JPH11136456A - 画像読み取り装置 - Google Patents

画像読み取り装置

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JPH11136456A
JPH11136456A JP9294052A JP29405297A JPH11136456A JP H11136456 A JPH11136456 A JP H11136456A JP 9294052 A JP9294052 A JP 9294052A JP 29405297 A JP29405297 A JP 29405297A JP H11136456 A JPH11136456 A JP H11136456A
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carriage
original
line
lens
focus
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JP9294052A
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Toshiaki Oshima
利明 大嶋
Chikashi Nakamura
史 中村
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原稿ガラス面以外の位置にもフォーカスを合
わせることのできる画像読み取り装置を提供する。 【解決手段】 原稿からレンズキャリッジ40までの光
路長Lを変えながら、フォーカスを合わせたい位置に載
置された画像原稿を読み取り、合焦の度合いを各光路長
Lについて求める。合焦の度合いが最大となるレンズキ
ャリッジの位置を合焦位置とする。原稿ガラス面R1
2線上にフォーカスを合わせることも、原稿ガラス面
からxmm離れた面R1'−R2'線上にフォーカスを合わせ
ることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原稿を光学的に読
み取る画像読み取り装置およびそのフォーカス調整方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、原稿からの光を集光レンズに
よりCCD等の光電変換素子を配列してなるラインセン
サに集光し、ラインセンサにより集光レンズからの光を
電気信号に変換する画像読み取り装置が知られている。
【0003】このような画像読み取り装置のフォーカス
調整方法として、集光レンズとラインセンサとの間の距
離を一定とし、集光レンズとラインセンサとを搭載した
レンズキャリッジを移動させるなどの方法で原稿から集
光レンズまでの光路長を所定の間隔で変更して原稿を読
み取り、ラインセンサからの出力信号のコントラストが
最も大きいときにフォーカスが最も合っていると判断す
るものが知られている。コントラストの大きさを示す値
としては、読み取り画像の中の輝度の最大値と最小値の
差、または、隣接する画素による読み取り値の差の絶対
値の合計などが用いられ、その値が大きいものほどコン
トラストが大きいと判断していた。
【0004】例えばフラットベッドスキャナでネガフィ
ルムなどの透過原稿を読み取る際には、フォーカスを合
わせるために原稿ガラス面に直接ネガフィルムをセット
し、フィルムの上方から光を照射していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように原稿ガラス面に直接フィルムをセットすると、フ
ィルムと原稿ガラスとの間で光源の照射光による干渉が
生じて、干渉縞(いわゆるニュートンリング)が発生し
てしまい読み取り画像の品質が劣化するという問題があ
った。また、フィルム面と原稿ガラス面とが接触して擦
れるため、埃などによってフィルムに傷をつけてしまう
という問題もあった。
【0006】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたものであり、原稿ガラス面上にはない原稿に対し
ても、フォーカスを合わせることのできる画像読み取り
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の画像読み取り装置によれば、原稿からの光を集光する
集光レンズと、集光レンズからの光を電気信号に変換す
る複数の光電変換素子からなるラインセンサと、原稿を
載置する原稿台とを備える画像読み取り装置であって、
原稿と集光レンズとの間の光路長を調整可能な光路長調
整手段を備え、原稿台上に焦点を合わせる第1の合焦位
置と、第1の合焦位置とは異なる位置に焦点を合わせる
第2の合焦位置とを備える。これにより、原稿台上に載
置されていない原稿についても、フォーカスの調整され
た画像を読み取ることができる。
【0008】本発明の請求項2に記載の画像読み取り装
置によれば、第2の合焦位置が、原稿台より少なくとも
1mm上方に焦点を合わせる合焦位置である。これによ
り、透過原稿を直接原稿台面にセットしなくても、フォ
ーカスの調整された画像を読み取ることことができる。
従って、干渉縞(いわゆるニュートンリング)が発生し
ないため、読み取り画像の品質を向上させることができ
