JP3783370B2 - 触媒燃焼装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液化燃料ガスを触媒燃焼させて、その熱を利用する携帯に便利な触媒燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の触媒燃焼装置は図7に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
【0003】
図に示すように、触媒22は熱伝導性の良好な材料で形成したケース23の内面に固定している。ケース23に設けた排気孔24と触媒22との間のケース23の内面にセラミックなどの電気絶縁体25を設け、この電気絶縁体25には着火時に火花を飛ばして触媒22に着火する放電電極26を設けて触媒燃焼部27を構成している。
【0004】
感温フェライト28は、磁気的特性が急激に変化するキューリ点を持ち、リング状に形成して外殻29に固定している。磁石30は、外殻29の内面に所定の隙間31を介して感温フェライト28に対向して設け、感温フェライト28を吸引するもので、感温フェライト28と反対側の面に弁部材32を固定している。ばね33は磁石30を感温フェライト28より離反する方向に付勢している。
【0005】
弁体34は、弁部材32に対向して弁ポート35を設けて弁36を形成するとともに、弁ポート35と反対側の位置に気化燃料ガスを触媒22に向けて噴出するノズル37を設けている。
【0006】
感温フェライト28、外殻29、磁石30、弁部材32、ばね33、弁体34等で燃焼部27の燃焼温度を制御する温度制御部38を構成し、外殻29をケース23の一端の内面に圧入固定している。39は燃料ガス供給口である。また、触媒22とノズル37との間には空気を取り入れる孔40を設けている。
【0007】
上記構成において動作を説明すると、燃料ガス供給口39より燃料ガスを供給すると、燃料ガスは感温フェライト28の中央部を通り、感温フェライト28と磁石30の隙間から、磁石30と外殻29との隙間31を通過して、弁ポート35に至りノズル37より吹き出す。この時、燃料ガスの流速により孔40から空気が引きこまれて燃料ガスと空気の混合気となり触媒22に供給される。
【0008】
そして、放電電極26より火花を飛ばすことにより、触媒22の放電電極26側に火炎を生じる。生じた火炎により触媒22は加熱され、やがて触媒反応を開始する。触媒22が触媒反応を開始することにより、火炎には排気ガスしか来なくなり、自然に消滅する。触媒反応によりケース23が加熱され、その熱は外殻29も加熱する。
【0009】
外殻29が加熱されることによって、外殻29に固定された感温フェライト28を加熱し、感温フェライト28の温度が組成によって決まるキューリ点に達すると、磁石30は感温フェライト28に吸着できなくなり、ばね33により感温フェライト28から離され、弁部材32が弁体34側へ移動して弁ポート35を塞ぐ。
【0010】
これにより燃料ガスは触媒22に供給されなくなり、温度が低下する。感温フェライト28の温度が低下すると、磁石30は再び感温フェライト28を吸着し弁ポート35を開き燃料ガスを供給する。燃料ガスが供給されると、再び触媒反応を開始する。この作用をくり返すことで、ケース23の温度を一定に保つことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の構成では、温度制御レベルは、感温フェライト28の材料で決定される1点のみであり、使用に際して温度が高すぎた場合、あるいは低すぎた場合、温度を下げたり、あるいは高く設定したりということができず、温度設定の自由度がなく、使いにくいものであった。
【0012】
また、着火部の操作は、使用者に任されているもので、着火不良の場合、使用者が着火不良を認識し、再度着火動作を行なう必要があり、この着火不良に気がつかなければ正常な動作を行なうことができず、不便なものであった。
