JPH06262118A - 塗布装置 - Google Patents

塗布装置

Info

Publication number
JPH06262118A
JPH06262118A JP7533493A JP7533493A JPH06262118A JP H06262118 A JPH06262118 A JP H06262118A JP 7533493 A JP7533493 A JP 7533493A JP 7533493 A JP7533493 A JP 7533493A JP H06262118 A JPH06262118 A JP H06262118A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
die
base film
guide roller
guide member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7533493A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Soneda
敏雄 曾根田
Kazuhiro Oikawa
和弘 及川
Hisayuki Sugano
久幸 菅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP7533493A priority Critical patent/JPH06262118A/ja
Publication of JPH06262118A publication Critical patent/JPH06262118A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 未塗布のベースフィルム6Aが、ガイドロー
ラ8Aに案内されてエクストル−ジョン式ダイ1に向か
って走行し、塗布部6aに磁性塗料10が塗布される。塗
布済みのベースフィルム6Bは、ガイドローラ8Aを経
て走行する。ガイドローラ8A、8Aは、ベースフィル
ムの両側縁の非塗布部6bに対応する両端部8bにテー
パが付されていて、両端に向かって径小になる。ガイド
ローラ8A、8Aはダイ1から 200mm以内の位置に配置
され、テーパの程度は、周面の断面勾配が1/20以上で
ある。テーパ付きのガイドローラ8Aは、ダイ1の上
流、下流のいずれか一方又は双方に配置することができ
る。 【効果】 未塗布のベースフィルム6Aは、ガイドロー
ラ8Aの両端部8b、8bのテーパにより、非塗布部6
bが変形し、ダイ1への当たりが和らげられて摺擦が実
質的に起こらなくなる。その結果、摺擦による非塗布部
の摩耗が起こらず、摩耗粉に起因するスジ故障や不所望
な変形が起こらず、塗布層への摩耗混入よるドロップア
ウトが起こらず、品質劣化を生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗布装置に関し、例え
ば、ベースフィルムに磁性塗料を塗布するのに使用され
る塗布装置に関するものである。
【従来の技術】
【0002】磁気記録媒体、例えば磁気テープは、幅広
のベースフィルム上にバインダ樹脂中に磁性粒子を分散
させた磁性塗料を塗布、乾燥して磁性層が形成され、そ
の後、所定の幅に裁断されて得られる。裁断前の幅広の
ベースフィルムには、両縁部の非塗布部を残して塗布が
なされる。その塗布方式としては、ロールコート、グラ
ビアコート、エクストル−ジョンコート等が一般的であ
る。中でも、エクストル−ジョンコートは、均一な塗布
膜厚が得られるので好適である。
【0003】例えば、エクストル−ジョン式ダイ塗布方
式においては、フロント・ブレード面とスムージング・
ブレード面に沿って連続的に走行するベースフィルム
に、スリットから磁性塗料を連続的に押し出しながら、
ベースフィルムの表面に磁性塗料を塗布する。
【0004】図21は、エクストル−ジョン式ダイによる
磁性塗料塗布の要領を示す概略斜視図である。ダイ1
は、塗料供給ポンプ(図示せず)から供給される磁性塗
料20の塗料溜りであるポケット2と、ポケット2に連続
しているスリット3とを有し、スリット3を挟みフロン
ト・ブレード面4とスムージング・ブレード面5とが形
成されている。スリット3の両端部には、ベースフィル
ムの非塗布部6b、6bに磁性塗料が供給されないよ
う、スペーサ7、7が嵌入し、スペーサ7、7間で塗布
部が形成される。
【0005】ベースフィルム6は、ダイ1のフロント・
ブレード面4とスムージング・ブレード面5に沿って連
続的に走行しており、未塗布のベースフィルム6Aに、
スリット3から押し出された磁性塗料がスムージング・
