JPH111311A - 球状炭素材及びその製造方法 - Google Patents

球状炭素材及びその製造方法

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JPH111311A
JPH111311A JP9152211A JP15221197A JPH111311A JP H111311 A JPH111311 A JP H111311A JP 9152211 A JP9152211 A JP 9152211A JP 15221197 A JP15221197 A JP 15221197A JP H111311 A JPH111311 A JP H111311A
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carbon material
spherical carbon
cellulose derivative
solvent
phenol resin
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JP9152211A
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English (en)
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Kazutoshi Haraguchi
和敏 原口
Mieko Koiso
美枝子 小磯
Rinmei Ou
林明 王
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明が解決しようとする課題は、粒径及び
/又は粒径分布が制御された球状炭素材の製造方法、及
びそれから得られる球状炭素材を提供することにある。 【解決手段】 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と
溶媒とを含む均質混合液を調製する、該均質混合液か
ら溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体の
相分離を生じさせる、フェノ−ル樹脂を硬化させる、
フェノ−ル樹脂硬化物とセルロ−ス誘導体との複合体
からセルロ−ス誘導体を除去し、フェノール樹脂硬化物
を得る、不活性ガス雰囲気または真空雰囲気でフェノ
ール樹脂硬化物を焼成し、球状炭素材を得る、からなる
球状炭素材球の製造方法と、該製造方法により得られる
平均粒径が20nm〜30μm、好ましくは粒径分布の
標準偏差が0.5以下である球状炭素材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は球状炭素材およびそ
の製造方法に関する。本発明により得られる球状炭素材
は、成形材料、塗料、膜材料、電子・電気材料、画像用
材料などとして各種工業分野、建築・土木分野、医療分
野の材料として有用である。
【0002】
【従来の技術】炭素材は、その基本的な熱特性、機械特
性、化学特性や電気特性等における優れた特徴を生かし
て、現在では成形材料、摺動材料、高温材料、導電材
料、電磁遮蔽材料、画像形成材料、塗膜材料を始めとし
て、電子・電気、電池、化学工業、原子力、医療、バイ
オなどの幅広い産業分野で使用されている。また実用に
際して、炭素材はそれぞれの用途に応じて、結晶性や形
状の異なるものが各種製造され用いられている。
【0003】近年、炭素材をより有効に利用するため
に、その形状や結晶性をより高度に制御した炭素材を調
製して用いることが検討されており、例えば曲状(例え
ばM.Furukawa、T.Itoh、強化プラスチ
ック、34巻、89頁)や、コイル状(例えばS.Mo
tojima,Y.Itoh,S.Asakur an
d H.Iwanaga、Journal of Ma
terials Science、30巻、5059
頁、1995年)や、リボン状(例えばH.Muray
ama、T.Maeda,Nature,345巻,7
91頁、1990年)の繊維状炭素材が報告されてい
る。
【0004】また球状炭素材においても、フラ−レンの
ようなオングストロ−ムオ−ダ−の微小な球状炭素材
や、ピッチを原料としたメソカ−ボンマイクロビ−ズ
(例えば、本田英昌、山田泰弘、石油学会誌、第16
巻、第5号、392ペ−ジ、1973年)、生コ−クス
を処理して得られる両親媒性歴青物を原料とする球状炭
素材(例えば、D.Tateishi、K.Esum
i、H.Honda、Carbon,29巻,1296
頁、1991年)、
