JPH11145443A - 光電変換装置、光電変換装置の駆動方法及びその光電変換装置を有するシステム - Google Patents

光電変換装置、光電変換装置の駆動方法及びその光電変換装置を有するシステム

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JPH11145443A
JPH11145443A JP9301673A JP30167397A JPH11145443A JP H11145443 A JPH11145443 A JP H11145443A JP 9301673 A JP9301673 A JP 9301673A JP 30167397 A JP30167397 A JP 30167397A JP H11145443 A JPH11145443 A JP H11145443A
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    • H01L31/101Devices sensitive to infrared, visible or ultraviolet radiation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 充分SN比が高く、低コストの光電変換装置
を得るのが困難。 【解決手段】 第一電極層、第一及び第二の型のキャリ
アの通過を阻止する絶縁層、光電変換半導体層、該光電
変換半導体層への前記第一の型のキャリアの注入を阻止
する注入阻止層、第二電極層を積層した光電変換素子を
有する光電変換装置において、前記光電変換素子の各層
に電界を与える以下の三つの動作モード(イ)〜(ハ)
を切り替えて動作させる為のスイッチ手段113を有す
る。(イ)光電変換素子から第二の型のキャリアを放出
するアイドリングモード、(ロ)光電変換素子内に蓄積
された第一の型のキャリアをリフレッシュするリフレッ
シュモード、(ハ)入射光量に応じて第一の型のキャリ
アと第二の型のキャリアの対を発生し、第一の型のキャ
リアを蓄積する光電変換モード。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光電変換装置、その
駆動方法及びそれを有するシステムに係わり、たとえば
ファクシミリ、デジタル複写機あるいはX線撮像装置等
の等倍読み取りを行うことの可能な一次元もしくは二次
元の光電変換装置、その駆動方法及びそれを有するシス
テムに好適に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ファクシミリ、デジタル複写機あ
るいはX線撮像装置等の読み取り系としては縮小光学系
とCCD型センサを用いた読み取り系が用いられていた
が、近年、水素化アモルファスシリコン(以下、「a−
Si」と記す)に代表される光電変換半導体材料の開発
により、光電変換素子及び信号処理部を大面積の基板に
形成し、情報源と等倍の光学系で読み取るいわゆる密着
型センサの開発がめざましい。特にa−Siは光電変換
材料としてだけでなく、薄膜電界効果型トランジスタ
(以下、「TFT」と記す)としても用いることができ
るので光電変換半導体層とTFTの半導体層とを同時に
形成することができる利点を有している。
【0003】図24は従来の光センサの構成断面図を示
す。図24(a)、図24(b)は二種類の光センサの
層構成を示し、図24(c)は共通した代表的な駆動方
法を示している。図24(a)、図24(b)は共にフ
ォト・ダイオード型の光センサであり、図24(a)は
PIN型、図24(b)はショットキー型と称されてい
る。図24(a)及び図24(b)において、1は少な
くとも表面が絶縁性の基板、2は下部電極、3はp型半
導体層(以下、「p層」と記す)、4は真性半導体層
(以下、「i層」と記す)、5はn型半導体層(以下、
「n層」と記す)、および6は透明電極である。図24
(b)に示したショットキー型では下部電極2の材料を
適当に選び、下部電極2からi層4に電子が注入されな
いようショットキーバリア層が形成されている。図24
(c)において、10は上記光センサを記号化して表わ
した光センサを示し、11は電源、12は電流アンプ等
の検出部を示している。光センサ10中Cで示された方
向は図24(a)、図24(b)中の透明電極6側、A
で示された方向が下部電極2側であり電源11はA側に
対しC側に正の電圧が加わるように設定されている。
【0004】ここで動作を簡単に説明する。図24
(a)及び図24(b)に示されるように、矢印で示さ
れた方向から光が入射され、i層4に達すると、光は吸
収され電子とホールが発生する。i層4には電源11に
より電界が印加されているため電子はC側、つまりn層
5を通過して透明電極6に移動し、ホールはA側、つま
り下部電極2に移動する。よって光センサ10に光電流
が流れたことになる。また、光が入射しない場合i層4
で電子もホールも発生せず、また、透明電極6内のホー
ルはn層5がホールの注入阻止層として働き、下部電極
2内の電子は図24(a)に示したPIN型ではp層3
が、図24(b)に示したショットキー型ではショット
キーバリア層が、電子の注入阻止層として働き、電子、
ホール共に移動できず、電流は流れない。したがって、
光の入射の有無で電流が変化し、これを図24(c)の
検出部12で検出すれば光センサとして動作する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の光センサで充分SN比が高く、低コストの光電変換
装置を実際に生産するのは簡単ではない。以下、その理
由について説明する。
【0006】第一の理由は、図24(a)に示すPIN
型、図24(b)に示すショットキー型は共に2カ所に
注入阻止層が必要なところにある。
【0007】PIN型センサにおいて注入阻止層である
n層5は電子を透明電極6に導くのを阻止すると同時に
ホールがi層4に注入するのを阻止する特性が必要であ
る。また、ショットキー型センサにおいては、ショット
キーバリア層4が下部電極からの電子を阻止し、n層5
からのホールを阻止する特性が必要である。このどちら
かの特性を逸すれば光電流が低下したり、光が入射しな
い時の電流(以下、「暗電流」と記す)が発生、増加す
ることになりSN比の低下の原因になる。この暗電流は
それ自身がノイズと考えられると同時にショットノイズ
と呼ばれるゆらぎ、いわゆる量子ノイズを含んでおりた
とえ検出部12で暗電流を差し引く処理をしても、暗電
流に伴う量子ノイズを小さくすることはできない。通常
この特性を向上させるため、i層4やn層5の成膜の条
件や、作成後のアニールの条件の最適化を図る必要があ
る。しかし、もう一つの注入阻止層であるp層3につい
ても電子ホールが逆ではあるが同等の特性が必要であ
り、同様に各条件の最適化が必要である。通常、前者n
層の最適化と後者p層の最適化の条件は同一でなく、両
者の条件を同時に満足させるのは簡単ではない。つま
り、同一光センサ内に二カ所の相対する特性の注入阻止
層が必要なことは高SN比の光センサの形成を難しくす
る。これはショットキー型を示す図24(b)において
も同様である。また図24(b)に示すショットキー型
においては片方の注入阻止層にショットキーバリア層を
用いている。これは下部電極2とi層4の仕事関数の差
を利用するもので、下部電極2の材料が限定されたり、
界面の局在準位の影響が特性に大きく影響する。従っ
て、これらの条件の全てを理想的に満足させるのは簡単
ではない。また、さらにショットキーバリア層の特性を
向上させるために、下部電極2とi層4の間に100オ
ングストローム前後の薄いシリコンや金属の酸化膜、窒
化膜を形成することも報告されている。これはトンネル
効果を利用し、ホールを下部電極2に導き、電子のi層
4への注入を阻止する効果を向上させるもので、やはり
仕事関数の差を利用している。このため下部電極2の材
料の限定は必要である。また電子の注入の阻止とトンネ
ル効果によるホールの移動という逆の性質を利用するた
め酸化膜や窒化膜は100オングストローム前後と非常
に薄いところに限定され、かつ、厚さや膜質の制御は難
しく生産性を上げることは簡単ではない。
【0008】また、注入阻止層が2カ所必要なことは生
産性を低下させコストアップの要因となる。これは注入
阻止層が特性上重要なため2カ所中1カ所でもゴミ等で
欠陥が生じた場合、光センサとしての特性が得られない
からである。
【0009】第二の理由を図25を用いて説明する。図
25は薄膜の半導体層で形成した電界効果型トランジス
タ(TFT)の層構成を示している。TFTは光電変換
装置を形成するうえで制御部の一部として利用すること
がある。図25中、図24と同一構成部材については同
一番号で示してある。図25において、7はゲート絶縁
膜であり、60は上部電極である。形成法を順を追って
説明する。絶縁性基板1上にゲート電極として働く下部
電極2、ゲート絶縁膜7、i層4、n層5、ソース、ド
レイン電極として働く上部電極60を順次成膜し、上部
電極60をエッチングによりソース、ドレイン電極を形
成し、その後n層5をエッチングによりチャネル部を構
成している。TFTの特性はゲート絶縁膜7とi層4の
界面の状態に敏感で通常その汚染を防ぐために同一真空
内で連続に堆積する。
