JP3101591B2 - マンホール蓋装置 - Google Patents

マンホール蓋装置

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JP3101591B2
JP3101591B2 JP09194128A JP19412897A JP3101591B2 JP 3101591 B2 JP3101591 B2 JP 3101591B2 JP 09194128 A JP09194128 A JP 09194128A JP 19412897 A JP19412897 A JP 19412897A JP 3101591 B2 JP3101591 B2 JP 3101591B2
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孝男 堀江
正一 酒井
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株式会社岡本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、マンホール蓋装置に係り、特
に、バール孔からの土砂や雨水等の流入が確実に防止さ
れ得るマンホール蓋装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、上下水道やガス管、電線等の地
下埋設化のために地中に設けられた通路や管路等には、
その出入口となるマンホールが設けられており、また、
このマンホールには、通常、マンホールの開口部の周り
に固設される受枠と、該受枠に嵌合せしめられて、該開
口部を開閉可能に閉塞する蓋体とからなる、所謂マンホ
ール蓋装置が設置されている。
【0003】そして、一般に、かかるマンホール蓋装置
にあっては、蓋体の外周縁部に、該蓋体を貫通するバー
ル孔が設けられており、このバール孔内に開蓋用バール
の先端部を挿通し、梃の要領で開蓋用バールを操作し
て、それら蓋体と受枠との縁切りを行なうことにより、
該蓋体の前記受枠に対する嵌合が解消せしめられて、開
蓋せしめられるようになっている。
【0004】ところで、そのようなバール孔が蓋体に設
けられてなるマンホール蓋装置においては、土砂や雨水
等が該バール孔を通じてマンホール内に流入し、該マン
ホールの下方の通路や管路内が増水したり、前記各種の
配管や配線等の地下埋設物が損傷したりするといった問
題や、それら通路や管路、特に下水道の内部の臭気がマ
ンホールから該バール孔を通じて外部に発散して、環境
汚染を惹起すといった問題を有していた。
【0005】そこで、それらの問題を解消すべく、従来
から各種のマンホール蓋装置が提案されており、例え
ば、実公平7−56357号公報等には、略L字形状を
呈するアームの一端部に、蓋体のバール孔を閉塞する弁
板を、またその他端部に重錘をそれぞれ設けて閉塞部材
を構成し、そして、この閉塞部材を、該アームのL字状
の中間部において、蓋体の裏面に対して、該蓋体に平行
な方向の回動軸回りに回動可能に取り付けてなるマンホ
ール蓋装置が明らかにされている。
【0006】このような構造とされたマンホール蓋装置
にあっては、通常の閉蓋状態下において、重錘の自重に
より、弁板が蓋体のバール孔内に位置せしめられて、該
バール孔が該弁板にて閉塞されるようになっている一
方、開蓋用バールの先端部で弁板を押圧しつつ閉塞部材
を回動させることにより、バール孔が開放されて、該バ
ール孔内に、開蓋用バールの先端部が挿通され得るよう
になっており、これによって、開蓋時における開蓋用バ
ールを用いた蓋体と受枠の縁切り操作の操作性を良好に
確保しつつ、該バール孔を通じてのマンホール内への土
砂や雨水の流入、或いはマンホール内部からの臭気の発
散等の防止が図られるようになっているのである。
【0007】ところが、前記公報に開示のマンホール蓋
装置においては、バール孔を閉塞する弁板を備えた閉塞
部材が、蓋体に平行な回動軸回りに回動せしめられるよ
うになっていることから、弁板上に堆積した土砂や水等
の自重によって、かかる閉塞部材がバール孔を開口させ
る方向に回動せしめられる恐れがあり、そのため、バー
ル孔の閉塞状態を、常時、安定的に確保する点におい
て、今一つ信頼性に欠けるものであった。
【0008】なお、前記公報にも記載される如く、閉塞
部材に設けられる重錘の重量をより大きくすれば、上述
の如き懸念が大幅に低減され得るのであるが、そうする
と、重錘の重量の増大に伴って蓋体の重量も不可避的に
増大し、それによって、蓋体の取扱性が低下するといっ
た、新たな問題が惹起されることとなるのである。
【0009】加えて、近年では、光ファイバー等からな
る情報回線や通信回線が、既設の下水道管路内に敷設さ
れる場合があり、そのため、そのような管路のマンホー
ルに固設されるマンホール蓋装置に対して、部外者によ
る開蓋操作が阻止され得る構造を有していることが求め
られているが、従来のマンホール蓋装置の殆どのものに
おいては、マンホールの内圧の上昇等による蓋体の浮上
の防止を目的とした開蓋防止構造、例えば、実公平7−
56357号公報等に示される如く、受枠の内側に設け
られた係合部に対して、蓋体の裏側においてそれに平行
な回動軸回りに回動可能に支持された鉤形の係合金具
を、重力を利用して係合せしめることにより、蓋体の開
操作を阻止せしめる一方、蓋体に設けられたバール孔に
開蓋用バールの先端部を挿通しつつ、係合金具を押圧し
て回動操作し、該係合金具の係合部に対する係合を解除
せしめることにより、蓋体の開操作を許容せしめるよう
した構造が、単に、採用されているに過ぎなかった。
【0010】それ故、そのような開蓋防止構造を有する
従来のマンホール蓋装置にあっては、開蓋用バールを用
いなくても、例えばドライバー等、棒状を呈する一般的
な道具を用いることによって、誰でも、容易に、前記係
合金具の係合部に対する係合を解除せしめて、蓋体の開
操作の許容状態を得ることが出来るようになっていたの
であり、従って、部外者による開蓋操作を阻止すること