る。また、透過原稿面に傷をつけることなくフォーカス
の調整された画像を読み取ることができる。
【0009】合焦位置を決めるための合焦の度合いを示
す値としては、横軸に原稿の主走査方向の読み取り位
置、縦軸に出力値をとった折れ線グラフを考えたときの
折れ線の道のりの全長や、原稿を読み取った信号のコン
トラストの大きさなどの値を用いることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて詳細に説明する。
【0011】(第1実施例)本発明の第1実施例による
フラットベッド型の画像読み取り装置100を図2に示
す。
【0012】箱型の筐体1の上面に読み取る原稿を載せ
るための透明な原稿ガラス11が設けられている。筐体
1の内部には、第1キャリッジ20、第2キャリッジ3
0およびレンズキャリッジ40が収容されている。
【0013】第1キャリッジ20は、図示しない駆動装
置により原稿ガラス11に対して平行に速度Vで移動可
能である。この第1キャリッジ20には光源21と反射
鏡22とが設けられている。第2キャリッジ30は、反
射鏡31と反射鏡32とを備える。レンズキャリッジ4
0は原稿からの光を読み取るラインセンサ41と、原稿
からの光をラインセンサ41に集光する集光レンズ42
とを備える。ラインセンサ41は、CCDのような多数
の光電変換素子を配列したものである。
【0014】画像を読み取るときは、原稿ガラス11に
置かれた原稿に光源21から光を照射し、原稿からの光
を集光レンズ42によりラインセンサ41に集光し、第
1キャリッジ20および第2キャリッジ30を移動させ
つつ検出して原稿の輝度を電気信号に変換する。ここ
で、ラインセンサ41の光電変換素子が並んでいる方向
を主走査方向、キャリッジが移動する方向を副走査方向
という。
【0015】光源21により原稿ガラス11上の原稿面
に照射された光は、第1キャリッジ20の反射鏡22、
第2キャリッジ30の反射鏡31、反射鏡32を反射
し、レンズキャリッジ40の集光レンズ42を通してラ
インセンサ41に集光される。第2キャリッジ30は、
第1キャリッジ20の移動速度Vの半分の速度V/2で
第1キャリッジ20と同じ方向に移動可能である。した
がって、第1キャリッジ20と第2キャリッジ30が移
動しても、原稿から集光レンズ42までの光路長を同一
に保つことができる。原稿から集光レンズ42までの光
路長は、制御装置3からレンズモータ制御手段6に指令
を出し、図示しないモータによってレンズキャリッジ4
0の位置を水平方向に微調整することによって変更可能
であり、制御装置3、レンズモータ制御手段6およびレ
ンズキャリッジ40は光路長調整手段を構成している。
【0016】データ検出部2は、ラインセンサ41から
のデータをデジタル信号に変換して制御装置3へ送るも
のである。制御装置3は、CPU、RAMおよびROM
等からなるマイクロコンピュータにより構成され、画像
読み取り装置100全体の制御を行い、インターフェイ
ス4を介して外部の画像処理装置、例えばパソコン20
0に接続される。制御装置3には、第1キャリッジ2
0、第2キャリッジ30を駆動させるミラーモータ制御
部7やレンズキャリッジ40を駆動させるレンズモータ
制御部6を制御するプログラムが格納されている。
【0017】図3はパソコン200を用いた原稿上のフ
ォーカス位置指定画面の例を示す。まず、使用者がパソ
コン200を操作して、パソコン200から画像読み取
り装置100にプレビュー信号を送信する。画像読み取
り装置100がインターフェイス4からプレビュー信号
を受信すると、制御装置3が、ミラーモーター制御部7
に制御信号を送り第1キャリッジ20を原稿ガラス11
の先頭ライン位置から最終ライン位置まで移動させ、原
稿ガラス11の全面を低解像度で走査し、原稿ガラス1
1上の原稿から得られた低解像度画像データをプレビュ
ーデータとして、インターフェイスからパソコンに送信
する。
【0018】パソコン200は画像読み取り装置100
から受け取ったプレビューデータを処理し、原稿全体の
プレビュー画面91をディスプレイ90上に表示する。
【0019】使用者はパソコン200に接続されたマウ
スなどの入力装置を操作してプレビュー画面91内の所
望の取り込み領域92を指定し、さらにオートフォーカ
スの指定をすると、パソコン200は使用者が指定した
取り込み領域92から特定の位置のラインをオートフォ
ーカスライン(以下、AFライン)93として決定し、
その座標データおよびオートフォーカス指示信号を画像
読み取り装置100のインターフェイス4に送信する。
AFライン93は、例えば図3に示すように取り込み領
域92の中で副走査方向に1/2の位置、主走査方向の
中心部分の1/3の範囲にすることができる。また、使
用者は取り込み領域92を指定した後、レンズキャリッ
ジ40の移動距離を指定することにより原稿から集光レ
ンズ42までの光路長を変更し、マニュアルでフォーカ
スを調整することもできる。したがって、原稿を意図的
にぼやけた画像として読み取ることが可能である。
【0020】画像読み取り装置100は、オートフォー
カス指示信号およびAFライン93の座標データをイン
ターフェイス4から受信すると、制御装置3はミラーモ
