JPH11131512A - 転落防止蓋および転落防止蓋を備えた地下構造物用蓋の受枠 - Google Patents

転落防止蓋および転落防止蓋を備えた地下構造物用蓋の受枠

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JPH11131512A
JPH11131512A JP9298794A JP29879497A JPH11131512A JP H11131512 A JPH11131512 A JP H11131512A JP 9298794 A JP9298794 A JP 9298794A JP 29879497 A JP29879497 A JP 29879497A JP H11131512 A JPH11131512 A JP H11131512A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓋本体が揚圧によって開蓋した場合でも、装
着状態を維持できる転落防止蓋を提供する。 【解決手段】 受枠2の内周面に形成した取付座3に係
止可能な係止具6を蓋体5の外周に形成した転落防止蓋
4において、この転落防止蓋4は、取付座3の下面に係
合する係止部材16と該係止部材16をロック位置に位
置させる保持部材17とを備えた構成としたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下構造物用蓋の
蓋本体をマンホール内部点検等のために開蓋した際、開
口部への作業者や通行人の転落或いは物品の落下を防止
する転落防止蓋および転落防止蓋を備えた地下構造物用
蓋の受枠に関する。尚、本願明細書でいう「地下構造物
用蓋」とは、下水道における地下埋設物、地下構造施設
等と地上とを通じる開口部を閉塞する大型鉄蓋,マンホ
ール蓋,汚水桝蓋、電力・通信における地下施設機器や
地下ケーブル等を保護する開閉可能な共同溝用鉄蓋,送
電用鉄蓋,配電用鉄蓋、上水道やガス配管における路面
下の埋設導管およびその付属機器と地上とを結ぶ開閉扉
としての機能を有する消火栓蓋,制水弁蓋,仕切弁蓋,
空気弁蓋,ガス配管用蓋,量水器蓋等を総称する。
【0002】
【従来の技術】従来より、地下構造物の転落防止蓋とし
て、例えば、実開平4−138441号公報に受枠の開
口部内周面に設けた取付座に着脱可能な転落防止蓋が記
載されており、その構造は、網状の蓋本体と受枠の取付
座に係止させる係止具とから成るもので、係止具に設け
た蝶ボルトを取付座下方の受枠内周面に係合させること
によって蓋本体のグラつきを防止するようにしたもので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の転落防止蓋
は、蝶ボルトを取付座下方の受枠内周面に係合させてい
るため、偏った荷重が加わっても蓋本体がグラつかない
し、地下構造物(マンホール)内で発生した揚圧で万が
一鉄蓋本体が開蓋した場合でも転落防止蓋は外れないた
め、通行者が地下構造物内に転落することを防止でき
る。しかしながら、作業者が地下構造物内に入る際に蝶
ボルトを緩めて転落防止蓋を外し、作業後転落防止蓋を
装着して再び蝶ボルトを締め付けるという操作は、煩わ
しく、また、蝶ボルトを締め付けるのを忘れてしまう虞
もある。
【0004】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
で、受枠への装着が容易で蓋本体が揚圧によって万が一
開蓋した場合でも、装着状態を維持できる転落防止蓋お
よび転落防止蓋を備えた地下構造物用蓋の受枠を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、受枠内周面に
形成した取付座に係止可能な係止具を蓋体の外周に形成
した転落防止蓋において、この転落防止蓋は、前記取付
座の下面に係合する係止部材と該係止部材をロック位置
に位置させる保持部材とを備えた構成としている。
【0006】以上の構成において、受枠に転落防止蓋を
装着した状態では、係止具が取付座に載置され、取付座
の下面に係止部材が係合している。これにより転落防止
蓋は、受枠から離脱不能となり、地下構造物内に揚圧が
発生して万が一蓋本体が開蓋した場合でも、受枠に転落
防止蓋が装着された状態で保持することができる。地下
