JPH11143641A - 透明電極用基板 - Google Patents

透明電極用基板

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JPH11143641A
JPH11143641A JP31243497A JP31243497A JPH11143641A JP H11143641 A JPH11143641 A JP H11143641A JP 31243497 A JP31243497 A JP 31243497A JP 31243497 A JP31243497 A JP 31243497A JP H11143641 A JPH11143641 A JP H11143641A
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洋子 田尻
Mitsuo Takase
三男 高瀬
Katsuyoshi Sasagawa
勝好 笹川
Noboru Kawasaki
登 川崎
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 鉛筆硬度が4H以上で、曲げ弾性率が4
00kgf/mm2 以上の剛性を有し、リターデーショ
ンが1nm以下、可視領域の光線透過率が85%以上で
ある三次元架橋構造の樹脂基板を用いた、各種のタッチ
パネル用電極基板、およびそれを用いて得られたタッチ
パネル。 【効果】 表面硬度、剛性、光学特性等に優れた基板が
容易に製造でき、優れた性能を持つタッチパネル用基板
を軽量化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子材料分野にお
いて有用な透明電極用基板に関し、さらに詳しくは、樹
脂基板をベース基板として用いたタッチパネル用透明電
極基板に関する。また、本発明は、該タッチパネル用透
明電極基板を用いて得られるタッチパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、抵抗方式の透明タッチパネルに
は、電極の形成状態の違いにより、マトリックス方式と
呼ばれるものと、アナログ方式と呼ばれるものがある。
いずれの方式も、タッチ側および非タッチ側に用いられ
る透明絶縁性基材に、酸化錫膜やITO(Indium
tin oxide)膜等の電極膜を真空蒸着法、ス
パッタリング法、イオンプレーティング法、ゾルゲル法
等により製膜し、必要に応じてエッチングや絶縁塗料の
被覆により所望の電極パターンを形成させた後、絶縁ス
ペーサーを介して両電極膜面を対向配置し、製作されて
いる。現在汎用されている透明電極には、ガラス基板上
に酸化錫膜やITO(Indium tin oxid
e)膜等を形成した透明導電性積層物(いわゆる、ネサ
ガラス)が広く用いられている。しかしながら、ガラス
基板は、耐熱性、寸法安定性等に優れる反面、可とう
性、加工性、耐衝撃性が劣る為、用途面での制約を受
け、さらには薄型化、量産化の期待にも応えることが困
難であった。そこで近年、軽量で耐衝撃性、加工性、生
産性等に優れた透明樹脂基板が注目され、これらを無機
ガラス代替として用いた電極基板が提案されている。
【0003】例えば、特開昭59−204545号に
は、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポ
リエーテルスルホン、またはポリエチレンテレフタレー
ト等の一般的な熱可塑性樹脂上に、SiOxアンダーコ
ート膜、ITO膜の順序に有する電極基板が提案されて
いるが、これらの樹脂では耐熱性に乏しく、リターデー
ションや表面精度の点でも問題があり、高精度な電極基
板としては不適である。また、これらは、通常生産性の
面からフィルムとして用いられるが、剛性がないため、
大型化できないという問題もある。一方、特開平5−3
23303号に開示されているようなマレイミド系の架
橋樹脂を用いる技術では、リターデーションや表面精度
の点では改善されるが、その耐熱性は200℃未満であ
り、カラー液晶表示等に必要な、低抵抗なITO膜を付
けることは困難である。
【0004】通常、タッチパネルに透明樹脂基板を用い
る場合、上部電極には透明導電層をプラスチックフィル
ムまたはシート基板に直接設けた透明電極を使用し、下
部電極には、上部電極と同様のものを使用する場合と、
ガラスを基板として透明導電層を設けた透明電極を用い
る場合がある。上部電極と下部電極とは絶縁スペーサー
を介して対向させ、上部電極から押圧された打点で強く
接触するものであるため、これに耐えうる良好な持久特
性が必要であり、特に上部電極としてプラスチックを使
用する場合、ペンでなぞる工程を考えるとかなりの表面
硬度が必要である。下部電極としてプラスチックフィル
ムまたはシート基板を用いた場合には、ガラスが有して
いるような剛性をもたせるため、プラスチックフィルム
またはシート基板の他に支持板を用いる必要性がある
が、工程が増える、透過率が落ちるなど問題も多い。こ
れらを改良するために、基板となるプラスチックフィル
ムまたはシートの厚みを増す、2枚のフィルムを貼り合
わせる等の方法も考えられるが、従来の透明樹脂では表
面精度、リターデーションの点から使用に耐えうるもの
はほとんどなく、これらを満たすアクリル板も、耐熱性
の点から使用できなかった。
【0005】また、透明樹脂基板上に種々のバリヤー層
を設けて性能を付与する試みがなされているが、このよ
うな電極基板において、耐熱性、耐薬品性、密着性等の
要求特性を十分に満足できるものは未だ知られていな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、表面硬度、
耐屈曲性および光学特性に優れたプラスチックフィルム
またはシートをベース基板として用いたタッチパネル用
電極基板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、鉛筆硬度、曲げ弾性
率、リターデーション、可視領域の光線透過率の優れた
三次元架橋構造の樹脂基板を用いることにより、優れた
タッチパネル用透明電極基板が得られることを見出し、
本発明を完成するに到ったものである。
【0008】すなわち、本発明は、鉛筆硬度が4H以
上で、曲げ弾性率が400kgf/mm2 以上の剛性を
有し、リターデーションが1nm以下、可視領域の光線
透過率が85%以上である三次元架橋構造の樹脂基板を
用いたタッチパネル用透明電極基板に関するものであ
る。また、三次元架橋構造の樹脂が、下記の(樹脂−
a)または(樹脂−b)のいずれかである前記のタッチ