【0013】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、燃焼部の温度を使用者の希望の温度に自由に設定可能とし、また、着火時に着火不良の場合、これを検出して再度着火部を動作させるよう制御し、確実に着火動作できるようにすることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、燃焼部への燃料ガスの供給を燃料調節部により制御し、燃焼部で燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発生させ、燃焼部の温度を温度検知部により検知し、温度検知部の出力信号と設定部の出力信号を制御部に入力し、燃料調節部と燃料調節部からの燃料ガスに着火する着火部を制御するよう構成し、制御部は、複数の温度制御レベルを有し、燃焼部の温度を所定の温度に設定する設定部の出力信号で、複数の温度制御レベルのうちいずれかの温度制御レベルを選定するよう構成したものである。
【0015】
これにより、燃焼部の温度を使用者の希望の温度に自由に設定することができ、また、着火時に着火不良の場合、温度検知部の出力信号により着火不良を検出して再度着火部を動作させるよう制御することで、確実に着火動作をすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発生させる燃焼部と、この燃焼部の温度を検知する温度検知部と、前記燃焼部への燃料ガスの供給を制御する燃料調節部と、この燃料調節部からの燃料ガスに着火する着火部と、前記燃焼部の温度を所定の温度に設定する設定部と、前記温度検知部の出力信号と前記設定部の出力信号を入力し前記燃料調節部と前記着火部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、複数の温度制御レベルを有し、前記設定部の出力信号で前記複数の温度制御レベルのうちいずれかの温度制御レベルを選定するよう構成したものであり、設定部の信号により、制御部の複数の温度制御レベルのうち希望の温度制御レベルを選定し、燃焼部の温度を検知する温度検知部からの入力信号がこの選定した温度制御レベルに対して高いか、あるいは低いか判定し、その判定信号によって燃料調節部を駆動し、燃焼部を希望の温度で温度制御することができる。また、燃焼部の温度を検知する温度検知部の出力を制御部に入力しているので、制御部は、着火部が動作しているのに温度上昇がない場合は、着火不良と判断して再度着火部を駆動し、確実に着火動作をすることができる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、設定部は制御部と分離し、設定部を一つの筐体に実装したものであり、設定部だけを手元に置くことができ、温度制御レベルの設定変更を自由に行うことができ、使い勝手を向上することができる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、制御部は電源を投入すると、最も高い温度制御レベルで燃焼部を温度制御するよう構成したものであり、設定部を操作することなく、通常、最もよく使用する最も高い温度制御レベルに設定されるようになり、温度設定の利便性を高めることができる。
【0019】
請求項4に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、制御部は各温度制御レベルの使用頻度を記憶する第1の記憶部を有し、電源を投入すると最も使用頻度の高い温度制御レベルで燃焼部を温度制御するよう構成したものであり、設定部を操作することなく、各使用者それぞれの最もよく使用する温度制御レベルに設定されるようになり、さらに温度設定の利便性を高めることができる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、制御部は前回設定した温度制御レベルを記憶する第2の記憶部を有し、電源を投入すると前回設定した温度制御レベルで燃焼部を温度制御するよう構成したものであり、設定部を操作することなく、使用者が前回設定した温度制御レベルで、今回も設定されるようになり、さらに温度設定の利便性を高めることができる。
【0021】
請求項6に記載の発明は、上記請求項1〜5に記載の発明において、設定部は、常開接点をもつスイッチまたは常閉接点をもつスイッチを有し、制御部は前記スイッチの操作時の電圧変化を受け付けて設定を変えたと認識するよう構成したものであり、設定部と制御部の信号伝送が切れたとき、切れる前に設定した温度制御レベルで温度制御動作をすることができる。
【0022】