構造物内の点検等の際に受枠から転落防止蓋を外すとき
には、係止具の係止部材と取付座との係合を解いて外
す。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において保持部材を弾性部
材によって構成すると共に、係止部材が係止具の下方に
設けた軸に対して回動可能に軸支され前記弾性部材によ
りロック位置に付勢されている構成とすることもでき
る。このような構成とすることで、受枠に転落防止蓋を
装着したときに係止部材が自動的にロックされ、係止部
材の掛け忘れを防止することができる。
【0008】また、保持部材を弾性部材によって構成す
ると共に、係止部材が設置状態の蓋体に対して水平に摺
動可能とされ前記弾性部材によりロック位置に付勢され
ている構成とすることもできる。このような構成とする
ことで、転落防止蓋が受枠に装着されているときに係止
部材が自動的にロックされ、係止部材の掛け忘れを防止
することができる。
【0009】保持部材を締結部材によって構成すると共
に、係止部材が前記締結部材によりロック位置に保持さ
れている構成とすることもできる。このような構成とす
ることで、転落防止蓋を確実に装着状態に保持すること
ができると共に、作業者以外の者が転落防止蓋を開ける
ことを確実に防止することができる。
【0010】更に、地下構造物用蓋の受枠を、受枠内周
面に形成した取付座に請求項1乃至4の何れか1項に記
載の転落防止蓋を装着した構成としている。このような
構成とすることで、地下構造物内部に揚圧が発生して、
万が一、蓋本体が開蓋した場合でも、転落防止蓋は受枠
に保持されて外れないため、通行者等が地下構造物内に
転落することを確実に防止することができる。
【0011】(実施例1)図1は、本発明に係る転落防
止蓋とこれを備えた地下構造物用蓋の受枠を示す平面
図、図2は、図1の転落防止蓋に固定されている係止具
の平面図、図3は、図2の係止具の下方に設けた施錠機
構を示す分解斜視図である。図1において地下構造物用
蓋1は、受枠2と、この受枠2の開口部を開閉可能に閉
塞する図示しない蓋本体(鉄蓋)と、受枠2の内部に装
着される転落防止蓋4とを備えた平面視円形状をなし、
前記蓋本体が地表面と面一をなすように設置される。
【0012】受枠2は、内周面2aに取付座3が周方向
に沿って複数例えば、等間隔で6箇所に弓形状に張り出
して形成され、上面縁に突起部3aが形成されている。
転落防止蓋4は、蓋体5と、この蓋体5を受枠2の取付
座3に係止させるための係止具6とにより構成されてい
る。蓋体5は、受枠2の開口よりも小径とされた円形の
主枠部材7と、この主枠部材7を補強する補強部材8、
8、及び主枠部材7の上面に設けられた網体例えば、エ
キスパンドメタル9により構成されている。主枠部材7
は、周方向に3等分された円弧状の枠部材7a〜7cか
らなり、これらの枠部材7a、7b、7cとの間に夫々
係止具6が介装されて溶着固定され、円形の主枠部材7
が形成されている。
【0013】各係止具6の下側には図2および図3に示
すように施錠機構15が設けられている。係止具6は、
下方に開口する端面視略コ字状をなし、上板6aの先端
部6bが上方に略クランク状に折曲されて受枠2の取付
座3に載置可能とされると共に、突起部3aと嵌合する
孔6cが設けられている。先端部6bの上板6aからの
高さは、受枠2の取付座3の肉厚よりも僅かに大きく設
定されている。
【0014】係止具6の一側の側板6dは、先端から略
中央まで切り欠かれて開口しており、他側の側板6e
は、先端部が内方に直角に折曲されてコ字状をなし底板
6fとされている。そして、両側板6d、6eが、夫々
円弧状の枠部材7a、7b、7cの端面に溶着固定され
る。底板6fの先端には孔6gが、上板6aの孔6gと
対向する位置にはねじ孔6hが設けられている。
【0015】施錠機構15は、図3に示すように係止部
材としてのロックプレート16と、保持部材としての弾
性部材であるねじりコイルバネ17と、軸としてのボル
ト18とにより構成されている。ロックプレート16
は、平面視略く字状をなし、一側がロック部16a、他
側が操作部16bとされ、略中央位置の上下両端にロッ
ク部16aに対して内側に略直角に折曲されて略コ字状
をなす支持片16c、16dが形成されている。ロック
部16aは、上端面16eが水平面をなし、下端面が先
