JPH111312A - 球状炭素材複合体及びその製造方法 - Google Patents

球状炭素材複合体及びその製造方法

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JPH111312A
JPH111312A JP9152214A JP15221497A JPH111312A JP H111312 A JPH111312 A JP H111312A JP 9152214 A JP9152214 A JP 9152214A JP 15221497 A JP15221497 A JP 15221497A JP H111312 A JPH111312 A JP H111312A
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carbon material
spherical carbon
composite
solvent
material composite
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JP9152214A
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English (en)
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Kazutoshi Haraguchi
和敏 原口
Mieko Koiso
美枝子 小磯
Rinmei Ou
林明 王
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Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明が解決しようとする課題は、マイクロ
メ−タ−またはそれ以下の大きさの粒径、具体的には2
0nm〜30μmの範囲に平均粒径を有し、粒径分布が
制御された球状炭素材を均質分散してなる球状炭素材複
合体及びその製造方法を提供することにある。 【解決手段】 次の工程、フェノ−ル樹脂とセルロ−
ス誘導体と溶媒とを含む均質混合液を調製する、該均
質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセルロ−
ス誘導体の相分離を生じさせる、フェノ−ル樹脂を硬
化させ、フェノール樹脂複合体を得る、フェノール樹
脂複合体を不活性ガス雰囲気下または真空雰囲気下で焼
成する、からなる球状炭素材複合体の製造方法と、該製
造方法により得られる平均粒径が20nm〜30μm、
好ましくは粒径分布の標準偏差が0.5以下であること
を特徴とする球状炭素材複合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は球状炭素材複合体お
よびその製造方法に関する。本発明により得られる球状
炭素材を含有する複合体は、成形材料、塗料、膜材料、
電子・電気材料、画像用材料などとして各種工業分野で
用いられる。
【0002】
【従来の技術】炭素材は、その基本的な熱特性、機械特
性、化学特性や電気特性等における優れた特徴を生かし
て、現在では成形材料、摺動材料、高温材料、導電材
料、電磁遮蔽材料、画像形成材料、塗膜材料を始めとし
て、電子・電気、電池、化学工業、原子力、医療、バイ
オなどの幅広い産業分野で使用されている。近年、炭素
材をより有効に利用するために、その形状や結晶性をよ
り高度に制御した炭素材を調製して用いることが検討さ
れている。
【0003】例えば曲状(例えば、M.Furukawa、T.Ito
h、強化プラスチック、34巻、89頁)や、コイル状(例
えば、S. Motojima, Y. Itoh, S. Asakur, H.Iwanaga、J
ournalof Materials Science、30巻、5059頁、1995年)
や、リボン状(例えば、H. Murayama、T. Maeda, Natur
e,345巻,791頁、1990年)等の繊維状炭素材があり、
また球状炭素材においても、フラ−レンのようなナノメ
−タ−オ−ダ−の微小な球状炭素材や、ピッチ原料のメ
ソカ−ボンマイクロビ−ズ(例えば、本田英昌、山田泰
弘、石油学会誌、第16巻、第5号、392頁、1973年)、オ
レフィン樹脂とポリ塩化ビニルの混合物を原料とする球
状炭素材(例えば、M. Inagaki, K. Kuroda, N. Inoue,
M. Sakai、 Carbon,l22巻,No.6,617頁、1984年)、
フェノ−ル樹脂原料の球状炭素材(例えば、鐘紡株式会
社製ベルパ−ルRC)のようなマイクロメ−タ−オ−ダ
−の粒径を有する炭素材が報告されている。
【0004】かかる種々の炭素材は各々の用途に応じ
