光を出射するレーザーダイオード104を有しており、このレーザーダイオード103,104は、ベース101aで構成される空間内に配置されている。
なお、本実施の形態では、レーザーダイオード103,104をそれぞれ別の発光体ブロックとして、それぞれ空間内に配置したが、一つの発光体ブロックに、複数の発光層を設け、一つの発光体ブロックを空間内に配置する構成でも良い。また、本実施の形態では、2つの異なる波長のレーザーダイオードを搭載したが、3つ以上の異なる波長のレーザーダイオードを空間内に設けた構成としても良い。
また、ベース101aには端子101bが複数本立設されており、この端子101bはアース端子,レーザーダイオード103,104に電流を供給する端子,モニター光の出力端子などで構成されている。105はレーザー光106を透過し、戻り光を受光素子102に導くプリズムである。プリズム105の傾斜面105cには高分子膜が設けられ、この傾斜面105cに設けられた高分子膜は前光モニター部501へレーザー光106の一部を反射してレーザー光106の出力レベルをモニタリングできる構成になっている。また、受光素子102側に導いた位置に、更に波長780nmのレーザー光106を分割する回折格子(図示せず)が設けられ、フォーカス検出、トラッキング検出、光ディスク1上に記録された信号及び制御信号等の検出ができるようになっている。プリズム105には互いに略平行で傾斜した傾斜面105a〜105cが設けられており、この傾斜面105a〜105cにはビームスプリッタ膜やフォーログラム,回折格子などの光学素子が配設されている。具体的には、105aには、波長780に最適に形成された回折格子(図示せず)が施され、傾斜面105bには波長780nmに対しては、偏光ビームスプリッターでP波光は透過、S波光は反射し且つ波長660nmに対しては透過する膜が形成され、傾斜面105cには波長780nmに対しては、ビームスプリッターで一部のP波を反射及び透過し、波長660nmに対しては偏光ビームスプリッターで一部のP波を反射及び透過し、S波に対しては全反射する膜が形成されている。上記、波長780nm及び660nmのP波の一部は、前光モニターへ導かれている。
この傾斜面105a〜105cは、透明なガラスブロックや樹脂ブロック同士などの接合面に相当する。なお、本実施の形態では、傾斜面は3つ設けたが、1乃至複数設けても良い。
また、必要に応じてプリズム105のレーザー部101側には、3ビームを構成するための回折格子(図示せず)が作成されて、一方のレーザー波長が他の波長から影響を受けないように、例えば、偏光を利用した3ビーム回折格子となっている。
108は結合部材でレーザー部101と受光素子部102の位置を決めるためと、前光モニター部501の位置を決めるための部材である。109はビームコンバイナー機能を有した回折格子で、波長660nmは作用せず、波長780nmには作用するようになっており、波長780nmの見かけの仮想発光点が波長660nmの仮想発光点と一致するようになっている。また、109は上記ビームコンバイナー機能を有さなくても光学的に許容できることも可能である。
回折格子109は複数の板状体を積層した構成となっており、この複数の板状体のうち少なくとも一つに格子が設けられている。また、接着などの手法によって直接ベース101aに接合されている。
レーザーダイオード103,104いずれか一方から出射された光は、回折格子109,プリズム105を通過して光ディスク1に導かれ、光ディスク1で反射した反射光は、プリズム105を通過して受光素子部102に導かれる。この時、プリズム105において光ディスク1からの反射光は、傾斜面105aと傾斜面105b間で反射されて、受光素子部102に入射される。
受光素子部102は、受光素子102aを透明な部材を含むケース102bで覆われており、しかもケース102bからは、受光素子102aと電気的に接続された端子102cがケース102bの外方へ導出されている。
受光素子部102の端子102cにはフレキシブル基板(図示せず)が接続されており、レーザーフレキシブル基板9に半田等で結合されている。
11は波長405nm用のコリメートレンズで、レーザー部81から出力された発散したレーザー光84を略平行光にするために使用される。またコリメートレンズ11は、波長変動及び温度変化等の影響により発生する色収差を補正する機能も有している。12はビーム整形プリズムで、レーザー光84の強度分布を略円形状に補正する。13は臨界角プリズムでレーザー光84を分離するために使用される。14は収差補正ミラーで光ディスク1の厚み誤差等により発生する球面収差を補正するために使用される。
ここで、収差補正ミラー14について、図5〜図8を用いて説明する。
図5(a)〜図5(c)はそれぞれ本実施の形態にかかる光ピックアップに用いられる収差補正ミラー14の概略の平面図(最上面)、破線A−Bの断面図、および平面図(最下面)における断面図である。基板15上には下部電極16、圧電体17、上部電極18,19、および弾性体20が形成される。基板15は裏側(図面下側)に円形のキャビティ部21を有し、反射膜22が形成される。下部電極16はパターンニングされて電極パッド23に引き回される。同様に上部電極18、19もパターンニングされて電極パッド24、25にそれぞれ引き回される。
図6に上部電極18,19の構成を示す。上部電極18,19は絶縁部26によって互いに絶縁される。この例において上部電極18は円形で、上部電極18は上部電極18と中心を略同一にする環状電極とした。上部電極18からは配線が引き回され、電極パッド24に接続する。同様に、上部電極19からは電極パッド25に配線が引き回される。なお、本実施の形態では、上部電極18,19というように2つに分割したが、3以上に分割してもよく、しかも本実施の形態では、上部電極18,19を外形が円形状となるように構成したが、方形状や4角形以上の多角形状、あるいは三角形状としても良い。
図7に下部電極の構成を示す。下部電極16は上部電極18,19とともに圧電体17を挟み込んでおり、しかも下部電極16は電極パッド23へ配線される。
この構成において、下部電極16を接地し、上部電極18に正の電圧を、上部電極19に負の電圧を与えた場合の、反射膜22の変位の等高線(a)および変位図(b)を図8に示す。図中C、C´およびD、D´はそれぞれ絶縁部26、およびキャビティ部21の外周部の位置に対応する。D、D´の位置がキャビティ部21の外周部であり、この外周部分は拘束されているので変位がゼロである。変位はC−D、C´−D´に対応する環状部において下に凸で、C、C´の境界を境にC−C´の径に対応する部分において上に凸となる。球面収差の補正には一般に非球面形状が必要であるが、C−C´における曲面形状はまさに非球面形状である。したがって、本発明においては、C−C´における曲面部分、すなわち、上部電極18の形状に対応する反射膜22の部分、もしくはその内側を用いる。これにより、収差補正ミラー14が非常に精度の高い収差補正を実現することが可能となる機能部品である。なお、本実施の形態では、薄膜形成された圧電体17を用いた収差補正ミラー14を設けたが、バルク状の圧電体で構成してもよく、あるいは他の変位可能な部材を用いて収差補正ミラー14を駆動させても良い。また、圧電体17を用いずに、複数のレンズを組み合わせ、その複数のレンズの内少なくとも一つを移動させることで、球面収差を補正させることができる。
次に27はビームスプリッターで、集積素子8及び集積素子10から発光されたレーザー光84及びレーザー光106を分離及び結合し、レーザー光84に対しては位相も揃えた構成となっている。また、集積素子8側には、波長405nmに対してλ/4板502が接着等の手段によって貼り付けられている。
29は正のパワーを有した凸レンズで、30は正のパワーを有した凸レンズである。凸レンズ29と凸レンズ30の間にビームスプリッタ27が設けられている。この凸レンズ29と凸レンズ30の組合せで、レーザー光84を所望のビーム径に拡大している。また、凸レンズ29と30の間にはレーザー光84が一度焦点を結ぶようになっている。このように、凸レンズ29と凸レンズ30の間に一度焦点を結び、且つ凸レンズ29の焦点距離と凸レンズ29と収差補正ミラー14間の距離を略一致させることで、収差補正ミラー14で球面収差補正用として発生された発散光や収束光による対物レンズ部におけるFFP分布変動を抑制することが可能である。28は波長660nm及び780nm用のリレーレンズで、凸レンズ30との組合せでレーザー部101から出力された発散したレーザー光106を略平行光にするために使用される。また、波長変動及び温度変化等の影響により発生する色収差を補正する機能も有することも可能である。
31は立上プリズムで、第1面311で波長660nm及び780nmのレーザー光106に対しては反射する機能を有し、波長405nmに対しては透過屈折する機能を有した誘電多層膜が形成されている。また、第2面312は405nmが反射できるようになっており、位相も揃えた構成となっている。このように、立上プリズム31を一枚のプリズムで構成することで、後述するアクチュエータの剛性を増すことも可能となっている。32は波長660nmに対応した光ディスク(DVD)1用の対物レンズで、波長780nmに対応した光ディスク(CD)1に対しても平行光で所望の記録位置に焦点を結ぶことのできる機能を有した対物レンズである。33は波長405nmに対応した光ディスク1用の対物レンズである。実施の形態では、対物レンズ32がスピンドルモータセンター位置に配置しており、対物レンズ33は対物レンズ32に対し凸レンズ30と反対側、つまりは光ディスク1に対してタンジェンシャル方向に配置している。また、対物レンズ33の厚みは対物レンズ32よりも厚くなるように構成する。本実施の形態の様に、光源から出射された光がまず最初に第1面311で比較的長波長の光を立ち上げ、比較的短波長の光を第1面311を通過した後に第2面312で立ち上げる構成、すなわち、図1に示す構成では各レーザー部81,101側に長波長に対応する対物レンズ32を配置し、対物レンズ32よりも遠い位置に対物レンズ33を設ける構成とすることで、比較的立上プリズム31に入射されるまでの光の引き回す経路を長くすることができ、光学設計を容易にすることができる。
しかしながら、立上プリズム31の第1面311面が波長660nm及び780nmのレーザー光106を透過し、波長405nmのレーザー光84を反射させ、第2面312面が波長660nm及び780nmのレーザー光106を反射する構成であれば、対物レンズ33は対物レンズ32に対してレーザー側に配置しても構成可能である(図11,図12参照)。
34はCD及びDVDの光ディスクに対応するための必要な開口数を実現するための開口フィルターとDVDの光に対して反応する偏光フォーログラムで誘電多層膜、フォーログラム開口等の手段で開口フィルターは実現され、DVDの光に対してフォーカス検出、トラッキング検出、光ディスク1上に記載された信号等を検出できるようになっている。また、開口フィルター34には、波長660nm及び780nmに対応した/4板が一体に形成され、往路と復路において、偏光方向を略90度偏光させている。
次に、対物レンズ32及び33を保持したアクチュエータについて図9、図10を用いて説明する。図9は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータを示す正面図で、図10はその断面図を示す。
図9、図10において、35は対物レンズ32,33と/4板と開口フィルターとDVDの光に反応する偏光フォーログラム34とを接着等の手段で固定できる対物レンズ保持
筒である。
36,37はそれぞれフォーカスコイルで、それぞれ略リング状に巻線されており、38,39はトラッキングコイルでフォーカスコイル36,37と同様にそれぞれ略リング状に巻線されている。これらフォーカスコイル36,37、トラッキングコイル38,39も対物レンズ保持筒35に接着剤等で固定されている。40,41はサスペンションワイヤであり、このサスペンションワイヤ40,41は対物レンズ保持筒35とサスペンションフォールダー42を連結しており、少なくとも対物レンズ保持筒35は所定の範囲で、サスペンションフォールダー42に対して変位可能となっている。サスペンションワイヤ40,41の両端部はそれぞれ対物レンズ保持筒35とサスペンションフォールダー42にインサート成型で固定されている。サスペンションワイヤ40には、フォーカスコイル36,37も半田付け等で固定され、サスペンションワイヤ41には、トラッキングコイル38,トラッキングコイル39も半田付け等で電気的に接続されている。サスペンションワイヤ40,41は、フォーカスコイル36,37のそれぞれと、また直列に接合されたトラッキングコイル38,39に対し電力を供給できるように、好ましくは6本以上の丸ワイヤもしくは板バネ等で構成されている。
