JP2873211B2 - 地下構造物用蓋 - Google Patents

地下構造物用蓋

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JP2873211B2
JP2873211B2 JP8250441A JP25044196A JP2873211B2 JP 2873211 B2 JP2873211 B2 JP 2873211B2 JP 8250441 A JP8250441 A JP 8250441A JP 25044196 A JP25044196 A JP 25044196A JP 2873211 B2 JP2873211 B2 JP 2873211B2
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和実 田中
義和 日高
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HINODE SUIDO KIKI KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下構造物用蓋に
係り、特に地域に設置する地下構造物の埋設年度等の状
況を単に履歴していくだけでなく、維持管理に向けての
施工業者、管種等の情報収集と分析に活用するために文
字または数字等を表示した表示体を備えた地下構造物用
蓋に関する。
【0002】なお、本願明細書でいう「地下構造物用
蓋」とは、下水道における地下埋設物,地下構造施設等
と地上とを通じる開口部を閉塞する大型鉄蓋,汚水桝
蓋,電力・通信における地下施設機器や地下ケーブル等
を保護する開閉可能な共同溝用鉄蓋,送電用鉄蓋,配電
用鉄蓋,上水道やガス配管における路面下の埋設導管及
びその付属機器と地上とを結ぶ開閉扉としての機能を有
する消火栓蓋,制水弁蓋,仕切弁蓋,空気弁蓋,ガス配
管用蓋,量水器蓋等を総称する。
【0003】
【従来の技術】各種の地下構造物用蓋には、設置される
地域の自治体固有のマークを表面に描いたり、地下構造
物の用途等を特定するための文字等を備えたものが従来
から知られている。
【0004】一方、たとえば各地域の自治体等において
公共の地下構造物の設置状況を管理し、その保守点検や
事故等の際の設置場所が速やかに特定できるように、蓋
本体それぞれについてその施工期日や用途及び設置場所
等の表示を持たせることが、集中管理等を行うにあたっ
て必要となってきた。
【0005】このような表示は、蓋本体のそれぞれにつ
いて特定する表示の文字や字数の組合せが一般に適用さ
れるので、蓋本体にそれぞれ表示のための部材を取り付
けることになる。たとえば、実開昭59−38577号
公報には流動方向を示すための表示板を蓋本体にボルト
とナットとによって固定するものが示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】先の公報に記載のもの
では、ボルトを表示板の上から蓋本体に貫通させてこの
蓋本体の下方からナットをこのボルトに螺合する作業と
なる。このため、蓋を立ち上げた状態でボルトとナット
とを締結することになるが、蓋本体が小型で軽量のもの
であれば、作業負荷はそれほど大きいものではないが、
煩わしい作業となっていた。
【0007】また、一般的なマンホール等の重量が大き
な蓋本体の場合では、これを作業者一人で立ち上げてそ
の姿勢を保持しながら表示板をボルトとナットによって
取り付ける作業はかなりの負荷を伴う。そして、蓋本体
の表側と裏側の両側からの作業となるので、大型の蓋本
体への表示板の取付けは煩雑となり、作業時間も長くな
る。
【0008】このように、蓋本体に対して表示板を別途
取り付けることは従来から行われてはいるものの、重量
の大きな大型の蓋本体に対しては作業性の面で対応でき
ないという問題があるし、小型で軽量のものであっても
作業が煩わしいという問題がある。
【0009】本発明において解決すべき課題は、表示部
材を蓋本体に備える地下構造物用蓋において、小型の蓋
本体については勿論のこと大型の蓋本体であってもその
属性を示すための表示部材を簡単な作業で取り付けられ
るようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、受枠に支持さ
れる蓋本体に表示部材を装着した地下構造物用蓋であっ
