JPH11128822A - 塗布方法 - Google Patents

塗布方法

Info

Publication number
JPH11128822A
JPH11128822A JP29847697A JP29847697A JPH11128822A JP H11128822 A JPH11128822 A JP H11128822A JP 29847697 A JP29847697 A JP 29847697A JP 29847697 A JP29847697 A JP 29847697A JP H11128822 A JPH11128822 A JP H11128822A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support
coating
tension
die head
paint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29847697A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshikazu Yamazaki
嘉一 山崎
Daisuke Yano
大輔 矢野
Takashi Hotsuta
多可士 堀田
Masaaki Matsumoto
正明 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP29847697A priority Critical patent/JPH11128822A/ja
Publication of JPH11128822A publication Critical patent/JPH11128822A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】長尺の可撓性支持体に伸び、変形が存在したと
しても、支持体幅方向に均一な塗布厚み分布の磁気記録
媒体を製造すること。 【解決手段】長尺の可撓性支持体を搬送する2本のガイ
ドロールA及びBと、そのロール間に存在する、塗料を
押し出すダイヘッドとを用いて、2本のロールとダイヘ
ッドが、支持体を挟んで反対側となるように配置し、両
ロール間を搬送しながら、当該ダイヘッドを支持体に押
圧すると共に、ダイヘッドのスリットから塗料を押し出
して支持体上に所定厚さとなるように塗布する塗料の塗
布方法において、支持体を搬送するガイドロールAより
さらに上流側、または支持体を搬送するガイドロールB
よりさらに下流側の少なくともいずれか一方に、幅方向
の張力を任意に調整できる張力調整手段を設けることに
より、ガイドロールAもしくはBを張力調整手段によっ
て生じた支持体の非平坦な部分を再度平坦化する手段と
して用いることを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の製
造方法に関し、更に詳しくはエクストルージョン型塗布
装置により、幅方向に均一な膜厚分布を持つ磁気記録媒
体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来技術】塗布型の磁気記録媒体の製造方法として
は、グラビアロール方式、リバースロール方式、及びエ
クストルージョン塗布方式等種々の方式があることが知
られている。
【0003】このなかで、エクストルージョン方式に属
する、走行する支持体の背面を支持しない状態でダイヘ
ッドと呼ばれる塗布ヘッドから直接塗料を押し出し塗布
する方式は、支持体上に実際に塗布される塗料量以上に
塗料を供給しなければならない他のロール方式と異な
り、供給される塗料が全量塗布される為、余剰塗料を塗
料供給工程に戻す事による塗料品質の劣化、並びにこれ
に伴って発生する塗料の転移性等の塗布適性のが変化が
無く、均一な磁気塗布膜を形成出来る点で優れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、塗布によっ
て形成された磁気記録媒体の膜厚の均一性は、再生出力
等の記録再生特性に大きく影響する。
【0005】上記のエクストルージョン方式では、塗料
を押し出すダイヘッドに、2本のガイドロール間を走行
する支持体を押し付けたときの、支持体からダイヘッド