ブレード面5とベースフィルム6Aとの間に引き込まれ
ることにより、塗布が行われ、塗布済みベースフィルム
6Bとなる。
【0006】図22は、図21のXXII−XXII線断面図を示す
ものである。ベースフィルム6は、通常5〜15Kg/620m
m の張力が付与されて走行するが、塗布部6aではスム
ージング・ブレード5上で磁性塗料10によって浮上する
ので、スムージング・ブレード5とは直接接触しない。
【0007】しかしながら、ベースフィルム6の両端の
非塗布部6b、6bでは、磁性塗料が塗布されないた
め、非塗布部6b、6bとスムージング・ブレード5と
が連続的に直接接触する。その結果、非塗布部6b、6
bがスムージング・ブレード5と擦れるために摩耗する
ようになり、次の〜のような問題が起こる。
【0008】図23、図24に示すように、摩耗粉17がス
ムージング・ブレード5上に蓄積して、ベースフィルム
6の非塗布部6b、6bを持ち上げて盛り上がりを発生
させ、塗布むらが起こる。
【0009】摩耗粉17がダイ1に飛散すると、スジ故
障を発生させる。そこでスジ故障を防止するために、塗
布を中断して清掃することになり、生産上、不都合であ
る。
【0010】摩耗粉17がベースフィルムの塗布部6a
に付着すると、ドロップアウトの原因となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたものであって、不所望な変形や摩耗、
更には摩耗粉の付着が起こらず、均一な厚さで塗布層が
形成でき、構造が簡単な塗布装置を提供することを目的
としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、相対的に走行
する可撓性支持体上に塗料を塗布する塗布手段と、この
塗布手段の上流側に配置されかつ前記可撓性支持体を案
内する回転式ガイド部材とを有し、この回転式ガイド部
材の軸方向両端部が両端に向けて径小化されている塗布
装置に係るものである。
【0013】本発明において、回転式ガイド部材が、塗
布手段から上流側に 200mm以内の離れた位置に配置され
ていることが望ましい。
【0014】また、本発明は、相対的に走行する可撓性
支持体上に塗料を塗布する塗布手段と、この塗布手段の
下流側に配置されかつ前記可撓性支持体を案内する回転
式ガイド部材とを有し、この回転式ガイド部材の軸方向
両端部が両端に向けて径小化されている塗布装置に係る
ものである。
【0015】本発明において、回転式ガイド部材が、塗
布手段から下流側に 200mm以内の離れた位置に配置され
ていることが望ましい。
【0016】また、本発明において、相対的に走行する
可撓性支持体上に塗料を塗布する塗布手段と、この塗布
手段の上流側と下流側とにそれぞれ配置されかつ前記可
撓性支持体を案内する第一の回転式ガイド部材及び第二
の回転式ガイド部材とを有し、これらの第一及び第二の
回転式ガイド部材が前記のいずれかの回転式ガイド部材
であることが一層望ましい。
【0017】また、本発明において、回転式ガイド部材
の軸方向両端部に形成された径小部の外周の実質的傾斜
率が、1/20以上であることが望ましい。この「実質的
傾斜率」とは、上記径小部の外周面が近似的に形成する
外周テーパ面の勾配(即ち、例えば後記のH/L)を指
す。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。以下の各
実施例は、いずれも、幅広のベースフィルムに磁性塗料
を塗布する装置の例である。
【0019】図1〜図7は、本発明の第1の実施例を示
すものである。図7は、幅広のベースフィルムに磁性塗
料を塗布して磁性層を形成し、引き続いてこれを乾燥す
る装置の要部正面図である。
【0020】ベースフィルム6は繰出し軸31に巻回さ
れ、これから繰り出されながら塗布により磁性層を形成
した後、巻取り軸32に巻回される。繰出し軸31と巻取り
軸32との間には、ガイドローラ(ガイドロール)8A、
塗布用のダイ1、ガイドローラ8A、乾燥部18及び多段
ロール20からなるカレンダ処理部19がこの順に配されて
いる。
【0021】そして、図示しない駆動装置によって巻取
り軸32が回転すると、繰出し軸31が従動して、これに巻
回された未塗布のベースフィルム6Aは、ガイドローラ
8A、8Aに案内されてダイ1のフロント・ブレード面
4とスムージング・ブレード面5とに沿って走行する。
この例は、ダイ1の上下流側の双方に、両端部にテーパ
を付したガイドローラ8A(図4参照)を配した例であ
る。
【0022】図6はベースフィルムとダイとの関係を示