て、蓋本体に表裏方向に開けた取付け孔に差し込み可能
且つ蓋本体に係合拘束可能とした保持具と、文字または
数字等を表示した表示体を一端に備えた表示ピースとを
有し、この表示ピースを保持具に開けた開口に挿入可能
とするとともにこの保持具に係合拘束可能としてなるこ
とを特徴とする。
【0011】また、蓋本体の外周縁の近傍に表裏方向に
取付け孔を開け、文字または数字等を表示した表示ピー
スの表示体を避けて被さってこれを保持するホルダに取
付け孔を貫通する脚を設け、蓋本体の外周壁の一部であ
って取付け孔に対応する部分に凹部を設け、この凹部に
脚に係合してホルダを蓋本体側に拘束する固定具をこの
蓋本体に収納した構成としてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】蓋本体の表裏方向に貫通させた取
付け孔に保持具を表面側から差し込んでこれを蓋本体に
取り付けた後に、表示体を一端に備えた表示ピースをこ
の保持具に開けた開口に差し込むことにより表示ピース
を蓋本体に取り付けることができる。すなわち、保持具
も表示ピースも蓋本体の上側からの差し込み作業のみで
表示部材を蓋本体に装着することができ、蓋本体を開い
たりする作業が不要となる。
【0013】また、表示体に被さるホルダとこのホルダ
の脚に係合する固定具を備えるものでは、固定具が蓋本
体の外周壁に設けた凹部の中に収納されて閉蓋状態では
受枠との間に封じ込まれるので、蓋本体を開かない限り
固定具の取り外しができないものとすることができる。
【0014】そして、本発明においては、保持具は、そ
の下面に分割状のアームを形成し、このアームを外方向
に広がらせるとともに、その外周面に凹凸部を形成した
ものとすることができる。
【0015】また、保持具と表示ピースの上端部を含む
平面積を持つ表示座を、リムおよび/または蓋本体の外
周縁を立ち上げて包囲して形成したり、この表示座を複
数配置したりすることもできる。そして、この場合で
は、複数の表示座のそれぞれに任意数の保持具及び表示
ピースを装着できるようにすることができる。更に、保
持具や表示ピースの上端を表示座周りに立ち上げたリム
および/または蓋本体の外周縁の上面より低くしたもの
としてもよい。
【0016】ホルダを備える構成のものにおいても、こ
のホルダを含む平面積を持つ表示座をリムおよび/また
は蓋本体の外周縁を立ち上げて包囲し、ホルダをこの表
示座の中に装着するようにしてもよく、この場合ホルダ
や表示ピースの上面を表示座周りに立ち上げたリムおよ
び/または蓋本体の外周縁の上面よりも低くする構成と
することもできる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の地下構造物用蓋における表示
部分を示す部分斜視図、図2は要部の縦断面図である。
【0018】図において、蓋本体1は従来の地下構造物
用蓋の場合と同様に受枠2にテーパ嵌合されるもので、
所定の位置に開蓋作業のためのバール孔等を設けたもの
である。
【0019】蓋本体1の外周縁の近傍には、一様な深さ
の表示座3を設ける。この表示座3は図1に示すよう
に、蓋本体1の外周縁1aに沿う円弧状の平面形状を持
ち、外周縁1aとこれに連なるリム1bによって包囲さ
れたものであり、図示の例では合計7個の取付け孔3a
を一定のピッチで開けている。
【0020】表示座3の取付け孔3aにはそれぞれ保持
具4を差し込み、これらの保持具4のそれぞれに表示ピ
ース5を結合し、これらの表示ピース5の配列の組合せ
によって蓋本体1の属性を表示する。
【0021】図3は保持具4の縦断面形状と表示ピース
5の詳細であり、図4は保持具4の底面図である。
【0022】保持具4は合成樹脂等の可撓性材料からな
り、上端には平面形状が額縁状の受座4aを形成してそ
の中央に円形の開口4bを開け、この開口4bの開口縁
から下に向けて4本に分割されたアーム4cを突き出し
ている。これらのアーム4cはそれぞれ同一の形状であ
って、その下端の外周には表示座3の取付け孔3aの下
端開口縁周りの蓋本体1に係合する係合突起4dを設け
ると共に、内周面の中途には表示ピース5を拘束してこ
れを固定するための拘束突起4eを形成している。
【0023】係合突起4dはその下端側が先細りする円
弧面4d−1を形成し、取付け孔3aに差し込むときに
はアーム4cの弾性変形によって中央側に収縮変形し、
