JPH11137662A - 放射線滅菌されたコラーゲンゲル及びその製造方法 - Google Patents

放射線滅菌されたコラーゲンゲル及びその製造方法

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JPH11137662A
JPH11137662A JP9308160A JP30816097A JPH11137662A JP H11137662 A JPH11137662 A JP H11137662A JP 9308160 A JP9308160 A JP 9308160A JP 30816097 A JP30816097 A JP 30816097A JP H11137662 A JPH11137662 A JP H11137662A
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JP
Japan
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collagen
weight
radiation
collagen gel
plastic container
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JP9308160A
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English (en)
Inventor
Keiji Ishikawa
啓司 石川
Risako Matsui
理佐子 松井
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】滅菌による安全性と、プラスチック製容器への
密封によるその滅菌性の長期間の保持性と、使用時に容
易にシリンジなどの容器から排出でき創傷面に塗布で
き、また不定形な創傷に合った適切な形状に加工できる
物性を有し、かつ各種皮膚創傷や疾患に優れた治癒性、
及び一定期間は生体で分解されにくい機械強度を有する
コラーゲンゲルを提供する。 【解決手段】0.1〜20重量%のコラーゲン、70重
量%以上の水分、及び放射線保護物質(熱変性コラーゲ
ン、ポリエチレングリコール類、システイン類、アスコ
ルビン酸類など)からなり、プラスチック製容器内に密
封されてなる放射線滅菌されたコラーゲンゲル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、創傷部の保護、充
填、補填、修復等を目的とした医療用材料として用いる
コラーゲンゲル、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コラーゲンは、動物の真皮、腱、骨、筋
膜等に豊富に含まれる蛋白質であり、異種動物由来のも
のでも酵素処理によりアテロコラーゲンとすると免疫原
性を低下させることが可能であるために大量に生産され
て比較的安価に入手することができる有用な材料であ
る。コラーゲンを用いた人工材料は生体由来であるた
め、創傷に適用した場合、組織親和性も良く、それ自身
細胞の足場となるため早期に細胞の伸展が促され、良好
な肉芽組織を形成し、上皮形成をも促進するために短期
間に創閉鎖が終了し、且つ補填効果が期待できる。実
際、細胞侵入性良好なコラーゲン−変性コラーゲンマト
リックスからなる人工材料も開発されており、(特開平
1-230366号)早期に好中球やマクロファージが浸潤し、
さらに線維芽細胞が侵入することができる。上記なる人
工材料の使用形態は、懸濁液もしくは懸濁液を凍結乾燥
したスポンジシート状であるが、コラーゲンを種々の方
法で処置することにより、乾燥重量の数十から数百倍の
水分を保持できるハイドロゲル状のコラーゲンゲルを調
製することも可能である。その用途は、各種の生体材
料、皮膚や骨などの生体組織への補填材、軟膏・湿布の
基材、人工皮膚、創傷被覆材、粘着材、止血材、癒着防
止材、ドラッグデリバリーシステムのキャリアー等があ
げられる。
【0003】近年では、高齢化社会の到来に伴い床ずれ
等による難治性の褥瘡、皮膚潰瘍に苦しむ患者の数は増
加の一途を辿っており、多くの褥瘡、皮膚潰瘍治療剤
(材)が販売されている。なかでも、創傷は湿潤環境下
の方が肉芽形成や上皮形成等が起こりやすく速く治癒す
るという概念から、創に湿潤環境を保つことを目的とし
たアルギン酸ナトリウムやカルボキシメチルセルロース
等の高分子を主成分とするハイドロコロイドドレッシン
グ材が開発され、合成材料適用による閉鎖療法が臨床の
場で行われるようになった。
【0004】しかし、これら治療材は自身に補填修復効
果がなく、良好な肉芽が形成されるまでに長期間を要す
る。また、生体親和性におとるため、生体内に長期留置
すると異物反応等の問題が生じるので、頻繁なドッレシ
ング交換等の煩雑な作業が必要となり患者に対する負担
も大きく治療面から多くの問題を抱えているのが現状で
ある。このようなことから、上述の生体親和性に優れ且
つ細胞伸展の足場となり補填修復効果を有するコラーゲ
ンを主原料とした褥瘡、皮膚潰瘍修復材料は治療面から
有利である。
【0005】このように、コラーゲンを用いた材料は医
療領域の多岐にわたりその利用が期待されるが、医療材
料であるがゆえに無菌或いは、滅菌することが要求され
る。合成材料を主成分とした医療材料を滅菌することは
容易であるが、コラーゲンのようなタンパク質を主成分
とする医療材料を滅菌するには困難を伴う。一般に、コ
ラーゲンの滅菌方法としては、溶液であれば0.2〜0.