サスペンションフォールダー42には半田等で固定するため、フレキシブル基板43が接着等で固定されている。44,45はフォーカスマグネットでフォーカスコイル36,37よりもマグネット幅方向(トラッキング方向)を小さく構成してあり、フォーカスコイル36、37のコイル中心位置よりも光ディスク1の外周側のフォーカスマグネット44は外周よりに対向して配置されており、光ディスク1の内周側のフォーカスマグネット45は内周よりに対向して配置されている。46,47はトラッキングマグネットで、トラッキングコイル38,39に対向して配置されている。また、フォーカスマグネット44,45はフォーカス方向に、トラッキングマグネット46,47はトラッキング方向に磁極がそれぞれ分割され、一極がフォーカスコイル36,37及びトラッキングコイル38,39の略リング状の一片に対向し、他極側が、フォーカスコイル36,37及びトラッキングコイル38,39における略リング状の他の部分に対向するように配設されている。このとき、フォーカスマグネット44,45と磁気ヨーク48でそれぞれフォーカス磁気回路、トラッキングマグネット46,47と磁気ヨーク48でそれぞれトラッキング磁気回路を構成し、このフォーカス磁気回路の中にそれぞれフォーカスコイル36,37、トラッキング磁気回路の中にそれぞれトラッキングコイル38,39が1個ずつ配設された構成が実現でき、それぞれのコイルに通電することによりそれぞれ独立して制御することが可能になる。なお、本実施の形態においてはフォーカスコイル36,37を独立に制御していることを説明しているが、フォーカスコイル36,37、トラッキングコイル38,39をすべて独立に制御するのもよい。この場合サスペンションワイヤ40及び41は全体で少なくとも8本必要となるが、どちらか一方のペア、例えばフォーカスコイル36,37のみを独立に制御した場合にはサスペンションワイヤ40及び41は少なくとも6本ですむ。
ところで、フォーカスマグネット44,45,トラッキングマグネット46,47は、分割するときマグネットの着磁を多極着磁にせずそれぞれの単一の磁極を有するマグネットを分離し貼り合わせたタイプにすることにより極間に発生するニュートラルゾーンを抑えることができ、各コイルのフォーカスシフト及びトラッキングシフトに伴う磁気回路特性の劣化を最小限に抑えることができる。チルトマージンが狭い高密度光ディスクの制御を行うためには、このように単極のマグネットを貼り合わすのが精度を上げるため必須である。
サスペンションワイヤ40,41には小型化とサスペンションワイヤ40,41の座屈方向の共振を低減させるために逆ハの字になってテンションが加えられている。また、磁
気ヨーク48は、磁気的な面からはフォーカスマグネット44,45及びトラッキングマグネット46,47の磁気的なヨークの役目を果たし、構造的な面からは、サスペンションフォールダー42を保持して固定する機能を担っており、接着剤等サスペンションフォールダー42を固定するのにも利用されている。サスペンションワイヤ40,41において、サスペンションフォールダー42側には、ダンピングを行うダンパーゲルが充填されている。ダンパーゲルはUV等でゲル状になる材料を使用している。なお、以下、対物レンズ保持筒35、フォーカスコイル36,フォーカスコイル37,トラッキングコイル38,トラッキングコイル39,対物レンズ32,33、/4板と開口フィルターとDVD光に反応する偏光フォーログラム34とで構成される部分を、光ピックアップアクチュエータ可動部という。
49はレーザードライバーであり、レーザー部101内に内蔵する波長780nmと波長660nmの波長の半導体レーザーを発光させるため動作し、さらに各波長に対しノイズ低減のために重畳を掛ける機能も有している。また、レーザードライバー49はキャリッジ4もしくは、キャリッジ上下に配置されるカバー板金(図示せず)とに接触状態とし放熱を効果的に行うことができる構造になっている。また、50もレーザードライバーで、レーザー部81内に内蔵する波長405nmの波長の半導体レーザーを発光させるため動作し、さらに各波長に対しノイズ低減のために重畳を掛ける機能も有している。また、レーザードライバー49同様に、キャリッジ4もしくは、キャリッジ上下に配置されるカバー板金(図示せず)とに接触状態とし放熱を効果的に行うことができる構造になっている。
次に、本実施の形態における光ピックアップの光学構成について説明する。
先ずは、波長405nmについて説明する。
レーザー部81から出射された波長405nmの発散したレーザー光84はコリメートレンズ11で略並行になり、ビーム整形プリズム12を通過して臨界角プリズム13を介して反射ミラー機能を有した収差補正ミラー14に到達する。収差補正ミラー14より反射したレーザー光84は再度臨界角プリズム13に入射する。このとき、収差補正ミラー14に入る入射光と反射光は臨界角プリズム13の臨界角度前後数度の傾きを有しているように配置されている。また、臨界角プリズム13aと13bとの間は空隙を設けている。このように構成することで、臨界角を利用して波長405nmのレーザー光84を効率よく分離することが可能となる。また、前記空隙に対向する臨界角プリズム13a及び13bの両面には、誘電体多層膜等の手段で、光透過効率を向上させることも可能である。次に臨界角プリズム13から出射されたレーザー光84は正のパワーを有した凸レンズ29により集光され、再度発散光として、λ/4板502を通過して円偏光となる。次にビームスプリッター27を通過して、凸レンズ30を介して立上プリズム31に入射して、第1面311を通過屈折して第2面312で反射し、第3面313を通過屈折する。反射したレーザー光84は対物レンズ33によって集光されて光ディスク1上に光スポットを形成する。光ディスク1から戻るレーザー光84は、往路とは逆に通過し、/4板を通過することによって、往路とは略90度の偏光方向に偏光され、最終的にはプリズム83内のビームスプリッターにより分離され、受光素子部82との間に構成される回折格子により受光素子部82内の受光素子82aに導かれ、少なくとも球面収差誤差信号を生成する。波長405nmにおいては、波長が従来に比べ短くなっているため、光ディスク1の保護層厚み等が変化した際に発生する球面収差が大きくなり、記録再生品質が大きく損なわれる。従って、上述した球面収差検出信号に応じて収差補正ミラー14を駆動し、反射面を若干球面に変形させることによって、発生した球面収差を抑えられるようになっている。また、今回は収差補正ミラー14を用いて球面収差を補正するようになっているが、上述した凸レンズ29もしくは凸レンズ30の少なくとも一方を光軸方向に移動させること
でも球面収差を補正できることも可能である。
次に波長660nmについて説明する。レーザー部101のレーザーダイオード103から出射された波長660nmのレーザー光106は、109通過し、ビームを分離するプリズム105を介して、リレーレンズ28と凸レンズ30とで略並行になるようになっている。そのリレーレンズ28と凸レンズ30との間にビームスプリッター27が配置され、上述した波長405nmのレーザー光84と略同軸上になるようになっている。凸レンズ30からでた略平行光のレーザー光106は立上プリズム31の第1面311で反射する。反射したレーザー光106は開口フィルター、偏光フォーログラム、/4板の順に通過して円偏光となり、対物レンズ32によって集光されて光ディスク1上に光スポットを形成する。このとき、偏光フォーログラムは往路光のP波には作用せず、復路のS波で作用するようになっている。光ディスク1から戻るレーザー光106は、往路とは逆に通過し、/4板を通過することによって、往路とは略90度の偏光方向に偏光され、偏光フォーログラムにより必要に応じた光に回折されたレーザー光106は最終的にはプリズム105内の偏光ビームスプリッター105cにより分離され、受光素子102内の光検出器に導かれる。
続いて、波長780nmについて説明する。レーザー部101のレーザーダイオード104から出射された波長780nmのレーザー光106は、109により回折し780nm専用3ビームを形成する回折格子を通過し、ビームを分離するプリズム105を介して、リレーレンズ28と凸レンズ30とで略並行になるようになっている。そのリレーレンズ28と凸レンズ30との間にビームスプリッター27が配置され、上述した波長405nmのレーザー光84と略同軸上になるようになっている。凸レンズ30からでた略平行光のレーザー光106は立上プリズム31の第1面311で反射する。反射したレーザー光106は開口フィルター、偏光フォーログラム、/4板の順に通過して円偏光となり、対物レンズ32によって集光されて光ディスク1上に光スポットを形成する。このとき、偏光フォーログラムは波長780nmにはフォーとんど影響しないようになっている。光ディスク1から戻るレーザー光106は、往路とは逆に通過し、/4板を通過することによって、往路とは略90度の偏光方向に偏光され、最終的にはプリズム105内の偏光ビームスプリッター105bにより分離され、受光素子102との間に構成される回折格子(図示せず)により受光素子102内の光検出器に導かれる。
このような光学構成にすることで、凸レンズ29及び凸レンズ30で構成されたビームエクスパンダー機能と集積素子8との間に球面収差を補正する収差補正ミラー14及びコリメートレンズ11を配置することで、収差補正ミラー14の部品サイズにおける小型化が実現でき、コリメートレンズ11と集積素子8との間隙を短くすることができ、凸レンズ30を集積素子10内のレーザー103、104の一部のコリメートレンズとしているため、光ピックアップ3の小型化及び薄型化が実現できる。
次に、本実施の形態における光ピックアップアクチュエータ5の可動部の動作について説明する。図示しない電源より、サスペンションフォールダー42に取り付けられたフレキシブル基板43、これと接続されたサスペンションワイヤ40及び41を介して、フォーカスコイル36,37、トラッキングコイル38,39に電力が供給される。サスペンションワイヤ40及び41はトータルとして少なくとも6本以上設けられており、そのうち2本は、直列に設けられたトラッキングコイル38,39に接続され、残り4本のうちの2本はフォーカスコイルA36に接続され、残り2本がフォーカスコイル37の接続されている。これによって、フォーカスコイル36,37はそれぞれ独立に通電制御することが可能になる。
フォーカスコイル36とフォーカスコイル37にいずれも正方向(または負方向)に電
流を流すと、フォーカスコイル36,37とフォーカスマグネット44,45の配置関係と、2分割した磁極の極性の関係からフォーカス方向に可動にできるフォーカス磁気回路が形成され、電流を流す方向及び量に応じてフォーカス方向の制御が可能になる。次に、トラッキングコイル38,39に正方向(または負方向)に電流を流すと、トラッキングコイル38,39とトラッキングマグネット46,47の配置関係と、2分割した磁極の極性の関係からトラッキング方向に可動にできるトラッキング磁気回路が形成され、トラッキング方向の制御が可能になる。
ところで、実施の形態においては、上述したようにフォーカスコイル36とフォーカスコイル37にはそれぞれ独立して電流を流すことができるようになっている。従って、一方のコイルに流す電流の向きを反転すると、フォーカスコイル36には光ディスク1へ近づく方向への力が働き、フォーカスコイル37には光ディスク1から離れる方向へ力が働く。この結果、相反する力により、光ピックアップアクチュエータ5の可動部にはラジアル方向に回転するモーメントが発生し、6本のサスペンションワイヤ40及び41に働く捻りモーメントとの力が釣り合う位置までチルトする。このフォーカスコイル36,フォーカスコイル37に流す方向及び量に応じてチルト方向の制御が可能になる。
以下対物レンズ32,33について説明する。
図10に示すように対物レンズ32の最大厚みをt1とし、対物レンズ33の最大厚みをt2としたときに、t2/t1=1.05〜3.60とすることが好ましい。すなわち、t2/t1が1.05より小さいと、対物レンズ33の径を大きくしなければならず、光ピックアップ3が大きくなってしまい小型化を行えず、また、t2/t1が3.60より大きいと、対物レンズ33の厚みが厚くなりすぎて薄型化に不向きである。
この様に、短波長の光に対応する対物レンズ33を長波長用の対物レンズ32よりも厚く構成することで、装置の小型化などを行うことができ、しかも上記厚みの比率を規定することで、特に装置の薄型化、小型化を実現できる。
