JPH11139121A - タイヤ用滑止め装置及び滑止め装置用緊締装置 - Google Patents

タイヤ用滑止め装置及び滑止め装置用緊締装置

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JPH11139121A
JPH11139121A JP30579597A JP30579597A JPH11139121A JP H11139121 A JPH11139121 A JP H11139121A JP 30579597 A JP30579597 A JP 30579597A JP 30579597 A JP30579597 A JP 30579597A JP H11139121 A JPH11139121 A JP H11139121A
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JP
Japan
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main body
tightening
elastic band
tire
slip
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Application number
JP30579597A
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English (en)
Inventor
Toshitaka Nishi
敏孝 西
Shigeru Matsunami
茂 松並
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
Original Assignee
Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤ用滑止め装置において、タイヤへ巻回
する装置本体が長手方向に複数の本体構成片に分割され
たものがあり、この滑止め装置では、装置本体の長手方
向中間部に開口部が設けられている。この開口部は、装
置本体の幅方向外側へ緊締装置を取り付け、タイヤ中心
方向へ絞っても、開口幅を狭めることができず、走行振
動の原因となることがあった。 【解決手段】 緊締装置2として、紐係止装置25と緊
締紐体26と伸縮性バンド体27とを有したものを用い
るが、このうち伸縮性バンド体27には、緊締紐体26
の両端部に別々に連接される2本のものを具備させてあ
る。従って、この各端部27aを交差させたうえで、装
置本体5における開口部11両側の係合部14へ引っ掛
けることで、この開口部11を狭めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤ用滑止め装
置のうち装置本体が分割型とされたものと、この分割タ
イプを含め、装置本体が一体化されたものにも使用可能
とされる滑止め装置用の緊締装置とに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】タイヤに巻回装着して用いるタイヤ用滑
止め装置として、ネット構造やラダー構造又はこれらの
複合構造を具備しつつ、全体がタイヤのトレッド面を被
覆可能なように略帯状に形成されたゴム製又は樹脂製の
装置本体を有したものは、今日では広く知られるところ
となっているが、このタイプの滑止め装置の中には、更
に、装置本体がその長手方向を複数の本体構成片に分割
されているタイプがある(特開平9−156334号公
報等参照)。
【0003】このような、いわゆる分割式の装置本体を
有するタイプの滑止め装置において、装置本体の幅方向
内側(タイヤへの装着時にタイヤハウス内へ向けられる
側)では、各本体構成片相互が紐部材を介して一連に連
結されている。また、装置本体の幅方向外側(タイヤへ
の装着時に外側方へ向けられる側)では、相隣関係とさ
れる本体構成片同士が連結具を介して別々に連結されて
いる。
【0004】但し、この装置本体の長手方向中間には、
本体構成片がなく、紐部材によってのみ繋げられた開口
部が設けられており、この開口部へ臨む両側の本体構成
片同士は、必要に応じて直接的又は間接的に連結・離脱
が自在に行える構造になっていた。なお、この開口部
は、装置本体をタイヤへ巻回させるときに、タイヤと路
面との接地部へこれを回避させるように嵌め入れる部分