45μmのメンブランフィルターで濾過したり、乾燥粉
末であれば放射線やEOGによる滅菌方法があげられ
る。しかしながら、上述のような水分を多量に含有する
ハイドロゲル状のコラーゲンゲルを滅菌する場合、濾過
及びガス滅菌ではゲルの形態上、実施不可能である。ま
た、放射線滅菌ではコラーゲンの部分的な架橋反応や分
解反応を生じさせ、コラーゲンゲルの特性を著しく損な
うことになる。
【0006】ところで、コラーゲンと鉱質混合物からな
る材料に対してγ線を照射することにより、少なくとも
10−6の無菌保証レベルが得られ、且つγ線照射による
物理的特性及び操作特性に対する効果について開示され
ている(特開昭63−132664号)が、コラーゲン
と鉱質混合物からなる材料中の水分含量は1〜6%と規
定されており、多量の水分を含有した場合についての記
載はない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、多量
の水分が含まれるコラーゲンゲルを特性を損なわずに放
射線滅菌されたコラーゲンゲル、及びその製造方法を提
供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は以下の通りである。 (1)0.1〜20重量%のコラーゲン、70重量%以
上の水分、及び放射線保護物質からなり、プラスチック
製容器内に密封されてなる放射線滅菌されたコラーゲン
ゲルである。なお、水分量の上限は、コラーゲンゲル全
量から、コラーゲン、放射線保護物質及びその他の添加
物を除くすべての部分を水分とするため特に限定されな
い。 (2)前記放射線保護物質が、ゼラチン、熱変性コラー
ゲン、熱変性アテロコラーゲン、アルコール類、グリコ
ール類、ポリエチレングリコール類、グリセリン、硫化
水素、ハイドロサルファイト、L−システイン、L−シ
ステイン塩酸塩、チオ尿素、ジメチルスルフォキシド、
βーメルカプトエチルアミン、2,3−ジメルカプトプ
ロパノール、メルカプトコハク酸、2−(2’−メルカ
プトエトキシ)−エタノール、グルタチオン、アスコル
ビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸ナトリウム、ギ
酸塩、コハク酸塩、ピルビン酸塩、フマル酸塩、乳酸
塩、単糖類、二糖類、多糖類、アミノ酸である上記
(1)に記載の放射線滅菌されたコラーゲンゲルであ
る。
【0009】(3)前記放射線保護物質として、熱変性
アテロコラーゲンが0.025重量%以上、グリセリン
が0.001重量%以上、ポリエチレングリコール40
0が0.01重量%以上、イソアスコルビン酸ナトリウ
ムが0.0025重量%以上、L−システイン塩酸塩が
0.0005重量%以上の少なくとも一つが添加され、
放射線滅菌されてなる上記(1)に記載の放射線滅菌さ
れたコラーゲンゲルである。 (4)0.01〜1.0Mの酢酸及び/又は酢酸ナトリウ
ムを含み、pHが3〜7に調製されてなる上記(1)乃
至(3)に記載のコラーゲンゲルである。 (5)前記コラーゲンが、トロポコラーゲン、アテロコ
ラーゲン、線維化コラーゲン、線維化アテロコラーゲ
ン、架橋コラーゲン、架橋アテロコラーゲンの少なくと
も一つからなることを特徴とする上記(1)乃至(4)
に記載のコラーゲンゲルである。
【0010】(6)前記放射線が高速電子線、γ線及び
X線である上記(1)乃至(5)に記載のコラーゲンゲ
ルである。 (7)前記プラスチック製容器が、押圧手段とコラーゲ
ンゲルを排出するためのノズルを有するプラスチック製
容器であることを特徴とする上記(1)乃至(6)に記
載のコラーゲンゲルである。 (8)前記プラスチック製容器が、シャーレ状のプラス
チック製容器又はチューブ状のプラスチック製容器であ
ることを特徴とする上記(1)乃至(6)に記載のコラ
ーゲンゲルである。 (9)コラーゲン、水、及び放射線保護物質をプラスチ
ック製容器内に密封して放射線滅菌をすることを特徴と
する、0.1〜20重量%のコラーゲン、70重量%以
上の水分、及び放射線保護物質からなりプラスチック製
容器内に密封されてなる放射線滅菌されたコラーゲンゲ
の製造方法である。なお、水分量の上限は、コラーゲン
ゲル全量から、コラーゲン、放射線保護物質及びその他
の添加物を除くすべての部分を水分とするため特に限定
されない。
【0011】(10)前記放射線保護物質が、ゼラチ
ン、熱変性コラーゲン、熱変性アテロコラーゲン、アル
コール類、グリコール類、ポリエチレングリコール類、
グリセリン、硫化水素、ハイドロサルファイト、L−シ
ステイン、L−システイン塩酸塩、チオ尿素、ジメチル
スルフォキシド、βーメルカプトエチルアミン、2,3