次に、対物レンズ33において対物レンズ32よりも光ディスク1側に突出している突出量について説明する。光ディスク装置の厚みが13mm以下の装置になると、対物レンズ32,33と装着された光ディスク1の間隔が非常に狭くなってくる。従って、対物レンズ32を基準に考えると、図10に示す突出量t3は、0.05mm〜0.62mmとすることが好ましいことが分かった。突出量は対物レンズ32の光ディスク1が装着される側の最大突出部分と、対物レンズ33の光ディスク1が装着される側の最大突出部分の差で表されている。t3が0.05mmよりも小さいと、対物レンズ32,33のいずれか一方のレンズ径を大きくしなければならず、小型化に不向きであり、t3が0.62mmよりも大きく突出すると、光ディスク1との接触する確率が高くなる。
この様に、短波長の光に対応する対物レンズ33を上述の様に突出させることによって、小型化或いは信頼性を向上させることができる。
また、図1に示すように、キャリッジ4の移動方向Lに沿って、しかもスピンドルモータ2のセンターを通るセンターラインM上に長波長に対応した対物レンズ32のセンターが略一致するように構成することが好ましい。すなわち、この様な構成によって、従来光検出方式でもっとも実績のある3ビームDPP(デファレンシャルプッシュプル)方式を採用することができる。
対物レンズ32,33に入射する光のスポットの径について説明する。
図2に示す、対物レンズ32に入射する光スポットの径をt4とし、対物レンズ33に入射する光スポットの径をt5としたときに、t5/t4の関係を満たすことで、小型化を実現しやすい。また、レンズ設計などを考慮すると、t5/t4=0.4〜1.0とすることが好ましい。t5/t4が0.4よりも小さいと、対物レンズ33が造りにくく、しかも対物レンズ32が大きくなり小型化には不向きであり、1.0より大きいと、対物レンズ33の厚みが厚くなりすぎて小型化には不向きである。
以下、アクチュエータ可動部について他の実施の形態について詳細に説明する。
図13は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータ可動部を示す斜視図であり、図14は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5を示す平面図であり、図15は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5を示す主要部分の断面図であり、先に図9に示した実施例との主な相違点は、光ピックアップアクチュエータ5の可動部にトラッキングサブコイル60,61を追加した点と、バネ基板62,63を追加した点である。
図13においてトラッキングサブコイル60,61はフォーカスコイル36,37と対物レンズ保持筒35との間に配設されている。バネ基板62,63は対物レンズ保持筒35に接着等にて固定されている。また、バネ基板62,63はサスペンションワイヤ40,41とフォーカスコイル36,37、トラッキングコイル38,39を電気的に接続するためのバネ基板パターン64を有し、バネ基板パターン64へサスペンションワイヤ40,41とフォーカスコイル36,37、トラッキングコイル38,39と半田(特に図示せず)等にて電気的に接続されている。
図14において、tfoeffは光ピックアップアクチュエータ5の可動部をフォーカス方向(図15参照のこと)に駆動する推力を発生させるフォーカスコイル36の有効長である。
本実施例ではフォーカスコイル36とトラッキングサブコイル60の形状を略同一形状とし、かつフォーカスコイル36とトラッキングサブコイル60を対物レンズ保持筒35へ略同一位置に設置しているために、tfoeffは光ピックアップアクチュエータ5の可動部をフォーカス方向に駆動する推力を発生させるトラッキングサブコイル60の有効長でもある。
図15においてttreffは光ピックアップアクチュエータ5の可動部をトラッキング方向(図14参照のこと)に駆動する推力を発生させるトラキングコイル38の有効長で、サスペンションワイヤ41は図中の上から上サスペンションワイヤ41a、中サスペンションワイヤ41b、下サスペンションワイヤ41cである。
ここで、本実施例ではトラッキングサブコイル60,61はトラッキングコイル38,39と電気的に直列に結線されている。
また、磁気ヨーク48にはトラッキングマグネット46に対向するように磁気ヨーク突起48aとフォーカスマグネット45に対向するように磁気ヨーク突起48bを有している。磁気ヨーク突起48aがトラッキングマグネット46からの磁束をより効率よく受け、トラッキングコイル38の推力向上が実現できる。磁気ヨーク突起48bも同様にフォーカスマグネット45からの磁束をより効率よく受け、フォーカスコイル37の推力向上が実現できる。本実施例では、磁気ヨーク突起48a,48bがそれぞれトラッキングマグネット46とフォーカスマグネット45に対向するように示しているが、磁気ヨーク突
起48a,48bと同様な図示されない磁気ヨーク突起がトラッキングマグネット47とフォーカスマグネット44に対向している。
図13に示す実施例では、推力中心と慣性中心とが同一でないために、トラッキングコイル38を駆動した場合、トラッキングコイル38から慣性中心回りの不要モーメントが発生し、その結果としてACチルトが発生する。これから図16から図18を用いてトラキングサブコイル60,61による光ピックアップアクチュエータ5の可動部の慣性中心回りのモーメントキャンセルについて詳細説明をする。
図16は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を示す平面図であり、図17は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を示す正面図であり、図16の正面図、図18は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を示す背面図であり、図16の背面図である。
図16においてGはアクチュエータ可動部の慣性中心を示しており、トラキングサブコイル60の推力中心である前方TRサブコイル駆動点と、トラキングサブコイル61の推力中心である後方TRサブコイル駆動点を示しており、慣性中心Gと前方TRサブコイル駆動点との距離tgsdf、慣性中心Gと後方TRサブコイル駆動点との距離tgsdrを示している。
次に図17において、Gは図16と同じ光ピックアップアクチュエータ5の可動部の慣性中心、前方Trサブコイル駆動点とトラッキングコイル38の推力中心である前方Trコイル駆動点、及び慣性中心Gと前方Trサブコイル駆動点との距離tgsdf、慣性中心Gと前方Trコイル駆動点との距離tgdfを示している。
図17においてはトラッキングサブコイル60をフォーカスコイル36と略同一形状としているため、トラッキングサブコイル60がフォーカスコイル36に隠れて図示されていない。
後述するが、本実施例がトラッキングサブコイル60の形状をフォーカスコイル36と略同一形状に限定するものではないことを付記しておく。
ここで、トラッキングコイル38に駆動電流を印加させ、Ftdfの力を発生させると、慣性中心G回りのモーメントM1fが発生する。
すなわち
M1f = Ftdf × tgdf (1)
一方、トラッキングサブコイル60はトラッキングコイル38と直列に結線されており、トラッキングコイル38に駆動電流が印加されると、トラッキングサブコイル60にも駆動電流が印加されFstdfの力が発生し、慣性中心G回りのモーメントM2fが発生する。
すなわち
M2f = Fstdf × tgsdf (2)
ここで、トラッキングコイル38の推力中心と慣性中心Gが同一位置にないことにより、トラッキングコイル38の推力が発生するモーメントM1fをトラッキングサブコイル60の推力が発生するモーメントM2fでキャンセルするためには
M1f−M2f = 0 (3)
(1)式、(2)式、(3)式より
Ftdf × tgdf = Fstdf × tgsdf (4)
(4)式を満足するように光ピックアップアクチュエータ5の可動部を設計すればよいことになる。
図18において、Gは図16と同じ光ピックアップアクチュエータ5の可動部の慣性中心、後方Trサブコイル駆動点と、トラッキングコイル39の推力中心である後方Trコイル駆動点、及び、慣性中心Gと後方Trサブコイル駆動点との距離tgsdr、慣性中心Gと後方Trコイル駆動点との距離tgdrを示している。
ここで、トラッキングコイル39に駆動電流を印加させ、Ftdrの力を発生させると、慣性中心G回りのモーメントM1rが発生する。
すなわち
M1r=Ftdr × tgdr (5)
トラッキングサブコイル61はトラッキングコイル39と直列に結線されており、トラッキングコイル39に駆動電流が印加されると、トラッキングサブコイル61にも駆動電流が印加されFstdrの力が発生し、慣性中心G回りのモーメントM2rが発生する。
すなわち
M2r=Fstdr × tgsdr (6)
推力中心と慣性中心が同一でなくても、光ピックアップアクチュエータ5の可動部のACチルトを抑えるためには
M1r−M2r = 0 (7)
Ftdr × tgdr =Fstdr × tgsdr (8)
となるように光ピックアップアクチュエータ5の可動部の設計をすればよい。
より具体的にはトラッキングコイル38,39、トラッキングサブコイル60、61の形状や、対物レンズ保持筒35の形状、及び図14に示すフォーカスマグネット44,45、トラッキングマグネット46,47の形状等である。
本実施例のように慣性中心と推力中心が一致していなくても、トラッキングサブコイル60,61の効果により慣性中心回りのモーメントをキャンセルできるために、トラキングコイル38,39の有効長ttreff(図15参照のこと)を容易に拡張することが可能となり、トラッキング方向の推力を容易に最大に設計することが可能となる。
さらに、対物レンズ保持筒35についても慣性中心Gを意識することなく設計することが可能となり、容易に高剛性化が可能となる。
加えて、光ピックアップアクチュエータ5の可動部についても慣性中心Gを意識することなく設計することが可能となり、容易に高剛性化が可能となる。
その結果として、高剛性、高推力(高感度)の光ピックアップアクチュエータ5の可動部が容易に実現できるようになる。
前述した(4)式、(8)式より本発明がフォーカスコイル36とトラッキングサブコイル60の形状を同一にする必要がないことが明白である。同様に本発明が対物レンズ保持筒35に対するフォーカスコイル36とトラッキングサブコイル60の配置を略同一に限定しているものではない。
従来の光ピックアップアクチュエータ5の可動部ではtgdf、tgdrは0mmに設
計し、光ピックアップアクチュエータの部品公差、とその組立公差を含めて±0.05mm未満に抑えていたが、本実施例ではtgdf、tgdrの値を0.05mm以上に設計しても良いことになる。
一方、一般的な光ディスクドライブ装置の全高が41.2mmであり、光ディスクの厚みが1.2mmであることから、tgdf、tgdrの値は40mm以下が望ましい。
本実施例では光ピックアップアクチュエータ5の可動部の前方と後方にトラッキングコイル、トラッキングサブコイル、フォーカスコイルを配置しているために、先に述べた(4)式、及び(8)式を満足するように光ピックアップアクチュエータ5の可動部の設計をするが、このことがトラッキングコイル、トラッキングサブコイル、フォーカスコイルの配置を図13に示す実施例のように限定しているものではない。すなわち、サブコイルにて発生させるちからにて、慣性中心回りの不要モーメントをキャンセルするという光ピックアップアクチュエータ5の可動部の構成をとれば、フォーカスコイル、及びトラッキングコイルの配置は制限されない。
ここで、(4)式及び(8)式をより簡略するために、前方の各コイル形状及び各コイルの位置が、後方の各コイル形状及び各コイルの位置と同一である場合を考察する。
すなわち、トラッキングコイル38とトラッキングコイル39の形状が同一、及びトラッキングサブコイル60とトラッキングサブコイル61の形状が同一、各トラッキングコイル38,39と光ピックアップアクチュエータ5の可動部の位置関係が同一、各トラッキングサブコイル60,61と光ピックアップアクチュエータ5の可動部の位置関係が同一で、フォーカスマグネット44,45トラッキングマグネット46,47の形状及び、各マグネットの位置関係が同一である場合、
Ftdr=Ftdf (9)
Fstdr=Fstdf (10)
tgsdr=tgsdf (11)