係合突起4dが取付け孔3aを通過したときには、図2
に示すようにアーム4cが復元してこれらの係合突起4
dが取付け孔3aの下端開口縁周りの蓋本体1に係合す
ることによって保持具4が固定される。
【0024】表示ピース5も同様に合成樹脂等の可撓性
材料からなり、その上端には保持具4の受座4aにきっ
ちりと嵌まり込む表示プレート5aを設け、その中央か
ら下に向けて保持具4に一体化するための結合軸5bを
形成したものである。この結合軸5bの外径は、保持具
4の拘束突起4eの内周面が形成する仮想円の径とほぼ
等しいか僅かに小さく形成し、その下端には係合ヘッド
5cを設けている。この係合ヘッド5cは、その下端を
先細り状の球面状とすると共に、上端部は結合軸5bの
外径よりも大きくした段差状とし、この段差部分を保持
具4の拘束突起4eに係合する係合座5dとしている。
【0025】表示ピース5はその表示プレート5aの上
面に文字,数字,記号等の表示体5eを一体に備えるも
のであり、たとえば図1の例では0〜6までの数字を表
示体5eとする7個の表示ピース5を示している。
【0026】以上の構成において、この表示ピース5を
蓋本体1に取り付けるにあたっては、まず表示座3の取
付け孔3aに保持具4のアーム4cを差し込む。これに
より、図2に示すように、保持具4はアーム4cの下端
の係合突起4dが取付け孔3aの下端開口縁周りの蓋本
体1に係合することによって固定される。
【0027】保持具4をそれぞれの取付け孔3aに固定
した後には、表示ピース5の結合軸5bの下端の係合ヘ
ッド5cを弾性変形させながら保持具4の開口4bから
差し込む。これにより、係合ヘッド5cの係合座5dが
復元し、保持具4の内周の拘束突起4eに係合すると同
時に、表示プレート5aの下面が保持具4の受座4aの
上面に着座し、表示ピース5が表示座3に固定される。
この表示座3に対して表示ピース5が固定された状態
で、図2に示すように表示プレート5aの上面の表示体
5eはその周のリム1bや蓋本体1の外周縁1aの上面
より低くなるような各部材の寸法関係とする。
【0028】このように、保持具4と表示ピース5はい
ずれも蓋本体1の上側からだけの作業で取り付けること
ができる。したがって、蓋本体1及び受枠2を現場に設
置する場合でも工場出荷の段階でも、蓋本体1を反転さ
せたりその表側及び裏側に手を延ばして作業する等の手
間は一切不要となり、表示ピース5の取付けが簡単に行
える。そして特に現場の大型の蓋本体1に対しても、こ
の蓋本体1を動かしたりする作業は不要となり、一人の
作業者でも簡単に取り付けることができる。
【0029】また、図2に示したように、表示ピース5
を表示座3に固定したときに表示体5eの上面は表示座
3周りを包囲している外周縁1a及びリム1bの上面よ
りも低いので、車輌の車輪等が通過するときには表示体
5eに加わる負荷が低減される。このため、たとえば表
示体5eが上に突き出たような場合に比べると、この表
示体5e自身を含めて表示ピース5の全体及び保持具4
への負荷も小さくなるので、その破壊や損傷が防止され
る。そして、表示体5eの表面の摩耗も抑えられるの
で、その明瞭な表示を長期間に亘って維持でき、表示機
能を損ねることもない。
【0030】なお、以上の実施例では、保持具4を取付
け孔3aに差し込むだけで、係合突起4dが取付け孔3
aの下端開口縁周りの蓋本体1に係合するようにしてい
るが、本発明においては表示ピース5を保持具4の開口
4bに差し込んだとき、アーム4cが広がって係合突起
4dが取付け孔3aの下面に係合するようにしてもよ
い。
【0031】図5から図8は表示ピース5の配列を3個
所に分散させた例を示すものであり、先の例と同じ部材
については共通の符号で指示し、その詳細な構成の説明
は省略する。
【0032】先の例では一つの長い表示座3の中に7個
の表示ピース5を配列するようにしているが、これに代
えて図5の概略平面図に示すように、表示座3を3個所
に区分けして分散させ、2個所の表示座3には2個の表
示ピース5をセットすると共に真ん中に位置している表
示座3には3個の表示ピース5を配列している。
【0033】これらの表示座3は、先の例と同様に、セ
ットする表示ピース5の個数分の取付け孔3cを開けた
もので、蓋本体1の外周縁1aとリム1bの間に各表示
ピース5が位置している。そして、図6に示すように真