−ジメルカプトプロパノール、メルカプトコハク酸、2
−(2’−メルカプトエトキシ)−エタノール、グルタ
チオン、アスコルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン
酸ナトリウム、ギ酸塩、コハク酸塩、ピルビン酸塩、フ
マル酸塩、乳酸塩、単糖類、二糖類、多糖類、アミノ酸
である上記(9)に記載の放射線滅菌されたコラーゲン
ゲルの製造方法である。 (11)前記放射線保護物質として、熱変性アテロコラ
ーゲンが0.025重量%以上、グリセリンが0.001
重量%以上、ポリエチレングリコール400が0.01
重量%以上、イソアスコルビン酸ナトリウムが0.00
25重量%以上、L−システイン塩酸塩が0.0005
重量%以上の少なくとも一つを添加し、放射線滅菌する
ことを特徴とする上記(9)に記載の放射線滅菌された
コラーゲンゲルの製造方法である。
【0012】本発明のコラーゲンゲルは、コラーゲンゲ
ルに放射線保護物質を添加した状態で放射線を照射する
ことを特徴とする。一般に、コラーゲン等のタンパク質
への放射線照射は部分的な架橋や分解反応を生じさせる
ことが知られている。実際、コラーゲンゲルへの直接の
高線量の放射線照射は、コラーゲンゲルの凝集、硬化を
生じさせ、コラーゲンゲルの特性を著しく損なわせてし
まう。コラーゲンゲルの凝集、硬化は放射線照射によっ
て生じるラジカル等の活性遊離基がコラーゲン分子に部
分的な架橋反応を生じさせることによるものと推測され
る。本発明は、放射線照射により生じる活性遊離基を補
足するような物質(放射線保護物質)を添加することに
より材料の凝集、硬化を抑制し、さらに密封性を有する
プラスチック製容器に密封することにより、コラーゲン
ゲルの特性の保持し、水分が損失することなくコラーゲ
ンゲルを滅菌し、且つその無菌性を長期間にわたり保持
しようとするものである。
【0013】なお、上述した方法によって得られるコラ
ーゲンゲルは、容器から押圧手段により排出できる柔軟
性と、シート状に成形した場合はその形状を維持できる
適度な強度を合わせ持つ物性を有するものであり、かつ
創傷修復効果を有しながら、滅菌性が保たれているもの
であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のコラーゲンゲルは、0.
1〜20重量%のコラーゲンと70重量%以上の水を含
むことにより、プラスチック製の容器から排出でき、ま
た種種の形状に加工することも可能なために不定形な創
傷に適切な形状を維持できる物性を保ちながら、創傷修
復効果を維持する。
【0015】本発明に用いるコラ−ゲンは特に限定しな
いが、牛、豚、鶏等の動物の真皮、腱、骨、筋膜等のコ
ラ−ゲンが豊富に含まれる組織を原料とし、コラ−ゲン
の主たる抗原性部位であるテロペプチド領域を酵素等を
用いて除去したアテロコラ−ゲンを使用することが好ま
しい。さらに乾燥重量の数十から数百倍の水分を保持す
ることができる水不溶性のコラーゲンゲルであることが
好ましく、コラーゲンの酸性溶液に、水酸化ナトリウム
等のアルカリ性物質や、リン酸ナトリウム、トリス塩
酸、ヘペス等の緩衝剤を加え、溶液のpHを7から8に
調整し、更にイソシアネート系やグルタルアルデヒド等
の薬品を加えるか、アスコルビン酸−銅溶液等のフェン
トン(Fenton)反応の様な機構により生じるラジカルに
よってコラーゲン分子同士に架橋を導入することにより
得られる。
【0016】コラーゲンとして線維化コラーゲンを使用
する時は、コラーゲンの酸性溶液に、水酸化ナトリウム
等のアルカリ性物質や、リン酸ナトリウム、トリス塩
酸、ヘペス等の緩衝剤を加え、溶液のpHを7から8に
調整し、37℃で1〜8時間加温して得られる線維状の
コラーゲン溶液を濃縮することにより得られた物を使用
できる。また、抗原性の問題から線維化アテロコラーゲ
ンを用いることが好ましい。線維化アテロコラーゲンは
上述したアテロコラーゲンと同様に抗原性部位であるテ
ロペプチド領域を酵素等を用いて除去することによって
得られる。
【0017】また、コラゲナーゼや酵素に対する耐性等
の物理的な面から、架橋コラーゲンを用いることはより
好ましい。架橋コラーゲンは、前記線維化コラーゲンに
イソシアネート系やグルタルアルデヒド等の薬品で化学
架橋を導入するか、もしくは、アスコルビン酸−銅等の
Fenton反応様の機構により生じるラジカルによって架橋
を導入することにより得られる。また、抗原性の問題か
ら架橋アテロコラーゲンを用いることが好ましい。
【0018】放射線保護物質としては、ゼラチン、熱変
性コラーゲン、熱変性アテロコラーゲン、アルコール
