JPH11148640A - 触媒燃焼装置 - Google Patents

触媒燃焼装置

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JPH11148640A
JPH11148640A JP9316759A JP31675997A JPH11148640A JP H11148640 A JPH11148640 A JP H11148640A JP 9316759 A JP9316759 A JP 9316759A JP 31675997 A JP31675997 A JP 31675997A JP H11148640 A JPH11148640 A JP H11148640A
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fuel
fuel gas
temperature
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Kenjiro Tomita
謙治郎 富田
Osamu Eguchi
修 江口
Shinichi Ito
眞一 伊藤
Tadashi Ando
正 安藤
Kiyonobu Yoshida
清信 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液化燃料ガスを触媒燃焼させて、その熱を利
用する携帯に便利な触媒燃焼装置において、着火や触媒
燃焼への移行ができなかった場合に、これを検出して燃
料ガスを無駄に放出してしまうのを防止する。 【解決手段】 燃焼部3への燃料ガスの供給を燃料調節
部7により制御し、この燃料調節部7の開状態継続時間
を第1の計時部11で計時し、燃焼部3で燃料ガスと空
気を酸化反応させて熱を発生させ、燃焼部3の温度を温
度検知部4により検知して制御部10に入力する。制御
部10は、燃料調節部7と燃料調節部7からの燃料ガス
に着火する着火部5を制御するとともに、第1の計時部
11が所定時間以上計時した場合に燃料調節部7を閉じ
るように構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化燃料ガスを触
媒燃焼させて、その熱を利用する携帯に便利な触媒燃焼
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の触媒燃焼装置は図10に
示すように構成していた。以下、その構成について説明
する。
【0003】図に示すように、触媒25は熱伝導性の良
好な材料で形成したケース26の内面に固定している。
ケース26に設けた排気孔27と触媒25との間のケー
ス26の内面にセラミックなどの電気絶縁体28を設
け、この電気絶縁体28には着火時に火花を飛ばして触
媒25に着火する放電電極29を設けて触媒燃焼部30
を構成している。
【0004】感温フェライト31は、磁気的特性が急激
に変化するキューリ点を持ち、リング状に形成して外殻
32に固定している。磁石33は、外殻32の内面に所
定の隙間34を介して感温フェライト31に対向して設
け、感温フェライト31を吸引するもので、感温フェラ
イト31と反対側の面に弁部材35を固定している。ば
ね36は磁石33を感温フェライト31より離反する方
向に付勢している。
【0005】弁体37は、弁部材35に対向して弁ポー
ト38を設けて弁39を形成するとともに、弁ポート3
8と反対側の位置に気化燃料ガスを触媒25に向けて噴
出するノズル40を設けている。
【0006】感温フェライト31、外殻32、磁石3
3、弁部材35、ばね36、弁体37等で触媒燃焼部3
0の燃焼温度を制御する温度制御部41を構成し、外殻
32をケース26の一端の内面に圧入固定している。4
2は燃料ガス供給口である。また、触媒25とノズル4
0との間には空気を取り入れる孔43を設けている。
【0007】上記構成において動作を説明すると、燃料
ガス供給口42より燃料ガスを供給すると、燃料ガスは
感温フェライト31の中央部を通り、感温フェライト3
1と磁石33の隙間から、磁石33と外殻32との隙間
34を通過して、弁ポート38に至りノズル40より吹
き出す。この時、燃料ガスの流速により孔43から空気
が引きこまれて燃料ガスと空気の混合気となり触媒25
に供給される。
【0008】そして、放電電極29より火花を飛ばすこ
とにより、触媒25の放電電極29側に火炎を生じる。
生じた火炎により触媒25は加熱され、やがて触媒反応