【0010】従来の光センサをこのTFTと同一基板上
に形成する場合この層構成が問題となりコストアップや
特性の低下を招く。この理由は図24で示した従来の光
センサの構成が、図24(a)に示したPIN型が基板
側から順に電極/p層/i層/n層/電極、図24
(b)に示したショットキー型が基板側から順に電極/
i層/n層/電極という構成であるのに対し、TFTは
電極/絶縁膜/i層/n層/電極という構成で両者が異
なるからである。これは各成膜を同一プロセスで順に形
成できないことを示す。つまり、プロセスの複雑化によ
る歩留まりの低下、コストアップを招く。また、i層/
n層を共通の工程で同時に形成するにはゲート絶縁層7
やp層3のエッチング工程が必要となる。これは、先に
述べた光センサの重要な層である注入阻止層のp層3と
i層4が同一真空内で連続的に成膜できなかったり、T
FTの重要なゲート絶縁膜7とi層4の界面がゲート絶
縁膜のパターンニングのためのエッチングにより汚染さ
れる可能性を意味するとともに、特性の劣化やSN比の
低下の原因になり得る。
【0011】また、前述した図24(b)のショットキ
ー型センサの特性を改善するため、下部電極2とi層4
の間に酸化膜や窒化膜を形成する場合は膜構成の順を同
一とすることができる。しかしながら、先に述べたよう
に酸化膜や窒化膜は100オングストローム前後とする
必要がありゲート絶縁膜7と共用することはできない。
図26にゲート絶縁膜7とTFTの歩留まりについて、
我々が実験した結果の一例を示す。ゲート絶縁膜厚が1
000オングストローム以下で歩留まりは急激に低下
し、800オングストロームで約30%、500オング
ストロームで歩留まり0%、250オングストロームで
はTFTの動作すら確認できなかった。トンネル効果を
利用した光センサの酸化膜や窒化膜と、電子やホールを
絶縁しなければならないTFTのゲート絶縁膜を共用化
することが通常できないことはデータが示している。
【0012】またさらに、図示はしていないが電荷や電
流の積分値を得るのに必要となる素子である容量素子
(以下、「コンデンサ」と記す)を従来の光センサと同
一の構成でリークが少ない良好な特性ものを作るのは難
しい。コンデンサは2つの電極間に電荷を蓄積するのを
目的とするため電極間の中間層には必ず電子とホールの
移動を阻止する層が必要であるのに対し、従来の光セン
サは電極間に半導体層のみ、または電子又はホールが移
動可能な層を利用しているため熱的に安定したリークの
少ない良好な特性の中間層を得るのは難しいからであ
る。
【0013】このように光電変換装置を構成するうえで
重要な素子であるTFTやコンデンサとプロセス的にま
たは特性的にマッチングが良くないことは複数の光セン
サを一次元もしくは二次元に多数配置しこの光信号を順
次検出するようなシステム全体を構成するうえで工程が
多くかつ複雑になるため歩留まりを上げることは簡単で
はなく、低コストで高性能多機能な装置を作るうえで問
題となると考えられる。
【0014】(発明の目的)本発明の目的はSN比が高
く、特性が安定している光電変換装置、及びその駆動方
法及びそれを有するシステムを提供することを目的とす
る。
【0015】具体的には、本発明の光電変換装置は、実
際に使用していない状態においても光電変換素子に弱い
電界を与えることにより、実際に使用を始めるとき瞬時
に使用可能なS/Nの高い状態にすることができ、結果
的に使い勝手のよい高品質な光電変換素子を提供するこ
と、即ち常にSN比が高く、特性が安定している光電変
換装置を提供することを目的とする。
【0016】又、本発明は歩留まりが高く、特性が安定
している光電変換装置及びそれを有するシステムを提供
することを目的とする。
【0017】加えて本発明は、TFTと同一プロセスで
形成することが可能で、生産プロセスの複雑化を生じる
こと無く、低コストで作製可能な光電変換装置、及びそ
の駆動方法及びそれを有するシステムを提供することを
目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、第一の電極層、第一の型
のキャリアおよび該第一の型のキャリアとは正負の異な
る第二の型のキャリアの両方のキャリアの通過を阻止す
る絶縁層、光電変換半導体層、該光電変換半導体層への
前記第一の型のキャリアの注入を阻止する注入阻止層、
第二の電極層を積層した光電変換素子を有する光電変換
装置において、前記光電変換素子の各層に電界を与える
以下の三つの動作モード(イ)〜(ハ)を切り替えて動
作させる為のスイッチ手段を有することを特徴とする光
電変換装置。
【0019】(イ) 前記光電変換素子から前記第二の
型のキャリアを放出するアイドリングモード (ロ) 前記光電変換素子内に蓄積された前記第一の型
のキャリアをリフレッシュするリフレッシュモード (ハ) 入射光量に応じて前記第一の型のキャリアと前
記第二の型のキャリアの対を発生し、前記第一の型のキ
ャリアを蓄積する光電変換モード また、本発明は、第一の電極層、第一の型のキャリアお
よび該第一の型のキャリアとは正負の異なる第二の型の
キャリアの両方のキャリアの通過を阻止する絶縁層、光
電変換半導体層、該光電変換半導体層への前記第一の型
のキャリアの注入を阻止する注入阻止層、第二の電極層
を積層した光電変換素子を有する光電変換装置の駆動方
法において、前記光電変換素子の各層に電界を与える以
下の三つの動作モード(イ)〜(ハ)を有することを特
徴とする光電変換装置の駆動方法。
【0020】(イ) 前記光電変換素子から前記第二の
型のキャリアを放出するアイドリングモード (ロ) 前記光電変換素子内に蓄積された前記第一の型
のキャリアをリフレッシュするリフレッシュモード (ハ) 入射光量に応じて前記第一の型のキャリアと前
記第二の型のキャリアの対を発生し、前記第一の型のキ
ャリアを蓄積する光電変換モード 更に、本発明は、入力された放射線を光にかえる蛍光体
を有する上記の光電変換装置を備えるとともに、該光電
変換装置からの信号を処理する信号処理手段と、前記信
号処理手段からの信号を記録する為の記録手段と、前記
信号処理手段からの信号を表示する為の表示手段と、前
記信号処理手段からの信号を電送する為の電送手段と、
前記放射線を発生させるための放射線源と、を備えてい
ることを特徴とするシステムである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照しつつ詳細に説明する。 (実施形態1)まず、本発明の理解の容易化のために、
アイドリングモードを有しない光電変換装置について説
明を行う。
【0022】図11(a)及び図11(b)は、それぞ
れ順に、光電変換装置の光電変換素子を説明するための
模式的層構成図、光電変換装置の概略的回路図である。
【0023】図11(a)において、1はガラスなどで
形成される少なくとも表面が絶縁性の基板、2はAlや
Crなどで形成される下部電極である。70は電子、ホ
ール共に通過を阻止する窒化シリコン(SiN)などで
形成される絶縁層であり、その厚さはトンネル効果によ
り電子、ホールが通過できないほどの厚さである500
オングストローム以上に設定される。4は水素化アモル
ファスシリコン(a−Si:H)の真性半導体i層で形
成される光電変換半導体層、5は光電変換半導体層4に
透明電極6側からのホールの注入を阻止するa−Siの
+層で形成される注入阻止層、透明電極6はITOの
ようなインジウム又はスズを含む化合物、酸化物などで
形成される。
【0024】図11(b)において、100は図11
(a)で示した光電変換素子を記号化したもので、Dが
透明電極6側、Gが下部電極2側の電極を示している。
120は光電変換素子100に流れる電流を検出する検
出部、110は電源部である。電源部110はD電極に
正の電位を与える正電源118、負の電位を与える負電
源119、GNDの電位を与えるGND端子と、それら
の三者を切り換えるスイッチ113で構成される。スイ
ッチ113はリフレッシュモードではrefresh側
の負電源119に、光電変換モードではread側の正
電源118に、光電変換素子休止モードではstop側
のGND端子に接続されるよう制御される。
【0025】光電変換素子休止モードとは、光電変換素
子への印加バイアスをGND電位に変え、光電変換素子
を動作させない休止状態にすることである。光電変換素
子の両端を同電位(GND)にすることにより、光電変
換素子のフラットバンド電圧(VFB)の絶対値が小さく
なるように作用する。なお、光電変換素子休止モードが
なくても光電変換装置を動作させることは可能である。
ただし、光電変換素子休止モードを設けることで、光電
変換素子が動作中に移動したVFBを元に戻すことが可能
となり、その結果常に安定した状態で光電変換素子を使
用することができ、光電変換装置の性能を向上させるこ
とが可能となる。また、複数の光電変換素子を用いる場
合、複数の光電変換素子のVFBのバラツキをも小さくす
ることが可能となり、更に光電変換装置としての性能の
向上をもたらすことになる。
【0026】ここで光電変換素子100の動作について
説明する。図12(a)、図12(b)はそれぞれ光電
変換素子100のリフレッシュモードおよび光電変換モ
ードの動作を示す光電変換部のエネルギーバンド図で、
光電変換素子の各層の厚さ方向の状態を表している。
【0027】図12(a)のリフレッシュモード(a)