であって、この作業途中でいちいち自動車を移動させた
りジャッキアップさせたりする手間を省けるようにして
いる。
【0005】上記した全ての本体構成片には、装置本体
の幅方向外側においてフック具が設けられており、装置
本体をタイヤへ巻回させた後には、これらのフック具に
よって、タイヤ中心へ向けた絞り込みを行うための適宜
緊締装置を、装置本体の全周に沿接保持可能にしてい
る。一方、この緊締装置において、最も単純明快な構造
のものとしてはゴムリング等が知られているが、その
他、近年では、次のようなものが多用されるところとな
っている。
【0006】すなわち、滑止め装置の装置本体に対し
て、上記フック具を介して沿接保持される緊締紐体と、
移動規制機構を内蔵して緊締紐体の各端部が挿通可能に
なった紐係止装置と、この紐係止装置から出た緊締紐体
の各端部に連結されて滑止め装置における装置本体の幅
方向外側適所に引っ掛け保持される伸縮性バンド体とを
備えたものがある(特開平8−310208号公報等参
照)。
【0007】上記紐係止装置の移動規制機構は、伸縮性
バンド体による緊締紐体の引き出しは許容するが、その
逆方向への移動は阻止する状態にセット可能になされて
いる。また、上記伸縮性バンド体は、緊締紐体の両端部
間にわたって閉じたループを形成させるように、1本の
ものが用いられていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】滑止め装置において、
上記した、いわゆる分割式の装置本体では、タイヤへの
巻回後にフック具へ緊締装置を装着し、各本体構成片を
タイヤ中心へ向けて絞り込ませるようにしても、開口部
へ臨む両側の本体構成片に対して、開口部を周方向に沿
って狭めるような作用を自然に生じさせることはできな
かった。
【0009】そのため、この開口部が広いままとされる
ことが多々あり、この開口部による走行振動が発生する
ということがあった。このような走行振動の改善を図る
には、緊締装置の装着作業時に、装置本体に対し開口部
へ臨む両側の本体構成片を積極的に相互接近させてやる
ような、特別の要領が必要となるが、このような作業上
の要領を広く一般の使用者に熟知させ、また実行させる
のには、難しい一面があった。
【0010】一方、緊締装置において、上記したように
緊締紐体と紐係止装置と伸縮性バンド体とを具備したも
のでは、タイヤへ巻回後の滑止め装置の装置本体に対し
て、その幅方向外側へ伸縮性バンド体を沿接保持させた
ときに生じた張力(伸縮性バンド体が縮もうとする弾性
復元力)によって、紐係止装置に対する緊締紐体の引き
出しを行っているため、換言すれば、この伸縮性バンド
体の弾性復元力自体が、滑止め装置の装着力を大きく支
配するところとなる。
【0011】しかし、伸縮性バンド体の長さは一義的に
固定されているため、その弾性復元力を広い範囲で強弱
調整することはできず、例えば伸縮性バンド体が経年等
によって伸びを生じたような場合には、滑止め装置の装
着力も必然的に低下するということが生じるおそれがあ
った。このことは、上記のように装置本体がいわゆる分
割式である滑止め装置に適用する場合に、開口部の幅狭
化をますます困難にさせるという点で、問題になってい
た。
【0012】また、上記のように伸縮性バンド体は、そ
の使用段階において弾性復元力を広い範囲で強弱調整す
ることができないため、サイズ(直径)の異なるタイヤ
(滑止め装置)に対しては、伸縮性バンド体をそれぞれ
に対応させて別々に製造・準備し、組み合わせる必要が
ある。従って、伸縮性バンド体は、その製造段階から販
売段階にわたる全過程において、取扱いの面倒さ及び高
コスト化を生起させるものであった。
【0013】なお、このような緊締装置(伸縮性バンド
体)に関する各種問題は、緊締装置としてゴムリング等
を適用したときにも同じように生じるものであって、何
ら問題の解消には至らないものであった。本発明は、上
記事情に鑑みてなされたものであって、特別の要領を必
要とせずとも、誰にでも確実な装着ができ且つ走行振動
の改善を図ることができる、装置本体が分割式とされた
滑止め装置を提供することを、第1の目的とすると共
に、この種滑止め装置(装置本体が一体式のものを含
む)における確実な装着を可能にし、更にサイズの異な
るタイヤ(滑止め装置)に対しても適用可能にして各種
の利点が得られるようにした滑止め装置用緊締装置を提