パネル用透明電極基板に関するものである。 ・樹脂−a:1分子中に、下記一般式(1)(化3)で
表される官能基と、下記一般式(2)または(3)(化
3)で表される官能基とを兼備する単量体(A)を重合
してなる樹脂。
【0009】
【化3】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を表し、Xは酸
素原子または硫黄原子を表す) 樹脂−b:単量体(A)と、下記式(4)、(5)およ
び(6)(化4)で表される官能基群から選ばれる少な
くとも1種の官能基をm個(mは1〜6の整数を表す)
有する単量体(B)とを共重合してなる樹脂。
【0010】
【化4】 更に、前記のいずれかの基板を用いて得られる、アウ
ター型タッチパネル、前記のいずれかの基板を用いて
得られる、インナー型タッチパネル、前記のいずれか
の基板を用いて得られる、タッチパネル部の基板と液晶
表示部の基板とが一体型となった、一体型インナータッ
チパネルに関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のタッチパネル用透明電極
基板は、鉛筆硬度、曲げ弾性率、リターデーション、可
視領域の光線透過率に優れた三次元架橋構造の樹脂基板
を用いてなるものである。
【0012】本発明で用いる透明な三次元架橋構造の樹
脂としては、任意の樹脂が使用できるが、表面硬度があ
る程度必要であり、鉛筆硬度が好ましくは4H以上、よ
り好ましくは5H以上である。4Hよりも低い値では、
ペンでなぞったときに傷がつきやすく、電極も傷みやす
いので、あまり好ましくない。更に、耐屈曲性(剛性)
もある程度必要であり、室温下において、曲げ弾性率が
好ましくは400kgf/mm2 以上、より好ましくは
420kgf/mm2 以上である。400kgf/mm
2 よりも低い値では、大型な基板を作るときに十分な剛
性が得られ難く、現在のガラス用製造ラインに流すこと
も困難であるので、あまり好ましくない。また、基板に
リターデーションが存在すると、偏光が解消され、画像
がにじむ等の問題が生じるため0であることが理想であ
り、特に、偏光板の内側に基板がくるインナータッチパ
ネルや一体型インナータッチパネルでは、この影響が大
きくなる。実際の使用上、可能な範囲としては、5nm
以下が好ましく、1nm以下がより好ましい。更に、樹
脂の透明性は無着色時の可視領域の光線透過率を指標と
して表した場合、好ましくは85%以上、より好ましく
は90%以上である。タッチパネルは、基板が何枚も重
なっており、85%よりも透過率が低いと、画面全体が
非常に暗くなってしまうという問題があるので、あまり
好ましくない。
【0013】本発明で用いる三次元架橋構造の樹脂とし
ては、より好ましくは、前記の(樹脂−a)または(樹
脂−b)である。(樹脂−a)は、一分子中に、前記一
般式(1)で表される官能基と、前記一般式(2)また
は(3)で表される官能基とを兼備する単量体(A)
と、前記式(4)、(5)および(6)で表される官能
基群から選ばれた少なくとも一種の官能基をm個(mは
1〜6の整数を表す)有する単量体(B)とを共重合し
てなる樹脂である。これらの(樹脂−a)および(樹脂
−b)は、特開平2−84406号公報、特開平3−1
4804号公報、特開平3−47817号公報、特開平
3−72513号公報、特開平3−179015号公
報、および特開平4−266927号公報等に記載の方
法により製造することができる。
【0014】1分子中に前記一般式(1)で表される官
能基と、一般式(2)または(3)で表される官能基と
を兼備する単量体(A)としては、例えば、イソプロペ
ニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートと、1
分子中に少なくとも水酸基又はメルカプト基のいずれか
の官能基と一般式(2)または(3)で表される官能基
とを兼備する化合物(化合物P)との反応により得られ
るものである。化合物Pとしては、 1.エポキシ基又はチイラン基をアクリル酸又はメタク
リル酸で開環させて得られる化合物類、例えば、ヒドロ
キシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、1,4−ブチレングリコールモ
ノアクリレート、1,4−ブチレングリコールモノメタ
クリレート、グリセロール−1,2ジアクリレート、グ
リセロール−1,2ジメタクリレート、グリセロール−
1,3ジアクリレート、グリセロール−1,3ジメタク
リレート、グリセロール−1−アクリレート−3−メタ
クリレート、 2.フェニルグリシジルエーテル類のアクリル酸又はメ
タクリル酸の開環反応物、例えば、3−フェノキシ−2
−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−フェノキシ−
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2,4−ジブ
ロモフェノキシ−2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、2,4−ジブロモフェノキシ−2−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、 3.ビスフェノールA−ジグリシジルエーテルのアクリ
ル酸又はメタクリル酸の開環反応物、 4.ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリメタクリレート、 5.ビニルベンジルアルコール、ビニルチオベンジルア
ルコール、 6.ビス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレー
ト、ビス(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレ
ート、等が挙げられる。
【0015】すなわち、単量体Aは、カルバミン酸エス
テル又はチオカルバミン酸エステルであり、例えば、イ
ソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネー
トのイソシアネート基を、化合物Pの水酸基またはメル
カプト基との反応によって得られる。この反応において
は、合成反応が進み易いように、ジブチルスズジラウレ
ートやジメチルスズジクロライド等のスズ化合物、又は
モルフォリン、ジメチルアミノベンゼン等のアミン類を
加えて行なっても良い。なお、後の重合の際のラジカル
反応での着色を防ぐためには、スズ化合物を選択するこ
