JPH11149174A - トナー、現像装置及び現像方法 - Google Patents

トナー、現像装置及び現像方法

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JPH11149174A
JPH11149174A JP31501997A JP31501997A JPH11149174A JP H11149174 A JPH11149174 A JP H11149174A JP 31501997 A JP31501997 A JP 31501997A JP 31501997 A JP31501997 A JP 31501997A JP H11149174 A JPH11149174 A JP H11149174A
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JP
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toner
particles
developing
less
developing device
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JP31501997A
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English (en)
Inventor
Kazuo Maruyama
一夫 丸山
Takashige Kasuya
貴重 粕谷
Yuki Karaki
由紀 唐木
Hiroshi Yusa
寛 遊佐
Masao Takano
雅雄 高野
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写性に優れ、長期間及び多枚数プリントに
おいても濃度低下やスリーブゴーストのない高い画質を
得ることができるトナーを提供することである。 【解決手段】 基体6上に結着樹脂及び導電性球状粒子
が少なくとも含有されている導電性被覆層7を設けたト
ナー担持体8を有する現像装置に使用されるトナーであ
って、トナー粒子の円相当径による粒度分布において、
粒径0.6乃至1.0μmの粒子の占める割合が、個数
基準で全体の5.0%未満であり、重量平均粒径4〜1
0μmであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、磁気記録法などを利用した記録方法に用いられ
るトナー、現像装置及び現像方法に関するものである。
詳しくは、本発明は、予め静電潜像保持体上にトナー像
を形成後、転写材上に転写させて画像形成する、複写
機、プリンター、ファックスに用いられるトナー、現像
装置及び現像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては多数の方法が
知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々
の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該
潜像をトナーで現像を行なって可視像とし、必要に応じ
て紙などの転写材にトナー像を転写した後、熱・圧力等
により転写材上にトナー画像を定着して複写物を得るも
のである。
【0003】例えば、静電潜像保持体としての感光ドラ
ム表面に形成した静電潜像を一成分系現像剤としてのト
ナーによって顕像化する現像装置としては、図1のよう
な装置が知られている。図1に基づいて説明すると、ト
ナー容器3中のトナー4を、トナー間相互の粒子摩擦及
びトナー担持体としての現像スリーブ8とトナー粒子と
の間の摩擦により、感光ドラム1上に形成された静電潜
像電荷と現像基準電荷に対して逆極性の電荷をトナー粒
子に与え、トナー層規制部材としての弾性ブレード11
により該トナーを現像スリーブ上に極めて薄く塗布して
担持させて、感光ドラムと現像スリーブとで形成された
現像領域へと搬送し、静電気力によってトナーを飛翔さ
せ、感光ドラムの静電潜像を顕像化するものが知られて
いる。図1において、5は、トナーをトナー担持体上に
磁気的に吸引し保持する為に磁石が内接されているマグ
ネットローラー、6は金属円管、7は導電性被覆層、1
2は現像スリーブとマグネットローラーとが非接触状態
にあることを示す隙間である。また、9はトナーを飛翔
させる手段として用いる現像バイアスの電源、10はト
ナーを撹拌するための撹拌翼である。
【0004】また、最近では電子写真の更なる高画質化
のために、トナーの小粒径化及び微粒子化が進んでお
り、特開平1−112253号公報、特開平1−191
156号公報、特開平2−284158号公報、特開平
3−181952号公報、特開平4−162048号公
報などでは特定の粒度分布の粒径の小さいトナーが提案
されている。
【0005】現像工程で感光体上に形成されたトナー像
は転写工程で転写材に転写されるが、感光体上に残った
転写残トナーはクリーニング工程でクリーニングされ廃
トナー容器に蓄えられる。このクリーニング工程は、か
かるクリーニング装置を具備するために装置が必然的に
大きくなり、装置のコンパクト化を目指すときのネック
になっていた。更には、エコロジーの観点により、トナ
ーの有効活用と言う意味で廃トナーの少ないシステムが
望まれており、転写効率の良いトナーが求められてい
た。
【0006】特開昭61−279864号公報において
は、形状係数SF1及びSF2を規定したトナーが提案
されている。
【0007】また、特開平2−55669号公報、特開
平2−87159号公報、特開平2−146557号公
報、特開平2−167566号公報、特開平5−612
51号公報等に、トナーに機械的衝撃処理を施し、トナ
ー形状を球形化することにより転写率が改善できるとい
う提案がなされている。
【0008】以上のようにトナーの小粒径化、機械処理
による形状の球形化を行うと、初期トナーの帯電量の低
下にともなう画質の劣化と画像濃度の安定性、スリーブ
ゴーストといった現象が問題となっていた。
【0009】さらに、トナーの小粒径化は、トナーが現
像スリーブ上に静電的に付着し易くなると共に、外部か
らの物理的な力がかかることにより、現像スリーブ表面
の汚染やトナーの融着が起こり易くなっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の従来技術の問題点を解決したトナー、現像装置及び現
像方法を提供することにある。
【0011】即ち、本発明の目的は、転写性に優れ、長
期間及び多枚数プリントにおいても濃度低下やスリーブ
ゴーストのない高い画質を得ることができるトナー、現
像装置及び現像方法を提供することである。
【0012】更に本発明の目的は、長期間及び多数枚プ
リントにおいても現像スリーブ表面の汚染やトナーの融
着が起こらないようなトナー、現像装置及び現像方法を
提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、基体
及び該基体上に形成された被覆層用結着樹脂及び導電性
球状粒子を少なくとも含有している被覆層を有するトナ
ー担持体を少なくとも有する現像装置に使用されるトナ
ーであって、トナー粒子の円相当径による粒度分布にお
いて、粒径0.6乃至1.0μmの粒子の占める割合
が、個数基準で全体の5.0%未満であり、重量平均粒
径4〜10μmであることを特徴とするトナーに関す
る。
【0014】また、本発明は、静電潜像を現像するため
のトナー;該トナーを保有するためのトナー容器;及び
該トナー容器に保有されている該トナーを担持し、かつ
搬送するためのトナー担持体を有する現像装置におい
て、該トナー担持体は、基体及び該基体上に形成された
被覆層用結着樹脂及び導電性球状粒子を少なくとも含有
している被覆層を有しており、該トナーは、トナー粒子
を有しており、該トナー粒子の円相当径による粒度分布
において、粒径0.6乃至1.0μmの粒子の占める割
合が、個数基準で全体の5.0%未満であり、重量平均
粒径4〜10μmであることを特徴とする現像装置に関
する。
【0015】さらに、本発明は、トナー容器に保有され
ているトナーをトナー担持体によって担持し、かつ静電
潜像を現像するところである現像領域に搬送し、該現像
領域で静電潜像をトナー担持体に担持されているトナー
によって現像する現像方法において、該トナー担持体
は、基体及び該基体上に形成された被覆層用結着樹脂及
び導電性球状粒子を少なくとも含有している被覆層を有
しており、該トナーは、トナー粒子を有しており、該ト
ナー粒子の円相当径による粒度分布において、粒径0.