において、D電極はG電極に対して負の電位が与えられ
ているため、i層4中の黒丸で示されたホールは電界に
よりD電極に導かれる。同時に白丸で示された電子はi
層4に注入される。この時一部のホールと電子はn層
5、i層4において再結合して消滅する。充分に長い時
間この状態が続けばi層4内のホールはi層4から掃き
出される(図12(a))。
【0028】この状態で図12(b)の光電変換モード
(b)になると、D電極はG電極に対して正の電位が与
えられるためi層4中の電子は瞬時にD電極に導かれ
る。しかしホールはn層5が注入阻止層として働くため
i層4に導かれることはない。この状態でi層4内に光
が入射すると光は吸収され電子・ホール対が発生する。
この電子は電界によりD電極に導かれ、ホールはi層4
内を移動し絶縁層70の界面に達する。しかし、絶縁層
70内には移動できないため、i層4内に留まることに
なる。この時電子はD電極に移動し、ホールはi層4内
の絶縁層70界面に移動するため、素子内の電気的中性
を保つため、電流がG電極から検出部120に流れる。
この電流は光により発生した電子・ホール対に対応する
ため入射した光に比例する(図12(b))。
【0029】ある期間光電変換モード(b)を保った
後、再びリフレッシュモード(a)の状態になると、i
層4内に留まっていたホールは前述のようにD電極に導
かれ、同時にこのホールに対応した電荷が検出部120
に流れる。このホールの量は光電変換モード期間に入射
した光の総量に対応し、検出部120に流れる電荷は光
の総量に対応する。この時、i層4内に注入される電子
の量に対応した電荷も流れるが、この量はおよそ一定な
ため差し引いて検出すればよい。
【0030】つまり、光電変換部100は、リアルタイ
ムに入射する光の量を出力すると同時に、ある期間に入
射した光の総量も出力することもできる。このことは本
構成例の光電変換素子の大きな特徴といえる。検出部1
20は目的に応じて電子の流れ又はホールの流れのどち
らか一方、もしくは両方を検出すればよい。また、図1
2(c)は後述するように、入射する光の照度が強い場
合の図12(b)からしばらく経過した結果の状態図を
示す。
【0031】ここで図13を用いて上述した光電変換装
置の動作について説明する。
【0032】図13は図11の光電変換装置における動
作のタイミングチャートである。図中Vdgは光電変換部
100のG電極に対するD電極の電位であり、Pは光の
入射の状態を示し、オンで光が入射状態、オフで光の入
射がない。つまりダーク状態を示している。Isは検出
部120に流れ込む電流を示し、横軸方向は時間の経過
を示す。
【0033】初めにスイッチ113がrefresh方
向に接続されるとリフレッシュモードに入り、Vdgは負
電圧となり、図12(a)のようにホールが掃き出さ
れ、また電子がi層4に注入されるにともない検出部1
20には図13のEで示される負の突入電流Eが流れ
る。その後リフレッシュモードが終了し、スイッチ11
3がread方向に接続されると、i層4内の電子が掃
き出され正の突入電流E′が流れ光電変換モードに入
る。この時光が入射されているとAで示される光電流A
が流れる。もし同様な動作でダーク状態であればA′で
示されるように電流は流れない。よって光電流Aを直
接、もしくは一定の期間、光電流Aを積分すれば光の入
射を検出できる。
【0034】また、Aの状態からスイッチ113がre
fresh方向に接続されると突入電流Bが流れる。こ
れは直前の光電変換モード期間における光の入射の総量
に反映された量になり、この突入電流Bを積分もしくは
積分相当の値を得ればよい。直前の光電変換モードで光
が入射していなければ突入電流はB′のように小さくな
り、その差を検出すれば、光の入射を検出できる。また
前述の突入電流E′やE″はおよそ突入電流B′と等し
いため、突入電流Bからこれらを差し引いてもよい。
【0035】また、さらに、同じ光電変換モード期間で
あっても光の入射の状態が変化すれば、C,C′のよう
にIsは変化する。これを検出しても光の入射状態を検
出できる。つまり、必ずしも検出機会ごとに毎回リフレ
ッシュモードにする必要はないことを示している。
【0036】しかしながら、何らかの理由により、光電
変換モードの期間が長くなったり、入射する光の照度が
強い場合、Dのように光の入射があるにもかかわらず電
流が流れないことがある。これは図12(c)のよう
に、i層4内にホールが多数留まり、このホールのため
i層4内の電界が小さくなり、発生した電子がD電極に
導びかれなくなり、i層4内のホールと再結合してしま
うからである。この状態で光の入射の状態が変化する
と、電流が不安定に流れることもあるが、再びリフレッ
シュモードにすればi層4内のホールは掃き出され、次
の光電変換モードではA″のようにAと等しい電流が得
られる。
【0037】以上の説明において、入射光は一定で説明
したが、入射光の強弱によりA,B,Cの電流はともに
連続的に変化し、入射光の有無の検出に限らず、強弱に
ついても定量的に検出できることはいうまでもない。
【0038】また、前述の説明において、リフレッシュ
モードで、i層4内のホールを掃き出す場合、全てのホ
ールを掃き出すのが理想であるが、一部のホールを掃き
出すだけでも効果はあり、光電流であるAもしくはCに
おいて全てを掃き出した場合と値は変わらず、問題はな
い。また、常に一定量が残るように掃き出せば、Bの電
流によっても光の量を定量的に検出することができる。
つまり、次の光電変換モードでの検出機会において電流
値がDの状態、すなわち図12(c)の状態にならなけ
ればよく、リフレッシュモードのVdgの電圧、リフレッ
シュモードの期間、および、n層5の注入阻止層の特性
を決めればよい。
【0039】また、さらに、リフレッシュモードにおい
て、i層4への電子の注入は必要条件でなく、Vdgの電
圧は負に限定されるものでもない。ホールの一部がi層
4から掃き出されればよい。ホールが多数i層4に留ま
っている場合には、たとえVdgが正の電圧であってもi
層4内の電界はホールをD電極に導く方向に加わるから
である。n層5の注入阻止層の特性も同様に電子をi層
4に注入できることが必要条件ではない。
【0040】図14(a)、図14(b)、図14
(c)、図14(d)は、それぞれ検出部の構成例を示
したものである。121は電流Ampで代表される電流
計、122は電圧計、123は抵抗器、124はコンデ
ンサ、125はスイッチ素子、126はオペアンプであ
る。
【0041】図14(a)は直接電流を検出するもの
で、電流計121の出力は電圧や、増幅された電流であ
る。図14(b)は電流を抵抗器123に流して電圧を
電圧計122で検出している。図14(c)は電荷をコ
ンデンサ124に蓄積し、その電圧を電圧計122で検
出している。図14(d)はオペアンプ126により電
流の積分値を電圧として検出している。図14(c)、
図14(d)においてスイッチ素子125は毎回の検出
に対して初期値を与える役割をし、検出の方法によって
高抵抗の抵抗器に置き換えることも可能である。
【0042】電流計や電圧計は、トランジスタやこれを
組み合わせたオペアンプ、抵抗、コンデンサ等で構成
し、高速で動作するものを使用することができる。検出
部はこれら4種に限定するものでなく、電流もしくは電
荷を直接もしくは積分値を検出できればよく、電流もし
くは電圧値を検出する検出器と、抵抗器、コンデンサ、
スイッチ素子を組合せ、複数の光電変換部を同時もしく
は順次出力するよう構成することもできる。
【0043】ラインセンサやエリアセンサを構成する場
合は、電源部の配線やスイッチ素子と組合せてマトリッ
クスで例えば1000ケ以上の光電変換部の電位を制御
し、また検出して電気信号として出力する。この場合、
スイッチ素子やコンデンサ、抵抗の一部は光電変換部と
同一基板上に構成するとSN比や、コスト面で有利であ
る。この場合、光電変換部は代表的なスイッチ素子であ
るTFTと同一膜構成のため同一プロセスで同時に形成
することが可能であり低コストの高SN比の光電変換装
置が実現できる。
【0044】次に、リフレッシュモードにおけるリフレ
ッシュ電圧値による光電変換装置の特性の違いについて
説明する。
【0045】図15はTFT1700及び電源1115
で構成される光電変換装置の1ビット等価回路図であ
り、図16がその動作を示すタイミングチャートであ
る。
【0046】ここでは、TFT1700を介して光電変
換素子100のG電極に正の電位を与えるリフレッシュ
の場合であるところの図15に示した光電変換装置の1
ビット等価回路図を用いて説明を行う。そして光電変換
素子100のD電極の電位は電源114によりVD に設
計され、リフレッシュ動作時のG電極の電位は電源11
15によりVrGに設定されるものとする。
【0047】まず図11(a)に示す光電変換素子10
0のG電極の電位(V0 )をD電極の電位(VD )以上
にリフレッシュする場合(V0 =VrG≧VD )について
説明する。このような状態にリフレッシュされると光電
変換素子100のi層4内に留まっていたホール及びi
層4と絶縁層70との界面に存在する界面欠陥にトラッ
プされていたホールの全てがD電極に完全に掃き出され
る。逆に電子はこのときD電極からi層4内へ流れ込