す斜視図である。フロント・ブレード面4とスムージン
グ・ブレード面5に沿って走行する未塗布のベースフィ
ルム6Aは、スリット3から押し出される磁性塗料10に
よりベースフィルムの裏面が塗布され、塗布済みのベー
スフィルム6Bとなる。塗布幅の規制は、前述のよう
に、一対のスペーサ7、7によってなされる。
【0023】塗布済みのベースフィルム6Bは、図7に
示したように、更に、ダイ1より下流に位置したガイド
ローラ8Aに案内された後、乾燥部18及びカレンダ処理
部19へと導かれ、巻取り軸32に巻回される。
【0024】図4は、ガイドローラ8Aの正面図であ
る。ガイドローラ8Aはその形状が、ベースフィルム6
の塗布幅を支持、案内するガイドローラ塗布部8aの径
Dに比して、軸方向両端部8bの径dが小さくなるよう
に形成されている。
【0025】即ち、塗布部8aから両端に向けてテーパ
が付けられている。塗布部8aから両端部8bへと径小
化する距離をLで表すと、ガイドローラの両端部8bが
なすテーパ面の勾配(テーパ率又は傾斜率)はD−d/
2L、即ち、H/Lで表され、このテーパ面の勾配が1
/20以上が好ましい。
【0026】図1は、ベースフィルムとガイドローラ及
びダイとの関係を示す斜視図、図2は同正面図、図3は
同右側面図である。未塗布のベースフィルム6Aが、上
流側のガイドローラ8Aに案内されるとき、ガイドロー
ラ8Aは軸方向の両端部8bの径が、テーパによって塗
布部8aの径より径小化されて形成されているため、ダ
イ1へと案内されるベースフィルム6Aは、その両端部
6bが上記テーパに倣って変形し、ダイ1への当たりが
緩和された状態で、フロント・ブレード面4とスムージ
ング・ブレード面5に沿って走行するようになる。下流
側のガイドローラ8Aも、そのテーパによってベースフ
ィルムの上記変形を助けている。なお、下流側のガイド
ローラ8Aの更に下流側ではベースフィルム6Bは上記
の変形が解除される。
【0027】一方、磁性塗料10は、磁性塗料供給ポンプ
9からポケット2に圧送され、ポケット2内で幅方向に
一次整流される。スリット3はポケット2に連続してあ
る隙間(通常、0.1 〜0.3mm)で高い精度で加工・調整す
ることによって幅方向の磁性塗料の流れを二次整流化し
て均一塗布厚が得られるようになっている。
【0028】図5は、ガイドローラ8Aにより案内され
たベースフィルム6とスムージング・ブレード5及び磁
性塗料10との関係を示す。塗布の際、フロント・ブレー
ド面4とスムージング・ブレード面5に沿って走行する
ベースフィルム6は、ベースフィルム6がスムージング
・ブレード面5上で磁性塗料10により浮上するので、ス
ムージング・ブレード5とは直接接触しない。図5に示
すように、そして、ベースフィルム6の両端部6bが上
記変形によってダイ1(即ち、スムージング・ブレード
5)への当たりが緩和された状態にある。
【0029】塗布は、スリット3から押し出された磁性
塗料10がスムージング・ブレード面5とベースフィルム
6の間に引き込まれることにより、ベースフィルム6の
裏面に施される。その際、ベースフィルムの両端部であ
る非塗布部6bはスムージング・ブレード5に対する当
たりが緩らげられるので、従来のように接触によりベー
スフィルムが摩耗することがなく、摩耗粉が発生するこ
ともない。そのため、非塗布部6bが盛り上がったり塗
布むらを生ずることもない。また、摩耗粉が発生しない
のでこれによるスジ故障やドロップアウトが起こること
もない。
【0030】塗布済みベースフィルム6Bは、さらに、
下流側のガイドローラ8Aに案内され、均一な塗布状態
で乾燥部へと搬送される。
【0031】両端部にテーパを付したガイドローラ8A
は、上記の例におけるようにダイ1に対して上下流側の
双方に配置するほか、ダイ1の上流側、下流側のいずれ
か一方に配置することもできる。
【0032】また、ガイドローラ8Aは、ダイ1から上
下流にd1及びd2(好ましくは 200mm以内)離れたとこ
ろ、或いはダイ1から上流側にd1(好ましくは 200mm以
内)の離れたところ、或いはダイ1から下流側にd2(好
ましくは 200mm以内)の離れた位置に配置される。ガイ
ドローラ8Aのダイ1からの距離が大きくなる程、ダイ
1に対向する位置での前記のテーパに倣ってのベースフ
ィルム6の変形の程度が減少し、効果が顕著ではなくな
るようになる。このことは、後述する実験の結果によっ
て裏付けされている。
【0033】図8は、本発明の第2の実施例を示すもの
であって、両端部にテーパを付したガイドローラ8Aを
ダイ1の上流側のみに配し、ダイ1の下流側にはテーパ
の無いストレートのガイドローラ8Bを配した塗布部周