【0005】オレフィン樹脂とポリ塩化ビニルの混合物
を原料とする球状炭素材(例えば、M.Inagak
i,K.Kuroda,N.Inoue,M.Saka
i、Carbon,22巻,No.6、617頁、19
84年)、フェノ−ル樹脂を原料とする球状炭素材(例
えば、鐘紡株式会社製ベルパ−ルRC)のようなマイク
ロメ−タ−オ−ダ−の粒径を有する炭素材が報告されて
いる。
【0006】ここで、メソカ−ボンマイクロビ−ズと両
親媒性歴青物を原料とする球状炭素材は、易黒鉛化性
で、また粒径分布は広い。一方、オレフィン樹脂とポリ
塩化ビニルの混合物を原料とする球状炭素材は、粒径の
良く制御されたものを得ることができるが、その製造方
法が10〜30MPaの圧力下で600℃以上の高温を
必要とする困難な問題がある。
【0007】一方、フェノ−ル樹脂は常圧下での焼成に
より炭素材を得ることが出来るが、30μm以下、特に
10μm以下からナノメ−タ−の領域に平均粒径を有す
る球状炭素は殆どなく、より小さい粒径のものが得られ
難いなどの問題点がある。例えば鐘紡株式会社のベルパ
−ルCの場合は、平均粒径が15〜20μmの球状炭素
材であるが、粒径は2μm〜20μm、又は2μm〜4
0μm以上と幅広い分布を有しており、形状も必ずしも
球状のものばかりでなく複数の粒子が不規則に融着した
ものなどが含まれている。
【0008】かかる情況において、フェノ−ル樹脂から
粒径及び/又は粒径分布が良く制御されたナノメ−タ−
からミクロンオ−ダ−の球状炭素材が得られれば、微細
部品材料、極小加工材料、薄膜材料、画像形成材料、高
性能塗工材料、バイオテクノロジ−材料、医療材料など
広い分野においてより有効に用いられることが期待され
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、粒径及び/又は粒径分布が制御された球状
炭素材の製造方法、及びそれから得られる球状炭素材を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ナノメ−
タ−からミクロンオ−ダ−の範囲の大きさで、粒径及び
粒径分布が制御された球状炭素材を得るべく鋭意研究に
取り組んだ結果、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体を
含む均質混合液を用いてフェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘
導体が固相相分離したフェノール樹脂硬化物を得て、更
に該フェノール樹脂硬化物からセルロ−ス誘導体を除き
加熱焼成することで、粒径及び/又は粒径分布の制御さ
れた球状炭素材を得ることが出来ることを見いだし、本
発明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明は、 (1)下記の工程からなる球状炭素材の製造方法、 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
質混合液を調製する。 該均質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセ
ルロ−ス誘導体の相分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させる。 フェノ−ル樹脂硬化物とセルロ−ス誘導体との複合体
からセルロ−ス誘導体を除去し、フェノール樹脂硬化物
を得る。 不活性ガス雰囲気または真空雰囲気でフェノール樹脂
硬化物を焼成し、球状炭素材を得る。
【0012】(2)溶媒が非水系溶剤であることを特徴
とする(1)に記載の球状炭素材の製造方法、 (3)溶媒が60%以上の非水系溶剤と40%未満の水
から成る混合溶剤であることを特徴とする(1)に記載
の球状炭素材の製造方法、
【0013】(4)セルロ−ス誘導体の除去を、セルロ
−ス誘導体を溶解し、且つフェノ−ル樹脂硬化物を溶解
しない溶剤を用いた抽出操作により行うことを特徴とす
る(1)に記載の球状炭素材の製造方法、 (5)セルロ−ス誘導体の除去を、200〜500℃の
範囲の温度で加熱することにより行うことを特徴とする
(1)に記載の球状炭素材の製造方法、 (6)セルロ−ス誘導体/(セルロ−ス誘導体+フェノ
−ル樹脂)の割合が0.05〜0.95であることを特
徴とする、上記の(1)〜(5)のいずれか一つに記載
の球状炭素材の製造方法、
【0014】(7)フェノ−ル樹脂がメタノ−ルに可溶
な、レゾ−ル型またはノボラック型フェノ−ル樹脂であ
ることを特徴とする、上記の(1)〜(6)のいずれか