端から下部の支持片16dに向かって斜め下方に傾斜す
る傾斜面16fとされている。また、ロック部16aの
略中央に小孔16gが設けられている。
【0016】操作部16bは、先端部16hが支持片1
6c、16dと同じ側に略直角に折曲されており、上端
隅部に切欠部16iが設けられている。この切欠部16
iは、ロックプレート16を回動させる際に作業者が指
を掛けるためのものである。上下の支持片16c、16
dは、係止具6の上板6aと底板6fとの間に嵌装可能
とされ、ねじ孔6h、孔6gと連通する孔16j、16
kが穿設されている。ねじりコイルバネ17は、ボルト
18が遊嵌可能とされ、一端17aが軸方向外方に折曲
され、他端17bが側方に略直角に折曲されている。
【0017】ロックプレート16は、係止具6の上板6
aと底板6fとの間に嵌装され、ねじりコイルバネ17
は、支持片16cと16dとの間に収納されて一端17
aが係止具6の底板6fに形成された係止部6iに係止
され、他端17bがロックプレート16のロック部16
aの小孔16gに挿入係止される。ボルト18は、係止
具6の底板6fの下方から孔6g、ロックプレート16
の支持片16dの孔16k、ねじりコイルバネ17、ロ
ックプレート16の支持片16cの孔16jに挿通され
て先端のねじ部18aが係止具6の上板6aのねじ孔6
hに螺合される。このようにして係止具6にロックプレ
ート16とねじりコイルバネ17を組み付ける。
【0018】ロックプレート16は、係止具6に組み付
けられた状態において、ボルト18を軸として水平面内
で回転可能とされ、図4に示すようにねじりコイルバネ
17のばね力により反時計方向に付勢され、操作部16
bの先端部16hの端面16h’が係止具6の側板6e
内面に当接して係止される。この状態においてロックプ
レート16は、ロック部16aが係止具6の先端部6b
の下方に位置し、上端面16eが図5に示すように先端
部6bの下面と離隔対向している。そして、ロックプレ
ート16は、この位置が取付座3の下面に係合するロッ
ク位置とされ、操作部16bの切欠部16iに指を掛け
てねじりコイルバネ17のばね力に抗して図4の矢印で
示す時計方向Aに回動させることで、ロック位置からロ
ック解除位置に操作される。
【0019】次に、転落防止蓋4の受枠2への装着状態
および着脱方法について説明する。図1に示すように転
落防止蓋4が受枠2に装着された状態では、各係止具6
の先端部6bが受枠2の取付座3上に載置され、突起部
3aに孔6cが係合され、蓋体5で受枠2の開口部の略
全面を覆うようにしている。図2および図4に示すよう
に係止具6に設けられている施錠機構15は、ロックプ
レート16がねじりコイルバネ17のばね力によりロッ
ク位置に回動付勢されており、図2および図6に示すよ
うにロック部16aの先端が受枠2の取付座3の下側に
入り込んでいる。このときロックプレート16のロック
部16aの上端面16eは、取付座3の下面と僅かな間
隙を存して対向している。この状態において、転落防止
蓋4が例えば、マンホール内の揚圧により押し上げられ
た場合、ロックプレート16のロック部16aが受枠2
の取付座3の下面に係止され、転落防止蓋4の浮き上が
りが防止される。
【0020】従って、一時的な降雨量の増大によって地
下構造物内に揚圧が発生し、万が一、受枠2に嵌合支持
されている蓋本体の錠(共に図示せず)が受枠2から外
れて開蓋した場合でも、転落防止蓋4が装着状態を維持
することができ、通行人等が地下構造物内へ転落するこ
とを防止することができる。次に、転落防止蓋4を取り
外す場合について説明する。
【0021】作業者が複数例えば、3人いる場合、各作
業者は、夫々3箇所の係止具6の施錠機構15を解錠す
る。即ち、各作業者は、夫々各係止具6の先端部6bの
下方に指を差し込み、ロックプレート16の操作部16
bの切欠部16i(図3、図4)に指先を引っかけ、ね
じりコイルバネ17のばね力に抗して図2に2点鎖線1
6’で示すように時計方向にロック解除位置まで回動さ
せて、ロック部16aを取付座3の下方から外す。これ
によりロックプレート16のロックが解除される。そし
て、各作業者は、ロックプレート16をロック解除状態
に保持したまま、係止具6を持ち上げ、受枠2から転落
防止蓋4を取り外す。ロックプレート16は、作業者が
