JPH10338728A - 球状フェノ−ル樹脂硬化物及びその製造方法 - Google Patents
球状フェノ−ル樹脂硬化物及びその製造方法Info
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- JPH10338728A JPH10338728A JP15221097A JP15221097A JPH10338728A JP H10338728 A JPH10338728 A JP H10338728A JP 15221097 A JP15221097 A JP 15221097A JP 15221097 A JP15221097 A JP 15221097A JP H10338728 A JPH10338728 A JP H10338728A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明が解決しようとする課題は、ナノメ−
タ−からミクロンオ−ダ−の平均粒径を有する球状フェ
ノ−ル樹脂硬化物の製造方法、及び該製造方法により得
られる、ナノメ−タ−からミクロンオ−ダ−の平均粒径
を有し、狭い粒径分布を有する球状フェノ−ル樹脂硬化
物を提供することにある。 【解決手段】 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と
溶媒とを含む均質混合液を調製する、該均質混合液か
ら溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体の
相分離を生じさせる、フェノ−ル樹脂を硬化させる、
フェノ−ル樹脂硬化物とセルロ−ス誘導体との複合体
からセルロ−ス誘導体を除去し、フェノ−ル樹脂硬化物
を得る、からなる球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法
と、該製造方法により得られる平均粒径が20nm〜3
0μm、好ましくは粒径分布の標準偏差が0.5以下で
ある球状フェノ−ル樹脂硬化物。
タ−からミクロンオ−ダ−の平均粒径を有する球状フェ
ノ−ル樹脂硬化物の製造方法、及び該製造方法により得
られる、ナノメ−タ−からミクロンオ−ダ−の平均粒径
を有し、狭い粒径分布を有する球状フェノ−ル樹脂硬化
物を提供することにある。 【解決手段】 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と
溶媒とを含む均質混合液を調製する、該均質混合液か
ら溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体の
相分離を生じさせる、フェノ−ル樹脂を硬化させる、
フェノ−ル樹脂硬化物とセルロ−ス誘導体との複合体
からセルロ−ス誘導体を除去し、フェノ−ル樹脂硬化物
を得る、からなる球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法
と、該製造方法により得られる平均粒径が20nm〜3
0μm、好ましくは粒径分布の標準偏差が0.5以下で
ある球状フェノ−ル樹脂硬化物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は球状フェノ−ル樹脂
硬化物及びその製造方法に関する。本発明により得られ
る球状フェノ−ル樹脂硬化物は、成形材料、塗料、膜材
料、電子・電気材料、画像用材料などとして各種工業分
野、建築・土木分野、医療分野の材料として有用であ
る。
硬化物及びその製造方法に関する。本発明により得られ
る球状フェノ−ル樹脂硬化物は、成形材料、塗料、膜材
料、電子・電気材料、画像用材料などとして各種工業分
野、建築・土木分野、医療分野の材料として有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】フェノ−ル樹脂は耐熱性、耐久性、力学
物性および電気絶縁性等の電気物性等に優れることか
ら、成形材料、塗膜材料、バインダ−材料、電子・電気
部品材料などとして広い分野で使用されている。近年、
各分野での製品の性能高度化や形状小型化に伴い、用い
るフェノ−ル樹脂に要求される諸特性も、従来にない高
度に制御されたものが要求されるようになってきてい
る。
物性および電気絶縁性等の電気物性等に優れることか
ら、成形材料、塗膜材料、バインダ−材料、電子・電気
部品材料などとして広い分野で使用されている。近年、
各分野での製品の性能高度化や形状小型化に伴い、用い
るフェノ−ル樹脂に要求される諸特性も、従来にない高
度に制御されたものが要求されるようになってきてい
る。
【0003】例えば、耐熱性、力学物性、電気絶縁性等
の特性を保持したまま、フェノ−ル樹脂を微細球状に形
態付与することが出来れば、微細部品材料、極小加工材
料、薄膜材料、画像形成材料、高性能塗工材料、バイオ
テクノロジ−材料、医療材料などにおいて有効に用いら
れると推定される。即ち、ナノメ−タ−からミクロンオ
−ダ−での粒径及びその粒径分布が高度に制御されたフ
ェノ−ル樹脂硬化物を得ることは広い産業分野の発展に
寄与すると考えられる。
の特性を保持したまま、フェノ−ル樹脂を微細球状に形
態付与することが出来れば、微細部品材料、極小加工材
料、薄膜材料、画像形成材料、高性能塗工材料、バイオ
テクノロジ−材料、医療材料などにおいて有効に用いら
れると推定される。即ち、ナノメ−タ−からミクロンオ
−ダ−での粒径及びその粒径分布が高度に制御されたフ
ェノ−ル樹脂硬化物を得ることは広い産業分野の発展に
寄与すると考えられる。
【0004】従来、有機樹脂の球状形態付与法について
は、いくつかの方法が検討されている。その内、特に粒
径及び粒径分布が制御されたものとしては、例えば重合
手法によりポリマ−を微粒子の形で得る手段が古くから
検討されており、乳化重合法、懸濁重合法、シ−ド重合
法、分散重合法などがミクロンからサブミクロンオ−ダ
−の微粒子を重合過程で得るために用いられており、ポ
リスチレン、架橋ポリスチレン、架橋ポリメチルメタク
リレ−ト等の微粉体や、ポリエステル樹脂及びポリアク
リルアミド樹脂のラテックスなどが得られている。
は、いくつかの方法が検討されている。その内、特に粒
径及び粒径分布が制御されたものとしては、例えば重合
手法によりポリマ−を微粒子の形で得る手段が古くから
検討されており、乳化重合法、懸濁重合法、シ−ド重合
法、分散重合法などがミクロンからサブミクロンオ−ダ
−の微粒子を重合過程で得るために用いられており、ポ
リスチレン、架橋ポリスチレン、架橋ポリメチルメタク
リレ−ト等の微粉体や、ポリエステル樹脂及びポリアク
リルアミド樹脂のラテックスなどが得られている。
【0005】またそれ以外の特に複合化ポリマ−微粒子
を創出する技術として、近年カプセル化技術やハイブリ
ダイゼ−ション技術も検討されており、ポリメチルメタ
クリレ−ト改質ポリエチレン球やシリカ改質ポリエチレ
ン球などが調製されている。その他、ポリメチルシルセ
スキオキサン等のシリコ−ン樹脂微粒子や種々のコア−
セル型多層構造微粒子などが以上の述べた方法を用いて
作られている。
を創出する技術として、近年カプセル化技術やハイブリ
ダイゼ−ション技術も検討されており、ポリメチルメタ
クリレ−ト改質ポリエチレン球やシリカ改質ポリエチレ
ン球などが調製されている。その他、ポリメチルシルセ
スキオキサン等のシリコ−ン樹脂微粒子や種々のコア−
セル型多層構造微粒子などが以上の述べた方法を用いて
作られている。
【0006】一方、2種以上の異質なポリマ−成分から
なるブロックまたはグラフト共重合体は、ミクロ相分離
機構によりその組成に従って、微細な球状、シリンダ−
状、ラメラ状に相分離することが良く知られている。し
かしながら、かかる共重合体を含まない2種以上のホモ
ポリマ−同士の混合物においては、相分離はよりマクロ
的に生じることから、微細なミクロ組織を有する規則的
な形態をそれから得ることは一般に困難である。
なるブロックまたはグラフト共重合体は、ミクロ相分離
機構によりその組成に従って、微細な球状、シリンダ−
状、ラメラ状に相分離することが良く知られている。し
かしながら、かかる共重合体を含まない2種以上のホモ
ポリマ−同士の混合物においては、相分離はよりマクロ
的に生じることから、微細なミクロ組織を有する規則的
な形態をそれから得ることは一般に困難である。
【0007】相分離を利用したものとしては、前記した
複合カプセル化技術の一つであるコアセルベ−ション法
(高分子溶液の温度を低下させたり、貧溶媒添加により
分散滴(コアセルベ−ト)を発生させる)や複相エマル
ジョン法が知られており、いずれも高分子溶液状態での
相分離を利用したものである。
複合カプセル化技術の一つであるコアセルベ−ション法
(高分子溶液の温度を低下させたり、貧溶媒添加により
分散滴(コアセルベ−ト)を発生させる)や複相エマル
ジョン法が知られており、いずれも高分子溶液状態での
相分離を利用したものである。
【0008】また、無機の金属酸化物の形態制御では、
高分子溶液中でのシリコンアルコキシドのin−sit
uゾル−ゲル反応において、シリコンアルコキシドの重
合度が増すことにより生じる相分離を利用して、種々の