表面への押しつけ圧力と、ダイヘッドから押し出される
塗料の圧力とが釣り合った状態で安定な塗布状態とな
り、支持体に一定膜厚の塗膜が連続的に形成される。
【0006】その為、支持体上の塗料の塗布膜厚み分布
は、ダイヘッドに押圧する支持体の張力分布に依存す
る。すなわち支持体に「伸び」、「変形」があれば、幅
方向のその部分のダイヘッドへの押圧は他の正常な部分
に比べて弱い為、ダイヘッドからはより多くの塗料が押
し出される事によって厚塗りとなり、幅方向の塗布厚み
が不均一となる。このため、製造時における歩留まりの
低下が生じやすい。
【0007】上記、支持体の「伸び」、「変形」の位置
及びその変形の度合いは、長尺の可撓性支持体の場合、
その支持体毎に、又更にその一つの連続した支持体の中
でも変動することがあり、それらへの対処方法として特
開平1−203075号公報、特開平1−224071
号公報、特開平5−62179号公報記載のものが知ら
れている。
【0008】上記の手段は、前記2本のガイドロール又
は、ガイドロール間のダイヘッドに近接又は隣接した位
置に、支持体の張力分布を均一とする事を目的に、張力
の弱い支持体上の「伸び」、「変形」の部分に局部的変
位を与え張力を均一化する手段を設けることを特徴とし
ている。
【0009】しかしながら、これらの手段では、前記の
ように塗料を押出すダイヘッドに近接した位置の、一定
幅にわたって局部的に支持体に変位を与え幅方向の張力
分布を調整しようとするため、張力分布は均一化される
が、調整手段による支持体の局部的変形が残留したま
ま、ダイヘッドの塗料押出部へ搬送される。そのため、
その支持体の局部的変形部分がダイヘッド先端部のスリ
ット開口部分に接すると、局所的に塗布厚みが薄い「塗
布スジ」、「塗布抜け」等の塗布欠陥を発生させてしま
う欠点がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記欠点を改善するため
には、張力調整手段により発生した支持体の局部変位
を、支持体がダイヘッドに到達するまでの間に矯正し、
支持体を平坦化する手段が必要になる。従って、本発明
の塗布方法では、長尺の可撓性支持体を搬送する2本の
ガイドロールA及びBと、そのロール間に存在する、塗
料を押し出すダイヘッドとを用いて、両ロール間に支持
体を搬送しながら、当該ダイヘッドを支持体に押圧する
とともに、スロットから塗料を押し出して支持体上に所
定厚さとなるように塗布する塗料の塗布方法において、
幅方向の張力を任意に調整する手段とともに、該調整手
段により支持体に発生した局部的変位を矯正し、支持体
を平坦化する手段を同時に用いることによって、幅方向
に均一な膜厚分布を持つ塗膜を形成できることを見いだ
した。
【0011】とくに、ガイドロールAもしくはガイドロ
ールBのいずれかまたは両方を平坦化手段として用いる
下記の方法が有効であること、すなわち、張力調整手段
の設置位置を前記の長尺の可撓性支持体を搬送する2本
のガイドロールのうち、ダイヘッドより支持体走行方向
上流側のガイドロールAよりさらに上流側の位置、もし
くは、ダイヘッドより支持体走行方向下流側のガイドロ
ールBよりさらに下流側の位置のいずれか一方、又は両
方にとることにより、張力調整手段によって局部的に非
平坦化された支持体を、ガイドロールAもしくはガイド
ロールBを平坦化手段として再度幅方向に平坦化し、ダ
イヘッドの塗料押出部分に搬送することができ、その結
果幅方向の膜厚分布の均一な塗膜を形成することができ
ることを見いだした。
【0012】
【作用】本発明の磁気記録媒体の塗布方法及びその装置
を用いることで、仮に支持体の一部に「伸び」、「変
形」が存在したとしても、前記2本のガイドロールAと
ガイドロールBの外側で、張力調整手段によってその変
形の部分を張って張力を局部的に付与し、幅方向の張力
分布を均一化することができる。さらに加えて前記2本
のガイドロールによって、張力調整手段によって発生し
た支持体の変形を平坦化出来るため、当該2本のガイド
ロールの内側、すなわちダイヘッドの塗料押出部分にお
いては、幅方向の単位面積当たりの張力分布を均一に出
来、かつ支持体も幅方向に平坦な状態とすることができ
る。従って、ダイヘッドによる支持体幅方向に均一な厚