一つに記載の球状炭素材の製造方法、 (8)セルロ−ス誘導体が非水系溶剤に可溶または均質
懸濁可能な、セルロ−スエ−テル又はセルロ−スエステ
ルの単独又は混合物であることを特徴とする(1)〜
(6)のいずれか一つに記載の球状炭素材の製造方法、
【0015】(9)セルロ−スエ−テルがエチルセルロ
−スであって、エトキシル含有率が44〜50%である
ことを特徴とする(8)に記載の球状炭素材の製造方
法、 (10)セルロ−スエステルが酢酸セルロ−スであっ
て、酢化度が43〜60.8%であることを特徴とする
(8)に記載の球状炭素材の製造方法、
【0016】(11)平均粒径が20nm〜30μmの
範囲にあることを特徴とする、上記の(1)〜(10)
のいずれか一つに記載の製造方法により得られる球状炭
素材、及び、 (12)粒径分布の標準偏差が0.5以下であることを
特徴とする(11)に記載の球状炭素材を含むものであ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】例えば、本発明により得られる球
状炭素材は、その大きさがナノメ−タ−からミクロンオ
−ダ−の範囲の微小径領域で制御され、及び/またはそ
の粒径分布も制御されたものであり、例えば狭い粒径分
布を有する真球に近い球状炭素材が含まれる。
【0018】本発明で用いるフェノ−ル樹脂としては、
使用するセルロ−ス誘導体と共通の溶剤に可溶なもの
で、且つ熱により硬化するものが用いられる。具体的に
は、フェノ−ル、ナフト−ル、ビスフェノ−ルA等の一
価のフェノ−ル性化合物、又はレゾルシン、キシレノ−
ル等の二価のフェノ−ル性化合物、又はピロガロ−ル、
ヒドロキシヒドロキノン等の三価のフェノ−ル性化合
物、及びこれらフェノ−ル性化合物のアルキル、カルボ
キシル、ハロゲン、アミン等の誘導体の単独又は2種以
上の混合物からなるフェノ−ル系化合物と、ホルムアル
デヒド、アセトアルデヒド等の脂肪族アルデヒドあるい
はベンズアルデヒド、フルフラ−ル等の芳香族アルデヒ
ドのアルデヒド化合物とを所定のモル比に配合し、塩
酸、硫酸、しゅう酸、燐酸等の酸性触媒下あるいは水酸
化ナトリウム、アンモニア、アミン等のアルカリ性触媒
下で反応して得られるレゾ−ル型あるはノボラック型の
公知のフェノ−ル樹脂である。
【0019】ノボラック型フェノ−ル樹脂の場合は、一
般にはヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤を添加して
用いられる。また上記フェノ−ル樹脂を主成分として有
する熱硬化性樹脂を用いることも可能である。以上のフ
ェノ−ル樹脂の内、特に水以外の非水系溶剤に溶解する
するもの、もしくは40%未満の水と非水系溶剤からな
る混合溶剤に溶解するものが用いられ、特にメタノ−ル
可溶のものが好ましく用いられる。
【0020】本発明で用いるセルロ−ス誘導体として
は、セルロ−ス分子に含まれる(セルロ−スの構成単位
であるグルコ−ス残基当たり3個ある)水酸基の一部が
化学反応により置換されたもので、非水系溶剤、または
60%以上の非水系溶剤と40%未満の水からなる混合
溶剤に可溶又は均質懸濁可能なものが用いられる。具体
的には、酢酸セルロ−スなどのセルロ−スエステルや、
エチルセルロ−スなどのセルロ−スエ−テルが挙げら
れ、水酸基の置換度としては、グルコ−ス残基当りの置
換度が0〜3で、上記溶剤に可溶、又は均質懸濁するも
のが用いられる。
【0021】水酸基置換度は、一般にグルコ−ス残基当
たりの置換基の重量パ−セントで表される場合が多く、
本発明において用いられるセルロ−ス誘導体では、例え
ば酢酸セルロ−スの場合は43〜60.8重量%の酢化
度のもの、エチルセルロ−スの場合は44〜50%のエ
トキシル含有率のものが好ましく用いれ、特にフェノ−
ル樹脂と共通の溶剤に可溶、または均質懸濁するものが
好ましく用いられる。セルロ−ス誘導体の分子量として
は、前記条件を満たすものであれば種々のものが使用可
能であり、特に限定されないが、例えば酢酸セルロ−ス
の場合は平均重合度100〜400程度のものが好まし
く用いられる。
【0022】本発明で用いる溶媒としては、フェノ−ル
樹脂を溶解させ、且つセルロ−ス誘導体を溶解または均
質懸濁させるものであれば良い。例えばメタノ−ル、エ
タノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、アミルアルコ−
ル、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素、