6乃至1.0μmの粒子の占める割合が、個数基準で全
体の5.0%未満であり、重量平均粒径4〜10μmで
あることを特徴とする現像方法に関する。
【0016】本発明者らは、ある特定の形状をした粒子
を含有する被覆層を設けた現像スリーブを、微粉の少な
いある特定の形状をしたトナーと併せて用いることによ
って、転写効率も良く、スリーブゴーストも現れず、長
期及び多数枚プリントにおいても安定した画像濃度、画
質が得られ、且つスリーブ融着も起こらないことを見い
だした。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明者らは、トナー担持体の表
面を覆う導電性被覆層に導電性球状粒子を含有させたよ
うな現像装置と、微粉の少ないある特定の形状をしたト
ナーと併せて用いることによって、ゴーストや画像濃度
の低下の生じない高品質な画像を長期にわたり提供する
ことができることがわかった。
【0018】また、このような導電性球状粒子を添加す
ることによって、現像剤担持体における導電性被覆層表
面に均一な表面粗度を保持させるとともに、導電性被覆
層表面が磨耗した場合でも、導電性被覆層の表面粗度の
変化が少なく、安定してトナーを現像領域に供給するこ
とができ、且つ現像剤担持体上でトナー汚染及びトナー
融着の発生をしにくくなる。
【0019】本発明で使用される導電性球状粒子の個数
平均粒径は0.3〜30μm、好ましくは2〜20μm
のものがよい。導電性球状粒子の個数平均粒径が0.3
μm未満の場合には、導電性被覆層表面に均一な表面粗
さを付与する効果が少なく、導電性被覆層の磨耗による
トナーのチャージアップ、トナー汚染及びトナー融着が
発生し、得られる画像のスリーブゴーストによる悪化や
画像濃度低下が生じやすくなる為、好ましくない。個数
平均粒径が30μmを超える場合には、導電性被覆層の
表面の粗さが大きくなり過ぎ、トナーの帯電が充分に行
われにくくなってしまうと共に、導電性被覆層の機械的
強度が低下してしまうため好ましくない。
【0020】また、本発明で使用される導電性球状粒子
の真密度は、3g/cm2以下、好ましくは2.7g/
cm3以下、より好ましくは0.9〜2.5g/cm3
あることがよい。即ち、導電性球状粒子の真密度が3g
/cm2を超える場合には、導電性被覆層中で球状粒子
の分散性が不十分となる為、被覆層表面に均一な粗さを
付与しにくくなり、トナーの均一な帯電化及び被覆層中
の強度が不十分となってしまい好ましくない。
【0021】導電性球状粒子における「球状」とは、粒
子の長径/短径の比が1.0〜1.5程度のものを意味
しており、本発明において好ましくは、長径/短径の比
が1.0〜1.2の粒子を、特に好ましくは真球状の粒
子を使用することがよい。導電性球状粒子の長径/短径
の比が1.5を超える場合には、導電性被覆層中への導
電性球状粒子の分散性が低下すると共に導電性被覆層中
表面の粗さが不均一となり、トナーの均一な帯電化及び
被覆層中の強度の点で好ましくない。
【0022】本発明において、導電性球状粒子の導電性
としては、体積抵抗値が106Ω・cmの以下のものを
いい、好ましくは体積抵抗値が103〜106Ω・cmの
粒子を使用する。導電性球状粒子の体積抵抗値が106
Ω・cmを超える場合には、磨耗によって導電性被覆層
表面に露出した球状粒子を核として、トナーの汚染や融
着を発生しやすくなるため、好ましくない。
【0023】本発明で使用される導電性球状粒子を得る
方法としては、以下に述べるような方法が好ましいが必
ずしもこれらに限定されるものではない。
【0024】本発明で使用される特に好ましい導電性球
状粒子を得る方法としては、例えば、樹脂系球状粒子や
メソカーボンマイクロビーズを焼結することにより炭素
化及び/又は黒鉛化して、低濃度且つ良導電性の球状炭
素粒子を得る方法が挙げられる。そして、樹脂系球状粒
子に用いられる樹脂としては、例えば、フェノール樹
脂、ナフタレン樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、ジビ
ニルベンゼン重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共重
合体、ポリアクリロニトリルが挙げられる。また、メソ
カーボンマイクロビーズは、通常、中ピッチを加熱焼結
していく過程で生成する球状結晶を多量のタール、中
油、キノリンの如き溶剤で洗浄することによって製造す
ることができる。
【0025】より好ましい導電性球状粒子を得る方法と
しては、フェノール樹脂、ナフタレン樹脂、フラン樹
脂、キシレン樹脂、ジビニルベンゼン重合体、スチレン
−ジビニルベンゼン共重合体、ポリアクリロニトリルの
如き球状粒子表面に、メカノケミカル法によってバルク
メソフェーズピッチを被覆し、被覆された粒子を酸化性
雰囲気下で熱処理した後に焼結して炭素化及び/又は黒
鉛化して、導電性の球状炭素粒子を得る方法が挙げられ
る。
【0026】上記した方法で得られる導電性の球状炭素
粒子は、いずれの方法でも、焼結条件を変化させること
によって、得られる球状炭素粒子の導電性をある程度は
制御することが可能であり、本発明において好ましく使
用される。また、上記の方法で得られる球状炭素粒子
は、場合によっては、更に導電性を高めるために導電性
球状粒子の真密度が3g/cm3を超えない程度の範囲
で、導電性の金属及び/又は金属酸化物のメッキを施し
てもよい。
【0027】本発明で使用される導電性球状粒子を得る
他の方法としては、球状樹脂粒子からなる芯粒子に対し
て、芯粒子の粒径よりも小さい導電性球状粒子を適当な
配合比で機械的に混合することによって、ファンデルワ
ールス力及び静電気力の作用により芯粒子の周囲に均一
に導電性微粒子を付着させた後、例えば、機械的衝撃力
を付与することによって生ずる局部的温度上昇により芯
粒子表面を軟化させ、芯粒子表面に導電性微粒子を成膜
して導電化処理した球状樹脂粒子を得る方法が挙げられ
る。
【0028】上記の芯粒子には、有機化合物からなる真
密度の小さい球形の樹脂粒子を使用することが好まし
く、樹脂としては、例えば、PMMA、アクリル樹脂、
ポリブタジエン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、またはこれらの
共重合体、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、ポ
リアミド樹脂、ナイロン、フッ素系樹脂、シリコーン樹
脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル樹脂が挙げられる。
芯粒子(母粒子)の表面に成膜する際に使用される導電
性粒子(小粒子)としては、導電性微粒子被覆を均一に
設けるために、小粒子の粒径が母粒子の粒径の1/8以
下のものを使用するのが好ましい。
【0029】本発明に使用される導電性球状粒子を得る
更に他の方法としては、球状樹脂粒子中に導電性微粒子
を均一に分散することにより、導電性微粒子が分散され
た導電性球状粒子を得る方法が挙げられる。球状樹脂粒
子中に導電性微粒子を均一に分散させる方法としては、
例えば、結着樹脂と導電性微粒子とを混練して導電性微
粒子を分散させた後、冷却固化し、所定の粒径に粉砕
し、機械的処理及び熱的処理により球形化して導電性微
粒子を得る方法;または、重合性単量体中に重合開始
剤、導電性微粒子及びその他の添加剤を加え、分散機に
よって均一に分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤
を含有する水相中に撹拌機によって所定の粒子径になる
ように懸濁させて重合を行い、導電性微粒子が分散され
た球状粒子を得る方法が挙げられる。
【0030】これらの方法で得られた導電性微粒子が分
散された導電性球状粒子においても、前記した芯粒子よ
りも小さい粒径の導電性微粒子と適当な配合比で機械的
に混合して、ファンデルワールス力及び静電気力の作用
により導電性球状粒子の周囲に均一に導電性微粒子を付
着させた後、例えば、機械的衝撃力を付与することによ
り生じる局部的温度上昇により導電性球状粒子の表面を
軟化させ、該表面に導電性微粒子を成膜して、更に導電
性を高めて使用してもよい。
【0031】本発明の現像スリーブを構成する導電性被
覆層には、導電性球状粒子と併用して潤滑性粒子を分散
させると、より本発明の効果が促進されるため好まし
い。この潤滑性粒子としては、例えば、グラファイト、
二硫化モリブデン、雲母、フッ化グラファイト、銀−セ
レン化ニオブ、塩化カルシウム−グラファイト、滑石及
びステアリン酸亜鉛の如き脂肪酸金属塩からなる粒子が
挙げられ、中でもグラファイト粒子は、導電性球状粒子
と併用した場合に導電性が損なわれないので特に好まし
く用いられる。
【0032】この潤滑性粒子は、個数平均粒径が好まし
くは0.2〜20μm程度、より好ましくは1〜15μ
mのものを使用するのがよい。潤滑性粒子の個数平均粒
径が0.2μm未満の場合には、潤滑性が十分に得られ
難く好ましくなく、個数平均粒径が20μmを超える場
合には、導電性被覆層表面の粗さが不均一となり、トナ
ーの均一な帯電化及び被覆層の強度の点で好ましくな
い。
【0033】本発明の導電性球状粒子を含有させる導電
性被覆層は、上記した様な導電性球状粒子や潤滑性粒子
を結着樹脂中に分散させることによって構成されるが、
この際に使用される結着樹脂材料としては、例えば、ス
チレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド
樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、繊維素系樹脂及び
アクリル系樹脂の如き熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、ポ
リエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、メ
ラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、シリコーン
樹脂及びポリイミド樹脂の如き熱或いは光硬化性樹脂;
を使用することができる。これらの中でも、シリコーン
樹脂及びフッ素樹脂のような離型性を有するもの、或い
はポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアミド樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ス
チレン系樹脂及びアクリル系樹脂の様な機械的性質に優
れたものが、より好ましい。
【0034】導電性被覆層の体積抵抗は、好ましくは1
3Ω・cm以下、より好ましくは103〜10-2Ω・c
mであることがよい。導電性被覆層の体積抵抗が103
Ω・cmを超える場合には、トナーのチャージアップが
発生し易くなり、ゴーストの悪化や濃度低下を引き起こ
