JP3182733B2 - 画像読取装置の合焦位置調整装置および方法 - Google Patents

画像読取装置の合焦位置調整装置および方法

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JP3182733B2
JP3182733B2 JP01170193A JP1170193A JP3182733B2 JP 3182733 B2 JP3182733 B2 JP 3182733B2 JP 01170193 A JP01170193 A JP 01170193A JP 1170193 A JP1170193 A JP 1170193A JP 3182733 B2 JP3182733 B2 JP 3182733B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ装置等の
画像読取装置における光学系調整装置および方法に関
し、特に合焦位置の検出および自動調整に好適な合焦位
置調整装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CCDイメージセンサ等を用いた画像読
取装置では、イメージセンサの位置調整を行なう際、例
えば図2に示すように、原稿位置11に調整パターンを
配置し、これに光源2から光を照射して、パターン像を
投影レンズ12を通してイメージセンサ13で読み取っ
ている。このイメージセンサ13は、レンズの光軸16
に対してほぼ直角に設置された取り付け基板6に取り付
けられている。さらに、基板6は、主走査方向(横方
向)8と副走査方向(上下方向)9に移動可能であり、
光軸16を中心としてθ方向10に回転可能な構成とな
っている。また、イメージセンサの出力信号を用いて投
影レンズを合焦位置に移動調整する方法としては、例え
ば、特公平1−30178号公報に記載されているよう
に、白と黒のパターンをイメージセンサ上に投影レンズ
により縮小投影し、その時の投影像がイメージセンサの
画素間隔と同じ間隔になるように交互に配置し、上記パ
ターンによってイメージセンサから得られる信号の、隣
接する画素信号の極大値と極小値の差が最大になる位置
に投影レンズを移動し、合焦位置調整を行なうコントラ
スト法がある。この他にも、カメラのオートフォーカス
に用いられる投影光を2枚の光路分割レンズやプリズム
等を用いてイメージセンサ上の二箇所に入射し、各投影
位置の差から合焦位置の差を検出する位相差法等があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のコント
ラスト法を用いた場合には、イメージセンサの各画素の
出力のバラツキがあり、調整精度が低い等の問題があ
る。また、位相差法では、被写体が周期的なパターン等
の場合には、正確な画像間距離を求められず、合焦精度
が低下するという問題がある。本発明の目的は、このよ
うな問題点を改善し、投影レンズの合焦位置合わせを自
動的かつ高速・高精度に行なうことが可能な画像読取装
置の合焦位置調整装置および方法を提供することにあ
る。また、電気的な制御を可能として自動化を効率よく
実現し、作業性を大巾に向上させることができるととも
に、製品の品質のバラツキをなくし、均質な製品を得る
ことを目的とする。さらに、容易に調整パターンを製作
できるようにすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の画像読取装置の合焦位置調整装置は、原稿
画情報を読み取るイメージセンサ(13)と、そのイメ
ージセンサ(13)に原稿画情報を結像させる投影レン
(12)を有し、さらに、イメージセンサ(13)
の読取結果として信号のレベルの最大値と最小値とがそ
れぞれ周期的に抽出されるよう白と黒の短冊状パターン
を交互に形成してなる調整パターン(14)をイメージ
センサ(13)に照射する手段(光源2)と、調整パタ
ーン(14)に対応してイメージセンサ(13)が出力
する各周期の信号レベルの最大値の平均と最小値の平均
を求める手段(CPU部19)と、最大値の平均と最小
値の平均との差が最大になる位置に投影レンズ(12)
を移動する手段(パルスモータ15、CPU部19)と
を有すること特徴とする。特に、調整パターン(1
4)は、黒と白の間隔がイメージセンサ(13)の画素
間隔より大きい短冊状パターンを有することを特徴とす