が、極めて困難であったのである。
【0011】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述せる如き事
情を背景として為されたものであって、その解決課題と
するところは、バール部材による蓋体と受枠との縁切り
操作の操作性を損なうことなく、しかも、バール孔を閉
塞する閉塞部材の付加に伴う蓋体の重量の増大を可及的
に抑制しつつ、該バール孔を通じてのマンホール内への
土砂や雨水等の流入やマンホール内部の臭気の発散がよ
り確実に防止され得るように改良されたマンホール蓋装
置を提供することにある。また、本発明にあっては、部
外者による開蓋がより有効に防止され得るマンホール蓋
装置を提供することをも、その解決課題とするものであ
る。
【0012】
【解決手段】そして、本発明にあっては、かかる技術的
課題を解決するために、先ず、マンホールの開口部の周
りに設置される受枠と、該受枠に嵌合せしめられて、該
マンホールの開口部を開閉可能に閉塞する蓋体とを有す
ると共に、該蓋体の外周縁部に、該蓋体を貫通して設け
られ、それら蓋体と受枠との縁切りを行なって、該蓋体
の該受枠に対する嵌合を解消せしめるバール部材の先端
部が挿通されるバール孔を備えたマンホール蓋装置にお
いて、前記蓋体の裏側に、該蓋体に垂直な方向の第一の
回動軸回りに回動可能に支持された閉塞部材を配設する
と共に、該蓋体を貫通する操作孔を設けて、該操作孔を
通じての該蓋体の表面側からの操作により、該閉塞部材
を該第一の回動軸回りに回動させることによって、前記
蓋体のバール孔が該閉塞部材にて閉塞せしめられるよう
に構成したのである。
【0013】すなわち、このような構造のマンホール蓋
装置においては、閉塞部材が、蓋体に対して、それに垂
直な方向の第一の回動軸回りに回動可能に配設され、こ
の閉塞部材の該第一の回動軸回りの回動によって、バー
ル孔が閉塞せしめられるようになっているところから、
蓋体に平行な方向の回動軸回りに回動可能に設けられた
閉塞部材にて、バール孔が閉塞せしめられる従来装置と
は異なって、閉塞部材のバール孔を通じての蓋体表面へ
の露呈部位上に堆積した土砂や雨水等の自重により、閉
塞部材が回動せしめられるようなことが、閉塞部材の重
量を何等増大せしめることなく、完全に皆無ならしめら
れ得、それによって、バール孔が、従来装置に設けられ
る閉塞部材よりも軽量の閉塞部材にて、より確実に閉塞
せしめられ得るのである。
【0014】また、かかるマンホール蓋装置にあって
は、閉塞部材が蓋体の裏側に配設され、蓋体を貫通する
操作孔を通じて該閉塞部材を回動操作することにより、
バール孔が開閉せしめられるようになっているところか
ら、操作者の意図に応じて、バール孔の開閉が任意に行
なわれ得るのであり、それによって、バール孔内にバー
ル部材の先端部を挿通して蓋体と受枠との縁切り操作を
行なう際に、閉塞部材が邪魔になるようなことがなく、
かかる縁切り操作が、良好な操作性をもって円滑に行な
われ得るのである。
【0015】従って、かかる構造のマンホール蓋装置に
あっては、バール部材による蓋体と受枠との縁切り操作
の操作性を損なうことなく、該バール孔を通じてのマン
ホール内への土砂や雨水等の流入やマンホール内部の臭
気の発散がより確実に防止され得るのであり、しかも、
バール孔を閉塞する閉塞部材の設置に伴う蓋体の重量の
増大が可及的に抑制され得て、蓋体の取扱性も効果的に
確保され得ることとなるのである。
【0016】そして、本発明に従うマンホール蓋装置に
あっては、上述の如き構成のマンホール蓋装置におい
て、前記蓋体の裏側に、該蓋体に垂直な方向の第二の回
動軸回りに回動可能に支持された係合部材を設けると共
に、前記受枠の内側に、該係合部材が係合可能な係合部
を設け、更に、該係合部材と前記閉塞部材とを、連結部
材にて、前記第一及び第二の回動軸回りに一体回動可能
に連結する一方、前記操作孔内に、該蓋体に対して垂直
な方向の第三の回動軸回りに回動可能な回動部材を配置
して、該蓋体の表面側からの操作により、該回動部材を
該第三の回動軸回りに回動させることによって、該閉塞
部材と係合部材とが、前記バール孔を閉塞せしめる方向
と前記係合部に係合せしめられる方向とに一体回動させ
られるように構成したことを、その特徴としている。
【0017】このような本発明に従うマンホール蓋装置
においては、蓋体に設けられた係合部材が、受枠の係合
部に係合せしめられるようになっていることから、かか
る係合状態下において、蓋体の開操作が阻止せしめられ
得て、例えば、マンホールの内圧の上昇等による蓋体の
浮上が有効に阻止され得るのであり、また、そのような
係合状態が、係合部材の、蓋体に垂直な第二の回動軸回
りの回動により得られるようになっていることによっ
て、かかる係合部材が、蓋体に平行な回動軸回りに回動
せしめられる場合とは異なって、該係合部材の蓋体表面
への露呈部位上に堆積した土砂や雨水等の自重により、
該係合部材が無用に回動して、前記係合状態が解除され
るようなことが効果的に防止され得、以て係合部材の係
合部に対する係合状態、ひいては蓋体の開操作の阻止状
態が、良好に維持せしめられ得るのである。
【0018】しかも、かかるマンホール蓋装置において
は、回動部材を第三の回動軸回りに回動させる一操作を
行なうだけで、バール孔が閉塞部材にて閉塞せしめられ
得ると共に、係合部材が係合部に係合せしめられ得るの
であり、また、かかる回動位置から、該回動部材を第三
の回動軸回りに更に回動させる別の一操作を行なうこと
によって、バール孔が開放せしめられ得ると共に、係合
部材の係合部への係合が解除され得るのである。それ
故、かかるマンホール蓋装置にあっては、回動部材に対
する一回動操作を行なうだけで、バール孔を通じてのマ
ンホール内への土砂や雨水等の流入やマンホール内部の
臭気の発散が確実に防止され得ると共に、蓋体の開操作
が良好に阻止され得る、良好な閉蓋状態や、バール部材
の先端部がバール孔内に挿通され得ると共に、蓋体の開
操作が許容され得る、開蓋操作を可能となす状態が、択
