JPH11147968A - 熱可塑性樹脂発泡シート及びその製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂発泡シート及びその製造方法Info
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- JPH11147968A JPH11147968A JP10076735A JP7673598A JPH11147968A JP H11147968 A JPH11147968 A JP H11147968A JP 10076735 A JP10076735 A JP 10076735A JP 7673598 A JP7673598 A JP 7673598A JP H11147968 A JPH11147968 A JP H11147968A
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- Japan
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- thermoplastic resin
- sheet
- thickness
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Molding Of Porous Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 発泡剤残存量が低いレベルにおいても充分に
目標2次厚みが確保可能であり,原反ライフも長く,成
形品強度も高い熱可塑性樹脂発泡シート及びその製造方
法を提供すること。 【解決手段】 溶融発泡性熱可塑性樹脂を押出機により
押出して発泡させてなる熱可塑性樹脂の発泡シートであ
って,押出方向に直交する厚み方向の断面における,表
裏の各表面層からそれぞれT=0.1mmを除いた本体
部分10において,該本体部分における上記押出方向に
直交する巾方向の平均気泡径をL1(μm),同様に厚
み方向の平均気泡径をL2(μm),一方発泡シート全
体の平均肉厚をα(mm),坪量をβ(g/m2 )と
し,(L1/L2)+0.74・α−0.0043・β
=nとした時に,3.1≦n≦4.5の関係が成立する
こと。
目標2次厚みが確保可能であり,原反ライフも長く,成
形品強度も高い熱可塑性樹脂発泡シート及びその製造方
法を提供すること。 【解決手段】 溶融発泡性熱可塑性樹脂を押出機により
押出して発泡させてなる熱可塑性樹脂の発泡シートであ
って,押出方向に直交する厚み方向の断面における,表
裏の各表面層からそれぞれT=0.1mmを除いた本体
部分10において,該本体部分における上記押出方向に
直交する巾方向の平均気泡径をL1(μm),同様に厚
み方向の平均気泡径をL2(μm),一方発泡シート全
体の平均肉厚をα(mm),坪量をβ(g/m2 )と
し,(L1/L2)+0.74・α−0.0043・β
=nとした時に,3.1≦n≦4.5の関係が成立する
こと。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は,目標2次厚みが確保でき,成形
品強度も高い熱可塑性樹脂発泡シートおよびその製造方
法に関する。
品強度も高い熱可塑性樹脂発泡シートおよびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来技術】スチレン系樹脂発泡シートは,その優れた
熱成形性,美粧性,緩衝性を有し,更に軽量でありコス
トが安いことから,食品容器等に大量に使用されてい
る。
熱成形性,美粧性,緩衝性を有し,更に軽量でありコス
トが安いことから,食品容器等に大量に使用されてい
る。
【0003】スチレン系樹脂発泡シートは,押出機でス
チレン系樹脂を溶融し,これに発泡剤及び気泡調整核剤
を添加し,更に必要に応じて分散助剤として高級脂肪酸
金属塩や,流動パラフィン等の潤滑剤を添加して押出発
泡させる方法などによって製造されている。そして,上
記発泡シートは,真空成形等の2次成形により最終的な
製品形状に成形加工される。
チレン系樹脂を溶融し,これに発泡剤及び気泡調整核剤
を添加し,更に必要に応じて分散助剤として高級脂肪酸
金属塩や,流動パラフィン等の潤滑剤を添加して押出発
泡させる方法などによって製造されている。そして,上
記発泡シートは,真空成形等の2次成形により最終的な
製品形状に成形加工される。
【0004】ところで,上記発泡シート中の発泡剤は,
製造後徐々に逸散する。そのため,真空成形等の2次成
形に適する発泡剤残量となるように,適当な養生期間を
経た後,トレイ等の容器に成形加工される。そして,安
定した2次成形性を得るには,発泡シート中に発泡剤が
適当量残存していることが必要である。
製造後徐々に逸散する。そのため,真空成形等の2次成
形に適する発泡剤残量となるように,適当な養生期間を
経た後,トレイ等の容器に成形加工される。そして,安
定した2次成形性を得るには,発泡シート中に発泡剤が
適当量残存していることが必要である。
【0005】もしも,発泡剤の残存量が少ないと2次成
形時に目的とする厚み(以降,目標2次厚みと称する)
が維持できず,成形品の強度不足や賦形性(型の再現性