し易い。
【0035】導電性被覆層の体積抵抗を調整する為、導
電性被覆層中に上記の導電性球状粒子と併用して、他の
導電性微粒子を分散含有させてもよい。この導電性微粒
子としては、個数平均粒径が1μm以下、より好ましく
は0.01〜0.8μmのものがよい。この導電性被覆
層中に導電性球状粒子と併用して分散含有させる導電性
微粒子の個数平均粒径が1μmを超える場合には、導電
性被覆層の体積抵抗を低く制御しづらくなり、トナーの
チャージアップ現象が発生し易くなる。
【0036】ここで使用することのできる他の導電性微
粒子としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブ
ラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャ
ンネルブラックの如きカーボンブラック;酸化チタン、
酸化錫、酸化亜鉛、酸化モリブデン、チタン酸カリ、酸
化アンチモン及び酸化インジウムの如き金属酸化物等;
アルミニウム、銅、銀及びニッケルの如き金属;グラフ
ァイト、導電性金属繊維及び導電性炭素繊維の如き無機
系充填剤が挙げられる。
【0037】本発明の現像スリーブは、主として基体で
ある金属円筒管及びそれを取り巻いて被覆する導電性被
覆層とから構成される。金属円筒管は主として、ステン
レススチール及びアルミニウムが好適に用いられる。導
電性被覆層を構成する各成分の構成比について以下に説
明するが、これらは本発明において特に好ましい範囲で
ある。
【0038】導電性被覆層中に分散されている導電性球
状粒子の含有量としては、結着樹脂100重量部に対し
て好ましくは2〜120重量部、より好ましくは2〜8
0重量部の範囲で特によい結果を与える。導電性球状粒
子の含有量が2重量部未満の場合には導電性球状粒子の
添加効果が小さく、120重量部を超える場合にはトナ
ーの帯電量が低くなり過ぎてしまう場合がある。
【0039】導電性被覆層中に潤滑性粒子を導電性粒子
と併用させる場合には、潤滑性粒子の含有量は、結着樹
脂100重量部に対して好ましくは5〜120重量部、
より好ましくは10〜100重量部の範囲で特に好まし
い結果を与える。潤滑性粒子の含有量が120重量部を
超える場合には、被膜強度の低下及びトナーの帯電量の
低下が見られ、5重量部未満の場合には、7μm以下の
小粒径トナーを用いて長時間使用した場合に、導電性被
覆層表面にトナーの汚染が発生しやすくなる傾向があ
る。
【0040】前記した、導電性被覆層中に導電性球状粒
子と併用して導電性微粒子を分散含有させる場合の1μ
m以下の導電性微粒子の含有量としては、結着樹脂10
0重量部に対し、好ましくは40重量部以下、より好ま
しくは2〜35重量部の範囲で使用すると特に好ましい
結果が得られる。即ち、導電性微粒子の含有量が40重
量部を超える場合には、被膜強度の低下及びトナーの帯
電量の低下が認められ好ましくない。
【0041】導電性被覆層表面の層厚は、好ましくは2
5μm以下、より好ましくは20μm以下、更に好まし
くは4〜20μmであると均一な層厚を得るために好ま
しいが、特にこの層厚に限定されるものではない。これ
らの層厚は、導電性被覆層に使用する材料にもよるが、
付着重量として、4,000〜20,000mg/m2
程度にすれば得られる。
【0042】以下に本発明に用いる導電性球状粒子の物
性の測定方法を述べる。
【0043】(1)粒子の体積抵抗の測定 粒状試料を40mmφのアルミリングに入れ、2500
Nで加圧成形し、抵抗率計ロレスタAP又はハイレスタ
IP(ともに三菱油化製)にて4端子プローブを用いて
体積抵抗を測定する。尚、測定環境は、20〜25℃,
50〜60%RHとする。
【0044】(2)球状粒子の真密度の測定 本発明で使用する導電性球状粒子の真密度は、乾式密度
計アキュピック1330(島津製作所)を用いて測定し
た。
【0045】(3)球状粒子の粒径測定 レーザー回折型粒度分布のコールターLS−130型粒
度分布計(コールター社製)を用いて測定し、個数分布
から算出した個数平均粒径を求めた。
【0046】(4)球状粒子の長径と短径の測定 電子顕微鏡を用いて、撮影倍率6万倍で写真を撮る。難
しい場合は低倍率で撮影した後に6万倍になるように写
真を拡大プリントする。そして写真上で一次粒子の短径
と長径を100サンプルについて測り、平均したものを
それぞれの値とする。
【0047】次に、上記したような本発明の現像剤担持
体が組み込まれる現像装置について説明する。
【0048】図1は、本発明の現像装置の一実施形態の
模式図を示す。
【0049】図1において、公知のプロセスにより形成
された静電潜像を保持する静電潜像保持体、例えば、電
子写真感光ドラム1は、矢印B方向に回転される。現像
剤担持体としての現像スリーブ8は、現像剤容器として
のホッパー3によって供給された磁性トナー4を担持し
て、矢印A方向に回転することによって、現像スリーブ
8と感光ドラム1とが対向している現像領域Dにトナー
4を搬送する。図1に示すように、現像スリーブ8内に
は、トナー4を現像スリーブ8上に磁気的に吸引且つ保
持する為に、磁石が内接されているマグネットローラー
5が配置されている。
【0050】本発明の現像装置で用いられる現像スリー
ブ8は、基体としての金属円筒管6上に被覆された導電
性被覆層7を有する。トナー容器3中には、トナー4を
撹拌するための撹拌翼10が設けられている。12は現
像スリーブ8とマグネットローラー5とが非接触状態に
あることを示す間隙である。
【0051】トナー4は、磁性トナー相互間及び現像ス
リーブ8上の導電性被覆層7との摩擦により、感光ドラ
ム1上の静電潜像を現像することが可能な摩擦帯電電荷
を得る。図1の例では、現像領域Dに搬送されるトナー
4の層厚を規制するために、トナー層厚規制部材として
の強磁性金属製の磁性規制ブレード2が、現像スリーブ
8の表面から約50〜500μmのギャップ幅を持って
現像スリーブ8に臨む様に、ホッパー3から垂下されて
いる。マグネットローラー5の磁極N1からの磁力線が
磁性規制ブレード2に集中することにより、現像スリー
ブ8上にトナー4の薄層が形成される。本発明において
は、この磁性規制ブレード2にかえて非磁性ブレードを
使用することもできる。
【0052】この様にして、現像スリーブ8上に形成さ
れるトナー4の薄層の厚みは、現像領域Dにおける現像
スリーブ8と感光ドラム1との間の最小間隙よりも更に
薄いものであることが好ましい。
【0053】本発明の現像剤担持体は、以上の様な現像
剤の薄層により静電潜像を現像する方式の現像装置、即
ち、非接触型現像装置に組み込むのが特に有効である
が、現像領域Dにおいて、現像剤層の厚みが現像スリー
ブ8と感光ドラム1との間の最小間隙以上の厚みである
現像装置、即ち接触型現像装置にも本発明のトナー担持
体を適用することができる。
【0054】説明の煩雑を避けるため、以下の説明で
は、上記したような非接触型現像装置を例に採って行
う。
【0055】上記現像スリーブ8に担持された磁性トナ
ー4を飛翔させる為、上記現像スリーブ8にはバイアス
手段としての現像バイアス電源9により現像バイアス電
圧が印加される。この現像バイアス電圧として直流電圧
を使用するときに、静電潜像の画像部(トナー4が付着
して可視化される領域)の電位と背景部の電位との間の
値の電圧を現像スリーブ8に印加するのが好ましい。
【0056】現像された画像の濃度を高め、或は階調性
を向上するためには、現像スリーブ8に交番バイアス電
圧を印加し、現像領域Dに向きが交互に反転する振動電
界を形成してもよい。この場合には、上記した現像画像
部の電位と背景部の電位の中間の値を有する直流電圧成
分を重畳した交番バイアス電圧を現像スリーブ8に印加
するのが好ましい。
【0057】高電位部と低電位部を有する静電潜像の高
電位部にトナーを付着させて可視化する、所謂、正規現
像の場合には、静電潜像の極性と逆極性に帯電するトナ
ーを使用する。
【0058】高電位部と低電位部を有する静電潜像の低
電位部にトナーを付着させて可視化する、所謂、反転現
像の場合には、静電潜像の極性と同極性に帯電するトナ
ーを使用する。
【0059】高電位、低電位というのは、絶対値による
表現である。これらいずれの場合にも、現像剤4は少な
くとも現像スリーブ8との摩擦により帯電する。
【0060】図2は、本発明の現像装置の他の実施形態
を示す構成模式図であり、図3は、本発明の現像装置の
更に他の実施形態を示す構成模式図である。
【0061】図2及び図3に示した現像装置では、現像
スリーブ8上のトナー4の層厚を規制するトナー層厚規
制部材として、ウレタンゴム,シリコーンゴムの如きゴ
ム弾性を有する材料、或いはリン青銅,ステンレス鋼の
如き金属弾性を有する材料の弾性板からなる弾性規制ブ
レード11を使用し、この弾性規制ブレード11を図2
の現像装置では現像スリーブ8の回転方向と逆方向の向
きで圧接させており、図3の現像装置では、この弾性規
制ブレード11を現像スリーブ8の回転方向と順方向の
向きで圧接させているのが特徴である。
【0062】これらの現像装置では、現像スリーブ8に
対して、トナー層を介してトナー層厚規制部材を弾性的
に圧接することによって、現像スリーブ上にトナーの薄
層を形成することから、現像スリーブ8上に、上記した
図1の場合よりも更に薄い現像剤層を形成することがで
きる。
【0063】図2及び図3の現像装置の他の基本的構成
は図1に示した現像装置と同じであり、同符号のもの
は、基本的には同一の部材であることを示す。
【0064】図1〜3はあくまでも本発明の現像装置を
模式的に例示したものであり、トナー容器3の形状、撹
拌翼10の有無、磁極の配置に様々な形態があることは
言うまでもない。
【0065】図4を参照しながら、図3で例示した本発
明の現像装置を使用した画像形成装置の一例について説
明する。
【0066】先ず、一次帯電手段としての接触(ローラ
ー)帯電手段119により静電潜像保持体としての感光
ドラム101の表面を負極性に帯電し、レーザー光の露
光115によるイメージスキャニングによリデジタル潜
像が感光ドラム101上に形成される。次に、トナー層
厚規制部材としての弾性規制ブレード111を有し、多
極永久磁石105が内包されている現像剤担持体として
の現像スリーブ108が具備されている現像装置によっ
て、上記のデジタル潜像が、トナー容器103内の磁性
トナー104によって反転現像される。図4に示すよう
に、現像領域Dにおいて感光ドラム101の導電性基体
は接地されており、現像スリーブ108にはバイアス印
加手段109により交互バイアス、パルスバイアス及び
/又は直流バイアスが印加されている。次に、被記録材
Pが搬送されて転写部に来ると、転写手段としての接触
(ローラー)転写手段113により被記録材の背面(感
光ドラム側と反対面)から電圧印加手段114で帯電さ
れることにより、感光ドラム101の表面上に形成され
ている現像画像(トナー画像)が接触転写手段113で