ん中に位置する表示座3とその両側の2個所に位置して
いる表示座3との間には、外周縁1aとリム1bとの間
に連なる仕切リム1b−1を形成し、この仕切リム1b
−1を含めて外周縁1aとリム1bによって表示ピース
5が包囲されている。
【0034】表示座3に組み込まれる保持具4及び表示
ピース5も先の例と全く同様のものであり、保持具4と
表示ピース5を一体として取付け孔3cの中に差し込む
ことによって、図8に示すように表示ピース5を保持具
4と共に表示座3に固定するとができる。なお、この場
合でも、保持具4や表示ピース5の上端面は蓋本体1の
外周縁1a,リム1b及び仕切リム1b−1よりも低く
組み込まれるようにするのが好ましい。
【0035】このように3個所に表示座3を区分けして
設ける場合では、3個所に分けた表示座3のそれぞれが
特定する符号や番号の種類を予め決めておけば、保守や
管理の際に全ての表示ピース5の表示プレート5aを読
み取らないでも、必要な情報に該当する表示ピース5だ
けを確認すればよく、作業が簡単になる。
【0036】また、表示プレート5aはその周りの外周
縁1aやリム1b及び仕切リム1b−1よりも低い位置
に組み込まれていれば、先の例と同様に車輪等からの負
荷による影響を受け難く、その破損等が防止される。そ
して、表示ピース5を2個及び3個の組合せとして分散
させているので、蓋本体1の半径方向ヘ車輌が通過する
場合だけでなく、周方向に通過する場合でも表示ピース
5は車輪等からの負荷による影響を受けにくいため、確
実に表示ピース5を保護することができる。
【0037】図9は表示ピース5と保持具4の他の実施
例であってこれらを分解して示す図、図10は蓋本体1
に取り付けた状態を示す要部の縦断面図である。なお、
この例においても、前述のものと同じ部材については共
通の符号で指示し、その詳細な構成の説明は省略する。
【0038】保持具4のアーム4cにはその先端を外方
向に広がらせた拡大部4fを形成し、この拡大部4fの
外面に凹凸部4gを設けている。そして、表示ピース5
の結合軸5bの先端にはアーム5fを設け、その外周上
部に係合座5dを形成すると共に下部に径大部5gを備
えている。
【0039】このような保持具4と表示ピース5であれ
ば、これらを蓋本体1に取り付けたときには、保持具4
の拡大部4fとその外周面の凹凸部4gとによって、厚
さが異なる蓋本体1に対しても緩みを生じることなく確
実に取り付けることができる。
【0040】また、表示ピース5にもアーム5fを設け
たことにより、保持具5の開口4bから挿入するとき、
アーム5fの弾性により係合座5d及び径大部5gが必
要以上に変形してしまい、復元しにくくなるのを防止で
きる。したがって、係合座5dによる表示ピース5の抜
け及び径大部5gによる保持具4のアーム4cが閉じる
のが規制され、保持具4自体の蓋本体1からの抜けも防
止される。
【0041】なお、この保持具4及び表示ピース5につ
いては、合成樹脂等の可撓性材料だけでなく、復元性を
有したステンレス等の金属で形成してもよい。
【0042】図11はホルダによって表示ピースを装着
する例の要部を示す分解斜視図、図12は要部の縦断面
図である。
【0043】この例は、表示ピース6の周囲を拘束する
ホルダ7によってそれぞれをその定位置に固定し、この
ホルダ7を蓋本体1のテーパ嵌合部の中に組み込む固定
具8によって蓋本体1に固定するようにしたものであ
る。
【0044】表示ピース6はその下端にベース6aを形
成すると共にその上面に表示プレート6bを段差状に形
成し、この表示プレート6bの上面に表示体6cを刻ん
だものである。
【0045】ホルダ7は、蓋本体1の表示座3の中にき
っちりと収まる平面形状と厚さを持つカバー部7aとそ
の両端から下に突き出した一対の脚7bをたとえば合成
樹脂を素材として形成したものである。カバー部7aに
は表示ピース6の表示プレート6bが入り込んで表示体
6cを外に臨ませる複数の開口7cを開け、この開口7
cの下面の開口縁にはベース6aと表示プレート6bの
段差部分に形状を合わせた段状の拘束座7dを設けてい
る。また、脚7bは固定具8との連結のための連結孔7
eを開け、この脚7bを通すために表示座3の2か所に
取付け孔3bを設ける。
【0046】固定具8もたとえば合成樹脂を素材とした
ものであり、蓋本体1のテーパ嵌合部1cの周面にほぼ