不良)の低下を生じ易い。また,発泡剤の残存量が多過
ぎると成形品の収縮や反り,及び表面荒れ等の成形異常
を来す。
形時に目的とする厚み(以降,目標2次厚みと称する)
が維持できず,成形品の強度不足や賦形性(型の再現性
不良)の低下を生じ易い。また,発泡剤の残存量が多過
ぎると成形品の収縮や反り,及び表面荒れ等の成形異常
を来す。
【0006】従来,発泡剤がイソブタン比率50重量%
以下の工業用ブタンにあっては,発泡剤の逸散速度が速
く,発泡シートが目標2次厚み以下とならず,成形でき
る最大熟成期間(以降,原反ライフと称する)が短かい
という問題があった。また,原反ライフ延長のために押
出時の発泡剤添加量を増加させると,それに起因して,
気泡の形成不良によるシート外観の不良が発生する。一
方,これを回避するには,より低温度における押出成形
が必要となり,押出生産性の大巾な低下を招くという問
題がある。
以下の工業用ブタンにあっては,発泡剤の逸散速度が速
く,発泡シートが目標2次厚み以下とならず,成形でき
る最大熟成期間(以降,原反ライフと称する)が短かい
という問題があった。また,原反ライフ延長のために押
出時の発泡剤添加量を増加させると,それに起因して,
気泡の形成不良によるシート外観の不良が発生する。一
方,これを回避するには,より低温度における押出成形
が必要となり,押出生産性の大巾な低下を招くという問
題がある。
【0007】そこで,原反ライフ延長のために,従来,
発泡剤として使用されるブタンのイソブタン比率をあ
げ,発泡剤の逸散速度を遅くする方法が提案(特公平5
−42977号及び特開平7−165969号)されて
いる。
発泡剤として使用されるブタンのイソブタン比率をあ
げ,発泡剤の逸散速度を遅くする方法が提案(特公平5
−42977号及び特開平7−165969号)されて
いる。
【0008】
【解決しようとする課題】しかしながら,特開平7−1
65969号公報にも明記されている通り,発泡シート
中に残存している発泡剤量が多い間は,発泡剤の可塑化
作用により,熱成形して得られる成形品に表面荒れが発
生する。そのため,発泡シートは,その製造から一定期
間は事実上成形することができない。それ故,原反ライ
フが長くなる利点はあるが,その反面,成形が可能とな
るのに必要な熟成期間(以降,初期熟成と称す)を長く
とる必要が生じる。また,イソブタン比率を上げるとコ
ストが高くなるという問題がある。
65969号公報にも明記されている通り,発泡シート
中に残存している発泡剤量が多い間は,発泡剤の可塑化
作用により,熱成形して得られる成形品に表面荒れが発
生する。そのため,発泡シートは,その製造から一定期
間は事実上成形することができない。それ故,原反ライ
フが長くなる利点はあるが,その反面,成形が可能とな
るのに必要な熟成期間(以降,初期熟成と称す)を長く
とる必要が生じる。また,イソブタン比率を上げるとコ
ストが高くなるという問題がある。
【0009】本発明者等は,上記の問題を解決すべく鋭
意研究した結果,発泡シートの気泡構造と,発泡シート
の単位面積当りの重量である坪量と,厚みの関係を特定
することによって,2次厚みに対する発泡剤残量の依存
性の低い発泡シートを得ることができることを見出し本
発明をなすに至った。
意研究した結果,発泡シートの気泡構造と,発泡シート
の単位面積当りの重量である坪量と,厚みの関係を特定
することによって,2次厚みに対する発泡剤残量の依存
性の低い発泡シートを得ることができることを見出し本
発明をなすに至った。
【0010】本発明は,発泡剤残存量が低いレベルにお
いても充分に目標2次厚みが確保可能であり,原反ライ
フも長く,成形品強度も高い熱可塑性樹脂発泡シート及
びその製造方法を提供しようとするものである。
いても充分に目標2次厚みが確保可能であり,原反ライ
フも長く,成形品強度も高い熱可塑性樹脂発泡シート及
びその製造方法を提供しようとするものである。
【0011】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,溶融発泡
性熱可塑性樹脂を押出機により押出して発泡させてなる
熱可塑性樹脂の発泡シートであって,押出方向に直交す
る厚み方向の断面における,表裏の各表面層からそれぞ
れ0.1mmを除いた本体部分において,該本体部分に
おける押出方向に直交する巾方向の平均気泡径をL1
(μm),同様に厚み方向の平均気泡径をL2(μm)
とし,一方,上記発泡シート全体の平均肉厚をα(m
m),坪量をβ(g/m2 )とし,(L1/L2)+
0.74・α−0.0043・β=nとした時に,3.
1≦n≦4.5の関係が成立することを特徴とする熱可
塑性樹脂発泡シートである。
性熱可塑性樹脂を押出機により押出して発泡させてなる
熱可塑性樹脂の発泡シートであって,押出方向に直交す
る厚み方向の断面における,表裏の各表面層からそれぞ
れ0.1mmを除いた本体部分において,該本体部分に
おける押出方向に直交する巾方向の平均気泡径をL1
(μm),同様に厚み方向の平均気泡径をL2(μm)
とし,一方,上記発泡シート全体の平均肉厚をα(m
m),坪量をβ(g/m2 )とし,(L1/L2)+
0.74・α−0.0043・β=nとした時に,3.