て、結晶性や形状の異なるものが各種製造され、単独で
用いられるほか、使用目的に応じてそれらの炭素材をバ
インダ−等で結合したり、成形したりして得られる複合
体の形で用いられる場合が多い。複合体に成形するため
の結合材としては、有機樹脂、無機セラミック、炭素等
が一般的に用いられるが、特に炭素を結合材として用い
た炭素材/炭素複合体は炭素材の特徴を強く生かせる特
徴を有している。
【0005】具体的には、耐熱性のほか強度、弾性率等
の力学物性に優れた特性を有する炭素繊維強化炭素複合
体(いわゆるC/Cコンポジット)や、耐熱性および断
熱性に優れた特性を有する繊維状炭素または球状炭素/
炭素複合体からなる断熱材料などとして用いられてい
る。そのほか、炭素材含有の複合体としては、炭素及び
/または有機樹脂や無機セラミックを結合材として、炭
素材の電気的、磁気的特性や化学的特性を利用する目的
で、フィルム状、板状、円筒状、大きな粒状、塗膜状等
に加工された複合体が調製され用いられている。
【0006】かかる炭素材を種々の結合材で結合させた
複合体では、使用目的に応じて複合体の形状や密度を制
御することのほか、特に微小な繊維状炭素材や球状炭素
材を如何に有効に複合体中に充填、配列するかが重要で
ある。繊維状炭素材の場合は充填の均一性や配向性が、
球状炭素材の場合は充填の均一性や緻密性が特に重要な
因子となる。
【0007】これまで、球状炭素材を含有する球状炭素
材複合体の調製においては、予め調製された球状炭素材
を樹脂と混練することにより、樹脂マトリックス中に球
状炭素材を分散させた複合体(樹脂結合材)とする方法
や、予め調製された球状炭素材を炭素化可能なピッチや
フェノ−ル樹脂と混練して複合化し、その後、焼成して
球状炭素材複合体(炭素結合材)とする方法などが一般
的に知られている。
【0008】これらの方法では、予め調製された球状炭
素材を用いて結合材やマトリックス材と力学的に混練
し、その中に分散させるために、その過程で不均一な凝
集や分散不良が生じやすい。即ち、球状炭素材の粒径が
小さいほど、また球状炭素材の充填量が多いほど、球状
炭素材は混練時に分散不良や凝集を生じやすく、結果と
して不均一な材料になり易い傾向を有しており、如何に
より均質な球状炭素材の分散を達成するかが大きな課題
となっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、マイクロメ−タ−またはそれ以下の大きさ
の粒径、具体的には20nm〜30μmの範囲に平均粒
径を有し、粒径分布が制御された球状炭素材を均質分散
してなる球状炭素材複合体及びその製造方法を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ナノメ−
タ−からミクロンオ−ダ−の範囲の大きさで、粒径およ
び粒径分布が制御された球状炭素材を良好な分散状態で
含有した球状炭素材複合体を得るべく鋭意研究に取り組
んだ結果、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体を含む均
質混合液から溶媒を殆ど除いた後の固相での相分離挙動
を活用し、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体を含む複
合体を得、更にフェノ−ル樹脂の硬化とその後の焼成等
の工程を用いることで、粒径および/または粒径分布の
制御された球状炭素材が良好な分散状態で含有された球
状炭素材複合体を得ることが出来ることを見いだし本発
明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明は、 (1)下記の工程からなる球状炭素材複合体の製造方
法、 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
質混合液を調製する。 該均質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセ
ルロ−ス誘導体の相分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させ、フェノール樹脂複合体を
得る。 フェノール樹脂複合体を不活性ガス雰囲気下または真
空雰囲気下で焼成する。
【0012】(2)溶媒が非水系溶剤であることを特徴
とする(1)に記載の球状炭素材複合体の製造方法、 (3)溶媒が60%以上の非水系溶剤と40%未満の水
から成る混合溶剤であることを特徴とする(1)に記載
の球状炭素材複合体の製造方法、 (4)セルロ−ス誘導体/(セルロ−ス誘導体+フェノ
−ル樹脂)の割合が0.05〜0.95であることを特
徴とする上記の(1)〜(3)のいずれか一つに記載の
球状炭素材複合体の製造方法、