る。また、本発明の画像読取装置の合焦位置調整方法
は、イメージセンサ(13)の読取結果として信号のレ
ベルの最大値と最小値とがそれぞれ周期的に抽出される
よう黒と白の短冊状パターンを交互に形成してなる調整
パターン(14)をイメージセンサ(13)に照射し、
その結果イメージセンサ(13)が出力する各周期の信
号レベルの最大値の平均と最小値の平均を(CPU部1
9で)算出し、この算出結果に基づき(CPU部19で
パルスモータ15を制御して)最大値の平均と最小値の
平均との差が最大になる位置に投影レンズ(12)を移
動することを特徴とする。特に、調整パターン(14)
のイメージセンサ(13)への照射と、(CPU部19
での)信号レベルの最大値の平均と最小値の平均の算
出、および、(CPU部19のパルスモータ15の制御
による)投影レンズ(12)の移動を、読み取り範囲の
両端と中央で行うことを特徴とする。
【0005】
【作用】本発明においては、調整パターンの白と黒の間
隔が、イメージセンサの画素間隔より大きくなるように
設定し、読み取り信号レベルの最大値と最小値とを周期
的に抽出する。そして、所定周期中の高出力の上位平均
と下位平均の差が最大になる位置に投影レンズを移動さ
せ、合焦位置に位置決めする。これによって、イメージ
センサ画素の出力のバラツキを平均化し、さらに、この
動作を読み取り範囲の両端と中央で行って、高精度な合
焦位置合わせを可能とする。
【0006】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。図1は、本発明の一実施例における合焦位置調整装
置の構成図である。図1において、12は投影レンズ、
13はイメージセンサ、15は、投影レンズ12を光軸
方向に移動させるパルスモータである。また、11は原
稿位置、14は調整パターン、16は光軸、17は、イ
メージセンサ13の受光面側をそれぞれ示す。さらに、
(a)〜(c)は投影レンズ12の設定位置を示し、
(b)は合焦位置にあって、(c)および(a)は合焦
位置に対し、それぞれ前後にずれていることを示してい
る。本実施例では、原稿位置11に調整パターン14を
配置し、この調整パターン14に対向し、投影レンズ1
2の光軸16に対してほぼ直角の関係になるようにイメ
ージセンサ13が配置されている。また、投影レンズ1
2は、イメージセンサ13の受光面側17前方にあって
投影レンズ12の光軸16方向に摺動自在に取り付けら
れているばかりでなく、光軸16方向へ移動させるパル
スモータ15と連結されている。そして、パルスモータ
15は、イメージセンサ13からの読み取り信号を基に
制御信号を生成する制御回路(図示せず)に接続されて
コントロールされる。
【0007】ここで、調整パターン14について述べ
る。図3は、本発明の一実施例における調整パターンお
よび読み取り信号波形を示す図である。図3において、
(A)は調整パターン14を、(B)はイメージセンサ
13で調整パターン14の読み取りを行なったときのイ
メージセンサ画素列18とそれに対応する読み取り信号
波形を、それぞれ示す。本実施例の調整パターン14で
は、白と黒の間隔が、イメージセンサ13の画素間隔P
に対してP+αの間隔となるように配置している。この
PとP+αのずれにより、読み取り信号は順次読み出さ
れながら大小比較されて、読み取り信号のレベル中、最
大値と最小値とがそれぞれ周期的に抽出される。このと
き、例えば、3周期中の高出力の上位3出力(max
1、max2、max3)の平均と下位3出力(min
1、min2、min3)の平均の差が最大になった位
置に投影レンズ12を移動させることにより、イメージ
センサ13を投影レンズ12の合焦位置に位置決めす
る。これによって、イメージセンサ13の各画素の出力
のバラツキを平均化できる。そして、この操作を読み取
り範囲の両端と中央で行なうことにより、読み取り範囲
の全領域において、高精度な合焦位置合わせを行なうこ
とができる。例えば、図1に示した(a)〜(c)の位
置に対応する読み取り信号は、図4の(a)’〜
(c)’に示すとおりであり、(a)’であれば、投影
レンズ位置をイメージセンサ13から遠ざける方向に、
(c)’であれば、イメージセンサ13を近づける方向
に、それぞれ修正する。
【0008】次に、上記制御回路において、読み取った
調整パターン14から投影レンズ12の合焦状態を検出