供することを、第2の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係るタイヤ用滑止め装置では、装置本体が複数の本
体構成片に分割された、いわゆる分割式であって、装置
本体の長手方向中間に設けられた開口部へ臨むようにな
る両側の本体構成片には、装置本体の幅方向外側寄りを
互いに対向方向へ締め込むのに用いられる引き寄せ用の
係合部が設けられている。
【0015】このような構成であれば、例えば、装置本
体をタイヤへ巻回したうえで、その幅方向外側のフック
具を利用してゴム等によって形成された伸縮性バンド体
を一周させ、この伸縮性バンド体の両端部を一旦、交差
させたうえで開口部両側の係合部に引っ掛けるようにす
ることが可能になり、これにより、その他には何ら特別
な要領を必要とせずとも、この開口部を積極的に狭める
ことができるものである。
【0016】従って、この滑止め装置に適用する緊締装
置としては、上記した伸縮性バンド体と、この伸縮性バ
ンド体と併用するかたちで、装置本体の各フック具にエ
ンドレス状態で引っ掛け保持する伸縮性リング体とを有
したものが、その代表例としてまず考えられる。また、
本発明に係る滑止め装置のみならず、従来各種の滑止め
装置(勿論、装置本体が一体式のものを含む)に対して
も広く適用可能とされる本発明に係る緊締装置として
は、緊締紐体と紐係止装置と伸縮性バンド体とを備え、
且つこの伸縮性バンド体として、緊締紐体の各端部に各
別に分離接続される2本のものを具備した構成にするこ
とができる。
【0017】この構成の緊締装置でも、2本の伸縮性バ
ンド体により、上記のように滑止め装置の開口部を狭め
るような用いかたができる。のみならず、この構成の緊
締装置では、装置本体が一体式の滑止め装置に適用する
場合において、タイヤに巻回後の装置本体の幅方向外側
に対して、2本の伸縮性バンド体の各端部を同一のフッ
ク具に引っ掛けたり、2本の伸縮性バンド体の各端部を
すれ違わせることなく、周方向で離反するフック具に引
っ掛けたり、或いは2本の伸縮性バンド体の各端部をす
れ違わせた後に、周方向で離反するフック具に引っ掛け
たりすることができる。
【0018】このように、2本の伸縮性バンド体をどの
配置のフック具に引っ掛けるかによって、両伸縮性バン
ド体に作用する総合的な弾性復元力の強弱を調整するこ
とが可能になる。なお、上記したような伸縮性バンド体
に両端部があるものを具備している緊締装置や、2本の
伸縮性バンド体を有している緊締装置では、いずれも伸
縮性バンド体の端部が2か所できることになるが、これ
ら端部の各係合相手(滑止め装置の装置本体に設けられ
た開口部両側の係合部の場合は、その左右の配置)を間
違えるおそれが生じる。
【0019】そこで、伸縮性バンド体の一方の端部をフ
ック形体とし他方をリング形体とし、また各係合相手を
これらと1対1対応にすべくリング形体とフック形体と
にして、その掛け間違いを防止することができる。ま
た、伸縮性バンド体の端部と係合相手とを、同じ組み合
わせ同士で同色とし、他の組み合わせとで色分けするこ
とによっても、掛け間違いを防止することができる。
【0020】更に、伸縮性バンド対の各端部相互をはじ
めから交差状態にしておき、この交差状態を保持させる
べく、交点保持具を外嵌させるようにしておいても、掛
け間違いを防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明に係る滑止め装置
1を、本発明に係る緊締装置2を用いてタイヤ3へ装着
する手順を示したものである。まず、本発明に係る滑止
め装置1について説明する。
【0022】図2に示すように、この滑止め装置1は、
タイヤ3のトレッド面を被覆可能なようにその全体で略
帯状を呈するように形成された装置本体5が、その長手
方向を複数の本体構成片6に分割されて成る、いわゆる
分割式とされている。各本体構成片6はゴム又は樹脂等
を素材として形成されており、その板面には、ネット構
造やラダー構造又はこれらの複合構造を具備すべく、各
種形状をした貫通口6aが所定配置で設けられている。
また、タイヤ3への装着時に踏面とされる領域中に、複
数のスパイク6bが適宜配置で埋設されている。
【0023】装置本体5の幅方向内側(図面上側)に
は、各本体構成片6に取り付けられた取付具7を介し
て、可撓性は有するが伸縮性は有しない紐部材8が全長