形態(多孔質連続相または球状分離相)の金属酸化物
(シリカ)が得られることが知られている(例えば、
K.Nakanishi、N.Soga、Journa
l of American Ceramic Soc
iety、74巻、2518頁、1991年)。
高分子溶液中でのシリコンアルコキシドのin−sit
uゾル−ゲル反応において、シリコンアルコキシドの重
合度が増すことにより生じる相分離を利用して、種々の
形態(多孔質連続相または球状分離相)の金属酸化物
(シリカ)が得られることが知られている(例えば、
K.Nakanishi、N.Soga、Journa
l of American Ceramic Soc
iety、74巻、2518頁、1991年)。
【0009】フェノ−ル樹脂またはその硬化物の形態制
御に関しては、従来いくつかの検討がなされており、米
国特許79−58899号公報においては、100℃以
上の高温に加熱した高粘度パラフィン油中に液状加熱硬
化型フェノ−ル樹脂を撹拌しながら導入することで、撹
拌により樹脂を球状に分散させ、またその温度で硬化さ
せる、粒状のフェノ−ル樹脂硬化物およびその製造方法
が記載されている。
御に関しては、従来いくつかの検討がなされており、米
国特許79−58899号公報においては、100℃以
上の高温に加熱した高粘度パラフィン油中に液状加熱硬
化型フェノ−ル樹脂を撹拌しながら導入することで、撹
拌により樹脂を球状に分散させ、またその温度で硬化さ
せる、粒状のフェノ−ル樹脂硬化物およびその製造方法
が記載されている。
【0010】それ以外は、殆どがフェノ−ル樹脂を水性
媒体中で重合させる場合の条件を工夫して粒状のフェノ
−ル樹脂を得る方法によるものである。例えば、特公平
05−72924号公報、特公平06−6615号公
報、特開平05−130256号公報、特開平06−1
66733号公報ではアラビアゴムやフッ化カルシウム
等のエマルジョン安定剤を含む水性媒体中でのモノマ−
の重合により、
媒体中で重合させる場合の条件を工夫して粒状のフェノ
−ル樹脂を得る方法によるものである。例えば、特公平
05−72924号公報、特公平06−6615号公
報、特開平05−130256号公報、特開平06−1
66733号公報ではアラビアゴムやフッ化カルシウム
等のエマルジョン安定剤を含む水性媒体中でのモノマ−
の重合により、
【0011】また特公昭53−42075号公報ではフ
ェノ−ル樹脂の反応途中で主に水を溶媒としたアラビヤ
ゴムやヒドロキシエチルセルロ−スを添加して更に重合
を続けることにより、また特公昭61−59324号公
報、特開平04−159320号公報ではポリビニルア
ルコ−ルを含む水性媒体中での重合または樹脂とモノマ
−との反応により、また米国特許80−141142号
公報、特開平02−167327号公報、特開平03−
9915号公報、特公平05−43734号公報ではフ
ェノ−ル樹脂またはモノマ−をアラビアゴムやカルボキ
シルメチルセルロ−ス(CMC)等を含む保護コロイド
水溶液を加えた系で反応させることで、
ェノ−ル樹脂の反応途中で主に水を溶媒としたアラビヤ
ゴムやヒドロキシエチルセルロ−スを添加して更に重合
を続けることにより、また特公昭61−59324号公
報、特開平04−159320号公報ではポリビニルア
ルコ−ルを含む水性媒体中での重合または樹脂とモノマ
−との反応により、また米国特許80−141142号
公報、特開平02−167327号公報、特開平03−
9915号公報、特公平05−43734号公報ではフ
ェノ−ル樹脂またはモノマ−をアラビアゴムやカルボキ
シルメチルセルロ−ス(CMC)等を含む保護コロイド
水溶液を加えた系で反応させることで、
【0012】また特公昭62−30210号公報、特公
昭62−30211号公報、特開平07−18043号
公報では、以上の様なエマルジョン安定剤や水溶性高分
子等の添加は無く、ホルムアルデヒド、フェノ−ル、塩
酸や溶媒(水)の量比や温度条件など合成条件の適正化
により球状や粉末状のフェノ−ル樹脂またはその硬化物
が得る方法が示されている。
昭62−30211号公報、特開平07−18043号
公報では、以上の様なエマルジョン安定剤や水溶性高分
子等の添加は無く、ホルムアルデヒド、フェノ−ル、塩
酸や溶媒(水)の量比や温度条件など合成条件の適正化
により球状や粉末状のフェノ−ル樹脂またはその硬化物
が得る方法が示されている。
【0013】その他、特公平03−28453号公報で
はフェノ−ル樹脂を分散剤(高分子系分散剤及び/又は
無機系分散剤)の存在下、冷水又は熱水中に分散させた
後、分散した反応生成物を融点以下に冷却する方法が報
告されている。また特公昭64−973号公報では、レ
ゾ−ル型フェノ−ル樹脂に、温水を加えると共にセルロ
−ス系化合物(例:アラビアゴム)や水性高分子化合物
(ポリビニルアルコ−ル)を加えて粒状化することが開
示されている。
はフェノ−ル樹脂を分散剤(高分子系分散剤及び/又は
無機系分散剤)の存在下、冷水又は熱水中に分散させた
後、分散した反応生成物を融点以下に冷却する方法が報
告されている。また特公昭64−973号公報では、レ
ゾ−ル型フェノ−ル樹脂に、温水を加えると共にセルロ
−ス系化合物(例:アラビアゴム)や水性高分子化合物
(ポリビニルアルコ−ル)を加えて粒状化することが開
示されている。
【0014】以上の方法で特徴的なことは、フェノ−ル
樹脂を貧溶媒である水の中で如何に分散させながら固化
させるかがポイントであり、全て水性媒体中での重合や
分散により粒状化が行われており、固相又は非水系での
粒径制御はなされていない。また、上述の方法で得られ
るフェノ−ル樹脂又は硬化物の粒径は、ミリメ−トル前
後のものであったり、例えマイクロメーターオーダーの
ものであっても、粒径や粒径分布が十分に制御されたも
のは得られていない。
樹脂を貧溶媒である水の中で如何に分散させながら固化
させるかがポイントであり、全て水性媒体中での重合や
分散により粒状化が行われており、固相又は非水系での
粒径制御はなされていない。また、上述の方法で得られ
るフェノ−ル樹脂又は硬化物の粒径は、ミリメ−トル前
後のものであったり、例えマイクロメーターオーダーの
ものであっても、粒径や粒径分布が十分に制御されたも
のは得られていない。
【0015】また市販製品としては、鐘紡株式会社製の
商品名ベルパ−ルが知られている。しかしながらベルパ
−ルは粒径が1〜20ミクロンに広く分布し、形状も必
ずしも球状のものばかりでなく複数の粒子が融着した
り、また数十ミクロンの二次凝集物も含まれている。
商品名ベルパ−ルが知られている。しかしながらベルパ
−ルは粒径が1〜20ミクロンに広く分布し、形状も必
ずしも球状のものばかりでなく複数の粒子が融着した
り、また数十ミクロンの二次凝集物も含まれている。
【0016】以上のように現在まで球状フェノ−ル樹脂
と言われるものはあっても、融着するなどして必ずしも
球形でなかったり、様々な粒径の混合物であって広い粒
径分布を有するものしか得られていない。即ち、ナノメ
−タ−からミクロンオ−ダ−の粒径範囲において、粒径
を良く制御し、また狭い粒径分布を有したり、真球状に
形状を制御したりすることは、従来のフェノ−ル樹脂ま
たはその硬化物の製造方法では得られていなかった。
と言われるものはあっても、融着するなどして必ずしも
球形でなかったり、様々な粒径の混合物であって広い粒
径分布を有するものしか得られていない。即ち、ナノメ
−タ−からミクロンオ−ダ−の粒径範囲において、粒径
を良く制御し、また狭い粒径分布を有したり、真球状に
形状を制御したりすることは、従来のフェノ−ル樹脂ま
たはその硬化物の製造方法では得られていなかった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ナノメ−タ−からミクロンオ−ダ−の平均
粒径を有する球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、及
び該製造方法により得られる、ナノメ−タ−からミクロ
ンオ−ダ−の平均粒径を有し、狭い粒径分布を有する球
状フェノ−ル樹脂硬化物を提供することにある。
する課題は、ナノメ−タ−からミクロンオ−ダ−の平均
粒径を有する球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、及
び該製造方法により得られる、ナノメ−タ−からミクロ
ンオ−ダ−の平均粒径を有し、狭い粒径分布を有する球
状フェノ−ル樹脂硬化物を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ナノメ−
タ−からミクロンオ−ダ−の範囲の大きさで、粒径およ
び粒径分布が制御された球状のフェノ−ル樹脂硬化物を
得るべく鋭意研究に取り組んだ結果、フェノ−ル樹脂と
セルロ−ス誘導体を含む均質混合液を用い、溶剤を殆ど
除いた後の固相での相分離挙動を活用することで、粒径
及び/又は粒径分布の制御された球状フェノ−ル樹脂硬
化物を得ることが出来ることを見いだし本発明を完成す
るに至った。
タ−からミクロンオ−ダ−の範囲の大きさで、粒径およ
び粒径分布が制御された球状のフェノ−ル樹脂硬化物を
得るべく鋭意研究に取り組んだ結果、フェノ−ル樹脂と