とが好ましい。又、反応の際に溶媒を用いた場合は、合
成反応の後に溶媒を留去し、精製あるいは精製せずに単
量体(A)を得る。
【0016】単量体(A)としては、具体的には、N−
(3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジル)−
2−アクリロイルオキシエチルカルバメート、N−(3
−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジル)−2−
メタクリロイルオキシエチルカルバメート、N−(4−
イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジル)−2−ア
クリロイルオキシエチルカルバメート、N−(4−イソ
プロペニル−α,α−ジメチルベンジル)−2−メタク
リロイルオキシエチルカルバメート、N−(3−イソプ
ロペニル−α,α−ジメチルベンジル)−1−アクリロ
イルオキシプロパン−2−イルカルバメート、N−(3
−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジル)−1−
メタクリロイルオキシプロパン−2−イルカルバメー
ト、N−(4−イソプロペニル−α,α−ジメチルベン
ジル)−1−アクリロイルオキシプロパン−2−イルカ
ルバメート、N−(3−イソプロペニル−α,α−ジメ
チルベンジル)−1,3−ジアクリロイルオキシプロパ
ン−2−イルカルバメート、N−(3−イソプロペニル
−α,α−ジメチルベンジル)−1,3−ジメタクリロ
イルオキシプロパン−2−イルカルバメート、N−(3
−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジル)−1−
アクリロイルオキシ−3−メタクリロイルオキシプロパ
ン−2−イルカルバメート、N−(4−イソプロペニル
−α,α−ジメチルベンジル)−1,3−ジアクリロイ
ルオキシプロパン−2−イルカルバメート、N−(3−
イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジル)−2,2
−ジアクリロイルオキシメチル−3−アクリロイルオキ
シプロピルカルバメート、N−(4−イソプロペニル−
α,α−ジメチルベンジル)−2,2−ジメタクリロイ
ルオキシメチル−3−メタクリロイルオキシプロピルカ
ルバメート等が挙げられる。また、イソシアネート化合
物とメルカプト基との反応によるものとしては、上記の
カルバメートがチオカルバメートになった化合物が挙げ
られる。
【0017】単量体(B)は、前記の式(4)、(5)
および(6)で表される官能基群から選ばれる少なくと
も一種の官能基をm個(mは1〜6の整数を表す)有す
るものであり、アクリル酸、メタクリル酸のエステル、
または、スチレンの誘導体である。
【0018】m=1のものとしては、例えば、メチルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プ
ロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イ
ソプロピルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルアクリレ
ート、ベンジルメタクリレート、メトキシエチルアクリ
レート、メトキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート、1,4−ブチレング
リコールモノアクリレート、1,4−ブチレングリコー
ルモノメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリ
シジルメタクリレート、スチレン、メチルスチレン、ク
ロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレ
ン、メトキシスチレン等が挙げられる。
【0019】m≧2のものとしては、例えば、エチレン
グリコールジアクリレート、エチレングリコールメタク
リレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエ
チレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコ
ールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリ
レート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ジプ
ロピレングリコールジメタクリレート、2,2−ビス
(4−アクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシエトキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロイル
オキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−アクリロイルオキシプロピロ
イルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリ
ロイルオキシプロピロイルフェニル)プロパン、1,3
−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアク
リレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタク
リレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペンチルグリコー
ルエステルジアクリレート、スピログリコールジアクリ
レート、スピログリコールジメタクリレート、エポキシ
アクリレート、エポキシメタクリレート、2−プロペノ
イックアシッド〔2−(1,1−ジメチル−2−〔(1
−オキソ−2−プロペニル)オキシ)エチル〕−5−エ
チル−1,3−ジオキサン−5−イル〕メチルエステ
ル、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメ
タクリレート、ビス(アクリロイルオキシエチル)ヒド
ロキシエチルイソシアヌレート、ビス(メタクリロイル
オキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ト
リス(アクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイ
ソシアヌレート、トリス(メタクリロイルオキシエチ