倣う円弧状の基板8aとその内周側であって周方向の両
端から突き出した一対のアーム8bとを備えている。基
板8aの上端面は内周側に向けて下向きの傾斜を持たせ
て蓋本体1の下面に突き当たる受圧面8cとしている。
また、アーム8bはその先端側を中空としてその周面の
4か所を切開することにより4本の弾性変形可能な係合
片8dとし、これらの係合片8dの先端には先細りする
係合ヘッド8eを形成している。
【0047】一方、蓋本体1のテーパ嵌合部1cには、
固定具8を収納するための凹部1dを設ける。この凹部
1dはテーパ嵌合部1cの上部分を残し、蓋本体1の中
心側に形成したリブ1eによって区画されたものであ
る。また、図12に示すように、凹部1dを形成してい
る上側の壁は蓋本体1の中心側に向けて下に緩やかに傾
斜した当接面1fとすると共に、リブ1eにはアーム8
bの係合ヘッド8eを差し込み可能な保持孔1gを設け
る。
【0048】表示ピース6を表示座3にセットするに
は、蓋本体1を受枠2から取り外しておき、各表示ピー
ス6を表示座3の上に載せて配列する。そして、ホルダ
7をその拘束座7dが各表示ピース6に被さる姿勢と
し、その両端の脚7bを取付け孔3bの中に通す。これ
により、各表示ピース6はホルダ8によって保持され上
段の表示プレート6bがホルダ7の開口7cに嵌まり込
んで表示体6cが外に臨むようになる。
【0049】次いで、固定具8を図11の姿勢として蓋
本体1の凹部1dの中に差し込んでいき、アーム8bの
係合ヘッド8eを脚7bの連結孔7eに貫通させて、リ
ブ1eの保持孔1gの中に嵌め込む。このとき、図12
に示すように保持孔1gが脚7bの連結孔7eよりも低
い位置関係とすることによって、アーム8bの基端側は
上側に曲がり且つ先端側は下に曲がるように弾性変形さ
せることができる。そして、基板8aの受圧面8cと凹
部1dの当接面1cとはそれぞれの傾斜によって楔状に
接合される。
【0050】以上により、ホルダ7はその脚7bの連結
孔7eを貫通する固定具8のアーム8bによって上下方
向を拘束されて蓋本体1に対して固定され、各表示ピー
ス6もこのホルダ7によってその所定の位置に保持され
る。そして、固定具8はその受圧面8cが蓋本体1の当
接面1fと楔接合しているので、係合ヘッド8eのリブ
1eによる水平方向の拘束力と協働して蓋本体1に安定
固定される。また、アーム8bはその基端部が脚7bの
連結孔7eの下側の開口縁を下向きに押すように変形し
ているので、ホルダ7は蓋本体1に対して強固に固定さ
れる。
【0051】表示ピース6の取付けの後には、図12に
示すように、蓋本体1を受枠2に嵌合して閉じれば、固
定具8はその全体が蓋本体1と受枠2とによって外に対
して閉じられた部分に収納される。このため、蓋本体1
を開かない限り、固定具8を取り外すことはできないの
で、ホルダ7は蓋本体1の上面から抜き取られることは
ない。したがって、設置した表示ピース6が無用に取り
外されたり損失したりすることがなく、表示ピース6に
よる蓋本体1の属性の表示を確実に維持した設備とする
ことができる。
【0052】また、図12に示すように、ホルダ7のカ
バー部7a及び表示ピース6はいずれも表示座3の中に
埋没していてこれらの上面は蓋本体1の外周縁1a及び
リム1bの上面よりも低い位置にある。このため、先の
例と同様に通過車輌の車輪からの負荷が低減されること
になり、表示ピース6の表示プレート6bの摩耗が防止
されるほか、表示ピース6及びホルダ7の損傷も免れ
る。
【0053】図13及び図14はホルダと固定具を用い
る他の例であって、図13は要部の分解斜視図及び図1
4は要部の縦断面図である。
【0054】この例においても、表示ピース6は図11
及び図12の例のものと同じものであり、これらの表示
ピース6はホルダ9と固定具10とによって表示座3に
固定保持される。
【0055】ホルダ9は、先の例と同様にそのカバー部
9aに設けた段状の拘束座9b及びこれに連なる開口9
cを備え、カバー部9aの両端に一対の脚9dを設けて
いる。これらの脚9dは円形の横断面形状を持ち、下端
部には径を大きくしてその上端面を蓋本体1に組み込ん
だときにその外周側が低くなる傾斜とした係合面9eを
形成している。なお、表示座3にはこれらの脚9dを通
すための円形開口の取付け孔3cを設ける。
【0056】固定具10は、図15の(a)に示すよう