一的に、且つ確実に得られるのであり、以て優れた操作
性と使用性が極めて効果的に発揮され得ることとなるの
である。
【0019】更にまた、請求項に記載のマンホール蓋
装置にあっては、請求項に記載のマンホール蓋装置に
おいて、前記回動部材における、前記蓋体の表面側に露
呈せしめられる部位に、前記第三の回動軸に沿って延び
る係止面を設け、該係止面に対応する形状の係止部を備
えた操作部材による該回動部材の回転操作によって、該
回動部材が前記第三の回動軸回りに回動せしめられるよ
うに構成したことを、特徴としている。
【0020】このような構成を有するマンホール蓋装置
においては、回動部材を回動せしめるために、特別な操
作部材が必要とされることから、そのような特別な操作
部材を用いない限り、前述の如く、バール孔が開放せし
められると共に、係止部材の係止部への係合が解除され
て、バール部材の先端部がバール孔内に挿通され得ると
共に、蓋体の開操作が許容され得る、開蓋操作を可能と
なす状態を容易に得ることが出来ないのであり、それ故
に、上述の如き特別な操作部材を有していない部外者に
よって開蓋せしめられるようなことが、極めて有効に防
止され得るのである。
【0021】また、請求項に記載のマンホール蓋装置
にあっては、請求項又は請求項に記載のマンホール
蓋装置において、前記回動部材が、前記操作孔内の下方
に配置される一方、その上方に、該操作孔を覆蓋するキ
ャップ部材が、該操作孔の開口周縁部に螺合せしめられ
て着脱可能に取り付けられ、更に、該キャップ部材の上
面に凹凸部が設けられて、該凹凸部に対応する形状の凹
凸部を備えた鍵部材による該キャップ部材の回動操作に
より、該操作孔が該キャップ部材にて開閉可能に覆蓋さ
れ得るように構成されていることを、特徴としている。
【0022】このような請求項に記載のマンホール蓋
装置においては、回動部材に設けられた、前記第三の回
動軸に沿って延びる係止面が、操作孔内に位置せしめら
れると共に、キャップ部材にてカバーされ得るのであ
り、それによって、該係止面が蓋体表面に露出せしめら
れる場合とは異なり、該係止面の破損が効果的に防止さ
れ得ると共に、土砂等が操作孔内に流入して、操作孔の
内周面と回動部材の外周面との隙間に土砂等が噛み込ん
だり、回動部材上に堆積して、操作孔の内部が詰まった
りするようなことが有利に阻止され得、それらの結果と
して、回動部材の回動操作、ひいては開蓋操作における
操作性が良好に確保され得ることとなるのである。
【0023】また、かかるマンホール蓋装置にあって
は、上述の如き特別な鍵部材を用いることによって、キ
ャップ部材が操作孔から除去されて、該操作孔が開放せ
しめられるようになっていることから、そのような特別
な鍵部材を有していない部外者によって、開蓋操作が行
なわれることが、より有効に阻止され得るのである。
【0024】さらに、請求項に記載のマンホール蓋装
置にあっては、請求項1乃至請求項の何れかに記載の
マンホール蓋装置において、前記バール孔が、前記蓋体
に対して複数設けられると共に、それら複数のバール孔
をそれぞれ閉塞せしめる前記閉塞部材が、該複数のバー
ル孔に各々対応して複数設けられ、更に、該蓋体に対し
て、それに垂直な方向の回転軸回りに回転可能に支持さ
れたクランク部材が設けられる一方、該クランク部材と
前記複数の閉塞部材のそれぞれとを連結して、該クラン
ク部材の該回転軸回りの回転に伴って各閉塞部材を前記
第一の回動軸回りに一体回動させるリンク部材が設けら
れて、該複数の閉塞部材が、該複数のバール孔をそれぞ
れ閉塞せしめられる方向に一体回動させられるようにな
っていることを、特徴としている。
【0025】かかる構成を有するマンホール蓋装置にお
いては、蓋体に設けられた複数のバール孔が、一操作
で、複数の閉塞部材にて確実に閉塞せしめられ得るので
あり、それによって、それら複数のバール孔の閉塞操作
が、優れた操作性をもって効率的に行なわれ得ることと
なるのである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明に係るマンホール蓋装置の構成
について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとす
る。
【0027】先ず、図1及び図2には、本発明に従うマ
ンホール蓋装置の一例が、表面と裏面のそれぞれの形態
において、概略的に示されている。そして、それら図1
及び図2からも明らかなように、マンホール蓋装置10
は、受枠12と、それに嵌合せしめられる蓋体14とを
有して、構成されている。
【0028】より具体的には、このマンホール蓋装置1
0を構成する受枠12は、図1と、受枠12の縦断面を
表す図3とに示される如く、上側が小径化された略段付
円筒状の全体形状を呈し、下端部に径方向外方に広がる
外向フランジ部15を有して、成っている。また、その
ような受枠12における小径側の筒壁部の上端部には、
周方向に所定長さ延びる切込溝16が、所定の深さをも
って設けられている。なお、ここでは、かかる切込溝1
6が、受枠12の内周面に設けられた、後述する蝶番機
構の蝶番受部42に対向する位置に形成されている。ま
た、図1及び図3中、18は、補強リブである。
【0029】さらに、かかる受枠12にあっては、小径
側の上側筒壁部の内周面が、下方に向かうに従って、径
方向内方に傾斜するテーパー面形状をもって構成されて
いると共に、そのような小径側の上側筒壁部と大径側の
下側筒壁部とを段付けする段付部が、その内側段付面か
らなる係合面20において、後述する回動金具64の係
合板60が係合せしめられる係合部22とされている。
【0030】そして、このような受枠12が、各種の通
路や管路等の地下構造物におけるマンホールの開口部に
対して、その周りに位置固定に取り付けられて、設置さ
れるようになっている。なお、この受枠12は、一般
に、その中心軸が略鉛直方向に延びる状態で、設置され
ることとなる。
【0031】一方、蓋体14は、全体として、略円板形
状を有しており、図1からも明らかなように、その外周