セルロ−ス誘導体を含む均質混合液を用い、溶剤を殆ど
除いた後の固相での相分離挙動を活用することで、粒径
及び/又は粒径分布の制御された球状フェノ−ル樹脂硬
化物を得ることが出来ることを見いだし本発明を完成す
るに至った。
【0019】即ち、本発明は、(1)下記の工程からな
る球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
質混合液を調製する。 該均質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセ
ルロ−ス誘導体の相分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させる。 フェノ−ル樹脂硬化物とセルロ−ス誘導体との複合体
からセルロ−ス誘導体を除去し、フェノ−ル樹脂硬化物
を得る。
る球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
質混合液を調製する。 該均質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセ
ルロ−ス誘導体の相分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させる。 フェノ−ル樹脂硬化物とセルロ−ス誘導体との複合体
からセルロ−ス誘導体を除去し、フェノ−ル樹脂硬化物
を得る。
【0020】(2)溶媒が非水系溶剤であることを特徴
とする(1)に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造
方法、(3)溶媒が60%以上の非水系溶剤と40%未
満の水から成る混合溶剤であることを特徴とする(1)
に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、
とする(1)に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造
方法、(3)溶媒が60%以上の非水系溶剤と40%未
満の水から成る混合溶剤であることを特徴とする(1)
に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、
【0021】(4)セルロ−ス誘導体の除去を、セルロ
−ス誘導体を溶解し、且つフェノ−ル樹脂硬化物を溶解
しない溶剤を用いた抽出操作により行うことを特徴とす
る(1)に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方
法、(5)セルロ−ス誘導体の除去を、200〜500
℃の範囲の温度で加熱することにより行うことを特徴と
する(1)に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方
法、
−ス誘導体を溶解し、且つフェノ−ル樹脂硬化物を溶解
しない溶剤を用いた抽出操作により行うことを特徴とす
る(1)に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方
法、(5)セルロ−ス誘導体の除去を、200〜500
℃の範囲の温度で加熱することにより行うことを特徴と
する(1)に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方
法、
【0022】(6)セルロ−ス誘導体/(セルロ−ス誘
導体+フェノ−ル樹脂)の割合が0.05〜0.95で
あることを特徴とする上記の(1)〜(5)のいずれか
一つに記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、
(7)フェノ−ル樹脂がメタノ−ルに可溶な、レゾ−ル
型またはノボラック型フェノ−ル樹脂であることを特徴
とする上記の(1)〜(6)のいずれか一つに記載の球
状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、
導体+フェノ−ル樹脂)の割合が0.05〜0.95で
あることを特徴とする上記の(1)〜(5)のいずれか
一つに記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、
(7)フェノ−ル樹脂がメタノ−ルに可溶な、レゾ−ル
型またはノボラック型フェノ−ル樹脂であることを特徴
とする上記の(1)〜(6)のいずれか一つに記載の球
状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、
【0023】(8)セルロ−ス誘導体が非水系溶剤に可
溶または均質懸濁可能な、セルロ−スエ−テル又はセル
ロ−スエステルの単独又は混合物であることを特徴とす
る、上記の(1)〜(6)のいずれか一つに記載の球状
フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、(9)セルロ−スエ
−テルがエチルセルロ−スであって、エトキシル含有率
が44〜50%であることを特徴とする(8)に記載の
球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、
溶または均質懸濁可能な、セルロ−スエ−テル又はセル
ロ−スエステルの単独又は混合物であることを特徴とす
る、上記の(1)〜(6)のいずれか一つに記載の球状
フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、(9)セルロ−スエ
−テルがエチルセルロ−スであって、エトキシル含有率
が44〜50%であることを特徴とする(8)に記載の
球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、
【0024】(10)セルロ−スエステルが酢酸セルロ
−スであって、酢化度が43〜60.8%であることを
特徴とする(8)に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の
製造方法、(11)平均粒径が20nm〜30μmの範
囲にあることを特徴とする、上記の(1)〜(10)の
いずれか一つに記載の製造方法により得られる球状フェ
ノ−ル樹脂硬化物、及び、(12)粒径分布の標準偏差
が0.5以下であることを特徴とする(11)に記載の
球状フェノ−ル樹脂硬化物を含むものである。
−スであって、酢化度が43〜60.8%であることを
特徴とする(8)に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の
製造方法、(11)平均粒径が20nm〜30μmの範
囲にあることを特徴とする、上記の(1)〜(10)の
いずれか一つに記載の製造方法により得られる球状フェ
ノ−ル樹脂硬化物、及び、(12)粒径分布の標準偏差
が0.5以下であることを特徴とする(11)に記載の
球状フェノ−ル樹脂硬化物を含むものである。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明で用いるフェノ−ル樹脂と
しては、使用するセルロ−ス誘導体と共通の溶剤に可溶
なもので、且つ熱により硬化するものが用いられる。具
体的には、フェノ−ル、ナフト−ル、ビスフェノ−ルA
等の一価のフェノ−ル性化合物、又はレゾルシン、キシ
レノ−ル等の二価のフェノ−ル性化合物、又はピロガロ
−ル、ヒドロキシヒドロキノン等の三価のフェノ−ル性
化合物、及びこれらフェノ−ル性化合物のアルキル、カ
ルボキシル、ハロゲン、アミン等の誘導体の単独又は2
種以上の混合物からなるフェノ−ル系化合物と、ホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド等の脂肪族アルデヒドあ
るいはベンズアルデヒド、フルフラ−ル等の芳香族アル
デヒドのアルデヒド化合物とを所定のモル比に配合し、
塩酸、硫酸、しゅう酸、燐酸等の酸性触媒下あるいは水
酸化ナトリウム、アンモニア、アミン等のアルカリ性触
媒下で反応して得られるレゾ−ル型あるはノボラック型
の公知のフェノ−ル樹脂である。
しては、使用するセルロ−ス誘導体と共通の溶剤に可溶
なもので、且つ熱により硬化するものが用いられる。具
体的には、フェノ−ル、ナフト−ル、ビスフェノ−ルA
等の一価のフェノ−ル性化合物、又はレゾルシン、キシ
レノ−ル等の二価のフェノ−ル性化合物、又はピロガロ
−ル、ヒドロキシヒドロキノン等の三価のフェノ−ル性
化合物、及びこれらフェノ−ル性化合物のアルキル、カ
ルボキシル、ハロゲン、アミン等の誘導体の単独又は2
種以上の混合物からなるフェノ−ル系化合物と、ホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド等の脂肪族アルデヒドあ
るいはベンズアルデヒド、フルフラ−ル等の芳香族アル
デヒドのアルデヒド化合物とを所定のモル比に配合し、
塩酸、硫酸、しゅう酸、燐酸等の酸性触媒下あるいは水
酸化ナトリウム、アンモニア、アミン等のアルカリ性触
媒下で反応して得られるレゾ−ル型あるはノボラック型
の公知のフェノ−ル樹脂である。
【0026】ノボラック型フェノ−ル樹脂の場合は、一
般にはヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤を添加して
用いられる。また上記フェノ−ル樹脂を主成分として有
する熱硬化性樹脂を用いることも可能である。以上のフ
ェノ−ル樹脂の内、特に水以外の非水系溶剤に溶解する
するもの、もしくは40%未満の水と非水系溶剤からな
る混合溶剤に溶解するものが用いられ、特にメタノ−ル
可溶のものが好ましく用いられる。
般にはヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤を添加して
用いられる。また上記フェノ−ル樹脂を主成分として有
する熱硬化性樹脂を用いることも可能である。以上のフ
ェノ−ル樹脂の内、特に水以外の非水系溶剤に溶解する
するもの、もしくは40%未満の水と非水系溶剤からな
る混合溶剤に溶解するものが用いられ、特にメタノ−ル
可溶のものが好ましく用いられる。
【0027】本発明で用いるセルロ−ス誘導体として
は、セルロ−ス分子に含まれる(セルロ−スの構成単位
であるグルコ−ス残基当たり3個ある)水酸基の一部が
化学反応により置換されたもので、非水系溶剤、または
60%以上の非水系溶剤と40%未満の水からなる混合
溶剤に可溶又は均質懸濁可能なものが用いられる。具体
的には、酢酸セルロ−スなどのセルロ−スエステルや、
エチルセルロ−スなどのセルロ−スエ−テルが挙げら
れ、水酸基の置換度としては、グルコ−ス残基当りの置
換度が0〜3で、上記溶剤に可溶、又は均質懸濁するも
のが用いられる。
は、セルロ−ス分子に含まれる(セルロ−スの構成単位
であるグルコ−ス残基当たり3個ある)水酸基の一部が
化学反応により置換されたもので、非水系溶剤、または
60%以上の非水系溶剤と40%未満の水からなる混合
溶剤に可溶又は均質懸濁可能なものが用いられる。具体
的には、酢酸セルロ−スなどのセルロ−スエステルや、
エチルセルロ−スなどのセルロ−スエ−テルが挙げら
れ、水酸基の置換度としては、グルコ−ス残基当りの置
換度が0〜3で、上記溶剤に可溶、又は均質懸濁するも
のが用いられる。
【0028】水酸基置換度は、一般にグルコ−ス残基当
たりの置換基の重量パ−セントで表される場合が多く、
本発明において用いられるセルロ−ス誘導体では、例え
ば酢酸セルロ−スの場合は43〜60.8重量%の酢化
度のもの、エチルセルロ−スの場合は44〜50%のエ
トキシル含有率のものが好ましく用いれ、特にフェノ−
ル樹脂と共通の溶剤に可溶、または均質懸濁するものが
好ましく用いられる。
たりの置換基の重量パ−セントで表される場合が多く、
本発明において用いられるセルロ−ス誘導体では、例え
ば酢酸セルロ−スの場合は43〜60.8重量%の酢化
度のもの、エチルセルロ−スの場合は44〜50%のエ
トキシル含有率のものが好ましく用いれ、特にフェノ−
ル樹脂と共通の溶剤に可溶、または均質懸濁するものが
好ましく用いられる。
【0029】セルロ−ス誘導体の分子量としては、前記
条件を満たすものであれば種々のものが使用可能であ
り、特に限定されないが、例えば酢酸セルロ−スの場合
は平均重合度100〜400程度のものが好ましく用い
られる。
条件を満たすものであれば種々のものが使用可能であ
り、特に限定されないが、例えば酢酸セルロ−スの場合
は平均重合度100〜400程度のものが好ましく用い
られる。
【0030】本発明で用いる溶媒としては、フェノ−ル
樹脂を溶解させ、且つセルロ−ス誘導体を溶解または均
質懸濁させるものであれば良い。例えばメタノ−ル、エ
タノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、アミルアルコ−
ル、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素、
エチレンヂクロライド、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテ−ト、
セオソルブアセテ−ト、エチルエ−テル、セロソルブ、
ブチルセロソルブ、ベンゼン、トルエン、キシレン、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ヂオ
キサンなどの非水系溶剤の単独または混合溶剤が挙げら
れる。
樹脂を溶解させ、且つセルロ−ス誘導体を溶解または均
質懸濁させるものであれば良い。例えばメタノ−ル、エ
タノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、アミルアルコ−
ル、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素、
エチレンヂクロライド、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテ−ト、
セオソルブアセテ−ト、エチルエ−テル、セロソルブ、
ブチルセロソルブ、ベンゼン、トルエン、キシレン、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ヂオ
キサンなどの非水系溶剤の単独または混合溶剤が挙げら
れる。
【0031】更に、本発明で用いる溶媒としては、フェ
ノ−ル樹脂を溶解させ、且つセルロ−ス誘導体を溶解ま
たは均質懸濁させるものであれば、水と上記の非水系溶
剤との混合溶剤を用いることも可能であるが、この場合
は該混合溶剤中の水の割合は40%未満、好ましくは2
0%未満が良い。40%以上では本発明の方法による粒
径が良好に制御された球状フェノ−ル樹脂硬化物を得る
ことが困難である。
ノ−ル樹脂を溶解させ、且つセルロ−ス誘導体を溶解ま
たは均質懸濁させるものであれば、水と上記の非水系溶
剤との混合溶剤を用いることも可能であるが、この場合
は該混合溶剤中の水の割合は40%未満、好ましくは2
0%未満が良い。40%以上では本発明の方法による粒
径が良好に制御された球状フェノ−ル樹脂硬化物を得る
ことが困難である。
【0032】本発明における球状フェノ−ル樹脂硬化物
の製造においては、以下の工程を経ることが必須であ
る。 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒を含む均質
混合液を調製する。 該均質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセ
ルロ−ス誘導体の相分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させる。 フェノ−ル樹脂硬化物とセルロ−ス誘導体との複合体
からセルロ−ス誘導体を除去し、フェノ−ル樹脂硬化物
を得る。
の製造においては、以下の工程を経ることが必須であ
る。 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒を含む均質
混合液を調製する。 該均質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセ
ルロ−ス誘導体の相分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させる。 フェノ−ル樹脂硬化物とセルロ−ス誘導体との複合体
からセルロ−ス誘導体を除去し、フェノ−ル樹脂硬化物
を得る。
【0033】均質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル
樹脂とセルロ−ス誘導体の相分離を生じさせるとは、均
質混合液から溶媒を完全に除去した後、相分離を生じさ
せても良いし、溶媒の除去過程で両樹脂の間に相分離を
生じさせても良い。更に、溶媒除去および相分離と平行
してフェノ−ル樹脂の硬化を一部生じさせることも温度
条件等を選べば可能であるが、過度にフェノ−ル樹脂の
硬化を先行させると十分な両樹脂間の相分離が生じず、
粒径及び/又は粒径分布が十分に制御されない場合があ
る。
樹脂とセルロ−ス誘導体の相分離を生じさせるとは、均
質混合液から溶媒を完全に除去した後、相分離を生じさ
せても良いし、溶媒の除去過程で両樹脂の間に相分離を
生じさせても良い。更に、溶媒除去および相分離と平行
してフェノ−ル樹脂の硬化を一部生じさせることも温度
条件等を選べば可能であるが、過度にフェノ−ル樹脂の
硬化を先行させると十分な両樹脂間の相分離が生じず、
粒径及び/又は粒径分布が十分に制御されない場合があ
る。
【0034】本発明の製造方法においては、まずフェノ
−ル樹脂とセルロ−ス誘導体とを含む均質混合液を調製
することが必要である。セルロ−ス誘導体の量は、セル
ロ−ス誘導体/(フェノ−ル樹脂+セルロ−ス誘導体)
の0.05〜0.95であることが好ましい。セルロ−
ス誘導体の量が0.05未満では粒径及び/又は粒径分
布の制御が不十分となる。また0.95以上では得られ
る球状フェノ−ル樹脂硬化物の量が少なすぎる欠点があ
る。
−ル樹脂とセルロ−ス誘導体とを含む均質混合液を調製
することが必要である。セルロ−ス誘導体の量は、セル
ロ−ス誘導体/(フェノ−ル樹脂+セルロ−ス誘導体)
の0.05〜0.95であることが好ましい。セルロ−
ス誘導体の量が0.05未満では粒径及び/又は粒径分
布の制御が不十分となる。また0.95以上では得られ