切欠部16iから指先を離すとねじりコイルバネ17の
ばね力によりロック位置に復帰する。
【0022】作業者が1人で転落防止蓋4を開蓋する場
合には、先ず、作業者は、左、右の手で2箇所のロック
プレート16をロック解除しながらこれら2箇所の各係
止具6を持ち上げ、ロックプレート16が取付座3の上
方に位置したとき一方の手で転落防止蓋4を傾斜状態に
保持しておく。次いで、作業者は、他方の手で残り1箇
所のロックプレート16をロック解除して転落防止蓋4
を持ち上げ、受枠2から外して開蓋する。
【0023】転落防止蓋4を装着するときには、各係止
具6の先端部6bを受枠2の取付座3上に載置し、突起
部3aに孔6cを合致させる。図5に示すようにロック
プレート16は、ロック部16aの下端面が先端から下
部の支持片16dに向かって斜めに傾斜する傾斜面16
fとされており、且つロック部16aは、図2および図
4に示すようにロック位置において受枠2の取付座3の
縁に対して斜めに対向することで、係止具6を取付座3
に載置するに伴いロック部16aの下端面16fが受枠
2の取付座3の上縁に当たると、ねじりコイルバネ17
のばね力に抗して図2の2点鎖線16’で示すロック解
除位置までに時計方向に漸次回動され、係止具6の先端
部6bが取付座3の上面に当接する寸前にロック部16
aが取付座3を乗り越えてねじりコイルバネ17のばね
力により図2の点線で示すロック位置に復帰する。これ
によりロックプレート16が受枠2の取付座3の下方に
位置して、転落防止蓋4の浮き上がりを防止する。
【0024】(実施例2)図7乃至図9は、係止具6の
下方に設ける施錠機構の第2の実施例を示す。尚、実施
例1の部材と同一又は相当する部材には、同一又は相当
する符号を付して説明を省略する。図7および図8に示
すように施錠機構20は、係止部材としてのロックプレ
ート21と保持部材としての弾性部材であるスプリング
22とにより構成されている。ロックプレート21は、
略中央部が係止具6の側板6eにボルト23により垂直
面内で回動可能に軸支されており、先端がロック部21
aとされている。ロック部21aの上面には指を掛ける
ための操作部21bが外側に向かって水平に張り出して
形成されている。また、ロック部21aの下面は、先端
側から中央部下面側に向かって斜めに傾斜する傾斜面2
1cとされている。
【0025】スプリング22は、一端がロックプレート
21の基端側に固定されたピン24に係止され、他端が
係止具6の側板6eに固定されたピン25に係止されて
おり、ロックプレート21を引っ張って係止具6の上板
6aと平行をなすように保持する。係止具6の上板6a
にはロックプレート21の上面の基端側に対向してスト
ッパボルト26が螺合されており、ロックプレート21
の基端側を当接させることによってロックプレート21
がロック位置より反時計方向に回動するのを防止してい
る。ロックプレート21は、転落防止蓋4が受枠2の取
付座3に載置係止された図8に示す状態において、ロッ
ク部21aが取付座3の下面に係合するロック状態にあ
り、転落防止蓋4がマンホール内の揚圧によって押し上
げられると、ロックプレート21のロック部21aが受
枠2の取付座3の下面に係止されて転落防止蓋4の浮き
上がりが防止される。
【0026】転落防止蓋4を取り外すときには、作業者
がロックプレート21の操作部21bの下方に指を差し
込み、図9に矢印で示すようにスプリング22のばね力
に抗してロックプレート21のロック部21a側を上方
に回転させ、ロック部21aを取付座3の下方から外し
てロック解除する。尚、ロックプレート21のロック部
21aは、ロック位置からロック解除位置まで回転し得
る間隔を存して取付座3の下面と対向している。作業者
は、ロックプレート16をロック解除状態に保持したま
ま、係止具6を持ち上げ、受枠2から転落防止蓋4を取
り外す。ロックプレート21は、作業者が操作部21b
から指先を離すとスプリング22のばね力によりロック
位置に復帰する。
【0027】転落防止蓋4を受枠2に装着するときに
は、実施例1の場合と同様に係止具6の先端部6bを取
付座3に載置する。図8に示すようにロックプレート2
1は、ロック部21aの下端面が先端から中央部下面側
に向かって斜めに傾斜する傾斜面21cとされているこ
とにより、係止具6を取付座3に載置するに伴いロック