1≦n≦4.5の関係が成立することを特徴とする熱可
塑性樹脂発泡シートである。
【0012】本発明において最も注目すべきことは,上
記特定の本体部分における上記巾方向,厚み方向の平均
気泡径L1,L2と,上記平均肉厚α,坪量βによって
算出されるn値が上記範囲を満足することにある。ここ
に,坪量βとは発泡シートの単位m2 当りの重量(g
r)である。本発明によれば,発泡剤残存量が低いレベ
ルにおいても充分に目標2次厚みが確保可能であり,原
反ライフも長く,成形品強度も高い熱可塑性樹脂発泡シ
ートを提供することができる。
記特定の本体部分における上記巾方向,厚み方向の平均
気泡径L1,L2と,上記平均肉厚α,坪量βによって
算出されるn値が上記範囲を満足することにある。ここ
に,坪量βとは発泡シートの単位m2 当りの重量(g
r)である。本発明によれば,発泡剤残存量が低いレベ
ルにおいても充分に目標2次厚みが確保可能であり,原
反ライフも長く,成形品強度も高い熱可塑性樹脂発泡シ
ートを提供することができる。
【0013】本発明において,上記熱可塑性樹脂として
は,スチレン系樹脂,ポリエチレン系樹脂,ポリプロピ
レン系樹脂などがある。上記スチレン系樹脂としては,
スチレン系単量体,即ちスチレン,α−メチルスチレ
ン,P−メチルスチレンなどの1種又は2種以上を重合
させたものを用いることができる。また,その重合時
に,他のモノマー,例えばアクリル酸,メタクリル酸,
アクリロニトリルなどを併用して,共重合させたものも
用いることができる。
は,スチレン系樹脂,ポリエチレン系樹脂,ポリプロピ
レン系樹脂などがある。上記スチレン系樹脂としては,
スチレン系単量体,即ちスチレン,α−メチルスチレ
ン,P−メチルスチレンなどの1種又は2種以上を重合
させたものを用いることができる。また,その重合時
に,他のモノマー,例えばアクリル酸,メタクリル酸,
アクリロニトリルなどを併用して,共重合させたものも
用いることができる。
【0014】更に,ポリブタジエンゴム,ポリイソプレ
ンゴム,スチレン・ブタジエン共重合体ゴムなどのゴム
成分の存在下に,スチレン,α−メチルスチレン,P−
メチルスチレンなどの1種又は2種以上を重合させるこ
とによって製造されるゴム変性スチレン系樹脂を単独で
用いることができる。更には,上記ゴム変性スチレン系
樹脂とスチレン系樹脂との混合物,及びスチレンブタジ
エンブロック共重合体又はその水添物等の熱可塑性エラ
ストマーとスチレン系樹脂との混合物を使用することも
できる。
ンゴム,スチレン・ブタジエン共重合体ゴムなどのゴム
成分の存在下に,スチレン,α−メチルスチレン,P−
メチルスチレンなどの1種又は2種以上を重合させるこ
とによって製造されるゴム変性スチレン系樹脂を単独で
用いることができる。更には,上記ゴム変性スチレン系
樹脂とスチレン系樹脂との混合物,及びスチレンブタジ
エンブロック共重合体又はその水添物等の熱可塑性エラ
ストマーとスチレン系樹脂との混合物を使用することも
できる。
【0015】そして,請求項2に記載の発明のように,
熱可塑性樹脂としてスチレン系樹脂を用いることが好ま
しい。この場合には,発泡剤の高い保持性があり,原反
ライフの長い,より成形品強度の強い優れた食品包装容
器(例えばトレイ)を得ることができる点で顕著な効果
を有する。
熱可塑性樹脂としてスチレン系樹脂を用いることが好ま
しい。この場合には,発泡剤の高い保持性があり,原反
ライフの長い,より成形品強度の強い優れた食品包装容
器(例えばトレイ)を得ることができる点で顕著な効果
を有する。
【0016】発泡剤としては,揮発性発泡剤,例えばプ
ロパン,n−ブタン,i−ブタン,n−ペンタン,i−
ペンタン等の揮発性炭化水素の1種又は2種以上の混合
体,及び,炭酸ガス,窒素等の無機ガス等を用いること
ができる。2次成形性及びコスト面に優れたイソブタン
比率(混合ブタン中におけるイソブタンの割合)50重
量%以下の工業用ブタンの使用が好ましい。この場合,
イソブタン比率の下限は,2次成形に必要な最小限の発
泡剤残量を維持する点より15重量%とすることが好ま
しい。
ロパン,n−ブタン,i−ブタン,n−ペンタン,i−
ペンタン等の揮発性炭化水素の1種又は2種以上の混合
体,及び,炭酸ガス,窒素等の無機ガス等を用いること
ができる。2次成形性及びコスト面に優れたイソブタン
比率(混合ブタン中におけるイソブタンの割合)50重
量%以下の工業用ブタンの使用が好ましい。この場合,
イソブタン比率の下限は,2次成形に必要な最小限の発
泡剤残量を維持する点より15重量%とすることが好ま
しい。
【0017】また,添加剤としては,無機系の気泡核剤
として,例えばタルク,炭酸マグネシウム,パーライ
ト,珪酸カルシウム,炭酸カルシウム,バーミキュライ
ト等を用いることがある。また,分解型核剤,有機系核
剤として,アゾジカルボンアミド,トリヒドラジノトリ
アジン,ベンゼンスルホニルセミカルバジド,及びクエ
ン酸をはじめとする有機酸等がある。
として,例えばタルク,炭酸マグネシウム,パーライ