被記録材P上へ転写される。次に、感光ドラム101か
ら分離された被記録材Pは、定着手段としての加熱加圧
ローラー定着器117に搬送され、該定着器117によ
って被記録材P上のトナー画像の定着処理がなされる。
【0067】転写工程後の感光ドラム101に残留する
トナー104は、クリーニングブレード118aを有す
るクリーニング手段118で除去される。残留するトナ
ー104が少ない場合にはクリーニング工程を省くこと
も可能である。クリーニング後の感光ドラム101は、
必要によリイレース露光116により除電され、再度、
一次帯電手段としての接触(ローラー)帯電手段119
による帯電工程から始まる上記工程が繰り返される。
【0068】上記の一連の工程において、感光ドラム
(即ち、静電潜像保持体)101は感光層及び導電性基
体を有するものであり、矢印方向に動く。トナー担持体
である非磁性の円筒の現像スリーブ108は、現像領域
Dにおいて感光ドラム101の表面と同方向に進むよう
に回転する。現像スリーブ108の内部には、磁界発生
手段である多極永久磁石(マグネットロール)105が
回転しないように配されている。トナー容器103内の
トナー104は、現像スリーブ108上に塗布されて担
持され、且つ現像スリーブ108の表面との摩擦及び/
又は磁性トナー同士の摩擦によって、例えば、マイナス
のトリボ電荷が与えられる。更に、弾性規制ブレード1
11を現像スリーブ108を弾性的に押圧する様に設
け、トナー層の厚さを薄く(30〜300μm)且つ均
一に規制して、現像領域Dにおける感光ドラム101と
現像スリーブ108との間隙よりも薄いトナー層を形成
させる。現像スリーブ108の回転速度を調整すること
によって、現像スリーブ108の表面速度が感光ドラム
101の表面の速度と実質的に等速、若しくはそれに近
い速度となるようにする。現像領域Dにおいて、現像ス
リーブ108に現像バイアス電圧として、交流バイアス
又はパルスバイアスをバイアス印加手段109により印
加してもよい。この交流バイアスはfが200〜4,0
00Hz、Vppが500〜3,000Vであればよ
い。現像領域Dにおける磁性トナーの転移に際し、感光
ドラム101の表面の静電気力、及び交流バイアス又は
パルスバイアスの如き現像バイアス電圧の作用によっ
て、磁性トナーは静電潜像側に移転する。
【0069】弾性規制ブレード111の代わりに、鉄の
ごとき磁性ドクターブレードを用いることも可能であ
る。
【0070】一次帯電手段としては、以上のごとく接触
帯電手段として帯電ローラー119を用いて説明した
が、帯電ブレード、帯電ブラシの如き接触帯電手段でも
よく、更に、非接触のコロナ帯電手段でもよい。しかし
ながら、帯電によるオゾンの発生が少ない点で接触帯電
手段の方が好ましい。また、転写手段としては、以上の
ごとく転写ローラー113の如き接触帯電手段を用いて
説明したが、非接触のコロナ転写手段でもよい。しかし
ながら、こちらも転写によるオゾンの発生が少ない点で
接触帯電手段の方が好ましい。
【0071】一方、本発明のトナーは、トナー粒子の円
相当径による粒度分布において、粒径0.6乃至1.0
μmの粒子の占める割合が、個数基準で全体の5.0%
未満であり、重量平均粒径4〜10μmであることを特
徴とするトナーである場合、転写効率も良く、ゴースト
やスリーブ融着といった問題に対して効果がある。
【0072】トナー粒子の円相当径による粒度分布にお
いて、粒径0.6乃至1.0μmの粒子の占める割合
が、個数基準で全体の5.0%を超える場合は、トナー
の微粉がスリーブ融着を起こし易くする他、トナーを安
定して帯電させることが難しく、ゴーストが起こりやす
い。
【0073】また、本発明のトナーは、粒径3μm以上
のトナーにおいて、円形度aが0.90以上のトナーを
個数基準で90%以上有し、且つ、円形度aが0.98
以上のトナーを個数基準で30%未満有しているもの
が、より転写効率の向上と、ゴーストの改善に効果があ
る。
【0074】さらに、本発明のトナーは、粒径3μm以
上のトナーにおいて、円形度分布の標準偏差SDが0.
045以下であるものが、より転写効率の向上と、ゴー
ストの改善に効果がある。
【0075】これは上記のような形状のトナーが、現像
スリーブとトナー粒子、あるいはトナー粒子間で、より
良く、安定に帯電できるためと考えている。
【0076】また、本発明のトナーは、トナー粒子の画
像解析装置で測定した形状係数SF1の値が110<S
F1≦180(さらに好ましくは、120<SF1≦1
60)、形状係数SF2の値が110<SF2≦140
(さらに好ましくは、115<SF2≦140)、SF
2の値から100を引いた値BとSF1の値から100
を引いた値Aとの比B/Aが1.0以下である場合にお
いて良好な転写効率を得ることができる。
【0077】SF1が110以下である場合、及びSF
2が110以下である場合、さらに比B/Aが1.0を
超える場合、潜像担持体上に残ったトナーのクリーニン
グが難しくなり、クリーニング不良が発生しやすい。
【0078】SF1が180を超える場合、及びSF2
が140を超える場合は、転写効率のさらなる向上が十
分に得られない。
【0079】本発明のトナーの円相当径の粒度分布で粒
径0.6乃至1.0μmの粒子の占める割合と、形状を
上記の範囲にするための方法を以下に述べる。
【0080】従来の一般的なトナーの製造方法において
は、所望のトナー材料を、混合し、熱混練を行い、所望
のサイズに粉砕、分級を行う。
【0081】しかし、上記の工程だけでは、分級時にか
なりの微粉カットを行い粒度分布をシャープにしても、
粒径0.6乃至1.0μmの超微粒子は他のトナー粒子
に強い静電気力で付着しているために、求める割合に除
去することはできない。
【0082】そこで、トナーの円相当径1.0μm以下
の粒子を除去する手段を設けることが好ましい。
【0083】トナーの円相当径1.0μm以下の粒子を
除去する手段として、分級工程を経た後に機械的衝撃力
による処理を行い、超微粒子を他のトナー粒子に埋め込
み、その存在の割合を所望の範囲まで減少させる方法が
考えられる。
【0084】機械的衝撃力を加える処理としては、例え
ば、川崎重工社製のクリプトロンシステムやターボ工業
社製のターボミル等の機械的衝撃式の粉砕機によりトナ
ーに機械的衝撃力を加える方法の他、ホソカワミクロン
社製のメカノフュージョンシステムや奈良機械製作所社
製のハイブリタイゼイションシステム等の装置のように
高速回転する羽根によりトナーをケーシングの内側の遠
心力により押しつけ、圧縮力、摩擦力等の力によりトナ
ーに機械的衝撃力を加える方法が挙げられる。
【0085】さらに、これらの機械的処理を行うことに
より、円形度、SF1、SF2といった形状を表す値も
求める値に整えることができる。
【0086】トナー粒子の形状が、本発明にあるような
比較的凹凸の少ない形状である場合、トナーがしまり易
く、トナーがある一定の振動を与えられたときの嵩密度
である「タップ密度」が大きくなる傾向があることがわ
かっているが、本発明に用いる現像装置を使った時に現
像スリーブヘのトナーの供給量が適切な値となり、ゴー
ストが出にくいことがわかった。
【0087】また、本発明のトナーは、その示差熱分析
における吸熱ピークが120℃以下(更に好ましくは1
10℃以下)にひとつ以上あることが好ましい。示差熱
分析における吸熱ピークが120℃以下にない場合は、
良好な転写効率を得がたい。
【0088】示差熱分析における吸熱ピークが120℃
以下にあるトナーは、その製造方法における溶融混練工
程においてバインダー樹脂中の磁性体/荷電制御剤等の
分散の状態が、吸熱ピークが120℃以下に有しないト
ナーとは異なるある特異な状態になるものと推測され
る。
【0089】示差熱分析における吸熱ピークが120℃
以下に少なくともひとつあれば効果はあり、さらに吸熱
ピークが120℃を超えるところにあっても構わない。
但し、示差熱分析における吸熱ピークが60℃未満(好
ましくは70℃未満)に存在しないものが好ましい。示
差熱分析における吸熱ピークが60℃未満に存在する場
合は、画像濃度が低くなる傾向がある。また、保全性も
不安定になる傾向にある。
【0090】示差熱分析における吸熱ピークが120℃
以下に有する形態にする手段としては、トナー中に示差
熱分析における吸熱ピークが120℃以下に有する化合
物を内添させる方法が好ましい。
【0091】示差熱分析における吸熱ピークが120℃
以下にひとつ以上有する物質としては、樹脂あるいはワ
ックスを挙げることができる。
【0092】樹脂としては、結晶性を有するポリエステ
ル樹脂、シリコーン樹脂等を挙げることができる。
【0093】ワックスとしては、パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム等の石
油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びそ
の誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワ
ックス及びその誘導体、ポリエチレンに代表されるポリ
オレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワック
ス、キャンデリラワックス等、天然ワックス及びそれら
の誘導体等で誘導体には酸化物や、ビニルモノマーとの
ブロック共重合物、グラフト変性物も含む。高級脂肪族
アルコール等のアルコール;ステアリン酸、パルミチン
酸等の脂肪酸或いはその化合物;酸アミド、エステル、
ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物ワックス、
動物ワックス等、示差熱分析における吸熱ピークを12
0℃以下に有しているものであればどれも用いることが
可能である。
【0094】これらの中でも、トナー中に、ポリオレフ
ィンもしくはフィッシャートロプシュ法による炭化水素
ワックスもしくは石油系ワックスもしくは高級アルコー
ルが含有される場合が本発明のトナーにおいては特に好
ましい。
【0095】また、上記の中でも、トナー中に、ポリオ
レフィンもしくはフィッシャートロプシュ法による炭化
水素ワックスもしくは石油系ワックスが含有される場合
が本発明のトナーにはさらに好ましい。
【0096】これらの化合物は比較的それ自身の極性が
低く、トナー母体の帯電を安定させるものと考えられ
る。そのことが本発明の転写効率の向上の効果をさらに
働きやすくするものと考えている。
【0097】また、これらの中でも、ポリオレフィンも
しくはフィッシャートロプシュ法による炭化水素ワック
スもしくは石油系ワックスもしくは高級アルコールは、
そのGPC測定での重量平均分子量(Mw)と個数平均
分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.0〜2.0で
ある場合、転写効率の向上により効果がある。(Mw/