部21aの傾斜面21cが受枠2の取付座3の上縁に当
たると、スプリング22のばね力に抗して図9の矢印で
示す時計方向に回動し、係止具6の先端部6bが取付座
3の上面に当接する寸前にロック部21aが取付座3を
乗り越え、スプリング22のばね力により図8で示すロ
ック位置に復帰する。これによりロックプレート21が
取付座3の下方に位置して転落防止蓋4の浮き上がりを
防止する。
【0028】(実施例3)図10および図11は、施錠
機構の第3の実施例を示す。尚、実施例1の部材と同一
又は相当する部材には、同一又は相当する符号を付して
説明を省略する。図10に示すように係止具6の内部に
は当該係止具6に沿って摺動可能な施錠機構30が設け
られている。
【0029】施錠機構30は、係止部材としてのロック
プレート31と、このロックプレート31を係止具6に
支持するボルト32、33、および保持部材としての弾
性部材であるスプリング35とにより構成されている。
ロックプレート31は、下方に開口する端面視略コ字状
をなす棒状体で、両側面31b、31bの先端部が下方
に向かって斜めに傾斜する傾斜面31c、31cとされ
ている。両側面31b、31bには先端寄りに長手方向
に沿う長孔31d、31dが、基端に孔31e、31e
が穿設されている。また、上面31aの略中央にピン3
6が固定されている。一方、係止具6の側板6d、6e
にはロックプレート31の長孔31dと対応する位置に
孔6j、6jが、孔31eと対応する位置に長手方向に
沿う長孔6k、6kが穿設されている。この長孔6k
は、ロックプレート31の長孔31dと同じ長さとされ
ている。また、上板6aには長手方向に沿ってピン36
を挿通する長孔6mが設けられている。この長孔6m
は、長孔6kと同じ長さ、または僅かに長くなってい
る。
【0030】ボルト32は、係止具6の両側板6d、6
eの各孔6j、6j、およびロックプレート31の両側
面31b、31bの各長孔31dを挿通してナット34
を螺合している。ボルト33は、係止具6の両側板6
d、6eの各長孔6k、およびロックプレート31の両
側面31b、31bの各孔31eを挿通してナット34
を螺合している。また、上面31aのピン36は、係止
具6の上板6aの長孔6mに挿通して先端部が上方に突
出している。これによりロックプレート31は、係止具
6に沿って長孔31dの長さ分だけ前後方向に水平に摺
動可能とされる。スプリング35は、ロックプレート3
1内に収納され、一端35aがボルト32に係止され、
他端35bがボルト33に係止されてロックプレート3
1を係止具6の先端部6b方向に引っ張って付勢してい
る。
【0031】図11に示すように転落防止蓋4が受枠2
に装着されて係止具6が受枠2の取付座3に載置係止さ
れた状態において、ロックプレート31は、スプリング
35のばね力により引っ張られて係止具6の先端部6b
側に移動されており、且つロック部31fが取付座3の
下方に入り込んでロック状態となっている。転落防止蓋
4がマンホール内の揚圧によって押し上げられると、ロ
ックプレート31のロック部31fが受枠2の取付座3
の下面に係止されて転落防止蓋4の浮き上がりが防止さ
れる。
【0032】転落防止蓋4を受枠2から取り外すときに
は、作業者がピン36を図11に矢印で示すようにスプ
リング35のばね力に抗してロックプレート31を係止
具6の基端側に移動させ、ロック部31fを受枠2の取
付座3の下方から外してロック解除するとともに、この
状態で転落防止蓋4を持ち上げる。ロックプレート31
は、作業者がピン36から手を離すとスプリング35の
ばね力によりロック位置に復帰する。
【0033】転落防止蓋4を受枠2に装着するときに
は、係止具6の先端部6bを受枠2の取付座3に載置す
る。図11に示すようにロックプレート31は、ロック
部31fの下端面が先端から下方に向かって斜めに傾斜
する傾斜面31cとされていることで、傾斜面31cが
取付座3の上縁に当たるとスプリング35のばね力に抗
して図11の矢印で示す方向に押動され、先端部6bが
取付座3の上面に当接する寸前にロック部31fが取付
座3を乗り越え、スプリング35のばね力により図11
で示すロック位置に引き戻される。これによりロックプ
レート31が取付座3の下方に位置して転落防止蓋4の
浮き上がりを防止する。
【0034】(実施例4)図12乃至図14は、係止具