ータ制御部7に制御信号を送って第1キャリッジ20を
座標データに対応するAFライン93の位置まで移動さ
せる。
【0021】初期状態では、原稿ガラス11上面にフォ
ーカスが合うようにレンズキャリッジ40の位置が設定
されている。この状態が基準の位置であり移動距離0mm
とする。また、原稿から集光レンズ42までの光路長を
短くする方向、すなわち原稿ガラス11上面よりも上で
フォーカスが合うようにレンズキャリッジ40を移動さ
せる方向を正の方向とし、光路長を長くする方向、すな
わち原稿ガラス11上面よりも下でフォーカスが合うよ
うに移動させる方向をを負の方向とする。
【0022】ここで、図1に示すように、原稿ガラス1
1上面のR1−R2線上にフォーカスが合っているとき、
即ちレンズキャリッジ40が基準の位置にあるときに、
1−R2線から集光レンズ42の主点Mまでの距離をL
1として、R1−R2線上のA点が集光レンズ42を通し
てラインセンサ41上のa点の素子で読み取られるとす
る。ラインセンサ41の全素子数をNとしたときに、a
点はラインセンサ41の端からP1番目の素子、ライン
センサ41の中央からはN1番目の素子であり、N1
(N/2)−P1である。
【0023】集光レンズ42とラインセンサ41とを搭
載するレンズキャリッジ40を正方向にxmm移動させる
と、a点の素子に対応してフォーカスが合う位置は、A
点から原稿ガラス11の上側にxmmの位置のA’点にな
る。したがって、ラインセンサ41のP1番目の素子で
1−R2線上を読み取る位置はA点からY1mmだけ離れ
たB点となる。
【0024】このように、レンズキャリッジ40を移動
させて原稿ガラス11上面から集光レンズ42までの距
離を変更した場合、ラインセンサ41の同一の素子で読
み取る原稿の位置が集光レンズ42の画角特性のために
異なってしまう。レンズキャリッジ40を移動させた後
にA点を読み取るためには、原稿ガラス11の上側にx
mmの位置のR1'−R2'線上でA’点からY2mmだけ離れ
たC点を読み取るように補正する必要がある。すなわ
ち、ラインセンサのP1 番目の素子からΔPだけずれた
2番目の素子でR1−R2線上を読み取る必要がある。
また、三角形OMAと三角形AA’Bは相似であり、線
分OAの長さはN1に比例し、Y2の長さはΔPに比例
し、かつL1に対してxは十分に小さくY2≒Y1とみな
すことができるため、下記の式(1)が成り立つ。
【0025】
【数1】
【0026】したがって、補正後のラインセンサ41上
での素子の位置P2は、下記の式(2)のように表すこ
とができる。
【0027】
【数2】
【0028】上記のようにして、レンズキャリッジ40
を移動させて原稿ガラス11上面から集光レンズ42ま
での距離を変更した場合でも、レンズキャリッジ40の
移動距離xと、基準の位置での読み取り素子の位置P1
に応じて、読み取りに用いる素子の位置P2を求めるこ
とにより、原稿の主走査方向に同一箇所を読み取ること
ができる。
【0029】本実施例では、図4に示すようにラインセ
ンサ41によりAFライン93上を読み取った出力値
を、LS1、LS2、LS3、……とし、横軸に原稿の主
走査方向の読み取り位置、縦軸に出力値をとった折れ線
グラフを考え、この折れ線の道のりの全長LM1+LM2
+……が大きいほどフォーカスが合っていると判断して
いる。
【0030】ラインセンサ41による読み取り位置間の
距離を定数dとすると、例えば1番目の読み取り位置に
対応する素子の出力値と2番目の素子の出力値との間の
道のり長さLM1と、2番目の素子の出力値と3番目の
素子の出力値との間の道のり長さLM2とは下記の式
(3)、(4)で表され、以後同様である。すなわち、
隣接する読み取り位置間の距離と出力値の差との平方和
の平方根を計算している。
【0031】
【数3】
【0032】本実施例では、道のりの長さを相対的に比
較するため、定数dの値は任意の値であってよく、ここ
ではd=1とする。したがって、n個の素子についての
道のり長さ全長LMTは下記の式(5)で表される。本
実施例では、この道のり長さ全長LMTの値を合焦の度
合いを示す値として用いている。
【0033】
【数4】
【0034】本実施例によりフォーカスが合う位置を検
出する手順のフローチャートを図5に示す。
【0035】フォーカスを合わせる時は、まずステップ
S1でレンズキャリッジ40を負の方向の限界まで、本
実施例では基準の位置から−3.0mmの位置まで移動さ
せる。
【0036】ステップS2では、光源21を点灯させて
原稿を照射し、ラインセンサ41の所定の範囲の素子に
集光された光を電気信号に変換する。ここで、原稿の読
み取りに用いられるラインセンサ41上の素子の位置
は、上述した式(2)によって補正された後の位置であ
る。変換された信号はデータ検出部2でデジタル化さ
れ、制御装置3のメモリに記憶される。
【0037】ステップS3では、ステップS2でデジタ
ル化された読み取りデータに基づいて、制御装置3のC
PUで道のり全長LMTを計算し、レンズキャリッジ4
0の位置と共に制御装置3のメモリに記憶する。
【0038】次にステップS4では、レンズキャリッジ
40の位置が正の方向で限界の位置、本実施例では3.
