JPH11135781A - 半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および半導体装置

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JPH11135781A
JPH11135781A JP29800497A JP29800497A JPH11135781A JP H11135781 A JPH11135781 A JP H11135781A JP 29800497 A JP29800497 A JP 29800497A JP 29800497 A JP29800497 A JP 29800497A JP H11135781 A JPH11135781 A JP H11135781A
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JP
Japan
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insulating film
groove
diffusion layer
forming
source
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JP29800497A
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Takeshi Yamazaki
武 山崎
Hiroko Ogishi
裕子 大岸
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 裏打ち配線用の溝を形成する際のマスクの合
わせずれに起因するトランジスタ特性の変動を防止した
半導体装置を実現する。 【解決手段】 半導体基板2上にゲート電極4を覆う第
1絶縁膜9を形成し、ソース・ドレイン拡散層7位置上
の第1絶縁膜9に、ゲート幅に沿って溝10を形成す
る。次いで第1絶縁膜9上に、溝10内を埋め込むこと
なく溝10の側部10aと底部10bとを覆う状態に第
2絶縁膜11を形成し、続いて第2絶縁膜11をエッチ
ングして溝10の側部10aにサイドウォール12を形
成しかつ溝10の底部10bにソース・ドレイン拡散層
7を露出させる。その後、イオン注入によって、露出さ
せたソース・ドレイン拡散層7に不純物を導入し、活性
化させて補償用拡散層13を形成し、さらに溝10内に
サイドウォール12を介して金属材料を埋め込んで裏打
ち配線15を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の製造方
法および半導体装置に関し、特に拡散層を低抵抗化する
ための裏打ち配線と補償用拡散層とを備えた半導体装置
を製造する半導体装置の製造方法および半導体装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の高集積化に伴い、半導体基
板にメモリ素子とロジック回路とを混載した半導体装置
の開発が進展している。このような半導体装置では、高
集積化および動作の高速化の要求から、半導体基板に形
成した拡散層の低抵抗化が課題になっている。拡散層を
低抵抗化する方法としては、例えば拡散層の表層にシリ
サイド層を形成する方法が考えられるが、細線効果によ
る抵抗値の上昇の問題がある。またシリサイド層は耐熱
性が低いため、シリサイド層を形成した後のプロセスを
制限するという難点もある。そこで、拡散層が形成され
た半導体基板上の層間絶縁膜に、拡散層に接続する埋め
込み型の金属裏打ち配線(BMD;BuriedMetal on Dif
fusion layer)を形成することにより、拡散層を低抵抗
化する検討がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した金
属裏打ち配線(以下、単に裏打ち配線と記す)を採用し
た従来の技術では、次のような不具合が発生する。例え
ばMOS型電界効果トランジスタ(以下、単にトランジ
スタと記す)のソース・ドレイン拡散層を低抵抗化する
場合、図7(a),(b)に示すようにゲート電極52
やソース・ドレイン拡散層53、低濃度不純物層54が
形成された半導体基板51上に層間絶縁膜55を形成
し、ゲート電極52両側に形成されたソース・ドレイン
拡散層53上の層間絶縁膜55にそれぞれ、裏打ち配線
58を形成するための溝56をソース・ドレイン拡散層
53に達する状態でゲート幅方向に沿って形成する。
【0004】よって、裏打ち配線58用の溝56を形成
するためのリソグラフィに際し、ゲート電極52に対し
てマスク合わせを行う必要があることから、このときに
合わせずれが起き、ゲート電極52に対して溝56がず
れて形成される可能性がある。溝56を形成した後は、
溝56の底部位置の半導体基板51に不純物を導入して
補償用拡散層57を形成し、溝56内に高融点金属を埋
め込んで裏打ち配線58を形成するため、上記マスクの
合わせずれによって溝56の位置ずれが起きると、ゲー
ト電極52とその両側の裏打ち配線58それぞれとの距
離のうちの一方が狭まる。この距離が所定値より狭くな
ると、トランジスタの電流値が急激に増加してトランジ
スタ特性が変動するという不具合が発生するのである。
【0005】ゲート電極52と裏打ち配線58との距離
が所定値より狭くなるとトランジスタの電流値が急激に
増加するのは、以下の理由による。すなわち、裏打ち配
線58用の溝56の底部位置に不純物を導入し、活性化
して補償用拡散層57を形成する際、その不純物がゲー
ト電極52の直下のチャネル方向に拡散する。このた
め、溝56を形成する際のマスクの合わせずれによって
ゲート電極52と裏打ち配線58との距離がある距離よ
り狭くなると、補償用拡散層57を形成するための不純
物の拡散の影響により、各ソース・ドレイン拡散層53
のチャネル側に形成される低濃度不純物層54の幅がこ
の左右の低濃度不純物層54で著しく変化して実効的な
チャネル長が変化する。その結果、トランジスタの電流
値が急激に増加するのである。
【0006】なお一般に、MOS型電界効果トランジス
タの製造では、半導体基板の層間絶縁膜に、図8に示す
ようにソース・ドレイン拡散層53に達するコンタクト