縁部には、該蓋体14を厚さ方向に貫通する三つのバー
ル孔24a,24b,24cが、それぞれ、周方向に等
間隔をおいて設けられている。また、かかる蓋体14に
あっては、図2に示される如く、その裏面側おいて、そ
れら三つのバール孔24のうち、一つのバール孔24a
の形成部位に対応した位置に、凹所26と縁部突起28
とが、それぞれ、設けられている。なお、残りの二つの
バール孔24b,24cの形成部位に対応した位置に
は、各バール孔24b,24cの直下において、それら
各バール孔24b,24cの下側開口部を覆蓋する、従
来と同様な袋金具25が、それぞれ一体形成されてお
り、それによって、該バール孔24b,24cを通じて
のマンホール内への土砂や雨水等の流入が阻止されるよ
うになっている。
【0032】そして、この蓋体14の裏面側に設けられ
た凹所26は、蓋体14の表面及び裏面形態と、該蓋体
14のそれぞれ異なる縦断面における端面とを表す図4
乃至図7に示される如く、蓋体14の外周縁部における
前記バール孔24aの形成部位から、該蓋体14の中心
側方向に向かって、後述する蓋体14の操作孔35を中
心とした円弧を描くようにして延びる、略広幅の溝形態
をもって構成されている。
【0033】また、縁部突起28は、土砂受部30と回
動ボルト取付部32とを有して成っている。更に、この
縁部突起28の土砂受部30は、蓋体14の外周縁部の
裏面に一体形成された、前記受枠12の内周面に対応す
るテーパ面形状の外周面を有する脚部34の下端部か
ら、該蓋体14の中心側に向かって一体的に延びだし、
且つバール孔24aの直下において、それの蓋体14の
裏面側への、前記凹所26を通じての連通状態を遮るよ
うに、該蓋体14に対して平行に広がる皿状形態をもっ
て、構成されている。一方、回動ボルト取付部32は、
蓋体14の裏面から、該蓋体14の前記脚部34に沿っ
て下方に突出する略円柱状の全体形状を呈しており、そ
の略中心部には、蓋体14を表面から裏面に向かって垂
直な方向に貫通する操作孔35が形成されて、構成され
ている。また、この操作孔35は、下方に向かうに従っ
て次第に小径化する段付形状を呈しており、その上部側
が、上方に開口する上側段付孔36とされている一方、
その下部側が、下方に開口する下側段付孔38とされて
いる。なお、かかる操作孔35の上側段付孔36の小径
側の外周面には、雌ネジ部39が設けられている。そし
て、このような構成とされた回動ボルト取付部32と土
砂受部30とが、バール孔24aの形成位置に対応し
て、周方向に隣り合う状態で一体化されており、以て縁
部突起28が、蓋体14の裏面において、該蓋体14の
脚部34に沿うように一体形成されて、構成されている
のである。
【0034】而して、かくの如き蓋体14が、従来と同
様な蝶番機構、即ち、該蓋体14の外周縁部に設けられ
た蝶番突起40を受枠12の蝶番受部42に嵌合せしめ
て、該嵌合部位回りの蓋体14の回動を可能と為す蝶番
機構によって受枠12に取り付けられており、以てかか
る蓋体14の嵌合部位回りの回動により、受枠12の内
孔が開閉されるようになっている。また、それによっ
て、該受枠12のマンホールの周りへの固設状態下にお
いて、該マンホールの開口部が、蓋体14にて、開閉可
能に閉塞せしめられるようなっているのである。
【0035】ところで、本具体例に係るマンホール蓋装
置10にあっては、特に、図8乃至図11に示される如
く、前記蓋体14の回動ボルト取付部32において、該
蓋体14を上下方向に貫通する操作孔35の上側段付孔
36内と下側段付孔38内とに、キャップ44と回動ボ
ルト46とが、それぞれ、位置せしめられている。
【0036】この操作孔35の上側段付孔36内に位置
するキャップ44は、図12及び図13に示される如
く、全体として、上側に底部を有する円筒形状を呈して
おり、その筒壁部48の外周面に、雄ネジ部52が、更
に厚肉で、該筒壁部48よりも大径の底壁部50の上面
に、三角凸部とそれを取り囲む凹部及びリング凸部とか
らなる凹凸部54が、それぞれ、形成されて、成ってい
る。一方、回動ボルト46は、図14及び図15からも
明らかなように、ボルト頭部が、それを径方向に二分し
た一方の半分側を、その他方の半分側よりも所定厚さ薄
肉化してなる段付円板形状をもって構成されており、そ
して、そのような段付円板形状の段差面が、軸方向に沿
って延びる係止面56とされている。
【0037】そして、上述の如き構成を有するキャップ
44が、前記蓋体14の操作孔35の上側段付孔36内
において、凹凸部54を蓋体14表面に露呈せしめ、且
つ雄ネジ部52を該上側段付孔36の雌ネジ部39に螺
合せしめた状態で、収容配置されている。また、回動ボ
ルト46は、該操作孔35の下側段付孔38内におい
て、ボルト脚部の先端を該下側段付孔38の下側開口部
から下方に向かって突出位置せしめつつ、適度なクリア
ランスをもって、収容配置されている。これによって、
キャップ44が、操作孔35の上方において、該操作孔
35の開口周縁部に螺合せしめられた状態で、着脱可能
に取り付けられているのであり、また、回動ボルト46
が、操作孔35の下方において、該操作孔35の、蓋体
14に対して垂直な方向に延びる中心軸37回りに回動
可能な状態で、配置されているのである。
【0038】また、図8乃至図11に示される如く、蓋
体14の裏側において、上述の如き操作孔35が設けら
れた前記縁部突起28の近傍には、回動金具64が配置
されている。この回動金具64は、図16乃至図18か
らも明らかなように、広幅で、バール孔24aの開口面
積より大きな面積を有する薄肉平板形状の閉塞板58
と、略厚肉の平板形状を呈し、中心部に貫通孔66を有
してなる係合板60と、長さ方向中間部において、幅方
向に直角に屈曲せしめられてなる略L字平板形状を呈す
る連結板62とを有しており、それら閉塞板58と係合
板60のそれぞれの長さ方向一端部の下面と上面とが、
連結板62の長さ方向の両端面に対して一体的に接合さ
れて、成っている。即ち、かかる回動金具64が、それ