を開始する。このように触媒燃焼に移行すると、火炎は
排気ガスにより自然に消滅し、その後は触媒反応により
ケース26が加熱され、その熱は外殻32も加熱する。
【0009】外殻32が加熱されることによって、外殻
32に固定された感温フェライト31を加熱し、感温フ
ェライト31の温度が組成によって決まるキューリ点に
達すると、磁石33は感温フェライト31に吸着できな
くなり、ばね36により感温フェライト31から離さ
れ、弁部材35が弁体37側へ移動して弁ポート38を
塞ぐ。
【0010】これにより燃料ガスは触媒25に供給され
なくなり、温度が低下する。感温フェライト31の温度
が低下すると、磁石33は再び感温フェライト31を吸
着し弁ポート38を開き燃料ガスを供給する。燃料ガス
が供給されると、再び触媒反応を開始する。この作用を
くり返すことで、ケース26の温度を一定に保つことが
できる。
【0011】また、このような携帯用の暖房機として、
石油系燃料をエネルギー源とした懐炉などが広く普及し
ている。しかし懐炉では、局部を暖房するだけで人体の
広い範囲を暖房することはできない。
【0012】また、バッテリーを備え電気抵抗体を内部
に分布させた暖房服やマット等が考えられているが、現
状のバッテリーでは、重さ当たりのエネルギー密度が低
く、十分な時間、十分な熱を暖房服やマットに供給でき
ないものである。また十分な時間、十分な熱を供給しよ
うとすると、バッテリーが大型で著しく重いものとなり
携帯に適さなくなってしまう。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の構成では、温度制御レベルは、始動時に燃料
ガスへの着火が確実に行われたか否かが不明であり、も
し周囲の気温や気圧の関係で着火に失敗しても使用者に
はわからず、そのまま燃料ガスを放出してしまうという
問題を有している。
【0014】また、一旦着火した場合でも、空気の混合
量や何らかの原因で触媒燃焼に移行できなかった場合も
同様に燃料ガスを無駄に放出してしまう。
【0015】さらに、着火部の操作は、使用者に任され
ているもので、着火不良や触媒燃焼移行不良の場合、使
用者が着火不良を認識し、再度着火動作を行なう必要が
あり、これらの動作不良に気がつかなければ正常な動作
を行なうことができず、不便なものであった。
【0016】そして、このような携帯用の触媒燃焼装置
の電源には電池等の小型バッテリーが便利であり、機器
の使用可能時間を長くするために機器の無駄な消費電力
を抑える必要があるという課題も有していた。
【0017】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、着火や触媒燃焼への移行ができなかった場合に、こ
れを検出して燃料ガスを無駄に放出してしまうのを防止
することを第1の目的としている。
【0018】また、触媒燃焼への移行不良の場合には自
動的に着火を行い、使い勝手を向上させることを第2の
目的としている。
【0019】さらに、機器の無駄な消費電力を抑え、小
型バッテリーでも長時間使用可能にすることを第3の目
的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第1の目的
を達成するために、燃焼部への燃料ガスの供給を燃料調
節部により制御し、この燃料調節部の開状態継続時間を
第1の計時部で計時し、燃焼部で燃料ガスと空気を酸化
反応させて熱を発生させ、燃焼部の温度を温度検知部に
より検知して制御部に入力し、燃料調節部と燃料調節部
からの燃料ガスに着火する着火部を制御するよう構成
し、制御部は第1の計時部が所定時間以上計時した場合
に燃料調節部を閉じるように構成したものである。
【0021】これにより、着火や触媒燃焼への移行が確
実に行われていない場合には、制御部により燃料調節部
を閉じることで、無駄な燃料ガスを放出するのを防止す
ることができる。
【0022】また、上記第2の目的を達成するために、
燃焼部への燃料ガスの供給を燃料調節部により制御し、
燃焼部で燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発生さ
せ、燃焼部の温度を温度検知部により検知し、温度検知
部からの出力信号を制御部に入力し、燃料調節部と燃料
調節部からの燃料ガスに着火する着火部を制御し、移行
判定部により温度検知部からの入力により触媒燃焼に移
行したことを検知し、第2の計時部により移行判定部が
制御中の動作時間を計時するように構成し、制御部は第