Mn)が1.0〜2.0である分子量分布がかなりシャ
ープな上記ワックスをトナー中に含有させることによ
り、トナー製造における溶融混練工程においてバインダ
ー樹脂中の磁性体、荷電制御剤等の分散の状態が本発明
にとってより好ましい状態になるためと考えている。
【0098】本発明のトナーに用いうる結着樹脂として
は、以下のようなものが挙げられる。
【0099】加熱定着用トナーの場合は、例えば、ポリ
スチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトル
エン等のスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン
−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重
合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、スチレ
ン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重
合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−α−
クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル
共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、
スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ス
チレン−アクリロニトリルインデン共重合体等のスチレ
ン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然
変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、ア
クリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコ
ーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミ
ド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポ
リビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン
樹脂、石油系樹脂などが使用できる。
【0100】これらの中でも、スチレン系共重合体が、
転写効率の向上に効果が高く好ましい。
【0101】ラジカル重合反応により得られる樹脂は比
較的それ自身の主鎖の極性が低く、トナー母体の帯電を
安定させるものと考えられる。そのことが転写効率の向
上の効果を更に高めるものと考えている。
【0102】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のような
二重結合を有するモノカルボン酸、もしくはその置換
体;アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル
酸、クロトン酸などのアクリル酸及びそのα−或いはβ
−アルキル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シトラコン
酸などの不飽和ジカルボン酸及びそのモノエステル誘導
体または無水マレイン酸などがあり、このようなモノマ
ーを単独或いは混合して、他のモノマーと共重合させる
ことにより所望の重合体を作ることができる。
【0103】この中でも、特に不飽和ジカルボン酸のモ
ノエステル誘導体のモノエステル誘導体を用いることが
好ましい。より具体的には、例えば、マレイン酸モノメ
チル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、
マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノアリル、マレ
イン酸モノフェニル、フマル酸モノメチル、フマル酸モ
ノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノフェニル
などのようなα−、β−不飽和ジカルボン酸のモノエス
テル類;n−ブテニルコハク酸モノブチル、n−オクテ
ニルコハク酸モノメチル、n−ブテニルマロン酸モノエ
チル、n−ドデセニルグルタル酸モノメチル、n−ブテ
ニルアジピン酸モノメチルエステルなどのようなアルケ
ニルジカルボン酸のモノエステル類;フタル酸モノメチ
ルエステル、フタル酸モノエチルエステル、フタル酸モ
ノブチルエステルなどのような芳香族ジカルボン酸のモ
ノエステル類;例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル、安息
香酸ビニル等のようなビニルエステル類、例えばエチレ
ン、プロピレン、ブチレン等のようなエチレン系オレフ
ィン類;例えば、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシル
ケトン等のようなビニルケトン類;例えば、ビニルメチ
ルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチル
エーテル等のようなビニルエーテル類;等のビニル単量
体が単独もしくは組み合わせて用いられる。
【0104】ここで架橋剤としては、主として2個以上
の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような
芳香族ジビニル化合物、例えば、エチレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のような二
重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニ
リン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニ
ルスルホン等のジビニル化合物、及び3個以上のビニル
基を有する化合物が単独もしくは混合物として使用でき
る。
【0105】本発明のトナーはトナー中に磁性体が含有
されている磁性トナーの場合に、特に効果が大きい。
【0106】本発明のトナーに含有させる磁性体として
は、強磁性の元素を含む合金又は化合物の粉末が好まし
い。例えば、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト
等、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、亜鉛等の合金
や化合物、その他の強磁性合金等、従来より磁性材料と
して知られているもの等を挙げることができる。
【0107】磁性粉の窒素ガス吸着法によるBET比表
面積としては、1〜40m2/g、さらには2〜30m2
/gのものが好ましい。
【0108】磁性粉の平均粒径としては、0.05〜1
μm、好ましくは0.1〜0.6μmのものが好まし
い。
【0109】また、磁性体はトナー中に結着樹脂100
重量部に対して、60重量部〜200重量部、さらに好
ましくは80重量部〜150重量部含有させることが好
ましい。
【0110】また、本発明のトナーにおいては、形状が
ほぼ球形の磁性体を含有する場合において、特に好まし
い。その製造における溶融混練工程においてバインダー
樹脂中の分散の状態が磁性体の形状がほぼ球形以外のも
のを用いた場合とは異なり、ある特異な表面状態がさら
に好ましい形態になり、転写効率の向上の効果が高まる
ものと考えている。磁性体の形状が「ほぼ球形」とは、
磁性体の電子顕微鏡写真を用いて、それぞれの粒子(1
00個以上を測定)の長径と短径の比(長径/短径)の
平均が1.0〜1.2のものをさす。
【0111】本発明のトナーには荷電制御剤をトナー粒
子に配合(内添)、またはトナー粒子と混合(外添)し
て用いることができ好ましい。荷電制御剤によって、現
像システムに応じた最適の荷電量コントロールが可能と
なり、特に本発明では粒度分布と荷電量とのバランスを
更に安定したものにすることが可能である。トナーを負
帯電性に制御するものとして、例えば、下記物質があ
る。
【0112】例えば有機金属錯体、キレート化合物が有
効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯
体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボ
ン酸系の金属錯体がある。他には、芳香族ハイドロキシ
カルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金
属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノ
ール誘導体類等がある。
【0113】また、本発明のトナーでは無機微粉体が外
添されている形態が好ましい。
【0114】無機微粉体はトナー母体とヘンシェルミキ
サー等の混合機により撹拌、混合することにより含有さ
れる形態が好ましい。
【0115】本発明に用いられる無機微粉体としては、
ケイ酸微粉体、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機
微粉体が好ましく、特にケイ酸微粉体が好ましい。例え
ば、かかるケイ酸微粉体は硅素ハロゲン化物の蒸気相酸
化により生成されたいわゆる乾式法又はヒュームドシリ
カと称される乾式シリカ、及び水ガラス等から製造され
るいわゆる湿式シリカの両者が使用可能であるが、表面
及びシリカ微粉体の内部にあるシラノール基が少なく、
またNa2O、SO3 2-等の製造残滓の少ない乾式シリ
カの方が好ましい。また乾式シリカにおいては、製造工
程において例えば、塩化アルミニウム、塩化チタン等、
他の金属ハロゲン化合物を硅素ハロゲン化合物と共に用
いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合微粉
体を得ることも可能でありそれらも包含する。
【0116】また表面を有機化合物により予め疎水化し
たものを用いてもよい。このような有機処理方法として
は、前記無機微粉体と反応あるいは物理吸着するシラン
カップリング剤、チタンカップリング剤等の有機金属化
合物で処理する方法;もしくはシランカップリング剤で
処理した後、あるいはシランカップリング剤で処理する
と同時にシリコーンオイルの如き有機硅素化合物で処理
する方法が挙げられる。
【0117】本発明に用いられる無機微粉体は、BET
法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以
上、特に50〜400m2/gの範囲のものが好まし
い。
【0118】また、トナーの重量平均粒径は10.0μ
m(好ましくは8.0μm)以下であることが好まし
い。トナーの重量平均粒径が10.0μm以下であると