辺を示す、図1と同様の斜視図である。図9は上記の構
成とした、図2と同様の正面図、図10は上記の構成とし
た、図3と同様の右側面図である。
【0034】図8〜図10の構成では、ダイ下流側のガイ
ドローラ8Bはテーパ無しのストレートのガイドローラ
であるので、ベースフィルム6のダイ1に対向する位置
での変形は、下流側のガイドローラ8Bの助けを期待で
きず、専から上流側のガイドローラ8Aによってなされ
る。
【0035】図11は、本発明の他の実施例を示すもので
あって、両端部にテーパを付したガイドローラ8Aをダ
イ1の下流側のみに配し、ダイ1の上流側にはテーパの
無いストレートのガイドローラ8Bを配した塗布部周辺
を示す、図1、図8と同様の斜視図である。図12は上記
の構成とした、図2、図9と同様の正面図、図13は上記
の構成とした、図3、図10と同様の右側面図である。
【0036】図11〜図13の構成では、ダイ上流側のガイ
ドローラ8Bはテーパ無しのストレートのガイドローラ
であるので、ベースフィルム6のダイ1に対向する位置
での変形は、上流側のガイドローラ8Bにはよらず、専
から下流側のガイドローラ8Aによってなされる。
【0037】ガイドローラ8Aをダイ下流側に配置する
ことにより、塗布済みのベースフィルム6Bを前記の例
におけると同様に変形させ、この変形を上流側のダイ1
に対向する位置に迄及ばせるようにでき、前記の例にお
けると同様の効果を奏することができる。
【0038】テーパ付きのガイドローラ8Aを、ダイ上
流側に配した場合(図8〜図10)、ダイ下流側に配した
場合(図11〜図13)及びダイの上流側、下流側の双方に
配した場合(図1〜図3)の3種類の形態について、ダ
イ1とガイドローラ8Aとの距離を50〜300mm の4通り
の距離とし、塗布済みのベースフィルム6Bの状態を観
察する実験を行った。距離50mm未満ではガイドローラ8
Aを配置できなかった。実験条件は下記の通りである。
【0039】ベースフィルム:幅 620mm、厚さ15μmの
ビデオ用ポリエチレンテレフタレートのフィルム ベースフィルム走行速度:250m/分 ガイドローラ8Aの塗布部(フラット部)8aの直径:
80mm ガイドローラ8Aの両端部8bのH/L(図4参照):
3/40
【0040】結果は下記表1、表2及び表3に示す通り
である。これらの表中、判定の欄中の符号は、次の状態
を表している。 ◎:ベースフィルムの両側縁部の摩耗無し ○:多少摩耗があるが盛り上がりやスジ故障が無く、実
用上問題ない程度 △:盛り上がりはないが、スジ故障が発生する程度 ×:摩耗が多く、盛り上がりやスジ故障が多発
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】表1、表2及び表3から、次のことが理解
できる。ガイドローラ8Aの位置がダイに近い程良好な
結果が得られる。ガイドローラ8Aをダイの上流側又は
下流側に設けた場合は、両者の距離が 200mm以下である
のが良い。ガイドローラ8Aをダイの上流側、下流側の
双方に設けると、更に良好な結果が得られる。
【0045】次に、ガイドローラ8Aをダイの上下流の
双方の 100mmの位置に配置し、図4のH/Lを変化させ
て実験した結果を説明する。上記以外の実験条件は、前
記の実験におけると同様である。実験結果は下記表4に
示す通りである。
【0046】
【0047】表4から、H/Lは2/40(1/20)以上
とするのが良く、H/Lが大きい程良好な結果が得られ
ることが解る。
【0048】ベースフィルム両側縁の非塗布部を前記の
ように変形させるガイドローラとしては、両端部が径小
化されているものであれば良く、テーパ付きのガイドロ
ーラ8Aのほか、例えば、図14、図15に示す形状のもの
が使用できる。
【0049】図14に示すガイドローラ18は、ベースフィ
ルムの塗布部を支持、案内する塗布部18aの径に比し
て、軸方向両端部18aの径が小さくなるようにしてあ
り、この径小部が断面曲線状になっていて稜が形成され
ないようになっている。
【0050】図15に示すガイドローラ28は、ベースフィ
ルムの塗布部を支持、案内する塗布部28aの径に比し
て、軸方向両端部の径が小さくなるように形成されてお
り、その径が28aから28b、28cの順に階段状に径小化
されて形成されている。なお、両端部での径小化の段階
は、上記のように2段階とするほか、3段階以上として
良いことは言う迄もない。図15中、H/Lは、この例で
の径小部の実質的傾斜率を意味する。
【0051】図16〜図19は、本発明の更に他の実施例を
示すものであり、前述したような、ベースフィルムに皺