みの塗布が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は以下の実施形態を含む。
【0014】1.走行する非磁性支持体の背面を支持し
ない状態で、支持体に対して押し出し型塗布ヘッドを相
対的に押しつけて、その塗布ヘッドのスリットから塗料
を押し出して支持体に塗布する方法であって、塗布ヘッ
ドの上流側もしくは下流側の少なくとも一方において、
支持体の幅方向の張力を任意に調製できる手段を有する
とともに、該張力調製手段によって非平坦化した支持体
を平坦化するための手段を有することを特徴とする塗料
の塗布方法。
【0015】2.長尺の可撓性支持体を搬送する2本の
ガイドロールと、そのロール間に存在する、塗料を押し
出すダイヘッドとを用いて、2本のロールとダイヘッド
が、支持体を挟んで互いに反対側となるように配置し、
両ロール間を搬送しながら、当該ダイヘッドを支持体に
押圧すると共に、ダイヘッドのスロットから塗料を押し
出して支持体上に所定厚さとなるように塗布する塗料の
塗布方法において、支持体を搬送する上流側のガイドロ
ールAよりさらに上流側の、支持体の少なくとも一方の
面側、又は、支持体を搬送するガイドロールBよりさら
に下流側の、塗料の塗布されていない面側の少なくとも
いずれか一方に、支持体を非平坦化し、その幅方向の張
力を任意に調整出来る張力調整手段を設けたことを特徴
とする、長尺支持体への塗料の塗布方法。
【0016】3.塗布中の支持体上の塗料膜厚の幅方向
の厚み分布をオンラインで測定し、その測定結果を前記
張力調整手段にフィードバックして、長尺の支持体上の
塗料膜厚が全面に亘って均一となる様にする2.記載の
塗布方法。
【0017】4.張力調整手段が、原反幅方向に少なく
とも2つ以上あり、それらのいずれもが支持体幅よりも
小さい幅を持つものである2又は3記載の塗布方法。
【0018】以下本発明を更に詳説する。ポリエチレン
テレフタレート等の非磁性支持体が、支持体製膜時又は
再スリット時の何らかの工程要因と考えられる膜厚不均
一部分、あるいは支持体変形部分を支持体幅方向の一部
に有し、また、その不均一形状が長手方向に連続してい
る場合、支持体を巻き上げたバルクの状態においては、
完全な円筒状を示さずにバルクの幅方向の一定幅にわた
り、バルク表面形状に円周状の凸部が生じている。支持
体はこの凸部によってさらに変形を受けるため、図1に
示すような不可逆的な変形である「伸び」の部分Xが発
生する。
【0019】支持体長手方向に変形部分の発生した図1
のような原反が、図2の装置で搬送されると、変形部分
は伸びのため幅方向他の部分より張力が低い状態とな
り、支持体幅方向に張力の不均一分布が発生する。しか
しこの部分が5の押圧ローラー装置に到達すると、X部
分に相当した変形部分に対応する押し圧ローラーユニッ
トが支持体を押し、局部的に張力を加える。このため支
持体に存在していた長手方向の変形部分Xは、新たに付
加された押圧ローラーユニットによる張力のため、長手
方向の張力を付加され、支持体幅方向の張力分布が均一
化される。
【0020】この段階においては、張力分布は均一化さ
れるものの、押圧ローラーによって局部的張力を加えら
れた支持体部分が非平坦化する。しかし支持体は3Aの
ガイドロールを通過することによって再度平坦化される
ため、1のダイヘッドを通過する時は張力分布が均一化
され、かつ支持体が幅方向に平坦化された状態で塗布さ
れることになる。このため幅方向の膜厚分布が均一な塗
膜を形成することができる。
【0021】また上記の過程において、より望ましく
は、オンラインの膜厚計で塗布後の膜厚を測定しつつ、
幅方向の膜厚の厚い箇所に対応する押圧ローラーユニッ
トが、押圧ローラー駆動部分5Bを駆動させ付加張力を
加えるように制御することで、より一層正確に幅方向膜
厚を均一化できる。
【0022】支持体はダイヘッドを通過した後、3Aと
ともに支持体をダイヘッドに押しつけている3Bのガイ
ドロールを通過してガイドロール4をへて搬送される。
ここで張力調整手段である押圧ローラー装置は図2の位
置に設置されるかわりにガイドロール3Bとガイドロー
ル4との間に設置されても良い。このとき支持体を平坦
化する機能はガイドロール3Bが果たすことになる。さ