に、蓋本体1のテーパ嵌合部1cに倣う円弧状の平面形
状を持ち、同図の(b)に示すように合成樹脂製の板を
外周側が開放する向きに曲げた断面形状としてその上下
両面を傾斜面10a,10bとしたものであり、内部に
は複数のリブ10cを設けている。また、固定具10の
両端にはホルダ9の脚9dが嵌まり込む保持孔10dを
設ける。これらの保持孔10dは脚9dの外径とほぼ等
しい内径を持つと共にその開口縁の一部から外に向けて
次第に広がる開口形状の導入孔10eを形成したもので
ある。
【0057】表示ピース6の取付けは先の例と同様に蓋
本体1を受枠2から取り外して同じ要領で行うことがで
き、表示座3に配列した表示ピース6にホルダ9を被
せ、その脚9bを取付け孔3cに差し込むことによっ
て、各表示ピース6の表示プレート6bが開口9cの中
にセットされる。そして、固定具10を図13に示す姿
勢として、蓋本体1のテーパ嵌合部1cに形成した凹部
1dの中に差し込む。このとき、2本の脚9dを差し込
む取付け孔3cと固定具10の導入孔10eとを対応す
るような位置関係としておけば、固定具10を差し込む
に従って脚9dによって導入孔10eが押し広げられな
がら最終的に保持孔10dの中に脚9dが嵌まり込む。
【0058】図14に示すように、保持孔10dに脚9
dが入り込むと、固定具10の上下の傾斜面10a、1
0bがそれぞれ図12で説明した傾斜した当接面1f及
び脚9の傾斜面9eに突き当たる。そして、固定具10
の傾斜面10a、10bは固定具10を凹部1dに差し
込む方向の先端側が細くなる形状で、当接面1f及び傾
斜面9eとの間で相互に楔状に嵌合する関係となる。し
たがって、合成樹脂製の固定具10の弾性変形による反
力も利用して脚9dを下に向けて強固に押し下げるよう
になり、ホルダ9が蓋本体1に対して強固に安定して固
定され、表示ピース6の抜けのない拘束が可能となる。
【0059】また、この例においても、蓋本体1を受枠
2から開蓋しない限り固定具10を外すことはできない
ので、表示ピース6の抜けや紛失等を生じることなく蓋
本体1に保持することができる。そして、図14に示す
ようにホルダ9及び表示ピース6の上面を表示座3の中
に埋没させるような組立てとすることによって、先の例
と同様にこれらのホルダ9や表示ピース6の摩耗及び損
傷が防止される。
【0060】なお、図11以降の実施例では、左右の脚
を有するホルダを両端にアームまたは保持孔を有した固
定具で保持するようにしたが、アームまたは保持孔を単
独に有する固定具を左右の脚にそれぞれ係合させて保持
してもよい。
【0061】更に、以上の各実施例にあっては、表示座
3は蓋本体1の外周縁1aとこれに連なるリム1bや仕
切リム1b−1によって包囲された態様として示した
が、外周縁1a部分から切り離してリム1bを島のよう
に独立させたものとし、表示座3をリム1bのみによっ
て形成するようにしてもよい。
【0062】
【発明の効果】本発明では、保持具及び表示ピースのい
ずれも蓋本体の上側からの操作で取り付けることができ
るので、蓋本体を現場に設置した後であってもこの蓋本
体を開いたり反転したりする作業が不要となり、小型の
蓋本体については勿論のこと大型で重量の大きな地下構
造物用蓋についても作業負荷を伴わない取付けが行え
る。そして、リムおよび/または蓋本体の外周縁を立ち
上げて包囲した表示座を複数配置してこれに任意数の表
示ピースを組み込んだり、表示ピースを埋没状態に配置
したものでは、全方向からの負荷の影響を受けにくいた
め、表示ピースを確実に保護することができる。
【0063】更に、ホルダと固定具とを用いるもので
は、蓋本体の外周面に設けた凹部に固定具を収めるよう
にしてこれと同時に表示ピースを保持するホルダを蓋本
体側に拘束するので、蓋本体を反転したり立ち上げた姿
勢を保持する必要がない。しかも、蓋本体を受枠から開
かない限り固定具を取り去ることができず、したがって
表示ピースは不法に抜き取られるようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の地下構造物用蓋の一実施例であって
表示座部分を示す斜視図である。
【図2】 図1の例における表示ピースの固定構造を示
すA−A線矢視による縦断面図である。
【図3】 保持具の縦断形状を表示ピースとともに示す
詳細図である。