にわたって沿接保持されている。すなわち、この紐部材
8により、各本体構成片6が一連の連結状態を保持され
ているものである。紐部材8の両端部には、相互連結が
可能なように係合端8aと受係端8bとが設けられてい
る。
【0024】なお、取付具7は紐部材8に対してカシメ
状態で取り付けられているため、各本体構成片6が紐部
材8の長手方向で位置ズレすることはない。一方、装置
本体5の幅方向外側(図面下側)では、隣接する本体構
成片6同士が連結具10を介して別々に連結されてい
る。但し、装置本体5の長手方向中央部には、本体構成
片6のない開口部11が設けられており、この開口部1
1では、上記した紐部材8のみによって本体構成片6相
互の連結状態が保持されている。
【0025】この開口部11は、本体構成片6の約1個
分程度の広さに相当しており、タイヤ3への装着時に、
タイヤ3と路面との接地部を回避するとき(図1に関し
て後述する)に用いられる。そして、この開口部11へ
臨む両側の本体構成片6には、装置本体5の幅方向外側
寄りに係合部14が設けられている。
【0026】本実施形態では、左右いずれの係合部14
も、図3に示すように本体構成片6に形成した貫通孔1
5に対し、フック金具16を、装置本体5の長手方向に
沿って開口部11内へ突出状に取り付けることによって
形成してある。全ての本体構成片6には、装置本体5と
しての幅方向外側へ向けるようにして複数のフック具1
8が取り付けられており、タイヤ3への装着時に、タイ
ヤ3の中心へ向けた絞り込みを行わせるための緊締装置
(本発明に係るものに限らず、従来公知の種々様々なも
のをも含む)を引っ掛けられるようにしてある。
【0027】なお、装置本体5としての長手方向両端側
となる部分では、フック具18を設けず、連結用孔19
として開口させた状態にしてある。次に、本発明に係る
緊締装置2について説明する。この緊締装置2は、図4
にその全体図を示すように、紐係止装置25を核とし
て、これに緊締紐体26と伸縮性バンド体27とが付属
されたものである。
【0028】そして、緊締紐体26はその両端部をそれ
ぞれ紐係止装置25へ挿入させたかたちで全体としてル
ープ状にされ、伸縮性バンド体27は、紐係止装置25
から出た緊締紐体26の各端部26aに対して、それぞ
れ別々に2本のものが連結されている。両伸縮性バンド
体27の各端部27a寄りは、それらが互いに交差した
状態とされたうえで、この交差部分が、短筒状に形成さ
れた交点保持具28(図3参照)によって外嵌されてい
る。従って、それらの交差状態が保持されるようになっ
ている。
【0029】なお、この交点保持具28は、金属材や硬
質樹脂等により形成して変形不能なものとしてもよい
し、ゴムや軟質樹脂等により形成して変形可能なものと
してもよい。また、角筒状にしたり、リング形体にした
りすることも可能である。緊締紐体26には綿や麻又は
合成繊維等を編んだものが用いられており、非伸縮性を
有している。なお、金属線材(ワイヤ)、樹脂線材等を
束ねたり編んだりしたものや、樹脂材等を延伸して形成
したようなものでもよい。
【0030】伸縮性バンド体27は、ゴムや樹脂、又は
コイル状に巻回して形成したケーブル材等によって形成
されており、長手方向に沿った伸縮性を有している。こ
の伸縮性バンド体27の端部27aは、リング形体に形
成されている。従って、前記した滑止め装置1の装置本
体5(図2及び図3参照)に対し、開口部11に臨む両
側の本体構成片6の係合部14へ係合可能になってい
る。
【0031】なお、緊締紐体26と伸縮性バンド体27
との連結部分は、紐係止装置25を通り抜けることがで
きないものとなっている。図5及び図6に示すように紐
係止装置25は、ケース30とこの正面を覆う蓋31と
によって、その内部へ移動向き規制機構32を装備させ
たものである。ケース30の外部には、支持台35を介
して二股フック36が前後揺動自在に保持されている。
また、この支持台35を中央においた両側位置には、緊
締紐体26用の出入口37が開口形成されている。
【0032】二股フック36は、図1(c)示すように
滑止め装置1の装置本体5をタイヤ3へ巻回させた後
に、この装置本体5の長手方向両端部に設けられた連結
用孔19(図2参照)相互へ引っ掛けて、装置本体5を
輪状に連結するために用いられる。移動向き規制機構3
2は、各出入口37に対応して設けられた一対の紐掛け