0mmの位置にあるかどうかを判断し、限界の位置にあれ
ばステップS6に進み、そうでなければステップS5で
レンズキャリッジ40を正の方向へ所定のピッチ、本実
施例では0.5mm移動させ、ステップS2に戻って原稿
の読み取りを繰り返す。
【0039】ステップS6では、制御装置3のメモリに
記憶されたLMTの値が最大となるときのレンズキャリ
ッジ40の位置を求める。ステップS7ではステップS
6で求めた位置にレンズキャリッジ40を移動させて、
フォーカスの調整が完了する。
【0040】(第2実施例)第1実施例では、AFライ
ンは1ラインであったが、レンズキャリッジ40の移動
方向が光路に対して完全に平行でない場合には、レンズ
キャリッジ40の移動により読み取り位置が副走査方向
にずれることがある。副走査方向の読み取り位置のずれ
による誤差を緩和するために、複数のAFラインを読み
取り各AFラインにおけるLMTの合計値LMTTを計
算し、その大きさを比較することにより、フォーカスの
合う位置を検出することもできる。例えば、AFライン
は図3に示す取り込み領域92の中で副走査方向に1/
2の位置から前後に5ラインずつの10ライン、主走査
方向の中心部分の1/3の範囲とすることができる。
【0041】本発明の第2実施例によりフォーカスが合
う位置を検出する手順のフローチャートを図6に示す。
【0042】フォーカスを合わせる時は、まずステップ
S11でレンズキャリッジ40を負の方向の限界まで、
本実施例では基準の位置から−3.0mmの位置まで移動
させる。
【0043】ステップS12では、第1キャリッジをA
Fラインの最初の位置に移動させる。
【0044】ステップS13では、光源21を点灯させ
て原稿を照射し、ラインセンサ41の所定の範囲の素子
に集光された光を電気信号に変換する。ここで、原稿の
読み取りに用いられるラインセンサ41上の素子の位置
は、上述した式(2)によって補正された後の位置であ
る。変換された信号はデータ検出部2でデジタル化さ
れ、制御装置3のメモリに記憶される。
【0045】ステップS14では、ステップS13でデ
ジタル化された読み取りデータに基づいて、制御装置3
のCPUにより道のり全長LMTを計算し、制御装置3
のメモリに記憶する。
【0046】ステップS15では、読み取りラインがA
Fラインの最終位置、本実施例ではAFラインの最初の
位置から10ライン目であるかを判断し、最終位置であ
ればステップS17に進み、そうでなければステップS
16で第1キャリッジを1ライン分移動させてステップ
S13に戻って次のラインで道のり全長LMTの計算を
繰り返す。
【0047】ステップS17では、各AFラインにおけ
るLMTを合計してLMTTを求め、レンズキャリッジ
40の位置と共に制御装置3のメモリに記憶する。
【0048】次にステップS18では、レンズキャリッ
ジ40の位置が正の方向で限界の位置、本実施例では
3.0mmの位置にあるかどうかを判断し、限界の位置に
あればステップS20に進み、そうでなければステップ
S19でレンズキャリッジ40を正の方向へ所定のピッ
チ、本実施例では0.5mm移動させ、ステップS12に
戻って道のり全長LMTの合計値LMTTの計算を繰り
返す。
【0049】ステップS20では、制御装置3のメモリ
に記憶されたLMTTの値が最大となるときのレンズキ
ャリッジ40の位置を求める。ステップS21ではステ
ップS20で求めた位置にレンズキャリッジ40を移動
させて、フォーカスの調整が完了する。
【0050】図7は、自然画の原稿について上記のよう
にして副走査方向に10ラインで主走査方向に640の
点からなるAFラインを読み取った場合の、レンズキャ
リッジ40の移動距離に応じた、LMTTの値と、8l
p/mm(1mm間に8ラインペアを含む)のラダーチャー
トを読み取り汎用評価試験を行って求めたMTF値とを
比較したものである。MTF値は、ラダーチャートを読
み取った信号の最大値Smaxと最小値Sminとから、下記
の式(6)で求められる。
【0051】
【数5】
【0052】図7に示すように、LMTT値のグラフと
MTF値のグラフは同様なグラフ波形となっており、ピ
ーク位置の誤差は0.5mmであった。LMTT値のピー
ク位置におけるMTF値はMTF値の最大値にほぼ等し
いため、LMTT値のピーク位置を検出することによ