る球状フェノ−ル樹脂硬化物の量が少なすぎる欠点があ
る。
【0035】また均質混合液中の両樹脂の合計濃度は均
質混合液が調製できれば良く、特に限定されないが、好
ましくは5〜90重量%が用いられる。ここで5重量%
以下では溶剤量が過剰となり混合液からの球状フェノ−
ル樹脂硬化物の生成効率が悪く、また90重量%以上で
は溶剤量が少量のため均質混合液の調製が困難な場合が
多い。
質混合液が調製できれば良く、特に限定されないが、好
ましくは5〜90重量%が用いられる。ここで5重量%
以下では溶剤量が過剰となり混合液からの球状フェノ−
ル樹脂硬化物の生成効率が悪く、また90重量%以上で
は溶剤量が少量のため均質混合液の調製が困難な場合が
多い。
【0036】本発明におけるフェノ−ル樹脂とセルロ−
ス誘導体の均質混合液としては、両樹脂が完全に溶媒に
溶解した透明溶液の他、安定した懸濁状態を保つ均質懸
濁液も含まれる。かかる均質混合液の調製方法として
は、両樹脂を別々に、同じ又は異種の溶媒に溶解または
均質懸濁させた後、混合しても良いし、両樹脂を溶媒に
同時に溶解または均質懸濁させても良い。かかる均質混
合液の調製において撹拌したり、加熱したり、溶解促進
剤を添加することなどは有効に用いられる。
ス誘導体の均質混合液としては、両樹脂が完全に溶媒に
溶解した透明溶液の他、安定した懸濁状態を保つ均質懸
濁液も含まれる。かかる均質混合液の調製方法として
は、両樹脂を別々に、同じ又は異種の溶媒に溶解または
均質懸濁させた後、混合しても良いし、両樹脂を溶媒に
同時に溶解または均質懸濁させても良い。かかる均質混
合液の調製において撹拌したり、加熱したり、溶解促進
剤を添加することなどは有効に用いられる。
【0037】本発明においては、該均質混合液から溶媒
を除去し次いで両樹脂の相分離を生じさせること、もし
くは溶媒の除去と両樹脂の相分離を同時平行的に生じさ
せることが必須である。ここで溶媒除去条件は溶媒の沸
点等によっても変わり、特に限定されないが、例えば0
〜100℃程度の温度で空気や窒素の流通下、もしくは
真空下で行うことができる。
を除去し次いで両樹脂の相分離を生じさせること、もし
くは溶媒の除去と両樹脂の相分離を同時平行的に生じさ
せることが必須である。ここで溶媒除去条件は溶媒の沸
点等によっても変わり、特に限定されないが、例えば0
〜100℃程度の温度で空気や窒素の流通下、もしくは
真空下で行うことができる。
【0038】また、両樹脂の相分離は所定の温度で一定
時間保持することで行える。相分離速度は、例えば保持
温度により変化し、一般に高温であるほど相分離は早く
進む。具体的には0〜150℃程度の温度で保持した場
合、数分以内〜10日程度で相分離が完了する。また相
分離速度は用いる両樹脂の種類、組成、溶剤種、溶媒量
や試料厚み等によっても影響される。
時間保持することで行える。相分離速度は、例えば保持
温度により変化し、一般に高温であるほど相分離は早く
進む。具体的には0〜150℃程度の温度で保持した場
合、数分以内〜10日程度で相分離が完了する。また相
分離速度は用いる両樹脂の種類、組成、溶剤種、溶媒量
や試料厚み等によっても影響される。
【0039】相分離の進行は、所定の温度での時間経過
毎の試料の断面を走差型電子顕微鏡測定により観察する
ことや、もっと容易には光透過率を測定することによっ
て観察できる。具体的には、例えば溶媒を室温でキャス
トして除去して得られた両樹脂(フェノ−ル樹脂/エチ
ルセルロ−ス=70/30重量比)の均質複合体を一定
温度(例えば50℃)で保持した場合、相分離の進行と
共に、透明性が透明(光透過率=約90%)から不透明
(光透過率=約10%)に変化することで確認できる。
ここでの光透過率はサンプル厚み100μm換算での光
透過率で示している。
毎の試料の断面を走差型電子顕微鏡測定により観察する
ことや、もっと容易には光透過率を測定することによっ
て観察できる。具体的には、例えば溶媒を室温でキャス
トして除去して得られた両樹脂(フェノ−ル樹脂/エチ
ルセルロ−ス=70/30重量比)の均質複合体を一定
温度(例えば50℃)で保持した場合、相分離の進行と
共に、透明性が透明(光透過率=約90%)から不透明
(光透過率=約10%)に変化することで確認できる。
ここでの光透過率はサンプル厚み100μm換算での光
透過率で示している。
【0040】相分離前後の光透過率の変化は、フェノ−
ル樹脂の粒径及び相分離度合いによって異なるが、本発
明において良好な球状フェノ−ル樹脂を与える為には、
相分離後の光透過率が相分離前の光透過率より20%以
上低下していることが好ましい。以上の様に、一般には
溶媒除去を行った後、両樹脂の相分離を行わせるが、溶
媒除去と相分離の少なくとも一部を平行して行わせた
り、更に、溶媒除去から両樹脂の相分離そしてフェノ−
ル樹脂の硬化反応までを連続して、又は同時平行的に行
なうことも、セルロ−ス誘導体との相分離により目的と
する球状フェノ−ル樹脂が得られる限り有効に用いられ
る。
ル樹脂の粒径及び相分離度合いによって異なるが、本発
明において良好な球状フェノ−ル樹脂を与える為には、
相分離後の光透過率が相分離前の光透過率より20%以
上低下していることが好ましい。以上の様に、一般には
溶媒除去を行った後、両樹脂の相分離を行わせるが、溶
媒除去と相分離の少なくとも一部を平行して行わせた
り、更に、溶媒除去から両樹脂の相分離そしてフェノ−
ル樹脂の硬化反応までを連続して、又は同時平行的に行
なうことも、セルロ−ス誘導体との相分離により目的と
する球状フェノ−ル樹脂が得られる限り有効に用いられ
る。
【0041】但し、溶媒が多く含まれている時点で高温
での処理をする場合は、気泡が含まれたり、粒径や粒径
分布の制御が十分で無くなる場合がある。従って、より
粒径のそろった球状フェノ−ル樹脂硬化物を調製するた
めには、例えば相分離開始時の溶媒含有量が少ないこ
と、保持する温度がサンプル全体で均一であることなど
が有効である。粒径の制御には、相分離の温度や時間の
他、フェノ−ル樹脂、セルロ−ス誘導体の種類や量、溶
剤の種類や量を変えることが有効である。例えば、相分
離の温度を高くすると得られるフェノ−ル樹脂硬化物の
粒径は大きくなり、セルロ−ス誘導体/(セルロ−ス誘
導体+フェノ−ル樹脂)の割合を大きくすると得られる
フェノ−ル樹脂硬化物の粒径は小さくなる。
での処理をする場合は、気泡が含まれたり、粒径や粒径
分布の制御が十分で無くなる場合がある。従って、より
粒径のそろった球状フェノ−ル樹脂硬化物を調製するた
めには、例えば相分離開始時の溶媒含有量が少ないこ
と、保持する温度がサンプル全体で均一であることなど
が有効である。粒径の制御には、相分離の温度や時間の
他、フェノ−ル樹脂、セルロ−ス誘導体の種類や量、溶
剤の種類や量を変えることが有効である。例えば、相分
離の温度を高くすると得られるフェノ−ル樹脂硬化物の
粒径は大きくなり、セルロ−ス誘導体/(セルロ−ス誘
導体+フェノ−ル樹脂)の割合を大きくすると得られる
フェノ−ル樹脂硬化物の粒径は小さくなる。
【0042】一方、フェノ−ル樹脂のみでセルロ−ス誘
導体を含まない場合は、なんら目的とする球状フェノ−
ル樹脂硬化物は得られない。また、例え、両樹脂を所定
量含んだ均質混合液(例えば両樹脂の合計濃度が30重
量%の均質溶液)を調製した場合でも溶剤を除去しない
で、密閉系でそのまま保持した場合はなんら相分離等の
変化は生じず、更に該均質混合液に水を添加していきフ
ェノ−ル樹脂を析出させた場合も、本発明におけるよう
な球状フェノ−ル樹脂硬化物は得られない。
導体を含まない場合は、なんら目的とする球状フェノ−
ル樹脂硬化物は得られない。また、例え、両樹脂を所定
量含んだ均質混合液(例えば両樹脂の合計濃度が30重
量%の均質溶液)を調製した場合でも溶剤を除去しない
で、密閉系でそのまま保持した場合はなんら相分離等の
変化は生じず、更に該均質混合液に水を添加していきフ
ェノ−ル樹脂を析出させた場合も、本発明におけるよう
な球状フェノ−ル樹脂硬化物は得られない。
【0043】本発明においてフェノ−ル樹脂の硬化反応
は、通常、加熱により行われ、具体的には100〜50
0℃の温度で大気中、又は不活性ガス雰囲気中で保持す
ることで行われる。 硬化させたフェノ−ル樹脂からの
セルロ−ス誘導体の除去は、例えばセルロ−ス誘導体の
みが可溶な溶剤(抽出剤)で抽出、除去することが出来
る。セルロ−ス誘導体のみが可溶な抽出剤としては、熱
硬化後のフェノ−ル樹脂硬化物を溶かさないセルロ−ス
誘導体の溶媒を用いることが好ましい。
は、通常、加熱により行われ、具体的には100〜50
0℃の温度で大気中、又は不活性ガス雰囲気中で保持す
ることで行われる。 硬化させたフェノ−ル樹脂からの
セルロ−ス誘導体の除去は、例えばセルロ−ス誘導体の
みが可溶な溶剤(抽出剤)で抽出、除去することが出来
る。セルロ−ス誘導体のみが可溶な抽出剤としては、熱
硬化後のフェノ−ル樹脂硬化物を溶かさないセルロ−ス
誘導体の溶媒を用いることが好ましい。
【0044】セルロ−ス誘導体の抽出剤による除去を、
加熱や撹拌下で行うことは効果的である。セルロ−ス誘
導体がフェノ−ル樹脂硬化物から抽出剤により除かれた
後、必要に応じてろ過、遠心分離、洗浄等を用い、最後