部60をゲート幅に沿って複数箇所形成し、またコンタ
クト部60の底部位置の半導体基板に補償用拡散層を形
成することが行われている。しかしながら、コンタクト
部60を形成するためのコンタクトホールは平面視略円
形で層間絶縁膜の数カ所だけに形成されるのに対して、
上記の裏打ち配線58は直線状でゲート幅方向に沿って
連続して形成され、したがって補償用拡散層57もゲー
ト幅方向に沿って連続して形成される。
【0007】このため、裏打ち配線58用の溝56を形
成するリソグラフィに際し、マスクの合わせずれが起き
ると、実効的なチャネル長の変化がゲート幅方向ににわ
たって観察されることになり、トランジスタ特性に著し
く影響を及す。よって、裏打ち配線58を採用したソー
ス・ドレイン拡散層53の低抵抗化技術では、上記した
マスクの合わせずれによるトランジスタ特性の変動防止
が信頼性の高い半導体装置を製造するうえで大きな課題
となっている。
【0008】また、従来の裏打ち配線58を採用した技
術では、上記以外にも、裏打ち配線58用の溝56を形
成するためのリソグラフィでのマスク合わせずれに起因
する不具合が発生している。例えば図9に示すように半
導体基板51上の層間絶縁膜55に、素子分離領域59
に近接して裏打ち配線58を形成する場合、溝56を形
成するためのリソグラフィにおいて素子分離領域59に
対してマスク合わせを行う際に合わせずれが起き、素子
分離領域59の端部側に溝56の一部が重なる可能性が
ある。素子分離領域59の端部側に溝56の一部が重な
ると、素子分離領域59をエッチングすることになり、
そこからリーク電流が発生するという不具合が起きる。
【0009】前述したように裏打ち配線58は、一般に
形成されるコンタクト部とは異なり、直線状で素子分離
領域59の端部に沿って連続して形成されるため、上記
したマスクの合わせずれが起きると、素子分離領域59
にエッチングされた部分が連続して形成されることにな
る。よって、そこからのリーク電流が非常に多大となっ
て、製造される半導体装置の品質を損ねる大きな要因に
なる。したがって、裏打ち配線58を採用した技術で
は、上記したマスクの合わせずれによるリーク電流の抑
制も課題になっている。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで上記課題を解決す
るために請求項1の発明に係る半導体装置の製造方法
は、半導体基板上にトランジスタのゲート電極が形成さ
れているとともに、ゲート電極の両側位置の半導体基板
にソース・ドレイン拡散層が形成された基体を用い、ま
ず半導体基板上にゲート電極を覆う状態で第1絶縁膜を
形成し、次いでソース・ドレイン拡散層位置上の第1絶
縁膜に、ゲート幅に沿って溝を形成する。続いて第1絶
縁膜上に、溝内を埋め込むことなく溝の側部および底部
を覆う状態に第2絶縁膜を形成し、次いで第2絶縁膜を
エッチングすることによって、溝の側部に第2絶縁膜を
残してサイドウォールを形成するとともに溝の底部に半
導体基板の表層のソース・ドレイン拡散層を露出させ
る。その後、イオン注入によって、溝の底部に露出させ
たソース・ドレイン拡散層に不純物を導入し、次いで導
入した不純物を活性化させて補償用拡散層を形成する。
そして、溝内にサイドウォールを介して金属材料を埋め
込む。
【0011】この発明では、ソース・ドレイン拡散層上
に第1絶縁膜の溝を形成した後、溝の側部にサイドウォ
ールを形成するため、溝を形成するためのリソグラフィ
に際し、ゲート電極に対してマスクの合わせずれが生じ
てゲート電極の側部から溝の側部までの距離が設計寸法
より狭まっても、ゲート電極の側部からサイドウォール
のゲート電極側の表面までの距離は、狭まったゲート電
極の側部と溝の側部との間の距離に、さらにサイドウォ
ールの厚みを加算した分確保される。また、サイドウォ
ールを形成した後にイオン注入を行って、溝の底部位置
の露出させたソース・ドレイン拡散層に不純物を導入す
るため、ソース・ドレイン拡散層において溝の側部より
もサイドウォールの厚み分、ゲート電極から離れた位置
に不純物が導入される。
【0012】よって、サイドウォールをその厚みを調整
して形成すれば、上記合わせずれが生じてもゲート電極
の側部からサイドウォールのゲート電極側の表面までの
距離を所定値以上離すことが可能になるため、ソース・
ドレイン拡散層のチャネル側の境界から離れた位置に不
純物を導入し、この後の活性化でソース・ドレイン拡散
層内に納まるように補償用拡散層を形成することが可能
になる。したがって、各ソース・ドレイン拡散層のチャ
ネル側に低濃度不純物層が形成されていても、低濃度不
純物層の幅を変えることなく補償用拡散層が形成され
る。また、さらに溝にサイドウォールを介して金属材料
を埋め込むことにより、ソース・ドレイン拡散層に接続
されてソース・ドレイン拡散層を低抵抗化する裏打ち配
線が形成される。
【0013】また請求項3の発明に係る半導体装置の製
造方法は、半導体基板上に素子を形成する領域を電気的
に分離する素子分離領域が形成された基体を用い、半導
体基板上に素子分離領域を覆う状態で第1絶縁膜を形成
し、次いで第1絶縁膜上にこの第1絶縁膜に対してエッ
チング選択比がとれる第2絶縁膜を形成する。次に、エ
ッチングによって、素子分離領域に近接する位置の第2
絶縁膜に、第1絶縁膜に達する溝を素子分離領域の端部
に沿って形成し、第2絶縁膜上に、溝内を埋め込むこと
なく溝の側部および底部を覆う状態に第3絶縁膜を形成
する。続いて、第3絶縁膜および第1絶縁膜をエッチン
グすることによって、溝の側部に第3絶縁膜を残してサ
イドウォールを形成するとともに溝の底部に半導体基板
の表層を露出させる。その後、イオン注入によって前記
半導体基板の表層を露出した位置に不純物を導入し、次
いで導入した不純物を活性化させて補償用拡散層を形成
する。そして溝内にサイドウォールを介して金属材料を
埋め込む。
【0014】この発明では、第1絶縁膜に対してエッチ
ング選択比がとれる第2絶縁膜に、エッチングによって
第1絶縁膜に達する溝を形成するため、そのエッチング
の際には第1絶縁膜がエッチングストッパー層として機
能することになる。よって、溝を形成するためのリソグ
ラフィに際し、素子分離領域に対してマスクの合わせず