やつれが発生したり、磁性層の厚さが幅方向で不均一と
なるという問題を起こさず、磁性層を均一な厚さで形成
する例である。
【0052】図16は前記実施例の図1、図8、図11と同
様の塗布部周辺の斜視図、図17は前記実施例の図2、図
9、図12と同様の同正面図、図18は前記実施例の図3、
図10、図13と同様の同側面図(但し、左側面図)であ
る。この例における前記実施例と大きく異なるところ
は、ベースフィルムがダイ背面側上方から供給され、同
背面側下方に向けて走行することである。
【0053】この例では、ダイ上流側のガイドローラと
して、図19に示す形状のガイドローラ38を使用してい
る。ダイ下流側のガイドローラは、テーパ無しのストレ
ートのガイドローラ8Bを使用している。なお、ダイに
は、前記実施例1で使用したと同じ構造のダイ1を使用
している。
【0054】ガイドローラ38は、前記のガイドローラ8
Aに較べて、中央のフラット部38aの長さを小さくし、
両端側のテーパ部38b、38bの長さを大きくしている。
【0055】未塗布のベースフィルム6Aは、テーパ付
きのガイドローラ38に接触することによって幅方向に彎
曲した状態でダイ1に到達するため、ベースフィルム6
Aのダイ1への押圧力は、幅方向中央部で弱くし、両側
縁に近くなる程強くするような作用が働く。何故なら、
ガイドローラ38を図19のような形状にし、かつ、ベース
フィルム6Aをダイ1の背面側上方(下方でも良い)か
ら走行させるからである。
【0056】他方、フラットなガイドローラをダイ上流
側に使用すると、磁性層が均一な厚さで塗布されないと
いう問題が生じ得る。ベースフィルムは、走行方向、即
ち長手方向に張力が付与されて走行するようにしてある
が、この張力(ダイに対する押圧力)は幅方向中央部で
強く、両側縁部では弱くて幅方向に均一には作用しな
い。このため、ベースフィルムに皺や所謂つれが発生
し、また磁性層の厚さが幅方向で均一になり難い(幅方
向中央部で厚く、両側縁部で薄くなり易い)。
【0057】ベースフィルム幅方向で磁性層の厚さを均
一にするためには、張力調整手段を塗布装置内に設ける
ことが考えられる。然し、これでは、部品点数が増えて
装置が複雑になってしまう。
【0058】本例では、上記した圧力の不均一は、上記
した作用(即ち、テーパ付きガイドローラ38により、ダ
イ1上でベースフィルム6Aの幅方向中央部で弱く、両
側縁で強くなる押圧力)によって生じなくなる。これに
よって、ベースフィルム6Aのダイ1に対する押圧力が
幅方向で均一になる。
【0059】その結果、ベースフィルムには皺やつれが
発生せず、塗布部6aには均一な厚さで磁性塗料が塗布
される。また、この効果は、ガイドローラの形状を図19
のようにするだけで奏せられるので、ガイドローラとは
別に張力調整手段を設ける必要がなく、装置が簡単で済
む。なお、ダイ下流側のガイドローラ8Bから塗布済み
のベースフィルム6Bを走行させる方向は、前記実施例
の図8、図9のように、ダイ1の前面側下方に向けて走
行させても良い。なお、テーパ付きのガイドローラ38
は、ダイ1の下流側にも、或いは上流側又は下流側に使
用して良いが、上記の効果を奏せしめるためには、ダイ
上流側に配置する必要がある。
【0060】上流側ガイドローラは、図19にのガイドロ
ーラのほか、図20に示す形状とすることができる。図20
のガイドローラ48は、中央が大径で両端が小径となるよ
うに、周面が断面で大径の円弧となる形状にしてある。
従って、ダイにベースフィルムが圧接する押圧力が、幅
方向中央から両端に向けて漸次連続的に強くなるように
分布するように作用し、塗布厚の一層の均一化が図られ
る。
【0061】以上の実施例は、いずれも、ベースフィル
ムに磁性塗料を塗布する例であるが、このほか、ベース
フィルムにインクを塗布するインクフィルム製造や、可
撓性支持体に他の種々の塗料を塗布するのにも本発明を
適用して同様の効果を奏することができる。
【0062】ガイドローラの形状も、本発明の技術的思
想の範囲内で、適宜な形状を選択して良い。
【0063】また、塗布方式としては、エクストル−ジ
ョンコートのほか、他の種々の塗布方式とすることがで
きる。
【0064】
【発明の作用効果】本発明は、塗料塗布手段の上流側及
び/又は下流側にて可撓性支持体を案内する回転式ガイ
ド部材の軸方向両端部が、両端に向けて径小化される構
成としているので、次の効果が奏せられる。
【0065】上記構成により、支持体の非塗布部である
幅方向両側縁部が、塗布手段への当たりが和らげられ、
これに摺擦しないようにすることができる。その結果、