み、その一部はi層4と絶縁層70との界面に存在する
界面欠陥にトラップされる。以下、この電流を負の突入
電流という。そしてリフレッシュ動作終了後、光電変換
素子100のG電極の電位をGND電位等に初期化する
時、i層4内および界面欠陥にトラップされていた電子
が全てD電極へ掃き出される。以下、この電流を正の突
入電流という。i層4と絶縁層70との界面に存在する
界面欠陥は一般にエネルギー準位が深い為、界面欠陥位
置に存在する電子及びホールを移動させるエネルギー、
及びほかの位置から界面欠陥位置へ電子及びホールを移
動させるエネルギーは相対的に高く、見かけ上の移動度
も低くなる。その為、正の突入電流がゼロになるまで即
ち界面欠陥にトラップされていた電子の全てがD電極へ
掃き出されるまで数十マイクロ秒から数秒かかることに
なり、G電極リセット動作が終了しても大きな突入電流
が流れる。その結果、G電極が持つ容量に蓄積された電
荷の中にはノイズ成分である突入電流による電荷が含ま
れ、結果的にその電荷分SN比が低下してしまうのであ
る。
【0048】上記の理由について、更に図15と図16
を用いて詳細に説明する。図16のPa,Pb,Pc,
Pdは、各々図15におけるスイッチ素子1125、転
送用TFT1300、リフレッシュ用TFT1700、
リセット用TFT1400を駆動するパルスのタイミン
グを示している。ここでHは各駆動素子をオン状態にす
るハイレベルを示しており、一般に結晶シリコン半導体
スイッチ素子では+5V〜+12V、a−Si TFT
では+8V〜+15V位が用いられる。又、Lは一般的
に0Vが多く用いられる。IsとV0 は、図15中の矢
印で示す様に、各々光電変換素子100に一定の信号光
が照射された状態において、矢印の方向へ流れる電流と
G電極の電位を示している。ここで、Pa〜Pdのパル
ス幅を20μsの動作時におけるIsとV0 を図16に
示している。
【0049】図16において、光電変換素子100のG
電極電位V0 はPcのリフレッシュ用パルス立ち上がり
から、Pdのリセット用パルス立ち上がりまで一定の高
い電位に保たれている。その為正の突入電流はその間に
発生せず、Pdのパルス立ち上がり時に初めて、界面欠
陥にトラップされていた電子の掃き出しによると考えら
れる正の突入電流が発生している。この正の突入電流が
減衰しほぼゼロになるまで、我々の作製した装置では約
80〜100μ秒かかる為、G電極がもつ容量に信号電
荷を蓄積しはじめるPdのパルスの立ち下がり時には、
正の突入電流が多く発生しており、図中の斜線で示した
部分の電荷及び電圧値がノイズ成分として蓄積されてし
まうのである。その結果その蓄積積分SN比が低下して
しまうのである。正の突入電流を低減する方法としては
Pdの初期化パルスの時間を長くすることが考えられる
が、その時間にも限界があり、又時間を長くすることに
より装置全体の信号読み取り時間が長くなり、装置の低
速化即ち性能ダウンを引き起こすことになる。
【0050】次に図17を用いて光電変換素子100を
リフレッシュさせる時の印加電圧の条件について説明す
る。図17は光電変換素子100のエネルギーバンド図
であり、両端の各々の電極(D電極及びG電極)は開放
(オープン)状態である。光電変換素子100は一般に
いわれているMIS(Metal-Insulator-Semiconducto
r)構造であり両端の電極に加わる電圧条件により全容
量が相対的に小さい状態(デプレッション状態)と全容
量が相対的に大きい状態(アキュムレーション状態)が
現れる。
【0051】図17における各デバイスの両端はオープ
ンであるが、エネルギーバンド図については図17
(b)の場合が上記デプレッション状態のエネルギーバ
ンド図と同じであり、図17(c)の場合がアキュムレ
ーション状態のエネルギーバンド図と同じである。
【0052】一般にMIS型のコンデンサは、作製直後
において図17の(a)の状態即ちi層のバンドがフラ
ットな状態(フラットバンド電圧VFB=0V)又は図1
7(b)の状態即ち若干デプレッション状態(3V≧V
FB>0V)であることが多い。又、MISコンデンサの
両端に電圧を加えることによりVFBはある程度任意の正
及び負の値にすることも可能である。
【0053】図11(b)に示す1ビット回路を図13
に示すタイミングで駆動する場合リフレッシュ時間は光
電変換時間より短くすることが可能となる。2次元的に
光電変換素子を配列しマトリクス駆動を行う場合は光電
変換素子の数が増えれば増えるほどリフレッシュ時間と
光電変換時間の比は大きくなる。
【0054】又、一般にMIS型コンデンサのフラット
バンド電圧VFBは、電界、時間、温度に大きく依存する
ことが知られているが、本発明の光電変換装置における
光電変換素子はリフレッシュ時においてフラットバンド
電圧VFBは正の電圧方向へ移動し、反対に光電変換時に
はフラットバンド電圧VFBは負の電圧方向へ移動する。
【0055】よって本発明の図11に示す光電変換装置
における光電変換素子はフラットバンド電圧VFBが結果
的に負の電圧方向に移動し、光電変換素子のダイナミッ
クレンジを小さくしてしまう。そうなると、光電変換装
置としてのSN比は小さくなり、安定した特性が得られ
なくなってしまう。
【0056】又、ここで正の突入電流(減衰時間が長
く、且つ電流値が大であること)をもたらす電圧値の条
件を以下においてまとめる。まず、光電変換素子100
のi層のフラットバンド電圧VFBがゼロの時はリフレッ
シュ時のG電極の電位(VrG)はD電極の電位(VD )
より高ければ、即ちVrG>VD であれば、上述した問題
の正の突入電流が流れる。
【0057】又、光電変換素子100のi層のフラット
バンド電圧VFBがゼロでない時はリフレッシュ時のG電
極の電位(VrG)はD電極の電位(VD )からVFBを差
し引いた電圧値よりも高ければ、即ちVrG≧VD−VFB
であれば上述した問題の正の突入電流が流れるのであ
る。
【0058】上記のメカニズムを図18を用いて説明す
る。図18はVrG≧VD −VFBの場合の光電変換素子1
00のエネルギーバンド図で図18(a)の下部電極2
から透明電極6の各層の厚さ方向の状態を表している。
リフレッシュ動作の図18(a)において、D電極はG
電極に対して負の電位が与えられているため、i層4中
の黒丸で示されたホールは電界によりD電極に導かれ
る。同時に白丸で示された電子はi層4に注入される。
又、i層4と絶縁層70の界面欠陥にトラップされてい
たホールはある程度の時間を費しD電極に導かれ、i層
4に注入された電子のうち一部は逆に、ある程度の時間
を費してi層4と絶縁層70の界面欠陥にトラップされ
る。この時一部のホールと電子はn層5、i層4におい
て再結合して消滅する。十分に長い時間この状態が続け
ばi層4内のホールはi層4から掃き出される。この状
態で光電変換動作の図18(b)になるとD電極はG電
極に対して正の電位が与えられるためi層4中の電子は
瞬時にD電極に導かれる。そしてi層4と絶縁層70の
界面欠陥にトラップされていた電子は、ある程度時間を
費してD電極へ導かれる。この界面欠陥にトラップされ
ていた電子が前述した問題の突入電流の原因である。こ
こでホールはn層5が注入阻止層として働く為、i層4
に導かれることはない。この状態でi層4内に光が入射
すると、光は吸収され電子・ホール対が発生する。この
電子は電界によりD電極に導かれ、ホールはi層4内を
移動しi層4と絶縁層70の界面に達する。しかし、絶
縁層70内には移動できない為、i層4内に留まること
になる。そしてある期間光電変換動作の図18(b)を
保った後の状態が図18(c)である。
【0059】次に、このようなリフレッシュ条件におけ
る光電変換素子100のダイナミックレンジ(D・R)
について説明する。図15に示される光電変換素子10
0のD・Rを電荷量で示すと、D・R=VrG×CS とな
る。ここでCS は光電変換素子100の容量である。よ
って、光電変換素子100のダイナミックレンジ(D・
R)はリフレッシュ電圧VrGが高いほど大きくなる。そ
のため光電変換素子100に照射される信号光が多く得
られる場合は光による信号量を多く得ることができるの
でSN比が大きくなる。
【0060】次に、光電変換素子100のG電極の電位
(V0 )をD電極の電位(VD)以下にリフレッシュす
る場合(VrG<VD −VFB)について説明する。
【0061】図19は、光電変換装置の1ビットの概略
的等価回路図である。図20は図19の光電変換装置を
実際に駆動した時のタイミングチャートである。
【0062】図19において図15と同じ番号で示され
る部分については同じものを示しているので説明は省略
する。図15に示される概略的等価回路と図19に示さ
れる概略的等価回路との違いはTFT1700に接続さ
れる電源1115の大きさである。なお、ここで光電変
換素子100は図11(a)と同一の構造をしているの
で、i層と第2の電極層との間の注入阻止層はn型であ
り、注入が阻止されるキャリアはホールである。その為
注入が阻止されるキャリア1個の電荷をqとすると、こ
の場合もq>0となる。
【0063】なお、図19において信号検出部は図19
の点線内の検出手段とTFT1300及びハイレベルパ
ルスPbを印加する手段を含む。
【0064】図19において図15と異なる点は、光電
変換素子100のリフレッシュ動作においてG電極に正