類、グリコール類、ポリエチレングリコール類、グリセ
リン、硫化水素、ハイドロサルファイト、L−システイ
ン、L−システイン塩酸塩、チオ尿素、ジメチルスルフ
ォキシド、βーメルカプトエチルアミン、2,3−ジメ
ルカプトプロパノール、メルカプトコハク酸、2−
(2’−メルカプトエトキシ)−エタノール、グルタチ
オン、アスコルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸
ナトリウム、ギ酸塩、コハク酸塩、ピルビン酸塩、フマ
ル酸塩、乳酸塩、単糖類、二糖類、多糖類、アミノ酸等
があげられる。このうち特に限定はしないが、一般に入
手が可能であり、毒性が低く、コラーゲンに影響を及ぼ
さないものが好ましい。このうち、熱変性アテロコラー
ゲン、グリセリン、ポリエチレングリコール(特にポリ
エチレングリコール400)、イソアスコルビン酸ナト
リウム、L−システイン塩酸塩が特に好ましい。
【0019】本発明において、コラーゲンゲルに上記の
放射線保護物質を添加する割合は、0.1〜20重量%
好ましくは1〜3重量%のコラーゲン含有するコラーゲ
ンゲルに対して、熱変性アテロコラーゲンが0.025
重量%以上、好ましくは0.25〜5.0重量%、グリセ
リンが0.001重量%以上、好ましくは0.01〜2.
0重量%、ポリエチレングリコール400が0.01重
量%以上、好ましくは0.1〜5.0重量%、イソアスコ
ルビン酸ナトリウムが0.0025重量%以上、好まし
くは0.025〜0.5重量%、L−システイン塩酸塩が
0.0005重量%以上、0.005〜0.5重量%添加
することが好ましい。
【0020】また本発明において、コラーゲンゲルを酢
酸緩衝液で置換した後に放射線を照射することにより、
抗菌性を付与することができる。酢酸緩衝液は酢酸及び
酢酸ナトリウムを0.01〜1.0M、好ましくは0.0
5〜0.1M含み、pHが3〜7、好ましくは5〜6に
調製されたものが好ましい。
【0021】本発明における放射線照射は、特に限定し
ないが60Coからのγ線照射が最も一般的であり好まし
い。また、照射線量は指標菌であるプミラス(B.pumilu
s)のD値が0.17Mradであることから、10−6の滅菌
保証を得るためには最低でも1Mrad以上照射することが
望ましい。しかし、昨今の滅菌バリデーションの観点か
らはこの限りではない。
【0022】本発明における放射線照射は、コラーゲン
ゲルをプラスチック製の容器に密封した状態で行う。容
器の形状は、少なくともコラーゲンゲルを排出するため
の押圧手段とノズルが設けられ、気密性を有する物であ
れば特に限定されず、市販されているシリンジやスポイ
ド等の形状があげられる。なお、ノズルは気密性を保つ
ため使用直前まで閉口しておかなければならない。
【0023】また、容器の形状はトレイに密封可能な蓋
体やシートをかぶせたシャーレ状のものでも良く、コラ
ーゲンゲルをシート状として創傷に貼付する際に用い
る。シート状のコラーゲンは指でつまみ上げられる程度
の物理的強度を保ち、トレイの深さを変えることにより
望みの厚さのシート状のコラーゲンゲルを得ることがで
きる。またこの際、トレイの形状を不定形な創傷の形態
に合せることにより様々な形状のシート状のコラーゲン
ゲル提供することができる。さらに、立体的な弾丸形状
のコラーゲンを得ることもできる。
【0024】容器の材質については耐放射線性があれば
特に限定しないが、ポリエチレン、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボ
ネート等があげられる。
【0025】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を更に詳細に説
明する。 (実施例1)コラーゲンゲル材料の調製 (1−1) ウシ由来アテロコラーゲン粉末(高研
(株))を0.3(W/V)%の含有率で含む3mM塩酸溶液
(pH2〜3)に、終濃度がそれぞれ100μMとなる
ように塩化第二銅水溶液(CuCl2,無水:和光純薬)
とアスコルビン酸水溶液(L(+)−アスコルビン酸:
和光純薬)を加え良く混和した。これに1/9量の線維
化緩衝液(1M NaCl−0.3M Na2HPO
4)を加え混和した後、37℃の恒温槽に4時間浸漬し
た。エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水溶液(C1
0H14N2Na2O8・2H2O,EDTA:ナカラ
イ)を終濃度が5mMになるように添加し良く混和した
後、4200rpmで5分間遠心分離(HITACHI:
R5S2ローター)し上清を廃棄した。沈渣の3容量の