エチレンヂクロライド、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテ−ト、
セオソルブアセテ−ト、エチルエ−テル、セロソルブ、
ブチルセロソルブ、ベンゼン、トルエン、キシレン、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ヂオ
キサンなどの非水系溶剤の単独または混合溶剤が挙げら
れる。
【0023】更に、本発明で用いる溶媒としては、フェ
ノ−ル樹脂を溶解させ、且つセルロ−ス誘導体を溶解ま
たは均質懸濁させるものであれば、水と上記の非水系溶
剤との混合溶剤を用いることも可能であるが、この場合
は該混合溶剤中の水の割合は40%未満、好ましくは2
0%未満が良い。40%以上では本発明の方法による粒
径が良好に制御された球状炭素材を得ることが困難であ
る。
【0024】本発明における球状炭素材の製造において
は、以下の工程を経ることが必須である。 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
質混合液を調製する。 該均質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセ
ルロ−ス誘導体の相分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させる。 フェノ−ル樹脂硬化物とセルロ−ス誘導体との複合体
からセルロ−ス誘導体を除去し、フェノール樹脂硬化物
を得る。 不活性ガス雰囲気または真空雰囲気でフェノール樹脂
硬化物を焼成し、球状炭素材を得る。
【0025】均質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル
樹脂とセルロ−ス誘導体の相分離を生じさせるとは、均
質混合液から溶媒を完全に除去した後、相分離を生じさ
せても良いし、溶媒の除去過程で両樹脂の間に相分離を
生じさせても良い。更に、溶媒除去および相分離と平行
してフェノ−ル樹脂の硬化を一部生じさせることも温度
条件等を選べば可能であるが、過度にフェノ−ル樹脂の
硬化を先行させると十分な両樹脂間の相分離が生じず、
粒径及び/又は粒径分布が十分に制御されない場合があ
る。
【0026】本発明の製造方法においては、まずフェノ
−ル樹脂とセルロ−ス誘導体とを含む均質混合液を調製
することが必要である。セルロ−ス誘導体の量は、セル
ロ−ス誘導体/(フェノ−ル樹脂+セルロ−ス誘導体)
の0.05〜0.95であることが好ましい。セルロ−
ス誘導体の量が0.05未満では粒径及び/又は粒径分
布の制御が不十分となる。また0.95以上では得られ
る球状炭素材の量が少なすぎる欠点がある。
【0027】また均質混合液中の両樹脂の合計濃度は均
質混合液が調製できれば良く、特に限定されないが、好
ましくは5〜90重量%が用いられる。ここで5重量%
以下では溶剤量が過剰となり混合液からの球状炭素材の
生成効率が悪く、また90重量%以上では溶剤量が少量
のため均質混合液の調製が困難な場合が多い。
【0028】本発明におけるフェノ−ル樹脂とセルロ−
ス誘導体の均質混合液としては、両樹脂が完全に溶媒に
溶解した透明溶液の他、安定した懸濁状態を保つ均質懸
濁液も含まれる。かかる均質混合液の調製方法として
は、両樹脂を別々に、同じ又は異種の溶媒に溶解または
均質懸濁させた後、混合しても良いし、両樹脂を溶媒に
同時に溶解または均質懸濁させても良い。かかる均質混
合液の調製において撹拌したり、加熱したり、溶解促進
剤を添加することなどは有効に用いられる。
【0029】本発明においては、該均質混合液から溶媒
を除去し次いで両樹脂の相分離を生じさせること、もし
くは溶媒の除去と両樹脂の相分離を同時平行的に生じさ
せることが必須である。ここで溶媒除去条件は溶媒の沸
点等によっても変わり、特に限定されないが、例えば0
〜100℃程度の温度で空気や窒素の流通下、もしくは
真空下で行うことができる。
【0030】また、両樹脂の相分離は所定の温度で一定
時間保持することで行える。相分離速度は、例えば保持
温度により変化し、一般に高温であるほど相分離は早く
進む。具体的には0〜150℃程度の温度で保持した場
合、数分以内〜10日程度で相分離が完了する。また相
分離速度は用いる両樹脂の種類、組成、溶剤種、溶媒量
や試料厚み等によっても影響される。
【0031】相分離の進行は、所定の温度での時間経過
毎の試料の断面を走差型電子顕微鏡測定により観察する
ことや、もっと容易には光透過率を測定することによっ
て観察できる。具体的には、例えば溶媒を室温でキャス