2の計時部が所定時間以上移行判定部の動作を計時した
場合に、再度着火部を動作させるようにしたものであ
る。
【0023】これにより、火炎燃焼から触媒燃焼への移
行が確実に行われなかった場合は、制御部が自動的に再
着火動作を行うので、確実な着火と触媒燃焼を行うこと
ができるとともに、使い勝手を向上させることができ
る。
【0024】さらに、上記第3の目的を達成するため
に、第3の計時部により機器本体に電源を供給してから
の動作時間を計時するように構成し、制御部は第3の計
時部が所定時間以上計時した場合に機器の動作を停止す
るようにしたものである。
【0025】これにより、燃料ガスがなくなったり、万
一電源を切り忘れた場合など、機器の無駄な消費電力を
抑え、小型バッテリーでも長時間使用可能にできるの
で、機器を小型化できるとともに安全性も向上させるこ
とができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、燃焼用触媒を有し燃料ガスと空気を酸化反応させて
熱を発生させる燃焼部と、この燃焼部の温度を検知する
温度検知部と、前記燃焼部への燃料ガスの供給を調節す
る燃料調節部と、この燃料調節部の開状態継続時間を計
時する第1の計時部と、前記燃料調節部から出力され前
記燃焼部に供給される燃料ガスに着火する着火部と、前
記温度検知部からの入力により前記燃料調節部と着火部
を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第1の
計時部が所定時間以上計時した場合に前記燃料調節部を
閉じるように構成したものであり、燃料調節部を介して
燃料ガスを流し続けているにも関わらず、温度検知部の
温度が上昇しないため燃料調節部を制御することなく燃
料ガスを所定時間以上流し続けている場合は、着火や触
媒燃焼への移行が確実に行われていない場合であり、こ
の場合には、制御部により燃料調節部を閉じることで、
無駄な燃料ガスを放出するのを防止することができる。
【0027】請求項2に記載の発明は、燃焼用触媒を有
し燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発生させる燃焼
部と、この燃焼部の温度を検知する温度検知部と、前記
燃焼部への燃料ガスの供給を調節する燃料調節部と、こ
の燃料調節部から出力され燃焼部に供給される燃料ガス
に着火する着火部と、前記温度検知部からの入力により
前記燃料調節部と着火部を制御する制御部と、前記温度
検知部からの入力により前記燃焼部の温度が所定の変化
をした場合に触媒燃焼への移行を判定する移行判定部
と、この移行判定部が制御中の動作時間を計時する第2
の計時部とを備え、前記制御部は、前記第2の計時部が
所定時間以上計時した場合に前記燃料調節部を閉じるよ
うに構成したものであり、火炎燃焼から触媒燃焼への移
行が確実に行われなかった場合は、第2の計時部が所定
の時間を計時している間に、温度検知部の温度が所定の
温度まで上昇しないので、触媒燃焼移行不良と判断し、
制御部により燃料調節部を閉じるので、触媒燃焼移行不
良の場合にも無駄な燃料ガスを放出するのを防止するこ
とができる。
【0028】請求項3記載の発明は、燃焼用触媒を有し
燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発生させる燃焼部
と、この燃焼部の温度を検知する温度検知部と、前記燃
焼部への燃料ガスの供給を調節する燃料調節部と、この
燃料調節部から出力され燃焼部に供給される燃料ガスに
着火する着火部と、前記温度検知部からの入力により前
記燃料調節部と着火部を制御する制御部と、前記温度検
知部からの入力により前記燃焼部の温度が所定の変化を
した場合に触媒燃焼への移行を判定する移行判定部と、
この移行判定部が制御中の動作時間を計時する第2の計
時部とを備え、前記制御部は、前記第2の計時部が所定
時間以上計時した場合に再度前記着火部を動作させるよ
うに構成したものであり、火炎燃焼から触媒燃焼への移
行が確実に行われなかった場合は、第2の計時部が所定
の時間を計時している間に、温度検知部の温度が所定の
温度まで上昇しないので触媒移行不良と判断し、制御部
が自動的に再着火動作を行うので、確実な着火と触媒燃
焼を行うことができるとともに、使い勝手を向上させる
ことができる。
【0029】請求項4記載の発明は、燃焼用触媒を有し
燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発生させる燃焼部