ト,珪酸カルシウム,炭酸カルシウム,バーミキュライ
ト等を用いることがある。また,分解型核剤,有機系核
剤として,アゾジカルボンアミド,トリヒドラジノトリ
アジン,ベンゼンスルホニルセミカルバジド,及びクエ
ン酸をはじめとする有機酸等がある。
【0018】また,気泡核剤の分散助剤として,炭素数
12〜22の高級脂肪酸,例えばラウリン酸,ステアリ
ン酸,バルミチン酸等の金属塩(例えばCa,Na,L
i,Al,Mg等の塩)を併用することができる。
12〜22の高級脂肪酸,例えばラウリン酸,ステアリ
ン酸,バルミチン酸等の金属塩(例えばCa,Na,L
i,Al,Mg等の塩)を併用することができる。
【0019】上記熱可塑性樹脂発泡シートを得るための
押出成形法としては,押出機内に熱可塑性樹脂及び発泡
剤と,気泡核剤,更に必要に応じて分散助剤を添加し加
熱して樹脂を溶融した後,その温度を145〜165℃
まで低下させ,押出機先端の環状ダイからチューブ状の
発泡体として押し出す。そして,更にチューブ状の発泡
体の内部及び外部をエアー吹き付け等の方法により急冷
した後,それを切り開いてシートを得るいわゆるインフ
レーション法を採用することができる。
押出成形法としては,押出機内に熱可塑性樹脂及び発泡
剤と,気泡核剤,更に必要に応じて分散助剤を添加し加
熱して樹脂を溶融した後,その温度を145〜165℃
まで低下させ,押出機先端の環状ダイからチューブ状の
発泡体として押し出す。そして,更にチューブ状の発泡
体の内部及び外部をエアー吹き付け等の方法により急冷
した後,それを切り開いてシートを得るいわゆるインフ
レーション法を採用することができる。
【0020】本発明の熱可塑性樹脂発泡シートの気泡形
状は,押出機における環状ダイの樹脂出口の口径d2
と,発泡シート巾を固定化する冷却マンドレルの口径d
3の比率,又は環状ダイの樹脂出口の口径d2と,環状
ダイの樹脂出口直前の溶融樹脂流路の平均口径d1の比
率を目的の気泡形状に合わせて設定することによって得
られる(図3参照)。
状は,押出機における環状ダイの樹脂出口の口径d2
と,発泡シート巾を固定化する冷却マンドレルの口径d
3の比率,又は環状ダイの樹脂出口の口径d2と,環状
ダイの樹脂出口直前の溶融樹脂流路の平均口径d1の比
率を目的の気泡形状に合わせて設定することによって得
られる(図3参照)。
【0021】通常冷却マンドレル口径は,発泡シートの
目標とする巾によって決定されるので,環状ダイの樹脂
出口の口径d2もしくは,環状ダイの樹脂出口直前の溶
融樹脂流路の平均口径d1の比率の変更によって気泡形
状の変更が可能となる。
目標とする巾によって決定されるので,環状ダイの樹脂
出口の口径d2もしくは,環状ダイの樹脂出口直前の溶
融樹脂流路の平均口径d1の比率の変更によって気泡形
状の変更が可能となる。
【0022】次に,上記気泡径は,図1に示すごとく,
まず発泡シート1の押出方向に直交する厚み方向の断面
における,表裏の各表面層からそれぞれ表層厚みT=
0.1mmを除く本体部分10における気泡11等の値
を採用する。そして図2に示すごとく,上記本体部分に
おける押出方向に直交する巾方向の平均気泡径をL1
(μm),同様に厚み方向の平均気泡径をL2(μm)
とする。また,上記平均肉厚α(mm),坪量β(g/
m2 )については,発泡シートの全体の平均値を採用す
る。また,L1/L2は,上記のd2/d1又はd3/
d2の値を大とするほど大きくなり,気泡形状は厚み方
向に扁平化する。
まず発泡シート1の押出方向に直交する厚み方向の断面
における,表裏の各表面層からそれぞれ表層厚みT=
0.1mmを除く本体部分10における気泡11等の値
を採用する。そして図2に示すごとく,上記本体部分に
おける押出方向に直交する巾方向の平均気泡径をL1
(μm),同様に厚み方向の平均気泡径をL2(μm)
とする。また,上記平均肉厚α(mm),坪量β(g/
m2 )については,発泡シートの全体の平均値を採用す
る。また,L1/L2は,上記のd2/d1又はd3/
d2の値を大とするほど大きくなり,気泡形状は厚み方
向に扁平化する。
【0023】また,上記のL1/L2は,発泡剤の添加
量とこれによる発泡体の肉厚変化にほぼ逆比例的に変化
し,また坪量の変化にほぼ比例的に変化する。即ち,発
泡体の肉厚の上昇とともに減少し,坪量の上昇とともに
増加する。そして,発泡シートの肉厚をα(mm),坪
量をβ(g/m2 )とし,(L1/L2)+0.74・
α−0.0043・β=n とした時に,3.1≦n≦
4.5の関係が成り立つ必要がある。上記条件が成立す
るときに,発泡剤残存量が低いレベルにおいても充分に
目標2次厚みが確保可能であり,押出成形時の発泡剤量
も下げられる。そのため,初期熟成が短く,かつ原反ラ
イフも長い熱可塑性樹脂発泡シートを得ることが可能と
なる。
量とこれによる発泡体の肉厚変化にほぼ逆比例的に変化
し,また坪量の変化にほぼ比例的に変化する。即ち,発
泡体の肉厚の上昇とともに減少し,坪量の上昇とともに
増加する。そして,発泡シートの肉厚をα(mm),坪