き転写効率の向上が更に高まる。トナーの重量平均粒径
が10.0μm以下であるとき、転写前の静電荷潜像担
持体或いは中間転写体上のトナーの帯電量が更に高くな
るためと考えられる。また、トナーの重量平均粒径が1
0.0μm以下であるとき、本発明の現像スリーブとの
組み合わせによるトナーの搬送量もより適正化され、ネ
ガゴーストの改善にもより効果がある。但し、4μm未
満の場合には、カブリ抑制が悪化する。
【0119】また、本発明のトナーの製造方法として
は、以下のような方法が挙げられる。本発明に係わるト
ナーを製造するにあたっては、上記のような構成材料を
ヘンシェルミキサー、ボールミル、V型ミキサー他の混
合器を用いた混合工程、熱ロールニーダー、エクストル
ーダーの如き熱混練機を用いた混練工程、混練物を冷却
固化後、ジェットミル等の粉砕機を用いた粉砕工程、上
記工程を少なくとも有する製造工程を経て製造されるこ
とが好ましい。更に必要により、粉砕物の分級工程を経
ることも好ましい。
【0120】これらの中でも、その製造工程に少なくと
も結着樹脂とその他組成物を溶融混練する工程とそれを
微粉砕する粉砕工程とを有する製造工程が特に好まし
い。
【0121】溶融混練工程において、示差熱分析におけ
る吸熱ピークが120℃以下にある場合、結着樹脂中の
磁性体、荷電制御剤の分散状態が本発明にとって好まし
い状態になり、それを粉砕することにより、そのある特
異な状態がそのままトナー表面に露出し、転写効率の向
上に効果を発現するためである。
【0122】以下に本発明に用いるトナーの物性の測定
方法を述べる。
【0123】(1)円相当径による粒度分布及び円形度
の測定 本発明におけるトナーの円相当径及び粒度分布は、東亜
医用電子(株)製フロー式粒子像分析装置FPIA−1
000を用いて測定した値を用いた。
【0124】測定法としては、フィルターを通すなどし
て微細なごみを取り除いた水(10-3cm3中の粒子数
が20個以下)約50ml中に分散剤として界面活性剤
(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を数滴
加え、更に測定試料を2〜20mg程度加えて超音波分
散器で約1〜3分間分散処理を行ない、測定試料の粒子
濃度を4000〜8000個/10-3cm3に調整した
試料液を用いて、前記フロー式粒子像分析装置FPIA
−1000にて測定し、円相当径の粒度分布を求め、粒
径0.6乃至1.0μmの粒子の個数基準%と個数平均
粒径を算出した。
【0125】円形度は、同様の測定装置、測定方法を用
いて以下の式より求めた。
【0126】
【数7】 (L0:粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長 L:粒子の投影像の周囲長)
【0127】本発明における円形度はトナー粒子の凹凸
の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合は
1.00を示し、表面形状が複雑になるほど円形度は小
さな値となる。
【0128】また、円形度分布の標準偏差SDは各粒子
の円形度と平均円形度より、下記により求められた値を
用いる。
【0129】
【数8】
【0130】(2)形状係数の測定 本発明において、形状係数を示すSF1、SF2とは、
例えば日立製作所製FE−SEM(S−800)を用
い、1000倍に鉱大した2μm以上のトナー像を10
0個無作為にサンプリングし、その画像情報はインター
フェースを介して、例えばニコレ社製画像解析装置(L
uzex III)に導入し解析を行い、下式より算出
し得られた値を形状係数SF1、SF2と定義する。
【0131】
【数9】 (式中、MXLNGは粒子の絶対最大長、PERIME
は粒子の周囲、AREAは粒子の投影面積を示す。)
【0132】形状係数SF1はトナー粒子の丸さの度合
いを示し、形状係数SF2はトナー粒子の凹凸の度合い
を示している。
【0133】(3)示差熱分析における吸熱ピークの測
定 本発明に係わる示差熱分析における吸熱ピークは、高精
度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定する。例
えば、パーキンエルマー社製のDSC−7が使用でき
る。測定方法は、ASTM D3418−82に準じて
行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回昇温させ
前履歴をとった後、温度速度10℃/min、温度0〜
200℃の範囲で降温、昇温させたときに測定されるD
SC曲線を用いる。吸熱ピーク温度とは、DSC曲線に
おいて、プラスの方向のピーク温度のことであり、即
ち、ピーク曲線の微分値が正から負に変わる際の0にな
る点を言う。
【0134】(4)トナーの重量平均粒径の測定 本発明のトナーの重量平均粒径の測定はコールターカウ
ンターTA−II型あるいはコールターマルチサイザー
(コールター社製)を用いる。電解液は1級塩化ナトリ
ウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。例えば、
ISOTONR−II(コールターサイエンティフィッ
クジャパン社製)が使用できる。測定法としては、前記
電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活
性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を
0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加え
る。試料を懸濁した電解液は超音波分散液で約1〜3分
間分散処理を行い前記測定装置によりアパーチャーを用
いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して体積
分布と個数分布とを算出した。それから、本発明に係わ
る体積分布から求めた重量基準の重量平均粒径D4(各
チャンネルの中央値をチャンネルごとの代表値とする)
を求めた。
【0135】(5)ワックスのMw/Mnの測定 Mw/Mnの測定は、測定装置としてウォーターズ社製
GPC−150Cを用いて、以下の条件で行った。 カラム:GMH−HT30cm,2連(東ソー社製) 温度 :135℃ 溶媒 :o−ジクロロベンゼン(0.1wt%アイオノ
ール添加) 流速 :1.0ml/min 試料 :0.15wt%の試料を0.4ml注入
【0136】試料の分子量算出にあたっては、単分散ポ
リエチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使
用する。さらに、Mark−Houwink粘度式から
導き出される換算式でポリプロピレン換算をすることに
よって算出される。
【0137】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、これは本発明を何ら限定するものではない。
【0138】 (実施例1) ・スチレン−アクリル酸ブチル−マレイン酸ブチル−ハーフエステル共重合体 100重量部 ・マグネタイト(形状:球形、平均粒径:0.2μm) 100重量部 ・モノアゾ染料の鉄錯体(負帯電性制御剤) 2重量部 ・低分子量ポリエチレン(示差熱分析吸熱ピーク:102℃、Mw/Mn:1. 3) 4重量部
【0139】上記材料を予備混合した後に、130℃に
設定した二軸混練押し出し機によって溶融混練を行っ
た。混練物を冷却後、粗粉砕をしジェット気流を用いた
粉砕機によって微粉砕をし、さらに風力分級機を用いて
従来より幾分微粉をカットし、粒度分布がシャープにな
るように分級した。しかし、これだけでは0.6μm〜
1.0μmの超微粉を所望の範囲まで除去しきれないた
め、機械的衝撃力により表面処理をすることによって
0.6μm〜1.0μmの粒子の占める割合を1.6%
まで減らした黒色粉体トナー母体Aを得た。得られたト
ナー母体のワックスの種類と物性を表1、トナーの形状
と粒度を表2に示す。
【0140】上記トナー母体A:100重量部に対し
て、ヘキサメチルジシラザン/ジメチルシリコーンオイ
ル処理乾式シリカ:1.2重量部を、ヘンシェルミキサ
ー10Bにて3200rpmで2分間撹拌混合しトナー
を得た。
【0141】現像スリーブに含有させる導電性球状粒子
としては、個数平均粒径10μmの球状フェノール樹脂
100重量部にライカイ機(自動乳鉢、石川工業製)を
用いて個数平均粒径3μm以下の石炭系バルクメソフェ
ーズピッチ粉末14重量部を均一に被覆し、その後、酸
化性雰囲気下で熱安定化処理した後に2,200℃で焼
成することにより黒鉛化して得られた球状の導電性炭素
粒子(導電性球状粒子A−1)を用いた。得られた導電
性球状粒子の物性を表3に示す。 ・レゾール型フェノール樹脂溶液(メタノール50%含有) 200重量部 ・個数平均粒径6.1μmのグラファイト 45重量部 ・導電性カーボンブラック 5重量部 ・イソプロピルアルコール 130重量部
【0142】上記材料に直径1mmのジルコニアビーズ
をメディア粒子として加え、サンドミルにて2時間分散
し、ふるいを用いてジルコニアビーズを分離し、原液を
得た。
【0143】導電性球状粒子A−1を導電性被覆層の原
液380重量部に対して10重量部添加し、固形分濃度
が32%になる様にイソプロピルアルコールを添加した
後、直径3mmのガラスビーズを用いて1時間分散し、
ふるいを用いてガラスビーズを分離し、塗工液を得た。
【0144】この塗工液を用いてスプレー法により外径
16mmφのアルミニウム製円筒管上に塗工幅216m
mで導電性被覆層を形成させ、続いて熱風乾燥炉により
150℃,30分間加熱して導電性被覆層を硬化させて
現像スリーブを得た。
【0145】上記現像スリーブとシリコーンゴムの規制
ブレードを含む図3仕様の現像装置に先述のトナーを入
れ、転写性,画像及び耐久性の評価を行った。
【0146】(実施例2〜14)実施例1において現像
スリーブの導電性被覆層に含有させた導電性球状粒子
を、表3に示すA−2〜A−14にする以外は、実施例
1と同様にして評価を行った。
【0147】(実施例15〜21)実施例1において添
加した低分子量ポリエチレンのかわりに、表1に示した
物質にした以外は、実施例1と同様にしてトナー母体B
〜Hを得、あとは実施例1と同様に評価を行った。
【0148】(実施例22及び23)実施例1において
行った機械衝撃処理の条件を調節することにより、表2
に示した形状にした以外は、実施例1と同様にしてトナ
ー母体I及びJを得、あとは実施例1と同様に評価を行
った。
【0149】(比較例1〜7)実施例1において現像ス
リーブの導電性被覆層に含有させた導電性球状粒子を、
表3に示すa−1〜a−7にする以外は、実施例1と同
様にして評価を行った。