【0013】(5)フェノ−ル樹脂がメタノ−ルに可溶
な、レゾ−ル型またはノボラック型フェノ−ル樹脂であ
ることを特徴とする上記の(1)〜(4)のいずれか一
つに記載の球状炭素材複合体の製造方法、 (6)セルロ−ス誘導体が非水系溶剤に可溶または均質
懸濁可能な、セルロ−スエ−テル又はセルロ−スエステ
ルの単独又は混合物であることを特徴とする(1)〜
(4)に記載の球状炭素材複合体の製造方法、 (7)セルロ−スエ−テルがエチルセルロ−スであっ
て、エトキシル含有率が44〜50%であることを特徴
とする(6)に記載の球状炭素材複合体の製造方法、
【0014】(8)セルロ−スエステルが酢酸セルロ−
スであって、酢化度が43〜60.8%であることを特
徴とする(6)に記載の球状炭素材複合体の製造方法、 (9)上記の(1)〜(8)のいずれか一つに記載の製
造方法で得られた球状炭素材複合体に、更に表面コ−ト
剤を含浸または塗布することを特徴とする球状炭素材複
合体の製造方法、
【0015】(10)焼成を500℃〜3000℃の範
囲の温度で行うことを特徴とする、上記の(1)〜
(9)のいずれか一つに記載の球状炭素材複合材の製造
方法、 (11)平均粒径が20nm〜30μmの範囲の球状炭
素材を含有することを特徴とする上記の(1)〜(1
0)のいずれか一つに記載の製造方法により得られる球
状炭素材複合体、及び、 (12)粒径分布の標準偏差が0.5以下である球状炭
素材を含有することを特徴とする、(11)に記載の球
状炭素材複合体を含むものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明で用いるフェノ−ル樹脂と
しては、使用するセルロ−ス誘導体と共通の溶剤に可溶
なもので、且つ熱により硬化し、更に500℃以上の温
度で焼成することにより炭素化するものが用いられる。
具体的には、フェノ−ル、ナフト−ル、ビスフェノ−ル
A等の一価のフェノ−ル性化合物またはレゾルシン、キ
シレノ−ル等の二価のフェノ−ル性化合物、又はピロガ
ロ−ル、ヒドロキシヒドロキノン等の三価のフェノ−ル
性化合物、及びこれらフェノ−ル性化合物のアルキル、
カルボキシル、ハロゲン、アミン等の誘導体の単独又は
2種以上の混合物からなるフェノ−ル系化合物と、ホル
ムアルデヒド、アセトアルデヒド等の脂肪族アルデヒド
あるいはベンズアルデヒド、フルフラ−ル等の芳香族ア
ルデヒドのアルデヒド化合物とを所定のモル比に配合
し、塩酸、硫酸、しゅう酸、燐酸等の酸性触媒下あるい
は水酸化ナトリウム、アンモニア、アミン等のアルカリ
性触媒下で反応して得られるレゾ−ル型あるはノボラッ
ク型の公知のフェノ−ル樹脂である。
【0017】ノボラック型フェノ−ル樹脂の場合は一般
にはヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤を添加して用
いられる。また上記フェノ−ル樹脂を主成分として有す
る熱硬化性樹脂を用いることも可能である。以上のフェ
ノ−ル樹脂の内、特に水以外の非水系溶剤に溶解するす
るもの、もしくは40%未満の水と非水系溶剤からなる
混合溶剤に溶解するものが用いられ、特にメタノ−ル可
溶のものは好ましく用いられる。
【0018】本発明で用いるセルロ−ス誘導体として
は、セルロ−ス分子に含まれる(セルロ−スの構成単位
であるグルコ−ス残基当たり3個ある)水酸基の一部が
化学反応により置換されたもので、非水系溶剤、または
60%以上の非水系溶剤と40%未満の水からなる混合
溶剤に可溶又は均質懸濁可能なものが用いられる。具体
的には、酢酸セルロ−スなどのセルロ−スエステルや、
エチルセルロ−スなどのセルロ−スエ−テルが挙げら
れ、水酸基の置換度としては、グルコ−ス残基当りの置
換度が0〜3で、上記溶剤に可溶、又は均質懸濁するも
のが用いられる。
【0019】水酸基置換度は、一般にグルコ−ス残基当
たりの置換基の重量パ−セントで表される場合が多く、
本発明において用いられるセルロ−ス誘導体では、例え
ば酢酸セルロ−スの場合は43〜60.8重量%の酢化
度のもの、エチルセルロ−スの場合は44〜50%のエ
トキシル含有率のものが好ましく用いれ、特にフェノ−
ル樹脂と共通の溶剤に可溶、または均質懸濁するものが
好ましく用いられる。
【0020】セルロ−ス誘導体の分子量としては、前記
条件を満たすものであれば種々のものが使用可能であ
り、特に限定されないが、例えば酢酸セルロ−スの場合
は平均重合度100〜400程度のものが好ましく用い
られる。
【0021】本発明で用いる溶媒としては、フェノ−ル
樹脂を溶解させ、且つセルロ−ス誘導体を溶解または均
質懸濁させるものであれば良い。例えばメタノ−ル、エ
タノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、アミルアルコ−