り、ほぼフォーカスの合う位置を検出することができる
ということがわかる。
【0053】(第3実施例)第2実施例では、連続した
複数のAFラインを読み取ってフォーカスを調整した
が、間隔を開けて複数のAFラインを読み取ってフォー
カスを調整することもできる。
【0054】本発明の第3実施例では、第2実施例にお
ける10ラインのAFラインのうち、奇数ラインを読み
取ることにより、1ラインおきに5つのAFラインを読
み取っているため、読み取り時間を短縮しながら、10
ライン分に近い読み取り範囲を確保している。
【0055】図8は、自然画の原稿について副走査方向
1ラインおきに5ライン、主走査方向に640の点から
なるAFラインを読み取った場合のレンズキャリッジ4
0の移動距離に応じたLMTTの値と、8lp/mm(1
mm間に8ラインペアを含む)のラダーチャートを読み取
り汎用評価試験を行って求めたMTF値とを比較したも
のである。
【0056】第2実施例と同様に、LMTT値のグラフ
とMTF値のグラフは同様なグラフ波形となっており、
ピーク位置の誤差は0.5mmであった。LMTT値のピ
ーク位置におけるMTF値はMTF値の最大値にほぼ等
しいため、LMTT値のピーク位置を検出することによ
り、ほぼフォーカスの合う位置を検出することができる
ということがわかる。したがって、第2実施例と比べて
読み取りラインの数を減らすことによりフォーカス調整
にかかる時間を短縮しながら、第2実施例とほぼ同様の
効果を得ることができる。
【0057】(第4実施例)第1〜第3実施例では、レ
ンズキャリッジ40を光路長が最も長くなる位置から最
も短くなる位置まで所定のピッチで移動させて、それぞ
れの位置で原稿を読み取って道のり全長LMTまたは道
のり全長の複数のラインにおける合計LMTTを計算
し、その中からLMTまたはLMTTが最大になる位置
を検出している。例えば、上記の例のように、レンズキ
ャリッジ40を基準の位置に対して−3.0mmの位置か
ら3.0mmの位置まで0.5mmのピッチで移動させた場
合には、13回の読み取りおよび計算が必要である。
【0058】本発明の第4実施例では、図9に示すよう
に、レンズキャリッジ40を移動させて基準の0mmの位
置と3.0mmの位置で読み取りおよび計算を行う。次
に、2つの位置の中でLMTTの計算値が大きい位置を
検出する。図9に示す例では、0mmの位置が検出され
る。第1〜第3実施例よりも、道のりが最大になる位置
を検出するための原稿を読み取る回数および計算回数
は、2回と大幅に低減することができる。したがって、
フォーカスを調整するのに必要な時間を短縮することが
できる。この方法は、レンズ42の被写界深度が深い場
合に有効である。レンズの被写界深度とは、その範囲で
有ればフォーカスがほぼとれている範囲であり、通常の
フラットベッド型画像読み取り装置では約2mmである。
【0059】上記の複数の実施例では読み取り値の道の
り長さ全長を計算して、その計算値が最大値となるとき
にフォーカスが合っていると判断したが、隣接する読み
取り位置における読み取り値の差の絶対値の合計を計算
した値によりコントラストの大きさを求め、コントラス
トが最大となるときにフォーカスが合っていると判断す
る方法など、他の方法により合焦の度合い示す値を算出
する場合でも、本発明は同様の効果を得ることができ
る。
【0060】以上述べたフォーカス調整によれば、原稿
ガラス面から離れた位置にもフォーカスを合わせること
ができ、最適な画像読み取りが可能となる。
【0061】また、原稿から集光レンズまでの光路長が
変わっても画像の読み取り範囲を同一にすることができ
るため、例えば、意図的にフォーカスをずらして、ぼや
けた画像として読み取りたい際にも、フォーカスの調整
されたピントの合った画像と同一範囲の画像を読み取る
ことができる。
【0062】また、上記の実施例では原稿ガラス11の
上に反射原稿を置いて原稿ガラス11の下側の光源21
から原稿を照射する画像読み取り装置について説明した
が、原稿ガラスの上側から透過原稿を照射する画像読み
取り装置においても本発明は同様の効果を得ることがで
きる。例えば、ネガフィルム等のフィルム82のような
透過原稿を図10に示すようなフィルムホルダ81等に
よって保持し、原稿ガラス面から離れた位置にフィルム
82が置かれた場合にも、本発明を適用できるのはもち
ろんのことである。