量をβ(g/m2 )とし,(L1/L2)+0.74・
α−0.0043・β=n とした時に,3.1≦n≦
4.5の関係が成り立つ必要がある。上記条件が成立す
るときに,発泡剤残存量が低いレベルにおいても充分に
目標2次厚みが確保可能であり,押出成形時の発泡剤量
も下げられる。そのため,初期熟成が短く,かつ原反ラ
イフも長い熱可塑性樹脂発泡シートを得ることが可能と
なる。
【0024】尚,上記の気泡構造とすることによって,
熱可塑性樹脂発泡シートの押出方向に直交する厚み方向
の断面形状は扁平となり,この傾向が強いほど押出時の
冷却マンドレルへの抱付き抵抗が増加する。そして,こ
れによって熱可塑性樹脂発泡シートが切断するかもしく
は,熱可塑性樹脂発泡シートの巾の経時収縮が著しく増
加する現象が発生し,安定して発泡シートを得ることが
できないか,また得られたとしても熟成期間中に著しく
シート巾が収縮し成形時に目標とするシート巾が得られ
ないという問題を生ずる。
熱可塑性樹脂発泡シートの押出方向に直交する厚み方向
の断面形状は扁平となり,この傾向が強いほど押出時の
冷却マンドレルへの抱付き抵抗が増加する。そして,こ
れによって熱可塑性樹脂発泡シートが切断するかもしく
は,熱可塑性樹脂発泡シートの巾の経時収縮が著しく増
加する現象が発生し,安定して発泡シートを得ることが
できないか,また得られたとしても熟成期間中に著しく
シート巾が収縮し成形時に目標とするシート巾が得られ
ないという問題を生ずる。
【0025】そのため,本発明者らは,押出方向に直交
する断面気泡形状が扁平であっても,これらの問題を生
じないようにするため鋭意検討を重ねた結果,通常は常
温にある環状ダイの出口が冷却マンドレルまでの範囲の
外周温度を45〜80℃とすることによって,これを回
避できることを見出した。
する断面気泡形状が扁平であっても,これらの問題を生
じないようにするため鋭意検討を重ねた結果,通常は常
温にある環状ダイの出口が冷却マンドレルまでの範囲の
外周温度を45〜80℃とすることによって,これを回
避できることを見出した。
【0026】次に,上記熱可塑性樹脂発泡シートの製造
方法としては,熱可塑性樹脂と発泡剤とを混合してなる
溶融発泡性熱可塑性樹脂を押出機を用いて押し出すと共
に発泡させて,熱可塑性樹脂発泡シートを製造する方法
において,上記発泡剤は,イソブタンとノルマルブタン
との混合ブタンであり,かつ該混合ブタン中のイソブタ
ン比率は50重量%以下であることを特徴とする熱可塑
性樹脂発泡シートの製造方法がある。
方法としては,熱可塑性樹脂と発泡剤とを混合してなる
溶融発泡性熱可塑性樹脂を押出機を用いて押し出すと共
に発泡させて,熱可塑性樹脂発泡シートを製造する方法
において,上記発泡剤は,イソブタンとノルマルブタン
との混合ブタンであり,かつ該混合ブタン中のイソブタ
ン比率は50重量%以下であることを特徴とする熱可塑
性樹脂発泡シートの製造方法がある。
【0027】この方法によれば,上記のごとき優れた熱
可塑性樹脂発泡シートを容易に得ることができる。この
場合,上記混合ブタン中のイソブタンの比率が50重量
%を超えると初期熟成が長くなる問題がある。なお,そ
の下限は2次成形に必要な最小限の発泡剤残量を維持す
る点より15重量%とすることが好ましい。
可塑性樹脂発泡シートを容易に得ることができる。この
場合,上記混合ブタン中のイソブタンの比率が50重量
%を超えると初期熟成が長くなる問題がある。なお,そ
の下限は2次成形に必要な最小限の発泡剤残量を維持す
る点より15重量%とすることが好ましい。
【0028】上記方法によって得られる発泡シートは,
通常,厚み1〜4mm程度,坪量70〜300g/m2
程度のものであるが,これらに限定されるものではな
い。
通常,厚み1〜4mm程度,坪量70〜300g/m2
程度のものであるが,これらに限定されるものではな
い。
【0029】次に,請求項4に記載の発明のように,上
記押出機の環状ダイの樹脂出口から冷却マンドレルまで
の範囲の外周温度は,45〜80℃であることが好まし
い。これによって,押出方向に直交する断面気泡形状を
目標とした場合においても,安定して押出成形が可能と
なり,また熟成期間中におけるシート巾の収縮が少ない
発泡シートを得ることが可能となる。
記押出機の環状ダイの樹脂出口から冷却マンドレルまで
の範囲の外周温度は,45〜80℃であることが好まし
い。これによって,押出方向に直交する断面気泡形状を
目標とした場合においても,安定して押出成形が可能と
なり,また熟成期間中におけるシート巾の収縮が少ない
発泡シートを得ることが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下,本発明にかかる実施例,及
び比較例を挙げて説明する。 実施例1〜4 比較例1〜2 三菱化学(株)製スチレン系樹脂:ダイヤレックスHH
105(MFR=1.4)100重量部に対して,タル
ク1重量部をスクリュー口径65mmの押出機に投入し
加熱溶融した。次いで,表1に示すイソブタン比率のブ
タンを発泡剤として,全樹脂に対する発泡剤含有量が