ル、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素、
エチレンジクロライド、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテ−ト、
セオソルブアセテ−ト、エチルエ−テル、セロソルブ、
ブチルセロソルブ、ベンゼン、トルエン、キシレン、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ヂオ
キサンなどの非水系溶剤の単独または混合溶剤が挙げら
れる。
【0022】更に、本発明で用いる溶媒としては、フェ
ノ−ル樹脂を溶解させ、且つセルロ−ス誘導体を溶解ま
たは均質懸濁させるものであれば、水と上記の非水系溶
剤との混合溶剤を用いることも可能であるが、この場合
は該混合溶剤中の水の割合は40%未満、好ましくは2
0%未満が良い。40%以上では本発明の方法による粒
径が制御された球状炭素材複合体を得ることが難しい。
【0023】本発明における球状炭素材複合体の製造に
おいては、以下の工程を経ることが必須である。 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
質混合液を調製する。 該均質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセ
ルロ−ス誘導体の相分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させ、フェノール樹脂複合体を
得る。 フェノール樹脂複合体を不活性ガス雰囲気下または真
空雰囲気下で焼成する。
【0024】均質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル
樹脂とセルロ−ス誘導体の相分離を生じさせるとは、均
質混合液から溶媒を完全に除去した後、相分離を生じさ
せても良いし、溶媒の除去過程で両樹脂の間に相分離を
生じさせても良い。更に、溶媒除去および相分離と平行
してフェノ−ル樹脂の硬化を一部生じさせることも温度
条件等を選べば可能であるが、過度にフェノ−ル樹脂の
硬化を先行させると十分な両樹脂間の相分離が生じず、
粒径及び/又は粒径分布が十分に制御されない場合があ
る。
【0025】本発明の製造方法においては、まずフェノ
−ル樹脂とセルロ−ス誘導体とを含む均質混合液を調製
することが必要である。セルロ−ス誘導体の量は、セル
ロ−ス誘導体/(フェノ−ル樹脂+セルロ−ス誘導体)
の0.05〜0.95であることが好ましい。セルロ−
ス誘導体の量が0.05未満では粒径及び/又は粒径分
布の制御が不十分となる。また0.95以上では得られ
る複合体中の球状炭素材の量が少なすぎる欠点がある。
【0026】また均質混合液中の両樹脂の合計濃度は均
質混合液が調製できれば良く、特に限定されないが、好
ましくは5〜90重量%が用いられる。ここで5重量%
以下では溶剤量が過剰となり混合液からの球状炭素材複
合体の生成効率が悪く、また90重量%以上では溶剤量
が少量のため均質混合液の調製が困難な場合が多い。
【0027】本発明におけるフェノ−ル樹脂とセルロ−
ス誘導体の均質混合液としては、両樹脂が完全に溶媒に
溶解した透明溶液の他、安定した懸濁状態を保つ均質懸
濁液も含まれる。かかる均質混合液の調製方法として
は、両樹脂を別々に、同じ又は異種の溶媒に溶解または
均質懸濁させた後、混合しても良いし、両樹脂を溶媒に
同時に溶解または均質懸濁させても良い。かかる均質混
合液の調製において撹拌したり、加熱したり、溶解促進
剤を添加することなどは有効に用いられる。
【0028】本発明においては、該均質混合液から溶媒
を除去し次いで両樹脂の相分離を生じさせること、もし
くは溶媒の除去と両樹脂の相分離を同時平行的に生じさ
せることが必須である。ここで溶媒除去条件は溶媒の沸
点等によっても変わり、特に限定されないが、例えば0
〜100℃程度の温度で空気や窒素の流通下、もしくは
真空下で行うことができる。
【0029】また、両樹脂の相分離は所定の温度で一定
時間保持することで行える。相分離速度は、例えば保持
温度により変化し、一般に高温であるほど相分離は早く
進む。具体的には0〜150℃程度の温度で保持した場
合、数分以内〜10日程度で相分離が完了する。また相
分離速度は用いる両樹脂の種類、組成、溶剤種、溶媒量
や試料厚み等によっても影響される。
【0030】相分離の進行は、所定の温度での時間経過
毎の試料の断面を走差型電子顕微鏡測定により観察する
ことや、もっと容易には光透過率を測定することによっ
て観察できる。具体的には、例えば溶媒を室温でキャス
トして除去して得られた両樹脂(フェノ−ル樹脂/エチ