tgdr=tgdf (12)
となる。
(9)(10)(11)(12)式を(5)(6)式に代入すると
M1r=M1f (13)
M2r=M2f (14)
が得られる。すなわち
M1f=M2f (15)
(15)式は先に求めた(3)式と同一であるから、(15)式から(4)式を得る。
すなわち(4)式を満足するように光ピックアップアクチュエータ5の可動部の設計をすればよい。
図13に示す実施例では、推力中心と慣性中心とが同一でないために、慣性中心G回りのモーメントを補正するためにトラッキングサブコイル60を付加し高剛性と高感度を達成しているが、トラッキングコイル38を駆動する場合、トラッキングサブコイル60から弾性支持中心回りの不要モーメントが発生し、その結果としてDCチルトが発生する。
このDCチルトは先にも述べたように、フォーカスコイル36と37の駆動電圧の差を利用してキャンセル可能(制御可能)である。
しかしながら、この不要モーメントは弾性支持中心位置を最適設計することにより、抑
えることも可能である。
そこで、図19から図20を用いて光ピックアップアクチュエータ5の可動部の弾性支持中心回りのモーメントキャンセルについて詳細説明をする。
図19は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータ可動部を示す平面図であり、図20は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータ可動部を示す正面図であり、図20は図19の正面図である。
図19において弾性支持中心であるワイヤ支持中心位置と、トラッキングサブコイル60の推力中心であるTrサブコイル駆動点と、ワイヤ支持中心位置とTrサブコイル駆動点間の距離twsdを示している。
図20において、サスペンションワイヤ40は図中の上から上サスペンションワイヤ40a、中サスペンションワイヤ40b、下サスペンションワイヤ40cから構成されており、同様にサスペンションワイヤ41は図中の上から上サスペンションワイヤ41a、中サスペンションワイヤ41b、下サスペンションワイヤ41cから構成されており、合計6本のサスペンションワイヤにて光ピックアップ可動部を弾性支持している。
図20の実施例では、上サスペンションワイヤ40aと中サスペンションワイヤ40bとの間隔と、中サスペンションワイヤ40bと下サスペンションワイヤ40cとの間隔を同一にし、かつ上サスペンションワイヤ41aと中サスペンションワイヤ41bとの間隔と、中サスペンションワイヤ41bと下サスペンションワイヤ41cとの間隔を同一にした場合の実施例を示しており、それぞれの間隔は同一としている。
従って、弾性支持中心であるワイヤ支持中心位置は中サスペンションワイヤ40bのフォーカス方向の中心と中サスペンションワイヤ41bのフォーカス方向の中心を結ぶ直線上にある場合を示している。
次に図20において、Trサブコイル駆動点とトラッキングコイル38の推力中心であるTrコイル駆動点及び、ワイヤ支持中心位置とTrサブコイル駆動点との距離twsd、ワイヤ支持中心位置とTrコイル駆動点との距離twdを示している。
尚、トラッキングコイル38とトラッキングコイル39の形状が同一、及びトラッキングサブコイル60とトラッキングサブコイル61の形状が同一、各トラッキングコイル38,39と光ピックアップアクチュエータ5の可動部の位置関係が同一、各トラッキングサブコイル60,61と光ピックアップアクチュエータ5の可動部の位置関係が同一とし、図20の背面図は特に図示しない。
図20においてはトラッキングサブコイル60をフォーカスコイル36と略同一形状としているため、トラッキングサブコイル60がフォーカスコイル36に隠れて図示されていない。
ここで、トラッキングサブコイル60はトラッキングコイル38と直列に結線されているため、トラッキングコイル38に駆動電流が印加されると、トラッキングサブコイル60にも駆動電流が印加されFwtdの力が発生し、ワイヤ支持中心位置中心回りのモーメントM4が発生する。
すなわち
M4=Fstw × twsd (16)
一方、トラッキングコイル38に駆動電流を印加させ、Ftwの力を発生させると、ワイヤ支持中心位置回りのモーメントM3が発生する。
すなわち
M3=Ftw × twd (17)
ここで、不要モーメントM4をキャンセルするためには
M3−M4=0 (18)
を満足すれば良い。
(16式)、(17)、(18)式、式より
Ftw × twd=Fstw × twsd (19)
を得る。
すなわち(19)式を満足するようにtwdを設計すればよい。
しかしながら、図17と図20をよく考察すると、トラッキングコイル38に発生する力、トラッキングサブコイル60に発生する力、及び、慣性中心Gと前方Trサブ駆動点との距離tgsdfとワイヤ支持中心位置とTrサブ駆動点との距離twsdとが同一であることに気づく。
すなわち、
Ftdf = Ftw (20)
Fstdf= Fstw (21)
tgsdf= twsd (22)
である。
(4)式と(19)式から
tgdf = twd (23)
を得る。
すなわち(23)式からDCチルトを抑えるためには、慣性中心であるGと弾性支持中心であるワイヤ支持中心位置を同一に満足するように光ピックアップアクチュエータ5の可動部の設計をすればよいことになる。
(23)式を満足するように光ピックアップアクチュエータ5の可動部を設計すると、先に説明したフォーカスコイル36とフォーカスコイル37に印加電圧の量を変えてDCチルトを制御する制御回路等が不要となるため、低コストにてDCチルトを制御できる。
従来の光ピックアップアクチュエータ5の可動部ではtwdは0mmに設計し、光ピックアップアクチュエータの部品公差、とその組立公差を含めて±0.05mm未満に抑えていたが、本実施例ではtwdの値を0.05mm以上に設計しても良いことになる。
一方、一般的な光ディスクドライブ装置の全高が41.2mmであり、光ディスクの厚みが1.2mmであることから、twdの値は40mm以下が望ましい。
図21は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部のフォーカス方向の変位の伝達関数のボード線図である。
先に図13に示したように2個の対物レンズを有し、かつノートPC用の
薄型の光ピックアップアクチュエータ5の可動部として高い剛性を示している。
すなわち、慣性中心と推力中心を同一に設計しないことにより、2次共振周波数がおおむね20kHz確保され、2次共振のQ値が15dBを達成しており、フォーカス方向に対し、高剛性光ピックアップアクチュエータ5の可動部を実現している。
図22は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部のトラッキング方向の変位の伝達関数のボード線図である。
先に図13に示したように2個の対物レンズを有し、かつノートPC用の薄型の光ピックアップアクチュエータ5の可動部として高い剛性を示している。
すなわち、慣性中心と推力中心を同一に設計しないことにより、2次共振周波数がおおむね27kHz確保され、2次共振のQ値が20dBを達成しており、トラッキング方向に対しても、高剛性光ピックアップアクチュエータ5の可動部を実現している。
図23は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部のACチルト特性を示す図である。
先に図13に示した光ピックアップアクチュエータ5の可動部をトラッキング方向に規定距離(+/−Ta mm)を往復駆動させる正弦波をトラッキングコイル38,39、及びトラッキングサブコイル60,61へ印加し、かつ光ピックアップアクチュエータ5の可動部をFo方向に規定距離(+Fa mm、0mm、−Fa mm)オフセットさせるDC電圧をフォーカスコイル36,37へ印加した場合の対物レンズの傾きを示している。
図23からもわかるように、トラッキングサブコイル60,61を用いることにより、慣性中心と推力中心を同一にすることなく、ACチルトがおおむね0.1度以下に抑えられている。
図24は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部のディスク半径方向のDCチルト特性を示す図である。
先に図13に示した光ピックアップアクチュエータ5の可動部をトラッキング方向に規定距離(+Ta mm、0 mm、−Ta mm)オフセットさせるDC電圧をトラッキングコイル38,39、及びトラッキングサブコイル60,61へ印加し、かつ光ピックアップアクチュエータ5の可動部をFo方向に規定距離(+Fa mm、0mm、−Fa
mm)オフセットさせるDC電圧をフォーカスコイル36,37へ印加した場合にて、対物レンズのディスク半径方向の傾きを示している。
図25は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部のディスク回転方向のDCチルト特性を示す図である。
先に図13に示した光ピックアップアクチュエータ5の可動部をトラッキング方向に規定距離(+Ta mm、0mm、−Ta mm)オフセットさせるDC電圧をトラッキングコイル38,39、及びトラッキングサブコイル60,61へ印加し、かつ光ピックアップアクチュエータ5の可動部をFo方向に規定距離(+Fa mm、0mm、−Famm)オフセットさせるDC電圧をフォーカスコイル36,37へ印加した場合にて、対物レンズのディスク回転方向の傾きを示している。
図24,図25からもわかるように、トラッキングサブコイル60,61から発生する不要なモーメントを慣性中心と弾性支持中心を同一にすることにより、DCチルトがおお
むね0.1度以下に抑えられている。
図13から図25を用いて説明したように、光ピックアップアクチュエータ5の可動部にトラッキングサブコイル60,61を設け、慣性中心と弾性支持中心を同一にすることにより、推力中心と慣性中心(あるいは弾性支持中心)を同一にする必要がなくなるため、高剛性かつ、高推進力(高感度)である高性能光ピックアップアクチュエータ5の可動部を容易に実現している。
尚、図13の実施例では、対物レンズ保持筒35、トラッキングサブコイル60,61、フォーカスコイル36,37の順番にて配置しているが、(13)式からもわかるように対物レンズ保持筒35、フォーカスコイル36,37、トラッキングサブコイル60,61と配置しても本発明の効果が失われるわけではない。
また、図13の実施例では、対物レンズ32と対物レンズ33の2個の対物レンズを有する光ピックアップアクチュエータ5の可動部にて説明してきたが、1個の対物レンズを有する光ピックアップアクチュエータ5の可動部に本実施例を適用できることも明白である。
図26は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の対物レンズ保持筒35を示す斜視図で、対物レンズ保持筒35は図13に示す対物レンズ32用の開口部352、対物レンズ33用の開口部353、対物レンズ33が光ディスク(特に図示せず)との衝突防止用の衝突防止突起部351a、及び351bと、トラッキングコイル38の空心部を対物レンズ保持筒35に位置決めするためのトラッキングコイル位置決突起部358a、同じくトラッキングコイル39の空心部を対物レンズ保持筒35に位置決めするためのトラッキングコイル位置決突起部359a、フォーカスコイル36の空心部を対物レンズ保持筒35に位置決めするためのフォーカスコイル位置決突起部356aを有している。
斜視図の関係上、フォーカスコイル37の空心部を対物レンズ保持筒35に位置決めするためのフォーカスコイル位置決突起部は図示していない。
図26に示すようにトラッキングコイル位置決突起部358a、359a、及びフォーカスコイル位置決突起部356aを対物レンズ保持筒35に有することにより、対物レンズ保持筒35にトラッキングコイル38,39、及びフォーカスコイル36,37の組立用の治具が簡略化、あるいは不要となり、組立コストの削減が可能となり、ひいては光ピックアップ装置の低コスト化が実現可能となる。
図13の実施例ではトラッキングサブコイル60,61をフォーカスコイル36,37と略同一形状としているため、トラッキングサブコイル60,61の空心部の形状はフォーカスコイル36,37の空心部の形状が略同一となるため、フォーカスコイル位置決突起部356aは単純な突起形状となっている。トラッキングサブコイル60,61の空心部の形状がフォーカスコイル36,37の空心部の形状と異なる場合、フォーカスコイル位置決突起部356aの形状は各空心部形状に合わせ、段付きの突起形状にすればよい。