ル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ペンタエリス
リトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレ
ート、メチルトリ(アクリロイルオキシエトキシ)シラ
ン、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタ
クリレート、ジブロムネオペンチルグリコールジアクリ
レート、ジビニルベンゼン、ウレタンアクリレート類、
ウレタンメタクリレート類、1,1,3,3,5,5−
ヘキサ(アクリロイルオキシ)シクロトリホスファゼ
ン、1,1,3,3,5,5−ヘキサ(メタクリロイル
オキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,
5,5−ヘキサ(アクリロイルエチレンジオキシ)シク
ロトリホスファゼン等が挙げられる。
【0020】単量体(A)は、単独で重合可能な単量体
であり、単独重合させることにより(樹脂−a)が得ら
れる。また、単量体(A)と単量体(B)とを共重合さ
せることにより(樹脂−b)が得られる。この共重合に
おける単量体(A)と単量体(B)との単量体の比率
は、各単量体の有する官能基の種類及び単量体の構造な
どにより一概には決められないが、単量体(A)中のイ
ソプロペニルフェニル基1当量に対して、単量体(A)
中の式(2)または(3)で表される官能基、および、
単量体(B)中の式(4)、(5)または(6)で表さ
れる官能基群の総和が0.5当量〜10当量の範囲であ
ることが好ましい。
【0021】次に、本発明の電極用基板に用いる基板
(以下、透明樹脂基板という)の製造法について述べ
る。本発明の透明樹脂基板は、透明な三次元架橋構造の
樹脂であり、好ましくは、前記の単量体(A)、または
単量体(A)と(B)の混合物を、注型重合用鋳型の空
間部に注入し、重合硬化させることによって得られる透
明な三次元架橋構造の樹脂である。本発明で用いる樹脂
の重合はラジカル重合であり、熱重合のみならず、紫外
線やγ線を用いた重合も可能であり、更にこれらを組み
合わせて重合を行うこともできるが、熱重合法が簡便で
特に好ましい。熱重合を行う際のラジカル重合開始剤は
特に限定されず、公知のベンゾイルパーオキサイド、p
−クロロベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパ
ーオキシカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオ
キシカーボネート、t−ブチルパーオキシピバレート等
の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合
物が使用できる。その使用量は単量体の総量に対し、
0.01重量%〜5重量%である。熱重合における加熱
温度は、50℃〜200℃であり、加熱時間は1時間〜
8時間である。
【0022】紫外線硬化による場合の光開始剤について
も特に限定されず、公知のベンゾイン化合物、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、2−ヒ
ドロキシ−2−ベンゾインプロパン、アゾビスイソブチ
ロニトリル、ベンジルジメチルケタール、ジフェニルジ
スルフィド等が使用でき、その使用量は単量体の総量に
対し、0.01重量%〜5重量%である。γ線などの放
射線を使用する場合は、一般的には重合開始剤などは必
ずしも必要ではない。
【0023】重合前のモノマー液には、本発明の透明樹
脂基板が、経時的に着色したり、劣化することを防止す
るために、また、帯電を防止するために、予め酸化防止
剤、または帯電防止剤などを加えることができる。更に
必要に応じて、他の反応性モノマーを適宜加えてもよ
い。このようにして調整したモノマー液は、必要に応じ
て、脱泡処理を施して重合に備える。
【0024】本発明の透明樹脂基板の製造に際して使用
する注型重合用鋳型とは、ガラス、金属、FRP等から
選ばれた板材2枚と、軟質塩化ビニル、エラストマー、
シリコーンゴムまたはテフロン等のシート状またはチュ
ーブ状のガスケット、及びそれらを固定するための固定
具からなるものである。表面精度に優れた樹脂板を得る
ためには、ガラス板やFRP板では表面研磨されたもの
が、また、金属板ではメッキ処理が施されたものが好適
である。尚、熱重合の場合には熱による変質や寸法安定
性に欠けるものであってはならないから、この点にも留
意して板材を選択する。固定具は、どのような形態のも
のでも良いが、文具用バインダークリップなどが簡便に
利用できる。
【0025】本発明の透明樹脂基板の製造においては、
必ずしも離型剤を必要とはしない。しかし、比較的薄
く、かつ、大型の透明樹脂基板の製造の場合には、より
スムーズに、より良好に離型させるために、離型剤を用
いることができる。この際、離型剤としては、外部離型
剤、内部離型剤のいずれのものも使用できるが、成型工
程の合理化の観点からは、内部離型剤であることが好ま
しい。内部離型剤は、シリコン系、ワックス系、脂肪酸
金属石鹸系、フッ素系、酸性リン酸エステル系等の通常
用いられる内部離型剤から選択することができる。その
使用量は、離型剤の種類や樹脂のモノマーの種類によ
り、一概には決められないが、通常は、単量体の総量に
対し、0.02重量%〜0.3重量%である。0.02
重量%以下では、離型剤の効果は望めず、また0.3重
量%以上を用いても離型性に変わりはない。過剰の使用
は、モノマーのポットライフの低下、樹脂物性の変化等
をもたらす傾向があり、好ましくはない。より好ましい
内部離型剤は、離型性能が特に良く、安価で取扱い易い
酸性リン酸エステル系である。内部離型剤を用いる場合
には、ラジカル開始剤や、その他の添加剤を加える時に
同時に添加する。
【0026】本発明に用いられる透明樹脂基板の厚み
は、通常0.1〜2mm、好ましくは0.2〜1.5m
mであり、更に好ましくは0.3〜1.1mmが適当で
ある。基板が0.1mm未満である場合、また、2mm
より厚い場合には、軽量性、成形性といったプラスチッ
クの特性が活かされないため、透明電極基板にはさほど
重要ではない。
【0027】また、本発明の透明電極基板としては、前
記のいずれかの透明樹脂基板の上に透明電極膜を設けて
作られるものであるが、特に限定されるものではない。
透明電極膜の材料としては、慣用の透明導電層の材料、
例えば、金属酸化物を用いることができる。具体的に
は、SnO2 、CdO、ZnO、CTO系(CdSnO