請求項7に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、制御部は、燃料調節部を遮断し燃焼部に燃料ガスの供給を停止する「切り」の設定を有するものであり、設定部の操作により、燃料ガスの供給を停止することができ、さらに温度設定の利便性を高めることができる。
【0023】
請求項8に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、制御部は計時部を有し、この計時部は「切り」設定と同時に計時を開始し、所定時間切り設定の時間を計時すると、制御部は燃料調節部、着火部、制御部の動作を停止するよう構成したものであり、「切り」設定で即時に燃料調節部、着火部、制御部の動作を停止させるのではなく、「切り」設定を所定時間継続して、その所定時間経過後、燃料調節部、着火部、制御部の動作を停止させることにより、設定を「切り」設定にしてから温度設定する場合、着火部の動作等を停止させて、また再スタートさせることなく、スムーズな温度設定が可能となる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0025】
(実施例1)
図1および図2に示すように、加熱ユニット1は、燃料ユニット2より送られてくる燃料ガスと空気の混合ガスを酸化反応させて熱を発生させる燃焼部3と、この燃焼部3の温度を検知する温度検知部4と、燃料ユニット2からの燃料ガスに着火する着火部5とで構成している。燃料ユニット2は、燃料ガスを貯える燃料タンク6と、燃焼部3への燃料ガスの供給を制御する燃料調節部7と、電源スイッチ8とで構成している。
【0026】
燃焼部3は、燃料ユニット2より送られてくる燃料ガスと空気の混合ガスを酸化反応させて熱を発生させる。着火部5は高電圧放電あるいはヒータ等を用いて構成し、燃料調節部7からの燃料ガスに着火する。燃料調節部7は電磁弁等で構成し、燃料タンク6からの燃料ガスを燃焼部3へ供給したり、あるいは遮断する。
【0027】
電源ユニット9は、温度検知部4の出力信号と設定部10の出力信号を入力し、燃料調節部7と着火部5を制御する制御部11と、電源部12とで構成している。制御部11は、複数の温度制御レベルを有し、設定部10の出力信号で複数の温度制御レベルのうち、いずれかの温度制御レベルを選定するよう構成している。電源部12は、電池などを用い、制御部11、着火部5、燃料調節部7などを動作させる。
【0028】
設定部10は、ケーブル13で制御部6と接続され、設定スイッチ14の出力を制御部11へ入力し、予め制御部11に持たせた複数の温度制御レベルの内、希望の温度制御レベルを設定する。表示部15は、発光ダイオードなどの表示素子で構成し、設定スイッチ14で設定した温度制御レベルを表示する。
【0029】
表示部15は、設定した温度制御レベルに相当する表示素子が点灯し、どの温度制御レベルにあるかを知らせる。制御部11の予め設定した温度制御レベルを燃焼部3の温度が高い「高」温設定、中程度の「中」温設定、低い温度の「低」温設定、機器の動作を停止する「切り」設定の4モードとし、これを設定スイッチ14で切り替える。
【0030】
加熱シート16は、加熱ユニット1に取り付け、加熱ユニット1によって加熱されて被加熱物を加熱するもので、熱伝導性のよい金属箔や金属メッシュ、熱伝導繊維などの熱伝導性材料により構成している。加熱ユニット1には、空気を取り入れる吸気パイプ17と排気ガスを放出する排気パイプ18とを連結し、吸排気部19を通して吸排気するように構成している。
【0031】
上記構成において動作を説明すると、電源スイッチ8をオンすると、燃料調節部7を構成する電磁弁が開いて、燃料タンク6からの燃料ガスを燃焼部3へ供給する。これと同時に、制御部11は着火部5を制御して所定時間動作させ、着火部5で作られた高電圧は放電電極20でアーク放電し、燃料ガスに着火する。着火部5は燃料ガスに着火させて火炎が発生すると、動作は不要となる。発生した火炎は触媒部21を加熱し、触媒燃焼に移行する。触媒燃焼に移行すると、着火部5に流入するガスは排気ガスとなり、火炎は消える。
【0032】
温度検知部4で燃焼部3の温度を検知し、その検知出力を制御部11へ入力する。制御部11は温度検知部4の出力と、設定部10で設定された温度検知レベルとを比較し、その比較出力を燃料調節部7に出力し、燃焼部3を希望の温度で温度制御を行い、加熱シート16を介して被加熱物を加熱する。