図27は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を示す正面図で、図26の実施例との違いはトラッキングコイル38の外形を対物レンズ保持筒35に位置決めするためのトラッキングコイル外形位置決突起部358bを有している点である。対物レンズ保持筒35がトラッキングコイル38のコイル外形であるトラッキングコイル外形38iと対物レンズ保持筒35に位置決めするためのトラッキングコイル外形位置決突起部358bの外形であるトラッキングコイル外形位置決突起部外形358boにてトラッキングコイル38が対物レンズ保持筒35に位置決
めされている。
フォーカスコイル位置決突起部356bは図26に示す実施例と同一の機能を有しており、フォーカスコイル36のフォーカスコイル空心内形36iとフォーカスコイル位置決突起部356bのフォーカスコイル位置決突起部外形356boを用いて、フォーカスコイル36は対物レンズ保持筒35に位置決めされている。
図27においては説明が容易なようにトラッキングコイル外形位置決突起部358bとフォーカスコイル位置決突起部356bにはハッチングを追加し、かつトラッキングコイル外形38iとトラッキングコイル外形位置決突起部外形358boとの間隔、及びフォーカスコイル空心内形36iとフォーカスコイル位置決突起部外形356boとの間隔を大きく図示している。
このようにトラッキングコイル38の外形とトラッキングコイル外形位置決突起部358bを利用して、トラッキングコイル38を対物レンズ保持筒35に位置決め行うことにより、先に図26で示した実施例と同一の効果が得られる。
図26,図27で示した実施例では空心コイルを用いて、本発明の効果を説明したが、プリント回路基板上にコイルを成形したコイルプリント回路基板(特に図示せず)に本発明を適応しても本発明の効果が失われることはない。
ここで、図13から図25を用いて慣性中心と推力中心が一致しなくとも、高剛性、高推力、高信頼性の光ピックアップ装置を説明し、図26の実施例で示すトラッキングコイル位置決突起部358aや図27の実施例で示すトラッキングコイル外形位置決突起部358bをマスバランスの機能として利用するものではなく、光ピックアップ装置の低コスト化に利用している。
しかし、図26の実施例で示すトラッキングコイル位置決突起部358aや図27の実施例で示すトラッキングコイル外形位置決突起部358bを従来の慣性中心と推力中心が一致する光ピックアップ装置にも適応可能であることに気づく。
すなわち、トラッキングコイル位置決突起部358aやトラッキングコイル外形位置決突起部358bを対物レンズ支持筒35のマスバランス、あるいは光ピックアップアクチュエータ5の可動部のマスバランスとしても利用可能であることを付記しておく。
図28は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を示す平面図で、先に図13にて示した本実施例との大きな相違点は、対物レンズ33をその主点中心にアオリ調整可能なレンズ設計としている点と、対物レンズ保持筒35を対物レンズ33の主点中心にアオリ調整可能な構造を有する設計としている点である。図28に示す実施例にて対物レンズ32は対物レンズ保持筒35の部品精度により、ある許容範囲の中で傾きを持って固定されており、対物レンズ32に対する対物レンズ33の相対的な傾きを一致させている。
図29は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を示す主要断面図であり、図28の主要断面図である。
図29には対物レンズ33と、対物レンズ33の主点の位置であるOL主点、対物レンズ33のフランジ上面33u、対物レンズ33のフランジ下面33d、フランジ上面33uとフランジ下面33dとの距離であるOLフランジ厚が示されており、OL主点の位置がフランジ下面33dよりも図29中上方になるように対物レンズ33を設計している。
一方対物レンズ保持筒35には対物レンズ33を主点中心にアオリ調整可能な受面35Rと、対物レンズ33を主点中心にアオリ調整可能範囲である調整代と、及び対物レンズ保持筒35の抜きテーパ面35Tが設けられている。
受面35Rは調整代の範囲に設けられており、対物レンズ33はこの調整代の範囲で、アオリ調整可能である。また、抜きテーパ面35Tが対物レンズ保持筒35を上下の金型にて抜くことを可能にしている。
すなわち、対物レンズ32の光ディスク半径方向の傾きと、光ディスク回転方向の傾きに対し、対物レンズ33をアオリ調整し、対物レンズ33の傾きを対物レンズ32に略一致させることにより、対物レンズ32を通過する光の品質と対物レンズ33を通過する光の品質を同等に確保することができる。
従って、対物レンズ33をアオリ調整することにより、光ピックアップアクチュエータ5の可動部の光の品質を確保できるため、信頼性の高い光ピックアップ装置が提供可能となる。
図28、図29に示す実施例では対物レンズ33のOL主点をフランジ下面33dより上方に設計できたが、より薄型化が光ピックアップ装置に求められると、十分な対物レンズの厚みが確保されず、OL主点はフランジ下面より下方となる設計にならざるを得ない。
次にOL主点がフランジ下面より下方にある対物レンズの場合の実施例を図30から図33を用いて説明する。
図30は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を示す平面図で、先に図28、図29にて示した本実施例との大きな相違点は、対物レンズ32の主点であるOL主点がフランジ下面32uより図33中下方にある点と、主点中心に対物レンズ32をアオリ可能とするために対物レンズスペーサ66を追加した点である。図30に示す実施例にて対物レンズ33は対物レンズ保持筒35の部品精度により、ある許容範囲の中で傾きを持って固定されており、対物レンズ33に対する対物レンズ32の相対的な傾きを一致させている。
図31は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の対物レンズと対物レンズスペーサとの分解組立斜視図で、図32は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の対物レンズと対物レンズスペーサとのサブ組立体67の斜視図、図33は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を示す主要断面図である。
図31において、対物レンズスペーサ66にはスペーサ上面66uと対物レンズ受面66OLと対物レンズ外周で受ける対物レンズ外周受面66cとスペーサ下面66dが設けられている。対物レンズ32のフランジ下面32dと対物レンズ受面66OL、及び対物レンズ32のフランジ外周と対物レンズ外周受面66cにて対物レンズ32は対物レンズスペーサ66に位置決めされ、接着剤等(特に図示せず)にて固定される。
対物レンズ32と対物レンズスペーサ66のサブ組立体67(図32参照のこと)は対物レンズ保持筒35にてアオリ調整される。
図33において対物レンズ保持筒35は調整代と、調整代を含む対物レンズ受面35Rを有し、対物レンズ受面35Rとサブ組立体67の下面外周にてサブ組立体67をアオリ
調整可能としている。
図33に示す実施例を用いれば、主点中心がフランジ下面より下方にある対物レンズでもアオリ調整可能となる。
ここで、対物レンズスペーサ66のスペーサ上面66uを対物レンズ32のフランジ上面32uよりも光ディスク1へ近づけることにより、対物レンズスペーサ66に光ディスク1と対物レンズ32との衝突防止用のストッパーとしても利用可能である。
図34は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の2個の立上ミラーを示す斜視図で、図35は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置を示す主要断面である。図34、図35に示す実施例において先に示した図2の実施例との大きな相違点は立上プリズム31の変わりに立上ミラー68と立上ミラー69を用いた点である。
図2において1つの立上プリズム31は対物レンズ32用の光の反射、及び対物レンズ33用の光の透過と反射を行っているが、図35に示す実施例において立上ミラー68が対物レンズ32用の光の反射と対物レンズ33用の光の透過を行い、及び立上ミラー69が対物レンズ33用の光の反射を行う構成としても良い。
また、立上ミラー68と立上ミラー69の素材に平板ガラスを用いることにより、更なる部品コストの削減が実現できる。
図36はであり、
先に示した図1との相違点はλ/4板502を光ピックアップアクチュエータ5の可動部に付加した点である。
λ/4板502を光ピックアップアクチュエータ5の可動部に付加することにより、対物レンズ33用の光がλ/4板502に到達するまでの光学部品、例えば、ビームスプリッター27、凸レンズ30、立上プリズム31等(図1参照のこと)で発生する位相差を小さく抑えることが可能となり、光ピックアップ装置の信頼性を向上させることも可能である。
λ/4板502を光ピックアップアクチュエータ5の可動部に有する構成としても良い。
光ピックアップアクチュエータ5の可動部がレンズシフトした場合においても、第1の光に関連する信号品質の向上、或いは第2の光に関連する信号品質の向上のいずれか一方が実現できるため、光ピックアップ装置の信頼性を向上できる。
次に図37を用いて対物レンズ保持筒35の剛性向上について述べる。
図37は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の対物レンズ保持筒の材料を説明する材料特性表を示す図である。
一般に対物レンズ保持筒35には比剛性の高いガラス繊維入りLCP(Liguid Cryatal Polymer)や、カーボン繊維入りLCP等を用いられているが、光ピックアップアクチュエータ5の可動部の剛性をより向上させるために、セラミック材料も利用可能である。
ここで、LCPとは液晶高分子材料と呼ばれ、具体的には、例えば全芳香族ポリエステ
ル,芳香族ポリアゾメチン,芳香脂肪族ポリエステル,芳香族ポリエステルカーボネート,全芳香族又は非全芳香族ポリエステルアミド等が用いられている。
図37に主なセラミックス材料とガラス繊維30重量%入りLCP及びカーボン繊維30重量%入りLCPの特性表を示している。
図37に示すように、セラミックスはLCPと比べて、比重が大きく、比剛性も大きい。セラミックス材料は比重が大きいが、セラミックス材料は薄肉成形が可能であることから、セラミック材料の薄肉化により対物レンズ保持筒35の軽量化が可能となる。対物レンズ保持筒35の軽量化が可能となると、光ピックアップアクチュエータ5の可動部の重量が低減でき、ひいては光ピックアップアクチュエータ5の可動部の推力向上が可能となる。
例えばLCP材料の対物レンズ保持筒の平均肉厚を0.5mmと仮定すると、LCP材料の比重が1.5程度であることから、各セラミック材料の平均肉厚は比重の大きいジルコニアで0.12mm、比重の小さいMASで0.38mmとなる。対物レンズ保持筒の部品公差(寸法公差)を±10%と考えると、対物レンズ保持筒の平均肉厚は0.11mmから0.42mmが望ましい。
一方、セラミック材料は0.05mm程度の薄肉化が可能なことから、セラミック材料を用いる場合の対物レンズ保持筒35の平均肉厚は0.05mmから0.42mm程度がより望ましいことになる。
また、セラミックス材料のもうひとつの特徴である気孔率を上げて、見かけ上の比重を下げることにより、対物レンズ保持筒35の軽量化が可能である。
例えばLCP材料の対物レンズ保持筒の比重を1.5と仮定すると、LCP材料と同程度の比重にするための各セラミック材料の気孔率は比重の大きいジルコニアで75%、比重の小さいMASで25%となる。対物レンズ保持筒の部品公差(寸法公差)を±10%と考えると、セラミック材料の対物レンズ保持筒の気孔率は15%から85%が望ましい。
ここで注意すべき点はセラミック材料の気孔率の増加は、セラミック材料の剛性を指数関数的に低下させる点である。一般的には下記(30)式が知られている。
E=E1 x EXP(−b x p) (30)
E1:気孔率0%時の剛性
p :気孔率
b :定数
E :p気孔率時の剛性
bはセラミック材料の気孔の形状等により変化する定数であり、本実施例では実験的に求めた値、b=5.4を用いた場合について説明する。
LCP以上の比剛性を達成するために、セラミック材料における目標の比剛性を25と仮定すると、求める気孔率は比重の大きいジルコニアで5%、比重の小さいMASは0%でも不適となる。セラミック材料で比剛性の大きいSiCにおいて気孔率は30%程度となる。ここでは実験で求めたb=5.4として、比剛性25以上として、各セラミック材料につて気孔率を計算したが、bは気孔の形状が変わると大きく変化するために、bは5.4以外の数値も取り得る。