らに図2に示されたガイドロール2と3Aとの位置に加
えて、ガイドロール3Bと4との間に設置されても良
い。
【0023】また図2においては張力調整手段として押
圧ローラーを用いているが、押圧ローラーにかえて気体
噴出ノズル、吸気ノズル等を用いてもよい。図2におい
ては、3A、3Bのガイドロールが張力調整手段により
生じた支持体の変形を平坦化する機能を果たしている。
3A、3Bのガイドロールは支持体をダイヘッドに押し
つける機能を果たしているが、同時に張力調整手段によ
り生じた変形を平坦化する機能も果たしている。ここで
これらガイドロールに課せられて、ガイドロール3A,
3Bが同時に果たしている幾つかの機能を分離し、平坦
化機能のみを持つ単機能のガイドロールを新たに加えて
もよいし、ガイドロール以外の他の平坦化機能をのみを
果たす装置を新たに設置してもよい。
【0024】図3は、図2に示した第1実施例の塗布装
置の原理図であり、押し圧ローラーは外部からのコント
ロールにより、ローラーを自由に上下できる構造となっ
ている。これにより図2に示す支持体幅方向の複数の押
圧ローラーをオンラインの磁性層膜厚計のデータで個別
に動作させるため、支持体の「伸び」、「変形」を有す
る位置に適当な矯正張力を付加することが可能になる。
【0025】上記の張力を矯正する別な方法として、気
体噴出ノズル、吸気ノズル等を用い気体の噴出圧力又は
吸引力を利用したのが図4、図5である。これらはそれ
ぞれ第2実施例、第3実施例に対応するものである。
【0026】しかし、この張力調整装置に用いる方法は
これらの方法に限定するものではなく、その他にも条件
を満たす機構であれば十分対応が可能である。図6は、
第1実施例(図1、2)の張力調整装置をガイドロール
3Bの下流側に配置した第4実施例の原理図である。
【0027】図7は、第1実施例、第4実施例の両方の
張力調整装置を同時に使用した、第5実施例の原理図で
ある。
【0028】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明する。
【0029】(実施例1)図2〜3の構成を有する塗布
装置を使用し、図1に示す「伸び」の不良部分を含む非
磁性支持体にプラスチックカードに使用される熱転写磁
気テープ用磁性塗料を使用し、塗布速度100m/mi
n.、支持体張力7kgfで塗布乾燥後の塗布膜厚で9
μm、6μm、3μmの厚みになるように各々塗料供給
量を調整し、3種類の塗布を行った。磁性塗料は、ME
K、トルエン、アノン等の有機溶剤存在下で磁性酸化鉄
磁性粉を塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂及びポリウ
レタン樹脂に分散させたもので、保持力24kA/m、
B型粘度800cpのものを使用した。
【0030】なお非磁性性支持体は、520mm幅で公
称厚み24μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
である。不可逆的変形である「伸び」が支持体の端から
支持体全幅の1/3付近の図中「X」部分に存在する。
【0031】この「伸び」部分、Xが存在したままの支
持体に塗布を行うと「伸び」の部分の張力が周辺の支持
体部分より弱いため、磁性塗料の塗布厚みが周辺より厚
くなり、規格を越える。
【0032】本発明では幅20mm、直径35mmで支
持体との接触部分をゴム製弾性体で被覆した押圧ローラ
ーを回転自在に支持し、当該押圧ローラー支持部を制御
信号により前後に移動可能とした。この押圧ローラー装
置を支持体幅方向に21個配設した張力調整装置を作動
させることにより、すなわち上記の押圧ローラーを「伸
び」部分Xに、他の支持体部分に接する押圧ローラーよ
り強く押し付けることにより、「伸び」の部分を強く張
り、その結果ガイドロール3A、3Bの間における支持
体の「伸び」部分Xを取り去り、支持体幅方向での張力
を均一にした状態でダイヘッドにより塗布するようにし
た。ダイヘッドはスリット開口部から支持体搬送方向上
流側のフロントエッジ面、及び下流側のバックエッジ面
それぞれの曲率半径が30mmとなるよう構成されてい
るものを使用した。
【0033】またこの押圧ローラーにより構成された張
力調整装置の操作は、塗布中の支持体上の塗料膜厚の幅