れが生じて溝を形成するためのマスクパターンが素子分
離領域の端部側に重なっても、素子分離領域上には第1
絶縁膜が存在するため、この第1絶縁膜によって素子分
離領域がエッチングされない。よって、そのエッチング
に起因するリーク電流の発生が防止された半導体装置が
得られる。
【0015】また溝の形成後、溝の側部にサイドウォー
ルを形成し、溝内にサイドウォールを介して金属材料を
埋め込んで裏打ち配線を形成するため、上記マスクの合
わせずれによって溝を形成するためのマスクパターンが
素子分離領域の端部側に重なっても、素子分離領域の端
部からサイドウォールの厚み分離れた位置に裏打ち配線
が形成される。また上記合わせずれによって素子分離領
域の端部から溝の側部までの距離が設計寸法より狭まっ
た場合にも、素子分離領域の端部からサイドウォールの
素子分離領域側の表面までは、つまり素子分離領域の端
部から裏打ち配線までは、素子分離領域の端部と溝の側
部との間の距離に、さらにサイドウォールの厚みを加算
した分、離されることになる。いずれの場合にも、裏打
ち配線と素子分離領域との間が確実に絶縁されるため、
その部分でのリーク電流の発生が抑えられる。また、厚
みを調整してサイドウォールを形成することにより、裏
打ち配線と素子分離領域の端部との間を所定値以上、例
えば所望の絶縁耐圧が確保される距離に形成することが
可能になる。
【0016】さらにサイドウォールの形成後、溝の底部
位置の半導体基板に不純物を導入し、活性化を行うた
め、サイドウォールを形成するエッチングによって、万
が一、半導体基板がダメージを受けても、上記活性化に
よってダメージを受けた部分が回復する。
【0017】また請求項4記載の半導体装置は、半導体
基板上に形成されたゲート電極と、ゲート電極の両側の
半導体基板位置にそれぞれ形成されたソース・ドレイン
拡散層と、半導体基板上にゲート電極を覆う状態で形成
された絶縁膜と、ソース・ドレイン拡散層位置上の絶縁
膜に、ゲート幅に沿いかつソース・ドレイン拡散層に達
する深さに形成された溝と、溝の側部に形成された絶縁
材料からなるサイドウォールと、サイドウォールを介し
て溝内に埋め込まれた金属材料からなる裏打ち配線と、
ソース・ドレイン拡散層における裏打ち配線の略直下
に、ソース・ドレイン拡散層内に納まりかつ裏打ち配線
に接続する状態で形成された補償用拡散層とを備えて構
成されたものとなっている。
【0018】この発明では、ゲート幅に沿う溝の側部に
サイドウォールが形成され、サイドウォールを介して溝
内に金属材料が埋め込まれた状態で裏打ち配線が形成さ
れている。このため、裏打ち配線の略直下に形成された
補償用拡散層は、半導体基板上のゲート電極を覆う状態
で形成された絶縁膜に、リソグラフィおよびエッチング
によって溝を形成し、溝の側部にサイドウォールを形成
するとともに溝の底部位置にソース・ドレイン拡散層を
露出させ、さらにイオン注入によって露出させたソース
・ドレイン拡散層に不純物を導入し、活性化することに
よって形成されるものとなる。また補償用拡散層は、ソ
ース・ドレイン拡散層内に納まった状態で形成されてい
るため、補償用拡散層を形成する際に、導入された不純
物が活性化によってソース・ドレイン拡散層の外に拡散
しないよう形成されることになる。したがって、各ソー
ス・ドレイン拡散層のチャネル側に低濃度不純物層が形
成されていても、補償用拡散層の形成によって低濃度不
純物層の幅が変わらず、実効的なチャネル長の変化が防
止された半導体装置になる。
【0019】また補償用拡散層は、活性化によって不純
物がソース・ドレイン拡散層の外に拡散しない位置に不
純物を導入することにより形成されるものである。不純
物の導入位置は、溝の底部に露出したソース・ドレイン
拡散層の位置であり、その位置はゲート電極の側部から
サイドウォールのゲート電極側の表面までの距離によっ
て決定される。またゲート電極の側部からサイドウォー
ルのゲート電極側の表面までの距離は、サイドウォール
の厚みによって自由に調整可能である。よって、裏打ち
配線用の溝を形成するためのリソグラフィに際し、ゲー
ト電極に対してマスクの合わせずれが生じてゲート電極
の側部から溝の側部までの距離が設計寸法より狭まって
も、サイドウォールの厚みを調整することにより、補償
用拡散層がソース・ドレイン拡散層内に納まるように形
成することが可能なものとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体装置の
製造方法および半導体装置の実施形態を図面に基づいて
説明する。図1(a)〜(f)は第1実施形態に係る半
導体装置の製造方法を工程順に示す要部側断面図であ
り、NチャネルのMOS型電界効果トランジスタ(以
下、MOSトランジスタと記す)におけるソース・ドレ
イン拡散層の裏打ち配線の形成に請求項1,2の発明を
適用した例を示したものである。
【0021】第1実施形態では、請求項1,2の発明の
第1工程を実施するに先立ち、まず既存の技術によって
図1(a)に示すごとく半導体基板2に、素子分離領域
(図示略)、ゲート酸化膜3、ゲート電極4、低濃度不
純物層6およびソース・ドレイン拡散層7が形成された
基体100を用意する。
【0022】すなわち、まず既存の素子分離技術によっ
て、シリコン(Si)からなる半導体基板2にMOSト
ランジスタからなる素子を形成する領域(以下、素子形
成領域と記す)を電気的に分離する素子分離領域を形成
する。ここでは例えば、熱酸化法によって300nm程
度の厚みのLOCOS素子分離領域を形成する。次いで
犠牲酸化膜を形成し、素子形成領域にウエルを形成する
ための不純物の導入、閾値調整用の不純物の導入等を行
う。次いで熱酸化によって、半導体基板2の素子形成領
域に数nmの厚みの酸化シリコン(SiO2 )からなる
ゲート酸化膜3を形成する。
【0023】続いて、素子形成領域の半導体基板2上
に、ゲート酸化膜3を介してゲート電極4を形成する。
ここでは、例えば、ゲート酸化膜3上に形成されたポリ
シリコン層4aとこの上層に形成したタングステンシリ
サイド(WSix )層4bからなるポリサイド構造のゲ
ート電極4を、ゲート長が例えば0.30ミクロン(μ
m)〜0.25μm程度になるように形成する。次い