3.3重量部となるように押出機内の上記溶融スチレン
樹脂中に圧入した。
び比較例を挙げて説明する。 実施例1〜4 比較例1〜2 三菱化学(株)製スチレン系樹脂:ダイヤレックスHH
105(MFR=1.4)100重量部に対して,タル
ク1重量部をスクリュー口径65mmの押出機に投入し
加熱溶融した。次いで,表1に示すイソブタン比率のブ
タンを発泡剤として,全樹脂に対する発泡剤含有量が
3.3重量部となるように押出機内の上記溶融スチレン
樹脂中に圧入した。
【0031】次いで,上記押出機に接続されたスクリュ
ー口径90mmの押出機で,上記溶融樹脂を160℃ま
で冷却した後,環状ダイの樹脂出口から冷却マンドレル
までの範囲の外周温度を60℃として,チューブ状に押
出発泡させた。
ー口径90mmの押出機で,上記溶融樹脂を160℃ま
で冷却した後,環状ダイの樹脂出口から冷却マンドレル
までの範囲の外周温度を60℃として,チューブ状に押
出発泡させた。
【0032】このとき,上記環状ダイとマンドレルにお
ける口径比は,表1に示す値であった。即ち,第3図に
示すごとく,環状ダイの樹脂出口直前の溶融樹脂流路の
平均口径をd1,環状ダイの樹脂出口の口径をd2,冷
却マンドレルの口径をd3としたとき,例えば実施例1
では上記d2/d1は1.61で,d3/d2は3.3
1であった。
ける口径比は,表1に示す値であった。即ち,第3図に
示すごとく,環状ダイの樹脂出口直前の溶融樹脂流路の
平均口径をd1,環状ダイの樹脂出口の口径をd2,冷
却マンドレルの口径をd3としたとき,例えば実施例1
では上記d2/d1は1.61で,d3/d2は3.3
1であった。
【0033】次に,上記押出発泡させた環状の熱可塑性
樹脂発泡シート1は内外のエアーリングにより冷却し
た。その後,該熱可塑性樹脂発泡シートを切り開いた。
この熱可塑性樹脂発泡シートは,坪量160g/m2 ,
肉厚2.15mmであった。
樹脂発泡シート1は内外のエアーリングにより冷却し
た。その後,該熱可塑性樹脂発泡シートを切り開いた。
この熱可塑性樹脂発泡シートは,坪量160g/m2 ,
肉厚2.15mmであった。
【0034】次に,上記押出機に関して,その概要を図
3,図4に示す。押出機は,中央にダイス内リップ2
2,外周部にダイス外リップ21とを有し,両者の間に
環状の樹脂出口部20を有する環状ダイ2を有してい
る。樹脂出口部20の前方には,押出し,発泡された熱
可塑性樹脂発泡シート10を冷却固定し,目標のシート
巾とするための冷却マンドレル3が設けてある。
3,図4に示す。押出機は,中央にダイス内リップ2
2,外周部にダイス外リップ21とを有し,両者の間に
環状の樹脂出口部20を有する環状ダイ2を有してい
る。樹脂出口部20の前方には,押出し,発泡された熱
可塑性樹脂発泡シート10を冷却固定し,目標のシート
巾とするための冷却マンドレル3が設けてある。
【0035】上記環状ダイ2の上記樹脂出口部20から
冷却マンドレル3までの範囲の外周温度は,その外周を
断熱性を有する保温カバーで遮蔽し,必要に応じてその
中にスチーム等の熱源で加温した温風を吹き込むことに
より60℃に保温する。また,ダイス内リップ22の前
方には,熱可塑性樹脂発泡シートを冷却するためのエア
ーリング用の内部エア吹出口29,外部エア吹出口29
1が設けてある。溶融発泡性熱可塑性樹脂100は,矢
印で示すごとく,上記環状ダイ2の溶融樹脂流路25内
に送入される。そして,上記押出機を用いて製造された
熱可塑性樹脂発泡シート1は,図1〜図4に示すごと
く,その内部に多数の気泡11を有している。
冷却マンドレル3までの範囲の外周温度は,その外周を
断熱性を有する保温カバーで遮蔽し,必要に応じてその
中にスチーム等の熱源で加温した温風を吹き込むことに
より60℃に保温する。また,ダイス内リップ22の前
方には,熱可塑性樹脂発泡シートを冷却するためのエア
ーリング用の内部エア吹出口29,外部エア吹出口29
1が設けてある。溶融発泡性熱可塑性樹脂100は,矢
印で示すごとく,上記環状ダイ2の溶融樹脂流路25内
に送入される。そして,上記押出機を用いて製造された
熱可塑性樹脂発泡シート1は,図1〜図4に示すごと
く,その内部に多数の気泡11を有している。
【0036】比較例3 上記環状ダイの樹脂出口からマンドレルまでの範囲の外
周温度を20℃とし,全樹脂に対する発泡剤含有量を
3.8重量部となるように押出機に圧入し,実施例の発
泡シートと同一の肉厚となるように,溶融樹脂を150
℃まで冷却した。それ以外は,比較例1と同一条件に
て,坪量160g/m2 ,肉厚2.15mmの発泡シー
トを得た。
周温度を20℃とし,全樹脂に対する発泡剤含有量を
3.8重量部となるように押出機に圧入し,実施例の発
泡シートと同一の肉厚となるように,溶融樹脂を150
℃まで冷却した。それ以外は,比較例1と同一条件に
て,坪量160g/m2 ,肉厚2.15mmの発泡シー
トを得た。
【0037】比較例4 環状ダイの樹脂出口からマンドレルまでの範囲の外周温
度を20℃とし,その他は,実施例2と同一条件で押出