片40に緊締紐体26を折り返し状に掛け回し、この緊
締紐体26へ、バネ41により付勢された紐締具42を
押し付けるようにしたもので、紐締具42において紐掛
け片40に向けられる面にはギザギザの噛み歯突起42
aが複数設けられている。
【0033】従って、緊締紐体26をその入側26bへ
向けて引っ張ったとき、この緊締紐体26に対して噛み
歯突起42aが噛み込み、それ以降の移動が阻止される
ことになり、緊締紐体26をこれとは逆向き(出側26
c方向)に引っ張ったときには、紐締具42が紐掛け片
40から離れる方向へ揺動するので、緊締紐体26の移
動は許容されるものとなる。
【0034】この移動向き規制機構32には、係止解放
部材45が設けられている。この係止解放部材45(図
7も合わせて参照)は、紐係止装置25の支持台35に
設けられた縦溝35aに沿って移動自在に保持される摺
動ガイド片46に対し、その一端部から両側の紐締具4
2へ向けて突出する解除片47と、同他端部から紐係止
装置25の蓋31を介して外部へ露出される操作片48
とを有している。
【0035】解除片47は、係止解放部材45が移動し
たときに押圧面47a,47bによって両紐締具42の
先端部に当接し、これらをバネ41に抗して押圧可能と
なったものである。次に、図1に基づいて滑止め装置1
及び緊締装置2の使用方法を説明する。まず、図1
(a)に示すように、滑止め装置1の装置本体5を、そ
の接地面を上側に向けるようにしてタイヤ3の内側へ回
し入れる。
【0036】次に、図1(b)に示すように、紐部材8
の両端部に設けられた係合端8aと受係端8b(図2参
照)をタイヤ3の上部において互いに連結する。その
後、図1(c)に示すように、両端連結済みの紐部材8
をタイヤ3の内側へ落とし込むとともに、装置本体5を
裏返してその幅方向縁部をタイヤ3の外側へ引き出し、
装置本体5の全体をタイヤ3のトレッド面に沿わせて被
せてゆく。また、このとき、装置本体5の開口部11を
タイヤ3と路面との接地部分へ挟み込ませる位置付けに
して、その両側で係合部14を手前側へ十分に引き出し
ておく。
【0037】次に、図1(c)に示すように、装置本体
5の長手方向両端部に設けた連結用孔19に、緊締装置
2の紐係止装置25の二股フック36を引っ掛けて、こ
の両端部の接続を行い、緊締装置2の緊締紐体26を、
滑止め装置1における装置本体5の各フック具18に引
っ掛けてゆく。そして、この引っ掛けが終わった段階
で、両伸縮性バンド体27を紐係止装置25の両側へそ
れぞれ引き出し、緊締紐体26の締め込みを行う。
【0038】次に、図3に示すように各伸縮性バンド体
27のうち、交点保持具28を出て左側を向く方の端部
27aを、装置本体5の開口部11に対して左側となる
係合部14へ引っ掛ける。またこれとは反対に、伸縮性
バンド体27のうち、交点保持具28を出て右側を向く
方の端部27aを、装置本体5の開口部11に対して右
側となる係合部14へ引っ掛ける。
【0039】そして、各伸縮性バンド体27をそれぞれ
引き延ばしながら、これを装置本体5の各フック具18
に掛け止めるようにする。これにより、両伸縮性バンド
体27に適度な弾性復元作用が生じ、緊締紐体26の両
端部26aが紐係止装置25から適当量ずつ引き出され
るようになる。このとき紐係止装置25では、緊締紐体
26が伸縮性バンド体27(出側26c)の方向へ引き
出し移動されることが許容されているので、緊締紐体2
6はその全長にわたり迅速且つ均一に引張力が生ずる。
【0040】しかし、これとは逆方向への緊締紐体26
の移動は阻止されるので、緊締紐体26に一旦作用した
引張力が緩むことはなく、これによって滑止め装置1が
しっかりと装着される(図1(d)参照)。なお、図1
(d)は、滑止め装置1の装着後に自動車を移動させ
て、装置本体5の開口部11が上になるようにして(分
かりやすいように)描いた参考図であって、実際上は、
滑止め装置1の装着作業として自動車の移動が必要なわ
けではない。
【0041】なお、前記したように緊締装置2では、2
本の伸縮性バンド体27が、それらの端部27a寄りを
交点保持具28によって交差状態に保持されている。そ
のため、滑止め装置1の装置本体5に設けられた開口部
11に対し、左右の係合部14に対する掛け間違いは生
じにくいものである。しかし、次のような各種の措置を
講ずることによって、掛け間違いを確実に払拭すること
ができる。