トして除去して得られた両樹脂(フェノ−ル樹脂/エチ
ルセルロ−ス=70/30重量比)の均質複合体を一定
温度(例えば50℃)で保持した場合、相分離の進行と
共に、透明性が透明(光透過率=約90%)から不透明
(光透過率=約10%)に変化することで確認できる。
ここでの光透過率はサンプル厚み100μm換算での光
透過率で示している。
【0032】相分離前後の光透過率の変化は、フェノ−
ル樹脂の粒径及び相分離度合いによって異なるが、本発
明における良好な球状炭素材を与える為には、相分離後
の光透過率が相分離前の光透過率より20%以上低下し
ていることが好ましい。以上の様に、一般には溶媒除去
を行った後、両樹脂の相分離を行わせるが、溶媒除去と
相分離の少なくとも一部を平行して行わせたり、更に、
溶媒除去から両樹脂の相分離そしてフェノ−ル樹脂の硬
化反応までを連続して、又は同時平行的に行なうこと
も、セルロ−ス誘導体との相分離をへて目的とする球状
炭素材が得られる限り有効に用いられる。
【0033】但し、溶媒が多く含まれている時点で高温
での処理をする場合は、気泡が含まれたり、粒径や粒径
分布の制御が十分で無くなる場合がある。従って、より
粒径のそろった球状炭素材を調製するためには、例えば
相分離開始時の溶媒含有量が少ないこと、保持する温度
がサンプル全体で均一であることなどが有効である。粒
径の制御には、相分離の温度や時間の他、フェノ−ル樹
脂、セルロ−ス誘導体の種類や量、溶剤の種類や量を変
えることが有効である。例えば、相分離の温度を高くす
ると得られる球状炭素材の粒径は大きくなり、セルロ−
ス誘導体/(セルロ−ス誘導体+フェノ−ル樹脂)の割
合を大きくすると得られる球状炭素材の粒径は小さくな
る。
【0034】一方、フェノ−ル樹脂のみでセルロ−ス誘
導体を含まない場合は、なんら目的とする球状炭素材は
得られない。また、例え、両樹脂を所定量含んだ均質混
合液(例えば両樹脂の合計濃度が30重量%の均質溶
液)を調製した場合でも溶剤を除去しないで、密閉系で
そのまま保持した場合はなんら相分離等の変化は生じ
ず、更に該均質混合液に水を添加していきフェノ−ル樹
脂を析出させた後、硬化、焼成しても、本発明における
ような球状炭素材は得られない。
【0035】本発明において、フェノ−ル樹脂の硬化反
応は、通常、加熱により行われ、具体的には100〜5
00℃の温度で大気中、又は不活性ガス雰囲気中で保持
することで行われる。硬化させたフェノ−ル樹脂からの
セルロ−ス誘導体の除去は、例えばセルロ−ス誘導体の
みが可溶な溶剤(抽出剤)で抽出、除去することが出来
る。セルロ−ス誘導体のみが可溶な抽出剤としては、熱
硬化後のフェノ−ル樹脂硬化物を溶かさないセルロ−ス
誘導体の溶媒を用いることが好ましい。
【0036】セルロ−ス誘導体の抽出剤による除去を、
加熱や撹拌下で行うことは効果的である。セルロ−ス誘
導体がフェノ−ル樹脂硬化物から抽出剤により除かれた
後、必要に応じてろ過、遠心分離、洗浄等を用い、最後
に抽出剤が残った場合は乾燥等により除去する。また、
セルロ−ス誘導体の除去は、セルロ−スのみが熱分解す
る条件下での加熱によりセルロ−スを除去しても良い。
【0037】例えば、エチルセルロ−ス(エトキシル基
含有率=約49%)の場合、空気中または窒素雰囲気中
で200〜500℃、より好ましくは300〜400℃
の温度で加熱することにより、エチルセルロ−スを除去
することができる。
【0038】フェノ−ル樹脂硬化物の炭素化は、不活性
ガス雰囲気または真空雰囲気での焼成により行われる。
本発明においては、セルロ−ス誘導体の加熱による除去
を、フェノ−ル樹脂の炭素化と同時平行的に進めること
も可能である。この場合、必要に応じて酸化雰囲気や不
活性ガス雰囲気等を切り替えて行うことも有効である。
例えば、350℃までは酸化雰囲気で加熱し、以後、不
活性ガスや真空雰囲気に切り替える方法等が挙げられ
る。
【0039】炭素化の為の焼成は、不活性ガス雰囲気ま
たは真空雰囲気で、500〜3000℃の温度に加熱し
て行われる。例えば昇温速度10℃/分で、1200℃
まで加熱し、1200℃で30分間保持し、以後冷却す
るといった条件で行える。最高加熱温度は目的とする球
状炭素材の特性に合わせて500〜3000℃の範囲か
ら選択することが出来る。
【0040】焼成により得られた炭素材は、平均粒径が
20nm〜100μmの範囲にある球状の炭素材であ
る。好ましくは20nm〜30μm、更に好ましくは2
0nm〜10μmの範囲に平均粒径を有するものが良好
に調製できる。また粒径分布の標準偏差が0.5以下、
好ましくは0.3以下、更に好ましくは0.2以下と良