【0033】
また、制御部11は動作開始時に着火部5を所定時間動作させ、温度検知部4の出力により、着火部5が動作しているにもかかわらず、所定の温度上昇が得られないとき、着火不良が起こったと判断し、再度着火部5を動作させる。
【0034】
このように本実施例によれば、制御部11は、設定部10の出力信号で複数の温度制御レベルの内、いずれかの温度制御レベルを選定するよう構成したので、温度検知部4からの入力信号がこの選定した温度制御レベルに対して高いか、あるいは低いか判定し、その判定信号によって燃料調節部7を駆動し、燃焼部3を希望の温度で温度制御することができる。また、制御部11は、着火部5が動作しているのに温度上昇がない場合は、着火不良と判断して再度着火部5を駆動し、確実に着火動作をすることができる。
【0035】
また、設定部10は制御部11と分離し、設定部10を一つの筐体に実装したので、設定部10だけを手元に置くことができ、温度制御レベルの設定変更を自由に行うことができ、使い勝手を向上することができる。
【0036】
また、設定部10はケーブル13で制御部11と接続しているため、設定部10は衣類等に装着した加熱ユニット1、燃料ユニット2、電源ユニット9と離して設定でき、設定温度を変えるため、設定部10を操作するのに非常に便利である。
【0037】
なお、本実施例では、ケーブル13で設定部10と制御部11とを接続しているが、電波、赤外線、超音波等を用いてコードレスで接続してもよい。
【0038】
(実施例2)
図1の制御部11は、電源スイッチ8を投入すると、最も高い温度制御レベル、すなわち「高」温設定で燃焼部3を温度制御するよう構成している。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0039】
上記構成において図3を参照しながら動作を説明すると、電源スイッチ8を投入すると、制御部11は通常最もよく使用する高温の温度制御レベルになる。この高温設定から設定スイッチ14を押すことにより中温設定となり、中温設定で温度制御を行なう。
【0040】
また、設定スイッチ14を押すと低温設定となり、低温設定で温度制御を行なう。再度設定スイッチ14を押すと切り設定となり、切り設定の動作となる。再度設定スイッチ14を押すと高温設定となり、最初の動作モードに戻る。すなわち、設定スイッチ14を押すことにより、動作モードは高温設定→中温設定→低温設定→切り設定→高温設定と繰り返す。
【0041】
したがって、電源スイッチ8を投入すると、設定スイッチ16を操作することなく、制御部11は通常最もよく使用する高温の温度制御レベルになり、使用者は設定部14に触れることなく、通常、使用する温度制御レベルで加熱することができ、温度設定の利便性を高めることができる。
【0042】
なお、本実施例では、電源スイッチ8を投入すると、最も高い温度制御レベルで燃焼部3を温度制御するよう構成しているが、制御部11に各温度制御レベルの使用頻度を記憶する第1の記憶部(図示せず)を設け、電源を投入すると最も使用頻度の高い温度制御レベルで燃焼部3を温度制御するよう構成することにより、設定部10を操作することなく、各使用者それぞれの最もよく使用する温度制御レベルに設定されるようになり、さらに温度設定の利便性を高めることができる。
【0043】
また、制御部11に前回設定した温度制御レベルを記憶する第2の記憶部(図示せず)を設け、電源を投入すると前回設定した温度制御レベルで燃焼部3を温度制御するよう構成することにより、設定部10を操作することなく、使用者が前回設定した温度制御レベルで、今回も設定されるようになり、さらに温度設定の利便性を高めることができる。
【0044】
(実施例3)
図4に示すように、Eは電源で、SWは設定部10を構成するスイッチ14で常開接点を持ち、このスイッチSWを押すと接点は閉となり、設定部10の出力電圧は電源電圧Eとなる。ICはマイクロコンピュータ等の集積回路である。R2は設定部10の出力電圧を確定する抵抗である。抵抗R1及びコンデンサC1,C2は、設定部10と制御部11とが離れているため、ノイズがICに入力されやすいが、このノイズを除去するためのノイズフィルタを構成している。