【図4】 表示ピースの底面図である。
【図5】 表示座を複数配置して蓋本体の上面に設ける
例を示す要部の概略平面図である。
【図6】 図5の例における表示座に対する保持具及び
表示ピースの組み込みを示す要部の分解斜視図である。
【図7】 複数配置した表示座に表示ピースを組み込ん
だときの要部の平面図である。
【図8】 図7において中央配置の表示座に対する保持
具及び表示ピースの組込み構造を示す要部の縦断面図で
ある。
【図9】 保持具と表示ピースの他の実施例を示す分解
図である。
【図10】 図9の保持具と表示ピースを蓋本体に取り
付けたときの要部の縦断面図である。
【図11】 本発明の他の実施例を示す要部の分解斜視
図である。
【図12】 図11の例における表示ピースの固定を示
す要部の縦断面図である。
【図13】 ホルダと固定具を用いる他の実施例を示す
要部の分解斜視図である。
【図14】 図13の例における表示ピースの固定を示
す要部の縦断面図である。
【図15】 図13の例における固定具の詳細であっ
て、同図の(a)はその平面図、同図の(b)は同図
(b)のB−B線矢視による縦断面図である。
【符号の説明】
1 :蓋本体 1a:外周縁 1b:リム 1c:テーパ嵌合部(外周壁) 1d:凹部 1f:当接面 1g:保持孔 2 :受枠 3 :表示座 3a:取付け孔 3b:取付け孔 3c:取付け孔 4 :保持具 4a:受座 4c:アーム 4d:係合突起 4e:拘束突起 4f:拡大部 4g:凹凸部 5 :表示ピース 5a:表示プレート 5b:結合軸 5c:係合ヘッド 5d:係合座 5e:表示体 5f:アーム 5g:径大部 6 :表示ピース 6c:表示体 7 :ホルダ 8 :固定具 9 :ホルダ 10:固定具
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 29/14 E03F 5/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受枠に支持される蓋本体に表示部を装着
    した地下構造物用蓋であって、蓋本体に表裏方向に開け
    た取付け孔に差し込み可能且つ蓋本体に係合拘束可能と
    した保持具と、文字または数字等を表示した表示体を一
    端に備えた表示ピースとを有し、この表示ピースを保持
    具に開けた開口に挿入可能とするとともにこの保持具に
    係合拘束可能としてなる地下構造物用蓋。
  2. 【請求項2】 保持具は、その下面に分割状のアームを
    形成し、このアームを外方向に広がらせるとともに、そ
    の外周面に凹凸部を形成してなる請求項1記載の地下構
    造物用蓋。
  3. 【請求項3】 保持具と表示ピースの上端部を含む平面
    積を持つ表示座を、リムおよび/または蓋本体の外周縁
    を立ち上げて包囲してなる請求項1または2記載の地下
    構造物用蓋。
  4. 【請求項4】 複数の表示座を配置してなる請求項3記
    載の地下構造物用蓋。
  5. 【請求項5】 保持具および/または表示ピースの上端
    を表示座周りに立ち上げたリムおよび/または蓋本体の
    外周縁の上面より低くしてなる請求項3または4に記載
    の地下構造物用蓋。
  6. 【請求項6】 受枠に支持される蓋本体に表示部を装着
    した地下構造物用蓋であって、蓋本体の外周縁の近傍に
    表裏方向に取付け孔を開け、文字または数字等を表示し
    た表示ピースの表示体を避けて被さってこれを保持する
    ホルダに取付け孔を貫通する脚を設け、蓋本体の外周壁
    の一部であって取付け孔に対応する部分に凹部を設け、
    この凹部に脚と係合してホルダを蓋本体側に拘束する固
    定具をこの蓋本体に収納してなる地下構造物用蓋。
  7. 【請求項7】 ホルダを含む平面積を持つ表示座をリム
    および/または蓋本体の外周縁を立ち上げて包囲し、ホ
    ルダをこの表示座の中に装着してなる請求項6記載の地
    下構造物用蓋。
  8. 【請求項8】 ホルダおよび/または表示ピースの上面
    を表示座周りに立ち上げたリムおよび/またはの上面よ
    りも低くしてなる請求項8記載の地下構造物用蓋。
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