の電位を与える電源1115の電位VrGを、D電極に正
の電位を与える電源114の電位VD に比べて低くして
いる点のみである。詳細にいえば、光電変換素子100
には、i層のエネルギーバンドをフラットにする為にG
電極に印加するフラットバンド電圧(VFB)が存在する
ので実際には、図15の例ではVrG≧VD −VFBの状態
で駆動していたのに対し、図19ではVrG<VD −VFB
の状態で駆動するのである。
【0065】次に図20においてVrG<VD −VFBの状
態での光電変換装置の動作を説明する。図20において
図16と異なる点は、光電変換素子100の電流Isと
電流IsによるG電極の電位V0 の振舞いである。
【0066】図20において、Pcのリフレッシュパル
スが立ち上がり、光電変換素子100のG電極に電圧V
rG(VrG<VD −VFB)が印加されると光電変換素子1
00のi層内に留まっていたホールの一部がD電極に掃
き出される。この時、i層と絶縁層の界面欠陥にトラッ
プされていたホールのほぼ全てはそのままの状態である
と考えられる。又、この時電子はD電極に掃き出された
一部のホールに相当する量もしくはそれ以下の数量がD
電極からi層内へ流れ込むが、i層内における電界はG
電極側の電位が低い為、i層と絶縁層の界面欠陥にトラ
ップされる電子はほぼゼロであると考えられる。よって
図20におけるIsはPcのリフレッシュパルス立ち上
がり時において小さな負の突入電流しか生じることな
く、又減衰時間も短くなっている。又、Pcのリフレッ
シュパルス立ち上がりからPdのG電極リセットパルス
立ち上がりまでのG電極の電圧V0 はVrGにほぼ一致し
ており、その電位はVD −VFBより下がっていることを
図20は示している。
【0067】次にG電極リセットパルスが立ち上がり、
光電変換素子100のG電極がGNDに接地されるとi
層内に留まっていた若干の電子は全てD電極に流れ出す
ことになる。この時、i層と絶縁層の界面欠陥には電子
は存在しない為、電子は少量で且つ瞬時に流れ出ると考
えられる。又、この時界面欠陥に存在するホールはほと
んど移動しないと思われる。よってPdのG電極リセッ
トパルス立ち上がり時において、Isは小さな正の突入
電流しか生じることなく、又減衰時間も短くなってい
る。PdのG電極リセットパルスの立ち上がりから立ち
下がりまでを約20マイクロ秒で動作させると、図のよ
うに光電変換動作開始となるPdのパルスの立ち下がり
時には、ほぼ突入電流はゼロになる。よってPdのパル
スの立ち下がりから蓄積されはじめる電荷は、ほぼすべ
てが光電変換素子100内に入射した信号光による電荷
となり、その信号電圧を読み出すことによりSN比の高
い情報を得ることが可能となる。
【0068】上述した構成例における基本的なメカニズ
ムについて図を用いてさらに以下に説明する。
【0069】図21(a)〜図21(c)はVrG<VD
−VFBの場合の光電変換素子100の動作を示すエネル
ギーバンド図であり、図18(a)〜図18(c)に示
したエネルギーバンド図に対応している。
【0070】リフレッシュ動作の図21(a)におい
て、D電極はG電極に対して正の電位が与えられている
為、i層4中の黒丸で示されたホールの一部が電界によ
りD電極に導かれる。同時に白丸で示された電子はi層
4に注入される。ここでi層4と絶縁層70の界面欠陥
にトラップされていたホールはほとんど移動せず、又電
子が界面欠陥にトラップされることもない。
【0071】この状態で光電変換動作の図21(b)に
なるとG電極はD電極に対して更に大きな負の電位が与
えられる為、i層4中の電子は瞬時にD電極に導かれる
が、界面欠陥にトラップされた電子はほとんど存在しな
い為、先に説明した図15の光電変換装置で問題となる
突入電流はほとんど存在しなくなる。
【0072】そしてある期間光電変換動作の図21
(b)を保った後の状態の図21(c)になる。
【0073】このようにVrG<VD −VFBの条件にリフ
レッシュする場合においては、i層4と絶縁層70の界
面欠陥に電子が存在することはほとんどない為、電子の
出入りに長い時間を費すことがなくなり、結果的にノイ
ズ成分となる突入電流を大きく削減することが可能とな
る。
【0074】しかしながら、このようなリフレッシュ条
件おける、図19に示される光電変換素子100のダイ
ナミックレンジ(D・R)は、D・R=VrG×CS とな
り、VrG≧VD −VFBの場合に比べてVrG<VD −VFB
の場合のダイナミックレンジは小さくなる。その為信号
処理が多い場合には、信号光による発生電荷が飽和し、
SN比を下げることが生じる。
【0075】このような図19〜図21の条件で駆動す
る光電変換素子を説明するための模式的層構成図及び光
電変換装置の概略的回路図の例が図22(a)及び図2
2(b)である。
【0076】図22(a),(b)において図11
(a),(b)と同じ番号で示される部分は同じものを
示す。ここで図22は図11に対応しており、図11と
異なる点は図22(b)において、光電変換モードで接
続される電源が電圧差の大きな正の電源111に、リフ
レッシュモードで接続される電源が電圧差の小さな正の
電源112にかわっていることである。
【0077】図22(b)の回路動作においても、図1
9〜図21の説明で述べたことと同様に、i層4と絶縁
層70の界面欠陥に電子が存在することはほとんどない
為、電子の出入りに長い時間を費すことがなくなり、結
果的にノイズ成分となる突入電流を大きく削減すること
が可能となり、ダイナミックレンジは小さくなる。
【0078】ここで上述した光電変換装置において、S
N比を保ち特性を安定させるべき項目について再度説明
する。
【0079】図11に示す1ビット回路を図13に示す
タイミングで駆動する場合リフレッシュ時間は光電変換
時間より短くすることが可能となる。2次元的に光電変
換素子を配列しマトリクス駆動を行う場合は光電変換素
子の数が増えれば増えるほどリフレッシュ時間と光電変
換時間の比は大きくなる。
【0080】又、一般にMIS型コンデンサのフラット
バンド電圧VFBは、電界、時間、温度に大きく依存する
ことが知られているが、図11に示す光電変換装置にお
ける光電変換素子はリフレッシュ時においてフラットバ
ンド電圧VFBは正の電圧方向へ移動し、反対に光電変換
時にはフラットバンド電圧VFBは負の電圧方向へ移動す
る。
【0081】よって図11に示す光電変換装置における
光電変換素子はフラットバンド電圧VFBが結果的に負の
電圧方向に移動し、光電変換素子のダイナミックレンジ
を小さくしてしまう。そうなると、光電変換装置として
のSN比は小さくなり、安定した特性が得られなくなっ
てしまう。
【0082】更に、図22に示す光電変換装置における
光電変換素子は、リフレッシュ時及び光電変換時共にフ
ラットバンド電圧VFBは負の電圧方向へ移動するため、
フラットバンド電圧VFBが結果的に負の電圧方向に移動
し、光電変換素子のダイナミックレンジを小さくしてし
まう。そうなると、光電変換装置としてのSN比は小さ
くなり、安定した特性が得られなくなってしまう。
【0083】又、以上述べたように光電変換装置におけ
る光電変換素子のフラットバンド電圧VFBが負の電圧方
向へ移動すると更に、光電変換装置としての特性の不具
合が生じる場合があることが判ってきた。
【0084】図23は図19〜図22と同様にVrG<V
D −VFBの条件にリフレッシュする場合であり、且つV
FB<0の場合の光電変換素子休止モードから実際に駆動
条件のバイアスが印加された直後の光電変換部のエネル
ギーバンド図を示している。
【0085】図23(a),(b)は、図12、図18
及び図21と同様に光電変換素子100のリフレッシュ
モード及び光電変換モードの動作を示す光電変換部のエ
ネルギーバンド図である。
【0086】図23(c)は、光電変換素子100の両
端にGND電位が接続された状態、即ち光電変換素子休
止モードを表している。図23のそれぞれの状態を以下
において説明する。
【0087】図23(c)は、リフレッシュ時及び光電
変換時共にフラットバンド電圧VFBが負の電圧方向へ移
動した状態の光電変換部のエネルギーバンド図であり、
光電変換素子100の両端にGND電位が接続された状
態、即ち光電変換素子休止モードを表している。このと
き図で示すようにi層4と絶縁層70の界面欠陥に電子
が注入されてしまう。そして次にVrG<VD −VFBの条
件にリフレッシュされた状態が図23(a)である。
【0088】図23(a)では、光電変換素子休止モー
ド中にi層4と絶縁層70の界面欠陥に注入されていた
電子が徐々にD電極方向にでていくことがうかがえる。
この様子は、図18(a)のリフレッシュモードから図
18(b)の光電変換モードに移るときに生じる突入電
流と同じ電流であるため、i層4と絶縁層70の界面欠
陥にトラップされていた電子は、ある程度時間を費して
D電極へ導かれる。その為図23(b)になってもその
突入電流は流れ続けるのである。図23(b)の状態に
おいてこの原因で流れる電流は蓄積されるので全てノイ
ズ成分となる。
【0089】本発明はi層4と絶縁層70の界面欠陥に
注入された電子を放出するため、あるいは電子がi層4
と絶縁層70の界面欠陥に注入されるのを防止するため
にアイドリングモードを設けたものである。以下、本発