ルセルロ−ス=70/30重量比)の均質複合体を一定
温度(例えば50℃)で保持した場合、相分離の進行と
共に、透明性が透明(光透過率=約90%)から不透明
(光透過率=約10%)に変化することで確認できる。
ここでの光透過率はサンプル厚み100μm換算での光
透過率で示している。
【0031】相分離前後の光透過率の変化は、フェノ−
ル樹脂の粒径及び相分離度合いによって異なるが、本発
明における良好な球状炭素材複合体を与える為には、相
分離後の光透過率が相分離前の光透過率より20%以上
低下していることが好ましい。以上の様に、一般には溶
媒除去を行った後、両樹脂の相分離を行わせるが、溶媒
除去と相分離の少なくとも一部を平行して行わせたり、
更に、溶媒除去から両樹脂の相分離そしてフェノ−ル樹
脂の硬化反応までを連続して、又は同時平行的に行なう
ことも、セルロ−ス誘導体との相分離によるフェノ−ル
樹脂の球状化をへて目的とする球状炭素材複合体が調製
される限り有効に用いられる。
【0032】但し、溶媒が多く含まれている時点で高温
での処理をする場合は、気泡が含まれたり、粒径や粒径
分布の制御が十分で無くなる場合がある。従って、より
粒径のそろった球状炭素材を含有する複合体を調製する
ためには、例えば相分離開始時の溶媒含有量が少ないこ
と、保持する温度がサンプル全体で均一であることなど
が有効である。粒径の制御には、相分離の温度や時間の
他、フェノ−ル樹脂、セルロ−ス誘導体の種類や量、溶
剤の種類や量を変えることが有効である。例えば、相分
離の温度を高くすると得られる最終的に得られる複合体
中の球状炭素材の粒径は大きくなり、セルロ−ス誘導体
/(セルロ−ス誘導体+フェノ−ル樹脂)の割合を大き
くすると得られる複合体中の球状炭素材の粒径は小さく
なる。
【0033】一方、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体
との相分離を完了させること無く、相分離途中で中止し
て次の工程に移ることも有効に用いられる。この部分的
な相分離によりフェノ−ル樹脂の一部が相分離して球状
粒子となり、残りはかかる球状粒子の間に結合材として
存在することとなる。従って焼成後、球状炭素材の周り
に、セルロ−ス誘導体由来の炭素質バインダ−と、相分
離しなかったフェノ−ル樹脂由来の炭素質バインダ−と
が存在することとなり、球状炭素材がより強固に結合さ
れた球状炭素材複合体が得られることとなる。
【0034】また、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体
の相分離を部分的に行った場合は、表面積が大きい球状
炭素材複合体が得られる場合が多い。これは相分離でき
なかったセルロ−ス誘導体がフェノ−ル樹脂中に分子状
に近い形で分散しており、引き続く焼成によりフェノ−
ル樹脂が炭素化する際、含まれたセルロ−ス誘導体が減
量することにより多孔質の球状炭素複合体が得られるた
めと考えられる。
【0035】一方、フェノ−ル樹脂のみでセルロ−ス誘
導体を含まない場合は、なんら目的とする球状炭素材複
合体は得られない。また、例え、両樹脂を所定量含んだ
均質混合液(例えば両樹脂の合計濃度が30重量%の均
質溶液)を調製した場合でも溶剤を除去しないで、密閉
系でそのまま保持した場合はなんら相分離等の変化は生
じず、更に該均質混合液に水を添加していきフェノ−ル
樹脂を析出させた後、硬化、焼成しても、本発明におけ
るような球状炭素材複合体は得られない。
【0036】本発明においてフェノ−ル樹脂の硬化反応
は、通常、加熱により行われ、具体的には100〜50
0℃の温度で大気中、又は不活性ガス雰囲気中で保持す
ることで行われる。また、かかる加熱による硬化と共
に、または加熱硬化後に、セルロ−ス誘導体の部分的な
除去を行うことは、炭素質バインダ−の量を制御(減
少)する場合には有効である。例えばフェノ−ル樹脂の
加熱硬化後にセルロ−ス誘導体を溶解し、且つフェノ−
ル樹脂硬化物を溶解しない溶剤(抽出剤)を用いて、一
部のセルロ−ス誘導体を抽出除去したり、200〜50
0℃の範囲の温度で加熱することにより、セルロ−ス誘
導体の一部が熱分解する加熱条件を用いる方法などが利
用できる。
【0037】本発明の不活性ガス雰囲気下または真空雰
囲気下での焼成は、500〜3000℃の温度に加熱し
て行われる。例えば、窒素ガス雰囲気下、昇温速度=1
0℃/分で、1000℃まで加熱し、1000℃で1時
間保持し、以後冷却するといった条件で行える。最高加
熱温度は目的とする球状炭素材複合体の特性に合わせて
選択することができる。
【0038】また本発明は、上記の焼成後、球状炭素材
複合体に必要に応じて有機系、無機系、炭素系の物質に
よる表面コ−トを対応する原料の含浸または塗布により