と、この燃焼部の温度を検知する温度検知部と、前記燃
焼部への燃料ガスの供給を調節する燃料調節部と、この
燃料調節部から出力され前記燃焼部に供給される燃料ガ
スに着火する着火部と、機器本体に電源を供給してから
の動作時間を計時する第3の計時部と、前記温度検知部
からの入力により前記燃料調節部と着火部を制御する制
御部とを備え、前記制御部は、前記第3の計時部が所定
時間以上計時した場合に機器の動作を停止するように構
成したものであり、燃料ガスがなくなったり、万一電源
を切り忘れた場合など、機器の無駄な消費電力を抑え、
小型バッテリーでも長時間使用可能にできるとともに、
機器を小型化することができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0031】(実施例1)図1および図2に示すよう
に、加熱ユニット1は、燃料ユニット2より送られてく
る燃料ガスと空気の混合ガスを酸化反応させて熱を発生
させる燃焼部3と、この燃焼部3の温度を検知する温度
検知部4と、燃料ユニット2からの燃料ガスに着火する
着火部5とで構成している。燃料ユニット2は、燃料ガ
スを貯える燃料タンク6と、燃焼部3への燃料ガスの供
給を制御する燃料調節部7と、電源スイッチ8とで構成
している。
【0032】燃焼部3は、燃料ユニット2より送られて
くる燃料ガスと空気の混合ガスを酸化反応させて熱を発
生させる。着火部5は高電圧放電あるいはヒータ等を用
いて構成し、燃料調節部7からの燃料ガスに着火する。
燃料調節部7は電磁弁等で構成し、燃料タンク6からの
燃料ガスを燃焼部3へ供給したり、あるいは遮断する。
【0033】電源ユニット9は、温度検知部4の出力信
号を入力し、燃料調節部7と着火部5を制御する制御部
10と、燃料調節部7の開状態継続時間をカウントする
第1の計時部11と、電源部12とで構成している。電
源部12は、電池などを用い、制御部10、第1の計時
部11、着火部5、燃料調節部7などを動作させる。
【0034】加熱シート13は、加熱ユニット1に取り
付け、加熱ユニット1によって加熱されて被加熱物を加
熱するもので、熱伝導性のよい金属箔や金属メッシュ、
熱伝導繊維などの熱伝導性材料により構成している。加
熱ユニット1には、空気を取り入れる吸気パイプ14と
排気ガスを放出する排気パイプ15とを連結し、吸排気
部16を通して吸排気するように構成している。
【0035】上記構成において図3を参照しながら動作
を説明すると、電源スイッチ8をオンすると、燃料調節
部7を構成する電磁弁が開いて、燃料タンク6からの燃
料ガスを燃焼部3へ供給する。これと同時に、制御部1
0は着火部5を制御して所定時間動作させ、着火部5で
発生した高電圧は放電電極17でアーク放電し、燃料ガ
スに着火する。着火部5は燃料ガスに着火させて火炎が
発生すると、動作は不要となる。発生した火炎は触媒1
8を加熱し、触媒燃焼に移行する。触媒燃焼に移行する
と、着火部5に流入するガスは排気ガスとなり、火炎は
消える。
【0036】そして、温度検知部4で燃焼部3の温度を
検知し、その検知出力を制御部10へ入力する。制御部
10は燃焼部3が所定の温度になるように、温度検知部
4からの信号を監視しながら燃料調節部7を開動/閉動
させ、加熱シート13を介して被加熱物を加熱する。
【0037】また、第1の計時部11は燃料調節部7が
開いている状態の時に計時を行い、燃料調節部7が閉じ
るたびにリセットする。そして、第1の計時部11が所
定時間以上計時した場合、すなわち燃料調節部7が所定
時間以上開いている状態が継続している場合は、制御部
10により燃料調節部7を閉じる。
【0038】このように本実施例によれば、正しく着火
ができていれば温度検知部4の温度が上昇するので、制
御部10が燃料調節部7を閉じ、閉じられた状態が続く
と温度検知部4の温度が低下してきて再度燃料調節部7
を開く。この動作が繰り返される限りは第1の計時部1
1は常にリセットされ、第1の計時部11が所定時間以
上計時することはない。
【0039】しかし、周囲の気温や気圧等の影響等の原
因で正常に着火しなかった場合は、温度検知部4の温度
が上昇しないので、制御部10は燃料調節部7をいつま
でも開いた状態にして燃料ガスを送り続けようとする。
しかし、第1の計時部11が所定時間以上を計時するの
で、燃料調節部7を閉じて無駄な燃料ガスが放出するの
を防止することができる。
【0040】なお、第1の計時部が計時する所定時間