に抽出剤が残った場合は乾燥等により除去することによ
り、目的とする球状フェノ−ル樹脂硬化物を得ることが
出来る。また、セルロ−ス誘導体の除去は、セルロ−ス
のみが熱分解する条件下での加熱によりセルロ−スを除
去しても良い。
加熱や撹拌下で行うことは効果的である。セルロ−ス誘
導体がフェノ−ル樹脂硬化物から抽出剤により除かれた
後、必要に応じてろ過、遠心分離、洗浄等を用い、最後
に抽出剤が残った場合は乾燥等により除去することによ
り、目的とする球状フェノ−ル樹脂硬化物を得ることが
出来る。また、セルロ−ス誘導体の除去は、セルロ−ス
のみが熱分解する条件下での加熱によりセルロ−スを除
去しても良い。
【0045】例えば、エチルセルロ−ス(エトキシル基
含有率=約49%)の場合、空気中または窒素雰囲気中
で200〜500℃、より好ましくは300〜400℃
の温度で加熱することにより、エチルセルロ−スを除去
し、フェノ−ル樹脂硬化物を単離することができる。本
発明によれば、平均粒径が20nm〜100μm、好ま
しくは20nm〜30μm、更に好ましくは20nm〜
10μmの範囲に平均粒径を有する球状のフェノ−ル樹
脂硬化物が良好に調製できる。
含有率=約49%)の場合、空気中または窒素雰囲気中
で200〜500℃、より好ましくは300〜400℃
の温度で加熱することにより、エチルセルロ−スを除去
し、フェノ−ル樹脂硬化物を単離することができる。本
発明によれば、平均粒径が20nm〜100μm、好ま
しくは20nm〜30μm、更に好ましくは20nm〜
10μmの範囲に平均粒径を有する球状のフェノ−ル樹
脂硬化物が良好に調製できる。
【0046】また本発明の球状のフェノ−ル樹脂硬化物
は、粒径分布の標準偏差が0.5以下、好ましくは0.
3以下、更に好ましくは0.2以下と極めて良く制御さ
れたものを含む。このように形状が高度に制御された球
状フェノ−ル樹脂硬化物は、成形加工材料、建築・土木
材料、電子材料、電気部品材料、画像形成材料、塗工材
料、バイオテクノロジ−材料、医療材料など広い分野に
おいて有用である。
は、粒径分布の標準偏差が0.5以下、好ましくは0.
3以下、更に好ましくは0.2以下と極めて良く制御さ
れたものを含む。このように形状が高度に制御された球
状フェノ−ル樹脂硬化物は、成形加工材料、建築・土木
材料、電子材料、電気部品材料、画像形成材料、塗工材
料、バイオテクノロジ−材料、医療材料など広い分野に
おいて有用である。
【0047】
【実施例】次いで本発明を実施例によって更に説明す
る。尚、例中の%は特に断りの無い限り重量基準であ
る。
る。尚、例中の%は特に断りの無い限り重量基準であ
る。
【0048】(実施例1)エチルセルロ−ス(ハ−キュ
レス社製エチルセルロ−ス、N−200:エトキシル基
含有率48〜49.5%)30gをアセトン300gに
室温で撹拌して、半透明、乳白濁の均質液を得た。フェ
ノ−ル樹脂溶液(大日本インキ化学工業株式会社製レゾ
−ル型フェノ−ル樹脂溶液、プライオ−フェンJ−32
5:メタノ−ル溶媒、固形分=58%)120g(樹脂
分70g)を上記均質液に室温で撹拌しながら混合し、
黄色味を帯びたやや乳白濁の均質混合液を得た。
レス社製エチルセルロ−ス、N−200:エトキシル基
含有率48〜49.5%)30gをアセトン300gに
室温で撹拌して、半透明、乳白濁の均質液を得た。フェ
ノ−ル樹脂溶液(大日本インキ化学工業株式会社製レゾ
−ル型フェノ−ル樹脂溶液、プライオ−フェンJ−32
5:メタノ−ル溶媒、固形分=58%)120g(樹脂
分70g)を上記均質液に室温で撹拌しながら混合し、
黄色味を帯びたやや乳白濁の均質混合液を得た。
【0049】該均質混合液中のエチルセルロ−スとフェ
ノ−ル樹脂の合計の濃度は22.2%であり、エチルセ
ルロ−ス/(エチルセルロ−ス+フェノ−ル樹脂)の比
は0.3であった。該均質混合液をアルミ容器中に最終
樹脂厚みが3mmとなるように注ぎ、乾燥空気流通下、
20℃で16時間保持し溶剤をキャストした。
ノ−ル樹脂の合計の濃度は22.2%であり、エチルセ
ルロ−ス/(エチルセルロ−ス+フェノ−ル樹脂)の比
は0.3であった。該均質混合液をアルミ容器中に最終
樹脂厚みが3mmとなるように注ぎ、乾燥空気流通下、
20℃で16時間保持し溶剤をキャストした。
【0050】16時間後のフェノ−ル樹脂/エチルセル
ロ−ス混合物は均質透明な複合体であった。次いで該フ
ェノ−ル樹脂/エチルセルロ−ス均質複合体を40℃の
乾燥器に入れ、24時間の加熱処理を行った。この40
℃での加熱処理過程において加熱開始後1時間以内で樹
脂複合体は、均質だが不透明となっているのが観測され
た。
ロ−ス混合物は均質透明な複合体であった。次いで該フ
ェノ−ル樹脂/エチルセルロ−ス均質複合体を40℃の
乾燥器に入れ、24時間の加熱処理を行った。この40
℃での加熱処理過程において加熱開始後1時間以内で樹
脂複合体は、均質だが不透明となっているのが観測され
た。
【0051】尚、100μm厚みに換算したサンプルで
の光透過率は相分離前が91%であり、40℃で24時
間保持した相分離後が6%であった。なお光透過率は日
本電色工業株式会社製製濁度計NDH−300Aにより
測定した。不透明になったのはこの間にフェノ−ル樹脂
とエチルセルロ−スのミクロな相分離が進行したことに
よるものであった。
の光透過率は相分離前が91%であり、40℃で24時
間保持した相分離後が6%であった。なお光透過率は日
本電色工業株式会社製製濁度計NDH−300Aにより
測定した。不透明になったのはこの間にフェノ−ル樹脂
とエチルセルロ−スのミクロな相分離が進行したことに
よるものであった。
【0052】得られた均質、不透明な樹脂複合体を15
0℃で2時間加熱し、フェノ−ル樹脂の熱硬化反応を促
進させた。得られた樹脂混合物を軽く粉砕後、アセトン
中にエチルセルロ−スが抽出されなくなるまで、アセト
ンを用いてエチルセルロ−スを抽出、除去した。その
後、ろ過、乾燥によりフェノ−ル樹脂硬化物を得た。得
られたフェノ−ル樹脂硬化物の試料を走差型電子顕微鏡
用試料台の上でPtを用いて3nmの厚みに表面コ−ト
し、走差型電子顕微鏡を用いて形態観察を行った。その
結果、該フェノ−ル樹脂硬化物は平均粒径1.5μm、
標準偏差0.22の粒径の揃った球状粒子であることが
確認された。
0℃で2時間加熱し、フェノ−ル樹脂の熱硬化反応を促
進させた。得られた樹脂混合物を軽く粉砕後、アセトン
中にエチルセルロ−スが抽出されなくなるまで、アセト
ンを用いてエチルセルロ−スを抽出、除去した。その
後、ろ過、乾燥によりフェノ−ル樹脂硬化物を得た。得
られたフェノ−ル樹脂硬化物の試料を走差型電子顕微鏡
用試料台の上でPtを用いて3nmの厚みに表面コ−ト
し、走差型電子顕微鏡を用いて形態観察を行った。その
結果、該フェノ−ル樹脂硬化物は平均粒径1.5μm、
標準偏差0.22の粒径の揃った球状粒子であることが
確認された。
【0053】(実施例2)40℃で24時間の加熱処理
をする代わりに、25℃で96時間保持した以外は実施
例1と同様にしてフェノ−ル樹脂硬化物を調製した。2
5℃で96時間保持後の樹脂複合体は実施例1と同様な
均質・不透明な複合体となっていた。得られたフェノ−
ル樹脂硬化物の走差型電子顕微鏡写真を図1に示す。該
フェノ−ル樹脂硬化物は平均粒径0.9μm、標準偏差
0.12の球状フェノ−ル樹脂硬化物であった。
をする代わりに、25℃で96時間保持した以外は実施
例1と同様にしてフェノ−ル樹脂硬化物を調製した。2
5℃で96時間保持後の樹脂複合体は実施例1と同様な
均質・不透明な複合体となっていた。得られたフェノ−
ル樹脂硬化物の走差型電子顕微鏡写真を図1に示す。該
フェノ−ル樹脂硬化物は平均粒径0.9μm、標準偏差
0.12の球状フェノ−ル樹脂硬化物であった。
【0054】(実施例3)エチルセルロ−スの種類が異
なることと、25℃で96時間保持する代わりに50℃
で3時間保持すること以外は実施例2と同様にしてフェ
ノ−ル樹脂硬化物を調製した。用いたエチルセルロ−ス
はハ−キュレス社製エチルセルロ−ス、N−7(エトキ
シル基含有率48〜49.5%)で、得られたフェノ−
ル樹脂硬化物は平均粒径2.0μmの球状フェノ−ル樹
脂硬化物であった。
なることと、25℃で96時間保持する代わりに50℃
で3時間保持すること以外は実施例2と同様にしてフェ
ノ−ル樹脂硬化物を調製した。用いたエチルセルロ−ス
はハ−キュレス社製エチルセルロ−ス、N−7(エトキ
シル基含有率48〜49.5%)で、得られたフェノ−
ル樹脂硬化物は平均粒径2.0μmの球状フェノ−ル樹
脂硬化物であった。
【0055】(実施例4)エチルセルロ−スの代わりに
酢酸セルロ−スを、またその溶媒としてアセトンの代わ
りにアセトンと水の混合溶媒(アセトン/水=9/1)
を用いること以外は実施例2と同様にしてフェノ−ル樹
脂硬化物を調製した。酢酸セルロ−スはダイセル化学工
業株式会社製酢酸セルロ−ス、LL−10(酢化度=4
3〜45%、平均重合度=100〜120)を用いた。
なお上記酢酸セルロ−スを混合溶媒に溶かしたものは均
質な薄い乳白濁をした液であり、フェノ−ル樹脂を含む
混合液は均質なやや濃い乳白濁を呈した。また、溶剤を