行うことが含まれる。更に本発明には、特に無機系や炭
素系での表面コ−トにおける焼成を球状炭素材複合体の
焼成と同時に行うことも含まれる。
【0039】本発明で用いる表面コ−ト剤は、球状炭素
材複合体において、球状炭素材の結合、球状炭素材の表
面処理、球状炭素材複合体の表面コ−トのいずれか又は
この内の複数の役割を果たすために用いられる。即ち、
球状炭素材複合体の結合材として、より強固に球状炭素
材を結合させたり、球状炭素材の表面を薄くコ−トして
異なる表面特性を持たせるようにしたり、もしくは球状
炭素材複合体自体の外形を整えたり、表面特性を変えた
りする目的で用いられる。
【0040】具体的には、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹
脂、エラストマ−等の有機樹脂の溶液または融液を含浸
または塗布し必要に応じて熱処理を行うこと、Si,T
i,Al等の金属アルコキシドを含浸または塗布しゾル
-ゲル反応をへて対応する金属酸化物をコ−トするこ
と、また炭素化可能な熱硬化性樹脂やピッチなどを含浸
または塗布した後、熱硬化させ、次いで焼成すること等
が挙げられる。また本発明における表面コ−トにおいて
高温での焼成が必要な場合は、球状炭素材の焼成前に含
浸または塗布を実施し、焼成を球状炭素材複合体調製の
ための焼成と同時に行うことも可能である。
【0041】本発明の球状炭素材複合体は、平均粒径が
20nm〜100μm、好ましくは20nm〜30μ
m、更に好ましくは20nm〜10μmの範囲に有り、
粒径分布の標準偏差が0.5以下、好ましくは0.3以
下、更に好ましくは0.2以下に制御された、非晶質ま
たは低結晶性の球状炭素材を、分散不良や不均一凝集等
のない良好な分散状態で含むものである。このように形
状が高度に制御された球状炭素材複合体は、成形材料、
塗料、膜材料、電子・電気材料、画像用材料などとして
各種工業分野で有用である。
【0042】
【実施例】次いで本発明を実施例によって更に説明す
る。尚、例中の%は特に断りの無い限り重量基準であ
る。
【0043】(実施例1)エチルセルロ−ス(ハ−キュ
レス社製エチルセルロ−ス、N−200:エトキシル基
含有率48〜49.5%)30gをアセトン300gに
室温で撹拌して、半透明、乳白濁の均質液を得た。フェ
ノ−ル樹脂溶液(大日本インキ化学工業株式会社製レゾ
−ル型フェノ−ル樹脂溶液、プライオ−フェンJ−32
5:メタノ−ル溶媒、固形分=58%)120g(樹脂
分70g)を上記均質液に室温で撹拌しながら混合し、
黄色味を帯びたやや乳白濁の均質混合液を得た。
【0044】該均質混合液中のエチルセルロ−スとフェ
ノ−ル樹脂の合計の濃度は22.2%であり、エチルセ
ルロ−ス/(エチルセルロ−ス+フェノ−ル樹脂)の比
は0.3であった。均質混合液をアルミ容器中に最終樹
脂厚みが3mmとなるように注ぎ、乾燥空気流通下、2
0℃で16時間保持し溶剤をキャストした。16時間後
のフェノ−ル樹脂/エチルセルロ−ス混合物は均質、透
明な複合体であった。次いで該フェノ−ル樹脂/エチル
セルロ−ス均質複合体を40℃の乾燥器に入れ24時間
の加熱処理を行った。この40℃での加熱処理過程にお
いて加熱開始後1時間以内で樹脂複合体は、均質だが不
透明となっているのが観測された。
【0045】100μm厚みに換算したサンプルでの光
透過率は相分離前が91%であり、40℃で24時間保
持した相分離後が6%であった。なお光透過率は日本電
色工業株式会社製濁度計NDH−300Aにより測定し
た。不透明になったのはこの間にフェノ−ル樹脂とエチ
ルセルロ−スのミクロな相分離が進行したことによるも
のであった。得られた均質、不透明な樹脂複合体を18
0℃で2時間加熱し、フェノ−ル樹脂の熱硬化反応を促
進させた後、窒素ガス雰囲気で10℃/分の昇温速度で
1000℃まで昇温し1000℃で30分間保持して焼
成を行った。
【0046】得られた炭素材の断面をPtを用いて3n
mの厚みに表面コ−トした後、走差型電子顕微鏡を用い
て形態観察を行った。その結果該炭素材中には、平均粒
径1.2μm、標準偏差0.24の球状炭素材が均質に
分散しているのが観測され、該炭素材は粒径の揃った球
状炭素材を均質分散成分として含有する球状炭素材複合
体であることが確認された。
【0047】(実施例2)40℃で24時間の加熱処理
をする代わりに、25℃で96時間保持した以外は実施
例1と同様にして炭素材を調製した。25℃で96時間
保持後の樹脂複合体は実施例1と同様な均質・不透明な
複合体となっていた。得られた炭素材複合体の走差型電
子顕微鏡写真を図1に示す。該炭素材は平均粒径0.7
2μm、標準偏差0.13の球状炭素材を均質分散成分
とする球状炭素材複合体であった。