し制御する計測部について述べる。図5は、本発明の一
実施例における計測部の回路構成を示す図である。本実
施例の計測部は、CCDドライバ部/タイミング発生部
22a、CCD出力アンプ部22b、I/O部21、C
PU部19、バス切替部26、A/D変換部24、画像
データメモリ部25、電源20等から構成される。この
CCDドライバ部/タイミング発生部22aは、水晶発
振子で基準となるクロックを発生し、基準クロックを分
周、遅延してCCD駆動のために複数のクロックを生成
している。さらに、CCD駆動のためのクロックを増幅
してCCD23に与えると同時に、A/D変換部24、
画像データメモリ部25に駆動クロックとして供給して
いる。また、CCD23からのアナログ画像データの増
幅も行なう。また、I/O部21は、パラレル処理部お
よびシリアル処理部から構成されている。このパラレル
処理部では、CPU部19からの命令によりA/D変換
部24、バス切替部26、画像データメモリ部25との
間で制御信号の送出、受渡しを行なっている。一方、シ
リアル処理部では、CPU部19からの命令により、制
御部(図示せず)との間でデータの送受信、および命令
の送受信を行なっている。また、CPU部19は、16
ビットのCPU、プログラム格納ROM、およびCPU
作業RAMから構成されている。なお、画像データのデ
ィジタル変換後のデータ長、処理速度、調整工法プログ
ラム開発環境により、16ビットのCPUを使用してい
る。また、プログラム格納用ROMには、複数の調整工
法プログラム、制御部との通信プログラム(I/O部内
シリアル制御用)、およびI/O部内パラレル処理部の
制御プログラムが固定化されている。また、CPU作業
用RAMには、上記プログラム格納用ROM内に固定化
されたプログラムにより処理された途中経過およびパラ
メータが、CPUにより格納される。また、バス切替部
26は、I/O部内パラレル処理部により制御され、画
像データメモリ25の選択権を、CPU部19にする
か、A/D変換部24にするかといった切替動作を行な
う。また、A/D変換部24は、CCD23からの画像
データのアナログからディジタルへの変換を行なってお
り、ディジタルデータを画像データメモリ25ヘ送出し
ている。また、画像データメモリ部25は、一画素ごと
のCCDディジタル化画像データを格納するためのRA
Mである。
【0009】次に、図5に示した計測部の動作について
述べる。CPU部19は、I/O部21、バス切替部2
6をA/D変換部24へと切り替える。これにより、C
CD23のアナログ画像信号はA/D変換部24により
ディジタル化され、画像データメモリ25へと転送され
る。画像データメモリ25への転送終了はI/O部経由
によりCPU部19へ通知される。CPU部19は、I
/O部21に対してバス切替部26をCPU側へ切り替
える。次に、CPU部19は、CPU部内にある作業用
RAMを使用しながら、CPU部内にある調整工法プロ
グラムを実行し、実行過程で画像データメモリ部内のデ
ィジタル化された画像を読み出す。こうして調整工法プ
ログラムにより処理した画像データおよび結果は、CP
UによってI/O部内のシリアル処理部経由で制御部に
送出される。なお、CPU部内のプログラム格納用RO
Mに固定化された調整工法プログラムは複数あるため、
制御部により送出された命令をCPU部内で解読し、何
れの調整工法を採用するかを判断して実行する。
【0010】さらに、図5に示した計測部を含む合焦位
置調整装置の動作について述べる。まず、イメージセン
サ13が調整パターン14を読み取って光信号をアナロ
グ電気信号に光電変換し、その信号を増幅してA/D変
換部24へ送る。A/D変換部24では、増幅されて送
られてきたアナログ電気信号をディジタル電気信号に変
換し、このディジタル信号は画像データとして画像デー
タメモリ部25に格納される。次に、CPUは、画素デ
ータメモリ部25のRAMとCPU部19のROMから
画像データおよび基準データを読み出し、両データを比
較演算して光軸方向のずれ量を求め、それぞれのずれ量
に応じてパルスモータ15の制御を行なう。例えば、図
1において、位置(a)を原点とし、投影レンズ12を
イメージセンサ13から離れる方向へパルスモータ15
で移動させる。このとき、読み取り範囲の両端部と中央
部の画像データを取り込み、空間周波数特性(MTF:
Modulation Transfer Fanct