ら三つの金属板58,60,62を一体的に組み付けて
なる一体品として、構成されているのである。
【0039】そして、そのような構成とされた回動金具
64の閉塞板58が、蓋体14のバール孔24aの直下
おいて、先端部を前記受枠12の切込溝16内に突入さ
せつつ、バール孔24aの下側開口部を閉塞する状態
で、該蓋体14の裏面に設けられた前記凹所26内に収
容位置せしめられている。また、連結板62にて該閉塞
板58に連結せしめられた係合板60は、連結板62側
とは反対側の端部を、受枠12における前記係合部22
の係合面20の下方に位置せしめ、且つ貫通孔66内
に、蓋体14の操作孔35(下側段付孔38)の下側開
口部から突出せしめられた回動ボルト46のボルト脚部
の先端を挿通せしめた状態で、配置されている。そし
て、そのような配置状態下において、係合板60の貫通
孔66を通じて下方に突出する回動ボルト46のボルト
脚部の先端に、固定ナット70が、皿バネ座金68を介
して螺合せしめられており、以て係合板60が、固定ナ
ット70と、操作孔35が形成される縁部突起28の回
動ボルト取付部32の下面との間において、皿バネ座金
68の弾性に基づく所定の挟圧力をもって挟持された状
態で、回動ボルト46に対して固定されている。
【0040】かくして、係合板60が、回動ボルト46
の、操作孔35の、蓋体14に対して垂直な方向に延び
る中心軸37回りの回動に伴って、その上面において、
回動ボルト取付部32の下面に対して摺動せしめられつ
つ、該中心軸37回りに回動せしめられるようになって
いるのであり、また、該係合板60に対して連結板62
にて連結される閉塞板58が、回動ボルト46の、操作
孔35の中心軸37回りの回動に伴って、前記受枠12
の凹所26内を、該中心軸37回りに、該係合板60と
一体回動させられるようになっているのである。そし
て、それによって、係合板60が、そのような操作孔3
5の中心軸37回りの回動に応じて、受枠12の係合部
22に対して、係合され、若しくはその係合状態が解除
されるようになっているのであり、また、閉塞板58
が、操作孔35の中心軸37回りの回動に伴って、バー
ル孔24aの下側開口部を開閉せしめるようになってい
るのである。このことから明らかなように、本具体例で
は、係合部材、閉塞部材、連結部材、及び回動部材が、
係合板60、閉塞板58、連結板62、及び回動ボルト
46にて構成されていると共に、それら各部材の回動軸
たる第一、第二、及び第三の回動軸が、操作孔35の中
心軸37にて構成されているのである。
【0041】而して、上述の如き構成とされたマンホー
ル蓋装置10にあっては、有利には、以下の如き手順に
従って開蓋操作が行なわれることとなる。
【0042】すなわち、先ず、図19に示される如く、
蓋体14の操作孔35の上方に位置せしめられたキャッ
プ44の凹凸部54に対応した、三角凹部とそれを取り
囲む凸部及びリング凹部とが形成されてなる形状の凹凸
部72を備えた鍵部材74を用い、この鍵部材74を、
凹凸部72において、キャップ44の凹凸部54に対応
させて配置した状態で、左回り(図19中、矢印方向)
に回転させる。それによって、キャップ44の、前記操
作孔35の上側段付孔36に対する螺合を弛めて、該キ
ャップ44を該操作孔35内から取り外す。
【0043】次に、図20に示されるように、回動ボル
ト46の係止面56に対応する、段付形状の係止部76
が先端部に設けられてなる操作部材78を用い、この操
作部材78を、係止部76において、回動ボルト46の
係止面56に係止させて配置した状態で、右回り(図2
0中、矢印方向)に回動させる。それによって、回動ボ
ルト46を操作孔35の中心軸37回りの同一方向に回
動させ、以て回動金具64の係合板60と閉塞板58と
を、図21に示される如く、該中心軸37回りの右回り
の方向に一体回動させて、受枠12の係合部22に対す
る係合板60の係合を解除すると共に、バール孔24a
の下側開口部を、閉塞板58による覆蓋から開放する。
【0044】その後、従来と同様にして、バール孔24
a内に、開蓋用バール(図示せず)の先端部を挿通し、
梃の要領で開蓋用バールを操作して、それら蓋体14と
受枠12との縁切りを行なうことにより、蓋体14の受
枠12に対する嵌合を解消せしめる。そして、蓋体14
を、それに設けられた前記蝶番機構の蝶番回りに回動さ
せて、受枠12の内孔、即ちマンホールの開口部を開蓋
するのである。
【0045】このように、本具体例に係るマンホール蓋
装置10にあっては、蓋体14に設けられた三つのバー
ル孔24a,24b,24cのうち、二つのバール孔2
4b,24cが、該蓋体14の裏側に設けられた袋金具
25にて、下側開口部が閉塞せしめられていると共に、
残りの一つのバール孔24aが、回動金具64の閉塞板
58にて、開閉可能に閉塞せしめられるようになってい
るところから、土砂や雨水等が、各バール孔24を通じ
てマンホール内に流入したり、それら各バール孔24か
らマンホール内の臭気が発散したりするようなことが効
果的に防止され得るのである。
【0046】また、かかるマンホール蓋装置10におい
ては、閉塞板58が、蓋体14に設けられた操作孔35
の、該蓋体14に対して垂直な方向に延びる中心軸37
回りに回動せしめられることによって、バール孔24a
が開閉せしめられるようになっているところから、蓋体
14に対して平行な方向に延びる回動軸回りに回動可能
に設けられた閉塞部材にて、バール孔が閉塞せしめられ
る従来装置とは異なって、閉塞板58上に堆積した土砂
や雨水等の自重により、閉塞板58が回動せしめられる
ようなことが、閉塞板58の重量を何等増大せしめるこ
となく、完全に皆無ならしめられ得、それによって、バ
ール孔24aが、従来装置に設けられる閉塞部材よりも
軽量の閉塞板58にて、より確実に閉塞せしめられ得る
こととなるのである。
【0047】さらに、かかるマンホール蓋装置にあって
は、閉塞板58が蓋体14の裏側に配設され、蓋体14
の操作孔35を通じて回動操作されることによって、バ