で、低濃度不純物層6を形成するためのイオン注入を行
う。このイオン注入は、ドーズ量を1×1013/cm2
程度として、リン(P)やヒ素(As)等のN型不純物
をゲート電極4の両側位置の半導体基板2に導入するこ
とにより行う。
【0024】次に、ゲート電極4の側部に例えばポリシ
リコン膜からなるスペーササイドウォール5を形成し、
続いてソース・ドレイン拡散層7を形成するためのイオ
ン注入を行う。例えば、ドーズ量を1×1015/cm2
程度とした条件のイオン注入によって半導体基板2にN
型不純物を導入する。このことによって、半導体基板2
におけるゲート電極4のスペーササイドウォール5を介
して両側位置にそれぞれソース・ドレイン拡散層7が形
成され、各ソース・ドレイン拡散層7よりゲート電極4
側、つまりスペーササイドウォール5の略直下に低濃度
不純物層6が形成される。その後、スペーササイドウォ
ール5を除去する。
【0025】こうして基体100を用意した後は、図1
(b)に示す第1工程を行う。第1工程では、まず半導
体基板1上にゲート酸化膜3を介してSiO2 膜8を形
成し、SiO2 膜8を介して半導体基板1上に層間絶縁
膜となる第1絶縁膜9を形成する。その際、例えば化学
的気相成長法(CVD法)によって、ゲート電極4を覆
いかつゲート電極4に沿うようにSiO2 膜8を形成す
る。また、例えば比較的低温で表面の平坦化が可能な絶
縁膜で第1絶縁膜9を500nm〜600nm程度の厚
みに形成する。そのような第1絶縁膜9としては、例え
ば、CVD法によって形成された不純物を含まないSi
2 系の膜(以下、NSG膜と記す)や、ホウ素−リン
シリケートガラス(BPSG)膜、オゾン(O3 )を含
むBPSG膜等が挙げられる。
【0026】次に、第1絶縁膜9の各ソース・ドレイン
拡散層7上の位置に、ゲート幅方向に沿って溝10を形
成する(第2工程)。溝10の形成は、リソグラフィ
(レジスト塗布、露光、現像、ベーキング等)によって
第1絶縁膜9上にレジストパターン(図示略)を形成
し、レジストパターンをマスクとしたドライエッチング
によって、形成する溝10の底部10bに半導体基板2
の表層のソース・ドレイン拡散層7が露出するように第
1絶縁膜9、SiO2 膜8およびゲート酸化膜3を除去
し、さらにレジストパターンを除去することにより行
う。
【0027】その後、図1(c)に示すように、第1絶
縁膜9上に、各溝10内を埋め込むことなく溝10の側
部10aおよび底部10bを覆う状態で第2絶縁膜11
を形成する(第3工程)。この第2絶縁膜11は、後述
するウエットエッチングの際に、第1絶縁膜9を保護す
るような膜質の良い絶縁膜で形成される。ここではその
ような膜として、減圧CVD法(以下、減圧CVD法を
LP−CVD法と記す)によって形成されたTEOS
(Si(OC2 5)4 )膜を用い、TEOS膜からなる
第2絶縁膜11を100nm程度の厚みに形成する。
【0028】次いで第2絶縁膜11をエッチングするこ
とによって、図1(d)に示すように各溝10の側部1
0aに第2絶縁膜11を残し、請求項1,2の発明に係
るサイドウォール12を形成する。これとともに、溝1
0の底部10bに形成された第2絶縁膜11を除去して
底部10bに半導体基板2の表層のソース・ドレイン拡
散層7を露出させる(第4工程)。また、この工程で
は、サイドウォール12の下部側でかつサイドウォール
12のゲート電極4側の表面(以下、単にサイドウォー
ル12の表面と記す)12aからゲート電極4の側部ま
での距離が所定値以上になるようにサイドウォール12
を形成する。この実施形態では、上記距離が0.1μm
程度以上になるようにサイドウォール12を形成する。
【0029】続いて、ウエットエッチングによって、第
4工程にて露出させた半導体基板2の表層に形成された
自然酸化膜を除去する。その後は、イオン注入と活性化
のための熱処理とを順に行って、各溝10の底部10b
位置の半導体基板2に補償用拡散層13を形成する第5
工程を行う。例えば、ドーズ量を1×1015/cm2
5×1015/cm2 程度とした条件のイオン注入によっ
て、N型不純物を半導体基板2に導入し、次いで例え
ば、処理温度を900℃〜1000℃、処理時間を30
秒〜10秒とした条件の熱処理によって、先に導入した
不純物を活性化し、補償用拡散層13を形成する。
【0030】次に図1(e)に示すように、例えば、C
VD法またはスパッタリング法によって、第1絶縁膜9
上に高融点金属からなる金属材料膜14を、各溝10内
にサイドウォール12を介して埋め込む状態で形成す
る。そして、溝10内に金属材料膜14を残す状態で第
1絶縁膜9の表面が露出する位置まで金属材料膜14を
エッチバックし、図1(f)に示すように各溝10内に
サイドウォール12を介して金属材料を埋め込んでなる
裏打ち配線15を形成する(第6工程)。
【0031】よって裏打ち配線15は、各ソース・ドレ
イン拡散層7位置上の第1絶縁膜9に、第1絶縁膜9内
に埋め込まれた状態で形成されるとともにゲート幅方向
に沿いかつソース・ドレイン拡散層7に達する深さで形
成される。また補償用拡散層13は、各裏打ち配線15
の略直下の半導体基板2に、ソース・ドレイン拡散層7
内に納まりかつ裏打ち配線15に接続する状態で形成さ
れる。以上の工程によって、請求項4,5の発明の一実
施形態となるNチャネルのMOSトランジスタからなる
半導体装置1が製造される。なお、第1絶縁膜9は、請
求項4,5の発明に係る絶縁膜となるものである。ま
た、上記第6工程の後は、図示しないが、第1絶縁膜9
上に層間絶縁膜を形成して配線を形成することにより半
導体装置1が最終的に完成することとなる。
【0032】上記第1実施形態の方法では、溝10の側
部10aにサイドウォール12を形成することから、溝
10を形成するためのリソグラフィに際し、ゲート電極
4に対してマスクの合わせずれが生じてゲート電極4の
側部から溝10の側部10aまでの距離が設計寸法より
狭まっても、サイドウォール12の表面12aからゲー
ト電極4の側部までの距離として、溝10の側部10a
からゲート電極4の側部までの距離以上、つまりその距
離にさらにサイドウォール12の厚みを加えた分確保す
ることができる。
【0033】そして、サイドウォール12を形成した