方向の厚み分布をオンラインで測定し、その結果を前記
張力調整手段にフィードバックすることによって行っ
た。
【0034】(実施例2)実施例1の張力調整装置に使
用した押圧ローラーを、図4に示す同一個数の気体噴出
ノズルに交換し、実施例1で使用した「伸び」を有する
支持体を用いて、この気体噴出ノズルによる張力調整手
段を作動させ、塗布を行った。塗布は実施例1同様に3
種類の乾燥塗布厚が得られるように行った。
【0035】なお、各気体噴出ノズルは、各々供給する
気体の圧力を変化させることにより気体噴出量を調整で
きる。これにより実施例1と同様に支持体上の「伸び」
部分に支持体の他の部分より、より多くの気体を気体噴
出ノズルから噴出させ、ガイドロール3A、3Bの間に
おける支持体の「伸び」を取り支持体幅方向での張力を
均一にした状態でダイヘッドにより塗布するようにし
た。
【0036】(実施例3)実施例1の張力調整装置に使
用した押圧ローラーを、図5に示す同一個数の吸気ノズ
ルに交換し、実施例1で使用した「伸び」を有する支持
体を用いて、この吸気ノズルによる張力調整手段を作動
させ、塗布を行った。また塗布は実施例1同様に3種類
の乾燥塗布厚が得るよう磁性塗料の塗布を行った。
【0037】また、各吸気ノズルは、各々吸気する圧力
を変化させることにより吸気量を調整できる。これによ
り実施例1と同様に支持体上の「伸び」部分に支持体の
他の部分より、より強い吸引力を吸気ノズルにより発生
させることにより、ガイドロール3A、3Bの間におけ
る支持体の「伸び」を取り支持体幅方向での張力を均一
にした状態でダイヘッドにより塗布するようにした。
【0038】(実施例4)実施例1で使用した「伸び」
を有する支持体を用いて、図6のように、実施例1の張
力調整装置をガイドロール3Bのダイヘッドに対して下
流側に配置し、張力調整装置を動作させ、塗布を行っ
た。また塗布は実施例1同様に3種類の乾燥塗布厚を得
るよう磁性塗料の塗布を行った。
【0039】(実施例5)実施例1で使用した「伸び」
を有する支持体を用いて、図7のように、実施例1及び
実施例4で示した両方の位置に張力調整装置を配置し、
両方の張力調整装置を動作させた。すなわちガイドロー
ル3Aのダイヘッドに対して支持体の搬送方向上流側、
及びガイドロール3Bのダイヘッドに対して支持体の搬
送方向下流側の両方の「伸び」部分に、押圧ローラーを
押し付けて張力を張り、その結果ガイドロール3A、3
Bの間における支持体の「伸び」を取り支持体幅方向で
の張力を均一にした状態でダイヘッドにより塗布するよ
うにした。また塗布は実施例1同様に3種類の乾燥塗布
厚が得るよう磁性塗料の塗布を行った。
【0040】(実施例6)実施例1の塗布装置を使用
し、非磁性支持体において実施例1同様に「伸び」の不
良部分を含み、実施例1の非磁性支持体より厚い公称厚
み188μmを持つ520mm幅のポリエチレンテレフ
タレートフィルムに、PETカードに使用される磁性塗
料で、バリウムフェライト磁性粉を塩化ビニル酢酸ビニ
ル共重合体樹脂及びポリウレタン樹脂に分散させた保持
力220kA/m、B型粘度800cpの磁性塗料を使
用して塗布を行った。塗布速度は100m/min、支
持体張力は15kgfで乾燥後の塗布膜厚が9μm、6
μm、3μmの厚みになるように各々塗料供給量を調整
し、実施例1同様に張力調整装置を作動させ3種類の塗
布を行った。
【0041】(比較例1)実施例1で使用した「伸び」
を有する支持体を用いて、実施例1の張力調整装置を使
用せずに塗布を行った。また塗布は実施例1同様に3種
類の乾燥塗布厚が得るよう磁性塗料の塗布を行った。
【0042】(比較例2)実施例1で使用した「伸び」
を有する支持体を用いて、実施例1の張力調整装置をガ
イドロール3Aとダイヘッドの中間に支持体を挟んでダ
イヘッドと異なる側に配置し、張力調整装置を動作さ
せ、塗布を行った。また塗布は実施例1同様に3種類の
乾燥塗布厚が得るよう磁性塗料の塗布を行った。
【0043】(比較例3)実施例1で使用した「伸び」
を有する支持体を用いて、実施例2の張力調整装置をガ
イドロール3Aとダイヘッドの中間に支持体を挟んでダ
イヘッドと異なる側に配置し、張力調整装置を動作さ
せ、塗布を行った。また塗布は実施例1同様に3種類の