3 、Cd2 SnO4 、CdSnO4 )、In2 3 、C
dIn2 4 等が挙げられる。好ましくは、上記の金属
酸化物に、Sn、Sb、F及びAlから選ばれる1種ま
たは2種以上を添加した複合(ドープ)相である。その
中でも好ましいのは、Snを添加したIn2 3 (IT
O)、Sbを添加したSnO2 、Fを添加したSnO2
等であり、特にITOが好ましく用いられる。ITO中
に含まれるSnの量は、特に限定されないが、インジウ
ム100に対し0〜25重量部、好ましくは5〜18重
量部が適当である。尚、これらの透明金属酸化物に微量
の不純物が含まれていても構わない。
【0028】これらの透明金属酸化物層の厚みは、目的
や材質に応じて任意の厚みにすることができるが、10
0〜4000Å、好ましくは200〜3000Å、更に
好ましくは300〜2000Åである。尚、透明金属酸
化物層の厚みが100Å以下の場合は十分な導電性が得
られず、さらに透明導電膜としての耐擦傷性が十分でな
い。また、4000Å以上の膜厚は、その必要がないば
かりでなく製造コストのアップにつながり、更に光の干
渉により透明性が低下したり、着色するなど好ましくな
い結果を引き起こす。透明金属酸化物を形成する方法と
しては、公知の成膜法、例えばスプレー法、塗布法、真
空処理法など公知の方法が利用できる。ここで真空処理
法とは概ね真空下で金属などの薄膜を形成する方法であ
って、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーテ
ィング法、プラズマCVD法、イオンクラスタービーム
法、イオン蒸着薄膜形成法等の方法を用いることが出来
る。さらにこれらの中で、スパッタリング法、イオンプ
レーティング法が好ましく用いられる。
【0029】また、本発明の目的を損なわない限りにお
いては、透明樹脂基板の両面または片面に、一層以上の
層を設けても構わない。例えば、透明樹脂基板と透明導
電膜との密着性の改善や、透明樹脂基板と透明導電膜と
の熱膨張率の差によって生じるクラックを防止する目的
で、プライマー層を用いる場合もある。このような例と
しては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ウレタン系樹脂、フェノ
ール系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、エチレ
ン−ビニルアルコール系重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン系樹脂(例えばABS系樹脂)および塩化ビニ
ル−酢酸ビニル系樹脂系重合体から選択される少なくと
も1種の樹脂が挙げられ、この中でも、シリコーン樹脂
が好ましく、樹脂と透明導電膜の中間的な熱膨張率を有
するシリコーン系ハードコート材が特に好ましい。シリ
コーン系ハードコート材は、通常、プラスチックに耐擦
傷性を付与する目的で用いられるものであり、透明性を
有するものならば何でもよく、一般に、下記一般式
(7)で示される有機ケイ素化合物、およびその加水分
解物、 Rn Si(OR’)4-n (7) (R、R’は炭素数1〜10の有機基、nは1〜4の整
数)コロイド状に分散した金属酸化物微粒子、硬化触
媒、および有機溶剤よりなる液を塗布、硬化することに
より得られるものである。また、これらのシリコーン系
樹脂を主成分とする被膜形成成分には、その透明性を損
なわない範囲であれば、アクリル系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ポリオレフ
ィン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、尿素樹脂、
ポリカーボネート系樹脂などを添加することも可能であ
る。
【0030】シリコーン系ハードコートは、通常の塗布
方法、すなわち、ディップコート、スピンコート、スプ
レーコート、ロールコート、バーコート、フローコー
ト、刷毛塗り等を用いて塗布する。このような方法でコ
ーティングした後、通常50℃〜250℃、好ましくは
100℃〜200℃の範囲で焼成される。尚、塗布前に
基板にアルカリ処理、プラズマ処理、ヤスリがけ等の表
面処理をしておくと、基板との密着性が更に向上する。
【0031】また、ガスバリヤー性を付与する目的で、
ガスバリヤー層を設ける場合もある。ガスバリヤー層と
しては、特に限定されるものではないが、SiOx膜や
SiNx膜が一般的である。形成方法としては、PVD
(スパッタ法等)、CVD、ゾル−ゲル法、ポリシラザ
ン系塗料の塗布−焼成等の方法で形成されるセラミック
ス系コーティングが知られており、PVDやセラミック
ス系コーティングが好ましく用いられている。これらの
ような層は、必要に応じて、組み合わせて用いることも
可能であり、また、面によって違う組み合わせにするこ
とも可能である。
【0032】以下、本発明の透明電極基板を用いて得ら
れるタッチパネルについて、図面を参照しながら説明す
る。本発明のタッチパネルは、それぞれタッチパネル
部、液晶表示部、偏光板より構成され、その積層の順に
より、アウター型タッチパネル(図1)と、インナー型
タッチパネル(図2)、一体型インナータッチパネル
(図3)に分けられる。本発明の透明電極基板は、タッ
チパネル部上部基板1、タッチパネル部下部基板1’の
両方に用いてもよいし、どちらかに用いてもよい。アウ
ター型タッチパネルや、インナー型タッチパネルの場合
は、タッチパネル部上部基板1に本発明の透明電極基板
を用いた場合、タッチパネル部下部基板1’は、用途に
よって、他の樹脂基板でもガラス基板でも構わない。
【0033】タッチパネル部は、タッチパネル部上部基
板1、タッチパネル部下部基板1’のそれぞれ片面に、
前記したインジウム、錫、アンチモンから選ばれた少な
くとも一種以上の透明金属酸化物からなる透明導電膜2
を形成し、それぞれを上部電極、下部電極として用い、
絶縁スペーサー3を介して透明導電膜(電極)が対向す
るように設置する。それぞれの電極は、必要に応じてエ
ッチング等により所望の電極パターンを形成し、そのど
ちらか一方の電極に、オフセット印刷あるいはスクリー
ン印刷等の印刷法により、透明な光硬化型樹脂を印刷し
て絶縁スペーサーが設けられる。また、液晶表示部は、
公知の方法を用いて製造することができる。例えば、単
純マトリクス型液晶表示装置の場合、液晶表示部透明基
板4に透明導電膜2を形成して、液晶表示部透明電極基
板とし、該透明導電膜にエッチング等により所望の電極
パターンを形成し、配向膜形成、ラビング処理、セルギ
ャップ剤、シール剤印刷、基板貼り合わせ、液晶注入、