後、露出させた半導体基板2のソース・ドレイン拡散層
7に補償用拡散層13を形成するための不純物をイオン
注入するので、ソース・ドレイン拡散層7において溝1
0の側部10bよりもサイドウォール12の厚み分、ゲ
ート電極4から離れた位置に不純物を導入できる。よっ
て、サイドウォール12をその厚みを調整して形成すれ
ば、上記合わせずれが生じてもゲート電極4の側部から
サイドウォール12の表面12aまでの距離、すなわち
ゲート電極4の側部から裏打ち配線15までの距離を所
定値以上離すことが可能になる。
【0034】所定値以上とは、ソース・ドレイン拡散層
7に補償用拡散層13を形成するための不純物をイオン
注入し、この不純物を活性化させた際に、不純物がチャ
ネル方向に拡散していくことによってゲート電極4の両
側位置の低濃度不純物層6の幅が左右で変わり、実効的
なチャネル長が変化して半導体装置1の電流値が急激に
増加するのを防止できる値である。低濃度不純物層6の
幅を変化させないようにするためには、上記不純物の活
性化で、不純物がソース・ドレイン拡散層7内に納まっ
ていることが必要である。したがって、上記の所定値以
上とは、補償用拡散層13がソース・ドレイン拡散層7
内に納まるように形成可能な値となる。
【0035】そのようなゲート電極4の側部から裏打ち
配線15までの距離を得るために、上記実施形態の半導
体装置1と同様に構成されるNチャネルMOSトランジ
スタをゲート電極の側部から裏打ち配線までの距離をそ
れぞれ変化させて作製し、それぞれの半導体基板におけ
る不純物のプロファイル(補償用拡散層形成後)を調べ
た結果を図2(a),(b)、図3(c),(d)に示
す。また、ゲート電極の側部から裏打ち配線までの距離
と、NチャネルMOSトランジスタの電流値とをシミュ
レーションした結果を図4に示す。
【0036】なお、図2(a),(b)、図3(c),
(d)はそれぞれ、ゲート電極21の側部から裏打ち配
線22までの距離tが、0.2μm、0.15μm、
0.1μm、0.05μmの場合であり、縦軸が半導体
基板の表面からの深さ(μm)、横軸が各構成要素まで
の距離(μm)を示している。また、図4は縦軸が電流
値(mA)、横軸がゲート電極21の側部から裏打ち配
線22までの距離t(μm)であり、実線はN型不純物
をイオン注入した際のドーズ量が1×1014/cm2
破線はそのドーズ量が5×1014/cm2 、一点鎖線は
そのドーズ量が1×1015/cm2 の場合である。
【0037】図2、図3から明らかなように、ゲート電
極21の側部から裏打ち配線22までの距離tが0.2
μm、0.15μmの場合は、ゲート電極22の両側位
置の半導体基板に形成された低濃度不純物層の幅が左右
で顕著に変わっている様子が観察されないが、距離tが
0.1μm、0.05μmの場合には、低濃度不純物層
の幅が左右で著しく変化し、距離tが狭くなる程その変
化が激しいことが認められる。このことは図4に示すよ
うに、距離tが0.1μmより狭くなると電流値が急激
に増加することからも明らかである。以上の結果から、
距離tが0.1μm以上であれば、補償用拡散層を形成
するための不純物の活性化で、不純物がソース・ドレイ
ン拡散層内に納まって低濃度不純物層の幅が左右で変化
するのを防止でき、よってトランジスタの電流値の急激
な増加が防げることが知見される。
【0038】前述したように上記第1実施形態の方法で
は、このような知見に基づき、サイドウォール12の表
面12aからゲート電極4の側部までの距離が0.1μ
m程度以上になるようにサイドウォール12を形成して
いるため、ソース・ドレイン拡散層7に補償用拡散層1
3を形成するための不純物をイオン注入し、この不純物
を活性化させた際に、ソース・ドレイン拡散層7内に納
まるように補償用拡散層13を形成できる。その結果、
低濃度不純物層6の幅が左右で変わり、実効的なチャネ
ル長が変化するのを防止できるため、トランジスタ特性
を変動する等、トランジスタ特性に影響を及ぼすことな
く補償用拡散層13を形成することができる。よって、
裏打ち配線15の下層に補償用拡散層13が形成され、
裏打ち配線15によってソース・ドレイン拡散層7が低
抵抗化された半導体装置1を常に安定して製造できる。
【0039】また第1実施形態の方法では、膜質の良い
絶縁膜でサイドウォール12を形成するため、溝10の
底部10bに形成された自然酸化膜を除去するためのウ
エットエッチングの際に、サイドウォール12によって
第1絶縁膜9が保護されて溝10の側壁10aが凹状に
後退するのを防止できる。よって、ゲート電極4と裏打
ち配線15との間の絶縁耐圧を確実に確保できるという
効果も得られる。
【0040】また、第1実施形態の方法によって製造さ
れる半導体装置1は、補償用拡散層13を形成するため
の不純物をイオン注入し、この不純物を活性化させた際
に、ソース・ドレイン拡散層7内に納まるように補償用
拡散層13が形成されたものであることから、裏打ち配
線15用の溝10を形成するリソグラフィの際にマスク
の合わせずれが生じても、常にトランジスタ特性に影響
を及ぼすことなく製造されるものとなる。またソース・
ドレイン拡散層7に接続する裏打ち配線15を備えてい
るため、ソース・ドレイン拡散層7が低抵抗化されるも
のとなる。したがって、高集積化および動作の高速化が
図れ、しかも信頼性が高い半導体装置1を実現できる。
【0041】上記第1実施形態では、NチャネルMOS
トランジスタからなる半導体装置の製造に請求項1の発
明を適用したが、PチャネルMOSトランジスタからな
る半導体装置の製造に適用できるのはもちろんである。
この場合にも、ゲート電極の側部からサイドウォールの
表面までの距離が、ソース・ドレイン拡散層に補償用拡
散層を形成する際にソース・ドレイン拡散層内に納まる
ような距離となり、このような距離になるようサイドウ
ォールを調整して形成することにより、第1実施形態の
方法と同様の効果を得ることができる。同様に、Nチャ
ネルMOSトランジスタからなる半導体装置に請求項
4,5の発明を適用したが、PチャネルMOSトランジ
スタからなる半導体装置にも請求項4,5の発明を適用
でき、同様の効果を得ることができる。
【0042】なお、PチャネルMOSトランジスタから