を、正常な使用で起こりうる燃料調節部7の開状態継続
時間の長さよりも長く設定する必要があるのは言うまで
もない。
【0041】(実施例2)図4に示すように、制御部1
9は、温度検知部4からの入力により燃料調節部7と着
火部を制御する。移行判定部20は、温度検知部4から
の入力により燃焼部3の温度が所定の変化をした場合に
触媒燃焼への移行を判定する。第2の計時部21は、こ
このの移行判定部20が制御中の動作時間を計時するも
のである。制御部19は、第2の計時部21が所定時間
以上計時した場合に、燃料調節部7を閉じるように構成
している。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0042】上記構成において図5を参照しながら動作
を説明すると、電源スイッチ8をオンすると、燃料調節
部7が開いて、燃料ガスを燃焼部3へ供給する。これと
同時に、制御部19は着火部5を制御して所定時間動作
させ、燃料ガスに着火する。発生した火炎が触媒18を
加熱し、触媒燃焼に移行する。触媒燃焼に移行すると、
着火部5に流入するガスは排気ガスとなり、火炎は消え
る。
【0043】このとき、温度検知部4の温度変化は、着
火と同時に常温から火炎により温度が急激に上昇し、火
炎が消えるとともに温度が低下していき、さらに触媒燃
焼に移行したことにより緩やかに上昇する。この温度変
化を移行判定部20に入力して触媒燃焼への移行を判定
するとともに、移行判定部20が触媒燃焼への移行と判
定するまでの時間を第2の計時部21により計時する。
そして、第2の検知部21が所定時間以上を計時した場
合は、制御部19により燃料調節部7を閉じる。
【0044】このように本実施例によれば、機器の動作
環境や故障が原因で着火した火炎が触媒に移行しなかっ
た場合においても、移行判定部20により触媒燃焼への
移行をいつまでも検知できず、第2の計時部21が所定
時間以上を計時したとき、制御部19により燃料調節部
7を閉じるので、無駄な燃料ガスが放出してしまうのを
防止することができる。
【0045】(実施例3)図6に示すように、制御部2
2は、通常は温度検知部4の出力信号を入力し燃料調節
部7と着火部5を制御し、第2の計時部21が所定時間
以上を計時した場合は、再度着火動作を行うように構成
している。他の構成は上記実施例2と同じである。
【0046】上記構成において図7を参照しながら動作
を説明すると、着火から触媒燃焼移行までの温度変化を
温度検知部4からの信号により移行判定部20が検知
し、その時間を第2の計時部21が計時する。そして、
この第2の計時部21が所定時間以上を計時した場合
は、制御部22は、第2の計時部21をリセットして再
度着火動作から開始する。
【0047】このように本実施例によれば、機器の動作
環境や故障が原因で着火した火炎が触媒に移行しなかっ
た場合においても、移行判定部20により触媒燃焼への
移行をいつまでも判定できず、第2の計時部21が所定
時間以上を計時すると、制御部22は、再度着火動作か
らスタートするので、確実な着火と触媒燃焼を行うこと
ができるととに使い勝手を向上することができる。
【0048】なお、第2の計時部21により計時する所
定時間は、正常な使用で起こりうる触媒燃焼への移行ま
での時間よりも長い時間に設定する必要があるのは言う
までもない。
【0049】(実施例4)図8に示すように、第3の計
時部23は、機器本体に電源を供給してからの動作時間
を計時する。制御部24は、通常は温度検知部4の出力
信号を入力して燃料調節部7と着火部5を制御し、第3
の計時部23が所定時間以上を計時した場合は、機器の
動作を停止させるように構成している。他の構成は上記
実施例3と同じである。
【0050】上記構成において図9を参照しながら動作
を説明すると、電源スイッチ8をオンすると、第3の計
時部23が計時を開始するとともに、燃料調節部7が開
いて燃料ガスを燃焼し、制御部24は着火部5を制御し
て着火を行い、さらに着火した火炎により触媒18を加
熱し、触媒燃焼に移行する。
【0051】その後、制御部24は燃焼部3が所定の温
度になるように、温度検知部4からの信号を監視しなが
ら燃料調節部7を開動/閉動させ、加熱シート13を介
して被加熱物を加熱する。そして、第3の計時部23が
所定時間以上を計時すると、機器の動作を停止させる。
【0052】このように本実施例によれば、燃料ガスが
なくなったり万一電源を切り忘れた場合など、機器の無
駄な消費電力を抑え、小型バッテリーでも長時間使用可