ion)の計算を行なう。こうして移動させながらMT
Fの計算を行ない、読み取り範囲の両端部と中央部のM
TFが全て基準データ以上であり、かつ最大値を示す位
置に投影レンズ12を移動して合焦位置を合わせる。な
お、MTF算定式は次に示すとおりである。
【数1】
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、イメージセンサに対す
る投影レンズの合焦位置調整を高速、高精度に行なうこ
とができる。また、電気的な制御も可能となり自動化を
効率よく実現することができ、作業性を大巾に向上させ
ることができるとともに、製品の品質のバラツキをなく
し、均質な製品を得ることができる。さらに、調整パタ
ーンの製作も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における合焦位置調整装置の
構成図である。
【図2】従来の画像読取装置の構成図である。
【図3】本発明の一実施例における調整パターンおよび
読み取り信号波形を示す図である。
【図4】本発明の一実施例における投影レンズ位置と読
み取り信号波形の対応を示す図である。
【図5】本発明の一実施例における計測部の回路構成を
示す図である。
【符号の説明】
2 光源 6 基板 8 主走査方向 9 副走査方向 10 θ方向 11 原稿位置 12 投影レンズ 13 イメージセンサ 14 調整パターン 15 パルスモータ 16 光軸 17 イメージセンサの受光面側 18 イメージセンサの画素列 19 CPU部 20 電源 21 I/O部 22a CCDドライバ部/タイミング発生部 22b CCD出力アンプ部 23 CCD 24 A/D変換部 25 画像データメモリ部 26 バス切替部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿画情報を読み取るイメージセンサ
    と、該イメージセンサに原稿画情報を結像させる投影レ
    ンズとを有する画像読取装置の合焦位置調整装置であっ
    て、上記イメージセンサの読取結果として信号のレベル
    の最大値と最小値とがそれぞれ周期的に抽出されるよう
    黒と白の短冊状パターンを交互に形成してなる調整パタ
    ーンを上記イメージセンサに照射する手段と、 上記調整 パターンに対応して上記イメージセンサが出力
    する各周期の信号レベルの最大値の平均と最小値の平均
    を求める手段と、 上記最大値の平均と上記最小値の平均との差が最大にな
    る位置に上記投影レンズを移動 する手段とを有すること
    を特徴とする画像読取装置の合焦位置調整装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像読取装置の合焦位
    置調整装置であって、上記調整パターンは、黒と白の間
    隔が上記イメージセンサの画素間隔より大きい短冊状パ
    ターンを有することを特徴とする画像読取装置の合焦位
    置調整装置
  3. 【請求項3】 原稿画情報を読み取るイメージセンサ
    と、該イメージセンサに原稿画情報を結像させる投影レ
    ンズとを有する画像読取装置の合焦位置調整方法であっ
    て、 上記イメージセンサの読取結果として信号のレベルの最
    大値と最小値とがそれぞれ周期的に抽出されるよう黒と
    白の短冊状パターンを交互に形成してなる調整パターン
    を上記イメージセンサに照射し、 上記調整パターンに対応して上記イメージセンサが出力
    する各周期の信号レベルの最大値の平均と最小値の平均
    を算出し、 上記最大値の平均と上記最小値の平均との差が最大にな
    る位置に上記投影レンズを移動することを特徴とする画
    像読取装置の合焦位置調整方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の画像読取装置の合焦位
    置調整方法であって、上記調整パターンの上記イメージ
    センサへの照射と、上記信号レベルの最大値の平均と最
    小値の平均の算出、および、上記投影レンズの移動を、
    読み取り範囲の両端と中央で行うことを特徴とする画像
    読取装置の合焦位置調整方法。
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