JP2558136B2 - 磁気記録媒体の塗布装置 - Google Patents

磁気記録媒体の塗布装置

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JP2558136B2 JP63024972A JP2497288A JP2558136B2 JP 2558136 B2 JP2558136 B2 JP 2558136B2 JP 63024972 A JP63024972 A JP 63024972A JP 2497288 A JP2497288 A JP 2497288A JP 2558136 B2 JP2558136 B2 JP 2558136B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、押出し型塗布装置に係り、特に磁気記録媒
体を製造する際、支持体の巾方向に関し均一な膜厚分布
を得ることができる塗布装置に関する。
〔従来の技術〕
コーティング方式としては、ロールコート、グラビア
コート、エクストルージョンコート、スライドビートコ
ート、カーテンコート等種々の方式があることはよく知
られている。
磁気記録媒体は、支持体上に磁性塗布液を塗布するこ
とによって得られるが、その塗布方式としては、ロール
コート、グラビアコート、エクストルージョンコートが
一般的である。この中でも、エクストルージョンコート
は、均一な塗布膜厚が得られるので優れている。
ところで、主として磁気記録媒体の製造を目的とした
エクストルージョンコート法における従来技術として、
特開昭57−84771号、同58−104666号、同60−238179号
公報記載のものが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕 塗布によって形成された磁気記録媒体の膜厚の均一性
は、記録・再生特性に大きく影響する。
支持体の走行方向の膜厚は、基本的には塗布速度(支
持体の搬送速度)と塗布液の供給速度によって制御でき
る。巾方向の膜厚については、支持体のコータヘッドに
対する当り強さが巾方向に関し一定であれば均一となる
はずであるが、実際には、走行中の支持体には巾方向に
関しテンションが異なり、また支持体に、いわゆる「つ
れ」や「シワ」があるため、塗布した場合、膜厚が巾方
向で異なることが多い。これでは、品質上もさることな
がら、歩留りの低下も招く。
一方、予め膜厚が巾方向で異なることを考慮して、フ
ロントエッジ面およびバッグエッジ面を巾方向に不均一
化しておく手段も考えられるが、生産するロットに応じ
てコータヘッドを変えなければならないし、またあるロ
ット中で膜厚変動要因が加わった場合、これに対処でき
ない。
したがって、本発明の主たる目的は、巾方向の膜厚分
布を簡易な手段によって均一化できる磁気記録媒体の塗
布装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題は、フロントエッジ面およびバックエッジ面
に沿って連続的に走行する可撓性支持体表面に、前記フ
ロントエッジ面とバックエッジ面とのスリットから塗布
液を連続的に押し出して前記支持体表面に塗布液を塗布
する装置において、前記スリットを通る塗布液を加熱す
る加熱手段が巾方向に少くとも3個所区画して設けら
れ、それら加熱手段による加熱度がそれぞれ制御可能と
なっていることで解決できる。
〔作 用〕
本発明に従って、スリットを通る塗布液を加熱手段に
よって加熱すると、その分、塗布液の粘度が低下する。
粘度によって塗布膜厚が異なる。したがって、巾方向に
少くとも3個の加熱手段を設け、塗布液に対する加熱度
を制御してやれば、巾方向の膜厚を均一化できる。
〔発明の具体的構成〕
以下本発明をさらに詳説する。
第2図は本発明に係るエクストルーダーコータヘッド
CHの要部を例示的に示したもので、上流側表面にフロン
トエッジ面1、下流側表面にバックエッジ面2を有し、
それらの間に塗布液ポケット部(図示せず、同図下方)
に連通するスリット3を有している。
一方、このコータヘッドCHに対して第1図のように、
その上流側および下流側にサポートロール4,5が配置さ