従って、比重からセラミック材料の対物レンズ保持筒に求められる気孔率は15%から85%までであり、比剛性からセラミック材料の対物レンズ保持筒に求められる気孔率は5%から30%までであることから、セラミック材料の対物レンズ保持筒の気孔率は5%から85%までであることがより望ましいことになる。
もちろん、平均肉厚の薄肉化と気孔率とを併用して、高剛性、高推力の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を実現しても良い。
一方セラミック材料特有の靭性については対物レンズ保持筒35に接着剤を塗布することにより、靭性を向上させることが可能である。
接着剤としては一液性加熱硬化型の無機接着剤や耐熱エポキシ接着剤があるが、靭性を向上させる目的ではエポキシ接着剤がより好ましい。
これらの接着剤は比重が1程度であるため、これらの接着剤を対物レンズ保持筒35の全体に塗布しても、対物レンズ保持筒35の軽量化の大きな妨げにはならない。
これら接着剤をセラミック製対物レンズ保持筒35の表面の一部あるいは全体に塗布するればよい。特に、セラミック製対物レンズ保持筒35と他の光ピックアップ装置部品と衝突する個所、より具体的にはセラミック製対物レンズ保持筒35のストッパー近傍にこれら接着剤を塗布するとより効果的に靭性を向上可能である。
または対物レンズ保持筒35に気孔等の空孔部がある場合、これら接着剤を対物レンズ保持筒35の気孔の一部或いは全体に含侵さてもよい。
さらに、これら接着剤に光を吸収する添加物を添加することにより、対物レンズ保持筒35の表面にて反射する光により発生する迷光も防止可能である。
例えば、これら接着剤を黒色に着色するだけでも迷光防止が可能となる。
図38は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の対物レンズ保持筒の斜視図であり、図39も本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の対物レンズ保持筒の斜視図であり、図39は図38の実施例の対物レンズ保持筒35を反対側から見たものである。セラミック材料として炭化ケイ素であるSiCを用いて、対物レンズ保持筒35の平均肉厚0.1mmにて所望の特性である、高剛性、高推力を達成している。
図39、図38において、対物レンズフォールダ35には上部ストッパー71、下部ストッパー72があり、上部ストッパー71、下部ストッパー72の近傍に接着剤73を塗布している。先にも述べたが、接着剤73は対物レンズフォールダ35の表面全体に塗布されていてもよい。また、対物レンズフォールダ35が気孔を有するセラミック材料の場合、接着剤73はその気孔部分に含浸されていてもよい。
図40は本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の対物レンズ保持筒のサブ組立体の分解組立斜視図であり、対物レンズ保持筒のサブ組立体70は樹脂部材である上部樹脂70uと下部樹脂70dとセラミック材料であるセラミック平板70cからなり、上部樹脂70uと下部樹脂70dはアウトサート成形等により、セラミック平板70cへ一体成形されている。
本実施例に示すように、対物レンズ保持筒の一部に高剛性のセラミック材料を用いても高剛性の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を実現できる。
尚、図37においては、代表的なセラミック材料を取り上げたが、これらの他にアルミナとジルコニアの混合材料、アルミナと他の酸化物との混合材料、ボロンナイトライド、窒化アルミ、マグネシア等のセラミック材料を対物レンズ保持筒35やセラミック平板70cへ用いても良い。
図38から図40に示す実施例では、対物レンズを2個搭載する対物レンズ保持筒にて説明したが、従来の対物レンズを1個搭載する対物レンズ保持筒に適応しても本発明の効果が失われることがないことを付記しておく。
図41は、図13に示す実施例のコイル部の分解図であり、図41において、トラッキングコイル38とトラッキングサブコイル60は電気的に結合されており、トラッキングコイル38がFtriの方向に力が発生する場合、トラッキングサブコイル60にはFstpの力が発生し、トラッキングコイル38及び、トラッキングサブコイル60に流れる電流を矢印にて示している。
同様に、フォーカスコイル36にFfopの力を発生させる場合のフォーカスコイル36に流れる電流の向きを矢印にて示している。
ここで、フォーカスコイル36はトラッキングコイル38とは独立して駆動することが可能である。
従って、トラッキングサブコイル60の巻き線の方向とフォーカスコイル36の巻き
線の方向は任意に設計することが可能である。
しかしながら、トラッキングサブコイル60の巻き線の方向とフォーカスコイル36の巻き線の方向を同一方向に設計すると、コイル組立作業時の作業者が、正しくコイルを組み立てたか、否かの確認が容易となり、コイル組立工程でのタクト時間が少なくて済むため、結果として光ピックアップ装置として低価格化が可能となる。
光ピックアップアクチュエータ可動部のフォーカス方向の力を最大にするためにフォーカスコイル幅tw36はフォーカスコイル36の幅であり、フォーカスコイル幅tw36は光ピックアップアクチュエータ可動部の可動範囲内で最大に設計している。
一方、トラッキングコイル38の幅であるトラッキングコイル幅tw38はトラッキング方向の力を発生させる力には寄与しないため、光ピックアップアクチュエータ可動部のトラッキング方向可動範囲内でトラッキングコイル幅tw38は最小に設計している。
参考までにトラッキングコイル38の発生させる力を最大にするのは図15に示したトラキングコイル有効長Ttreffである。
従って、図41に示すようにノートPC用として小型化、薄型化が求められる光ピッ
クアップアクチュエータの場合、フォーカスコイル幅tw36はトラッキングコイル幅tw38よりも小さいことが望ましい。
また、図41に示す本実施例ではトラッキングコイル38の線径は0.9mm、フォーカスコイル36の線径は0.6mmでトラッキングコイル38の巻き数は42ターンでトラッキングサブコイル60の巻き数は20ターンでフォーカスコイル36の巻き数は48ターンである。推力中心と慣性中心が一致していない光ピックアップアクチュエータ可動部をトラッキング方向にトラッキングコイル38にて駆動する場合、光ピックアップアク
チュエータ可動部に慣性中心回りの不要モーメントが発生し、その不要モーメントをトラッキングサブコイル60にてキャンセルしてるために、トラッキングコイル38の巻き数はトラッキングサブコイル60の巻き数よりも多いフォーうが望ましい。
同様の理由から、フォーカスコイル36の巻き数はトラッキングサブコイル60の巻き数よりも数が大きくなる方が好ましい。
図14においては、トラッキングサブコイル60の厚みth60とフォーカスコイル36の厚みth36と、トラッキングコイル38の厚みth38を示している。特に図示はしないが、磁気ヨーク48の形状を段つきの複雑な形状にする、あるいは、フォーカスマグネット44の厚みとトラッキングマグネット46の厚みを異なる厚みとする、あるいは対物レンズ保持筒35の各コイルの取り付け位置を複雑な形状とし、フォーカスコイルの厚みth36とトラッキングサブコイルの厚みth36の総和はトラッキングコイル38の厚みth38と略等しくしなくても良い。
しかしながら、ノートPC用として小型化、薄型化が求められる光ピックアップアクチュエータの場合、磁気ヨーク48の形状を容易な形状にすることが可能となるように、フォーカスコイルの厚みth36とトラッキングサブコイルの厚みth36の総和はトラッキングコイル38の厚みth38と略等しく設計した方が望ましい。
図15において、磁気ヨーク突起部48aの高さtya、磁気ヨーク突起部48bの
高さtyb、磁気ヨーク48の磁気ヨーク高さtyoke、トラッキングマグネット46の磁石高さtmagを示している。
各磁石の磁束を効率良く、各コイルに伝えるために、磁気ヨーク突起部48aの高さ
tya、及びtybは、少なくとも磁気ヨーク高さtyokeと略等しいことが望ましい。
磁気ヨーク突起部48aの高さtya、及びtybは磁石高さtmagと略等しいさらに望ましい。
尚、本実施例では磁気ヨーク48の磁気ヨーク高さtyokeとトラッキングマグネット46の磁石高さtmagとに段差を設けており、この段差部に接着剤を塗布し、磁石を強固に固定し、光ピックアップアクチュエータの信頼性を向上させている。
図27においては、トラッキングコイル38の中心38cenとフォーカスコイル36の中心36cenの高さttrfoを示している。本実施例では、トラッキングサブコイルを用いない従来の光ピックアップアクチュエータ可動部の場合で、フォーカスコイル36をカウンターマスと利用している。従って、フォーカスコイル36をカウンターマスと利用するために、ttrfoは大き方が望ましい。
本発明は、青色光専用の集光部及び赤,赤外用の集光部を設けた構成とすることで、確実に各光を光ディスク上に集光させることができ、しかも集光部の構造を簡単にすることができ、ブルーレーザーを含む多種の波長のレーザーに対応しても薄型化,小型化,特性劣化抑制の少なくとも一つを実現できる光ピックアップ装置及び光ディスク装置等に適応できる。
本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置を示す平面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置を示す側面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置を示す部分拡大図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置を示す部分拡大図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置に用いられる収差補正ミラーを示す図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置に用いられる収差補正ミラーを示す図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置に用いられる収差補正ミラーを示す図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置に用いられる収差補正ミラーを示す図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータを示す正面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータを示す断面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータを示す正面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータを示す断面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータを示す斜視図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータを示す平面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータを示す主要部分の断面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータ可動部を示す平面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータ可動部を示す正面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータ可動部を示す背面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータ可動部を示す平面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のアクチュエータ可動部を示す正面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部のフォーカス方向の変位の伝達関数のボード線図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