く制御されたものが得られる。また得られた球状炭素材
としては、特にフェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体の相
分離を部分的に生じさせた場合に顕著であるが、球状の
フェノ−ル樹脂から焼成によって未相分離のセルロ−ス
誘導体が除かれることにより、比表面積の大きい球状炭
素材が得られる場合がある。
【0041】本発明により得られる高度に形状が制御さ
れた球状炭素材は、成形加工材料、建築・土木材料、電
子材料、電気部品材料、画像形成材料、塗工材料、バイ
オテクノロジ−材料、医療材料など広い分野において有
用である。
【0042】
【実施例】次いで本発明を実施例によって更に説明す
る。尚、例中の%は特に断りの無い限り重量基準であ
る。
【0043】(実施例1)エチルセルロ−ス(ハ−キュ
レス社製エチルセルロ−ス、N−200:エトキシル基
含有率48〜49.5%)30gをアセトン300gに
室温で撹拌して、半透明、乳白濁の均質液を得た。フェ
ノ−ル樹脂溶液(大日本インキ化学工業株式会社製レゾ
−ル型フェノ−ル樹脂溶液、プライオ−フェンJ−32
5:メタノ−ル溶媒、固形分=58%)120g(樹脂
分70g)を上記均質液に室温で撹拌しながら混合し、
黄色味を帯びたやや乳白濁の均質混合液を得た。
【0044】該均質混合液中のエチルセルロ−スとフェ
ノ−ル樹脂の合計の濃度は22.2%であり、エチルセ
ルロ−ス/(エチルセルロ−ス+フェノ−ル樹脂)の比
は0.3であった。該均質混合液をアルミ容器中に最終
樹脂厚みが3mmとなるように注ぎ、乾燥空気流通下、
20℃で16時間保持し溶剤をキャストした。16時間
後のフェノ−ル樹脂/エチルセルロ−ス混合物は均質、
透明な複合体であった。
【0045】次いで該フェノ−ル樹脂/エチルセルロ−
ス均質複合体を40℃の乾燥器に入れ24時間の加熱処
理を行った。この40℃での加熱処理過程において加熱
開始後1時間以内で樹脂複合体は、均質だが不透明とな
っているのが観測された。100μm厚みに換算したサ
ンプルでの光透過率は相分離前が91%であり、40℃
で24時間保持した相分離後が6%であった。なお光透
過率は日本電色工業株式会社製濁度計NDH−300A
により測定した。不透明になったのはこの間にフェノ−
ル樹脂とエチルセルロ−スのミクロな相分離が進行した
ことによるものであった。
【0046】得られた均質、不透明な樹脂複合体を15
0℃で2時間加熱し、フェノ−ル樹脂の熱硬化反応を促
進させた。得られた樹脂混合物を粉砕後、アセトン中に
エチルセルロ−スが抽出されなくなるまでアセトンを用
いて、エチルセルロ−スを抽出、除去した。その後、ろ
過、乾燥により得られたフェノ−ル樹脂硬化物を、窒素
ガス雰囲気下、10℃/分の昇温速度で1000℃まで
加熱焼成した。
【0047】得られた炭素材を走差型電子顕微鏡用試料
台の上にとり、試料をPtを用いて3nmの厚みに表面
コ−トし、走差型電子顕微鏡を用いて形態観察を行っ
た。その結果を図1に示す。該炭素材は平均粒径1.2
μm、標準偏差0.26である粒径の揃った球状炭素材
であることが確認された。
【0048】(実施例2)40℃で24時間の加熱処理
をする代わりに、25℃で96時間保持した以外は実施
例1と同様にして炭素材を調製した。25℃で96時間
保持後の樹脂複合体は実施例1と同様な均質・不透明な
複合体となっていた。得られた炭素材は平均粒径0.7
0μm、標準偏差0.10の球状炭素材であった。
【0049】(実施例3)エチルセルロ−スの種類が異
なることと、25℃で96時間保持する代わりに50℃
で3時間保持すること以外は実施例2と同様にして炭素
材を調製した。用いたエチルセルロ−スはハ−キュレス
社製エチルセルロ−ス、N−7:エトキシル基含有率4
8〜49.5%)。得られた炭素材は平均粒径1.65
μmの球状炭素材であった。
【0050】(実施例4)エチルセルロ−スの代わりに
酢酸セルロ−スを、またその溶媒としてアセトンの代わ
りにアセトンと水の混合溶媒(アセトン/水=9/1)
を用いること以外は実施例2と同様にして炭素材を調製
した。酢酸セルロ−スはダイセル化学工業株式会社製酢
酸セルロ−ス、LL−10(酢化度=43〜45%、平
均重合度=100〜120)を用いた。
【0051】上記の酢酸セルロ−スを混合溶媒に溶かし
たものは、均質な薄い乳白濁液であり、フェノ−ル樹脂
を含む混合液は均質なやや濃い乳白濁色を呈した。ま
た、溶剤を20℃で16時間キャスト後の樹脂複合体は
均質透明であり、96時間保持後は均質不透明となっ