支持体の上記両側縁部が塗布手段に摺擦することによる
摩耗粉が発生したり、この摩耗粉に起因する不所望な変
形や塗布層への異物混入が確実に防止され、品質劣化の
おそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施例によるエクストル−ジョン式ダイ
周辺の要部斜視図である。
【図2】同エクストル−ジョン式ダイ周辺の要部正面図
である。
【図3】同エクストル−ジョン式ダイ周辺の要部右側面
図である。
【図4】同ガイドローラの正面図である。
【図5】同エクストル−ジョン式ダイ及びベースフィル
ムの部分断面図である。
【図6】同図1の部分拡大図である。
【図7】同磁性塗料塗布から乾燥を経てカレンダ処理に
至る装置の概略正面図である。
【図8】第二の実施例による図1と同様の要部斜視図で
ある。
【図9】同、変形例を示す図2と同様の要部正面図であ
る。
【図10】同図3と同様の右側面図である。
【図11】他の実施例による図1と同様の要部斜視図であ
る。
【図12】同図2と同様の要部正面図である。
【図13】同図3と同様の要部右側面図である。
【図14】同他のガイドローラの正面図である。
【図15】同更に他のガイドローラの正面図である。
【図16】他の実施例によるエクストル−ジョン式ダイ周
辺の要部斜視図である。
【図17】同エクストル−ジョン式ダイ周辺の要部正面図
である。
【図18】同エクストル−ジョン式ダイ周辺の要部左側面
図である。
【図19】同ガイドローラの正面図である。
【図20】同他のガイドローラの正面図である。
【図21】従来例によるエクストル−ジョン式ダイ周辺の
要部斜視図である。
【図22】同エクストル−ジョン式ダイ及びベースフィル
ムの部分断面図である。
【図23】同エクストル−ジョン式ダイ周辺の要部正面図
である。
【図24】同エクストル−ジョン式ダイ及びベースフィル
ムの他の部分断面図である。
【符号の説明】
1・・・ダイ 3・・・スリット 4・・・フロント・ブレード 5・・・スムージング・ブレード 6・・・ベースフィルム 6A・・・未塗布ベースフィルム 6B・・・塗布済みベースフィルム 6a・・・塗布部 6b・・・非塗布部(ベースフィルム両端縁部) 8A、8B、18、28、38、48・・・ガイドローラ 8a、18a、28a、38a・・・ガイドローラ塗布部 8b、18b、28b、38b・・・ガイドローラ径小部 10・・・磁性塗料 D・・・ガイドローラ塗布幅部径 d・・・ガイドローラ両端部径 H・・・2/D−2/d L・・・8bの長さ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に走行する可撓性支持体上に塗料
    を塗布する塗布手段と、この塗布手段の上流側に配置さ
    れかつ前記可撓性支持体を案内する回転式ガイド部材と
    を有し、この回転式ガイド部材の軸方向両端部が両端に
    向けて径小化されている塗布装置。
  2. 【請求項2】 回転式ガイド部材が、塗布手段から上流
    側に 200mm以内の離れた位置に配置されている、請求項
    1に記載された塗布装置。
  3. 【請求項3】 相対的に走行する可撓性支持体上に塗料
    を塗布する塗布手段と、この塗布手段の下流側に配置さ
    れかつ前記可撓性支持体を案内する回転式ガイド部材と
    を有し、この回転式ガイド部材の軸方向両端部が両端に
    向けて径小化されている塗布装置。
  4. 【請求項4】 回転式ガイド部材が、塗布手段から下流
    側に 200mm以内の離れた位置に配置されている、請求項
    3に記載された塗布装置。
  5. 【請求項5】 相対的に走行する可撓性支持体上に塗料
    を塗布する塗布手段と、この塗布手段の上流側と下流側
    とにそれぞれ配置されかつ前記可撓性支持体を案内する
    第一の回転式ガイド部材及び第二の回転式ガイド部材と
    を有し、これらの第一及び第二の回転式ガイド部材が請
    求項1〜4のいずれかに記載された回転式ガイド部材で
    ある塗布装置。
  6. 【請求項6】 回転式ガイド部材の軸方向両端部に形成
    された径小部の外周の実質的傾斜率が、1/20以上であ
    る、請求項1〜5のいずれかに記載された塗布装置。