【0150】 (比較例8) ・ポリエステル樹脂(プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸の縮重合体) 100重量部 ・マグネタイト(形状:八面体、平均粒径:0.2μm) 60重量部 ・モノアゾ染料の鉄錯体(負帯電性制御剤) 2重量部 ・低分子量ポリプロピレン(示差熱分析吸熱ピーク:145℃、Mw/Mn:8 .8) 4重量部
【0151】上記材料を予備混合した後に、130℃に
設定した二軸混練押し出し機によって溶融混練を行っ
た。混練物を冷却後、粗粉砕をしジェット気流を用いた
粉砕機によって微粉砕をし、さらに風力分級機を用いて
分級し、黒色粉体トナー母体Kを得た。
【0152】得られたトナー母体のワックスの種類と物
性を表1、トナーの形状と粒度を表2に示す。
【0153】その後の外添工程及び現像スリーブは実施
例1と同様にし、評価を行った。
【0154】(比較例9)比較例8と同様にトナーを
得、現像スリーブの導電性被覆層に含有させた導電性球
状粒子を、表3に示すa−1にする以外は、比較例8と
同様にして評価を行った。
【0155】<評価>トナー及び現像装置の評価の方法
は以下のとおりである。
【0156】1)転写性の評価 キヤノン製レーザービームプリンターLBP−1260
を改造し可変の転写バイアス電源を取り付けた装置を用
い、23℃/60%RHの環境でベタ黒画像を現像し、
75g/m2の転写紙上に転写させ、感光体上に残った
転写残画像を透明なポリエステル製粘着テープで剥離さ
せ白紙上に貼り、その反射濃度をマクベス反射濃度計に
て測定し、標準としてテープのみを白紙上に貼った部分
の濃度をそこから差し引いた値を持って評価した。転写
電圧は1.0〜3.0kVまで0.5kV刻みで、耐久
初期の値を評価した。
【0157】2)耐久性及びスリーブゴーストの評価 ヒューレット・パッカード社製のレーザービームプリン
ター5Siを用いて、15,000枚の耐久テストを行
い、画像濃度,ゴースト及び現像スリーブの耐久にとも
なう劣化の3点を評価した。
【0158】画像濃度については、ベタ黒画像の濃度を
マクベス反射濃度計にて測定した。
【0159】ゴーストは、ベタ白部とベタ黒部が隣り合
う画像を現像した現像スリーブの位置が、現像スリーブ
の次の回転時には現像位置にきて、ハーフトーンを現像
するようにして、ハーフトーン画像上に現れる濃度差を
下記の基準に基づいて10,000枚耐久後の状態を評
価した。 ○ :濃度差がまったく見られない。 ○△:かすかに濃度差があるがほとんどわからない。 △ :濃度差がやや見られるが実用可。 × :濃度差が顕著に見られ、実用不可。
【0160】耐久による現像スリーブ表面のトナー汚染
の程度は、耐久後のトナー担持体表面をSEMで観察
し、トナー汚染の程度を下記の基準に基づいて評価し
た。 ○ :軽微な汚染しか観察されない。 ○△:やや汚染が観察される。 △ :部分的に汚染が観察される。 × :著しい汚染が観察される。
【0161】すべての結果について、表4に示す。
【0162】
【表1】
【0163】
【表2】
【0164】
【表3】
【0165】
【表4】
【0166】
【発明の効果】本発明によれば、特定の小粒径トナーと
現像スリーブの組み合わせにより、転写効率を満足しつ
つ、ゴーストやスリーブ融着のない高品質の画像を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性被覆層が形成されている現像剤
担持体を有する一実施形態の現像装置の模式図を示す。
【図2】図1の現像装置における、現像剤層の規制部材
が異なる本発明の他の実施形態の現像装置の模式図を示
す。
【図3】図1の現像装置における、現像剤層の規制部材
が異なる本発明の他の実施形態の現像装置の模式図を示
す。
【図4】本発明の現像装置を組み込む画像形成装置の概
略説明図を示す。
【符号の説明】
1 感光ドラム(静電潜像保持体) 2 磁性規制ブレード 3 ホッパー(現像剤容器) 4 現像剤(トナー) 5 マグネットローラー 6 金属円筒管 7 導電性被覆層 8 現像スリーブ 9 現像バイアス電源 10 撹拌翼 11 弾性規制ブレード 12 間隙 101 感光ドラム 103 現像剤容器 104 一成分系現像剤 105 多極永久磁石 108 現像スリーブ 109 バイアス印加電圧 111 弾性規制ブレード 113 接触(ローラー)転写手段 114 電圧印加手段 115 露光 116 イレース露光 118 加熱加圧ローラー定着器 118a クリーニングブレード 119 接触(ローラー)帯電手段 120 現像手段 Nl、N2、S1、S2 磁極 A 現像スリーブ回転方向 B 感光ドラム回転方向 D 現像領域 P 被記録材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遊佐 寛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高野 雅雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体及び該基体上に形成された被覆層用
    結着樹脂及び導電性球状粒子を少なくとも含有している
    被覆層を有するトナー担持体を少なくとも有する現像装
    置に使用されるトナーであって、トナー粒子の円相当径
    による粒度分布において、粒径0.6乃至1.0μmの
    粒子の占める割合が、個数基準で全体の5.0%未満で
    あり、重量平均粒径4〜10μmであることを特徴とす
    るトナー。
  2. 【請求項2】 該トナーが、混練、粉砕及び分級工程を
    有する方法によって得られた粉砕トナーであることを特
    徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 【請求項3】 該トナーの製造工程において、少なくと
    も該トナー粒子の円相当径1.0μm以下の粒子を除去
    する手段を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載
    のトナー。
  4. 【請求項4】 該トナー粒子の円相当径1.0μm以下
    の粒子を除去する工程が、機械的衝撃力を加える処理で
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    のトナー。
  5. 【請求項5】 該トナーの粒径3μm以上のトナーにお
    いて、下記式より求められる円形度aが0.90以上の
    トナーを個数基準で90%以上有し、且つ、円形度aが
    0.98以上のトナーを個数基準で30%末満有してい
    ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の
    トナー。 【数1】 (L0:粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長 L:粒子の投影像の周囲長)
  6. 【請求項6】 該トナーの粒径3μm以上のトナーにお
    いて、下記式より求められる円形度分布の標準偏差SD
    が0.045以下であることを特徴とする請求項1乃至
    5のいずれかに記載のトナー。 【数2】
  7. 【請求項7】 該トナーの粒径3μm以上のトナーにお
    いて、円形度分布の標準偏差SDが0.040以下であ
    ることを特徴とする請求項6に記載のトナー。
  8. 【請求項8】 該トナーの粒径3μm以上のトナーにお
    いて、下記式より求められる円形度aが0.90以上の
    トナーを個数基準で93%以上有することを特徴とする
    請求項1乃至7のいずれかに記載のトナー。
  9. 【請求項9】 示差熱分析における吸熱ピークが120
    ℃以下に少なくともひとつ以上有することを特徴とする
    請求項1乃至8のいずれかに記載のトナー。
  10. 【請求項10】 該トナー粒子の画像解析装置で測定し
    た形状係数SF1の値が110<SFl≦180であ
    り、かつSF2の値が110<SF2≦140であり、
    SF2の値から100を引いた値BとSF1の値から1
    00を引いた値Aとの比B/Aが1.0以下であること
    を特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のトナ
    ー。
  11. 【請求項11】 該導電性球状粒子が、個数平均粒径
    0.3〜30μm及び真密度3g/cm3以下であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のト
    ナー。
  12. 【請求項12】 該導電性球状粒子の長径/短径の比
    が、1.0〜1.5の範囲内にあることを特徴とする請
    求項1乃至11のいずれかに記載のトナー。
  13. 【請求項13】 該導電性球状粒子の体積抵抗が、10
    6Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1乃至1
    2のいずれかに記載のトナー。
  14. 【請求項14】 該トナーが、トナー担持体上にトナー
    の薄層を形成するためのトナー層規制部材が設けられて
    いる現像装置に使用されることを特徴とする請求項1乃
    至13のいずれかに記載のトナー。
  15. 【請求項15】 該トナー層規制部材が、弾性規制部材
    であることを特徴とする請求項14に記載のトナー。
  16. 【請求項16】 該トナー層規制部材が、少なくともト
    ナーとの当接部がシリコーンゴムであることを特徴とす
    る請求項14又は15に記載のトナー。
  17. 【請求項17】 該トナー中に、ポリオレフィンもしく
    はフィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックスも
    しくは石油系ワックスもしくは高級アルコールを含有す
    ることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載
    のトナー。
  18. 【請求項18】 該トナー中に含有されるポリオレフィ
    ンもしくはフィッシャートロプシュ法による炭化水素ワ
    ックスもしくは石油系ワックスもしくは高級アルコール
    のGPCで測定したMw/Mnが、1.0〜2.0であ
    ることを特徴とする請求項17に記載のトナー。
  19. 【請求項19】 静電潜像を現像するためのトナー;該
    トナーを保有するためのトナー容器;及び該トナー容器
    に保有されている該トナーを担持し、かつ搬送するため
    のトナー担持体を有する現像装置において、 該トナー担持体は、基体及び該基体上に形成された被覆
    層用結着樹脂及び導電性球状粒子を少なくとも含有して
    いる被覆層を有しており、 該トナーは、トナー粒子を有しており、該トナー粒子の
    円相当径による粒度分布において、粒径0.6乃至1.