明の実施形態として、光電変換素子休止モード中にi層
4と絶縁層70の界面欠陥に注入されていた電子をD電
極方向に放出させる場合について説明する。ここで、i
層4と絶縁層70の界面への電子注入は、光電変換素子
休止モードがあってもなくても起こる現象なので、光電
変換素子休止モードがなくてもアイドリングモードが必
要となる。
【0090】以下に説明する本発明の実施形態はアイド
リングモードを有する点を除き、その構成及び動作は上
述した光電変換装置と同じである。
【0091】図1は本発明の第1の実施形態に係る光電
変換装置の1ビットの等価回路図である。図1において
図22(b)と同じ番号で示される部分は同じものを示
す。
【0092】図1の等価回路図の構成が図22(b)と
異なる点は、図23で説明した、光電変換素子休止モー
ド中にi層4と絶縁層70の界面欠陥に注入されていた
電子をD電極方向に放出させるために、実際に使用して
いない状態においても光電変換素子に弱い電界を与える
状態、即ちアイドリングモードが設けられている点であ
る。
【0093】具体的には、アイドリングモードにする為
のidle端子及び正の電源116が追加されており、
光電変換素子100がアイドリングモード時に、光電変
換モード時と同じ方向の小さな電界が印加されるよう電
源116が配置されている。厳密に言えば、アイドリン
グモードにおける光電変換素子の第一の電極層の電位か
ら、第二の電極層の電位を差し引いた電位差(Vdg[id
le])が、光電変換モードにおける光電変換素子の第一
の電極層の電位から、第二の電極層の電位を差し引いた
電位差(Vdg[read])より小さい正の値(0<Vdg
[idle]<Vdg[read])ということになる。
【0094】0<Vdg[idle]<Vdg[read]という条
件の理由は、フラットバンド電圧VFBが負の電圧方向へ
必要以上に移動することを防ぐためである。又、アイド
リングモードにおける光電変換素子の第一の電極層の電
位から、第二の電極層の電位を差し引いた電位差(Vdg
[idle])とリフレッシュモードにおける光電変換素子
の第一の電極層の電位から、第二の電極層の電位を差し
引いた電位差(Vdg[refresh])との電位関係は、Vd
g[refresh]がリフレッシュモードにおけるリフレッシ
ュ時間の長さに依存するため一概には記述することが難
しい。
【0095】図1のような回路にすることにより、光電
変換素子100は光電変換素子休止モード(stop側
にスイッチ113が接続された状態)と、アイドリング
モード(idle側にスイッチ113が接続された状
態)と、光電変換モード(read側にスイッチ113
が接続された状態)とリフレッシュモード(refre
sh側にスイッチ113が接続された状態)を、順番に
切り替えて駆動することが可能となり、上記で説明した
ように、フラットバンド電圧VFBが負の電圧方向へ必要
以上に移動することを防ぎつつ、光電変換素子休止モー
ド中にi層4と絶縁層70の界面欠陥に注入されていた
電子をD電極方向に放出させることが可能となり、実際
に使用を始めるとき瞬時に使用可能なS/Nの高い状態
にすることができ、結果的に使い勝手のよい高品質な光
電変換素子を供給すること、即ち常にSN比が高く、特
性が安定している光電変換装置を供給することが可能と
なる。 (実施形態2)図2は本発明の光電変換装置の第2の実
施形態を示す全体回路図であり、図3(a)は本実施形
態中の1画素に相当する各素子の一例を説明するための
模式的平面図、図3(b)は図3(a)のA−B線にお
ける模式的断面図である。図2において、S11〜S3
3は光電変換素子で下部電極側をG、上部電極側をDで
示している。C11〜C33は蓄積用コンデンサ、T1
1〜T33は転送用TFTである。Vs は読み出し用電
源、Vg はリフレッシュ用電源、Vi はアイドリング用
電源、GND電位は光電変換素子休止用電位であり、各
電源及びGND電位は各々スイッチSWs ,スイッチS
Wg ,スイッチSWi ,SWt を介して全光電変換素子
S11〜S33のG電極に接続されている。ここで、セ
ンサのG電極に印加される各電源の電位は0>Vg >V
s 、及び0>Vi >Vs と設定している。スイッチSW
s ,スイッチSWg ,スイッチSWi ,スイッチSWt
、は直接にシフトレジスタSR3に接続されており、
スイッチSWs ,スイッチSWg ,スイッチSWi ,ス
イッチSWt は同時にオンしないように制御されてい
る。又、各スイッチのオン時間は任意に設定可能であ
る。
【0096】1画素は1個の光電変換素子とコンデン
サ、およびTFTで構成され、その信号出力は信号配線
SIGにより検出用集積回路ICに接続されている。本
実施形態の光電変換装置は計9個の画素を3つのブロッ
クに分け1ブロックあたり3画素の出力を同時に転送し
この信号配線SIGを通して検出用集積回路ICによっ
て順次出力に変換され出力される(Vout )。また1ブ
ロック内の3画素を横方向に配置し、3ブロックを順に
縦に配置することにより各画素を二次元的に配置してい
る。
【0097】図中破線で囲んだ部分は大面積の同一絶縁
基板上に形成されているが、このうち第1画素に相当す
る部分の模式的平面図を図3(a)に示す。また図中破
線A−Bで示した部分の模式的断面図を図3(b)に示
す。S11は光電変換素子、T11はTFT、C11は
コンデンサ、およびSIGは信号配線である。本実施形
態においてはコンデンサC11と光電変換素子S11と
は特別に素子を分離しておらず、光電変換素子S11の
電極の面積を大きくすることによりコンデンサC11を
形成している。これは本実施形態の光電変換素子とコン
デンサが同じ層構成であるから可能なことである。ま
た、画素上部にはパッシベーション用窒化シリコン膜S
iNとヨウ化セシウム等の蛍光体CsIが形成されてい
る。上方よりX線(X−ray)が入射すると蛍光体C
sIより光(破線矢印)に変換され、この光が光電変換
素子に入射される。
【0098】次に図2乃至図4を用いて上述した光電変
換装置の動作について説明する。
【0099】図4は本実施形態の動作の一例を示すタイ
ミングチャートである。
【0100】先ずはじめにシフトレジスタSR3のST
信号がHi状態であり、全ての光電変換素子S11〜S
33は休止状態になっている。この状態からシフトレジ
スタSR3のID信号がHi状態になり、全ての光電変
換素子S11〜S33のi層4と絶縁層70の界面欠陥
に注入されていた電子をD電極方向に放出させる。
【0101】その後、シフトレジストSR1およびSR
2により制御配線g1〜g3,sg1〜sg3にHiが
印加される。すると転送用TFT・T11〜T33とス
イッチM1〜M3がオンし導通し、全光電変換素子S1
1〜S33のD電極はGND電位になる(積分検出器A
mpの入力端子はGND電位に設計されているため)。
同時にシフトレジスタSR3がRFにHiを出力しスイ
ッチSWg がオンし全光電変換素子S11〜S33のG
電極はリフレッシュ用電源Vg の電位になる。その後全
光電変換素子S11〜S33はリフレッシュモードにな
りリフレッシュされる。つぎにシフトレジスタSR3が
RFにL0 を、REにHiを出力しスイッチSWg がオ
フし、スイッチSWs がオンし、全光電変換素子S11
〜S33のG電極は読み取り用電源Vs により負電位に
なる。すると全光電変換素子S11〜S33は光電変換
モードになり同時にコンデンサC11〜C33は初期化
される。この状態でシフトレジスタSR1およびSR2
により制御配線g1〜g3,sg1〜sg3にL0 が印
加される。すると転送用TFT・T11〜T33とスイ
ッチM1〜M3がオフし全光電変換素子S11〜S33
のD電極はDC的にはオープンになるがコンデンサC1
1〜C33によって電位は保持される。しかしこの時点
ではX線は入射されていないため全光電変換素子S11
〜S33には光は入射されず光電流は流れない。又、光
電変換素子休止モード中にi層4と絶縁層70の界面欠
陥に注入されていた電子をD電極方向に放出させていた
ため、このときノイズ成分となる突入電流が生ずること
がなく、使用可能なS/Nの高い状態になっている。
【0102】この状態でX線がパルス的に出射され人体
等を通過し蛍光体CsIに入射されると光に変換され、
その光がそれぞれの光電変換素子S11〜S33に入射
する。この光は人体等の内部構造の情報が含まれてい
る。この光により流れた光電流は電荷としてそれぞれの
コンデンサC11〜C33に蓄積されX線の入射終了後
も保持される。つぎにシフトレジスタSR1により制御
配線g1にHiの制御パルスが印加され、シフトレジス
タSR2の制御配線sg1〜sg3への制御パルス印加
によって転送用TFT・T11〜T33、スイッチM1
〜M3を通してv1〜v3が順次出力される。これによ
り人体等の内部構造の二次元的情報がv1〜v9として
得られる。
【0103】その後、シフトレジスタSR3のREはL
0 になる。
【0104】静止画像を得る場合はここまでの動作であ
るが動画像を得る場合はここまでの動作を操り返す。図
4の最後のタイミングチャートでは、動作開始時と同じ
信号が光電変換素子S11〜S33に入射し、その結果
v1〜v9に動作開始時と同じ信号がVout に出力され
ていることが判る。そして、動作の最後に再びシフトレ