れ、支持体6は、上流サポートロール4を通って、フロ
ントエッジ面1およびバックエッジ面2に沿った後、下
流サポートロール5を通って、下流へと導かれる。
このとき、支持体6の走行方向線よりコータヘッドCH
が突出しているため、逆に支持体6がフロントエッジ面
1およびバックエッジ面2に対して押し付けられる。
本発明では、前記スリット3に直接、またはコータヘ
ッドCH形成部材を介して間接的に臨んで、本発明にいう
加熱手段としての電熱ヒータ等の加熱ヒータ7,7…が、
支持体の巾方向、すなわちコータヘッドCHの巾方向に、
少なくとも3個以上、図示例では7個等間隔的に配設さ
れている。
他方で、コータヘッドCHの出側には、X線膜厚計等の
膜厚計8が設けられ、この膜厚計8による塗布膜厚情報
は演算装置9に取り込まれるようになっている。
この演算装置9では、塗布膜厚信号に基いて、巾方向
の現膜厚分布を均一化すべく、各加熱ヒータ7に付属す
る各温度調節器10に修正信号を出力する。この際、演算
装置9では、現膜厚分布のほか、加熱ヒータ7への現給
電量、塗布液の現粘度、塗布液流量、目標膜厚、塗布速
度等を基礎にしながら、修正信号を出力する。
かかるフィードバック制御によって、膜厚の巾方向分
布を均一化できる。
加熱ヒータ7は、もちろんバックエッジ側に設けても
よい。スリット3の出口に向う方向に複数設けてもよ
い。さらに、膜厚は巾方向中央と両側とで異なるので、
加熱ヒータは少くとも巾方向に3個必要である。
上記例において、フロントエッジ面1の下流端Bにお
ける接線l1より、バックエッジ2の一部が突出(第2図
ではほぼ上方に突出)するのが、種々の塗布故障を防止
する上で好ましい。
この条件は、前記l1と、下流端Bを通りバックエッジ
面2を結ぶ線l3とのなす角度をα、前記l1と、バック
エッジ面2の下流端Aにおける接線l2となす角度をα
としたとき、次記一式の条件としてもあらわすことがで
きる。
α<α<180゜ 一方、バックエッジ面2の曲率半径rは、3〜10mmが
好ましい。
本発明に係る支持体としては、ポリエステルフィルム
等のプラスチックフィルム、紙、両者の積層シート、金
属シート等を挙げることができ、可撓性材料であればそ
の材質は問われない。
〔実施例〕
次に実施例にて本発明の効果を明らかにする。
支持体として、厚み15μm、巾1000mmのポリエチレン
テレフタレートフィルムを用い、メタル粉(BET値60m2/
g)を有する2500cpsの高粘度磁性塗布液を、ウェット膜
厚で15μmに塗布し磁気記録媒体シートを得た。
この場合、上記本発明に係る図示の塗布装置と、加熱
手段が付属していないことを除いて同一の塗布装置とを
それぞれ使用した場合における巾方向の膜厚分布を比較
したところ、第4図の結果を得た。
この結果によると、本発明装置による巾方向膜厚の均
一化効果が明らかである。
〔発明の効果〕 以上の通り、本発明によれば、膜厚の巾方向の均一化
を容易に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の塗布装置の全体図、第2図はそのコー
タヘッド要部拡大断面図、第3図は加熱ヒータの配置例
の説明図、第4図は巾方向膜厚分布の制御例のグラフで
ある。 1……フロントエッジ面、2……バックエッジ面、3…
…スリット、7……加熱ヒータ、8……膜厚計、10……
温度調節器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フロントエッジ面およびバックエッジ面に
    沿って連続的に走行する可撓性支持体表面に、前記フロ
    ントエッジ面とバックエッジ面とのスリットから塗布液
    を連続的に押し出して前記支持体表面に塗布液を塗布す
    る装置において、 前記スリットを通る塗布液を加熱する加熱手段が巾方向
    に少くとも3個所区画して設けられ、それら加熱手段に
    よる加熱度がそれぞれ制御可能となっていることを特徴
    とする磁気記録媒体の塗布装置。
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