【0045】
図5に設定部10のスイッチSWを操作したときのICへの入力電圧Vinを示す。V1はスイッチSWを操作していないときで、スイッチSWを押すと、入力電圧はV2となり、離すとまたV1となる。制御部11を構成するICは、入力電圧VinがV1からV2に変化したことを検知して、スイッチSWを押したことを検知する。設定部10と制御部11の接続が切れたときには、VinはV1に固定したままとなり、スイッチSWを操作していないと判断し、設定レベルを固定した温度制御を行う。
【0046】
このように設定部10にはスイッチのみを搭載し、制御部11に入力を確定する抵抗を搭載することで、設定部10から制御部11へ信号を送る信号伝送線、例えばケーブルなどがなんらかの事故で断線しても、設定部10のスイッチSWを操作せずに設定する温度制御レベルで動作が可能である。
【0047】
(実施例4)
図1の制御部11は、燃料調節部7を遮断して、燃焼部3に燃料ガスの供給を停止する「切り」を設定可能とするとともに、計時部(図示せず)を有し、この計時部は「切り」設定と同時に計時を開始し、所定時間切り設定の時間を計時すると、制御部11は燃料調節部7、着火部5、制御部11の動作を停止するよう構成している。他の構成は上記実施例1〜3と同じである。
【0048】
上記構成において図6を参照しながら動作を説明すると、設定部10を切り設定すると、燃料調節部7をオフして燃料ガスを遮断する。また、切り設定と同時に制御部11に設けた計時部が時間の計時を開始し、所定時間計時してから着火部5、制御部11などの動作を停止させる。所定時間計時する前に設定スイッチSWを押すと、温度制御レベルが高温の温度設定となり、高設定の温度制御が開始される。
【0049】
これは、例えば温度制御レベルを中設定から高設定に変える場合、スイッチSWの操作で中→低→切り→高となり」切り」設定を通過するため、このとき着火部4、制御部11を停止させていては再度着火動作から始まり不都合なためである。
【0050】
このように、制御部11に複数の温度制御レベルと切りのレベルをもたせ、機器を停止するときには、電源スイッチ8で停止するだけでなく、設定部10での操作でも停止することができ、利便性を高めることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発生させる燃焼部と、この燃焼部の温度を検知する温度検知部と、前記燃焼部への燃料ガスの供給を制御する燃料調節部と、この燃料調節部からの燃料ガスに着火する着火部と、前記燃焼部の温度を所定の温度に設定する設定部と、前記温度検知部の出力信号と前記設定部の出力信号を入力し前記燃料調節部と前記着火部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、複数の温度制御レベルを有し、前記設定部の出力信号で前記複数の温度制御レベルのうちいずれかの温度制御レベルを選定するよう構成したから、設定部の信号により、制御部の複数の温度制御レベルのうち希望の温度制御レベルを選定し、燃焼部を希望の温度で温度制御することができ、また、燃焼部の温度を検知する温度検知部の出力を制御部に入力しているので、制御部は、着火部が動作しているのに温度上昇がない場合は、着火不良と判断して再度着火部を駆動し、確実に着火動作をすることができる。
【0052】
また、請求項2に記載の発明によれば、設定部は制御部と分離し、設定部を一つの筐体に実装したから、設定部だけを手元に置くことができ、温度制御レベルの設定変更を自由に行うことができ、使い勝手を向上することができる。
【0053】
また、請求項3に記載の発明によれば、制御部は電源を投入すると、最も高い温度制御レベルで燃焼部を温度制御するよう構成したから、設定部を操作することなく、通常、最もよく使用する最も高い温度制御レベルに設定されるようになり、温度設定の利便性を高めることができる。
【0054】
また、請求項4に記載の発明によれば、制御部は各温度制御レベルの使用頻度を記憶する第1の記憶部を有し、電源を投入すると最も使用頻度の高い温度制御レベルで燃焼部を温度制御するよう構成したから、設定部を操作することなく、各使用者それぞれの最もよく使用する温度制御レベルに設定され、温度設定の利便性を高めることができる。
【0055】