発泡を実施した。その結果,発泡シートの収縮増加によ
りマンドレル部分での抵抗が増加し,シートが切れ押出
成形できなかった。
度を20℃とし,その他は,実施例2と同一条件で押出
発泡を実施した。その結果,発泡シートの収縮増加によ
りマンドレル部分での抵抗が増加し,シートが切れ押出
成形できなかった。
【0038】上記のごとくして得られた発泡シートにつ
いて,図1,図2に示すごとく,その押出方向に直交す
る厚み方向の断面における,表裏の各表面層からそれぞ
れ0.1mm(T)を除いた本体部分10において,上
記押出方向に直交する巾方向の平均気泡径L1(μ
m),同様に上記本体部分における厚み方向の平均気泡
径L2(μm)を測定した。そして,L1/L2の比を
表1に示した。
いて,図1,図2に示すごとく,その押出方向に直交す
る厚み方向の断面における,表裏の各表面層からそれぞ
れ0.1mm(T)を除いた本体部分10において,上
記押出方向に直交する巾方向の平均気泡径L1(μ
m),同様に上記本体部分における厚み方向の平均気泡
径L2(μm)を測定した。そして,L1/L2の比を
表1に示した。
【0039】また,肉厚α(mm),坪量(g/m2 )
は,発泡シートの全体の平均値を測定した。そして,上
記各熱可塑性樹脂発泡シートについて,上記α,β,L
1/L2比の値から上記式に基づいてn値を計算し,こ
れを表1に示した。
は,発泡シートの全体の平均値を測定した。そして,上
記各熱可塑性樹脂発泡シートについて,上記α,β,L
1/L2比の値から上記式に基づいてn値を計算し,こ
れを表1に示した。
【0040】また,製造直後において,上記熱可塑性樹
脂発泡シートを直径約80cmのロール状に巻き取り,
20℃の定温室に保管し,14日後と40日後におい
て,2次発泡度及び発泡剤加熱減量を求め,それぞれに
ついて表1に示した。
脂発泡シートを直径約80cmのロール状に巻き取り,
20℃の定温室に保管し,14日後と40日後におい
て,2次発泡度及び発泡剤加熱減量を求め,それぞれに
ついて表1に示した。
【0041】上記の2次発泡度は,上下に遠赤外線ヒー
タを有する加熱オーブン(炉内温度150℃)を用い,
この中で5.0秒間加熱した時の加熱後の厚みを測定
し,これを2次発泡厚みとした。
タを有する加熱オーブン(炉内温度150℃)を用い,
この中で5.0秒間加熱した時の加熱後の厚みを測定
し,これを2次発泡厚みとした。
【0042】また,発泡剤加熱減量は,120℃の熱風
循環式オーブン内に発泡シートを3時間放置し,この前
後での重量減少率をもって発泡剤加熱減量(%)とし
た。また,上記14日後における成形性とは,押出直後
にロール状に巻き取った発泡シートを温度20℃の保管
条件で14日間熟成した後に真空成形することを意味
し,真空成形時に成形品の表面に表面荒れを生じなかっ
た場合を「○」,成形品の表面に荒れを生じた場合を
「×」として評価した。
循環式オーブン内に発泡シートを3時間放置し,この前
後での重量減少率をもって発泡剤加熱減量(%)とし
た。また,上記14日後における成形性とは,押出直後
にロール状に巻き取った発泡シートを温度20℃の保管
条件で14日間熟成した後に真空成形することを意味
し,真空成形時に成形品の表面に表面荒れを生じなかっ
た場合を「○」,成形品の表面に荒れを生じた場合を
「×」として評価した。
【0043】また,上記40日後における成形品強度に
ついては,上記熱可塑性樹脂発泡シートを15×20c
m,深さ20mmのトレイ(皿)に成形し,その長片に
直交する方向全巾に10mm/分のスピードで圧縮を加
え10%の変形歪みを与えたときの反発応力を,オート
グラフより読みとり下記基準にて評価した。 25.5N以上 ○ (良好) 21.6N〜25.4N △ 21.5N以下 × (不好)
ついては,上記熱可塑性樹脂発泡シートを15×20c
m,深さ20mmのトレイ(皿)に成形し,その長片に
直交する方向全巾に10mm/分のスピードで圧縮を加
え10%の変形歪みを与えたときの反発応力を,オート
グラフより読みとり下記基準にて評価した。 25.5N以上 ○ (良好) 21.6N〜25.4N △ 21.5N以下 × (不好)
【0044】表1より知られるごとく,実施例1〜4
は,上記n値が3.1〜4.5にあり,14日後の成形
性,40日後のトレイ強度も優れていることが分かる。
また,発泡剤加熱減量も小さく,発泡剤残存量が低いレ
ベルにおいても,充分に目標とする2次発泡厚みが確保
できる。
は,上記n値が3.1〜4.5にあり,14日後の成形
性,40日後のトレイ強度も優れていることが分かる。
また,発泡剤加熱減量も小さく,発泡剤残存量が低いレ
ベルにおいても,充分に目標とする2次発泡厚みが確保
できる。
【0045】また,表1より,初期熟成が短く,かつ原
反ライフも長いことが分かる。これに対して,比較例1
〜3は気泡径の比L1/L2が低く,またn値も3.1
未満であり,40日後のトレイ強度が低い。また,比較
例4は,発泡シートの収縮増加によりマンドレルでの抵
抗増加が発生し,押出時にシートが切れ,押出成形が不