能にできるとともに機器を小型化することができる。
【0053】また、この所定時間を使用者が任意に設定
できるようにすれば、使い勝手を向上させることができ
る。
【0054】なお、上記各実施例では、各計時部や各制
御部や各判断部を用いているが、これらをマイクロコン
ピュータ等を用いて1チップ化すればさらに機器を小型
化でき、処理が簡単になるのはいうまでもない。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に記載の
発明によれば、燃焼用触媒を有し燃料ガスと空気を酸化
反応させて熱を発生させる燃焼部と、この燃焼部の温度
を検知する温度検知部と、前記燃焼部への燃料ガスの供
給を調節する燃料調節部と、この燃料調節部の開状態継
続時間を計時する第1の計時部と、前記燃料調節部から
出力され前記燃焼部に供給される燃料ガスに着火する着
火部と、前記温度検知部からの入力により前記燃料調節
部と着火部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、
前記第1の計時部が所定時間以上計時した場合に前記燃
料調節部を閉じるように構成したから、着火や触媒燃焼
への移行が確実に行われていない場合には、制御部によ
り燃料調節部を閉じることで、無駄な燃料ガスを放出す
るのを防止することができる。
【0056】また、請求項2に記載の発明によれば、燃
焼用触媒を有し燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発
生させる燃焼部と、この燃焼部の温度を検知する温度検
知部と、前記燃焼部への燃料ガスの供給を調節する燃料
調節部と、この燃料調節部から出力され燃焼部に供給さ
れる燃料ガスに着火する着火部と、前記温度検知部から
の入力により前記燃料調節部と着火部を制御する制御部
と、前記温度検知部からの入力により前記燃焼部の温度
が所定の変化をした場合に触媒燃焼への移行を判定する
移行判定部と、この移行判定部が制御中の動作時間を計
時する第2の計時部とを備え、前記制御部は、前記第2
の計時部が所定時間以上計時した場合に前記燃料調節部
を閉じるように構成したから、火炎燃焼から触媒燃焼へ
の移行が確実に行われなかった場合は、第2の計時部が
所定の時間を計時している間に、温度検知部の温度が所
定の温度まで上昇しないので、触媒燃焼移行不良と判断
し、制御部により燃料調節部を閉じるので、触媒燃焼移
行不良の場合にも無駄な燃料ガスを放出するのを防止す
ることができる。
【0057】また、請求項3に記載の発明によれば、燃
焼用触媒を有し燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発
生させる燃焼部と、この燃焼部の温度を検知する温度検
知部と、前記燃焼部への燃料ガスの供給を調節する燃料
調節部と、この燃料調節部から出力され燃焼部に供給さ
れる燃料ガスに着火する着火部と、前記温度検知部から
の入力により前記燃料調節部と着火部を制御する制御部
と、前記温度検知部からの入力により前記燃焼部の温度
が所定の変化をした場合に触媒燃焼への移行を判定する
移行判定部と、この移行判定部が制御中の動作時間を計
時する第2の計時部とを備え、前記制御部は、前記第2
の計時部が所定時間以上計時した場合に再度前記着火部
を動作させるように構成したから、火炎燃焼から触媒燃
焼への移行が確実に行われなかった場合は、第2の計時
部が所定の時間を計時している間に、温度検知部の温度
が所定の温度まで上昇しないので触媒移行不良と判断
し、制御部が自動的に再着火動作を行うので、確実な着
火と触媒燃焼を行うことができるとともに、使い勝手を
向上させることができる。
【0058】また、請求項4記載の発明によれば、燃焼
用触媒を有し燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発生
させる燃焼部と、この燃焼部の温度を検知する温度検知
部と、前記燃焼部への燃料ガスの供給を調節する燃料調
節部と、この燃料調節部から出力され前記燃焼部に供給
される燃料ガスに着火する着火部と、機器本体に電源を
供給してからの動作時間を計時する第3の計時部と、前
記温度検知部からの入力により前記燃料調節部と着火部
を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第3の
計時部が所定時間以上計時した場合に機器の動作を停止