なる半導体装置の製造に請求項1の発明を適用し、Pチ
ャネルMOSトランジスタからなる半導体装置に請求項
4の発明と適用した際の、ゲート電極の側部からサイド
ウォールの表面までの距離、換言すればゲート電極の側
部から裏打ち配線までの距離が、ソース・ドレイン拡散
層に補償用拡散層を形成する際にソース・ドレイン拡散
層内に納まるような距離としては、例えば、以下に述べ
る知見によりPチャネルMOSトランジスタにおいても
0.1μm以上となる。
【0043】図5は、第1実施形態の半導体装置1と、
低濃度不純物層6,ソース・ドレイン拡散層7および補
償用拡散層13の導電型が異なる、つまりP型である以
外は同様に構成されたPチャネルMOSトランジスタに
おいて、ゲート電極の側部から裏打ち配線までの距離
と、PチャネルMOSトランジスタの電流値とをシミュ
レーションした結果を示した図である。ここで、図4と
同様、図5の縦軸は電流値(mA)、横軸はゲート電極
の側部から裏打ち配線までの距離t(μm)であり、実
線はP型不純物をイオン注入した際のドーズ量が1×1
14/cm2 、破線はそのドーズ量が5×1014/cm
2 、一点鎖線はそのドーズ量が1×1015/cm2 の場
合である。
【0044】図5から、距離tが0.1μmより狭くな
ると電流値が急激に増加していることが認められ、これ
により距離tが0.1μmより狭くなるとゲート電極の
両側位置の低濃度不純物層の幅が左右で著しく変化した
ことが知見される。したがってPチャネルMOSトラン
ジスタにおいても、ゲート電極の側部から裏打ち配線ま
での距離tが0.1μm以上であり、距離tが0.1μ
m以上であれば第1実施形態と同様の効果を得ることが
できる。
【0045】次に、第2実施形態に係る半導体装置の製
造方法を図6(a)〜(f)に示す要部側断面図を基づ
いて説明する。第2実施形態の半導体装置の製造方法
は、請求項3の発明の一実施形態となるものである。第
2実施形態の方法では、その実施に先立ち、まず既存の
技術によって図6(a)に示すごとくSiからなる半導
体基板31に素子形成領域33を電気的に分離する素子
分離領域32が形成され、さらに素子形成領域33にゲ
ート酸化膜34が形成された基体200を用意する。基
体200は、例えば、熱酸化法によって300nm程度
の厚みのLOCOS素子分離領域からなる素子分離領域
32を形成し、次いで、素子形成領域33に数nmの厚
みのSiO2 からなるゲート酸化膜34を形成すること
によって作製される。
【0046】基体200を用意した後は、まず半導体基
板31上に素子分離領域32を覆う状態で第1絶縁膜3
5を形成する(第1工程)。この際、例えばCVD法に
よって、窒化シリコン(Si3 4 )膜からなる第1絶
縁膜35を30nm程度の厚みに形成する。次いで図6
(b)に示すように、第1絶縁膜35上に、第1絶縁膜
35に対してエッチング選択比がとれる第2絶縁膜36
を形成する。この実施形態では、比較的低温で表面の平
坦化が可能でかつ第1絶縁膜35に対してエッチング選
択比がとれる絶縁膜、例えば、NSG膜やBPSG膜、
3 を含むBPSG膜で第2絶縁膜36を500nm〜
600nm程度の厚みに形成する。
【0047】次に、素子分離領域32に近接する素子形
成領域33の第2絶縁膜36に、第1絶縁膜35に達す
る溝37を素子分離領域32の端部に沿って形成する
(第2工程)。溝37の形成は、リソグラフィによって
第2絶縁膜36上にレジストパターン(図示略)を形成
し、レジストパターンをマスクとして第1絶縁膜35が
露出するまで第2絶縁膜36をドライエッチングし、さ
らにレジストパターンを除去することにより行う。第2
絶縁膜36は第1絶縁膜35に対してエッチング選択比
がとれるものであるため、当該エッチングでは第1絶縁
膜35がエッチングストッパー層として機能することに
なる。
【0048】その後、図6(c)に示すように、第2絶
縁膜36上に、溝37内を埋め込むことなく溝37の側
部37aおよび底部37bを覆う状態で第3絶縁膜38
を形成する(第3工程)。この第3絶縁膜38は、後述
するウエットエッチングの際に、第2絶縁膜36を保護
するような膜質の良い絶縁膜で形成される。ここではそ
のような膜として、LP−CVD法によって形成された
TEOS膜を用い、TEOS膜からなる第3絶縁膜38
を100nm程度の厚みに形成する。
【0049】次いで第3絶縁膜38をエッチングするこ
とによって、図6(d)に示すように溝37の側部37
aに第3絶縁膜38を残して、請求項3の発明に係るサ
イドウォール39を形成する。これとともに、溝37の
底部37b位置の第3絶縁膜38、第1絶縁膜35およ
びゲート酸化膜34を除去して半導体基板31の表層を
露出させる(第4工程)。これにより、溝37の底部3
7bが、半導体基板31の表層位置になる。また溝37
の側部37aに100nm程度のサイドウォール39が
形成される。
【0050】続いて、ウエットエッチングによって、上
記のごとく露出させた半導体基板31の表層に形成され
た自然酸化膜を除去する。その後は、イオン注入と活性
化のための熱処理とを順に行って、自然酸化膜を除去し
て露出させた溝37内の半導体基板31に補償用拡散層
40を形成する第5工程を行う。ここでは例えば、ドー
ズ量を1×1015/cm2 〜5×1015/cm2 程度と
した条件のイオン注入によって、N型不純物を半導体基
板31に導入し、次いで例えば処理温度を900℃〜1
000℃、処理時間を30秒〜10秒とした条件の熱処
理によって、先に導入した不純物を活性化し、補償用拡
散層40を形成する。
【0051】次に図6(e)に示すように、例えば、C
VD法またはスパッタリング法によって、第2絶縁膜3
6上に高融点金属からなる金属材料膜41を、溝37内
にサイドウォール39を介して埋め込む状態で形成す
る。そして、溝37内に金属材料膜41を残す状態で第
2絶縁膜36の表面が露出する位置まで金属材料膜41
をエッチバックし、図6(f)に示すように溝37内に
サイドウォール39を介して金属材料を埋め込んでなる
裏打ち配線42を形成する(第6工程)。よって、裏打
ち配線42は、第2絶縁膜36内に埋め込まれた状態で
形成されるとともに、素子分離領域32の端部に沿いか