乾燥塗布厚が得るよう磁性塗料の塗布を行った。
【0044】(比較例4)実施例1で使用した「伸び」
を有する支持体を用いて、実施例3の張力調整装置をガ
イドロール3Aとダイヘッドの中間に支持体を挟んでダ
イヘッドと異なる側に配置し、張力調整装置を動作さ
せ、塗布を行った。また塗布は実施例1同様に3種類の
乾燥塗布厚が得るよう磁性塗料の塗布を行った。
【0045】(比較例5)実施例6で使用した「伸び」
を有する支持体を用いて、実施例6の張力調整装置を使
用せずに塗布を行った。また塗布は張力調整装置を使用
しない以外は、実施例6と同一の塗料、塗布条件にて実
施例6同様に3種類の乾燥塗布厚が得られるように磁性
塗料の塗布を行った。
【0046】(比較例6)実施例6で使用した「伸び」
を有する支持体を用いて、実施例1及び6の張力調整装
置をガイドロール3Aとダイヘッドの中間に支持体を挟
んで、ダイヘッドと異なる側に配置し、張力調整装置を
動作させ塗布を行った。塗布は張力調整装置を使用しな
い以外は、実施例6と同一の塗料、塗布条件にて実施例
6同様に3種類の乾燥塗布膜厚が得られるように磁性塗
料の塗布を行った。
【0047】(支持体幅方向の磁性塗料塗布厚みムラの
評価)実施例1〜6及び比較例1〜6で得た、各塗布サ
ンプルについてスポット径が直径1mmのX線膜厚計を
用い、支持体幅方向に2mmおきに塗布厚みを測定し、
支持体「伸び」部分の磁性膜塗布厚みの最大値dMAX
ついて、前記全測定点の平均値dAVEからの差を求め、
更にその平均値に対する比Dを取り、その百分率で塗布
厚みムラを表示した。すなわち D=(dMAX−dAVE)×100/dAVE である。
【0048】(塗布抜けの評価)また、「塗布抜け」に
ついては、各サンプルを透過で観察し、スジ状に支持体
長手方向に連続する塗布厚が薄い部分が認められる場
合、厚みムラの表示値の右に「×」を付した。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】 表1には、24μmの非磁性支持体を用いた実施例1〜
5及び比較例1〜4の結果を示す。また、表2には、1
88μmの非磁性支持体を用いた実施例6及び比較例
5、6の結果を示した。
【0051】表1において張力補正手段を何も行わなか
った比較例1が示すように、実施例1〜5及び比較例1
〜4に用いた「伸び」部分を有する支持体に所定乾燥膜
厚になるよう塗布した場合、乾燥膜厚が薄い設定になる
に従い、「伸び」部分における塗布ムラが大きくなるこ
とが判る。
【0052】また、比較例2〜4の従来技術は、乾燥膜
厚9μmの条件に於いて張力矯正による塗布ムラの低減
効果が見られるものの、乾燥膜厚6μm以下の薄塗りの
条件に於いては、塗布ムラの十分な低減効果が得られ
ず、それぞれ表に示す以上に張力調整手段を作動させる
と、当該手段による支持体の変形がダイヘッド先端部の
塗料塗布部分まで残り、支持体がダイヘッド先端部へ接
触することによる「塗布抜け」が発生し、支持体幅方向
に均一な塗布厚みを有する塗布物が得られない。
【0053】一方、実施例1〜5の張力調整装置による
塗布では、「押圧ロール」、「気体噴出ノズル」、「吸
引ノズル」のいずれの張力調整手段又は、張力調整装置
の設置位置においても、全ての磁気塗料の乾燥塗布膜厚
み範囲に於いて、十分な塗布ムラの低減効果が得られて
いることが判る。
【0054】188μmの厚みの非磁性支持体を用いた
表2の結果において、張力補正手段を何も行わなかった
比較例5が示すように、実施例6及び比較例5、6に用
いた「伸び」部分を有する支持体に所定乾燥膜厚になる
よう塗布した場合、乾燥膜厚が薄い設定になるに従い、
「伸び」部分における塗布ムラが大きくなることが判
る。
【0055】また、比較例6の従来技術は、乾燥膜厚9
μmの条件において張力矯正による塗布ムラの低減効果
が見られるものの、乾燥膜厚6μm以下の薄塗りの条件
においては、塗布ムラの十分な低減効果が得られず、当
該手段による支持体の変形がダイヘッド先端部の塗料塗
布部分まで残り、支持体がダイヘッドに接触することに
よる「塗布抜け」が発生し、支持体幅方向に均一な塗布
厚みを有する塗布物が得られない。
【0056】比較例2〜4、比較例6は張力調整手段を
平坦化手段なしで用いた従来技術であって、前者が支持