注入口封止を経て製造される。
【0034】図1は、本発明の透明電極基板を用いて得
られるアウター型タッチパネルの構造の一例を示す断面
図であり、片面に透明導電膜2が形成されたタッチパネ
ル部上部基板1を、絶縁スペーサー3を介して、タッチ
パネル部下部基板1’と対向させたものである。下部基
板1’の下に、偏光板5、液晶表示部として液晶表示部
透明基板4、透明導電膜2、液晶層6、透明導電膜2、
液晶表示部透明基板4、さらに、偏光板5が順次形成さ
れている。
【0035】図2は、本発明の透明電極基板を用いて得
られるインナー型タッチパネルの構造の一例を示す断面
図である。偏光板5、タッチパネル部として、タッチパ
ネル部上部基板1、透明導電膜2、絶縁スペーサー3、
透明導電膜2、タッチパネル部下部基板1’が、液晶表
示部として、液晶表示部透明基板4、透明導電膜2、液
晶層6、透明導電膜2、液晶表示部透明基板4、さら
に、偏光板5が順次形成されている。偏光板5が、タッ
チパネルの一番外側にあるため、タッチパネル部の基板
のリターデーションが小さいことが要求される。
【0036】図3は、本発明の透明電極基板を用いて得
られる一体型インナータッチパネルの構造の一例を示す
断面図である。一体型インナータッチパネルは、インナ
ー型タッチパネルのタッチパネル部下部基板1’と液晶
表示部の上部基板4とが一体型となったものであり、基
板枚数が少ないため、明るい、軽い等のメリットがある
が、インナー型タッチパネルと同様に、リターデーショ
ンが小さい基板が要求される。また、タッチパネル用基
板に要求される曲げ弾性率、表面硬度の他、液晶表示部
基板製造に必要な耐熱性、ガスバリヤー性を持つ樹脂基
板が必要である。本発明の透明電極基板は、上記特性を
持つので、一体型インナータッチパネルの製造に好適に
用いることができる。
【0037】
〔樹脂版の測定法〕
・曲げ弾性率:JIS−K−7203法に則って測定し
た。 ・可視光透過率:JIS−R−3106法に則って測定
した。 ・鉛筆硬度:JIS−K−5401の塗膜用鉛筆引っ掻
き試験機を使用して測定した。 ・リターデーション:アッベ屈折計〔(株)アタゴ製〕
を用いてナトリウムスペクトルD線(波長589.3n
m)で測定した。
【0038】〔透明樹脂基板の測定法〕 ・電気抵抗率:四探針法で測定し、換算してシート抵抗
率を求めた。 ・可視光透過率:JIS−R−3106法に則って測定
した。 ・外観:肉眼観察で、クラック、面荒れその他の塗膜の
欠点のないものを(○)、その他のものを(×)とし
た。 ・耐無機アルカリ性:5%NaOH水溶液に、室温下3
0分浸漬した時の外観をルーペにて観察し、面荒れその
他の塗膜の欠点の無いものを(○)、そのたのものを
(×)とした。 ・耐有機アルカリ性:モノエタノールアミン35%ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル溶液に、70℃下
30分浸漬した時の外観をルーペにて観察し、面荒れそ
の他の塗膜の欠点の無いものを(○)、その他のものを
(×)とした。 ・ペン摺動試験:2枚の透明電極基板を厚さ100μm
のスペーサーを介して導電性薄膜同志が向かい合うよう
に対向配置し、一方の基板側より、硬度40度のウレタ
ンゴムからなるロッド(針先7R)を用いて加重100
gで10万回こすった後、基板抵抗(Rd)を測定し、
初期の抵抗(Ro)に対する変化率(Rd/Ro)を求
め、1.01%未満のものを(○)、1.01%以上
1.05%未満のものを(△)、1.05%以上のもの
を(×)とした。 ・剛性:10cm角の基板の両端5mmづつを支え、基
板のたわみが1mm未満のものを(○)、1mm以上の
ものを(×)とした。
【0039】〔透明樹脂基板(三次元架橋構造の樹脂
板)の製造〕 ・樹脂板1:3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベ
ンジルイソシアネート46.7重量部とトリス(アクリ
ロイルオキシエチル)イソシアヌレート32.7重量部
を混合した後、ジブチルスズジラウレート0.03重量
部を添加し、内温を60℃に保ち、これに2−ヒドロキ
シエチルアクリレート27.0重量部を徐々に加えてか
ら、同温度で2時間反応を行った後、ネオペンチルグリ
コールジメタクリレート13.9重量部を混合した。得
られたモノマーに、t−ブチルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート1.16重量部を添加し、混合しながら
脱泡を行った。 次いで、脱法したモノマー液を、200mm×300m
m寸法のガラス板2枚を空間距離が0.4mmになるよ
うにシリコンゴムのシート状ガスケットで調製した鋳型
の空間部に注入し、その後、熱風炉に入れてから60℃
から180℃までの昇温加熱で3時間重合を行って、厚
さ0.4mmの透明樹脂板1を得た。得られた樹脂のガ
ラス転移温度は260℃であり、曲げ弾性率は440k
gf/mm2 、可視光透過率は91.2%であった。ま
た、鉛筆硬度は4H、リターデーションは1nm未満で
あった。
【0040】・樹脂板2:3−イソプロペニル−α,α
−ジメチルベンジルイソシアネート45.6重量部とエ
チレングリコール4.7重量部に、反応触媒としてジブ
チルスズジラウレート0.02重量部を添加し、内温を
40℃に保ちながら、1時間反応を行い、次いで、この
反応液に、2−ヒドロキシエチルメタクリレート9.8
重量部を加え、内温を50℃に保ちながら2時間反応を
行った。その後、この反応液にペンタエリスリトールテ
トラアクリレート39.9重量部を加えてよくかき混
ぜ、さらに、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサ
ノエート0.100重量部を添加してよくかき混ぜた
後、脱泡を行った。得られたモノマー液を、樹脂板1の
場合と同様に重合し、厚さ0.4mmの透明樹脂板2を
得た。得られた樹脂のガラス転移温度は210℃であ
り、曲げ弾性率は463kgf/mm2 、可視光透過率
は90.1%であった。また、鉛筆硬度は9H、リター
デーションは1nm未満であった。
【0041】・樹脂板3:3−イソプロペニル−α,α
−ジメチルベンジルイソシアネート30.2重量部に、
トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート
42.3重量部を混合し、内温を50℃に保ちながら3
0分撹拌する。次に、ジブチルスズジラウレート0.0
2重量部と2−ヒドロキシエチルメタクリレート19.