つ半導体基板31に達する深さに形成される。また補償
用拡散層40は、裏打ち配線42に沿いかつ裏打ち配線
42に接続する状態で形成される。以上の工程によって
半導体装置が完成する。
【0052】上記第2実施形態の方法では、前述したよ
うに、溝37を形成するためのエッチングの際に、第1
絶縁膜35がエッチングストッパー層として機能する。
よって、溝37を形成するためのリソグラフィに際し、
素子分離領域32に対してマスクの合わせずれが生じて
溝37を形成するためのマスクパターンが素子分離領域
32の端部側に重なっても、素子分離領域32上に第1
絶縁膜35が存在するため、続いて行うエッチングでは
素子分離領域32が削られるのを第1絶縁膜35によっ
て防ぐことができる。このため、そのエッチングに起因
するリーク電流の発生が防止された半導体装置を製造で
きる。
【0053】また溝37を形成した後、溝37の側部3
7aにサイドウォール39を形成し、溝37内にサイド
ウォール37を介して金属材料を埋め込んで裏打ち配線
42を形成するため、上記マスクの合わせずれによって
溝37を形成するためのマスクパターンが素子分離領域
32の端部側に重なっても、素子分離領域32の端部側
からサイドウォール39の厚み分離れた位置に裏打ち配
線42を形成できる。また上記合わせずれによって素子
分離領域32の端部から溝37の側部37aまでの距離
が設計寸法より狭まった場合にも、素子分離領域32の
端部からサイドウォール39の素子分離領域32側の表
面39aまでの距離として、つまり素子分離領域32の
端部から裏打ち配線42までの距離として、素子分離領
域32の端部と溝37の側部37aとの間の距離に、さ
らにサイドウォール39の厚みを加算した分の距離を確
保できる。
【0054】いずれの場合にも、裏打ち配線42と素子
分離領域32の端部側との間を確実に絶縁できるため、
その部分でのリーク電流の発生を抑えることができる。
また、厚みを調整してサイドウォール39を形成するこ
とにより、裏打ち配線42と素子分離領域32の端部側
との間を所定値以上、例えば所望の絶縁耐圧を確保可能
な距離にすることができる。
【0055】さらにサイドウォール39の形成後、溝3
7内の露出させた半導体基板31に不純物を導入して活
性化を行うため、サイドウォール39を形成するエッチ
ングによって、万が一、半導体基板31がダメージを受
けても、上記活性化によってダメージを受けた部分を回
復できる。また膜質の良い第3絶縁膜38でサイドウォ
ール39を形成するため、溝37内の露出した半導体基
板31の表層に形成された自然酸化膜を除去するための
ウエットエッチングの際に、サイドウォール39によっ
て第2絶縁膜36が保護されて溝37の側壁37aが凹
状に後退するのを防止できるという効果も得られる。以
上のことから、第2実施形態の方法によれば、品質の高
い半導体装置を安定して製造することができる。
【0056】なお、本発明に係る半導体装置の製造方法
および半導体装置は、上記実施形態に限られることな
く、本発明の主旨に反しない限り、形成条件、材料等を
適宜変更可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明に係
る半導体装置の製造方法では、第1絶縁膜に溝を形成し
た後、溝の側部にサイドウォールを形成するため、溝を
形成するためのリソグラフィに際し、ゲート電極に対し
てマスクの合わせずれが生じても、サイドウォールをそ
の厚みを調整して形成することによりゲート電極の側部
からサイドウォールのゲート電極側の表面までの距離を
所定値以上離すことができる。よって、ソース・ドレイ
ン拡散層のチャネル側の境界から離れた位置に不純物を
導入し、この後の活性化でソース・ドレイン拡散層内に
納まるように補償用拡散層を形成することができるの
で、各ソース・ドレイン拡散層のチャネル側に低濃度不
純物層が形成されていても、低濃度不純物層の幅を変化
させることなく補償用拡散層を形成できる。したがっ
て、トランジスタ特性を変動させることなく裏打ち配線
の下層に補償用拡散層が形成され、裏打ち配線によって
ソース・ドレイン拡散層が低抵抗化された半導体装置を
常に安定して製造できる。
【0058】また請求項3の発明に係る半導体装置の製
造方法では、第1絶縁膜に対してエッチング選択比がと
れる第2絶縁膜に溝を形成することにより、溝を形成す
るためのリソグラフィに際し、素子分離領域に対してマ
スクの合わせずれが生じていても、素子分離領域がエッ
チングされるのを第2絶縁膜によって防止できるので、
そのエッチングに起因するリーク電流の発生を防止でき
る。また溝の側部にサイドウォールを形成するため、上
記マスクの合わせずれが生じていても、素子分離領域の
端部からサイドウォールの素子分離領域側の表面まで
を、素子分離領域の端部と溝の側部との間の距離にさら
にサイドウォールの厚みを加算した分、離すことができ
る。このため、裏打ち配線と素子分離領域の端部側との
間でのリーク電流の発生を抑えることができ、また厚み
を調整してサイドウォールを形成することにより、裏打
ち配線と素子分離領域の端部側との間を所定値以上、例
えば所望の絶縁耐圧が確保される距離に形成することが
可能になる。よって、高品質の半導体装置を安定して製
造することができる。
【0059】また請求項4記載の半導体装置では、ゲー
ト幅方向に沿う溝の側部にサイドウォールが形成され、
サイドウォールを介して溝内に金属材料が埋め込まれた
状態で裏打ち配線が形成された構成としたことにより、
裏打ち配線の略直下に形成された補償用拡散層は、請求
項1の発明と同様の手順にて形成されるものとなる。ま
た補償用拡散層は、ソース・ドレイン拡散層内に納まっ
た状態で形成されているため、補償用拡散層を形成する
際に、導入された不純物が活性化によってソース・ドレ
イン拡散層の外に拡散しないよう形成される。したがっ
て、各ソース・ドレイン拡散層のチャネル側に低濃度不
純物層が形成されていても、補償用拡散層の形成によっ
て低濃度不純物層の幅が変わるのが防止されたものとな
るため、良好なトランジスタ特性を有しかつ裏打ち配線
によってソース・ドレイン拡散層が低抵抗化された半導