ール孔24aに対する開閉が行なわれるようになってい
ることから、操作者の意図に応じて、バール孔24aの
開閉が任意に行なわれ得るのであり、それによって、バ
ール孔24a内に開蓋用バールの先端部を挿通して蓋体
14と受枠12との縁切り操作を行なう際に、閉塞板5
8が邪魔になるようなことがなく、かかる縁切り操作
が、良好な操作性をもって円滑に行なわれ得るのであ
る。
【0048】従って、本具体例に係るマンホール蓋装置
10にあっては、開蓋用バールによる蓋体14と受枠1
2との縁切り操作の操作性を損なうことなく、バール孔
24aを通じてのマンホール内への土砂や雨水等の流入
やマンホール内部の臭気の発散がより確実に防止され得
るのであり、しかも、バール孔24aを閉塞する閉塞板
58の設置に伴う蓋体14の重量の増大が可及的に抑制
され得て、蓋体14、ひいてはマンホール蓋装置10自
体の取扱性も効果的に確保され得ることとなるのであ
る。
【0049】また、かかるマンホール蓋装置10におい
ては、蓋体14の裏側に、係合板60が、前記操作孔3
5の中心軸37回りに回動可能に設けられる一方、受枠
12の内側に該係合板60に係合可能な係合部22が形
成され、該係合板60が、該中心軸37回りの回動に伴
って、係合部22に対して係合され、若しくはその係合
が解除されるようになっていることから、かかる係合板
60の係合部22に対する係合状態下において、蓋体1
4の開操作が阻止せしめられ得て、例えば、マンホール
の内圧の上昇等による蓋体14の浮上が有効に阻止され
得るのであり、また、係合板60が、蓋体14に平行な
回動軸回りに回動せしめられる場合とは異なって、係合
板60上に堆積した土砂や雨水等の自重により、係合板
60が無用に回動して、前記係合状態が解除されるよう
なことが効果的に防止され得、以て係合板60の係合部
22に対する係合状態、ひいては蓋体14の開操作の阻
止状態が、極めて良好に維持され得るのである。
【0050】さらに、かかるマンホール蓋装置10にあ
っては、前記閉塞板58と前記係合板60とが、連結板
62にて連結されて、それら三つの金属板58,60,
62が一体的に組み付けられてなる回動金具64として
構成され、かかる回動金具64が、操作孔35内に配置
された回動ボルト46における、該操作孔35の中心軸
37回りの回動に伴って、該中心軸37回りに回動せし
められるようになっていることから、回動ボルト46を
該中心軸37回りに回動させる一操作を行なうだけで、
バール孔24aが閉塞板58にて閉塞せしめられ得ると
共に、係合板60が前記係合部22に係合せしめられ得
るのであり、また、かかる回動位置から、回動ボルト4
6を操作孔35の中心軸37回りに上記とは反対側方向
に回動させる別の一操作を行なうことによって、バール
孔24aが開放せしめられ得ると共に、係合板60の係
合部22への係合が解除され得るのである。
【0051】それ故、かかるマンホール蓋装置10にお
いては、回動ボルト46に対する左右方向の何れか一回
動操作を行なうだけで、バール孔24aを通じてのマン
ホール内への土砂や雨水等の流入やマンホール内部の臭
気の発散が確実に防止され得ると同時に、蓋体14の開
操作が良好に阻止され得る、良好な閉蓋状態や、開蓋用
バールの先端部がバール孔24a内に挿通され得ると共
に、蓋体14の開操作が許容され得る、開蓋操作を可能
となす状態が、択一的に、且つ確実に得られるのであ
り、以て優れた操作性と使用性が極めて効果的に発揮さ
れ得ることとなるのである。
【0052】また、かかるマンホール蓋装置10にあっ
ては、バール孔24aの下方に、縁部突起28の土砂受
部30が、該バール孔24aのマンホール内への連通状
態を遮るように設けられていることから、バール孔24
aを閉塞板58による閉塞から開放せしめた際にも、該
バール孔24aからマンホール内に、土砂等が流入する
ことが、効果的に阻止され得るのである。
【0053】さらに、本具体例に係るマンホール蓋装置
10にあっては、前記回動ボルト46の頭部に、その軸
方向に沿って延びる係止面56が設けられており、かか
る係止面56に対応する係止部76を有する操作部材7
8を用いることによって、回動ボルト46が、前記操作
孔35の中心軸37回りに容易に回動せしめられるよう
になっていることから、そのような特別な操作部材78
を用いない限り、閉塞板58と係合板60とを一体回動
させて、蓋体14の開操作が許容され得る、開蓋操作を
可能となす状態を得ることが困難とされ得、それによっ
て、特別な操作部材78を有していない部外者によって
開蓋せしめられるようなことが、極めて有効に防止され
得るのである。
【0054】更にまた、かかるマンホール蓋装置10に
おいては、回動ボルト46が操作孔35の下方に位置せ
しめられる一方、その上方に、該操作孔35の上側開口
部を閉塞するキャップ44が着脱可能に取り付けられて
いるところから、回動ボルト46の前記係止面56が、
蓋体14の表面に露呈せしめられることがなく、それに
よって、該回動ボルト46の係止面56の損傷が効果的
に阻止され得ると共に、操作孔35内に土砂等が流入し
て、該操作孔35の内周面と回動ボルト46の外周面と
の隙間に土砂が噛み込んだり、操作孔35の内部が土砂
等によって詰まってしまうことが有利に回避され得るの
であり、それらの結果として、回動ボルト46の回動操
作、ひいては開蓋操作における操作性が良好に確保され
得ることとなるのである。
【0055】また、かかるマンホール蓋装置10にあっ
ては、キャップ44が、操作孔35の開口周縁部に螺合
せしめられて、取り付けられていると共に、蓋体14表
面に露呈せしめられる前記キャップ44の底壁部50
に、特別な形状の凹凸部54が設けられており、そのよ
うな凹凸部54に対応する形状の凹凸部72を有する鍵
部材74を用いて、キャップ44を回転操作することに
より、キャップ44が、操作孔35から取り外されるよ
うになっているところから、かかる特別な鍵部材74を
有していない部外者によって、開蓋操作が行なわれるこ