の下方に設ける施錠機構の第4の実施例を示す。尚、実
施例1の部材と同一又は相当する部材には、同一又は相
当する符号を付して説明を省略する。図12に示すよう
に係止具6の下方には、施錠機構40が設けられてい
る。施錠機構40は、係止部材としてのロックプレート
41と、係止具6とロックプレート41とを締結する保
持部材としての締結部材である錠前例えば、南京錠42
とにより構成されている。
【0035】ロックプレート41は、先端部がロック部
41aとされ、基端部の孔41bが支軸であるボルト4
3とナット44により係止具6の側板6eに回動可能に
軸支され、ロック部41aが上下方向に回動可能とされ
ている。転落防止蓋4を受枠2に装着したとき、ロック
プレート41は、水平に支持された状態においてロック
部41aが受枠2の取付座3の下方に位置するようにな
っている。ロックプレート41のロック部41aの上縁
には指を掛けるための操作部41cが側方に略水平に張
り出して設けられており、ロック部41aの下部には孔
41dが穿設されている。一方、係止具6の側板6eに
は、ロックプレート41の上面を係止具6の上板6aと
略平行に保持した状態で孔41dと対応する位置に孔6
nが穿設されている。そして、これらの孔41d、6n
には南京錠42のフック42aが挿通可能とされてい
る。
【0036】図13に示すように転落防止蓋4が受枠2
に装着されて係止具6が受枠2の取付座3に載置係止さ
れた状態において、ロックプレート41は、水平位置に
回動され、孔41dおよび係止具6の孔6nに南京錠4
2のフック42aが挿通されてロックされている。ロッ
クプレート41は、水平に保持された状態においてロッ
ク部41aが取付座3の下方に入り込んで取付座3に係
合可能としている。転落防止蓋4がマンホール内の揚圧
によって押し上げられると、ロックプレート41のロッ
ク部41aが受枠2の取付座3の下面に係止されて転落
防止蓋4の浮き上がりが防止される。また、作業者以外
の者が転落防止蓋4を取り外すことを確実に防止するこ
とができる。
【0037】転落防止蓋4を受枠2から取り外すときに
は、作業者が南京錠42を鍵で解錠してフック42aを
係止具6およびロックプレート41の各孔6n、41d
から引き抜くと、図14に示すようにロックプレート4
1は、自重によりロック部41aが下方に回動して取付
座3の下方から外れる。これにより転落防止蓋4の取り
外しが可能となる。
【0038】転落防止蓋4を受枠2に装着するときに
は、作業者は、係止具6の先端部6bを受枠2の取付座
3に載置した後、ロックプレート41の操作部41cを
指先で持ち上げて図14の矢印で示すように時計方向に
略水平位置まで回動させる。次いで、南京錠42のフッ
ク42aをロックプレート41の孔41d、係止具6の
孔6nに挿通して施錠する。これによりロックプレート
41が受枠2の取付座3の下方に位置して転落防止蓋4
の浮き上がりを防止する。
【0039】以上、4つの実施例に基づいて本発明を説
明したが、本発明は実施例に限定されるものではない。
例えば、作業者以外の者が地下構造物の内部に侵入する
のを防止するのに、第1乃至第3の実施例に南京錠等の
締結部材を付加してもよい。具体的には、第1実施例で
は、ロックプレート16の先端部16hと係止具6の側
板6eとに孔を形成し、第2実施例では、ロックプレー
ト21と係止具6の側板6eとに孔を形成し、これらの
孔に南京錠のフックを挿通させてロックプレート16、
21を操作できないようにする。また、第3実施例で
は、ロック位置に保持されたロックプレート31の長孔
31dに南京錠のフックを挿通させてロックプレート3
1を操作できないようにする。
【0040】
【発明の効果】本発明の転落防止蓋によれば、転落防止
蓋に、受枠内周面に形成した取付座の下面に係合する係
止部材と該係止部材をロック位置に位置させる保持部材
とを設けたことで、転落防止蓋を装着状態に確実に保持
することができ、一時的な降雨量の増大等によりマンホ
ール内部で揚圧が発生して蓋本体が開蓋したような場合
でも転落防止蓋は装着状態に維持することができる。
【0041】また、保持部材を弾性部材によって構成
し、係止部材を前記弾性部材によりロック位置に付勢さ
せることで、受枠に転落防止蓋を装着した際に施錠の掛
け忘れを防止することができる。更に、保持部材を締結