体装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は、本発明に係る半導体装置の
製造方法の第1実施形態を工程順に示す要部側断面図で
ある。
【図2】ゲート電極の側部から裏打ち配線までの距離t
をそれぞれ変化させたときの半導体基板における不純物
のプロファイルを示す図(その1)であり、(a)はt
=0.2μm、(b)はt=0.15μmの場合を示す
図である。
【図3】ゲート電極の側部から裏打ち配線までの距離t
をそれぞれ変化させたときの半導体基板における不純物
のプロファイルを示す図(その2)であり、(c)はt
=0.1μm、(d)はt=0.05μmの場合を示す
図である。
【図4】ゲート電極の側部から裏打ち配線までの距離t
とNチャネルMOSトランジスタの電流値との関係をシ
ミュレーションした結果を示す図である。
【図5】ゲート電極の側部から裏打ち配線までの距離t
とPチャネルMOSトランジスタの電流値との関係をシ
ミュレーションした結果を示す図である。
【図6】(a)〜(f)は、本発明に係る半導体装置の
製造方法の第2実施形態を工程順に示す要部側断面図で
ある。
【図7】従来の裏打ち配線技術を説明するための図(そ
の1)であり、(a)は要部平面図、(b)は要部側断
面図である。
【図8】従来のソース・ドレイン拡散層に接続するコン
タクト部の形成例を示す平面図である。
【図9】従来の裏打ち配線技術を説明するための図(そ
の2)であり、(a)は要部平面図、(b)は要部側断
面図である。
【符号の説明】
1…半導体装置、2,31…半導体基板、4…ゲート電
極、7…ソース・ドレイン拡散層、9,35…第1絶縁
膜、10,37…溝、10a,37a…側部、10b,
37b…底部、11,36…第2絶縁膜、12,39…
サイドウォール、12a,39a…表面、13,40…
補償用拡散層、15,42…裏打ち配線、32…素子分
離領域、33…素子形成領域、38…第3絶縁膜、10
0,200…基体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上にトランジスタのゲート電
    極が形成されているとともに、前記ゲート電極の両側位
    置の前記半導体基板にソース・ドレイン拡散層が形成さ
    れた基体を用い、前記半導体基板上に前記ゲート電極を
    覆う状態で第1絶縁膜を形成する第1工程と、 前記ソース・ドレイン拡散層位置上の第1絶縁膜に、ゲ
    ート幅に沿って溝を形成する第2工程と、 前記第1絶縁膜上に、前記溝内を埋め込むことなく該溝
    の側部および底部を覆う状態に第2絶縁膜を形成する第
    3工程と、 前記第2絶縁膜をエッチングすることによって、前記溝
    の側部に該第2絶縁膜を残してサイドウォールを形成す
    るとともに前記溝の底部に半導体基板の表層のソース・
    ドレイン拡散層を露出させる第4工程と、 イオン注入によって、前記溝の底部に露出させたソース
    ・ドレイン拡散層に不純物を導入し、次いで導入した不
    純物を活性化させて補償用拡散層を形成する第5工程
    と、 前記溝内に前記サイドウォールを介して金属材料を埋め
    込む第6工程とを有することを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第4工程でサイドウォールを形成す
    る際には、該サイドウォールの前記ゲート電極側の表面
    から該ゲート電極の側部までの距離が、0.1ミクロン
    以上になるようにサイドウォールを形成することを特徴
    とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 半導体基板上に素子を形成する領域を電
    気的に分離する素子分離領域が形成された基体を用い、
    前記半導体基板上に前記素子分離領域を覆う状態で第1
    絶縁膜を形成し、次いで該第1絶縁膜上にこの第1絶縁
    膜に対してエッチング選択比がとれる第2絶縁膜を形成
    する第1工程と、 エッチングによって、前記素子分離領域に近接する位置
    の前記第2絶縁膜に、前記第1絶縁膜に達する溝を前記
    素子分離領域の端部に沿って形成する第2工程と、 前記第2絶縁膜上に、前記溝内を埋め込むことなく該溝
    の側部および底部を覆う状態に第3絶縁膜を形成する第
    3工程と、 前記第3絶縁膜および第1絶縁膜をエッチングすること
    によって、前記溝の側部に該第3絶縁膜を残してサイド
    ウォールを形成するとともに前記溝の底部に半導体基板
    の表層を露出させる第4工程と、 イオン注入によって前記半導体基板の表層を露出した位
    置に不純物を導入し、次いで導入した不純物を活性化さ
    せて補償用拡散層を形成する第5工程と、 前記溝内に前記サイドウォールを介して金属材料を埋め
    込む第6工程とを有することを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体基板上に形成されたゲート電極
    と、 前記ゲート電極の両側の半導体基板位置にそれぞれ形成
    されたソース・ドレイン拡散層と、 前記半導体基板上に前記ゲート電極を覆う状態で形成さ
    れた絶縁膜と、 前記ソース・ドレイン拡散層位置上の絶縁膜に、ゲート
    幅に沿いかつ前記ソース・ドレイン拡散層に達する深さ
    に形成された溝と、 前記溝の側部に形成された絶縁材料からなるサイドウォ
    ールと、 前記サイドウォールを介して前記溝内に埋め込まれた金
    属材料からなる裏打ち配線と、 前記裏打ち配線の略直下位置の前記ソース・ドレイン拡
    散層に、該ソース・ドレイン拡散層内に納まりかつ前記
    裏打ち配線に接続する状態で形成された補償用拡散層と
    を備えていることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記裏打ち配線は、該裏打ち配線の側部
    から前記ゲート電極の側部までの距離が0.1ミクロン
    以上になるように形成されていることを特徴とする請求
    項4記載の半導体装置。
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