【0042】すなわち、図8に示した緊締装置2では、
一方の伸縮性バンド体27(図中右側)における端部2
7aはリング形体のままであるが、他方の伸縮性バンド
体27(図中左側)の端部27aは、フック金具50を
具備させることによってフック形体にしてある。そし
て、これに対して滑止め装置1では、一方の係合部14
(図中右側)はフック金具16が設けられたものとし、
他方の係合部14(図中左側)は、フック金具16を設
けずに、貫通孔15として開口させたままの状態にして
ある。
【0043】このようにすることで、伸縮性バンド体2
7と係合部14との係合の可能性を、物理的に一義的な
ものに制限している。この構造を採用する場合では、両
伸縮性バンド体27の各端部27a寄りを必ずしも交点
保持具28によって交差保持させる必要はない。また、
これとは別の例として、図示は省略するが、伸縮性バン
ド体27と係合部14とにおいて、それぞれ係合の組み
合わせ相手となるもの同士を同色に着色し、且つ組み合
わせが別となるものとで色分けすることによっても、掛
け間違いを防止することができる。
【0044】ところで、この緊締装置2では、伸縮性バ
ンド体27を2本具備しているために、装置本体が一体
式の滑止め装置(図示は省略するが、符号については図
2等を参考に付す)に対して適用した場合に、次のよう
な利便性が得られる。すなわち、滑止め装置の装置本体
5をタイヤ3に巻回し、その幅方向外側へ紐係止装置2
5を引っ掛け、更に各フック具18に対して緊締紐体2
6を引っ掛けた後、2本の伸縮性バンド体27の各端部
27aを同一のフック具18に引っ掛けたとき(図11
(a)参照)と、2本の伸縮性バンド体27の各端部2
7aをすれ違わせることなく、周方向で離反するフック
具18に引っ掛けたとき(図11(b)参照)と、2本
の伸縮性バンド体27の各端部27aをすれ違わせた後
に、周方向で離反するフック具18に引っ掛けたとき
(図11(c)参照)とで、両伸縮性バンド体27に作
用する総合的な弾性復元力の強弱を調整することが可能
になる。
【0045】従って、伸縮性バンド体27としては、あ
る程度、サイズ(直径)の異なるタイヤ(滑止め装置)
に対して汎用性を持たせられるものであり、また伸縮性
バンド体27に経年等による伸びが生じた場合にも、あ
る程度の調整ができる等の利点がある。図9は、本発明
に係る緊締装置2の第2実施形態を示している。
【0046】この緊締装置2は、伸縮性バンド体55と
伸縮性リング体56とを有している。伸縮性バンド体5
5及び伸縮性リング体56は、いずれも、ゴムや樹脂、
又はコイル状に巻回して形成したケーブル材等によって
形成されており、長手方向に沿った伸縮性を有してい
る。
【0047】そして、伸縮性バンド体55は両端部55
aを有したものであって、これら端部55a寄りの部分
は、それらが交差されたまま、交点保持具28によって
外嵌され、その交差状態が保持されるようになってい
る。また、これら端部55aは、リング形体に形成され
ている。なお、交点保持具28は、必ずしも必要とされ
るものではなく、伸縮性バンド体55は1本に延びた状
態のままとしてもよい(図中の括弧内参照)。
【0048】これに対し、伸縮性リング体56はエンド
レスとされている。この第2実施形態の緊締装置2で
は、図10に示すように、タイヤ3に対して滑止め装置
1の装置本体5を巻回させた後、この装置本体5のフッ
ク具18(図2参照)に対して伸縮性リング体56を引
っかけてゆく。このとき、伸縮性リング体56には、そ
の長さ方向に均一の張力(弾性復元力)が作用するよう
にさせるのが好適である。
【0049】なお、装置本体5の長手方向両端部は、新
たに貫通孔(図示略)を形成させるか又は連結用孔19
を利用するかして、これらを適宜の連結用部材58によ
って連結させるようにするのが好適である。この連結用
部材58は、ゴムや樹脂等により形成して伸縮性を有し
たものとしてもよいし、硬質樹脂や金属等により形成し
て伸出性を有しないものとしてもよい。
【0050】次に、滑止め装置1の装置本体5における
開口部11の両側の係合部14に対し、伸出性バンド体
55の両端部55aを引っ掛けたうえで、この伸縮性バ
ンド体55を引き延ばしながら、これを装置本体5の各
フック具18に掛け止めてゆく。これだけで、開口部1
1は蓋然的に狭められるものとなり、簡単且つ確実に滑
止め装置1の装着を完了することができる。