20℃で16時間キャスト後の樹脂複合体は均質透明で
あり、96時間保持後は均質不透明となった。得られた
フェノ−ル樹脂硬化物は平均粒径5μm、標準偏差0.
17の球状フェノ−ル樹脂硬化物であった。
酢酸セルロ−スを、またその溶媒としてアセトンの代わ
りにアセトンと水の混合溶媒(アセトン/水=9/1)
を用いること以外は実施例2と同様にしてフェノ−ル樹
脂硬化物を調製した。酢酸セルロ−スはダイセル化学工
業株式会社製酢酸セルロ−ス、LL−10(酢化度=4
3〜45%、平均重合度=100〜120)を用いた。
なお上記酢酸セルロ−スを混合溶媒に溶かしたものは均
質な薄い乳白濁をした液であり、フェノ−ル樹脂を含む
混合液は均質なやや濃い乳白濁を呈した。また、溶剤を
20℃で16時間キャスト後の樹脂複合体は均質透明で
あり、96時間保持後は均質不透明となった。得られた
フェノ−ル樹脂硬化物は平均粒径5μm、標準偏差0.
17の球状フェノ−ル樹脂硬化物であった。
【0056】(実施例5)酢酸セルロ−スの種類及びそ
の溶媒の種類が異なること以外は実施例4と同様にして
フェノ−ル樹脂硬化物を調製した。用いた酢酸セルロ−
スはダイセル化学工業株式会社製酢酸セルロ−ス、LT
−105(酢化度=60.8%、平均重合度=360)
を、溶媒としてはメチレンクロライドとメタノ−ルとの
混合溶媒(メチレンクロライド/メタノ−ル=9/1)
を用いた。得られたフェノ−ル樹脂硬化物は平均粒径3
2μmの球状フェノ−ル樹脂硬化物であった。
の溶媒の種類が異なること以外は実施例4と同様にして
フェノ−ル樹脂硬化物を調製した。用いた酢酸セルロ−
スはダイセル化学工業株式会社製酢酸セルロ−ス、LT
−105(酢化度=60.8%、平均重合度=360)
を、溶媒としてはメチレンクロライドとメタノ−ルとの
混合溶媒(メチレンクロライド/メタノ−ル=9/1)
を用いた。得られたフェノ−ル樹脂硬化物は平均粒径3
2μmの球状フェノ−ル樹脂硬化物であった。
【0057】(実施例6)実施例1と同じ方法で、相分
離により不透明となった、フェノ−ル樹脂/エチルセル
ロ−ス均質複合体を得た。該複合体を150℃で2時間
加熱後、0.5%の酸素を含む窒素中350℃で1時間
加熱することにより、エチルセルロ−スが除去された平
均粒径1.5μmの球状フェノ−ル樹脂硬化物を得た。
離により不透明となった、フェノ−ル樹脂/エチルセル
ロ−ス均質複合体を得た。該複合体を150℃で2時間
加熱後、0.5%の酸素を含む窒素中350℃で1時間
加熱することにより、エチルセルロ−スが除去された平
均粒径1.5μmの球状フェノ−ル樹脂硬化物を得た。
【0058】(実施例7、8)エチルセルロ−ス/(エ
チルセルロ−ス+フェノ−ル樹脂)の割合が0.5(実
施例7)及び0.7(実施例8)であることを除くと実
施例2と同様にしてフェノ−ル樹脂硬化物を調製した。
得られたフェノ−ル樹脂硬化物は平均粒径250nm
(実施例7)及び28nm(実施例8)の球状フェノ−
ル樹脂硬化物であった。
チルセルロ−ス+フェノ−ル樹脂)の割合が0.5(実
施例7)及び0.7(実施例8)であることを除くと実
施例2と同様にしてフェノ−ル樹脂硬化物を調製した。
得られたフェノ−ル樹脂硬化物は平均粒径250nm
(実施例7)及び28nm(実施例8)の球状フェノ−
ル樹脂硬化物であった。
【0059】(実施例9)エチルセルロ−ス(ハ−キュ
レス社製エチルセルロ−ス、N−200:エトキシル基
含有率48〜49.5%)30gをアセトン270gに
室温で撹拌して、半透明、乳白濁の均質液を得た。フェ
ノ−ル樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製ノボラッ
ク型フェノ−ル樹脂、プライオ−フェン5510(ヘキ
サメチレンテトラミン硬化剤含有物)70gをメタノ−
ル70gに溶解した溶液を上記均質液に室温で撹拌しな
がら混合し黄色味を帯びたやや乳白濁の均質混合液を得
た。
レス社製エチルセルロ−ス、N−200:エトキシル基
含有率48〜49.5%)30gをアセトン270gに
室温で撹拌して、半透明、乳白濁の均質液を得た。フェ
ノ−ル樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製ノボラッ
ク型フェノ−ル樹脂、プライオ−フェン5510(ヘキ
サメチレンテトラミン硬化剤含有物)70gをメタノ−
ル70gに溶解した溶液を上記均質液に室温で撹拌しな
がら混合し黄色味を帯びたやや乳白濁の均質混合液を得
た。
【0060】該均質混合液中のエチルセルロ−スとフェ
ノ−ル樹脂の合計の濃度は22.7%であり、エチルセ
ルロ−ス/(エチルセルロ−ス+フェノ−ル樹脂)の比
は0.3であった。該均質混合液をアルミ容器中に最終
樹脂厚みが3mmとなるように注ぎ、乾燥空気流通下、
20℃で30時間保持し、次いで80℃の乾燥器に入
れ、10時間の加熱処理を行った。
ノ−ル樹脂の合計の濃度は22.7%であり、エチルセ
ルロ−ス/(エチルセルロ−ス+フェノ−ル樹脂)の比
は0.3であった。該均質混合液をアルミ容器中に最終
樹脂厚みが3mmとなるように注ぎ、乾燥空気流通下、
20℃で30時間保持し、次いで80℃の乾燥器に入
れ、10時間の加熱処理を行った。
【0061】得られた均質、不透明な樹脂複合体を15
0℃で2時間加熱し、フェノ−ル樹脂の熱硬化反応を促
進させた。得られた樹脂混合物を軽く粉砕後、アセトン
中にエチルセルロ−スが抽出されなくなるまで、アセト
ンを用いてエチルセルロ−スを抽出、除去した。その
後、ろ過、乾燥によりフェノ−ル樹脂硬化物を得た。得
られたフェノ−ル樹脂硬化物は平均粒径750nm、標
準偏差0.16の球状フェノ−ル樹脂硬化物であった。
0℃で2時間加熱し、フェノ−ル樹脂の熱硬化反応を促
進させた。得られた樹脂混合物を軽く粉砕後、アセトン
中にエチルセルロ−スが抽出されなくなるまで、アセト
ンを用いてエチルセルロ−スを抽出、除去した。その
後、ろ過、乾燥によりフェノ−ル樹脂硬化物を得た。得
られたフェノ−ル樹脂硬化物は平均粒径750nm、標
準偏差0.16の球状フェノ−ル樹脂硬化物であった。
【0062】(比較例1)エチルセルロ−スを用いない
他は、実施例1と同様にしてフェノ−ル樹脂硬化物を調
製した。得られたフェノ−ル樹脂硬化物は全体が一体と
なった均質な成形物として得られ、何ら球状粒子の形態
は得られなかった。
他は、実施例1と同様にしてフェノ−ル樹脂硬化物を調
製した。得られたフェノ−ル樹脂硬化物は全体が一体と
なった均質な成形物として得られ、何ら球状粒子の形態
は得られなかった。
【0063】
【発明の効果】本発明は、ナノメ−タ−からミクロンオ
−ダ−、具体的には20nm〜30μmの平均粒径を有
する球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、及び該製造
方法により得られる、形状が真球状に近く粒径が揃って
いて狭い粒径分布を有する、制御された粒径や粒径分布
を有する球状フェノ−ル樹脂硬化物を提供することがで
きる。
−ダ−、具体的には20nm〜30μmの平均粒径を有
する球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法、及び該製造
方法により得られる、形状が真球状に近く粒径が揃って
いて狭い粒径分布を有する、制御された粒径や粒径分布
を有する球状フェノ−ル樹脂硬化物を提供することがで
きる。
【図1】 本発明の実施例2で得られた球状フェノ−ル
樹脂硬化物の走差型電子顕微鏡写真である。
樹脂硬化物の走差型電子顕微鏡写真である。
Claims (12)
- 【請求項1】 下記の工程からなる球状フェノ−ル樹脂
硬化物の製造方法。 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
質混合液を調製する。 該均質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセ
ルロ−ス誘導体の相分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させる。 フェノ−ル樹脂硬化物とセルロ−ス誘導体との複合体
からセルロ−ス誘導体を除去し、フェノ−ル樹脂硬化物
を得る。 - 【請求項2】 溶媒が非水系溶剤であることを特徴とす
る請求項1に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方
法。 - 【請求項3】 溶媒が60%以上の非水系溶剤と40%
未満の水から成る混合溶剤であることを特徴とする請求
項1に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法。 - 【請求項4】 セルロ−ス誘導体の除去を、セルロ−ス
誘導体を溶解し、且つフェノ−ル樹脂硬化物を溶解しな
い溶剤を用いた抽出操作により行うことを特徴とする請
求項1に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法。 - 【請求項5】 セルロ−ス誘導体の除去を、200〜5
00℃の範囲の温度で加熱することにより行うことを特