JP7533493A 1993-03-09 1993-03-09 塗布装置 Pending JPH06262118A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7533493A JPH06262118A (ja) 1993-03-09 1993-03-09 塗布装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7533493A JPH06262118A (ja) 1993-03-09 1993-03-09 塗布装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06262118A true JPH06262118A (ja) 1994-09-20

Family

ID=13573259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7533493A Pending JPH06262118A (ja) 1993-03-09 1993-03-09 塗布装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06262118A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000051767A (ja) * 1998-08-05 2000-02-22 Tdk Corp 塗布装置および塗布方法
JP2003071360A (ja) * 2001-09-06 2003-03-11 Tdk Corp シワ矯正方法およびシワ矯正装置並びに塗布方法
CN103706531A (zh) * 2013-12-23 2014-04-09 京东方科技集团股份有限公司 一种涂布设备
JP2016195975A (ja) * 2015-04-03 2016-11-24 株式会社豊田自動織機 塗布装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000051767A (ja) * 1998-08-05 2000-02-22 Tdk Corp 塗布装置および塗布方法
JP2003071360A (ja) * 2001-09-06 2003-03-11 Tdk Corp シワ矯正方法およびシワ矯正装置並びに塗布方法
JP4581307B2 (ja) * 2001-09-06 2010-11-17 Tdk株式会社 シワ矯正方法およびシワ矯正装置並びに塗布方法
CN103706531A (zh) * 2013-12-23 2014-04-09 京东方科技集团股份有限公司 一种涂布设备
JP2016195975A (ja) * 2015-04-03 2016-11-24 株式会社豊田自動織機 塗布装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6033723A (en) Method and apparatus for coating plurality of wet layers on flexible elongated web
US4828779A (en) Coating method
US5318804A (en) Extrusion type coater and coating method
US6984412B2 (en) Method for removing wrinkles, device for removing wrinkles, and coating method
JPH02265672A (ja) 塗布装置
JPH0134663B2 (ja)
JPH06262118A (ja) 塗布装置
JP3291822B2 (ja) 塗布装置
JP4068727B2 (ja) 塗布装置および塗布方法
US20020072458A1 (en) Device to reduce electrostatic pattern transfer in coating processes
JP2875543B2 (ja) 塗布方法
JP2966047B2 (ja) 塗布方法
JP3080720B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP4980003B2 (ja) 塗布装置
JPH03161A (ja) 塗布方法
JP4366693B2 (ja) バー塗布方法
JP2005296699A (ja) バー塗布方法及び装置
JP2558139B2 (ja) 塗布装置
JP4217939B2 (ja) ロッド塗布方法及び装置
JP3162422B2 (ja) 塗布方法
JP4172166B2 (ja) エクストルージョン塗布方法
JP4066515B2 (ja) ラミネート装置
JPH11276965A (ja) 塗布装置
JPH11147061A (ja) 塗布装置
JPH1190294A (ja) ダイ型塗布装置