するように構成したから、燃料ガスがなくなったり、万
一電源を切り忘れた場合など、機器の無駄な消費電力を
抑え、小型バッテリーでも長時間使用可能にできるとと
もに、機器を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の触媒燃焼装置のブロッ
ク図
【図2】同触媒燃焼装置の斜視図
【図3】同触媒燃焼装置のフローチャート
【図4】本発明の第2の実施例の触媒燃焼装置のブロッ
ク図
【図5】同触媒燃焼装置のフローチャート
【図6】本発明の第3の実施例の触媒燃焼装置のブロッ
ク図
【図7】同触媒燃焼装置のフローチャート
【図8】本発明の第4の実施例の触媒燃焼装置のブロッ
ク図
【図9】同触媒燃焼装置のフローチャート
【図10】従来の触媒燃焼装置の断面図
【符号の説明】 3 燃焼部 4 温度検知部 5 着火部 7 燃料調節部 10 制御部 11 第1の計時部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 正 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 吉田 清信 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼用触媒を有し燃料ガスと空気を酸化
    反応させて熱を発生させる燃焼部と、この燃焼部の温度
    を検知する温度検知部と、前記燃焼部への燃料ガスの供
    給を調節する燃料調節部と、この燃料調節部の開状態継
    続時間を計時する第1の計時部と、前記燃料調節部から
    出力され前記燃焼部に供給される燃料ガスに着火する着
    火部と、前記温度検知部からの入力により前記燃料調節
    部と着火部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、
    前記第1の計時部が所定時間以上計時した場合に前記燃
    料調節部を閉じるように構成した触媒燃焼装置。
  2. 【請求項2】 燃焼用触媒を有し燃料ガスと空気を酸化
    反応させて熱を発生させる燃焼部と、この燃焼部の温度
    を検知する温度検知部と、前記燃焼部への燃料ガスの供
    給を調節する燃料調節部と、この燃料調節部から出力さ
    れ燃焼部に供給される燃料ガスに着火する着火部と、前
    記温度検知部からの入力により前記燃料調節部と着火部
    を制御する制御部と、前記温度検知部からの入力により
    前記燃焼部の温度が所定の変化をした場合に触媒燃焼へ
    の移行を判定する移行判定部と、この移行判定部が制御
    中の動作時間を計時する第2の計時部とを備え、前記制
    御部は、前記第2の計時部が所定時間以上計時した場合
    に前記燃料調節部を閉じるように構成した触媒燃焼装
    置。
  3. 【請求項3】 燃焼用触媒を有し燃料ガスと空気を酸化
    反応させて熱を発生させる燃焼部と、この燃焼部の温度
    を検知する温度検知部と、前記燃焼部への燃料ガスの供
    給を調節する燃料調節部と、この燃料調節部から出力さ
    れ燃焼部に供給される燃料ガスに着火する着火部と、前
    記温度検知部からの入力により前記燃料調節部と着火部
    を制御する制御部と、前記温度検知部からの入力により
    前記燃焼部の温度が所定の変化をした場合に触媒燃焼へ
    の移行を判定する移行判定部と、この移行判定部が制御
    中の動作時間を計時する第2の計時部とを備え、前記制
    御部は、前記第2の計時部が所定時間以上計時した場合
    に再度前記着火部を動作させるように構成した触媒燃焼
    装置。
  4. 【請求項4】 燃焼用触媒を有し燃料ガスと空気を酸化
    反応させて熱を発生させる燃焼部と、この燃焼部の温度
    を検知する温度検知部と、前記燃焼部への燃料ガスの供
    給を調節する燃料調節部と、この燃料調節部から出力さ
    れ前記燃焼部に供給される燃料ガスに着火する着火部
    と、機器本体に電源を供給してからの動作時間を計時す
    る第3の計時部と、前記温度検知部からの入力により前
    記燃料調節部と着火部を制御する制御部とを備え、前記
    制御部は、前記第3の計時部が所定時間以上計時した場
    合に機器の動作を停止するように構成した触媒燃焼装
    置。
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