蒸留水を加え、4200rpmで5分間遠心分離した後、
上清を廃棄して遠心濃縮することにより乾燥重量の約6
7倍の水分を含む濃度1.5%のハイドロゲル状コラー
ゲンゲル()を得た。
【0026】(1−2) 上記と同様な0.3%のアテ
ロコラーゲン塩酸溶液に1/9量の線維化緩衝液を加
え、37℃の恒温槽に4時間浸漬した後、終濃度が10
0μMとなるように、CuCl2とアスコルビン酸をそ
れぞれ加え37℃の恒温槽で更に1時間浸漬した。ED
TAを終濃度が5mMになるように添加し良く混和した
後、4200rpmで5分間遠心分離し上清を廃棄した。
沈渣の3容量の蒸留水を加え、4200rpmで5分間遠
心分離した後、上清を廃棄し遠心濃縮することにより乾
燥重量の約25倍の水分を含む濃度4%の架橋線維状ア
テロコラーゲン()を得た。
【0027】(1−3) とをコラーゲン量で1.
5:1の割合で混合した後、4200rpmで5分間遠心分
離し上清を廃棄し遠心濃縮することにより、との混
合物より成る乾燥重量の約40倍の水分を含む濃度2.
5%のコラーゲンゲル()を得た。
【0028】(実施例2)コラーゲンゲル材料への放射
線保護物質の添加 (2−1) にアテロコラーゲンを60℃で30分間
熱変性して得られた熱変性アテロコラーゲン(HAC)
を0.0625〜1.0%となるように添加し、ポリプロ
ピレン製の口径2mmの10mlシリンジ(テルモ(株))に
注入し、先端ノズルを封止した。その後、60Coを線
源(GAMMACELL 220)としたγ線を1.6Mradで照射し
た。そしてγ線照射後の材料の外観変化及びゲル強度を
測定した。尚、ゲル強度は以下の方法により測定した。
ストログラフ(ストログラフT;東洋精機)にゲルをシ
リンジごとセットし、シリンジの先端ノズルからゲルが
出る際の押し出し抵抗を測定し、それをゲル強度とし
た。結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】熱変性アテロコラーゲンを添加することに
より、外観上ゲルの凝集が抑制できた。また、ゲル強度
は低くなり、つまりゲルの硬化が抑制されることが分か
った。さらに、γ線非照射のコラーゲンゲルと比較する
と、γ線照射により物理的強度が増し、操作性も良好で
あった。
【0031】(2−2) にグリセリンを0.05〜
0.4%となるように添加し、その後(2−1)と同様
な操作・実験を行った。結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】グリセリンを添加することにより、外観上
出ゲルの凝集が抑制できた。また、ゲル強度は低くな
り、つまりゲルの硬化が抑制されることが分かった。ま
た、γ線非照射のコラーゲンゲルと比較すると、γ線照
射により物理的強度が増し、操作性も良好であった。
【0034】(2−3) にポリエチレングリコール
400を0.5〜5%となるように添加し、その後(2
−1)と同様な操作・実験を行った。結果を表3に示
す。
【0035】
【表3】
【0036】ポリエチレングリコール400を添加する
ことにより、外観上ゲルの凝集が抑制できた。また、ゲ
ル強度は低くなり、つまりゲルの硬化が抑制されること
が分かった。また、γ線非照射のコラーゲンゲルと比較
すると、γ線照射により物理的強度が増し、操作性も良
好であった。
【0037】(2−4) にイソアスコルビン酸ナト
リウムを00.025〜0.2%となるように添加し、そ
の後(2−1)と同様な操作・実験を行った。結果を表
4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】イソアスコルビン酸ナトリウムを添加する
ことにより、外観上ゲルの凝集が抑制できた。また、ゲ
ル強度は低くなり、つまりゲルの硬化が抑制されること
が分かった。また、γ線非照射のコラーゲンゲルと比較
すると、γ線照射により物理的強度が増し、操作性も良
好であった。
【0040】(2−5) にL−システイン塩酸塩一
水和物を0.003125〜0.025%となるように添
加し、その後(2−1)と同様な操作・実験を行った。
結果を表5に示す。
【0041】
【表5】
【0042】L−システイン塩酸塩一水和物を添加する
ことにより、外観上ゲルの凝集が抑制できた。また、ゲ
ル強度は低くなり、つまりゲルの硬化が抑制されること
が分かった。また、γ線非照射のコラーゲンゲルと比較
すると、γ線照射により物理的強度が増し、操作性も良
好であった。
【0043】(2−6) にコラーゲンを60℃で3
0分間熱変性して得られた熱変性コラーゲンを0.5%
の割合で添加した。更にイソアスコルビン酸ナトリウム