体膜厚24μmでの例、後者が支持体膜厚188μmで
の例であるが、従来技術による塗布ムラ改善の効果は、
188μmの支持体のほうが比較例2〜4の24μmの
厚みの非磁性支持体より低く、したがって、平坦化手段
を用いた改善効果は188μmの支持体のほうが大き
い。
【0057】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、本発明
の塗布方法を用いることにより、支持体の持つ変形を調
整でき、幅方向に均一な塗布厚みを有する磁気記録媒体
が得られ、これにより製品の歩留まりを大幅に向上で
き、また、従来不良部分の選別に必要な検査業務が不要
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】「伸び」、「変形」の不良部分を有する支持体
バルクの斜視図。
【図2】本発明の磁気記録媒体塗布方法の全体構成図の
斜視図。
【図3】本発明の第1実施例である塗布装置の原理図。
【図4】本発明の第2実施例である塗布装置の原理図。
【図5】本発明の第3実施例である塗布装置の原理図。
【図6】本発明の第4実施例である塗布装置の原理図。
【図7】本発明の第5実施例である塗布装置の原理図。
【符号の説明】
B 支持体のバルク F 支持体 X 支持体変形部 1 ダイヘッド 2 ガイドロール 3A ガイドロールA 3B ガイドロールB 4 ガイドロール 5 押圧ローラー装置 5A 押圧ローラー 5B 押圧ローラー駆動部分 5C 押圧ローラー装置支持 6 気体噴出ノズル 7 吸引ノズル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行する非磁性支持体の背面を支持しない
    状態で、支持体に対して押し出し型塗布ヘッドを相対的
    に押しつけて、その塗布ヘッドのスリットから塗料を押
    し出して支持体に塗布する方法であって、塗布ヘッドの
    上流側もしくは下流側の少なくとも一方において、支持
    体の幅方向の張力を任意に調製できる手段を有するとと
    もに、該張力調製手段によって非平坦化された支持体
    を、平坦化するための手段を有することを特徴とする塗
    料の塗布方法。
  2. 【請求項2】長尺の可撓性支持体を搬送する2本のガイ
    ドロールと、そのロール間に存在する、塗料を押し出す
    ダイヘッドとを用いて、2本のロールとダイヘッドが、
    支持体を挟んで互いに反対側となるように配置し、両ロ
    ール間を搬送しながら、当該ダイヘッドを支持体に押圧
    すると共に、ダイヘッドのスリットから塗料を押し出し
    て支持体上に所定厚さとなるように塗布する塗料の塗布
    方法において、支持体を搬送する上流側のガイドロール
    Aよりさらに上流側の、支持体の少なくとも一方の面
    側、又は、支持体を搬送するガイドロールBよりさらに
    下流側の、塗料の塗布されていない面側の少なくともい
    ずれか一方に、その幅方向の張力を任意に調整出来る張
    力調整手段を設けたことを特徴とする、長尺支持体への
    塗料の塗布方法。
  3. 【請求項3】塗布中の支持体上の塗料膜厚の幅方向の厚
    み分布をオンラインで測定し、その測定結果を前記張力
    調整手段にフィードバックして、長尺の支持体上の塗料
    膜厚が全面に亘って均一となる様にする請求項2記載の
    塗布方法。
  4. 【請求項4】張力調整手段が、原反幅方向の異なる位置
    に少なくとも2つ以上あり、それらのいずれもが支持体
    幅よりも小さい幅を持つものである請求項2又は3記載
    の塗布方法。
JP29847697A 1997-10-30 1997-10-30 塗布方法 Pending JPH11128822A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29847697A JPH11128822A (ja) 1997-10-30 1997-10-30 塗布方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29847697A JPH11128822A (ja) 1997-10-30 1997-10-30 塗布方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11128822A true JPH11128822A (ja) 1999-05-18