部材によって構成し、係止部材を前記締結部材によりロ
ック位置に保持することで転落防止蓋を受枠に装着した
状態に確実に保持することができると共に、作業者以外
の者が開蓋することを確実に防止することができる。
【0042】また、取付座の下面に係合する係止部材と
該係止部材をロック位置に位置させる保持部材とを形成
した転落防止蓋を受枠に装着したことにより、一時的な
降雨量の増大等により地下構造物内部で揚圧が発生し
て、万が一、蓋本体が開蓋した場合でも、転落防止蓋は
外れないため、通行者等が地下構造物内に転落すること
を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る転落防止蓋を装着した地下構造物
用蓋の受枠の平面図である。
【図2】図1の係止具の拡大図である。
【図3】図2の係止具および施錠機構を示す分解斜視図
である。
【図4】図2の係止具の上板を取り除いた状態における
施錠機構の平面図である。
【図5】図3の施錠機構を組み立てた状態の側面図であ
る。
【図6】図4の矢線VI−VIに沿う断面図である。
【図7】転落防止蓋に設ける施錠機構の第2実施例の一
部切欠平面図である。
【図8】図7の施錠機構の側面図である。
【図9】図8の施錠機構のロック解除操作を示す説明図
である。
【図10】係止具に設ける施錠機構の第3の実施例を示
す分解斜視図である。
【図11】図10の施錠機構を組み立てた状態の断面図
である。
【図12】係止具に設ける施錠機構の第4の実施例を示
す分解斜視図である。
【図13】図12の施錠機構のロック状態を示す図であ
る。
【図14】図13の施錠機構のロック解除状態を示す図
である。
【符号の説明】 1 地下構造物用蓋 2 受枠 3 取付座 4 転落防止蓋 5 蓋体 6 係止具 7 主枠部材 8 補強部材 9 エキスパンダメタル(網体) 15、20、30、40 施錠機構 16、21、31、41 ロックプレート(係止部材) 17 ねじりコイルバネ(保持部材としての弾性部材) 18、23、32、33、43 ボルト(軸) 22、35 スプリング(保持部材としての弾性部材) 42 南京錠(保持部材としての締結部材)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受枠内周面に形成した取付座に係止可能
    な係止具を蓋体の外周に形成した転落防止蓋において、
    この転落防止蓋は、前記取付座の下面に係合する係止部
    材と該係止部材をロック位置に位置させる保持部材とを
    備えたことを特徴とする転落防止蓋。
  2. 【請求項2】 前記保持部材を弾性部材によって構成す
    ると共に、前記係止部材が係止具の下方に設けた軸に対
    して回動可能に軸支され前記弾性部材によりロック位置
    に付勢されていることを特徴とする請求項1に記載の転
    落防止蓋。
  3. 【請求項3】 前記保持部材を弾性部材によって構成す
    ると共に、前記係止部材が設置状態の蓋体に対して水平
    に摺動可能とされ前記弾性部材によりロック位置に付勢
    されていることを特徴とする請求項1に記載の転落防止
    蓋。
  4. 【請求項4】 前記保持部材を締結部材によって構成す
    ると共に、前記係止部材が前記締結部材によりロック位
    置に保持されていることを特徴とする請求項1乃至3の
    うちいずれか1項に記載の転落防止蓋。
  5. 【請求項5】 受枠内周面に形成した取付座に、請求項
    1乃至4の何れか1項に記載の転落防止蓋を装着したこ
    とを特徴とする転落防止蓋を備えた地下構造物用蓋の受
    枠。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009084815A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Hokusei Kogyo Kk 地下構造物用転落防止装置
JP2011162949A (ja) * 2010-02-05 2011-08-25 Hiroyasu Minayoshi 中空柱の閉塞具および該閉塞具を用いた中空柱の閉塞方法

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