を0.025〜0.1%となるように添加し、その後(2
−1)と同様な操作・実験を行った。結果を表6に示
す。
【0044】
【表6】
【0045】熱変性コラーゲンとイソアスコルビン酸ナ
トリウムを添加することにより、外観上ゲルの凝集が抑
制できた。また、ゲル強度は低くなり、つまりゲルの硬
化が抑制されることが分かった。また、γ線非照射のコ
ラーゲンゲルと比較すると、γ線照射により物理的強度
が増し、操作性も良好であった。
【0046】(2−7) にコラーゲンを60℃で3
0分間熱変性して得られた熱変性コラーゲンを0.5%
の割合で添加した。更にL−システイン塩酸塩一水和物
を0.0125〜0.05%となるように添加し、その後
(2−1)と同様な操作・実験を行った。結果を表7に
示す。
【0047】
【表7】
【0048】熱変性コラーゲンとL−システイン塩酸塩
一水和物を添加することにより、外観上ゲルの凝集が抑
制できた。また、ゲル強度は低くなり、つまりゲルの硬
化が抑制されることが分かった。また、γ線非照射のコ
ラーゲンゲルと比較すると、γ線照射により物理的強度
が増し、操作性も良好であった。
【0049】(実施例3)照射量の変化に伴う特性変化 にコラーゲンを60℃で30分間熱変性して得られた
熱変性コラーゲンを0.5%の割合で添加した。更にL
−システイン塩酸塩一水和物(Cys)を0.03%となるよ
うに添加した後、1.6〜3.2Mradのγ線を照射し、そ
の後は(2−1)と同様な操作・実験を行った。この時
の外観変化及びゲル強度測定結果を表8に示す。
【0050】
【表8】
【0051】照射量を変化させた結果、3.2Mradの照
射においてもコラーゲンゲルの凝集は見られず、また、
著しい硬化も認められず操作性は良好であった。
【0052】(実施例4)トリプシンによる分解性 in vivoにおける分解性をシミュレートする一つの手法
として、トリプシンによる分解性を調べた。にコラー
ゲンを60℃で30分間熱変性して得られた熱変性コラ
ーゲンを0.5%の割合で添加した。更にL−システイ
ン塩酸塩一水和物(Cys)を0.03%となるように添加し
た後、ポリプロピレン製の口径2mmの10mlシリンジ
(テルモ(株))に注入し、先端ノズルを封止した。その
後、60Coを線源(GAMMACELL 220)としたγ線を1.
6〜3.2Mradで照射した。
【0053】(トリプシンの分解率の測定)ブタ膵臓由
来のトリプシン結晶(EC 3.4.21.4(和光純
薬))を5mg/mlとなるように1mM HClに溶解し
(用事調製)、使用時に1mM HClで0.1mg/mlに希
釈し、これをトリプシン溶液とした。コラーゲンゲル1
g及びブランクとしてコラーゲンゲルと同一組成の溶液
1mlを遠心管に量り取り、これにトリプシン溶液1mlを
加え、良く混合した後、25℃で4時間インキュベート
した。また、コラーゲンゲル1gにトリプシン溶液のか
わりに1mM HClを1ml加えたものをコントロールと
した。インキュベート終了後、0.5mg/mlのトリプシン
インヒビター(大豆由来:和光純薬)を2ml加えて反応
を終了させ、3000rpm(RT3SSローター(日
立))で15分間遠心分離した。沈渣を蒸留水で数回洗
浄、遠心分離した後、沈渣の蛋白濃度を測定した。そし
てトリプシン分解率を式;トリプシン分解率=((コン
トロールコラーゲンゲル蛋白濃度−トリプシン添加コラ
ーゲンゲル蛋白濃度)/コントロールコラーゲンゲル蛋
白濃度)×100により求めた。トリプシン分解率を図
1に示す。
【0054】その結果、トリプシンに対する材料の分解
性は、γ線照射量が増すにつれ徐々に低下し、2.4Mra
dを境に再び増加することが分かった。このことは、γ
線保護物質を添加してγ線を2.4Mrad付近で照射する
ことにより、γ線照射によるコラーゲンの分解が防げる
だけでなく、in vivoにおいてコラーゲンゲルの分解性
を制御できることを示す。
【0055】(比較例)及びに放射線保護物質を添
加しない状態で、γ線を0.5〜2Mradで照射すること
以外は(2−1)と同様な操作・実験を行った。結果を
の場合を表9、の場合を表10に示す。何れもγ線
の照射量に比例して著しい材料の凝集が見られ、また、
材料のゲル強度は高くなり、つまり材料の硬化が認めら
れた。
【0056】
【表9】
【0057】
【表10】
【0058】(実施例5)コラーゲンゲルのγ線照射に
よる滅菌性 にポリエチレングリコール400を1%添加したコラ
ーゲンゲル(a)、に熱変性コラーゲンを0.5%と
イソアスコルビン酸ナトリウムを0.05%添加したコ
ラーゲンゲル(b)、及びに熱変性コラーゲンを0.