とが、より有効に阻止され得るのである。
【0056】しかも、本具体例に係るマンホール蓋装置
10においては、閉塞板58が、バール孔24aの開口
面積よりも大きな面積をもって構成されていると共に、
閉塞板58によるバール孔24aの閉塞状態下で、閉塞
板58の先端部が、受枠12に設けられた切込溝16内
に突入位置せしめられるようになっているところから、
バール孔24aが、閉塞板58にて、隙間なく、完全に
閉塞せしめられ得るのであり、それによって、バール孔
24a内に、例えばドライバー等を挿通し、閉塞板58
を直接に回動させることも有利に防止され得、以て前記
鍵部材74や操作部材78等を有しない部外者等により
開蓋操作が行なわれることが、更に一層効果的に阻止さ
れ得るのである。
【0057】ところで、前記具体例では、蓋体14に設
けられた三つのバール孔24のうち、一つのバール孔2
4aのみが、閉塞板58にて開閉可能に閉塞され得るよ
うに構成されていたが、三つのバール孔24のそれぞれ
に対応して、三つの閉塞板58を各々設けて、三つのバ
ール孔24の全べてを、かかる閉塞板58にて開閉可能
に閉塞し得るように構成しても良い。なお、その場合に
は、各バール孔24に対応して設けられた閉塞板58
が、互いに独立して回動せしめられるように構成するこ
とも可能であるが、それら三つの閉塞板58が一体回動
せしめられるように為す一体回動機構を設けることが望
ましい。
【0058】すなわち、例えば、図22に示される如
く、三対の係合ピン82が周方向に等間隔をおいて立設
せしめられてなるクランクホイール80を、蓋体14の
裏側に対して、該蓋体14の中心軸37回りに回転可能
に配設する一方、各バール孔24に対応して設けられた
係合板60の裏面にリンク84をそれぞれ取り付け、そ
して、それら各リンク84の先端を、三対の係合ピン8
2において、それぞれ対を為す係合ピン82,82の間
に挿通位置せしめる。かくして、図示しない前記挿
35内に位置せしめられた回動ボルト46の回動に伴っ
て、バール孔24aに対応して設けられた係合板60を
回動させると同時に、各バール孔24に対応して設けら
れた各係合板60及び各閉塞板58を、同一の回動方向
に一体回動させるように為すのである。これによって、
蓋体14に設けられた三つのバール孔24の全べてが、
一操作で、各閉塞板58にて閉塞せしめられ得るのであ
り、以てそれら三つのバール孔24の閉塞操作、ひいて
はマンホール蓋装置10の開蓋操作が効率的に行なわれ
得ることとなるのである。
【0059】なお、前記具体例及び図22に示される具
体例では、蓋体14に対してバール孔24が三つ設けら
れていたが、かかるバール孔24の配設個数は、特にこ
れに限定されるものでないことは、勿論である。
【0060】また、そのようなバール孔や前記閉塞部
材、係合部材、連結部材、及び回動部材の形状も、前記
具体例に示される如きものに、決して限定されるもので
ない。
【0061】さらに、回動部材の回動構造や閉塞部材及
び係合部材に対する連結構造も、前記具体例に示される
如きものに、何等限定されるものでないことは、言うま
でもないところである。なお、本発明においては、かか
る係合部材や回動部材は、何等必須のものではない。
【0062】更にまた、回動部材たる回動ボルト46に
設けられる係止面56の形状や、キャップ部材たるキャ
ップ44に形成される凹凸部54の形状も、前記具体例
に示されるものに何等限定されるものではない。
【0063】また、前記具体例では、蓋体14が、受枠
12に対して、蝶番機構を介して取り付けられていた
が、そのような蝶番機構を設けることなく、蓋体14
が、受枠12に対して、取外し可能に取り付けられてい
ても、何等差し支えない。
【0064】さらに、前記具体例では、受枠12が略段
付円柱形状を、また蓋体14が円板形状を、それぞれ有
して構成されていたが、それら受枠12や蓋体14を、
矩形形状をもって構成することも、勿論可能である。
【0065】加えて、前記具体例では、受枠に対して一
つの蓋体が嵌合せしめられて、マンホールの開口部が閉
塞せしめられるマンホール蓋装置に対して、本発明を適
用したものの具体例を示したが、本発明が、複数の蓋体
を有してなるマンホール蓋装置に対しても、有利に適用
され得るものであることは、勿論である。
【0066】以上、本発明の具体的な構成について詳述
してきたが、本発明が、上記の記載によって、何等の制
約をも受けるものでないことは、言うまでもないところ
である。また、本発明には、上記の具体例の他にも、本
発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者に知識に
基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得るもので
あることが、理解されるべきである。
【0067】
【発明の効果】上述の説明からも明らかなように、本発
明に従うマンホール蓋装置にあっては、バール部材によ
る蓋体と受枠との縁切り操作の操作性を損なうことな
く、該バール孔を通じてのマンホール内への土砂や雨水
等の流入やマンホール内部の臭気の発散がより確実に防
止され得るのであり、しかも、バール孔を閉塞する閉塞
部材の設置に伴う蓋体の重量の増大が可及的に抑制され
得て、蓋体の取扱性も効果的に確保され得ることとなる
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うマンホール蓋装置の一例を示す上
面説明図である。
【図2】図1に示されたマンホール蓋装置の下面説明図
である。
【図3】図1に示されたマンホール蓋装置を構成する受
枠の要部拡大縦断面説明図である。
【図4】図1に示されたマンホール蓋装置を構成する蓋
体の要部拡大上面説明図である。
【図5】図1に示されたマンホール蓋装置を構成する蓋
体の要部拡大下面説明図である。
【図6】図4におけるVI−VI断面の要部拡大端面説明図
である。
【図7】図4における VII−VII 断面の要部拡大端面説
明図である。