部のトラッキング方向の変位の伝達関数のボード線図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部のACチルト特性を示す図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部のディスク半径方向のDCチルト特性を示す図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部のディスク回転方向のDCチルト特性を示す図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の対物レンズ保持筒を示す斜視図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を示す正面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を示す平面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を示す主要断面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を示す平面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の対物レンズと対物レンズスペーサとの分解組立斜視図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の対物レンズと対物レンズスペーサとのサブ組立体の斜視図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を示す主要断面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の2個の立上ミラーを示す斜視図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置を示す主要断面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の光ピックアップアクチュエータ5の可動部を示す主要断面図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の対物レンズ保持筒の材料を説明する材料特性表を示す図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の対物レンズ保持筒の斜視図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の対物レンズ保持筒の斜視図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置の対物レンズ保持筒のサブ組立体の分解組立斜視図 本発明の一実施の形態における光ピックアップ装置のコイルを示す図
符号の説明
1 光ディスク
2 スピンドルモータ
3 光ピックアップ
4 キャリッジ
5 光ピックアップアクチュエータ
8,10 集積素子
11 コリメートレンズ
12 ビーム整形プリズム
13 臨界角プリズム
14 収差補正ミラー
27 ビームスプリッター
28 リレーレンズ
29 レンズ
30 凸レンズ
31 立上プリズム
32,33 対物レンズ
32u 対物レンズフランジ上面
32d 対物レンズフランジ下面
33u 対物レンズフランジ上面
33d 対物レンズフランジ下面
34 開口フィルターフ
35 対物レンズ保持筒
35T テーパ面
35R 受面
36,37 フォーカスコイル
36i フォーカスコイル内形
38,39 トラッキングコイル
38o トラッキングコイル外形
40,41 サスペンションワイヤ
40a,41a 上サスペンションワイヤ
40b,41b 中サスペンションワイヤ
40c,41c 下サスペンションワイヤ
42 サスペンションフォールダー
43 フレキシブル基板
44,45 フォーカスマグネット
46,47 トラッキングマグネット
48 磁気ヨーク
48a,48b 磁気ヨーク突起
60,61 トラッキングサブコイル
62,63 バネ基板
64 バネ基板パターン
66 対物レンズスペーサ
66c 対物レンズ外周受面
66u スペーサ上面
66d スペーサ下面
66OL 対物レンズ受面
67 対物レンズと対物レンズスペーサのサブ組立体
68,69 立上ミラー
70 対物レンズ保持筒のサブ組立体
70u 上部樹脂
70c セラミック平板
70d 下部樹脂
71a,71b 対物レンズ保持筒上部ストッパー
72 対物レンズ保持筒下部ストッパー
73 接着剤

Claims (49)

  1. 対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、前記対物レンズと前記対物レンズ保持筒と前記第1のコイルと前記第2のコイルを具備する光ピックアップアクチュエータ可動部と、前記光ピックアップアクチュエータ可動部を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置であって、第3のコイルを有し、前記第3のコイルが前記第1のコイル或いは前記第2のコイルのいずれか一方に近設されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 前記第1のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の慣性中心までの距離と前記第1のコイルの推力との積が、前記第3のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の慣性中心までの距離と前記第3のコイルの推力との積が略同一であることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  3. 前記第1のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の弾性支持中心までの距離と前記第1のコイルの推力との積が、前記第3のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の弾性支持中心までの距離と前記第3のコイルの推力との積が略同一であることを特徴とする請求項1,2いずれか1記載の光ピックアップ装置。
  4. 前記第1のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の慣性中心までの距離が0.05mm以上40mm以下であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1記載の光ピックアップ装置。
  5. 前記第1のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の弾性支持中心までの距離が0.05mm以上40mm以下であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1記載の光ピックアップ装置。
  6. 前記第1のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の慣性中心までの距離が前記第1のコイルの推力中心から前記光ピックアップアクチュエータ可動部の弾性支持中心までの距離と略同一であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1記載の光ピックアップ装置。
  7. 対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、前記対物レンズと前記対物レンズ保持筒と前記第1のコイルと前記第2のコイルとを具備する光ピックアップアクチュエータ可動部と、前記光ピックアップアクチュエータ可動部を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置であって、前記対物レンズ保持筒がコイル位置決め部を有し、前記第1のコイル或いは前記第2のコイルの少なくともいずれか一方が前記コイル位置決め部により位置決めされることを特徴とする光ピックアップ装置。
  8. 前記コイル位置決め部が前記光ピックアップアクチュエータ可動部のマスバランスを兼ねることを特徴とする請求項7記載の光ピックアップ装置
  9. 対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レン
    ズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、前記対物レンズと前記対物レンズ保持筒と前記第1のコイルと前記第2のコイルとを具備する光ピックアップアクチュエータ可動部と、前記光ピックアップアクチュエータ可動部を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置であって、
    前記対物レンズ保持筒がセラミックス材料であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  10. 前記対物レンズ保持筒の平均肉厚が0.05mm以上0.42mm以下であることを特徴とする請求項9記載の光ピックアップ装置。
  11. 前記対物レンズ保持筒の前記セラミックス材料が気孔率5%以上85%以下であることを特徴とする請求項9,10いずれか1記載の光ピックアップ装置。
  12. 前記対物レンズ保持筒の一部或いは全体に接着剤を有することを特徴とする請求項9〜11いずれか1記載の光ピックアップ装置。
  13. 前記接着剤が光を吸収する添加物を有することを特徴とする請求12記載の光ピックアップ装置。
  14. 対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、前記対物レンズと前記対物レンズ保持筒と前記第1のコイルと前記第2のコイルとを具備する光ピックアップアクチュエータ可動部と、前記光ピックアップアクチュエータ可動部を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置であって、
    前記対物レンズ保持筒がセラミックス材料とプラスチック材料とを含んで構成されたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  15. 前記プラスチック材料が液晶高分子材料であることを特徴とする請求項14記載の光ピックアップ装置。
  16. 第1の光を集光する第1の対物レンズと、第2の光を集光する第2の対物レンズと、前記第1の対物レンズと前記第2の対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、前記第1の対物レンズと前記第2の対物レンズと前記対物レンズ保持筒と前記第1のコイルと前記第2のコイルとを具備する光ピックアップアクチュエータ可動部と、前記光ピックアップアクチュエータ可動部を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置であって、前記第1の光を反射する反射機能を有する第1の立上ミラーと、前記第2の光を反射する反射機能を有する第2の立上ミラーとを有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  17. 前記第1の立上ミラーが前記第2の光を透過する透過機能を有することを特徴とする請求項16記載の光ピックアップ装置。
  18. 前記第1の立上ミラー或いは前記第2の立上ミラーの少なくともいずれか一方が平板ガラスであることを特徴とする請求項16,17いずれか1記載の光ピックアップ装置。
  19. 第1の光を集光する第1の対物レンズと、第2の光を集光する第2の対物レンズと、前記第1の対物レンズと前記第2の対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、前記第1の対物レンズと前記第2の対物レンズと前記対物レンズ保持筒と前記第1のコイルと前記第2のコイルとを具備する光ピックアップアクチュエータ可動部と、前記光ピックアップアクチュエータ可動部を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置であって、前記光ピックアップアクチュエータ可動部が前記第1の光の偏光方向を変える第1の波長板、或いは前記第2の光の偏光方向を変える第2の波長板の少なくともいずれか一方を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  20. 前記前記光ピックアップアクチュエータ可動部が前記第1の波長板と前記第2の波長板を有することを特徴とする請求項19記載の光ピックアップ装置。