ジスタSR3のST信号がHi状態となり、全ての光電
変換素子S11〜S33が休止状態になっている。
【0105】ここで動作の比較のため、光電変換素子を
アイドリングモードにしない場合を図5に示す。
【0106】図5は図4と同様に本実施形態の動作を示
すタイミングチャートである。図4と異なるところは、
はじめシフトレジスタSR3のST信号がHi状態であ
り、全ての光電変換素子S11〜S33は休止状態にな
っている状態の後、シフトレジスタSR3のID信号が
Hi状態にならず、全ての光電変換素子S11〜S33
のi層4と絶縁層70の界面欠陥に注入されていた電子
をD電極方向に放出させていないところである。
【0107】その為、図4と同様の信号が光電変換素子
S11〜S33に入射し、その結果v1〜v9に動作開
始時と同じ信号がVout に出力されるはずのところが、
斜線で示した分のノイズ成分である突入電流による電荷
により、正しい出力値が表されていないことが判る。し
かしながら、同様の動作が続けられていくに従い、v1
〜v9に正常な信号がVout に出力されていることが判
る。
【0108】本実施形態の光電変換装置は第1の実施形
態と同様に、光電変換素子S11〜S33は光電変換素
子休止モードと、アイドリングモードと、光電変換モー
ドとリフレッシュモードを、順番に切り替えて駆動する
ことが可能となり、上記で説明したように、フラットバ
ンド電圧VFBが負の電圧方向へ必要以上に移動すること
を防ぎつつ、光電変換素子休止モード中にi層4と絶縁
層70の界面欠陥に注入されていた電子をD電極方向に
放出させることが可能となり、実際に使用を始めるとき
瞬時に使用可能なS/Nの高い状態にすることができ、
結果的に使い勝手のよい高品質な光電変換素子を供給す
ること、即ち常にSN比が高く、特性が安定している光
電変換装置を供給することが可能となる。
【0109】本実施形態では光電変換素子のG電極が共
通に接続され、この共通の配線をスイッチSWg とスイ
ッチSWs とスイッチSWi とスイッチSWt を介して
リフレッシュ用電源Vg 、読み出し用電源Vs 、アイド
リング用電源Vi 及び光電変換素子休止用GND電位に
接続しているため、全光電変換素子を同時にリフレッシ
ュモードと光電変換モードとアイドリングモード及び光
電変換素子休止モードに切り換えることができる。この
ため複雑な制御なくして1画素あたり1個のTFTで光
出力を得ることができる。
【0110】又、本実施形態では9個の画素を3×3に
二次元配置し3画素ずつ同時に、3回に分割して転送・
出力したがこれに限らず、例えば縦横1mmあたり5×
5個の画素を2000×2000個の画素として二次元
的に配置すれば40cm×40cmのX線検出器が得ら
れる。これをX線フィルムの代わりにX線発生器と組み
合わせX線レントゲン装置を構成すれば胸部レントゲン
検診や乳ガン検診あるいは躯体の非破壊検査に使用でき
る。するとフィルムと異なり瞬時にその出力をCRTな
どの画像出力機で映し出すことが可能で、さらに出力を
ディジタルに変換しコンピュータで画像処理して目的に
合わせた出力に変換することも可能である。また光磁気
ディスクに保管もでき、過去の画像を瞬時に検索するこ
ともできる。また感度もフィルムより良く人体に影響の
少ない微弱なX線で鮮明な画像を得ることもできる。
【0111】図6、図7に2000×2000個の画素
を持つ検出器の実装の一例を示す概念図を示す。200
0×2000個の検出器を構成する場合図2で示した破
線内の素子を縦・横に数を増せば良いが、この場合制御
配線もg1〜g2000と2000本になり信号配線S
IGもsig1〜sig2000と2000本になる。
またシフトレジスタSR1や検出用集積回路ICも20
00本の制御・処理をしなければならず大規模となる。
これをそれぞれ1チップの素子で行うことは1チップが
非常に大きくなり製造時の歩留りや価格等で不利であ
る。そこで、シフトレジスタSR1は例えば100段ご
と1個のチップに形成し、20個(SR1−1〜SR1
−20)を使用すればよい。また検出用集積回路も10
0個の処理回路ごと1個のチップに形成し、20個(I
C1〜IC20)を使用する。
【0112】図6には左側(L)に20チップ(SR1
−1〜SR1−20)と下側(D)に20チップ実装
し、1チップあたり100本の制御配線、信号配線をお
のおのワイヤーボンディングでチップと接続している。
図6中破線部は図2の破線部に相当する。また外部への
接続は省略している。また、SWg ,SWs ,SWi,
Vg,VS,Vi,RF等も省略している。集積用回路I
C1〜IC20からは20本の出力(Vout )がある
が、これらはスイッチ等を介して1本にまとめたり、2
0本をそのまま出力し並列処理すればよい。
【0113】あるいは図7に示すように左側(L)に1
0チップ(SR1−1〜SR1−10)、右側(R)に
10チップ(SR1−11〜SR1−20)と上側に1
0チップ(IC1〜10)、下側(D)に10チップ
(IC11〜20)を実装してもよい。この構成は上・
下・左・右側(U・D・L・1R)にそれぞれ各配線を
1000本ずつに振り分けているため、各辺の配線の密
度が小さくなり、また各辺のワイヤーボンディングの密
度も小さく、歩留りが向上する。配線振り分けは左側
(L)にg1,g3,g5,…g1999、右側(R)
にg2,g4,g6,…g2000とし、つまり奇数番
目の制御線を左側(L)、偶数番目の制御線を右側
(R)に振り分ける。こうすると各配線は等間隔に引き
出され配線されるので密度の集中なく一層歩留りが向上
する。また、上側(U)下側(D)への配線も同様に振
り分ければよい。また、図示していないが別の実施形態
として配線の振り分けは左側(L)にg1〜g100,
g201〜g300,…g1801〜g1900、右側
(R)にg101〜g200,g301〜g400,…
g1901〜g2000を振り分け、つまり、1チップ
ごと連続な制御線を振り分け、これを左・右側(L・
R)交互に振り分ける。こうする、1チップ内は連続に
制御でき、駆動タイミングが楽で回路を複雑にしなくて
よく安価なものが使用できる。上側(U)、下側(D)
についても同様で、連続な処理が可能で安価な回路が使
用できる。
【0114】また、図6、図7に示される例は共に1枚
の基板上に破線部の回路を形成した後、その基板上にチ
ップを実装してもよいし、別の大きな基板上に破線部の
回路基板とチップを実装してもよい。また、チップをフ
レキシブル基板上に実装して破線部の回路基板に貼り付
け接線してもよい。
【0115】またこのような非常に多くの画素をもつ大
面積の光電変換装置は従来の光センサを用いた複雑な工
程では不可能であったが、本発明の光電変換装置の工程
は各素子を共通な膜で同時に形成しているため工程数が
少なく、簡易的な工程で済むため高歩留まりが可能で低
コストで大面積・高性能の光電変換装置の生産を可能と
している。また、コンデンサと光電変換素子とが同じ素
子内で構成でき、実質上素子を半減することが可能でさ
らに歩留まりを向上できる。 (実施形態3)図8は本発明の光電変換装置を用いたシ
ステム全体を表す模式的ブロック図である。6001は
a−Siセンサ基板である。この図では複数のシフトレ
ジスタSR1を直列に、また検出用集積回路ICも複数
で駆動している。検出用集積回路ICの出力は処理回路
6008内のアナログ−デジタル変換器6002に入力
されデジタル化される。この出力は固定パターン補正用
の引き算器6003を介してメモリ6004に記憶され
る。メモリの中の情報はコントローラ6005により制
御されバッファ6006を介し信号処理手段としてのイ
メージプロセッサに転送され、そこで画像処理される。
【0116】図9(a)、図9(b)は本発明をX線検
出用の光電変換装置に適用した場合の模式的構成図及び
模式的断面図である。
【0117】光電変換素子とTFTはa−Siセンサ基
板6011内に複数個形成され、シフトレジスタSR1
と検出用集積回路ICが実装されたフレキシブル回路基
板6010が接続されている。フレキシブル回路基板6
010の逆側は回路基板PCB1、PCB2に接続され
ている。前記a−Siセンサ基板6011の複数枚が基
台6012の上に接着され大型の光電変換装置を構成す
る基台6012の下には処理回路6018内のメモリ6
014をX線から保護するため鉛板6013が実装され
ている。a−Siセンサ基板6011上にはX線を可視
光に変換するための蛍光体6030例えばCsIが、塗
布または貼り付けられている。前述の図2で説明したX
線検出方法と同じ原理に基づき、X線を検出することが
できる。本実施形態では図9(b)に示されるように全
体をカーボンファイバー製のケース6020に収納して
いる。
【0118】図10は本発明の光電変換装置のX線診断
システムへの応用例を示したものである。
【0119】X線チューブ6050で発生したX線60
60は患者あるいは被験者6061の胸部6062を透
過し、蛍光体を上部に実装した光電変換装置6040に
入射する。この入射したX線には患者6061の体内部
の情報が含まれている。X線の入射に対応して蛍光体は
発光し、これを光電変換して、電気的情報を得る。この
情報はディジタルに変換されイメージプロセッサ607
0により画像処理され制御室のディスプレイ6080で