【図8】図1における要部拡大説明図である。
【図9】図2における要部拡大説明図である。
【図10】図8におけるX−X断面の要部拡大端面説明
図である。
【図11】図8におけるXI−XI断面の要部拡大端面説明
図である。
【図12】図1に示されたマンホール蓋装置の蓋体に取
り付けられるキャップ部材の縦断面説明図である。
【図13】図12におけるXIII矢視説明図である。
【図14】図1に示されたマンホール蓋装置の蓋体に取
り付けられる回動部材の正面説明図である。
【図15】図14におけるXV矢視説明図である。
【図16】図1に示されたマンホール蓋装置の蓋体に取
り付けられる閉塞部材と係合部材と連結部材とが一体化
された構成部材の正面説明図である。
【図17】図16におけるXVII矢視説明図である。
【図18】図16におけるXVIII 矢視説明図である。
【図19】図1に示されたマンホール蓋装置を開蓋する
際の作業工程の一例を示す説明図であって、鍵部材を用
いてキャップ部材を蓋体から取り外している状態を示
す。
【図20】図1に示されたマンホール蓋装置を開蓋する
際の作業工程の別の例を示す説明図であって、操作部材
を用いて回動部材を回動操作している状態を示す。
【図21】図1に示されたマンホール蓋装置を開蓋する
際の作業工程の更に別の例を示す説明図であって、バー
ル孔が閉塞部材による覆蓋から開放されると共に、係合
部材の係合部に対する係合が解除せしめられた状態を示
す。
【図22】本発明に従うマンホール蓋装置の別の例を示
す図2に対応する図である。
【符号の説明】
10 マンホール蓋装置 12 受枠 14 蓋体 22 係合部 24 バール孔 35 操作孔 37 中心軸 44 キャップ 46 回動ボルト 54 凹凸部 56 係止面 58 閉塞板 60 係合板 62 連結板 74 鍵部材 78 操作部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−331686(JP,A) 特開 平6−158673(JP,A) 実開 平2−26643(JP,U) 特公 昭37−17861(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 29/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マンホールの開口部の周りに設置される
    受枠と、該受枠に嵌合せしめられて、該マンホールの開
    口部を開閉可能に閉塞する蓋体とを有すると共に、該蓋
    体の外周縁部に、該蓋体を貫通して設けられ、それら蓋
    体と受枠との縁切りを行なって、該蓋体の該受枠に対す
    る嵌合を解消せしめるバール部材の先端部が挿通される
    バール孔を備えたマンホール蓋装置において、 前記蓋体の裏側に、該蓋体に垂直な方向の第一の回動軸
    回りに回動可能に支持された閉塞部材を配設すると共
    に、該蓋体を貫通する操作孔を設けて、該操作孔を通じ
    ての該蓋体の表面側からの操作により、該閉塞部材を該
    第一の回動軸回りに回動させることによって、前記蓋体
    のバール孔が該閉塞部材にて閉塞せしめられるように構
    する一方、前記蓋体の裏側に、該蓋体に垂直な方向の
    第二の回動軸回りに回動可能に支持された係合部材を設
    け、且つ前記受枠の内側に、該係合部材が係合可能な係
    合部を設け、更に、該係合部材と前記閉塞部材とを、連
    結部材にて、前記第一及び第二の回動軸回りに一体回動
    可能に連結すると共に、前記操作孔内に、該蓋体に対し
    て垂直な方向の第三の回動軸回りに回動可能な回動部材
    を配置して、該蓋体の表面側からの操作により、該回動
    部材を該第三の回動軸回りに回動させることによって、
    該閉塞部材と係合部材とが、前記バール孔を閉塞せしめ
    る方向と前記係合部に係合せしめられる方向とに一体回
    動させられるように構成したことを特徴とするマンホー
    ル蓋装置。
  2. 【請求項2】 前記回動部材における、前記蓋体の表面
    側に露呈せしめられる部位に、前記第三の回動軸に沿っ
    て延びる係止面を設け、該係止面に対応する形状の係止
    部を備えた操作部材による該回動部材の回転操作によっ
    て、該回動部材が前記第三の回動軸回りに回動せしめら
    れるように構成したことを特徴とする請求項に記載の
    マンホール蓋装置。
  3. 【請求項3】 前記回動部材が、前記操作孔内の下方に
    配置される一方、その上方に、該操作孔を覆蓋するキャ
    ップ部材が、該操作孔の開口周縁部に螺合せしめられて
    着脱可能に取り付けられ、更に、該キャップ部材の上面
    に凹凸部が設けられて、該凹凸部に対応する形状の凹凸
    部を備えた鍵部材による該キャップ部材の回動操作によ
    り、該操作孔が該キャップ部材にて開閉可能に覆蓋され
    得るように構成されていることを特徴とする請求項
    は請求項に記載のマンホール蓋装置。
  4. 【請求項4】 前記バール孔が、前記蓋体に対して複数
    設けられると共に、それら複数のバール孔をそれぞれ閉
    塞せしめる前記閉塞部材が、該複数のバール孔に各々対
    応して複数設けられ、更に、該蓋体に対して、それに垂
    直な方向の回転軸回りに回転可能に支持されたクランク
    部材が設けられる一方、該クランク部材と前記複数の閉
    塞部材のそれぞれとを連結して、該クランク部材の該回
    転軸回りの回転に伴って各閉塞部材を前記第一の回動軸
    回りに一体回動させるリンク部材が設けられて、該複数
    の閉塞部材が、該複数のバール孔をそれぞれ閉塞せしめ
    られる方向に一体回動させられるようになっていること
    を特徴とする請求項1乃至請求項の何れかに記載のマ
    ンホール蓋装置。
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