徴とする請求項1に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の
製造方法。 - 【請求項6】 セルロ−ス誘導体/(セルロ−ス誘導体
+フェノ−ル樹脂)の割合が0.05〜0.95である
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の
球状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法。 - 【請求項7】 フェノ−ル樹脂がメタノ−ルに可溶な、
レゾ−ル型またはノボラック型フェノ−ル樹脂であるこ
とを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の球
状フェノ−ル樹脂硬化物の製造方法。 - 【請求項8】 セルロ−ス誘導体が非水系溶剤に可溶ま
たは均質懸濁可能な、セルロ−スエ−テル又はセルロ−
スエステルの単独又は混合物であることを特徴とする請
求項1〜6のいずれか一つに記載の球状フェノ−ル樹脂
硬化物の製造方法。 - 【請求項9】 セルロ−スエ−テルがエチルセルロ−ス
であって、エトキシル含有率が44〜50%であること
を特徴とする請求項8に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化
物の製造方法。 - 【請求項10】 セルロ−スエステルが酢酸セルロ−ス
であって、酢化度が43〜60.8%であることを特徴
とする請求項8に記載の球状フェノ−ル樹脂硬化物の製
造方法。 - 【請求項11】 平均粒径が20nm〜30μmの範囲
にあることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一
つに記載の製造方法により得られる球状フェノ−ル樹脂
硬化物。 - 【請求項12】 粒径分布の標準偏差が0.5以下であ
ることを特徴とする請求項11記載の球状フェノ−ル樹
脂硬化物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15221097A JPH10338728A (ja) | 1997-06-10 | 1997-06-10 | 球状フェノ−ル樹脂硬化物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15221097A JPH10338728A (ja) | 1997-06-10 | 1997-06-10 | 球状フェノ−ル樹脂硬化物及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10338728A true JPH10338728A (ja) | 1998-12-22 |
Family
ID=15535483
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15221097A Pending JPH10338728A (ja) | 1997-06-10 | 1997-06-10 | 球状フェノ−ル樹脂硬化物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10338728A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008047700A1 (en) | 2006-10-20 | 2008-04-24 | Air Water Inc. | Non-thermofusible granular phenol resin, method for producing the same, thermosetting resin composition, sealing material for semiconductor, and adhesive for semiconductor |
JP2014189611A (ja) * | 2013-03-27 | 2014-10-06 | Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd | 硬化レゾルシノール樹脂粒子及びその製造方法並びにそれを用いて得られた炭素粒子及び活性炭粒子 |
-
1997
- 1997-06-10 JP JP15221097A patent/JPH10338728A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008047700A1 (en) | 2006-10-20 | 2008-04-24 | Air Water Inc. | Non-thermofusible granular phenol resin, method for producing the same, thermosetting resin composition, sealing material for semiconductor, and adhesive for semiconductor |
EP2141184A1 (en) | 2006-10-20 | 2010-01-06 | Air Water Inc. | Non-thermofusible phenol resin powder, method for producing the same, thermosetting resin composition, sealing material for semiconductor, and adhesive for semiconductor |
EP2145906A1 (en) | 2006-10-20 | 2010-01-20 | Air Water Inc. | Non-thermofusible phenol resin powder, method for producing the same, thermosetting resin composition, sealing material for semiconductor, and adhesive for semiconductor |
US8158095B2 (en) | 2006-10-20 | 2012-04-17 | Air Water Inc. | Non-thermofusible phenol resin powder, method for producing the same, thermosetting resin composition, sealing material for semiconductor, and adhesive for semiconductor |
US8293860B2 (en) | 2006-10-20 | 2012-10-23 | Air Water Inc. | Non-thermofusible phenol resin powder, method for producing the same, thermosetting resin composition, sealing material for semiconductor, and adhesive for semiconductor |
US8409756B2 (en) | 2006-10-20 | 2013-04-02 | Air Water Inc. | Non-thermofusible phenol resin powder, method for producing the same, thermosetting resin composition, sealing material for semiconductor, and adhesive for semiconductor |
US8411415B2 (en) | 2006-10-20 | 2013-04-02 | Air Water Inc. | Non-thermofusible phenol resin powder, method for producing the same, thermosetting resin composition, sealing material for semiconductor, and adhesive for semiconductor |
US8658120B2 (en) | 2006-10-20 | 2014-02-25 | Air Water Inc. | Non-thermofusible phenol resin powder, method for producing the same, thermosetting resin composition, sealing material for semiconductor, and adhesive for semiconductor |
JP2014189611A (ja) * | 2013-03-27 | 2014-10-06 | Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd | 硬化レゾルシノール樹脂粒子及びその製造方法並びにそれを用いて得られた炭素粒子及び活性炭粒子 |
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