観察できる。
【0120】また、この情報は電話回線6090等の伝
送手段により遠隔地へ転送でき、別の場所のドクタール
ームなどディスプレイ6081に表示もしくは光ディス
ク等の保存手段に保存することができ、遠隔地の医師が
診断することも可能である。またフィルムプロセッサ6
100によりフィルム6110に記録することもでき
る。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光電変換
装置によれば、アイドリングモードと、リフレッシュモ
ードと光電変換モードとを、切り替えて駆動することが
可能となり、フラットバンド電圧VFBが負の電圧方向へ
必要以上に移動することを防ぎつつ、電子(例えば、光
電変換素子休止モード中に光電変換半導体層と絶縁層の
界面欠陥に注入されていた電子)を第二の電極方向に放
出させることが可能となり、実際に使用を始めるとき瞬
時に使用可能なS/Nの高い状態にすることができ、結
果的に使い勝手のよい高品質な光電変換素子を供給する
こと、即ち常にSN比が高く、特性が安定している光電
変換装置、その駆動方法及びそれを有するシステムを供
給することが可能となる。
【0122】また上記したような優れた特性を有する光
電変換装置を利用することでより低コストで大面積・高
機能・高特性のファクシミリやX線レントゲン装置を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の光電変換装置を説明する
ための1ビット等価回路図である。
【図2】本発明の実施形態2の光電変換装置を説明する
ための概略的回路図である。
【図3】(a)は本発明の光電変換装置の一形態を説明
する為の模式的平面図、(b)は模式的断面図である。
【図4】本発明の光電変換装置の動作の一形態を説明す
るためのタイミングチャートである。
【図5】本発明の光電変換装置の動作の一形態を説明す
るためのタイミングチャートである。
【図6】本発明の光電変換装置の実装形態を説明するた
めの模式的配置構成図である。
【図7】本発明の光電変換装置の実装形態を説明するた
めの模式的配置構成図である。
【図8】本発明の光電変換装置を有するシステムの一形
態を説明するためのシステム構成図である。
【図9】(a)はX線検出用装置に適用した場合の一形
態を説明する模式的構成図、(b)は模式的断面図であ
る。
【図10】本発明の光電変換装置を有するシステムの一
形態を説明するためのシステム構成図である。
【図11】(a)は光電変換部の構成例を説明する模式
的断面図、(b)は概略的回路図である。
【図12】光電変換部のエネルギー状態を説明するため
のエネルギーバンド図である。
【図13】光電変換装置の動作の一例を説明するための
タイミングチャートである。
【図14】(a)〜(d)は検出部の構成例を説明する
ための概略的回路図である。
【図15】本発明の光電変換装置を説明するための概略
的回路図である。
【図16】光電変換装置の動作の一例を説明するための
タイミングチャートである。
【図17】光電変換部のエネルギー状態を説明するため
のエネルギーバンド図である。
【図18】光電変換部のエネルギー状態を説明するため
のエネルギーバンド図である。
【図19】光電変換装置を説明するための概略的回路図
である。
【図20】光電変換装置の動作の一例を説明するための
タイミングチャートである。
【図21】光電変換部のエネルギー状態を説明するため
のエネルギーバンド図である。
【図22】(a)は光電変換部の構成例を説明する模式
的断面図、(b)は概略的回路図である。
【図23】光電変換部のエネルギー状態を説明するため
のエネルギーバンド図である。
【図24】光センサの構成の一例を説明する模式的断面
図及び概略的回路図である。
【図25】光センサの構成の一例を説明する模式的断面
図である。
【図26】光センサのゲート絶縁膜の厚さに対する歩留
まりの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2 下部電極 4 i層 5 n層 6 透明電極 70 絶縁層 100 光電変換素子 200 リフレッシュ用TFT 300 転送用TFT 400 リセット用TFT 111,112,116 電源 113 スイッチ手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の電極層、第一の型のキャリアおよ
    び該第一の型のキャリアとは正負の異なる第二の型のキ
    ャリアの両方のキャリアの通過を阻止する絶縁層、光電
    変換半導体層、該光電変換半導体層への前記第一の型の
    キャリアの注入を阻止する注入阻止層、第二の電極層を
    積層した光電変換素子を有する光電変換装置において、 前記光電変換素子の各層に電界を与える以下の三つの動
    作モード(イ)〜(ハ)を切り替えて動作させる為のス
    イッチ手段を有することを特徴とする光電変換装置。 (イ) 前記光電変換素子から前記第二の型のキャリア
    を放出するアイドリングモード (ロ) 前記光電変換素子内に蓄積された前記第一の型
    のキャリアをリフレッシュするリフレッシュモード (ハ) 入射光量に応じて前記第一の型のキャリアと前
    記第二の型のキャリアの対を発生し、前記第一の型のキ
    ャリアを蓄積する光電変換モード
  2. 【請求項2】 前記アイドリングモードにおける前記光
    電変換素子の第一の電極層の電位から第二の電極層の電
    位を差し引いた電位差(Vdg[idle])が、前記
    光電変換モードにおける前記光電変換素子の第一の電極
    層の電位から第二の電極層の電位を差し引いた電位差
    (Vdg[read])より小さい正の値(0<Vdg
    [idle]<Vdg[read])であることを特徴
    とする請求項1記載の光電変換装置。
  3. 【請求項3】 各層にゼロの電界を与える光電変換素子
    休止モードを有する請求項1又は請求項2記載の光電変
    換装置。
  4. 【請求項4】 第一の電極層、第一の型のキャリアおよ
    び該第一の型のキャリアとは正負の異なる第二の型のキ
    ャリアの両方のキャリアの通過を阻止する絶縁層、光電
    変換半導体層、該光電変換半導体層への前記第一の型の
    キャリアの注入を阻止する注入阻止層、第二の電極層を
    積層した光電変換素子を有する光電変換装置の駆動方法
    において、 前記光電変換素子の各層に電界を与える以下の三つの動
    作モード(イ)〜(ハ)を有することを特徴とする光電
    変換装置の駆動方法。 (イ) 前記光電変換素子から前記第二の型のキャリア
    を放出するアイドリングモード (ロ) 前記光電変換素子内に蓄積された前記第一の型
    のキャリアをリフレッシュするリフレッシュモード (ハ) 入射光量に応じて前記第一の型のキャリアと前
    記第二の型のキャリアの対を発生し、前記第一の型のキ
    ャリアを蓄積する光電変換モード
  5. 【請求項5】 前記アイドリングモードにおける前記光
    電変換素子の第一の電極層の電位から第二の電極層の電
    位を差し引いた電位差(Vdg[idle])が、前記
    光電変換モードにおける前記光電変換素子の第一の電極
    層の電位から第二の電極層の電位を差し引いた電位差
    (Vdg[read])より小さい正の値(0<Vdg
    [idle]<Vdg[read])であることを特徴
    とする請求項4記載の光電変換装置の駆動方法。
  6. 【請求項6】 各層にゼロの電界を与える光電変換素子
    休止モードを有する請求項4又は請求項5記載の光電変
    換装置の駆動方法。
  7. 【請求項7】 前記光電変換素子を一次元または二次元
    的に複数個配置し、前記光電変換素子毎にスイッチ素子
    を接続すると共に、全光電変換素子を複数のnブロック
    に分割し、各ブロック毎に前記スイッチ素子を動作させ
    ることにより前記複数のnブロックに分割したn×m個
    の全光電変換素子の光信号をマトリクス信号配線により
    出力し、前記マトリクス信号配線の交差部が、少なくと
    も第一電極層、絶縁層、半導体層、第二の電極層の順の
    積層構造で構成され、この積層構造の各層が前記光電変
    換素子の第一の電極層、絶縁層、光電変換半導体層、第
    二の電極層の各層と同一層から形成されていることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかの請求項に記載の光電
    変換装置。
  8. 【請求項8】 入力された放射線を光にかえる蛍光体を
    有する請求項1〜3、7のいずれかの請求項に記載の光
    電変換装置を備えるとともに、 該光電変換装置からの信号を処理する信号処理手段と、
    前記信号処理手段からの信号を記録する為の記録手段
    と、前記信号処理手段からの信号を表示する為の表示手
    段と、前記信号処理手段からの信号を電送する為の電送
    手段と、前記放射線を発生させるための放射線源と、を
    備えていることを特徴とするシステム。
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