た。得られた炭素材は平均粒径4μm、標準偏差0.1
9の球状炭素材であった。また堀場製作所製表面積計
「SA−6201」を用いて該球状炭素材の比表面積を
測定した。比表面積は280m2/gであった。
【0052】(実施例5)酢酸セルロ−スの種類及びそ
の溶媒の種類が異なること以外は実施例4と同様にして
炭素材を調製した。用いた酢酸セルロ−スはダイセル化
学工業株式会社製酢酸セルロ−ス、LT−105(酢化
度=60.8%、平均重合度=360)を、その溶媒と
してはメチレンクロライドとメタノ−ルとの混合溶媒
(メチレンクロライド/メタノ−ル=9/1)を用い
た。得られた炭素材は平均粒径25μmの球状炭素材で
あった。
【0053】(実施例6)実施例1と同じ方法で、相分
離により不透明となった、フェノ−ル樹脂/エチルセル
ロ−ス均質複合体を得た。該複合体を150℃で2時間
加熱後、空気雰囲気中で10℃/分で350℃迄加熱
し、その後、雰囲気を真空雰囲気にして10℃/分で1
200℃まで加熱処理した。得られた炭素材は平均粒径
1.2μmの球状炭素材であった。
【0054】(実施例7)炭素化温度を真空下、200
0℃まで昇温、2000℃で30分間保持すること以外
は実施例1と同じ方法で、炭素材の調製を行った。得ら
れた炭素材は平均粒径1.1μmの球状炭素材であっ
た。
【0055】(実施例8及び9)エチルセルロ−ス/
(エチルセルロ−ス+フェノ−ル樹脂)の割合が0.5
(実施例8)及び0.7(実施例9)であること以外は
実施例2と同様にして炭素材を調製した。得られた炭素
材は平均粒径200nm(実施例8)及び25nm(実
施例9)の球状炭素材であった。
【0056】(実施例10)エチルセルロ−ス(ハ−キ
ュレス社製エチルセルロ−ス、N−200:エトキシル
基含有率48〜49.5%)30gをアセトン270g
に室温で撹拌して、半透明、乳白濁の均質液を得た。フ
ェノ−ル樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製ノボラ
ック型フェノ−ル樹脂、プライオ−フェン5510(ヘ
キサメチレンテトラミン硬化剤含有物)70gをメタノ
−ル70gに溶解した溶液を上記均質液に室温で撹拌し
ながら混合し黄色味を帯びたやや乳白濁の均質混合液を
得た。
【0057】該均質混合液中のエチルセルロ−スとフェ
ノ−ル樹脂の合計の濃度は22.7%であり、エチルセ
ルロ−ス/(エチルセルロ−ス+フェノ−ル樹脂)の比
は0.3であった。該均質混合液をアルミ容器中に最終
樹脂厚みが3mmとなるように注ぎ、乾燥空気流通下、
20℃で30時間保持し、次いで80℃の乾燥器に入
れ、10時間の加熱処理を行った。
【0058】得られた均質、不透明な樹脂複合体を15
0℃で2時間加熱し、フェノ−ル樹脂の熱硬化反応を促
進させた。得られた樹脂混合物を軽く粉砕後、アセトン
中にエチルセルロ−スが抽出されなくなるまで、アセト
ンを用いてエチルセルロ−スを抽出、除去した。その
後、ろ過、乾燥により得られたフェノ−ル樹脂硬化物を
窒素ガス雰囲気下、10℃/分の昇温速度で1000℃
まで加熱焼成した。得られた炭素材は平均粒径650n
m、標準偏差0.15の球状炭素材であった。
【0059】(比較例1)エチルセルロ−スを用いない
こと以外は実施例1と同様にして炭素材を調製した。得
られた炭素材は全体が一体となった均質な炭素材として
得られ、何ら球状粒子の形態は得られなかった。
【0060】
【発明の効果】本発明は、ナノメ−タ−からミクロンオ
−ダ−、具体的には20nm〜30μmの平均粒径を有
する球状炭素材の製造方法、及び該製造方法により得ら
れる、形状が真球状に近く粒径が揃っていて狭い粒径分
布を有する、制御された粒径や粒径分布を有する球状炭
素材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた球状炭素材の走差型電子
顕微鏡写真である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程からなる球状炭素材の製造方
    法。 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
    質混合液を調製する。 該均質混合液から溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセ
    ルロ−ス誘導体の相分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させる。 フェノ−ル樹脂硬化物とセルロ−ス誘導体との複合体