【0048】(実施例3)エチルセルロ−スの種類が異
なることと、25℃で96時間保持する代わりに50℃
で3時間保持すること以外は実施例2と同様にして炭素
材複合体を調製した。用いたエチルセルロ−スはハ−キ
ュレス社製エチルセルロ−ス、N−7:エトキシル基含
有率48〜49.5%)。得られた炭素材は平均粒径
1.7μmの球状炭素材を均質分散成分とする球状炭素
材複合体であった。
【0049】(実施例4)エチルセルロ−スの代わりに
酢酸セルロ−スを、またその溶媒としてアセトンの代わ
りにアセトンと水の混合溶媒(アセトン/水=9/1)
を用いること以外は実施例2と同様にして炭素材複合体
を調製した。酢酸セルロ−スはダイセル化学工業株式会
社製酢酸セルロ−ス、LL−10(酢化度=43〜45
%、平均重合度=100〜120)を用いた。なお上記
酢酸セルロ−スを混合溶媒に溶かしたものは均質な薄い
乳白濁をした液であり、フェノ−ル樹脂を含む混合液は
均質なやや濃い乳白濁を呈した。
【0050】また、溶剤を20℃で16時間キャスト後
の樹脂複合体は均質透明であり、96時間保持後は均質
不透明となった。得られた炭素材複合体は平均粒径4μ
m、標準偏差0.18の球状炭素材を均質分散成分とす
る球状炭素材複合体であった。また堀場製作所製表面積
計「SA−6201」を用いて該球状炭素材複合体の比
表面積を測定した。比表面積は310m2/gであっ
た。
【0051】(実施例5)酢酸セルロ−スの種類及びそ
の溶媒の種類が異なること以外は実施例4と同様にして
炭素材複合体を調製した。用いた酢酸セルロ−スはダイ
セル化学工業株式会社製酢酸セルロ−ス、LT−105
(酢化度=60.8%、平均重合度=360)を、その
溶媒としてはメチレンクロライドとメタノ−ルとの混合
溶媒(メチレンクロライド/メタノ−ル=9/1)を用
いた。得られた炭素材複合体は平均粒径25μmの球状
炭素材を均質分散成分とする球状炭素材複合体であっ
た。
【0052】(実施例6)実施例1と同じ方法で、相分
離により不透明となった、フェノ−ル樹脂/エチルセル
ロ−ス均質複合体を得た。該複合体を150℃で2時間
加熱後、窒素中315℃で30分間加熱することによ
り、エチルセルロ−スが部分的に除去された。その後、
実施例1と同じ方法で焼成し、平均粒径1.2μmの球
状炭素材を均質分散成分とする球状炭素材複合体を得
た。複合体中のエチルセルロ−ス由来の炭素質バインダ
−量は、実施例1より2〜3割程度減少して観察され
た。
【0053】(実施例7)実施例5の方法で得られた球
状炭素材複合体に、テトラエチルオルソシリケ−ト1モ
ルと、3モルの水、0.05モルの酢酸およびメタノ−
ル溶媒からなる溶液を、最終表面厚み5μmとなるよう
に塗布し、室温乾燥後、150℃で熱処理した。複合体
の表面がシリカで覆われた球状炭素材複合体が得られ
た。
【0054】(実施例8及び9)エチルセルロ−ス/
(エチルセルロ−ス+フェノ−ル樹脂)の割合が0.5
(実施例8)及び0.7(実施例9)であること以外は
実施例2と同様にして炭素材を調製した。得られた炭素
材は平均粒径200nm(実施例8)及び25nm(実
施例9)の球状炭素材を均質分散して含む球状炭素材複
合体であった。
【0055】(実施例10)エチルセルロ−ス(ハ−キ
ュレス社製エチルセルロ−ス、N−200:エトキシル
基含有率48〜49.5%)30gをアセトン270g
に室温で撹拌して、半透明、乳白濁の均質液を得た。フ
ェノ−ル樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製ノボラ
ック型フェノ−ル樹脂、プライオ−フェン5510(ヘ
キサメチレンテトラミン硬化剤含有物)70gをメタノ
−ル70gに溶解した溶液を上記均質液に室温で撹拌し
ながら混合し黄色味を帯びたやや乳白濁の均質混合液を
得た。
【0056】該均質混合液中のエチルセルロ−スとフェ
ノ−ル樹脂の合計の濃度は22.7%であり、エチルセ
ルロ−ス/(エチルセルロ−ス+フェノ−ル樹脂)の比
は0.3であった。該均質混合液をアルミ容器中に最終
樹脂厚みが3mmとなるように注ぎ、乾燥空気流通下、
20℃で30時間保持し、次いで80℃の乾燥器に入
れ、10時間の加熱処理を行った。
【0057】得られた均質、不透明な樹脂複合体を15
0℃で2時間加熱し、フェノ−ル樹脂の熱硬化反応を促
進させた。得られたフェノ−ル樹脂硬化物を、窒素ガス
雰囲気下、10℃/分の昇温速度で1000℃まで加熱
焼成した。得られた炭素材は平均粒径650nm、標準
偏差0.15の球状炭素材を均質分散して含む球状炭素
材複合体であった。
【0058】
【発明の効果】本発明は、マイクロメ−タ−またはそれ
以下の大きさの粒径、具体的には0.1〜30μmの範