5重量部を加え、内温を50℃に保ちながら5時間反応
を行った。その後、反応液にジイソプロペニルベンゼン
6.0重量部を加えて撹拌し、更にベンゾイルパーオキ
サイド1重量部、酸性リン酸エステル系内部離型剤(商
品名:Zelec UN、デュ・ポン社製)0.2重量
部を混合した後、脱泡し、樹脂板1の場合と同様に重合
を行い、厚さ0.4mmの透明樹脂板3を得た。得られ
た樹脂のガラス転移温度は265℃であり、曲げ弾性率
は444kgf/mm2 、可視光透過率は91.1%で
あった。また、鉛筆硬度は5H、リターデーションは1
nm未満であった。
【0042】〔シリコーン系ハードコート液(プライマ
ー層)の調整〕 ・γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン10
6.2重量部を10℃に保ち、撹拌しながら、0.01
%塩酸水溶液24.3重量部を徐々に滴下した。滴下終
了後、冷却を中止してシラン加水分解物を得た。この溶
液に、メタノール分散コロイド状シリカ(日産化学
(株)製品”メタノールシリカゾル”固形分30%、平
均粒子径13±1mμ)125.4重量部を撹拌しなが
ら加えた後、メタノール43.5重量部、ジエチレング
リコールジメチルエーテル12.5重量部、シリコーン
系界面活性剤0.4重量部を加え、更にアルミニウムア
セチルアセトネート3.8重量部を加え、充分撹拌して
プライマー用組成物を調整した。
【0043】(実施例1)厚さ0.4mmの前記樹脂板
1の片面に、厚み700ÅのITO(錫含有量:5%)
膜をスパッタリング法により形成した。得られた透明電
極基板の可視光透過率は、88%であり、電気抵抗は、
約100Ω/□であった。この塗膜の外観、耐有機アル
カリ性、耐無機アルカリ性、耐熱性、ペン摺動試験およ
び剛性を、前述の検査方法に従って測定し、その結果を
(表1)に示した。
【0044】(実施例2)厚さ0.4mmの前記樹脂板
1の片面に、エポキシ系オーバーコート剤(AC510
0、日産化学工業社製)を、スピンコーターを用いて塗
布(1000rpm、20秒)し、150℃で30分加
熱処理を行い、厚さ2μmのプライマー層を得た。この
コートの上に、厚み700ÅのITO(錫含有量:5
%)膜をスパッタリング法により形成した。得られた透
明電極基板の可視光透過率は、86%であり、電気抵抗
は、約100Ω/□であった。この基板について、実施
例1と同様の検査を行った結果を(表1)に示す。
【0045】(実施例3)厚さ0.4mmの前記樹脂板
2の両面に、前記シリコーン系ハードコート液をスピン
コーターを用いて塗布(700rpm、15秒)し、室
温にて30分風乾させた後、120℃で60分加熱処理
を行い、厚さ3μmのプライマー層を得た。得られた基
板の両面に、ペルヒドロポリシラザン(20%キシレン
溶液:東燃社製)を、スピンコーターを用いて塗布(2
000rpm、20秒)し、大気雰囲気下180℃で1
時間加熱した後、1%HCl水溶液に浸漬し、厚さ20
00ÅのSiO2 塗膜を得た。この基板の片面に、厚み
700ÅのITO(錫含有量:5%)膜を、更に反対の
面に、厚み1300ÅのITO膜を高周波イオンプレー
ティング法により形成した。得られた基板の可視光透過
率は、85%であり、電気抵抗はそれぞれ約200Ω/
□、30Ω/□であった。この基板について、実施例1
と同様の検査を行った結果を(表1)に示す。
【0046】(実施例4)厚さ0.4mmの前記樹脂板
3の両面に、スパッタリング法を用いて厚み500Åの
SiO2 膜を形成し、続いてこの基板の片面に、厚み6
00ÅのITO(錫含有量:16%)膜を、もう片面
に、200℃下で、厚み2600ÅのITO膜をスパッ
タリング法により形成した。得られた基板の可視光透過
率は、88%であり、電気抵抗は、それぞれ約200Ω
/□、10Ω/□であった。この基板について、実施例
1と同様の検査を行った結果を(表1)に示す。
【0047】(比較例1)厚み50μmのポリカーボネ
ートフィルムに、厚み700ÅのITO(錫含有量:5
%)膜をスパッタリング法により形成した。得られた透
明導電性フィルムの可視光透過率は82%であり、電気
抵抗は、約200Ω/□であった。この基板について、
実施例1と同様の検査を行った結果を(表1)に示す。
【0048】(比較例2)厚さ0.2mmのPETフィ
ルムに、エポキシ系オーバーコート剤(AC5100、
日産化学工業社製)を塗布(1000rpm、20秒)
し、110℃で30分加熱処理を行い、厚さ4μmのプ
ライマー層を得た。得られた基板の片面に、スパッタリ
ング法を用いて、厚さ500ÅのSiO2 膜を成膜し、
更に、厚み600ÅのITO(錫含有量:5%)膜を形
成した。得られた透明導電性フィルムの可視光透過率は
82%であり、電気抵抗は、約200Ω/□であった。
この基板について、実施例1と同様の検査を行った。そ
の結果を(表1)に示した。
【0049】(比較例3)厚み50μmのポリエーテル
スルホン製未延伸フィルムの片面に、酸化インジウム
(400Å)/銀(100Å)/酸化インジウム(40
0Å)からなる多層膜をスパッタリングにより形成し
た。得られた該フィルムの片面にシリコン系接着剤を塗
布し、その上にもう一枚の該フィルムを、一方のフィル
ムの透明金属酸化物層ともう一方のフィルムのプラスチ
ック層とが接するように接着剤を介して貼り合わせた。
得られた透明導電性フィルムの可視光透過率は、81%
であり、電気抵抗は、約20Ω/□であった。この基板
について、実施例1と同様の検査を行った結果を(表
1)に示す。
【0050】
【表1】
【0051】(実施例5)実施例3で得られた基板2枚
のITO面に、ロールコーターにより2μmの厚さでフ
ォトレジストをコーティングし、100℃にてプリベー
クを行った。その後、それぞれフォトマスクを使用して
露光し、3%NaOH水溶液を用いて40℃下で現像し
た後、8.6N HBr水溶液を用いてITOのエッチ
ングパターン化を行い、レジストを洗浄、除去し、電極