【0051】この第2実施形態の緊締装置2でも、伸縮
性バンド体55が二つの端部27aを有しているもので
あるため、装置本体が一体式の滑止め装置に対して適用
する場合に、図11で説明したのと同じような利便性が
得られるものである。ところで、本発明に係る滑止め装
置1及び緊締装置2は、いずれも、上記各実施形態に限
定されるものではなく、細部にわたる構造、部材形状、
形成材料等は、適宜変更可能である。
【0052】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係るタイヤ用滑止め装置は、装置本体が複数の本体構成
片に分割された、いわゆる分割式であって、装置本体に
おける長手方向中間の開口部へ臨む両側の本体構成片に
対し、対向方向への引き寄せを可能にした係合部を設け
ているので、開口部を積極的に狭めることができるもの
である。そのため、走行振動の発生を可及的に抑えるこ
とができる。
【0053】この滑止め装置に適用する緊締装置とし
て、伸縮性バンド体と伸縮性リング体とを有したものを
用いれば、構造的に最も簡潔化でき、コストの低廉化及
び装着作業の容易化が図れる利点がある。一方、緊締紐
体と紐係止装置と伸縮性バンド体とを備える構成とした
本発明に係る緊締装置では、上記伸縮性バンド体とし
て、緊締紐体の各端部に各別に分離接続される2本のも
のを具備させているので、これを本発明に係る滑止め装
置に対して適用すれば、上記のように開口部を狭める作
用を得ることができる。
【0054】また、この緊締装置では、装置本体が一体
式とされた滑止め装置に対して適用する場合に、伸縮性
バンド体の端部の引っ掛け位置を適宜変更するといった
使用態様が可能になり、これによって伸縮性バンド体の
弾性復元力を強弱調整することができるものとなってい
る。そのため、伸縮性バンド体に経年的な伸びが生じて
も適切な弾性復元力(張力)を得ることができるし、ま
たサイズ(直径)の異なるタイヤ(滑止め装置)に対し
ても、伸縮性バンド体にある程度の汎用性を持たせられ
る等の利点がある。
【0055】伸縮性バンド体において、一方の端部をフ
ック形体とし他方をリング形体として、各係合相手と1
対1対応にさせたり、或いはそれぞれを色分けすること
によって各係合相手と1対1対応にさせたりすれば、そ
れらの掛け間違いを防止できる利点がある。また、伸縮
性バンド対の各端部相互を、はじめから交差状態にして
おき、この交差部分へ交点保持具を外嵌させるようにし
ておいても、掛け間違いを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る滑止め装置を本発明に係る緊締装
置によってタイヤへ装着する状況を示した説明図であ
る。
【図2】本発明に係る滑止め装置が有する装置本体を展
開して示す平面図である。
【図3】図1(c)から図1(d)へ移行する途中の主
要な作業を拡大して示す斜視図である。
【図4】本発明に係る緊締装置を示す正面図である。
【図5】図4の一部(紐係止装置)を拡大し正面の蓋を
外して示す正面図である。
【図6】図4の一部(紐係止装置)の拡大側面図であ
る。
【図7】紐係止装置に用いられる係止解放部材を拡大し
て示したもので、(a)は正面下側からの斜視図であ
り、(b)は側面図であり、(c)は裏面下側からの斜
視図である。
【図8】本発明に係る滑止め装置及び緊締装置において
それらの一部(係合部と伸縮性バンド体との係合部分)
を異ならせた実施形態につき、図3と比較し易く描いた
図である。
【図9】本発明に係る緊締装置の第2実施形態を分解し
て示す図である。
【図10】第2実施形態の緊締装置を用いて滑止め装置
をタイヤへ装着した状況を示す側面図である。
【図11】2本の伸縮性バンド体を具備した緊締装置を
装置本体が一体式の滑止め装置へ適用する場合の使用例
を示した要部概略図である。
【符号の説明】
1 滑止め装置 2 緊締装置 3 タイヤ 5 装置本体 6 本体構成片 8 紐部材 11 開口部 10 連結具 14 係合部 18 フック具 25 紐係止装置 26 緊締紐体 26a 端部 27 伸縮性バンド体 28 交点保持具 32 移動規制機構 55 伸縮性バンド体 55a 両端部 56 伸縮性リング体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ(3)に巻回装着して用いるタイ