5%とL−システイン塩酸塩一水和物を0.05%添加
したコラーゲンゲル(c)を調製した。
【0059】各コラーゲンゲル材料に指標菌を混合した
後、ポリプロピレン製の口径2mmの10mlシリンジ(テ
ルモ(株))に注入し、先端ノズルを封止した。その後、
60Coを線源(GAMMACELL 220)としたγ線を0.5Mr
adのγ線を照射し、それぞれの滅菌性を調べた。照射線
量に対する生存菌数の対数をプロットし得られた片対数
曲線の勾配よりD値を求めた結果、コントロール(ろ
紙)が0.176Mrad、aが0.271Mrad、bが0.2
79Mrad、cが0.24Mradであった。その結果を図2
に示す。また、滅菌後に10−6の滅菌保証を得るために
必要な滅菌線量(SD)をD値×log(1/10−
6)より求めた結果、コントロールが1.065Mrad、
aが1.626Mrad、bが1.674Mrad、Cが1.44M
radであった。よって、コラ−ゲンゲルに放射線保護物
質を添加した状態でγ線を照射する場合、滅菌後に10−
6の滅菌保証を得るためには、指標菌を用いた方法では
最低でも1.6Mrad以上の照射が必要である。
【0060】(実施例6)動物モデルへの適用 にグリセリンを0.1%添加したコラーゲンゲル
(d)、にポリエチレングリコール400を1%添加
したコラーゲンゲル(e)、にイソアスコルビン酸ナ
トリウムを0.05%添加したコラーゲンゲル(f)、
にL−システイン塩酸塩を0.05%添加したコラー
ゲンゲル(g)を調製した後、ポリプロピレン製の口径
2mmの10mlシリンジ(テルモ(株))に注入し、先端ノ
ズルを封止し、60Coを線源(GAMMACELL 220)とし
たγ線を1.6Mradで照射した。
【0061】また、にグリセリンを0.1%添加した
コラーゲンゲル(h)、にポリエチレングリコール4
00を1%添加したコラーゲンゲル(i)、に熱変性
コラーゲンを0.5%とイソアスコルビン酸ナトリウム
を0.05%添加したコラーゲンゲル(j)、に熱変
性コラーゲンを0.5%とL−システイン塩酸塩を0.0
5%添加したコラーゲンゲル(k)を調製した後、同様
にγ線を照射した。
【0062】得られた各コラーゲンゲルの操作性及び創
傷治癒効果を調べるため、モルモット背部の全層皮膚欠
損創への適用を試みた。まず、体重450g前後のHa
rtley系モルモットの背部皮膚をネンブタール麻酔
下で徐毛した後、背部皮膚に2×2cmの骨格筋筋膜を創
面とした欠損創を作製し、充分に止血した。次に欠損創
に得られたコラーゲンゲル(d)から(k)を適用した
ところ、操作性良く創部への充填ができ、創面への密着
性も良好であった。また、適用後、10日目の創部の組
織標本を観察した結果、強い炎症反応や過剰な肉芽組織
の増殖のない良好な線維芽細胞と毛細血管の侵入が認め
られた。創傷周囲からコラーゲンゲル上への表皮伸展が
認められた。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明のコラーゲンゲル
は、放射線滅菌により滅菌性を保持するという優れた安
全性と、プラスチック製容器への密封によるその滅菌性
の長期間の保持性と、使用時にシリンジなどの容器から
容易に排出でき創傷面に塗布でき、また不定形な創傷に
合った適切な形状に加工できる物性を有する。さらに、
皮膚創傷などの優れた治癒性、かつ一定期間は生体で分
解されにくいという機械強度もあわせ持つ。従って、本
発明のコラーゲンゲルは、創傷部の保護、充填、補填、
修復等を目的とした医療材料として各種皮膚創傷や疾患
に有効に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コラーゲンゲルへのγ線照射量を0〜3.2Mra
dまで変化させた時のコラーゲンゲルのトリプシン分解
率を示す。
【図2】コラーゲンゲルに放射線保護物質を添加した際
のγ線照射によるコラーゲンゲルの滅菌性を示す。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】0.1〜20重量%のコラーゲン、70重
    量%以上の水分、及び放射線保護物質からなり、プラス
    チック製容器内に密封されてなる放射線滅菌されたコラ
    ーゲンゲル。
  2. 【請求項2】前記放射線保護物質が、ゼラチン、熱変性