パターンを形成した。この2枚の基板のうち、上部電極
のITO面に、感光性アクリル樹脂を用いて直径40μ
m、高さ5μmのドットを2mmピッチで格子状にスク
リーン印刷し、UV硬化させて絶縁スペーサーを形成し
た。この2枚の基板を、ITO面が対向するように貼り
合わせて、タッチパネル部を得た。
【0052】一方、厚み0.7mmのガラス基板を2枚
用意し、これらの基板の片面にそれぞれITO膜を蒸着
後、エッチングパターン化を行い、ITO電極を形成し
た。その後、上記基板に配向膜印刷、ラビング処理を行
い、セルギャップ材を散布した後、シール印刷を行っ
て、圧力1.2kgf/cm2 、温度140℃にてホッ
トプレスを行い、2枚の基板のITO面が対向するよう
に貼り合わせた。得られたセルに液晶を注入、UV硬化
型エポキシ封止材によって封止して液晶表示セル部を作
成した。この液晶表示セル部の両面に、所定の角度を持
った偏光板を貼り付け、更にその上部に、タッチパネル
部を貼り合わせることにより、アウター型タッチパネル
を得た。上記方法によって得られたアウター型タッチパ
ネルは、明るく、色にじみのない、鮮明な表示が可能で
あった。
【0053】(実施例6)実施例5と同様の方法によっ
て得られたタッチパネル部と、液晶表示セル部を貼り合
わせた後、その上下に所定の角度を持った偏光板を貼り
合わせてインナー型タッチパネルを得た。上記方法によ
って得られたインナー型タッチパネルは、明るく、色に
じみのない、鮮明な表示が可能であった。
【0054】(実施例7)実施例4で得られた基板のう
ち、抵抗値が200Ω/□のITO面にフォトレジスト
をコーティングし、プリベーク、露光する。続いて、裏
面をコーティング、プリベークし、フォトマスクを使用
して露光し、現像、エッチングパターン化、レジスト洗
浄除去を行う。この基板の抵抗値が10Ω/□のITO
面側に、配向膜を塗布、ラビング処理を行い、セルギャ
ップ材を散布した液晶表示部透明基板を貼り合わせ、液
晶表示セル部を作成し、液晶を注入した後、封止する。
【0055】一方、実施例3で得られた基板のITO面
に、ロールコーターにより2μmの厚さでフォトレジス
トをコーティングし、プリベークを行う。その後、フォ
トマスクを使用して露光し、現像した後、ITOのエッ
チングパターン化を行い、さらに、このITO面に、感
光性アクリル樹脂を用いてスクリーン印刷し、UV硬化
させ、絶縁スペーサーを形成する。この基板を、上記液
晶セル上部のITO面と相対し、貼り合わせる。
【0056】更に、以上の基板の上下に、所定の角度を
持った偏光板を、ローラーにより貼り付け、図3に示す
構成を有する一体型インナータッチパネルを形成する。
上記方法によって得られる一体型インナータッチパネル
は、薄く、軽量性に優れ、更に、明るく、色にじみのな
い、鮮明な表示が可能である。
【0057】
【発明の効果】本発明のタッチパネル用基板は、鉛筆硬
度が4H以上で、曲げ弾性率が400kgf/mm2
上の剛性を有し、リターデーションが1nm以下、可視
領域の光線透過率が85%以上である三次元架橋構造の
樹脂基板を用いることにより、表面硬度、剛性、光学特
性等に優れた基板が容易に製造でき、かつガラスに比べ
てかなりの軽量化が可能となり、各種のタッチパネル用
電極として、更には液晶表示部と一体型になった、一体
型インナータッチパネル用電極として好適に用いること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透明電極基板を用いて得られるアウタ
ー型タッチパネルの構成の一例を示す断面図
【図2】本発明の透明電極基板を用いて得られるインナ
ー型タッチパネルの構成の一例を示す断面図
【図3】本発明の透明電極基板を用いて得られる一体型
インナー型タッチパネルの構成の一例を示す断面図
【符号の説明】
1 タッチパネル部上部基板 1’ タッチパネル部下部基板 2 透明導電膜 3 絶縁スペーサー 4 液晶表示部透明基板 5 偏光板 6 液晶層
フロントページの続き (72)発明者 川崎 登 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉛筆硬度が4H以上で、曲げ弾性率が4
    00kgf/mm2以上の剛性を有し、リターデーショ
    ンが1nm以下、可視領域の光線透過率が85%以上で
    ある三次元架橋構造の樹脂基板を用いた、タッチパネル
    用透明電極基板。
  2. 【請求項2】 三次元架橋構造の樹脂が、1分子中に、
    下記一般式(1)(化1)で表される官能基と、下記一
    般式(2)または(3)(化1)で表される官能基とを
    兼備する単量体(A)を重合してなる樹脂(樹脂−
    a)、 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を表し、Xは酸
    素原子または硫黄原子を表す)または、単量体(A)
    と、下記式(4)、(5)および(6)(化2)で表さ
    れる官能基群から選ばれる少なくとも1種の官能基をm
    個(mは1〜6の整数を表す)有する単量体(B)とを
    共重合してなる樹脂(樹脂−b)である請求項1に記載
    のタッチパネル用透明電極基板。 【化2】
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の基板を用いて得
    られる、アウター型タッチパネル。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の基板を用いて得
    られる、インナー型タッチパネル。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の基板を用いて得
    られる、タッチパネル部の基板と液晶表示部の基板とが
    一体型となった、一体型インナータッチパネル。
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