    ヤ用滑止め装置において、タイヤ(3)のトレッド面を
    被覆可能とされる帯状の装置本体(5)がその長手方向
    を複数の本体構成片(6)に分割されていると共に、こ
    れら本体構成片(6)相互が装置本体(5)の幅方向内
    側で紐部材(8)を介して一連に連結されており、且つ
    装置本体(5)の長手方向中間には本体構成片(6)の
    ない開口部(11)が設けられており、 装置本体(5)の幅方向外側では、タイヤ(3)中心へ
    向けた絞り込み用緊締装置を沿接保持可能にするフック
    具(18)が全ての本体構成片(6)に対して設けられ
    ており、且つ上記開口部(11)へ臨む両側の本体構成
    片(6)同士を除き、相隣関係とされる本体構成片
    (6)同士が連結具(10)を介して別々に連結されて
    いると共に、開口部(11)へ臨む両側の本体構成片
    (6)には、装置本体(5)の幅方向外側寄りを互いに
    対向方向へ締め込むのに用いられる引き寄せ用の係合部
    (14)が設けられていることを特徴とするタイヤ用滑
    止め装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された滑止め装置(1)
    の装置本体(5)をタイヤ(3)へ巻回したときに、当
    該装置本体(5)の各フック具(18)に引っ掛け保持
    されつつ両端部(55a)を交差させた状態で前記開口
    部(11)両側の引き寄せ用係合部(14)と係合可能
    とされる伸縮性バンド体(55)と、装置本体(5)の
    各フック具(18)にエンドレス状態で引っ掛け保持さ
    れる伸縮性リング体(56)とを有していることを特徴
    とする滑止め装置用緊締装置。
  3. 【請求項3】 タイヤ用滑止め装置の装置本体(5)に
    対してその幅方向外側で複数のフック具(18)を介し
    て沿接保持される緊締紐体(26)と、移動規制機構
    (32)を内蔵して上記緊締紐体(26)の各端部(2
    6a)が挿通可能になった紐係止装置(25)と、該紐
    係止装置(25)から出た緊締紐体(26)の各端部
    (26a)に連結されて滑止め装置(1)における装置
    本体(5)の幅方向外側適所に引っ掛け保持される伸縮
    性バンド体(27)とを備えており、前記紐係止装置
    (25)の移動規制機構(32)が伸縮性バンド体(2
    7)による緊締紐体(26)の引き出しを許容するが逆
    方向移動を阻止する状態にセット可能になされている滑
    止め装置用緊締装置において、 前記伸縮性バンド体(27)は、緊締紐体(26)の各
    端部(26a)に各別に分離接続される2本のものが設
    けられていることを特徴とする滑止め装置用緊締装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載された伸縮性バンド体
    (55)の両端部(55a)又は請求項3に記載された
    2本の伸縮性バンド体(27)の各端部(27a)は、
    それらのうち一方をフック形体とし他方をリング形体と
    して各係合相手との掛け間違いを防止してあることを特
    徴とする請求項2又は請求項3記載の滑止め装置用緊締
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載された伸縮性バンド体
    (55)の両端部(55a)又は請求項3に記載された
    2本の伸縮性バンド体(27)の各端部(27a)は、
    それぞれを色分けすることで各係合相手との掛け間違い
    を防止してあることを特徴とする請求項2又は請求項3
    記載の滑止め装置用緊締装置。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載された伸縮性バンド体
    (55)の両端部(55a)又は請求項3に記載された
    2本の伸縮性バンド体(27)の各端部(27a)に、
    それらの端部相互を交差状態のままで外嵌する交点保持
    具(28)が設けられていることを特徴とする請求項2
    乃至請求項5のいずれかに記載の滑止め装置用緊締装
    置。
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