    コラーゲン、熱変性アテロコラーゲン、アルコール類、
    グリコール類、ポリエチレングリコール類、グリセリ
    ン、硫化水素、ハイドロサルファイト、L−システイ
    ン、L−システイン塩酸塩、チオ尿素、ジメチルスルフ
    ォキシド、βーメルカプトエチルアミン、2,3−ジメ
    ルカプトプロパノール、メルカプトコハク酸、2−
    (2’−メルカプトエトキシ)−エタノール、グルタチ
    オン、アスコルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸
    ナトリウム、ギ酸塩、コハク酸塩、ピルビン酸塩、フマ
    ル酸塩、乳酸塩、単糖類、二糖類、多糖類、アミノ酸で
    ある請求項1に記載の放射線滅菌されたコラーゲンゲ
    ル。
  3. 【請求項3】前記放射線保護物質として、熱変性アテロ
    コラーゲンが0.025重量%以上、グリセリンが0.0
    01重量%以上、ポリエチレングリコール400が0.
    01重量%以上、イソアスコルビン酸ナトリウムが0.
    0025重量%以上、L−システイン塩酸塩が0.00
    05重量%以上の少なくとも一つが添加され、放射線滅
    菌されてなる請求項1に記載の放射線滅菌されたコラー
    ゲンゲル。
  4. 【請求項4】0.01〜1.0Mの酢酸及び/又は酢酸ナ
    トリウムを含み、pHが3〜7に調製されてなる請求項
    1乃至3に記載のコラーゲンゲル。
  5. 【請求項5】前記コラーゲンが、トロポコラーゲン、ア
    テロコラーゲン、線維化コラーゲン、線維化アテロコラ
    ーゲン、架橋コラーゲン、架橋アテロコラーゲンの少な
    くとも一つからなることを特徴とする請求項1乃至4に
    記載のコラーゲンゲル。
  6. 【請求項6】前記放射線が高速電子線、γ線及びX線で
    ある請求項1乃至5に記載のコラーゲンゲル。
  7. 【請求項7】前記プラスチック製容器が、押圧手段とコ
    ラーゲンゲルを排出するためのノズルを有するプラスチ
    ック製容器であることを特徴とする請求項1乃至6に記
    載のコラーゲンゲル。
  8. 【請求項8】前記プラスチック製容器が、シャーレ状の
    プラスチック製容器又はチューブ状のプラスチック製容
    器であることを特徴とする請求項1乃至6に記載のコラ
    ーゲンゲル。
  9. 【請求項9】コラーゲン、水、及び放射線保護物質をプ
    ラスチック製容器内に密封して放射線滅菌をすることを
    特徴とする、0.1〜20重量%のコラーゲン、70重
    量%以上の水分、及び放射線保護物質からなりプラスチ
    ック製容器内に密封されてなる放射線滅菌されたコラー
    ゲンゲルの製造方法。
  10. 【請求項10】前記放射線保護物質が、ゼラチン、熱変
    性コラーゲン、熱変性アテロコラーゲン、アルコール
    類、グリコール類、ポリエチレングリコール類、グリセ
    リン、硫化水素、ハイドロサルファイト、L−システイ
    ン、L−システイン塩酸塩、チオ尿素、ジメチルスルフ
    ォキシド、βーメルカプトエチルアミン、2,3−ジメ
    ルカプトプロパノール、メルカプトコハク酸、2−
    (2’−メルカプトエトキシ)−エタノール、グルタチ
    オン、アスコルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸
    ナトリウム、ギ酸塩、コハク酸塩、ピルビン酸塩、フマ
    ル酸塩、乳酸塩、単糖類、二糖類、多糖類、アミノ酸で
    ある請求項9に記載の放射線滅菌されたコラーゲンゲル
    の製造方法。
  11. 【請求項11】前記放射線保護物質として、熱変性アテ
    ロコラーゲンが0.025重量%以上、グリセリンが0.
    001重量%以上、ポリエチレングリコール400が
    0.01重量%以上、イソアスコルビン酸ナトリウムが
    0.0025重量%以上、L−システイン塩酸塩が0.0
    005重量%以上の少なくとも一つを添加し、放射線滅
    菌することを特徴とする請求項9に記載の放射線滅菌さ
    れたコラーゲンゲルの製造方法。
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