可能であった。
反ライフも長いことが分かる。これに対して,比較例1
〜3は気泡径の比L1/L2が低く,またn値も3.1
未満であり,40日後のトレイ強度が低い。また,比較
例4は,発泡シートの収縮増加によりマンドレルでの抵
抗増加が発生し,押出時にシートが切れ,押出成形が不
可能であった。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明によれば,発泡剤残存量が低いレ
ベルにおいても充分に目標2次厚みが確保可能であり,
原反ライフも長く,成形品強度も高い熱可塑性樹脂発泡
シート及びその製造方法を提供することができる。
ベルにおいても充分に目標2次厚みが確保可能であり,
原反ライフも長く,成形品強度も高い熱可塑性樹脂発泡
シート及びその製造方法を提供することができる。
【図1】本発明に関する,気泡径等の測定部分である本
体部分の説明図。
体部分の説明図。
【図2】本発明に関する,気泡径測定の説明図。
【図3】実施例における,押出機の説明図。
【図4】実施例における,押出機の要部拡大説明図。
1...熱可塑性樹脂発泡シート, 11...気泡, 2...環状ダイ, 20...樹脂出口部, 3...マンドレル,
Claims (4)
- 【請求項1】 溶融発泡性熱可塑性樹脂を押出機により
押出して発泡させてなる熱可塑性樹脂の発泡シートであ
って,押出方向に直交する厚み方向の断面における,表
裏の各表面層からそれぞれ0.1mmを除いた本体部分
において,該本体部分における押出方向に直交する巾方
向の平均気泡径をL1(μm),同様に厚み方向の平均
気泡径をL2(μm)とし,一方,上記発泡シート全体
の平均肉厚をα(mm),坪量をβ(g/m2 )とし,
(L1/L2)+0.74・α−0.0043・β=n
とした時に,3.1≦n≦4.5の関係が成立すること
を特徴とする熱可塑性樹脂発泡シート。 - 【請求項2】 請求項1において,上記熱可塑性樹脂
は,スチレン系樹脂であることを特徴とする熱可塑性樹
脂発泡シート。 - 【請求項3】 熱可塑性樹脂と発泡剤とを混合してなる
溶融発泡性熱可塑性樹脂を押出機を用いて押し出すと共
に発泡させて,熱可塑性樹脂発泡シートを製造する方法
において,上記発泡剤は,イソブタンとノルマルブタン
との混合ブタンであり,かつ該混合ブタン中のイソブタ
ン比率は50重量%以下であることを特徴とする熱可塑
性樹脂発泡シートの製造方法。 - 【請求項4】 請求項3において,上記押出機の環状ダ
イの樹脂出口から冷却マンドレルまでの範囲の外周温度
は,45〜80℃であることを特徴とする熱可塑性樹脂
発泡シートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10076735A JPH11147968A (ja) | 1997-09-12 | 1998-03-09 | 熱可塑性樹脂発泡シート及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-268031 | 1997-09-12 | ||
JP26803197 | 1997-09-12 | ||
JP10076735A JPH11147968A (ja) | 1997-09-12 | 1998-03-09 | 熱可塑性樹脂発泡シート及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11147968A true JPH11147968A (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=26417870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10076735A Pending JPH11147968A (ja) | 1997-09-12 | 1998-03-09 | 熱可塑性樹脂発泡シート及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11147968A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012035579A (ja) * | 2010-08-10 | 2012-02-23 | Sekisui Plastics Co Ltd | 樹脂発泡シートの製造方法、樹脂発泡シート、及び、押出設備の改修方法 |
-
1998
- 1998-03-09 JP JP10076735A patent/JPH11147968A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012035579A (ja) * | 2010-08-10 | 2012-02-23 | Sekisui Plastics Co Ltd | 樹脂発泡シートの製造方法、樹脂発泡シート、及び、押出設備の改修方法 |
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