【0063】従来のフラットベッドスキャナで透過原稿
のフィルム82を読み取る際には、フォーカスを合わせ
るために原稿ガラス面に直接フィルム82をセットしな
ければならなかった。そのため、フィルム82と原稿ガ
ラスとの間で光源の照射光による干渉が生じて、干渉縞
(いわゆるニュートンリング)が発生してしまい読み取
り画像の品質が劣化するという問題があった。また、フ
ィルム面と原稿ガラス面とが接触して擦れるため、埃な
どによってフィルム82に傷をつけてしまうという問題
もあった。本発明によれば、フィルムホルダ81等を採
用することにより、上述の問題も解決することができ
る。なおフィルム82は簡単に撓むので、ニュートンリ
ングの発生を防ぐためには、フィルム82と原稿ガラス
との間に1mm以上の空間が必要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の画像読み取り装置におい
てレンズキャリッジを移動させたときの読み取り位置の
ずれを説明する模式図である。
【図2】本発明の第1実施例による画像読み取り装置を
示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例による原稿上のフォーカス
位置指定画面の例を示す図である。
【図4】本発明の第1実施例によりラインセンサでAF
ライン上を読み取った出力値から道のりを求める説明図
である。
【図5】本発明の第1実施例によりフォーカスを調整す
る方法のフローチャートを示す図である。
【図6】本発明の第2実施例によりフォーカスを調整す
る方法のフローチャートを示す図である。
【図7】本発明の第2実施例によるキャリッジの移動距
離とLMTT値およびMTF値との関係を示す特性図で
ある。
【図8】本発明の第3実施例によるキャリッジの移動距
離とLMTT値およびMTF値との関係を示す特性図で
ある。
【図9】本発明の第4実施例によりフォーカスの合う位
置を求める方法を説明する模式図である。
【図10】本発明の実施例により透過原稿のフィルムを
読み取る場合に用いるフィルムホルダの一例を示す斜視
図である。
【符号の説明】
2 データ検出部 3 制御装置 4 インターフェイス 11 原稿ガラス 20 第1キャリッジ 21 光源 30 第2キャリッジ 40 レンズキャリッジ 41 ラインセンサ 42 集光レンズ 81 フィルムホルダ 82 フィルム 100 画像読み取り装置 200 パソコン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿からの光を集光する集光レンズと、
    前記集光レンズからの光を電気信号に変換する複数の光
    電変換素子からなるラインセンサと、前記原稿を載置す
    る原稿台を備える画像読み取り装置であって、 前記原稿と前記集光レンズとの間の光路長を調整可能な
    光路長調整手段を備え、 前記原稿台上に焦点を合わせる第1の合焦位置と、 前記第1の合焦位置とは異なる位置に焦点を合わせる第
    2の合焦位置とを備えることを特徴とする画像読み取り
    装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の合焦位置が、前記原稿台より
    少なくとも1mm上方に焦点を合わせる合焦位置である
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像読み取り装置。
JP9294052A 1997-10-27 1997-10-27 画像読み取り装置 Withdrawn JPH11136456A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001154269A (ja) * 1999-11-30 2001-06-08 Canon Electronics Inc 画像読取装置、画像処理システム、オートフォーカス制御方法及び記憶媒体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4533481B2 (ja) * 1999-11-30 2010-09-01 キヤノン電子株式会社 画像読取装置及びオートフォーカス制御方法

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