    からセルロ−ス誘導体を除去し、フェノール樹脂硬化物
    を得る。 不活性ガス雰囲気または真空雰囲気でフェノール樹脂
    硬化物を焼成し、球状炭素材を得る。
  2. 【請求項2】 溶媒が非水系溶剤であることを特徴とす
    る請求項1に記載の球状炭素材の製造方法。
  3. 【請求項3】 溶媒が60%以上の非水系溶剤と40%
    未満の水から成る混合溶剤であることを特徴とする請求
    項1に記載の球状炭素材の製造方法。
  4. 【請求項4】 セルロ−ス誘導体の除去を、セルロ−ス
    誘導体を溶解し、且つフェノ−ル樹脂硬化物を溶解しな
    い溶剤を用いた抽出操作により行うことを特徴とする請
    求項1に記載の球状炭素材の製造方法。
  5. 【請求項5】 セルロ−ス誘導体の除去を、200〜5
    00℃の範囲の温度で加熱することにより行うことを特
    徴とする請求項1に記載の球状炭素材の製造方法。
  6. 【請求項6】 セルロ−ス誘導体/(セルロ−ス誘導体
    +フェノ−ル樹脂)の割合が0.05〜0.95である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の
    球状炭素材の製造方法。
  7. 【請求項7】 フェノ−ル樹脂がメタノ−ルに可溶な、
    レゾ−ル型またはノボラック型フェノ−ル樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の球
    状炭素材の製造方法。
  8. 【請求項8】 セルロ−ス誘導体が非水系溶剤に可溶ま
    たは均質懸濁可能な、セルロ−スエ−テル又はセルロ−
    スエステルの単独又は混合物であることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれか一つに記載の球状炭素材の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 セルロ−スエ−テルがエチルセルロ−ス
    であって、エトキシル含有率が44〜50%であること
    を特徴とする請求項8に記載の球状炭素材の製造方法。
  10. 【請求項10】 セルロ−スエステルが酢酸セルロ−ス
    であって、酢化度が43〜60.8%であることを特徴
    とする請求項8に記載の球状炭素材の製造方法。
  11. 【請求項11】 平均粒径が20nm〜30μmの範囲
    にあることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つ
    に記載の製造方法により得られる球状炭素材。
  12. 【請求項12】 粒径分布の標準偏差が0.5以下であ
    ることを特徴とする請求項11に記載の球状炭素材。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007039263A (ja) * 2005-08-01 2007-02-15 Univ Of Miyazaki レゾルシノール系ポリマー粒子を前駆体とした球状炭素及びその製造方法
JP2009084068A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Air Water Inc 分子ふるい炭素およびその製造方法、ならびに窒素発生装置
US8323439B2 (en) 2009-03-08 2012-12-04 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Depositing carbon nanotubes onto substrate
US8555896B2 (en) 2007-12-19 2013-10-15 Philip Morris Usa Inc. Activated carbon from microcrystalline cellulose
US8658120B2 (en) 2006-10-20 2014-02-25 Air Water Inc. Non-thermofusible phenol resin powder, method for producing the same, thermosetting resin composition, sealing material for semiconductor, and adhesive for semiconductor

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