また、請求項5に記載の発明によれば、制御部は前回設定した温度制御レベルを記憶する第2の記憶部を有し、電源を投入すると前回設定した温度制御レベルで燃焼部を温度制御するよう構成したから、設定部を操作することなく、使用者が前回設定した温度制御レベルで今回も設定され、さらに温度設定の利便性を高めることができる。
【0056】
また、請求項6に記載の発明によれば、設定部は、常開接点をもつスイッチまたは常閉接点をもつスイッチを有し、制御部は前記スイッチの操作時の電圧変化を受け付けて設定を変えたと認識するよう構成したから、設定部と制御部の信号伝送が切れたとき、切れる前に設定した温度制御レベルで温度制御動作をすることができる。
【0057】
また、請求項7に記載の発明によれば、制御部は、燃料調節部を遮断し燃焼部に燃料ガスの供給を停止する「切り」の設定を有するから、設定部の操作により、燃料ガスの供給を停止することができ、さらに温度設定の利便性を高めることができる。
【0058】
また、請求項8に記載の発明によれば、制御部は計時部を有し、この計時部は「切り」設定と同時に計時を開始し、所定時間切り設定の時間を計時すると、制御部は燃料調節部、着火部、制御部の動作を停止するよう構成したから、「切り」設定で即時に燃料調節部、着火部、制御部の動作を停止させるのではなく、「切り」設定を所定時間継続して、その所定時間経過後、燃料調節部、着火部、制御部の動作を停止させることにより、設定を「切り」設定にしてから温度設定する場合、着火部の動作等を停止させて、また再スタートさせることなく、スムーズな温度設定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の触媒燃焼装置のブロック図
【図2】同触媒燃焼装置の斜視図
【図3】本発明の第2の実施例の触媒燃焼装置のフローチャート
【図4】本発明の第3の実施例の触媒燃焼装置の要部回路図
【図5】同触媒燃焼装置の設定部から制御部のICへの入力電圧波形図
【図6】本発明の第4の実施例の触媒燃焼装置のフローチャート
【図7】従来の触媒燃焼装置の要部断面図
【符号の説明】
3 燃焼部
4 温度検知部
5 着火部
7 燃料調節部
10 設定部
11 制御部
Claims (8)
- 燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発生させる燃焼部と、この燃焼部の温度を検知する温度検知部と、前記燃焼部への燃料ガスの供給を制御する燃料調節部と、この燃料調節部からの燃料ガスに着火する着火部と、前記燃焼部の温度を所定の温度に設定する設定部と、前記温度検知部の出力信号と前記設定部の出力信号を入力し前記燃料調節部と前記着火部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、複数の温度制御レベルを有し、前記設定部の出力信号で前記複数の温度制御レベルのうちいずれかの温度制御レベルを選定するよう構成した触媒燃焼装置。
- 設定部は制御部と分離し、設定部を一つの筐体に実装した請求項1記載の触媒燃焼装置。
- 制御部は電源を投入すると、最も高い温度制御レベルで燃焼部を温度制御するよう構成した請求項1記載の触媒燃焼装置。
- 制御部は各温度制御レベルの使用頻度を記憶する第1の記憶部を有し、電源を投入すると最も使用頻度の高い温度制御レベルで燃焼部を温度制御するよう構成した請求項1記載の触媒燃焼装置。
- 制御部は前回設定した温度制御レベルを記憶する第2の記憶部を有し、電源を投入すると前回設定した温度制御レベルで燃焼部を温度制御するよう構成した請求項1記載の触媒燃焼装置。
- 設定部は、常開接点をもつスイッチまたは常閉接点をもつスイッチを有し、制御部は前記スイッチの操作時の電圧変化を受け付けて設定を変えたと認識するよう構成した請求項1〜5のいずれか1項に記載の触媒燃焼装置。
- 制御部は、燃料調節部を遮断し燃焼部に燃料ガスの供給を停止する「切り」の設定を有する請求項1記載の触媒燃焼装置。
- 制御部は計時部を有し、この計時部は「切り」設定と同時に計時を開始し、所定時間切り設定の時間を計時すると、制御部は燃料調節部、着火部、制御部の動作を停止するよう構成した請求項1記載の触媒燃焼装置。
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