囲に平均粒径を有し、粒径分布が制御された球状炭素材
を均質分散してなる球状炭素材複合体及びその製造方法
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例2で得られた球状炭素材複合体
の走差型電子顕微鏡である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程からなる球状炭素材複合体の
    製造方法。 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
    質混合液を調製する。 該均質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセ
    ルロ−ス誘導体の相分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させ、フェノール樹脂複合体を
    得る。 フェノール樹脂複合体を不活性ガス雰囲気下または真
    空雰囲気下で焼成する。
  2. 【請求項2】 溶媒が非水系溶剤であることを特徴とす
    る請求項1に記載の球状炭素材複合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 溶媒が60%以上の非水系溶剤と40%
    未満の水から成る混合溶剤であることを特徴とする請求
    項1に記載の球状炭素材複合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 セルロ−ス誘導体/(セルロ−ス誘導体
    +フェノ−ル樹脂)の割合が0.05〜0.95である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の
    球状炭素材複合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 フェノ−ル樹脂がメタノ−ルに可溶な、
    レゾ−ル型またはノボラック型フェノ−ル樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の球
    状炭素材複合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 セルロ−ス誘導体が非水系溶剤に可溶ま
    たは均質懸濁可能な、セルロ−スエ−テル又はセルロ−
    スエステルの単独又は混合物であることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか一つに記載の球状炭素材複合体の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 セルロ−スエ−テルがエチルセルロ−ス
    であって、エトキシル含有率が44〜50%であること
    を特徴とする請求項6に記載の球状炭素材複合体の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 セルロ−スエステルが酢酸セルロ−スで
    あって、酢化度が43〜60.8%であることを特徴と
    する請求項6に記載の球状炭素材複合体の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか一つに記載の製
    造方法で得られた球状炭素材複合体に、更に表面コ−ト
    剤を含浸または塗布することを特徴とする球状炭素材複
    合体の製造方法。
  10. 【請求項10】 焼成を500℃〜3000℃の範囲の
    温度で行うことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一
    つに記載の球状炭素材複合材の製造方法。
  11. 【請求項11】 平均粒径が20nm〜30μmの範囲
    の球状炭素材を含有することを特徴とする請求項1〜1
    0のいずれか一つに記載の製造方法により得られる球状
    炭素材複合体。
  12. 【請求項12】 粒径分布の標準偏差が0.5以下であ
    る球状炭素材を含有することを特徴とする、請求項11
    に記載の球状炭素材複合体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8323439B2 (en) 2009-03-08 2012-12-04 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Depositing carbon nanotubes onto substrate

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