Family

ID=17860200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29847697A Pending JPH11128822A (ja) 1997-10-30 1997-10-30 塗布方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11128822A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6984412B2 (en) 2003-10-28 2006-01-10 Tdk Corporation Method for removing wrinkles, device for removing wrinkles, and coating method
CN102302996A (zh) * 2011-07-14 2012-01-04 关敬党 一种带料涂布装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6984412B2 (en) 2003-10-28 2006-01-10 Tdk Corporation Method for removing wrinkles, device for removing wrinkles, and coating method
CN102302996A (zh) * 2011-07-14 2012-01-04 关敬党 一种带料涂布装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6984412B2 (en) Method for removing wrinkles, device for removing wrinkles, and coating method
US5072688A (en) Extrusion-type coating head for coating a magnetic recording medium
US4776997A (en) Thickness-correcting coating method
JP4068727B2 (ja) 塗布装置および塗布方法
US5522931A (en) Coating apparatus
JPH11128822A (ja) 塗布方法
US5042422A (en) Coating apparatus
JP4581307B2 (ja) シワ矯正方法およびシワ矯正装置並びに塗布方法
JP2558136B2 (ja) 磁気記録媒体の塗布装置
JPH01203075A (ja) 磁気記録媒体の塗布装置
JPH06226180A (ja) 塗装装置
JP4060734B2 (ja) 搬送方法、搬送装置、塗布方法及び塗布物製造方法
US3919974A (en) Hot melt extrusion apparatus
JPH11197576A (ja) 塗布装置及び塗布方法
JPH11333360A (ja) 支持体のシワ伸ばし装置およびそれを用いた塗布装置
JP2020131620A (ja) フィルム構造体の製造方法及び製造装置
JP2005137983A (ja) 走行ウエブへの塗液の塗布方法、装置、幅方向膜厚プロフィールの調整方法並びにウエブのシワ矯正方法
JP3812075B2 (ja) 塗布システム
JPH06178961A (ja) 磁気記録媒体の塗布装置
WO2023182440A1 (ja) 厚さ測定方法及び厚さ測定装置
JP3080720B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP2005296699A (ja) バー塗布方法及び装置
JPH06262118A (ja) 塗布装置
JPH1137704A (ja) 長尺状体の幅方向での湾曲測定方法及びその測定装置、並びに長尺状体の製造方法及び磁気記録媒体の製造方法
JPH10192772A (ja) 塗布装置および塗布方法