  21. 前記第1の波長板と前記第2の波長板の少なくともいずれか一方にホログラムを有することを特徴とする請求項19,20いずれか1記載の光ピックアップ装置。
  22. 第1の光を集光する第1の対物レンズと、第2の光を集光する第2の対物レンズと、前記第1の対物レンズと前記第2の対物レンズを保持すると共にトラッキング方向とフォーカス方向とに移動可能な対物レンズ保持筒と、前記対物レンズ保持筒を前記トラッキング方向に駆動する推力を発生可能な第1のコイルと、前記フォーカス方向に駆動する推力を発生可能な第2のコイルと、前記第1の対物レンズと前記第2の対物レンズと前記対物レンズ保持筒と前記第1のコイルと前記第2のコイルとを具備する光ピックアップアクチュエータ可動部と、前記光ピックアップアクチュエータ可動部を支持すると共に前記第1のコイルと前記第2のコイルに電力を供給する弾性支持部材とを備えた光ピックアップ装置であって、前記2個の対物レンズの少なくとも一方に前記対物レンズ保持筒が前記対物レンズの主点中心にアオリ調整可能な受面を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  23. 前記第1の対物レンズがアオリ調整可能となるように対物レンズスペーサを前記光ピックアップアクチュエータ可動部が有することを特徴とする請求項22記載の光ピックアップ装置。
  24. 光ディスクを回転させる光ディスク回転駆動手段と、請求項1〜23いずれかの光ピックアップ装置を搭載し前記光ディスク回転駆動手段に対して移動可能に取り付けられたキャリッジとを備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  25. 光ディスクに対向するフランジ上面と、フランジ厚みを決定するフランジ下面と、前記光ディスクに光を集光せしめる主点を有する対物レンズであって、前記主点が前記フランジ下面より前記光ディスク側にあることを特徴とする対物レンズ。
  26. 請求項25記載の対物レンズをアクチュエータ可動部が有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  27. 光ディスクを回転させる光ディスク回転駆動手段と、請求項26記載の光ピックアップ装置を搭載し前記光ディスク回転駆動手段に対して移動可能に取り付けられたキャリッジとを備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  28. 第1のレーザ光を光ディスクに集光するための第1の対物レンズと、第2のレーザ光を前
    記光ディスクに集光するための第2の対物レンズと、前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズを保持する対物レンズ保持筒と、前記対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのフォーカスコイルと、トラッキング方向に駆動させるためのトラッキングコイルと、前記フォーカスコイル及びトラッキングコイルに対向するようにマグネット及び磁気ヨークを配置し、前記2個の対物レンズを搭載した可動部を支持する弾性部材と、前記弾性部材の他端を固定するサスペンションホルダーを有する光ピックアップアクチュエータで構成される光ピックアップ装置であって、前記マグネットと磁気ヨークで構成される磁気回路部にフォーカスコイル及びトラッキングコイルの一方しか配置されていないことを特徴とする光ピックアップ装置。
  29. 第1のレーザ光を光ディスクに集光するための第1の対物レンズと、第2のレーザ光を前記光ディスクに集光するための第2の対物レンズと、前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズを保持する対物レンズ保持筒と、前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのフォーカスコイルと、トラッキング方向に駆動させるためのトラッキングコイルと、前記フォーカスコイル及びトラッキングコイルに対向するようにマグネットを配置し、前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズを搭載した可動部を支持する弾性部材と、前記弾性部材の他端を固定するサスペンションホルダーを有する光ピックアップアクチュエータで構成される光ピックアップ装置であって、前記フォーカスコイルは2個のコイルで構成され、且つ略前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズとの中心に対し対称的に配置されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  30. 第1のレーザ光を光ディスクに集光するための第1の対物レンズと、第2のレーザ光を前記光ディスクに集光するための第2の対物レンズと、前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズを保持する対物レンズ保持筒と前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのフォーカスコイルと、トラッキング方向に駆動させるトラッキングコイルと、前記おのおののコイルに対向するようにマグネットを配置し、前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズを搭載した可動部を支持する弾性部材と、前記弾性部材の他端を固定するサスペンションホルダーを有する光ピックアップアクチュエータで構成される光ピックアップ装置であって、前記トラッキングコイルは2個のコイルで構成され、且つ略前記1の対物レンズと前記第2の対物レンズとの中心に対し対称的に配置されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  31. 前記フォーカスコイル及び前記トラッキングコイルの両方とも2個で構成されることを特徴とする請求項28及び29記載の光ピックアップ装置。
  32. 2個のフォーカスコイルを独立に制御できるように、おのおののフォーカスコイルに対し電力供給できるようにしたことを特徴とする請求項29、31記載の光ピックアップ装置。
  33. 2個のフォーカスコイルを独立に制御できるように、電力供給できるように少なくとも6本の前記弾性部材で構成されていることを特徴とする請求項31記載の光ピックアップ装置。
  34. 前記フォーカスコイルは略リング状に巻線されていることを特徴とする請求項28,29,31記載の光ピックアップ装置。
  35. 前記トラッキングコイルは略リング状に巻線されていることを特徴とする請求項28,30,31記載の光ピックアップ装置。
  36. 前記略リング状に巻線されたフォーカスコイルに対向し配置されたフォーカスマグネット
    はフォーカス方向に2分極された磁石で、前記フォーカスコイルの一片と他面とが異極にしていることを特徴とする請求項28,29、31記載の光ピックアップ装置。
  37. 前記略リング状に巻線されたトラッキングコイルに対向し配置されたトラッキングマグネットはトラッキング方向に2分極された磁石で、前記トラッキングコイルの一片と他面とが異極にしていることを特徴とする請求項28,30,31記載の光ピックアップ装置。
  38. 少なくとも1つの対物レンズと、前記対物レンズを保持する対物レンズ保持筒と、前記対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのフォーカスコイルと、トラッキング方向に駆動させるためのトラッキングコイルと、前記対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのトラッキングサブコイルと、前記トラッキングサブコイルは前記フォーカスコイルと近設されており、前記フォーカスコイル及びトラッキングコイルに対向するようにマグネット及び磁気ヨークを配置し、前記対物レンズを搭載した可動部を支持する弾性部材と、前記弾性部材の他端を固定するサスペンションホルダーを有する光ピックアップアクチュエータで構成される光ピックアップ装置であって、前記マグネットと前記磁気ヨークで構成される磁気回路部に前記フォーカスコイル及び前記トラッキングコイルの一方しか配置されていないことを特徴とする光ピックアップ装置。
  39. 少なくとも1つの対物レンズと、前記対物レンズを保持する対物レンズ保持筒と、前記対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのフォーカスコイルと、トラッキング方向に駆動させるためのトラッキングコイルと、前記対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのトラッキングサブコイルと、前記トラッキングサブコイルは前記フォ-カスコイルと近設されており、前記フォーカスコイル及びトラッキングコイルに対向するようにマグネットを配置し、前記対物レンズを搭載した可動部を支持する弾性部材と、前記弾性部材の他端を固定するサスペンションホルダーを有する光ピックアップアクチュエータで構成される光ピックアップ装置であって、前記フォーカスコイルは2個のコイルで構成され、且つ略前記対物レンズ中心に対し対称的に配置されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  40. 少なくとも1つの対物レンズと、前記対物レンズを保持する対物レンズ保持筒と、前記対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのフォーカスコイルと、トラッキング方向に駆動させるためのトラッキングコイルと、前記対物レンズをフォーカス方向に駆動させるためのトラッキングサブコイルと、前記トラッキングサブコイルは前記フォ-カスコイルと近設されており、おのおの前記フォーカスコイルと前記トラッキングコイルに対向するようにマグネットを配置し、前記対物レンズを搭載した可動部を支持する弾性部材と、前記弾性部材の他端を固定するサスペンションホルダーを有する光ピックアップアクチュエータで構成される光ピックアップ装置であって、前記トラッキングコイルは2個のコイルで構成され、且つ略対物レンズ中心に対し対称的に配置されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  41. 前記フォーカスコイル及び前記トラッキングコイルの両方とも2個で構成されることを特徴とする請求項38及び39記載の光ピックアップ装置。
  42. 2個のフォーカスコイルを独立に制御できるように、おのおののフォーカスコイルに対し電力供給できるようにしたことを特徴とする請求項39,41記載の光ピックアップ装置。
  43. 2個のフォーカスコイルを独立に制御できるように、電力供給できるように少なくとも6本の前記弾性部材で構成されていることを特徴とする請求項41記載の光ピックアップ装置。
  44. 前記フォーカスコイルは略リング状に巻線されていることを特徴とする請求項38,39,41記載の光ピックアップ装置。
  45. 前記トラッキングコイルは略リング状に巻線されていることを特徴とする請求項38,40,41記載の光ピックアップ装置。
  46. 前記略リング状に巻線されたフォーカスコイルに対向し配置されたフォーカスマグネットはフォーカス方向に2分極された磁石で、前記フォーカスコイルの一片と他面とが異極にしていることを特徴とする請求項38,39,41記載の光ピックアップ装置。
  47. 前記略リング状に巻線されたトラッキングコイルに対向し配置されたトラッキングマグネットはトラッキング方向に2分極された磁石で、前記トラッキングコイルの一片と他面とが異極にしていることを特徴とする請求項38,40,41記載の光ピックアップ装置。
  48. 前記フォ-カスコイルと前記トラッキングサブコイルが略同一形状であることを特徴とする請求項38から47に記載の光ピックアップ装置。
  49. 光ディスクを回転させる光ディスク回転駆動手段と、請求項38から48に記載の光ピックアップ装置を搭載し前記光ディスク回転駆動手段に対して移動可能に取り付けられたキャリッジとを備えたことを特徴とする光ディスク装置。
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