    0μmの粒子の占める割合が、個数基準で全体の5.0
    %未満であり、重量平均粒径4〜10μmであることを
    特徴とする現像装置。
  20. 【請求項20】 該トナーが、混練、粉砕及び分級工程
    を有する方法によって得られた粉砕トナーであることを
    特徴とする請求項19に記載の現像装置。
  21. 【請求項21】 該トナーの製造工程において、少なく
    とも該トナー粒子の円相当径1.0μm以下の粒子を除
    去する手段を含むことを特徴とする請求項19又は20
    に記載の現像装置。
  22. 【請求項22】 該トナー粒子の円相当径1.0μm以
    下の粒子を除去する工程が、機械的衝撃力を加える処理
    であることを特徴とする請求項19乃至21のいずれか
    に記載の現像装置。
  23. 【請求項23】 該トナーの粒径3μm以上のトナーに
    おいて、下記式より求められる円形度aが0.90以上
    のトナーを個数基準で90%以上有し、且つ、円形度a
    が0.98以上のトナーを個数基準で30%末満有して
    いることを特徴とする請求項19乃至22のいずれかに
    記載の現像装置。 【数3】 (L0:粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長 L:粒子の投影像の周囲長)
  24. 【請求項24】 該トナーの粒径3μm以上のトナーに
    おいて、下記式より求められる円形度分布の標準偏差S
    Dが0.045以下であることを特徴とする請求項19
    乃至23のいずれかに記載の現像装置。 【数4】
  25. 【請求項25】 該トナーの粒径3μm以上のトナーに
    おいて、円形度分布の標準偏差SDが0.040以下で
    あることを特徴とする請求項24に記載の現像装置。
  26. 【請求項26】 該トナーの粒径3μm以上のトナーに
    おいて、下記式より求められる円形度aが0.90以上
    のトナーを個数基準で93%以上有することを特徴とす
    る請求項19乃至25のいずれかに記載の現像装置。
  27. 【請求項27】 示差熱分析における吸熱ピークが12
    0℃以下に少なくともひとつ以上有することを特徴とす
    る請求項19乃至26のいずれかに記載の現像装置。
  28. 【請求項28】 該トナー粒子の画像解析装置で測定し
    た形状係数SF1の値が110<SFl≦180であ
    り、かつSF2の値が110<SF2≦140であり、
    SF2の値から100を引いた値BとSF1の値から1
    00を引いた値Aとの比B/Aが1.0以下であること
    を特徴とする請求項19乃至27のいずれかに記載の現
    像装置。
  29. 【請求項29】 該導電性球状粒子が、個数平均粒径
    0.3〜30μm及び真密度3g/cm3以下であるこ
    とを特徴とする請求項19乃至27のいずれかに記載の
    現像装置。
  30. 【請求項30】 該導電性球状粒子の長径/短径の比
    が、1.0〜1.5の範囲内にあることを特徴とする請
    求項19乃至29のいずれかに記載の現像装置。
  31. 【請求項31】 該導電性球状粒子の体積抵抗が、10
    6Ω・cm以下であることを特徴とする請求項19乃至
    30のいずれかに記載の現像装置。
  32. 【請求項32】 トナー担持体上にトナーの薄層を形成
    するためのトナー層規制部材が設けられていることを特
    徴とする請求項19乃至31のいずれかに記載の現像装
    置。
  33. 【請求項33】 該トナー層規制部材が、弾性規制部材
    であることを特徴とする請求項32に記載の現像装置。
  34. 【請求項34】 該トナー層規制部材が、少なくともト
    ナーとの当接部がシリコーンゴムであることを特徴とす
    る請求項32又は33に記載の現像装置。
  35. 【請求項35】 該トナー中に、ポリオレフィンもしく
    はフィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックスも
    しくは石油系ワックスもしくは高級アルコールを含有す
    ることを特徴とする請求項19乃至34のいずれかに記
    載の現像装置。
  36. 【請求項36】 該トナー中に含有されるポリオレフィ
    ンもしくはフィッシャートロプシュ法による炭化水素ワ
    ックスもしくは石油系ワックスもしくは高級アルコール
    のGPCで測定したMw/Mnが、1.0〜2.0であ
    ることを特徴とする請求項35に記載の現像装置。
  37. 【請求項37】 トナー容器に保有されているトナーを
    トナー担持体によって担持し、かつ静電潜像を現像する
    ところである現像領域に搬送し、該現像領域で静電潜像
    をトナー担持体に担持されているトナーによって現像す
    る現像方法において、 該トナー担持体は、基体及び該基体上に形成された被覆
    層用結着樹脂及び導電性球状粒子を少なくとも含有して
    いる被覆層を有しており、 該トナーは、トナー粒子を有しており、該トナー粒子の
    円相当径による粒度分布において、粒径0.6乃至1.
    0μmの粒子の占める割合が、個数基準で全体の5.0
    %未満であり、重量平均粒径4〜10μmであることを
    特徴とする現像方法。
  38. 【請求項38】 該トナーが、混練、粉砕及び分級工程
    を有する方法によって得られた粉砕トナーであることを
    特徴とする請求項37に記載の現像方法。
  39. 【請求項39】 該トナーの製造工程において、少なく
    とも該トナー粒子の円相当径1.0μm以下の粒子を除
    去する手段を含むことを特徴とする請求項37又は38
    に記載の現像方法。
  40. 【請求項40】 該トナー粒子の円相当径1.0μm以
    下の粒子を除去する工程が、機械的衝撃力を加える処理
    であることを特徴とする請求項37乃至39のいずれか
    に記載の現像方法。
  41. 【請求項41】 該トナーの粒径3μm以上のトナーに
    おいて、下記式より求められる円形度aが0.90以上
    のトナーを個数基準で90%以上有し、且つ、円形度a
    が0.98以上のトナーを個数基準で30%末満有して
    いることを特徴とする請求項37乃至40のいずれかに
    記載の現像方法。 【数5】 (L0:粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長 L:粒子の投影像の周囲長)
  42. 【請求項42】 該トナーの粒径3μm以上のトナーに
    おいて、下記式より求められる円形度分布の標準偏差S
    Dが0.045以下であることを特徴とする請求項37
    乃至41のいずれかに記載の現像方法。 【数6】
  43. 【請求項43】 該トナーの粒径3μm以上のトナーに
    おいて、円形度分布の標準偏差SDが0.040以下で
    あることを特徴とする請求項42に記載の現像方法。
  44. 【請求項44】 該トナーの粒径3μm以上のトナーに
    おいて、下記式より求められる円形度aが0.90以上
    のトナーを個数基準で93%以上有することを特徴とす
    る請求項37乃至43のいずれかに記載の現像方法。
  45. 【請求項45】 示差熱分析における吸熱ピークが12
    0℃以下に少なくともひとつ以上有することを特徴とす
    る請求項37乃至44のいずれかに記載の現像方法。
  46. 【請求項46】 該トナー粒子の画像解析装置で測定し
    た形状係数SF1の値が110<SFl≦180であ
    り、かつSF2の値が110<SF2≦140であり、
    SF2の値から100を引いた値BとSF1の値から1
    00を引いた値Aとの比B/Aが1.0以下であること
    を特徴とする請求項37乃至45のいずれかに記載の現
    像方法。
  47. 【請求項47】 該導電性球状粒子が、個数平均粒径
    0.3〜30μm及び真密度3g/cm3以下であるこ
    とを特徴とする請求項37乃至46のいずれかに記載の
    現像方法。
  48. 【請求項48】 該導電性球状粒子の長径/短径の比
    が、1.0〜1.5の範囲内にあることを特徴とする請
    求項37乃至47のいずれかに記載の現像方法。
  49. 【請求項49】 該導電性球状粒子の体積抵抗が、10
    6Ω・cm以下であることを特徴とする請求項37乃至
    48のいずれかに記載の現像方法。
  50. 【請求項50】 トナー担持体上にトナーの薄層を形成
    するためのトナー層規制部材を用いることを特徴とする
    請求項37乃至49のいずれかに記載の現像方法。
  51. 【請求項51】 該トナー層規制部材が、弾性規制部材
    であることを特徴とする請求項50に記載の現像方法。
  52. 【請求項52】 該トナー層規制部材が、少なくともト
    ナーとの当接部がシリコーンゴムであることを特徴とす
    る請求項50又は51に記載の現像方法。
  53. 【請求項53】 該トナー中に、ポリオレフィンもしく
    はフィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックスも
    しくは石油系ワックスもしくは高級アルコールを含有す
    ることを特徴とする請求項37乃至52のいずれかに記
    載の現像方法。
  54. 【請求項54】 該トナー中に含有されるポリオレフィ
    ンもしくはフィッシャートロプシュ法による炭化水素ワ
    ックスもしくは石油系ワックスもしくは高級アルコール
    のGPCで測定したMw/Mnが、1.0〜2.0であ
    ることを特徴とする請求項53に記載の現像方法。
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